JP4698521B2 - ゴム成分含有水分散液 - Google Patents

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Description

この発明は、ホットメルト接着に使用されるゴム成分含有水分散液に関する。さらに詳しくは、特にポリオレフィン系樹脂成形品の接着に適したホットメルト接着用ゴム成分含有水分散液に関する。
ポリオレフィン系のフィルム、不織布、樹脂成形品等の接着に用いられるホットメルト接着剤としては、一般的に、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合ゴムや、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴムに、粘着付与樹脂成分及びプロセスオイル等の液状可塑剤、その他の添加剤を配合してなるもの等が知られている(例えば、特許文献1〜3等参照)。
ところで、ホットメルト接着剤は、2種類以上のゴム成分、粘着付与剤、可塑剤、その他の添加剤質等を、高温溶融させることによって、均一化して製造される。しかし、溶融粘度が数千から数万mPa・sであるために流動性が低く、かつ、混合性が悪いために、配管、タンク等で高温下にさらされる時間が長くなると、空気中の酸素等による酸化劣化を起こして、十分に性能を発揮できないことがあった。また、高粘性があるために、少量塗布することが難しく、厚く塗布されてしまい、経済的に不利になることもある。
この点を改良するため、多量の可塑剤や分子量を低下させた樹脂を使用することによって粘性を下げ、作業性を改良する方法が検討された。しかし、これらの添加は、凝集力や保持力が低下し、被着体に対する接着力が低下する等の問題が生じることがあった。
また、性能を維持するために有機溶剤を使用することもあったが、環境問題や爆発の危険性等の問題があった。
この環境問題や爆発の危険性等の問題を解決するため、水分散型のホットメルト接着剤が検討されている。製造方法としては、ホットメルト樹脂を凍結粉砕して数10μmから数100μmの破砕粒子を水に分散させる方法が知られている(特許文献4等参照)。
特開平8−60121号公報 特許第3038549号公報 特開2005−105205号公報 特開2001−214146号公報
しかしながら、上記の特許文献4に記載された方法では、凍結粉砕する工程や篩分けをする工程が必要であり、また、多量の粉塵が発生するため、作業性も良くないという問題点を有する。
そこで、本発明者らは、これらの問題点を解決し、作業性を改良し、接着力及び凝集力に優れ、柔軟性の良好な接着剤を得ることを目的とする。
この発明は、ジエン共重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体から選ばれるゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)、及び可塑剤(C)を含有するゴム成分含有組成物を、高分子乳化剤により水に分散させることにより、上記課題を解決したのである。
この発明にかかるゴム成分含有水分散液は、水を媒体とするエマルジョンなので、粘性が低く、柔軟性が良好で、かつ、塗工等の作業性を向上させることができる。また、有機溶剤等を使用しないので安全性が高くなる。さらに、接着時に、長時間加熱をする必要がないので、熱劣化の問題がなく、十分な接着力及び凝集力を発揮することができる。
以下、この発明について詳細に説明する。
この発明にかかるゴム成分含有水分散液は、ゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)、及び可塑剤(C)を含有するゴム成分含有組成物を、高分子乳化剤により水に分散させた分散液である。
<ゴム成分(A)>
ゴム成分(A)は、ジエン共重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体から選ばれるゴム成分をいう。なお、この明細書において、「(共)重合体」とは、「単独重合体又は共重合体」を意味する。
上記ジエン共重合体とは、炭素数4〜18のジエンからなる単量体、又は炭素数4〜18のジエンからなる単量体と他の単量体を構成単位とする単独又は共重合体、及びその水素化物をいう。上記炭素数4〜18のジエンからなる単量体の例としては、ブタジエン、イソプレン等があげられ、また、他の単量体としては、芳香族ビニル単量体、オレフィン、不飽和ニトリル等があげられる。
上記芳香族ビニル単量体としては、炭素数8〜20の芳香族ビニル単量体が好ましく、例えばα−メチルスチレン、スチレン等があげられる。また、上記オレフィンとしては、炭素数2〜8のオレフィンが好ましく、例えばエチレン、プロピレン等があげられる。さらに、不飽和ニトリルとしては、炭素数4〜16の不飽和ニトリルが好ましく、例えばアクリロニトリル等があげられる。
上記ジエンと他の単量体の共重合体を得る場合、これらの配合比は、ジエン/他の単量体で、0.1/99.9以上10/90以下が好ましい。
このようなジエン共重合体の具体例としては、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム(SBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム(SIS)、スチレン−ブタジエンランダム共重合体ゴム(SBR)、あるいはこれらのジエン共重合体のジエン単位の一部又は全部が水素化された水素化物等が挙げられる。
上記ジエン共重合体のジエン単位の一部又は全部が水素化された水素化物としては、スチレン−(エチレン−プロピレン)ブロック共重合体ゴム(SEPS;SISの水素化物)、スチレン−(エチレン−ブテン)ブロック共重合体ゴム(SEBS;SBSの水素化物)、水素化SBR等が挙げられる。
上記のエチレン−α−オレフィン共重合体としては、エチレンとα−オレフィンとの共重合ゴム、エチレン,α−オレフィン及び非共役ジエンの三元共重合ゴム等が挙げられる。
上記エチレンとα−オレフィンとの共重合ゴムに用いられるα−オレフィンとしては、炭素数3〜18のα−オレフィンが好ましく、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等があげられる。
そして、上記共重合ゴムにおけるエチレンとα−オレフィンの配合比(重量比)は、エチレン/α−オレフィンで0.1/99.9以上がよく、10/90以上が好ましい。0.1/99.9より小さいと、凝集力が低下し、接着剤として使用することが困難となる場合がある。一方、配合比の上限は、95/5がよく、90/10が好ましい。95/5より大きいと、凝集力が低下し、接着剤として使用することが困難となる場合がある。
上記エチレン,α−オレフィン及び非共役ジエンの三元共重合ゴムに用いられる非共役ジエンとしては、炭素数4〜18の非共役ジエンが好ましく、例えばエチリデンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン等があげられる。また、この三元共重合ゴムに用いられるα−オレフィンとしては、上記したα−オレフィンの例をあげることができる。
そして、上記三元共重合ゴムの配合比(重量比)は、エチレン:α−オレフィン:非共役ジエンで30〜90:5〜69.9:0.1〜30がよく、30〜80:5〜60:0.1〜20が好ましい。エチレンが少なすぎると、接着時の凝集力が不十分となる傾向がある。一方、エチレンが多すぎると、結晶性が高くなり、接着力が不足するおそれがある。また、α−オレフィンが少なすぎると、接着時の凝集力が不十分となる傾向がある。一方、α−オレフィンが多すぎると、ガラス転移温度が高く、硬い重合体となって、接着力が不足する傾向となる。さらに、非共役ジエンが少なすぎると、弾性・柔軟性が低下して、接着力が不足するおそれがある。一方、非共役ジエンが多すぎると、架橋構造が生成して硬くなり、接着不良を起こしやすい。
上記ゴム成分(A)のうち、好ましいものとしては、ジエン共重合体及びその水素化物があげられ、特に好ましいものとしては、SBS、SIS、SEPS、及びSEBS又はこれら2種以上の混合物があげられる。
上記ゴム成分(A)の数平均分子量は、好ましくは10,000〜400,000であり、より好ましくは30,000〜300,000である。ゴム成分(A)の数平均分子量を上記範囲内とすることで、凝集力と溶融粘度のバランスの良好なホットメルト接着剤が得られる。凝集力は接着強度に、溶融粘度は接着加工性に影響するファクターである。
また、ゴム成分(A)のASTMD1238−G法(200℃、5,000g)によるメルトインデックス(MFI)は、好ましくは300cm/10min以下、より好ましくは100cm/10min以下である。ゴム成分(A)のメルトインデックス(MFI)を上記範囲内とすることで凝集力と溶融粘度のバランスの良好なホットメルト接着剤が得られる。
本発明のゴム成分(A)は、上記の組成をもち、かつ、線状型ゴム成分と放射状型ゴム成分の二種を含有させることによって、柔軟性に富んだホットメルト接着性能を示すことができる。
上記線状型ゴム成分とは、分子鎖に分岐のない、いわゆる末端基が両端の2つであるゴム成分を指す。上記の分岐とは、幹に当たる分子鎖(主鎖)から分かれて伸びているオリゴマー又は高分子量の分子鎖をいい、これを除去することにより分子全体の性質が大きく変化するようなものをいう。
上記放射状型ゴム成分とは、分子鎖に少なくとも1つの分岐鎖をもつ、いわゆる末端基を3つ以上有するゴム成分である。放射状型ゴム成分には、分子全体の分子鎖の形状が星型、櫛型等のものが含まれる。
上記鎖状型ゴム成分としては、鎖状ジエン共重合体が好ましい。また、この鎖状型ゴム成分に含まれる上記他の単量体の含量は、鎖状型ゴム成分全体に対して、25〜65重量%が好ましく、30〜60重量%がより好ましく、35〜55重量%がさらに好ましい。上記他の単量体の含量が25重量%以上であると、得られるゴム成分含有水分散液からなるホットメルト接着剤の凝集力が低下せずに保持され、一方、65重量%以下であると接着剤の硬化の程度が良好で、接着体の風合いが良好となると共に、接着性が適切に保持される。
上記放射状型ゴム成分としては、放射状ジエン共重合体が好ましい。また、この放射状型ゴム成分における上記他の単量体の含量は、放射状型ゴム成分全体に対して、5〜40重量%が好ましく、10〜35重量%がより好ましく、15〜30重量%がさらに好ましい。上記他の単量体の含量が5重量%以上であると、得られるゴム成分含有水分散液からなるホットメルト接着剤の凝集力が低下せずに保持され、一方、40重量%以下であると接着剤の硬化の程度が良好で、接着体の風合いが良好となると共に、接着性が適切に保持される。
上記の鎖状型ゴム成分と放射状型ゴム成分の比率(重量比)は、10/90以上が好ましく、20/80以上がより好ましく、30/70以上がさらに好ましい。また、この比率の上限は、90/10が好ましく、80/20がより好ましく、70/30がさらに好ましい。上記の比率にすることで、接着した際に高い凝集力を有すると共に柔軟なホットメルト接着剤を得ることができる。
<粘着付与樹脂(B)>
粘着付与樹脂(B)は、粘着力を与えることにより初期接着性を向上させるものである。この粘着付与樹脂(B)の具体例としては、ロジン、ロジン誘導体樹脂、テルペン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂及びこれらの樹脂の水素化物から選ばれる1種以上の樹脂が挙げられる(接着の技術 20,(2),13(2000)参照。)
上記ロジン誘導体樹脂としては、数平均分子量(Mn)が200〜1,000のロジン誘導体樹脂が好ましく、例えば、重合ロジン、ロジンエステル等があげられる。また、上記テルペン系樹脂としては、数平均分子量(Mn)が300〜1200のテルペン系樹脂が好ましく、例えば、α−ピネン、β−ピネン、リモネン等の(共)重合体、及びこれらのフェノール変性体等があげられる。
さらに、上記クマロン−インデン樹脂としては、数平均分子量(Mn)が300〜1200のクマロン−インデン樹脂が好ましい。さらにまた、上記石油樹脂としては、数平均分子量(Mn)が300〜1200の石油樹脂が好ましく、例えば、C5留分、C9留分、C5/C9留分、ジシクロペンタジエン等の(共)重合体等が挙げられる。
また、上記スチレン系樹脂としては、数平均分子量(Mn)が200〜1,000、かつ、ガラス転移温度(Tg)が40℃以上のスチレン系樹脂が好ましく、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の(共)重合体があげられる。さらに、上記キシレン系樹脂としては、数平均分子量(Mn)が300〜3,000のキシレン系樹脂が好ましく、例えば、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂等があげられる。さらにまた、上記フェノール系樹脂としては、数平均分子量(Mn)が300〜3,000のフェノール系樹脂が好ましく、例えば、フェノール−キシレン−ホルムアルデヒド樹脂等があげられる。
これらの粘着付与樹脂(B)のうち、より好ましいものは、熱安定性、臭気及び色相の観点から、テルペン系樹脂の水素化物、及び石油樹脂の水素化物等の水素化物であり、特に好ましいものはC9留分、C5/C9留分の(共)重合石油樹脂の水素化物、ジシクロペンタジエン系の(共)重合石油樹脂の水素化物である。
なお、数平均分子量(Mn)及び後述する重量平均分子量(Mw)は、ポリスチレンを標準としてゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法で求められる値である。
<可塑剤(C)>
上記可塑剤(C)とは、ゴム成分(A)の溶融粘度を下げ、他の成分との混和性を向上させると共に、接着剤としての粘着力を高くする目的で添加される成分である。この可塑剤(C)の具体例としては、パラフィン系、ナフテン系若しくは芳香族系のプロセスオイル、又はこれらの液状の樹脂の水素化物や、天然若しくは合成ワックス類、及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる(接着の技術 20,(2),21(2000)参照)。
上記のパラフィン系、ナフテン系若しくは芳香族系のプロセスオイルとしては、重量平均分子量(Mw)が300〜10,000のものが好ましく、例として、液状ポリブテン、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン等の常温で液状を呈する樹脂があげられる。また、上記天然若しくは合成ワックス類としては、重量平均分子量(Mw)が1,000〜30,000のものが好ましく、例としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、低分子量ポリオレフィンワックス等があげられる。
これらのうち好ましいものは、熱安定性及び耐候性に優れた組成物が得られる観点からパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、又はこれらの併用である。
<(A)成分、(B)成分、(C)成分の使用量>
本発明のゴム成分含有水分散液は、ゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)、及び可塑剤(C)を含有するゴム成分含有組成物を、上記高分子乳化剤によって水に分散させて製造される。このゴム成分含有組成物及び高分子乳化剤の固形分の合計量(以下、「固形分総量」と称する。)に対するゴム成分(A)の含量は、凝集力を向上させる観点から、固形分総量に対して、5重量%以上が好ましく、より好ましくは10重量%以上、特に好ましくは12重量%以上である。5重量%より少ないと、接着剤の凝集力が不十分となる傾向がある。一方、本発明のゴム成分含有水分散液からなるホットメルト接着剤のパフォーマンスバランスを考慮すると、ゴム成分(A)の含量の上限は、40重量%が好ましく、より好ましくは30重量%であり、特に好ましくは25重量%である。40重量%より多いと、接着剤の溶融粘度が高くなり、初期接着性が悪化することがある。
また、上記固形分総量に対する粘着付与樹脂(B)の含量は、粘着力を向上させる観点から、総重量に対して、10重量%以上が好ましく、より好ましくは20重量%以上、特に好ましくは25重量%以上である。10重量%より少ないと、接着剤の溶融粘度が高くなり、初期接着性が悪化することがある。一方、柔軟性を向上させる観点から、粘着付与樹脂(B)の含量の上限は、70重量%が好ましく、より好ましくは60重量%、特に好ましくは55重量%である。70重量%より多いと、接着剤の凝集力が低下するおそれがある。
さらに、上記固形分総量に対する可塑剤(C)の含量は、溶融粘度の観点から、総重量に対して、1重量%以上が好ましく、より好ましくは5重量%以上、特に好ましくは8重量%以上である。1重量%より少ないと、接着剤の溶融粘度が高くなり、初期接着性が悪化することがある。一方、凝集力を向上させる観点から、可塑剤(C)の含量の上限は、30重量%が好ましく、より好ましくは25重量%、特に好ましくは22重量%である。30重量%より多いと、接着剤の凝集力が低下するおそれがある。
<他の添加剤(H)>
さらに、この発明にかかるゴム成分含有水分散液には、必要あるいは用途に応じて他の添加剤(H)を含有させることができる。
他の添加剤(H)としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、有機もしくは無機充填剤等が挙げられる。この酸化防止剤の例としては、ヒンダードフェノール系化合物、リン系化合物、イオウ系化合物等が挙げられる。
上記ヒンダードフェノール系化合物の具体例としては、ペンタエリスチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等があげられる。また、上記リン系化合物の具体例としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト等があげられる。さらに、上記イオウ系化合物の具体例としては、ペンタエリスチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート等があげられる。
上記紫外線吸収剤の例としては、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合物等があげられる。
上記光安定剤の例としては、ヒンダードアミン系化合物、吸着剤等が挙げられる。このヒンダードアミン系化合物の具体例としては、(ビス−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等があげられ、また、上記吸着剤の具体例としては、アルミナ、シリカゲル、モレキュラーシーブ等があげられる。
上記の有機もしくは無機充填剤の例としては、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化カルシウム等の顔料、染料、香料等が挙げられる。
上記の他の添加剤(H)を添加する場合、これの配合量は、特に限定されないが、例えば、固形分総量に対して、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び光安定剤では、0.01〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量%である。また、吸着剤及び充填剤では、0.01〜40重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜15重量%である。さらに、顔料、染料及び香料では、0.005〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜1重量%である。
<高分子乳化剤>
上記高分子乳化剤とは、上記のゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)及び可塑剤(C)を含有するゴム成分含有組成物を、水に分散させる際に用いられる乳化剤である。この高分子乳化剤の重量平均分子量(Mw)は、1000以上がよく、5000以上が好ましい。1000より小さいと,乳化製造安定性が悪化する傾向がある。一方、重量平均分子量(Mw)の上限は、100万が好ましい。50万より大きいと乳化剤を樹脂表面に安定化させることが困難となる傾向があり、ハンドリングが難しくなる傾向がある。
上記高分子乳化剤としては、カチオン性基を有するものや、アニオン性基を有するもの、あるいは分極性基や両性基を有するものを用いることが好ましい。
(カチオン性基を有する高分子乳化剤)
カチオン性基を有する高分子乳化剤としては、例えば、下記の(D)成分及び(E)成分を共重合して得られる共重合体の部分中和物又は完全中和物があげられる。
(D)成分:
Figure 0004698521

(式中、RはH又はCHを示し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシ置換アルキレン基を示し、R及びRはH又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、AはO又はNHを示す。)
、及び/又は
Figure 0004698521

(E)成分:α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル。
上記(D)成分の具体例としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノ−2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等があげられる。
また、上記(E)成分の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アリル等が挙げられ、単独で使用しても組み合わせて使用してもよい。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」は、「アクリル又はメタクリル」を意味する。
上記(E)成分としては、これらの中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数が6以上のメタクリル酸アルキルエテスルを主成分とするものが好ましい。
上記(D)成分と(E)成分の配合比(モル比)は、(D)/(E)で、10/90以上がよく、25/75以上が好ましい。10/90より小さいと、得られる共重合体の中和物の親水性が弱くなり、安定な水分散液を製造することが困難となる場合がある。一方、(D)/(E)の上限は、80/20がよく、60/40が好ましく、50/50がとくに好ましい。80/20より大きいと、得られる共重合体の中和物の親水性が強すぎ、安定な水分散液を製造することが困難となる場合がある。そして、特に(D)/(E)が50/50以下だと、上記のゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)、可塑剤(C)に対する親和性がよく、かつ分散剤としての親水性と親油性のバランスがとれ、乳化力の高い利点を有するので特に好ましい。
上記カチオン性基含有高分子乳化剤は、必要に応じて、中和剤によって中和される。この中和度は、50〜100%がよく、80〜100が好ましい。中和度が50%未満だと、共重合体の水に対する溶解性が悪くなって、得られる水分散液の粒子径が大きくなり、樹脂層と水層の分離が起こる傾向があるので好ましくない。
上記中和剤としては、蟻酸、酢酸、塩酸、燐酸、硝酸等が挙げられるが、これらの中でも、常温で揮発性の蟻酸、酢酸、塩酸を用いたときは、得られるゴム成分含有水分散液が乾燥して皮膜を形成する場合、中和物よりこれら酸が遊離して高分子分散剤の疎水性が増加し、皮膜の耐水性が向上するので好ましい。
上記中和反応は、上記カチオン性基含有高分子乳化剤にかかる共重合体と酸性化合物とを、20〜100℃、0.1〜3時間で反応させることにより実施される。
また、予め(D)成分を上記の中和剤で中和しておき、これと(E)成分とを共重合させることによっても本発明の共重合体の中和物を製造することができる。
上記の(D)成分及び(E)成分の他に、必要に応じて酢酸ビニル、スチレン、ビニルエーテル等の重合性単量体を使用することができる。
このカチオン性基を有する高分子乳化剤を構成する共重合体は、重合開始剤の存在下、0〜180℃、好ましくは40〜120℃で、0.5〜20時間、好ましくは2〜10時間反応することにより製造される。この共重合体は、エタノール、イソプロパノール、セロソルブ等の親水性溶媒の存在下で行うのが好ましい。
上記重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩からなる開始剤、上記過硫酸塩に亜硫酸塩、チオ硫酸塩の還元剤等を併用したレドックス系開始剤、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等の有機過酸化物、あるいはこれらと鉄(II)塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩の還元剤等を併用したレドックス系開始剤、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド等のアゾ系化合物、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキセン、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。この重合開始剤の使用量は、使用される単量体全量に対して、0.01〜10重量%が好ましい。
このカチオン性基を有する高分子乳化剤の使用量(固形分)は、固形分総量に対して、2重量%以上がよく、3重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましい。2重量%未満では、安定した水分散液を製造することが困難となる場合がある。一方、使用量(固形分)の上限は、30重量%がよく、20重量%が好ましく、15重量%がより好ましい。30重量%を超えると、耐水性や接着力の低下が生じるおそれがある。
(アニオン性基を有する高分子乳化剤)
アニオン性基を有する高分子乳化剤としては、例えば、下記の(F)成分及び(G)成分を共重合して得られる共重合体の部分中和物又は完全中和物があげられる。
(F)成分:α、β−不飽和カルボン酸
(G)成分:α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル
上記(F)成分の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸、フマル酸又はマレイン酸のモノアルキルエステル等が挙げられる。これらを2種類以上併用してもかまわない。
また、上記(G)成分の例としては、エステルの炭素数が1〜22の(メタ)アクリル酸エステルがあげられ、具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸アリル等が挙げられ、単独で使用しても組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、エステルの炭素数が1から3の(メタ)アクリル酸エステルを単量体中20〜70モル%、エステルの炭素数が4から22の(メタ)アクリル酸エステルを単量体の30〜80モル%の割合で、2種以上併用して用いると、ゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)、可塑剤(C)に対する親和性が良く、分散剤として親水性と親油性のバランスがとれ、分散性が向上するので特に好ましい。
上記(F)成分と(G)成分の配合比(モル比)は、(F)/(G)で、10/90以上がよく、15/85以上が好ましい。10/90より小さいと、共重合体の中和物の親水性が弱くなり、安定な水分散液を製造することが困難となる場合がある。一方、(D)/(E)の上限は、80/20がよく、75/25が好ましい。80/20より大きいと、中和物の親水性が強すぎて安定な水分散液を製造することが困難となる場合がある。
上記アニオン性基含有高分子乳化剤は、必要に応じて、中和剤によって中和される。この中和度は、50〜100%がよく、60〜100%が好ましい。中和度が50%未満だと、共重合体の水に対する溶解性が悪くなって、得られる水分散液の粒子径が大きくなり、樹脂層と水層の分離が起こる傾向があるので好ましくない。
上記中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水酸化物、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン等のアルキルアミン類、2−アミノ−2−メチルプロパノール等のアルカノールアミン類、モルホリン等が挙げられる。中でもアンモニア、炭素数1〜4の低級アルキルアミン等の低沸点物を用いると、得られた水分散液が乾燥して皮膜を形成する際、高分子乳化剤からこれら塩基性化合物が遊離し易いので皮膜中にとり込まれた分散剤の疎水性が増加し、皮膜の耐水性が向上するので好ましい。
上記中和反応は、上記アニオン性基含有高分子乳化剤にかかる共重合体と塩基性化合物とを、20〜100℃、0.1〜3時間で反応させることにより実施される。
また、予め(F)成分を上記の中和剤で中和しておき、これと(G)成分とを共重合させることによっても本発明の共重合体の中和物を製造することができる。
上記の(F)成分及び(G)成分の他に、必要に応じて酢酸ビニル、スチレン、ビニルエーテル等の重合性単量体が使用できる。
このアニオン性基を有する高分子乳化剤を構成する共重合体は、重合開始剤の存在下、0〜180℃、好ましくは40〜120℃で、0.5〜20時間、好ましくは2〜10時間反応することにより製造される。この共重合体は、エタノール、イソプロパノール、セロソルブ等の親水性溶媒の存在下で行うのが好ましい。
上記重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキセン、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。
このアニオン性基を有する高分子乳化剤の使用量(固形分)は、固形分総量に対して、2重量%以上がよく、3重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましい。2重量%未満では、安定した水分散液を製造することが困難となる場合がある。一方、使用量(固形分)の上限は、30重量%がよく、20重量%が好ましく、15重量%がより好ましい。30重量%を超えると、耐水性や接着力の低下が生じるおそれがある。
<ゴム成分含有水分散液の製造方法>
本発明のホットメルト接着用として使用されるゴム成分含有水分散液の製造方法としては特に限定されないが、次の2つの方法を挙げることができる。
第一の方法としては、ゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)、可塑剤(C)を加熱溶融混合させて、ゴム成分含有組成物を得た後、水及び高分子乳化剤を用いて、攪拌せん断力によって水に分散させる方法が挙げられる。
また、第二の方法としては、ゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)、可塑剤(C)と有機溶剤(トルエン、キシレン等)とを加えて各成分を必要に応じて加熱して溶解させて、ゴム成分含有組成物の溶液を得た後、水及び高分子乳化剤の存在下で、せん断力によって、均一混合した後に溶剤を留去する方法が挙げられる。
なお、工業的に好ましいのは、有機溶剤を用いない上記第一の方法である。そこで、上記第一の方法の詳細条件について述べる。
上記の各成分は、加熱溶融混合されるが、これに使用される混練機としては、その様式・形状等は特に限定されるものではないが、例えば撹拌機付き加圧反応器、圧縮性の高い形状のスクリュー又はリボン状撹拌機を有する混合機、ニーダー、特開昭56−2149号公報に開示されているような一軸又は多軸押出機、バンバリーミキサー、ロールミル、ニーダー、インクロール等を挙げることができる。
上記の加熱溶融混合の温度は、通常80〜200℃であり、樹脂の劣化を防ぐため窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
これら加熱溶融混合物と水及び高分子乳化剤とを混合して、さらに混練を継続することで、この発明にかかるゴム成分含有水分散液を得ることができる。なお、粘性等を調整するために上記のゴム成分含有水分散液に水を混合してもよい。
この発明にかかるゴム成分含有水分散液の室温における粘度は、10〜10,000mPa・sであり、より好ましくは10〜8,000mPa・sであり、特に好ましくは10〜5,000mPa・sである。10,000mPa・sを超えると、ハンドリング及び塗工性が不良好となる。一方、10mPa・s未満だと、水分散液が基材上で流れやすくなり、タレたり、厚塗りが困難となる傾向がある。
<用途>
この発明にかかるゴム成分含有水分散液は、ホットメルト接着剤として使用することができる。具体的には、接着対象品の一方又は両方に、上記ゴム成分含有水分散液を、塗布、浸漬、噴霧等の方法で塗工し、乾燥させて、接着対象物に接着剤層を形成させる。次いで、上記ゴム成分の軟化点以上に昇温し、この接着剤層を溶融させ、被着体に接触させて、接合させる。これにより、ゴム成分含有水分散液を用いて接着してなる接着体を得ることができる。
上記接着対象物としては、ポリオレフィン系樹脂成形品等の樹脂成形品をあげることができる。また、被着体としては、ポリオレフィン系樹脂成形品等の樹脂成形品やその他の物質をあげることができる。
上記樹脂成形品としては、フィルム、シート、織布、不織布、射出成形体、圧空成形体等の成形体等があげられる。
以下、実施例を用いて、この発明をより具体的に説明する。まず、評価方法及び使用した原材料について説明する。
(評価方法)
<水分散液粘度測定>
250mlのポリ瓶に水分散液サンプルを200g入れ、蓋をして25℃の恒温水槽中に3時間浸けた。ポリ瓶を取り出し、粘度計(東京計器社製:B型粘度計No.2ローター、60rpm)を用いて、1分間回転後での粘度を測定とした。
<塗工性>
塗布の容易さ(水分散液の不織布への浸透性)を比較するため、水分散液をスプレーで塗布(塗布量;20g/m)し、不織布中に吸収されていく状況を下記の基準で評価した。
○:水分散液が急速にむら無く吸収される。塗工可能。
×:水分散液が吸収されずに、むらが発生する。塗工不可能。
<接着体の風合い>
水分散液を長さ100mm×幅25mm×厚さ100μmのポリプロピレン不織布に25mm幅でスプレーで塗布(塗布量:固形分で10g/m)し、50℃で熱風乾燥後、同じ大きさのポリプロピレン不織布を上下から挟み込み、150℃で加熱プレスして接着させた。25℃雰囲気下で24時間放置した後、風合いを下記の基準に従い、触感で評価した。
○:不織布の風合いを損なわない(接着剤無しと同じ)
△:未塗布の不織布の風合いより劣る
×:不織布の風合いを著しく損なう
<水分散液の保存安定性及び臭気確認>
200mlのガラス瓶に水分散液サンプルを100g入れ、蓋をして50℃循環式送風乾燥機中に10日間放置した。1日毎に瓶を取り出し、ガラス瓶を傾けて凝集物等の発生の有無を確認した。また、10日後、蓋を開けて、臭気を確認した。そして、下記の基準で評価した。
・保存安定性
○:10日間経過しても、凝集物等の発生は見られなかった。
×n:n日目に凝集物等の発生が見られた。
・臭気
○:臭気はしなかった。
×:臭気がした。
<T型剥離接着強度>
水分散液を長さ100mm×幅25mm×厚さ100μmのポリプロピレン不織布に25mm幅で、スプレーで塗布(固形分塗布量6g/m)し、乾燥後、同じ大きさのポリプロピレン不織布を張り合わせ、150℃で加熱プレスして接着させた。25℃雰囲気下で24時間放置した後、引張試験機(Auto com AC−50C((株)ティー・エス・イー製)を用いて300mm/分の引張速度で剥離強度を測定し、最大値をT型剥離接着強度とした(単位:N・g/25mm)。
(原材料)
<ゴム成分(A)>
・スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム…クレイトンポリマージャパン社製:クレイトンD−1155、スチレン含量40重量%;MI=14、(線状型ゴム成分に相当)、以下「A−1」と称する。
・スチレン−ブタジエンブロック共重合ゴム…クレイトンポリマージャパン社製:クレイトンD−1116、スチレン含量23重量%;MI≦1、(放射状型ゴム成分に相当)、以下「A−2」と称する。
<粘着付与樹脂(B)>
・部分水添石油樹脂(C9留分共重合体主成分)…荒川化学(株)製:「アルコンM−115、軟化点=115℃、以下「B−1」と称する。
<可塑剤(C)>
・ナフテン系オイル…出光興産(株)製:ダイアナプロセスオイルNP−24、以下「C−1」と称する。
<(D)成分>
・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート…三洋化成工業(株)製:メタクリレートDMA、以下「DMA」と略する。
<(E)成分、(G)成分>
・メチルメタクリレート…三菱レイヨン(株)製、以下「MMA」と略する。
・ブチルメタクリレート…三菱レイヨン(株)製、以下「BMA」と略する。
・ラウリルメタクリレート…三菱レイヨン(株)、以下「SLMA」と略する。
<(F)成分>
・アクリル酸…三菱化学(株)製、以下「AA」と略する。
・メタクリル酸…三菱レイヨン(株)製、以下「MAA」と略する。
<他の添加剤(H)>
・ヒンダードフェノール系酸化防止剤…チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製:イルガノックス1010、以下「H−1」と称する。
・リン系酸化防止剤…旭電化工業(株)製:アデカスタブ2112、以下「H−2」と称する。
・ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤…チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製:チヌビン328、以下「H−3」と称する。
<その他>
・イソプロピルアルコール…(株)トクヤマ製、以下「IPA」と略する。
(高分子乳化剤の製造)
(製造例1、2)
冷却器、窒素導入管、攪拌機及びモノマー滴下ロート及び加熱用のジャケットを装備した150L反応器に攪拌下、表1に記した各成分を表1に記した量仕込み、窒素置換後、内部温度を80℃まで上昇させた。更に、表1に記載の量の重合開始剤(2,2′−アゾビスイソブチロニトリル)400gを添加して、重合を開始した。温度を80℃に保って4時間重合を継続させた。次いで、表1に記載の量の中和剤で中和した後、IPAを留去しながら水を添加して置換し、最終的に100モル%中和された粘稠なアクリル系共重合体からなるカチオン性高分子乳化剤(製造例1)、又はアニオン性高分子乳化剤(製造例2)の中和物の水溶液(以下、「EM1」(製造例1)、「EM2」(製造例2)と称する。)を得た(収率は、いずれも97%)。
Figure 0004698521
(実施例1、2)
表2に示す配合処方(重量部)で混合した第1液を100部/時間の割合で同方向回転噛合型二軸スクリュー押出機(池貝鉄工(株)製、商品名:PCM45、三条螺子浅溝型、L/D=30)のホッパーより連続的に供給した。
また、同押出機のベント部に設けた供給口より、表2に示した高分子乳化剤水溶液に水を加えた第2液を170部/時の割合で、ギヤーポンプ(吐出圧力3Kg/cm)で加圧して連続的に供給しながら、加熱温度(シリンダー温度、以下同じ)130℃、スクリュー回転数100rpmで連続的に押出し、水分散液を得た。得られた水分散液について、上記の評価試験を行った。その結果を表2に示す。
(比較例1、2)
表2に示す配合処方(重量部)で混合して第1液を製造した。実施例1及び2を比較して、異なる点は、高分子乳化剤のかわりに、界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(東京化成工業(株)製))及びトルエン(東京化成工業(株)製)を用いた点である。そして、この第1液を用いて、上記の評価試験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 0004698521

Claims (6)

  1. ジエン共重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体から選ばれるゴム成分(A)、粘着付与樹脂(B)、及び可塑剤(C)を含有するゴム成分含有組成物を、下記の高分子乳化剤により水に分散させたゴム成分含有水分散液。
    ・高分子乳化剤:
    下記の(D)成分及び(E)成分を、(D)/(E)=10/90〜80/20のモル比で共重合して得られる共重合体の部分中和物又は完全中和物よりなる高分子乳化剤、又は、下記の(F)成分及び(G)成分を、(F)/(G)=10/90〜80/20のモル比で共重合して得られる共重合体の部分中和物又は完全中和物よりなる高分子乳化剤。
    (D)成分:
    Figure 0004698521
    (式中、R はH又はCH を示し、R は炭素数1〜4のアルキレン基又はヒドロキシ置換アルキレン基を示し、R 及びR はH又は炭素数1〜4のアルキル基を示し、AはO又はNHを示す。)
    、及び/又は
    Figure 0004698521
    (E)成分:
    α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル。
    (F)成分:α、β−不飽和カルボン酸。
    (G)成分:α、β−不飽和カルボン酸アルキルエステル。
  2. 上記ゴム成分(A)であるジエン共重合体が、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、及びこれらの水素化物からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のゴム成分含有水分散液。
  3. 上記(A)成分は、線状型ゴム成分及び放射状型ゴム成分の二種を含有する請求項1又は2に記載のゴム成分含有水分散液。
  4. 上記線状型ゴム成分と放射状型ゴム成分との比率(重量比)が、線状型ゴム成分/放射状型ゴム成分で10/90〜90/10である請求項に記載のゴム成分含有水分散液。
  5. ロールミル、ニーダー、押出機、インクロール、及びバンバリーミキサーから選ばれる混練機を用いて製造された請求項1乃至のいずれかに記載のゴム成分含有水分散液。
  6. ポリオレフィン系樹脂成形品同士、又はポリオレフィン系樹脂成形品と他の被着体とを、請求項1乃至5のいずれかに記載のゴム成分含有水分散液を用いて接着してなる接着体。
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