JP2003292919A - ホットメルト接着剤 - Google Patents

ホットメルト接着剤

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JP2003292919A
JP2003292919A JP2003021987A JP2003021987A JP2003292919A JP 2003292919 A JP2003292919 A JP 2003292919A JP 2003021987 A JP2003021987 A JP 2003021987A JP 2003021987 A JP2003021987 A JP 2003021987A JP 2003292919 A JP2003292919 A JP 2003292919A
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melt adhesive
less
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meth
hot melt
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Application number
JP2003021987A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Shimada
哲也 島田
Takanori Kawakami
貴教 川上
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着力や柔軟性を低下させず、耐熱性に優
れたホットメルト接着剤を提供する。 【解決手段】 芳香族ビニルモノマー(d1)と脂肪族
若しくは脂環式の不飽和炭化水素(d2)及び/又は炭
素数4〜24のアルキル若しくはアルケニル(メタ)ア
クリレート(d3)とを必須構成単量体とする共重合体
(D)、並びに(D)のガラス転移温度(Tg)より少
なくとも10℃高いガラス転移温度を有し、かつ芳香環
含有モノマーを必須構成単量体とする(共)重合体
(E)を含有してなり、140℃における溶融粘度(P
a・s;JIS K7117−1987)が6.1以上
100以下であることを特徴とするホットメルト接着剤
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はホットメルト接着剤
に関する。さらに詳しくは、特にポリオレフィン成形品
の接着に適し、耐熱性に優れるホットメルト接着剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン成形品等の接着に
用いられるホットメルト接着剤としては、スチレン−エ
チレン−プロピレン−スチレンブロック共重合ゴム又は
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴム等
に、粘着付与樹脂、液状可塑剤(プロセスオイル等)及
び他の添加剤を配合してなるものが知られている(例え
ば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平8−60121号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のホット
メルト接着剤は、オープンタイム(塗布後、接着が可能
である時間)を長くしたり、溶融粘度を低くさせたりす
る(液状可塑剤を増量する等)と、凝集力及び耐熱保持
力が低下した。特にオレフィン成形品等に対する接着力
が著しく低下するという問題があった。一方、凝集力や
耐熱保持力を向上させようとする(粘着付与樹脂を増量
する等)と、柔軟性が低下し樹脂成形品の風合いが損な
われるという問題があった。本発明の目的は、接着力や
柔軟性を低下させずに、耐熱性に優れた接着剤を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、特定組成を持つ組成物
が上記問題点を解決することを見いだし本発明に到達し
た。すなわち、本発明のホットメルト接着剤の特徴は、
芳香族ビニルモノマー(d1)と脂肪族若しくは脂環式
の不飽和炭化水素(d2)及び/又は炭素数4〜24の
アルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレート(d
3)とを必須構成単量体とする共重合体(D)、並びに
(D)のガラス転移温度(Tg)より少なくとも10℃
高いガラス転移温度を有し、かつ芳香環含有モノマーを
必須構成単量体とする(共)重合体(E)を含有してな
り、140℃における溶融粘度(Pa・s;JIS K
7117−1987)が6.1以上100以下であるこ
とを要旨とする。
【0006】共重合体(D)は、芳香族ビニルモノマー
(d1)と、脂肪族若しくは脂環式の不飽和炭化水素
(d2)及び/又はアルキル若しくはアルケニル(メ
タ)アクリレート(d3)とを必須構成単量体とする樹
脂である。芳香族ビニルモノマー(d1)としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、アルキル基の炭素数が1
〜6のアルキルスチレン(ビニルトルエン、エチルスチ
レン及びt−ブチルスチレン等)、ハロゲン化スチレン
(クロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレン
及びペンタフルオロスチレン等)、炭素数8〜20のア
ミノ基含有スチレン(N,N−ジエチルアミノスチレン
等)、及び多官能芳香族ビニルモノマー(ジビニルベン
ゼン等)等が用いられる。これらのうち、スチレン及び
α−メチルスチレンが好ましく、より好ましくはスチレ
ンである。
【0007】脂肪族若しくは脂環式の不飽和炭化水素
(d2)としては、炭素数4〜20(好ましくは4〜1
6)の脂肪族若しくは脂環式の不飽和炭化水素、及びこ
れらの混合物等が使用できる。脂肪族不飽和炭化水素と
しては、モノオレフィン(1−ブテン、4−メチル−1
−ペンテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−オクテ
ン、1−デセン及び1−ドデセン等)、及びアルカジエ
ン(ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,
3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−
1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4
−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジ
エン及び3−ブチル−1,3−オクタジエン等)等が用
いられる。脂環式不飽和炭化水素としては、(ジ)シク
ロアルカジエン(シクロペンタジエン、ジシクロペンタ
ジエン、メチルシクロペンタジエン、エチリデンノルボ
ルネン及びビニリデンノルボルネン等)等が用いられ
る。これらのうち、アルカジエン及び(ジ)シクロアル
カジエンが好ましく、さらに好ましくはブタジエン、ジ
シクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネンであ
る。
【0008】炭素数が4〜24のアルキル若しくはアル
ケニル(メタ)アクリレート(d3)としては、アルキ
ル基の炭素数が4〜24(好ましくは12〜18)のア
ルキル(メタ)アクリレート、及びアルケニル基の炭素
数が4〜24(好ましくは12〜18)のアルケニル
(メタ)アクリレート等が使用でき、例えば、ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ミリスチ
ル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ート及びオレイル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。これらのうち、好ましくは炭素数が12〜18のア
ルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレートであ
り、より好ましくは炭素数が12〜18のアルキル(メ
タ)アクリレートであり、特に好ましくはステアリル
(メタ)アクリレートである。
【0009】共重合体(D)には、上記の必須構成単量
体に加えて、必要によりその他のモノマー(d4)を含
むことができる。その他のモノマー(d4)としては、
ニトリル基含有ビニルモノマー、ヒドロキシル基含有
(メタ)アクリレート、アミノ基含有(メタ)アクリレ
ート、炭素数1〜3のアルキル(メタ)アクリレート、
脂環式(ジ)シクロアルキル(メタ)アクリレート、ア
ラルキル(メタ)アクリレート、(無水)不飽和カルボ
ン酸、エポキシ基含有(メタ)アクリレート、不飽和ジ
カルボン酸ジアルキル(炭素数1〜20)エステル、ア
ミド基若しくはイミド基含有モノマー、多価アルコール
(メタ)アクリレート、及びこれらの混合物等が使用で
きる。
【0010】ニトリル基含有ビニルモノマーとしては、
炭素数3〜10のニトリル基含有ビニルモノマー等が用
いられ、例えば、(メタ)アクリロニトリル及びシアノ
スチレン等が挙げられる。ヒドロキシル基含有(メタ)
アクリレートとしては、炭素数4〜10のヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレート及びポリオキシアルキレン
モノ(メタ)アクリレート(アルキレン基の炭素数2〜
4、重合度2〜10)等が用いられ、例えば、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(重
合度2)モノ(メタ)アクリレート及びポリオキシプロ
ピレン(重合度10)モノ(メタ)アクリレート等が挙
げられる。
【0011】アミノ基含有(メタ)アクリレートとして
は、ジアルキル(炭素数1〜10)アミノアルキル(炭
素数2〜10)(メタ)アクリレート等が用いられ、例
えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及び
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。炭素数が1〜3のアルキル(メタ)アクリレート
としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート及びイソプロピル(メタ)アク
リレート等が挙げられる。脂環式(ジ)シクロアルキル
(メタ)アクリレートとしては、炭素数8〜16の脂環
式(ジ)シクロアルキル(メタ)アクリレート等が用い
られ、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート及
びジシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0012】アラルキル(メタ)アクリレートとして
は、炭素数9〜21のアラルキル(メタ)アクリレート
等が用いられ、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート
等が挙げられる。(無水)不飽和カルボン酸としては、
炭素数3〜22のモノカルボン酸、炭素数3〜22のジ
カルボン酸及びジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1
〜20)エステル等が用いられ、例えば、(メタ)アク
リル酸、(イソ)クロトン酸、ケイ皮酸、(無水)マレ
イン酸、フマール酸、(無水)イタコン酸、マレイン酸
モノメチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル及
びフマール酸モノオレイルエステル等が挙げられる。エ
ポキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、炭素数6
〜20のエポキシ基含有(メタ)アクリレート等が用い
られ、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙
げられる。
【0013】不飽和ジカルボン酸ジアルキル(炭素数1
〜20)エステルとしては、アルキル基の炭素数が1〜
20の不飽和ジカルボン酸ジアルキルエステル等が用い
られ、例えば、ジエチルマレート及びジブチルフマレー
ト等が挙げられる。アミド基若しくはイミド基含有モノ
マーとしては、炭素数3〜20の不飽和モノカルボン酸
アミド及び炭素数4〜20の不飽和ジカルボン酸イミド
等が用いられ、例えば、(メタ)アクリルアミド、アミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、N−メチルエチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルエチル(メ
タ)アクリルアミド、N−デシルアミノエチル(メタ)
アクリルアミド、N−メチル−N−エチル−ヘキシル
(メタ)アクリルアミド、マレイミド、N−メチルマレ
イミド、N−ブチルマレイミド及びN−フェニルマレイ
ミド等が挙げられる。
【0014】多価アルコール(メタ)アクリレートとし
ては、ジオール(炭素数2〜10)の(メタ)アクリレ
ート及び3〜5価アルコール(炭素数3〜15)の(メ
タ)アクリレート等が用いられ、例えば、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート及びトリグリ
セリンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。こ
れらのうち、ニトリル基含有ビニルモノマー、(無水)
不飽和カルボン酸、(メタ)アクリレート及び不飽和ジ
カルボン酸ジアルキルエステルが好ましく、さらに好ま
しくは(無水)不飽和カルボン酸及び(メタ)アクリレ
ート、特に好ましくは(メタ)アクリル酸、無水マレイ
ン酸、メチル(メタ)アクリレート及びエチル(メタ)
アクリレートである。
【0015】芳香族ビニルモノマー(d1)の含量(重
量%)は、共重合体(D)の重量の基づいて、凝集力、
耐熱性及び柔軟性の観点から、25以上が好ましく、よ
り好ましくは30以上、特に好ましくは40以上であ
る。また90以下が好ましく、より好ましくは85以
下、特に好ましくは75以下である。不飽和炭化水素
(d2)及び/又はアルキル若しくはアルケニル(メ
タ)アクリレート(d3)の含量(重量%)は、共重合
体(D)の重量の基づいて、凝集力と相溶性の観点か
ら、10以上が好ましく、より好ましくは15以上、特
に好ましくは25以上である。また70以下が好まし
く、より好ましくは65以下、特に好ましくは55以下
である。(d2)と(d3)を併用する場合の割合は好
ましくは10:90〜90:10である。
【0016】その他のモノマー(d4)を使用する場
合、(d4)の含量(重量%)は、共重合体(D)の重
量の基づいて、相溶性の観点から、15以下が好まし
く、より好ましくは12以下、特に好ましくは6以下で
ある。
【0017】共重合体(D)は、必須構成単量体及び必
要によりその他のモノマー(d4)を公知の重合方法
(ラジカル重合又はカチオン重合等)で重合することに
より得ることができる。得られたポリマーは、ランダ
ム、ブロック及び/又はグラフトポリマーを含む。ま
た、共重合体(D)の製造方法としては特に限定されな
いが、溶液重合法、バルク重合法及び共存重合法等が適
用できる。なお、共存重合法とは、後述する、ゴム
(A)及び/若しくは粘着付与樹脂(B)及び/若しく
は可塑剤(C)からなる溶融物中に、またはこれらと溶
剤とからなる溶液中に、重合開始剤の存在下で、必須構
成単量体及び必要によりその他のモノマー(d4)を連
続的若しくは断続的に供給して重合させ、重合終了後、
必要により溶剤及び未反応モノマーを常圧又は減圧下で
留去する方法である。
【0018】溶液重合法又は共存重合法で使用される溶
剤としては、芳香族炭化水素溶剤(トルエン、キシレン
及びクメン等)、脂肪族炭化水素系溶剤(n−ヘキサ
ン、n−オクタン及びn−デカン等)、脂環式炭化水素
系溶剤(シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサン
等)、ハロゲン系溶剤(クロロホルム、四塩化炭素及び
ジクロロエタン等)、ケトン系溶剤(アセトン及びメチ
ルエチルルケトン等)、エーテル系溶剤(ジオキサン及
びジベンジルエーテル等)、及びエステル系溶剤(酢酸
エチル、酢酸イソプロピル及び酢酸ブチル等)等が用い
られる。上記重合法における重合温度は、使用する重合
開始剤の種類、その使用量又は共重合体(D)の分子量
に応じて適宣選択することができるが、80〜240℃
が好ましい。反応の終点は、重合時における未反応モノ
マーの量をガスクロマトグラフィー等を用いて測定する
ことにより確認できる。溶剤及び/又は未反応モノマー
を留去する温度は、100〜200℃が好ましい。共重
合体(D)の重合法のうち、相溶性の観点からゴム
(A)及び/若しくは粘着付与樹脂(B)及び/若しく
は可塑剤(C)の存在下での共存重合法が好ましい。
【0019】共重合体(D)の製造に用いられる重合開
始剤としては、ラジカル重合に通常使用されるアゾ系重
合開始剤及び有機パーオキサイド系重合開始剤等が使用
できる。アゾ系重合開始剤としては、例えば、2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス
(2,4ジメチルバレロニトリル)及び2,2’−アゾ
ビス(2−メチルブチロニトリル)等が挙げられる。
【0020】有機パーオキサイド系重合開始剤として
は、パーオキシケタール[2,2−ビス(4,4−ジ−
t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,
1ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン及び
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン等)]、ハイドロパーオキサ
イド[t−ブチルハイドロパーオキサイド等]、ジアル
キル(炭素数1〜12)パーオキサイド[ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド及びジクミルパーオキサイド等]、ジ
アシルパーオキサイド[ラウロイルパーオキサイド、ス
テアロイルパーオキサイド及びベンゾイルパーオキサイ
ド等]、パ−オキシエステル[t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノ
カーボネート及びジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイ
ドロテレフタレート等]、パーオキシジカーボネート
[ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート等]の有
機過酸化物等が用いられる。
【0021】これらのうち、有機パーオキサイド系重合
開始剤が好ましく、さらに好ましくはジアルキルパーオ
キサイド及びパーオキシエステル、特に好ましくはジ−
t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド及
びt−ブチルパーオキシベンゾエートである。重合開始
剤を使用する場合、その使用量(重量%)は、必須構成
単量体及びその他のモノマー(d4)の全重量に基づい
て、0.01以上が好ましく、さらに好ましくは0.0
5以上である。また20以下が好ましく、さらに好まし
くは15以下である。
【0022】共重合体(D)の製造に際して、分子量を
調整するために必要により連鎖移動剤を用いることがで
きる。連鎖移動剤としては、α−オレフィン(1−ドデ
セン等)、メルカプタン(t−ブチルメルカプタン及び
n−ドデシルメルカプタン等)、ジスルフィド(ビス−
2−アミノ−フェニルジスルフィド及びジイソプロピル
ザントゲンジスルフィド等)、ジアゾチオエーテル(p
−メトキシフェニルジアゾチオ−2−ナフチルエーテル
等)、有機ハロゲン化物(四塩化炭素、四臭化炭素及び
クロロホルム等)等が用いられ、連鎖移動恒数が0.0
1以上のものが好ましい。連鎖移動剤を使用する場合、
その使用量(重量%)は、必須構成単量体及びその他の
モノマー(d4)の全重量に基づいて、0.001以上
が好ましく、さらに好ましくは0.01以上である。ま
た10以下が好ましく、より好ましくは5以下である。
【0023】共重合体(D)のTg(℃)は、(D)を
配合して得られるホットメルト接着剤の凝集力を向上す
る観点から、−50以上が好ましく、より好ましくは−
45以上、特に好ましくは−40以上、最も好ましくは
−35以上である。また粘着剤を柔らかくし低温での接
着力を向上させる観点から、20以下が好ましく、より
好ましくは10以下、特に好ましくは0以下、最も好ま
しくは−10以下である。
【0024】共重合体(D)の数平均分子量(以下、M
nと記す)は、ホットメルト接着剤の凝集力及び保持力
を向上させる観点から、500以上が好ましく、より好
ましくは750以上、特に好ましくは1000以上であ
る。また後述するゴム(A)との相溶性を良くし接着力
を向上させる観点から、10,000以下が好ましく、
より好ましくは7,500以下、特に好ましくは5,0
00以下である。また、共重合体(D)の重量平均分子
量(以下、Mwと記す)は、1,000以上が好まし
く、より好ましくは1,200以上、特に好ましくは
1,500以上である。また20,000以下が好まし
く、より好ましくは15,000以下、特に好ましくは
10,000以下である。また、Mw/Mnは1.1以
上が好ましく、より好ましくは1.2以上、特に好まし
くは1.3以上である。また2.5以下が好ましく、よ
り好ましくは2.3以下、特に好ましくは2.1以下で
ある。なお、Mn及びMwは、ポリスチレンを標準とし
て、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)法で求められる値である。
【0025】共重合体(D)の溶解度パラメーター(以
下SP値と記す)は、ポリオレフィン成型品との接着力
を向上させる観点から、8.5以上が好ましく、より好
ましくは9.0以上、特に好ましくは9.5以上であ
る。また11.5以下が好ましく、より好ましくは1
1.0以下、特に好ましくは10.5以下である。な
お、SP値は、Fedors法[Polym.Eng.
Sci.14(2)152,(1974)]によって算
出される値である。
【0026】(共)重合体(E)のTgは、(E)を配
合して得られるホットメルト接着剤の耐熱性と柔軟性を
両立させる観点から、共重合体(D)のTgより少なく
とも10℃高いことが好ましく、より好ましくは20℃
以上、特に好ましくは40℃以上高いことである。ま
た、(E)と(D)との差は好ましくは230℃以下で
あり、より好ましくは210℃以下である。具体的に
(共)重合体(E)のTgは、(E)を配合して得られ
るホットメルト接着剤の凝集力及び耐熱性を向上させる
観点から、25℃以上が好ましく、さらに好ましくは3
0℃以上である。また、本発明のホットメルト接着剤の
溶融粘度を増加させないという観点から、(E)を配合
して得られるホットメルト接着剤の溶融粘度を増加させ
ないという観点から、200℃以下が好ましく、より好
ましくは180℃以下である。
【0027】(共)重合体(E)の構成に必須とする芳
香環含有モノマーとしては、前述の芳香族ビニルモノマ
ー(d1)等が使用できる。(d1)のうち、スチレン
及びα−メチルスチレンが好ましく、より好ましくはス
チレンである。(共)重合体(E)を構成するモノマー
として、芳香族ビニルモノマー(d1)と共に、必要に
より他の共重合モノマー(e)を用いることができる。
【0028】他の共重合モノマー(e)としては、例え
ば、前述の不飽和炭化水素(d2)、アルキル若しくは
アルケニル(メタ)アクリレート(d3)及びその他の
モノマー(d4)等が用いられる。これらのうち、ニト
リル基含有ビニルモノマー、脂肪族不飽和炭化水素、
(無水)不飽和カルボン酸、アルキル基の炭素数が1〜
24の(メタ)アクリレート、不飽和ジカルボン酸ジア
ルキルエステル、炭素数4〜12の脂肪族ジエン及び炭
素数5〜14の脂環式ジエンが好ましく、より好ましく
は(メタ)アクリロニトリル、ブタジエン、(メタ)ア
クリル酸及びアルキル(メタ)アクリレート(炭素数が
12〜18)である。
【0029】他の共重合モノマー(e)を使用する場
合、この含量(重量%)は、ホットメルト接着剤の相溶
性及び凝集力の観点から、1以上が好ましく、さらに好
ましくは3以上、特に好ましくは5以上である。また4
0以下が好ましく、より好ましくは30以下、特に好ま
しくは20以下である。共重合体のTgは使用するモノ
マーから予測することができるので、使用するモノマー
を選択することによりTgを10℃以上高い(E)を合
成することができる。(共)重合体(E)の製造方法と
しては特に限定されず、共重合体(D)と同じ方法が適
用できる。
【0030】(共)重合体(E)として、芳香族ビニル
モノマー(d1)を必須構成単量体とする上記の(共)
重合体の他に、重縮合ポリマー(ポリアミド、ポリイミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレン
オキサイド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリエーテルケトン及びこれらの変性体等)及び重
付加ポリマー(ポリウレタン等)等も使用できる。ポリ
アミドとしては、例えば、ポリフェニレンアジパミド等
が挙げられる。ポリエステルとしては、例えば、ポリエ
チレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート
等が挙げられる。ポリカーボネートとしては、例えば、
ポリオキシカルボニルオキシ−1,4−フェニレンイソ
プロピリデン−1,4−フェニレン等が挙げられる。
【0031】ポリフェニレンオキサイドとしては、例え
ば、ポリ−1,4−フェニレンオキサイド及びポリ−
2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキサイド等が
挙げられる。ポリスルホンとしては、例えば、ポリオキ
シ−1,4−フェニレンスルホニル−1,4−フェニレ
ン等が挙げられる。ポリフェニレンスルフィドとして
は、例えば、ポリチオ−1,4−フェニレン等が挙げら
れる。ポリウレタンとしては、例えば、ポリフェニレン
ヘキサメチレンジウレタン等が挙げられる。これらのう
ち、重縮合系ポリマーが好ましく、より好ましくはポリ
フェニレンオキサイド、特に好ましくはポリ−2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンオキサイドである。
【0032】(共)重合体(E)のMnは、ホットメル
ト接着剤の凝集力の観点から、1,300以上が好まし
く、より好ましくは1,400以上、特に好ましくは
1,500以上である。また後述するゴム(A)との相
溶性を向上させる観点から、7,500以下が好まし
く、より好ましくは5,000以下、特に好ましくは
4,000以下である。(共)重合体(E)のMwは、
1,500以上が好ましく、より好ましくは1,800
以上、特に好ましくは2,100以上である。また2
0,000以下が好ましく、より好ましくは15,00
0以下、特に好ましくは10,000以下である。
【0033】(共)重合体(E)のSP値は、共重合体
(D)との相溶性及び接着力の観点から、9.0以上が
好ましく、さらに好ましくは9.4以上、特に好ましく
は9.8以上である。また12.5以下が好ましく、さ
らに好ましくは12.0以下、特に好ましくは11.5
以下である。
【0034】本発明のホットメルト接着剤は上記(D)
及び(E)からなるものであるが、下記ゴム(A)及び
/若しくは粘着付与樹脂(B)及び/若しくは可塑剤
(C)を配合することができる。ゴム(A)としては、
公知のジエン(共)重合体及び公知のαオレフィン
(共)重合体{接着の技術20,(2),53(200
0)等}等が用いられる。ジエン(共)重合体として
は、炭素数4〜18のジエン(上述のアルカジエン等)
を構成単量体とする重合体又はこのジエンと他の単量体
とを構成単位とする共重合体(ジエンと他の単量体の重
量比:0.1〜99.9:0.1〜99.9、好ましく
は10〜90:90〜10)及びこれらの水素化体が含
まれる。なお、他の単量体としては、芳香族ビニルモノ
マー(d1)、炭素数2〜8のオレフィン(エチレン及
びプロピレン等)及び不飽和ニトリル(アクリロニトリ
ル等)等が用いられる。
【0035】ジエン(共)重合体の具体例としては、ブ
タジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ニトリル
ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
ゴム(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合ゴム(SIS)、スチレン−ブタジエンラン
ダム共重合ゴム(SBR)、天然ゴム及びこれらのジエ
ン(共)重合体の不飽和二重結合の一部又は全部が水素
化された水素化体{スチレン−(エチレン−プロピレ
ン)−スチレンブロック共重合ゴム(SEPS;SIS
の水素化体)、スチレン−(エチレン−ブテン)−スチ
レンブロック共重合ゴム(SEBS;SBSの水素化
体)及び水素化SBR等}等が挙げられる。
【0036】αオレフィン(共)重合体としては、エチ
レンと炭素数3〜18のαオレフィン(プロピレン、1
−ブテン、1−ペンテン及び4−メチル−1−ペンテン
等)とが0.1〜95:5〜99.9の重量比で共重合
されたゴム、及びエチレンと炭素数3〜18のαオレフ
ィンと炭素数4〜18の非共役ジエン(エチリデンノル
ボルネン及びジシクロペンタジエン等)とが30〜9
0:5〜80:0.1〜30の重量比で三元共重合され
たゴム等が挙げられる。これらのうち、ジエン(共)重
合体及びこの水素化体が好ましく、より好ましくはSB
S、SIS、SEPS及びSEBSである。ジエン
(共)重合体及びαオレフィン(共)重合体を使用する
場合、ジエン(共)重合体の含量(重量%)は、1以上
が好ましく、より好ましくは10以上、特に好ましくは
20以上である。また99以下が好ましく、より好まし
くは90以下、特に好ましくは80以下である。
【0037】ゴム(A)のASTM D1238−G法
(200℃、5,000g)によるメルトインデックス
(以下MIと記す)は、0.01以上が好ましく、より
好ましくは0.1以上である。また300以下が好まし
く、より好ましくは100以下である。この範囲にする
と、ホットメルト接着剤の凝集力(引張強さ)及び接着
加工性(溶融粘度)のバランスがさらに良好となる。
【0038】粘着付与樹脂(B)としては、公知の粘着
性付与剤{接着の技術20,(2),13(2000)
等}等が使用でき、ロジン、ロジン誘導体(重合ロジン
及びロジンエステル等;Mn200〜1,000)、テ
ルペン樹脂(αピネン、βピネン及び/又はリモネン等
の(共)重合体等;Mn300〜1200)、クマロン
−インデン樹脂、石油樹脂(炭素数C5留分、炭素数C
9留分、炭素数C5/C9留分及び/又はジシクロペン
タジエン等の(共)重合体等;Mn300〜120
0)、キシレン樹脂(キシレンホルムアルデヒド樹脂
等;Mn300〜3,000)、フェノール樹脂(フェ
ノールキシレンホルムアルデヒド樹脂等;Mn300〜
3,000)及びこれらの樹脂の水素化体等が用いられ
る。
【0039】これらのうち、熱安定性、臭気及び色相の
観点から、テルペン樹脂の水素化体及び石油樹脂の水素
化体が好ましく、より好ましくは炭素数C9留分、炭素
数C5/C9留分の(共)重合石油樹脂の水素化体、及
びジシクロペンタジエンの(共)重合石油樹脂の水素化
体である。
【0040】可塑剤(C)としては、公知の可塑剤{接
着の技術20,(2),21(2000)等}等が使用
でき、パラフィン系、ナフテン系若しくは芳香族系のプ
ロセスオイル、液状ポリブテン、液状ポリブタジエン及
び液状ポリイソプレン等の液状樹脂(Mw=300〜1
0,000)、これらの液状樹脂の水素化体、天然若し
くは合成のワックス{パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス及び低分子量ポリオレフィン(炭素
数2〜4)ワックス(Mw=1,000〜30,00
0)等}、及びこれらの2種以上の混合物等が用いられ
る。これらのうち、熱安定性及び耐候性の観点から、パ
ラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル
及びこれらの混合物が好ましい。
【0041】共重合体(D)の含量(重量%)は、本発
明のホットメルト接着剤の重量に基づいて、各成分の相
溶性を向上させる観点から、1以上が好ましく、より好
ましくは3以上、特に好ましくは5以上である。また凝
集力を向上させる観点から、40以下が好ましく、より
好ましくは35以下、特に好ましくは30以下である。
【0042】(共)重合体(E)の含量(重量%)は、
本発明のホットメルト接着剤の重量に基づいて、樹脂強
度向上の観点から、0.5以上が好ましく、より好まし
くは2以上、特に好ましくは4以上である。また柔軟性
向上の観点から、30以下が好ましく、より好ましくは
25以下、特に好ましくは20以下である。
【0043】共重合体(D)と(共)重合体(E)との
含量比率(D)/(E)は、ホットメルト接着剤中の各
成分の相溶性及び凝集力の観点から、0.1以上が好ま
しく、より好ましくは0.5以上である。また30以下
が好ましく、より好ましくは10以下である。
【0044】ゴム(A)を使用する場合、(A)の含量
(重量%)は、本発明のホットメルト接着剤の重量に基
づいて、凝集力を向上させる観点から、5以上が好まし
く、より好ましくは7以上、特に好ましくは9以上であ
る。また溶融粘度の観点から、40以下が好ましく、よ
り好ましくは35以下、特に好ましくは30以下であ
る。
【0045】粘着付与剤(B)を使用する場合、(B)
の含量(重量%)は、本発明のホットメルト接着剤の重
量に基づいて、粘着力を向上させる観点から、20以上
が好ましく、より好ましくは25以上、特に好ましくは
30以上である。また柔軟性を向上させる観点から、7
0以下が好ましく、より好ましくは65以下、特に好ま
しくは60以下である。
【0046】可塑剤(C)を使用する場合、(C)の含
量(重量%)は、本発明のホットメルト接着剤の重量に
基づいて、溶融粘度の観点から、1以上が好ましく、よ
り好ましくは3以上、特に好ましくは5以上である。ま
た凝集力を向上させる観点から、30以下が好ましく、
より好ましくは27以下、特に好ましくは24以下であ
る。
【0047】本発明のホットメルト接着剤には、必要に
応じて他の添加剤(F)を含有させることができる。他
の添加剤(F)としては、酸化防止剤{ヒンダードフェ
ノール系化合物〔ペンタエリスチル−テトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]及びオクタデシル−3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト等〕、リン系化合物〔トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)フォスファイト等〕、イオウ系化合物〔ペ
ンタエリスチル−テトラキス(3−ラウリルチオプロピ
オネート)及びジラウリル−3,3’−チオジプロピオ
ネート等〕等}、紫外線吸収剤{ベンゾトリアゾール系
化合物〔2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール及び2−(5−メチル
−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等〕
等}、光安定剤{ヒンダードアミン系化合物〔(ビス−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート等〕等}、吸着剤(アルミナ、シリカゲル及びモ
レキュラーシーブ等)、有機若しくは無機充填剤(タル
ク、マイカ、炭酸カルシウム、酸化チタン及び酸化カル
シウム等)、顔料、染料、並びに香料等が使用できる。
【0048】他の添加剤(F)を使用するとき、他の添
加剤の添加量(重量%)は、本発明のホットメルト接着
剤の重量に基づいて、酸化防止剤、紫外線吸収剤又は光
安定剤の場合、0.005以上が好ましく、より好まし
くは0.1以上である。また5以下が好ましく、より好
ましくは3以下である。吸着剤又は充填剤の場合、0.
1以上が好ましく、より好ましくは0.5以上である。
また40以下が好ましく、より好ましくは15以下であ
る。顔料、染料又は香料の場合、0.001以上が好ま
しく、より好ましくは0.01以上でる。また2以下が
好ましく、より好ましくは1以下である。
【0049】本発明のホットメルト接着剤の140℃に
おける溶融粘度(Pa・s)は、ホットメルト接着剤の
凝集力及び耐熱性の観点から、6.1以上が好ましく、
より好ましくは6.5以上、特に好ましくは7以上であ
る。また塗工性の観点から、100以下が好ましく、よ
り好ましくは50以下、特に好ましくは30以下であ
る。なお、140℃における溶融粘度(以下、140℃
溶融粘度と記す)は、JIS K7117−1987に
準拠して求められる(SB型粘度計、SB4号スピンド
ルを回転数30rpm又は6rpmの条件)140℃で
の粘度である。
【0050】本発明のホットメルト接着剤の製造方法に
ついては特に限定されないが、本発明のホットメルト
接着剤の各成分{(D)及び(E)、並びに必要に応じ
て(A)〜(C)及び(F)}を加熱溶融して混合する
方法;及び本発明のホットメルト接着剤の各成分を有
機溶剤(トルエン又はキシレン等)と共に加熱溶融して
均一混合した後に溶剤を留去する方法等が適用できる。
これらのうち、工業的に好ましいのはの方法である。
また、混合装置としては公知の加熱溶融混練機等を用い
ることができる。加熱溶融混練機としては、その様式や
形状等は特に限定されるものではないが、撹拌機付き加
圧反応器、圧縮性の高い形状のスクリュー又はリボン状
撹拌機を有する混合機、ニーダー、一軸若しくは多軸押
出機及びミキサー等が挙げられる。混合温度は80〜2
00℃が好ましい。また樹脂の劣化を防ぐため、窒素ガ
ス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
【0051】本発明のホットメルト接着剤を被着体に適
用する方法としては、(1)溶融して被着体に塗工する
方法、(2)フィルム状等にしたホットメルト接着剤を
被着体間に配置させてから加熱する方法等が挙げられ
る。塗装方法としては、スパイラル塗工、ロール塗工、
スロットコート塗工、コントロールシーム塗工及びビー
ド塗工等の公知のいずれの塗工方法でもよいが、これら
に限定されるものではない。塗工量(g/m2)として
は、面塗工では0.1以上が好ましく、より好ましくは
1以上である。また100以下が好ましく、より好まし
くは50以下である。線塗工における塗工量(g/m)
は、0.005以上が好ましく、より好ましくは0.0
1以上である。また1以下が好ましく、より好ましくは
0.5以下である。
【0052】(2)の方法において、フィルム状の厚み
(μm)としては、1以上が好ましく、より好ましくは
5μm以上である。また500以下が好ましく、より好
ましくは300以下である。被着体に適用するときの本
発明の接着剤の溶融温度(℃)は、80以上が好まし
く、より好ましくは100以上である。また220以下
が好ましく、より好ましくは200以下である。また、
塗工時の溶融粘度(Pa・s)は0.5以上が好まし
く、より好ましくは1以上である。また500以下が好
ましく、さらに好ましくは100以下である。
【0053】従来難接着性と言われてきた炭素数2〜4
のオレフィン(例えばエチレン及びプロピレン等)の重
合体であるポリオレフィン成形品同士又はこれと他の被
着体を本発明のホットメルト接着剤で接着した接着体の
接着性良好である。他の被着体とは例えば各種プラスチ
ック成形品(例えばモールド成形品、フィルム、不織
布、繊維等)、ゴム、紙、布、金属、木材、ガラス、モ
ルタル及びコンクリート等である。この接着体の形態は
繊維、シート等任意であり、例えば繊維やシートを用い
る衛材製品等に好適に使用できる。また、当然に他の被
着体同士(異種又は同種を含む)の接着性も良好であ
る。この様に本発明のホットメルト接着剤は、接着力の
他に凝集力、耐熱性、柔軟性に優れるので、上記の広範
な被着体に適用できる。
【0054】本発明のホットメルト接着剤は、ホットメ
ルト型としてのみならず、有機溶剤溶液、エマルショ
ン、ディスパージョン又はフィルム等の形態でも使用可
能である。さらに、本発明のホットメルト接着剤は、各
種熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂に添加して、これらの
樹脂の成形性や樹脂物性の改質等にも用いることができ
る。
【0055】
【実施例】実施例により本発明をさらに説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。以下において
「部」は重量部を示す。 <共重合体D−1の製造例>ステンレス製加圧反応器に
キシレン1000部を投入し、容器内を窒素置換した
後、密閉下で200℃まで昇温した。この温度でスチレ
ン700部、ステアリルメタクリレート300部、パラ
フィン系オイル{ダイアナプロセスオイルPW−90;
出光興産(株)製}1000部及びジ−t−ブチルパー
オキサイド2.5部の混合液を4時間かけて滴下し、さ
らに180℃で0.5時間保持して重合を完結させた。
反応の終点はガスクロマトグラフィーによるモノマーの
消失で確認した。次いで生成したポリマー溶液からキシ
レンを留去(150℃、2kPa)して共重合体(D−
1)を得た。該(D−1)のTgは−30℃、Mnは
1,800、Mwは3,000、SP値は10.1であ
った。
【0056】<実施例1〜6及び比較例1〜4>表1に
示す配合処方(重量部)で混合した混合物をステンレス
製加圧反応器に投入し、容器内を窒素置換した後、密閉
下で160℃まで昇温し、4時間撹拌下で溶融混合を行
うことにより、本発明のホットメルト接着剤及び比較の
ホットメルト接着剤を得た。
【0057】
【表1】
【0058】(記号等の説明) A−1:スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合水素化体ゴム{商品名:セプトン2063、クラレ社
製、スチレン含量13重量%、MI=7} A−2:スチレン-ブタジエン−スチレンブロック共重
合ゴム{商品名:クレイトンD−1155、クレイトン
ポリマージャパン社製、スチレン含量40重量%、MI
=14} B−1:部分水添石油樹脂(C9留分共重合体主成分、
商品名:アルコンM−115、荒川化学社製、軟化点=
115℃) B−2:水添石油樹脂(ジシクロペンタジエン系共重合
体主成分、商品名:エスコレッツECR−229F、ト
ーネックス社製、軟化点=135℃)
【0059】C−1:パラフィン系オイル(商品名:ダ
イアナプロセスオイルPW−90、出光興産社製) E−1:スチレンオリゴマー(商品名:レジットS−9
4、三洋化成工業社製、Mw3000、SP値10.
5、Tg40℃) E−2:ポリフェニレンオキサイド(商品名:ノリルP
PO SA120、日本ジーイープラスチックス社製、
Mw6350、SP値11.2、Tg160℃) F−1:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(商品名:
イルガノックス1010、チバ・スペシャリティー・ケ
ミカルズ社製) F−2:リン系酸化防止剤(商品名:アデカスタブ21
12、旭電化工業社製)
【0060】<性能試験>実施例1〜6及び比較例1〜
4で得られた各ホットメルト接着剤について、JIS
K7117−1987に準拠してSB型粘度計(SB4
号スピンドル)による140℃溶融粘度、及びJIS
K6301−1995に準拠してスプリング式硬さ試験
(A形、硬さ試験の測定条件;9.81Nの荷重で垂直
に加圧面を押しあてて5秒後の目盛りを読みとる。)の
値を測定した。さらに、各ホットメルト接着剤につい
て、接着体の風合い、接着強度、耐熱保持力を評価し
た。これらの結果を表2に示した。表2の結果から明ら
かなように、本発明のホットメルト接着剤は、比較例の
ものに比べて接着体の風合い、接着強度及び耐熱保持力
のバランスが顕著に優れていることがわかる。
【0061】
【表2】
【0062】<評価法> (接着体の風合い)厚さ100μmのポリプロピレン製
の二枚の不織布の間に、あらかじめ厚さ20μmのフィ
ルム状にしたホットメルト接着剤をはさみ、50℃、プ
レス圧0.05MPaで5秒間圧着して接着させること
により接着体を得た。23℃の環境温度で30分間保存
後、接着体を手で折り曲げた時の柔軟性(硬さ、こし
等)を、ポリプロピレン製の不織布二枚のみの場合(ブ
ランク)と比較し、風合いを評価する。 評価基準 ○:不織布(ブランク)の風合いをほとんど損なわない ×:不織布(ブランク)の風合いを著しく損なう
【0063】(接着強度)各ホットメルト接着剤を長さ
100mm×幅25mm×厚さ100μmのポリプロピ
レン不織布に25mm幅でビード状に塗布(塗布温度1
50℃、塗布量0.06g/m、)し、同じ大きさのポ
リプロピレン不織布を張り合わせた。その直後0.05
MPaで圧着して接着体を得た。この接着体を23℃雰
囲気下で24時間放置した後、引張試験機(オートグラ
フAGS−500B;島津製作所社製)を用いて300
mm/分の引張速度で不織布と接着剤との間の剥離接着
強度を測定し、この最大値を接着強度とした(単位:N
/25mm)。
【0064】(耐熱保持力)長さ100mm×幅25m
m×厚さ1mmのアルミ板上に、長さ10mm×幅25
mm×厚さ50μmのホットメルト接着剤のフィルムを
乗せ、更にその上に長さ100mm×幅25mm×厚さ
50μmのポリエステルフィルムを配置した後、100
℃、0.1MPaの条件で10秒間圧着して貼り合わせ
る。50℃雰囲気下で、ポリエステルフィルムを貼り付
けたアルミ板を垂直に固定し、ポリエステルフィルムに
垂直下方向に1kgのせん断荷重をかけた状態で1時間
放置してクリープ量を測定した(単位:mm/h)。
【0065】
【発明の効果】本発明のホットメルト接着剤は、耐熱性
に優れ、かつ柔軟性及び接着力にも優れる。従って、本
発明のホットメルト接着剤を用いてなる接着体は、風合
いに優れ、高温度における接着力に優れる。上記の効果
を奏することから、本発明のホットメルト接着剤は、各
種プラスチックス、特にポリオレフィンからなる樹脂成
形品用のホットメルト接着剤として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 133/00 C09J 133/00 153/02 153/02 157/02 157/02 Fターム(参考) 4F100 AK03A AK03B AK03C AK07 AK11A AK12A AK25A AK28A AK62B AK62C AK66B AK66C AK73A AL01A AL05A AN00A AN02A BA01 BA03 BA06 BA10B BA10C BA15 CA04A CA17A DB03A DG15 JA05A JA06A JA07A JJ03 JK06 JK13 JK17 JL11 JL13A YY00A 4J040 DA012 DA061 DB041 DB052 JB01 KA26 KA31 LA08 MA11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ビニルモノマー(d1)と脂肪族
    若しくは脂環式の不飽和炭化水素(d2)及び/又は炭
    素数4〜24のアルキル若しくはアルケニル(メタ)ア
    クリレート(d3)とを必須構成単量体とする共重合体
    (D)、並びに(D)のガラス転移温度(Tg)より少
    なくとも10℃高いガラス転移温度を有し、かつ芳香環
    含有モノマーを必須構成単量体とする(共)重合体
    (E)を含有してなり、140℃における溶融粘度(P
    a・s;JIS K7117−1987)が6.1以上
    100以下であることを特徴とするホットメルト接着
    剤。
  2. 【請求項2】 前記(D)のガラス転移温度が−50℃
    以上20℃以下であり、(D)の数平均分子量が500
    以上10,000以下であり、(D)の溶解度パラメー
    ターが8.5以上11.5以下である請求項1記載のホ
    ットメルト接着剤。
  3. 【請求項3】 前記(E)の数平均分子量が1,300
    以上10,000以下であり、(E)のガラス転移温度
    が25℃以上200℃以下であり、(E)の溶解度パラ
    メーターが9.0以上12.5以下である請求項1又は
    2記載のホットメルト接着剤。
  4. 【請求項4】 さらにジエン(共)重合体及び/若しく
    はαオレフィン(共)重合体からなるゴム(A)及び/
    又は粘着付与樹脂(B)を含有してなる請求項1〜3の
    何れか記載のホットメルト接着剤。
  5. 【請求項5】 前記(A)がスチレン−ブタジエンブロ
    ック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体
    及び/又はこれらの水素化体である請求項4記載のホッ
    トメルト接着剤。
  6. 【請求項6】 さらに可塑剤(C)を含有してなる請求
    項1〜5の何れか記載のホットメルト接着剤。
  7. 【請求項7】 ゴム(A)、粘着付与樹脂(B)、可塑
    剤(C)、共重合体(D)及び(共)重合体(E)の合
    計重量に基づいて、(A)を5重量%以上40重量%以
    下、(B)を20重量%以上70重量%以下、(C)を
    1重量%以上30重量%以下、(D)を1重量%以上4
    0重量%以下、(E)を0.5重量%以上30重量%以
    下含有してなる請求項6記載のホットメルト接着剤。
  8. 【請求項8】 ポリオレフィン成形品同士又はこれと他
    の被着体とが請求項1〜7のいずれかに記載のホットメ
    ルト接着剤で接着されてなる接着体。
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