JP4696755B2 - カップリング機構潤滑装置 - Google Patents

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本発明は、駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置に関する。
内燃機関、特に車両用の内燃機関においては、ブレーキ力のアシストに用いるためにブレーキブースターにバキュームポンプにて発生させた負圧を供給する場合がある。又、燃料を吸気中に霧化状態で噴射させるために燃料噴射弁にサプライポンプにて発生させた高圧燃料を供給する場合がある。このような負圧供給用のバキュームポンプや燃料供給用のサプライポンプなどのポンプ類の駆動エネルギーを内燃機関の回転力を用いて供給する場合、排気カムシャフトなどのシャフトの回転力を利用することがある。この場合、ポンプシャフトと駆動回転シャフトとの軸偏心を吸収するためにカップリングが用いられる。
このカップリングの代表的な機構としてオルダムカップリングを用いた技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−92621号公報(第5−6頁、図1)
上述した特許文献1の技術では、燃料供給用のサプライポンプはオルダムカップリングを介してカムシャフトから回転力を受けている。カムシャフトは、内燃機関のクランク軸により回転されることで回転変動が繰り返し生じており、更にバルブ駆動によっても回転変動が生じて、カップリング結合部には大きな交番荷重により摩耗が生じやすくなっている。
このような摩耗を抑制するには十分なオイルをカップリング結合部に供給する必要がある。このため前記特許文献1の技術では、カップリング内部に通じる油路をカムシャフト内部に形成し、カップリング結合部にオイルを供給している。
しかし、例えばバキュームポンプなどのように、カムシャフトにより回転される機構自体がオイルの供給を必要としている場合には、カムシャフト内部に形成した油路を延長してバキュームポンプのシャフト内の油路に接続することにより、バキュームポンプ内での潤滑を行う場合がある。
このような構成とすると、カップリング結合部でのオイル供給により油圧が低下して、十分にバキュームポンプ内にオイルが供給されなくなるおそれがある。又、カップリング結合部での油路から一時的にオイルが逆流した場合には、カップリング結合部で発生した摩耗粉がバキュームポンプ内に侵入するおそれもある。
この問題を防止するには、バキュームポンプ用のオイルは別個の独立した油路を形成する必要があるが、加工コストが増加したり、油路が複雑化して内燃機関のカムキャリヤやシリンダヘッドの制約上油路形成自体が困難となる場合も生じる。
本発明は、カップリング結合部での摩耗粉が被駆動回転機構側に供給されないようにでき、カップリング結合部に供給するための油路と被駆動回転機構に供給するための油路とをそれぞれ別個に形成する必要がないカップリング機構潤滑装置の提供を目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載のカップリング機構潤滑装置は、駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、前記被駆動回転機構はオイル飛沫が排出される排出口を有し、前記カップリング機構のカップリング結合部を構成する前記駆動回転シャフト側の部材が、前記カップリング結合部を構成する前記被駆動回転機構側の部材よりも大径化されるとともに、その外周部分が前記被駆動回転機構側の部材に向けて開いたテーパー形状をなしている構成であることを特徴とする。
上記構成によれば、被駆動回転機構はオイル飛沫が排出される排出口を有、カップリング機構のカップリング結合部を構成する駆動回転シャフト側の部材が、カップリング結合部を構成する被駆動回転機構側の部材よりも大径化されているため、排出口から排出されるオイル飛沫は駆動回転シャフト側の部材に衝突してオイル飛沫の方向がカップリング結合部に誘導される。こうして誘導されたオイル飛沫によりカップリング結合部が潤滑されることにより、カップリング結合部に供給するための油路と被駆動回転機構に供給するための油路とをそれぞれ別個に形成する必要がない。更に、被駆動回転機構を潤滑した後のオイルがカップリング結合部へ供給されるため、カップリング結合部での摩耗粉が被駆動回転機構側に供給されることがない。
特に、駆動回転シャフト側の部材の外周部分がテーパー形状をなしているため、被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫がテーパー部分に衝突することにより、オイル飛沫の方向がカップリング結合部に集中するように誘導される。このことによりカップリング結合部の潤滑効果がより高まる。
請求項2に記載のカップリング機構潤滑装置は、駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫を前記カップリング機構のカップリング結合部に誘導する誘導手段を備え、同誘導手段は、前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫の進行方向に位置するカムキャリア又はシリンダヘッドに設けられて該オイル飛沫の進行方向を前記カップリング機構のカップリング結合部方向に変更する誘導壁として構成されていることを特徴とする。
上記誘導壁として構成される誘導手段は、被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫をカップリング機構のカップリング結合部に誘導している。すなわち、上記誘導壁によりオイル飛沫はカップリング結合部方向に変更されるので、オイル飛沫がカップリング結合部に到達してカップリング結合部を十分に潤滑することができる。こうしてオイル飛沫によりカップリング結合部が潤滑されるため、カップリング結合部に供給するための油路と被駆動回転機構に供給するための油路とをそれぞれ別個に形成する必要がない。更に、被駆動回転機構を潤滑した後のオイルがカップリング結合部へ供給されるため、カップリング結合部での摩耗粉が被駆動回転機構側に供給されることがない。
また、こうした誘導壁は簡易な構成であるのでカムキャリア又はシリンダヘッドに設けることができ、カムキャリア又はシリンダヘッドの構成をほとんど複雑化させることなく、上述した効果を生じさせることができる。
請求項に記載のカップリング機構潤滑装置は駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫を前記カップリング機構のカップリング結合部に誘導する誘導手段を備え、同誘導手段は、前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫の進行方向に配置されて該オイル飛沫の進行方向を前記カップリング機構のカップリング結合部方向に変更する誘導壁を含み、この誘導壁は、前記駆動回転シャフトにおいて前記カップリング機構に近接して設けられ、前記カップリング機構より大径のローターであることを特徴とする。
上記構成によれば、上記誘導壁によりオイル飛沫がカップリング結合部方向に変更され、同オイル飛沫によりカップリング結合部が潤滑されるため、カップリング結合部に供給するための油路と被駆動回転機構に供給するための油路とをそれぞれ別個に形成する必要がない。更に、被駆動回転機構を潤滑した後のオイルがカップリング結合部へ供給されるため、カップリング結合部での摩耗粉が被駆動回転機構側に供給されることがない。
また、この誘導壁として具体的には、駆動回転シャフト上に駆動回転シャフトと共に回転するローターとして誘導壁を設けることにより、上述した効果を生じさせることができる。
請求項に記載のカップリング機構潤滑装置では、請求項において、前記ローターはカム角センサのローターを兼ねていることを特徴とする。
このようにローターをカム角センサのローターとを兼ねたものとすることにより、別途、誘導壁のためのローターを設けることなく、より簡易な構成にて請求項に述べた効果を生じさせることができる。
請求項に記載のカップリング機構潤滑装置では、駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫を前記カップリング機構のカップリング結合部に誘導する誘導手段を備え、同誘導手段は、前記被駆動回転機構にて、オイル飛沫の排出方向を、前記カップリング機構の鉛直上方にオイル飛沫が飛翔する配置に設定したことを特徴とする。
上記構成では、被駆動回転機構にてオイル飛沫の排出方向を設定することにより、重力によりオイル飛沫はカップリング結合部に降り注ぐことになる。したがって、同オイル飛沫によりカップリング結合部が潤滑されるため、カップリング結合部に供給するための油路と被駆動回転機構に供給するための油路とをそれぞれ別個に形成する必要がない。更に、被駆動回転機構を潤滑した後のオイルがカップリング結合部へ供給されるため、カップリング結合部での摩耗粉が被駆動回転機構側に供給されることがない。また、同構成によれば、被駆動回転機構にてオイル飛沫の排出方向を設定するといった簡易な構成で上述した効果を生じさせることができる。
請求項に記載のカップリング機構潤滑装置では、請求項1〜のいずれか1項において、前記被駆動回転機構はバキュームポンプであり、前記オイル飛沫はバキュームポンプのブリーザ弁から排出されることを特徴とする。
このように被駆動回転機構としてはバキュームポンプを挙げることができ、このバキュームポンプのブリーザ弁から空気と共に排出されるオイル飛沫を、誘導手段がカップリング結合部に誘導することにより、請求項1〜5に述べた効果をそれぞれ生じさせることができる。
請求項7に記載のカップリング機構潤滑装置では、駆動回転シャフトの端部とバキュームポンプとの間に介在して、駆動回転シャフトの回転力をバキュームポンプに対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、前記バキュームポンプはオイル飛沫を噴出するブリーザ弁を有するとともに、前記カップリング機構のカップリング結合部を構成する前記駆動回転シャフト側の部材が、前記カップリング結合部を構成する前記バキュームポンプ側の部材よりも大径化されていることを特徴とする。
上記構成によれば、バキュームポンプから噴出されるオイル飛沫によりカップリング結合部が潤滑されるため、カップリング結合部に供給するための油路とバキュームポンプに供給するための油路とをそれぞれ別個に形成する必要がない。更に、バキュームポンプを潤滑した後のオイルがカップリング結合部へ供給されるため、カップリング結合部での摩耗粉がバキュームポンプ側に供給されることがない。
請求項8に記載のカップリング機構潤滑装置では、駆動回転シャフトの端部とバキュームポンプとの間に介在して、駆動回転シャフトの回転力をバキュームポンプに対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、前記バキュームポンプはオイル飛沫を前記カップリング機構のカップリング結合に向けて噴出するブリーザ弁を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、バキュームポンプから噴出されるオイル飛沫によりカップリング結合部が潤滑されるため、カップリング結合部に供給するための油路とバキュームポンプに供給するための油路とをそれぞれ別個に形成する必要がない。更に、バキュームポンプを潤滑した後のオイルがカップリング結合部へ供給されるため、カップリング結合部での摩耗粉がバキュームポンプ側に供給されることがない。
請求項9に記載のカップリング機構潤滑装置では、請求項8において、前記ブリーザ弁から噴出されるオイル飛沫の進行方向に配置され、該オイル飛沫の進行方向を前記カップリング機構のカップリング結合部方向に変更する誘導壁を含むことを特徴とする。
このような誘導壁によりオイル飛沫はカップリング結合部方向に変更されるので、オイル飛沫がカップリング結合部に到達してカップリング結合部を十分に潤滑できる。このことにより請求項8に述べた効果を生じさせることができる。
請求項10に記載のカップリング機構潤滑装置では、請求項1〜9のいずれか1項において、前記駆動回転シャフトは、排気カムシャフト又は吸気カムシャフトであることを特徴とする。
このように駆動回転シャフトは、排気カムシャフト又は吸気カムシャフトを挙げることができる。排気カムシャフト又は吸気カムシャフトは内燃機関出力による回転変動及びバルブ駆動に伴う回転変動がそのままカップリング機構のカップリング結合部に作用して摩耗粉が生じやすいことから、請求項1に述べた効果がより顕著なものとなる。
請求項11に記載のカップリング機構潤滑装置では、請求項1〜10のいずれか1項において、前記カップリング機構はオルダムカップリングであることを特徴とする。
カップリング機構としてはオルダムカップリングを挙げることができ、誘導手段がオイル飛沫をオルダムカップリングのカップリング結合部に誘導することにより、請求項1に述べた効果を生じさせることができる。
[実施の形態1]
図1は、車両用内燃機関のシリンダヘッド4のリヤ側であり、被駆動回転機構としてのバキュームポンプ2の取り付け部分におけるカップリング機構潤滑装置の構成を示している。バキュームポンプ2のハウジング2aはシリンダヘッド4の外周面に固定されている。尚、カムキャリアを用いている場合には、バキュームポンプ2のハウジング2aは、カムキャリアの外周面に固定される。
バキュームポンプ2に回転力を与える駆動回転シャフトとしては排気カムシャフト6が用いられている。尚、排気カムシャフト6の代わりに吸気カムシャフトを駆動回転シャフトとして用いても良い。
排気カムシャフト6はシリンダヘッド4上に形成されたカムジャーナル8により支持され、カムキャップ10により回転可能に取り付けられている。排気カムシャフト6は、バキュームポンプ2とは反対側においてタイミングスプロケットを備え、タイミングチェーンを介してクランク軸から回転力を伝達されている。このことにより、排気カムシャフト6は内燃機関の燃焼エネルギーにより回転力を得ている。そして、排気カムシャフト6上に設けられた排気カム12の回転により各気筒の排気バルブの開閉駆動が行われる。
バキュームポンプ2の回転軸と排気カムシャフト6との間にはオルダムカップリング14が配置されて、排気カムシャフト6の回転力にてバキュームポンプ2が回転駆動されている。このことによりバキュームポンプ2は吸引ポート2bに接続されたバキュームパイプ2cを介して負圧にて駆動される機構、ここではブレーキブースターに負圧を供給している。
バキュームポンプ2にて吸引された空気は、バキュームポンプ2内を潤滑しているオイルと共に排出口2dから、図示矢印のごとくシリンダヘッド4上に排出される。尚、排出口2dから排出される空気とオイルとは、ブリーザ弁2eの開閉により周期的に噴出するごとくにして排出される。
この排出口2dから噴出状態で排出されるオイルは、カムジャーナル8及び排気カムシャフト6にかけて形成されている油路8a,6aを介して、バキュームポンプ2側へ供給される。バキュームポンプ2側からは、排気カムシャフト6の中心軸位置に形成されている油路6aに、オーリング2fを先端に配置した接続パイプ2gが挿入される。このことでバキュームポンプ2側の油路2hに排気カムシャフト6側の油路6aが接続されている。
オルダムカップリング14は、排気カムシャフト6のリア端に設けられた凹溝回転部材16とバキュームポンプ2の回転軸に設けられた突条回転部材18との組み合わせにより構成されている。凹溝回転部材16の端面16bには軸心を直交するように通過して凹溝16aが形成されている。突条回転部材18の端面には軸心を直交するように通過して突条18aが形成されている。この突条18aを、凹溝回転部材16の凹溝16a内に、長手方向に摺動可能に挿入することでカップリング結合部を生じ、オルダムカップリング14が形成される。
このように形成されたオルダムカップリング14は、排気カムシャフト6とバキュームポンプ2の回転軸とが軸偏心していても、排気カムシャフト6からバキュームポンプ2へと回転力を伝達できる。尚、排気カムシャフト6側の油路6aは凹溝回転部材16の凹溝16aの中央にて開口し、この油路6aに挿入される接続パイプ2gは突条回転部材18の突条18aの中央から突出している。
ここで凹溝回転部材16と突条回転部材18とは共に円板状であるが、排気カムシャフト6に設けられている凹溝回転部材16の方が直径が大きい。このため排出口2dから空気と共に噴出するオイルは、凹溝回転部材16の端面16bの内で、突条回転部材18にて遮蔽されていない領域に到達する。そしてオイルの一部が突条18aと凹溝16aとのカップリング結合部に誘導される。このことによりバキュームポンプ2内を潤滑した後のオイルは、その一部がそのままシリンダヘッド4上に落下することなく、突条18aと凹溝16aとのカップリング結合部の潤滑に用いられる。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).本実施の形態のオルダムカップリング14では、排気カムシャフト6側の凹溝回転部材16がバキュームポンプ2側の突条回転部材18よりも大径化されている。このような構成にて、バキュームポンプ2から排出されるオイル飛沫を、凹溝16aと突条18aとのカップリング結合部に誘導する誘導手段が構成されている。
したがってバキュームポンプ2から排出されるオイル飛沫によりカップリング結合部が潤滑されることにより、カップリング結合部に供給するための油路を、バキュームポンプ2に供給するための油路6a,2hとは別個に形成する必要がない。
しかも、バキュームポンプ2を潤滑した後のオイルが、オイル飛沫としてカップリング結合部へ供給されるため、カップリング結合部での摩耗粉がバキュームポンプ2側に供給されることがない。
特に排気カムシャフト6は、内燃機関出力による回転変動及び排気バルブ駆動に伴う回転変動がそのままオルダムカップリング14のカップリング結合部に作用して摩耗粉が生じやすいことから、上記効果がより顕著なものとなる。吸気カムシャフトに備えた場合も同じである。
[実施の形態2]
本実施の形態は、図2に示すごとく、前記実施の形態1と異なり、オルダムカップリング114の凹溝回転部材116と突条回転部材118とは共に直径が同じである。更にバキュームポンプ2の排出口2dからのオイル飛沫の進行方向に、誘導壁104がシリンダヘッド4上に固定されて配置されている。この誘導壁104に形成された誘導面104aは、排出口2dからのオイル飛沫を、凹溝回転部材116と突条回転部材118とのカップリング結合部へ誘導する角度に形成されている。他の構成は前記実施の形態1と同じであるので同一の符号を付している。尚、カムキャリアを設けている場合には、誘導壁104はカムキャリア上に設けても良い。又、誘導壁104は、シリンダヘッド4あるいはカムキャリアにおいてリブとして一体に形成しても良い。
このことによりバキュームポンプ2内を潤滑した後のオイルの一部は、そのままシリンダヘッド4上に落下することなく、誘導壁104に誘導されてカップリング結合部の潤滑に用いられる。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).凹溝回転部材116と突条回転部材118とが直径が同じでも、あるいは突条回転部材118の方が大きくても、誘導壁104によりオイル飛沫の一部がカップリング結合部に誘導されるので、前記実施の形態1と同じ効果を生じる。
[実施の形態3]
本実施の形態は、図3に示すごとく、前記実施の形態2と同様に、オルダムカップリング214の凹溝回転部材216と突条回転部材218とは共に直径が同じである。更に、オルダムカップリング214に近接して、オルダムカップリング214よりも大径のローター220が、排気カムシャフト6に設けられている。このローター220の外周側にはカム角センサ222が配置されていて、ローター220の回転に伴って生じる信号をカム角信号として電子制御装置に送信している。他の構成は前記実施の形態1と同じであるので同一の符号を付している。
このように大径のローター220がオルダムカップリング214に近接しているため、ローター220が誘導壁の機能も果たすことになる。すなわちローター220の側面220aによりバキュームポンプ2の排出口2dからのオイル飛沫が跳ね返されて、凹溝回転部材216と突条回転部材218とのカップリング結合部へ誘導する働きがある。
このことによりバキュームポンプ2内を潤滑した後のオイルの一部は、そのままシリンダヘッド4上に落下することなく、ローター220にて跳ね返されてカップリング結合部の潤滑に用いられる。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
(イ).凹溝回転部材216と突条回転部材218とが直径が同じでも、あるいは突条回転部材218の方が大きくても、ローター220によりオイル飛沫の一部がカップリング結合部に誘導されるので、前記実施の形態1と同じ効果を生じる。
(ロ).しかもローター220は、カム角センサ222のローター220を兼ねたものであるので、別途、誘導壁のためのローターを設けることなく、より簡易な構成にて前記実施の形態1の効果を生じさせることができる。
[実施の形態4]
本実施の形態は、図4に示すごとく、誘導壁が存在せず、バキュームポンプ302の排出口302dの配置が異なる以外は前記実施の形態2の構成と同じである。したがって同一の構成は前記実施の形態2と同一の符号を付している。又、バキュームポンプ302においても吸引ポート302b及びバキュームパイプ302cは前記実施の形態2と同一形状である。ここでオイルが噴出するハウジング302aにおける排出口302dの方向は、オイル飛沫飛翔方向がオルダムカップリング114の鉛直上方としている。
このことにより図示矢印のごとく排出口302dから噴出したオイル飛沫を重力によりカップリング結合部に落下させることができる。
こうしてバキュームポンプ302内を潤滑した後のオイルの一部は、そのままシリンダヘッド4上に落下することなく、カップリング結合部の潤滑に用いられる。
以上説明した本実施の形態4によれば、以下の効果が得られる。
(イ).このように簡易な構成により、凹溝回転部材116と突条回転部材118とが直径が同じでも、あるいは突条回転部材118の方が大きくても、カップリング結合部にオイル飛沫を重力により降り注ぐように誘導できるので、前記実施の形態1と同じ効果を生じる。
[実施の形態5]
本実施の形態は、図5に示すごとく、前記実施の形態1と同様に、オルダムカップリング414の凹溝回転部材416の直径Dtは突条回転部材418の直径D2より大きい。ただし凹溝回転部材416の外周部はテーパー部416cを形成している。このテーパー部416cは突条回転部材418に向けて開いたテーパー形状をなしている。他の構成は前記実施の形態1と同じであるので同一の符号を付している。
このことによりバキュームポンプ2の排出口2dから吹き出したオイル飛沫が、テーパー部416cのテーパー面416dに衝突する。このことによりバキュームポンプ2内を潤滑した後のオイルの一部は、そのままシリンダヘッド4上に落下することなく、テーパー部416cに誘導されてカップリング結合部の潤滑に用いられる。
以上説明した本実施の形態5によれば、以下の効果が得られる。
(イ).テーパー部416cによりオイル飛沫がカップリング結合部に集中的に誘導されるので、前記実施の形態1の効果と共に、カップリング結合部の潤滑効果がより高まる。
[その他の実施の形態]
(a).前記各実施の形態においては、被駆動回転機構はバキュームポンプであったが、他の被駆動回転機構でも良く、オイル飛沫が生じるような機構であれば該当する。
(b).前記各実施の形態において、凹溝はカムシャフト側の回転部材に形成され、突条はバキュームポンプ側の回転部材に形成されていたが、突条を排気カムシャフト側の回転部材に形成し、凹溝をバキュームポンプ側の回転部材に形成しても良い。
実施の形態1としてのカップリング機構潤滑装置の構成図。 実施の形態2としてのカップリング機構潤滑装置の構成図。 実施の形態3としてのカップリング機構潤滑装置の構成図。 実施の形態4としてのカップリング機構潤滑装置の構成図。 実施の形態5としてのカップリング機構潤滑装置の構成図。
符号の説明
2…バキュームポンプ、2a…ハウジング、2b…吸引ポート、2c…バキュームパイプ、2d…排出口、2e…ブリーザ弁、2f…オーリング、2g…接続パイプ、2h…油路、4…シリンダヘッド、6…排気カムシャフト、6a…油路、8…カムジャーナル、8a…油路、10…カムキャップ、12…排気カム、14…オルダムカップリング、16…凹溝回転部材、16a…凹溝、16b…端面、18…突条回転部材、18a…突条、104…誘導壁、104a…誘導面、114…オルダムカップリング、116…凹溝回転部材、118…突条回転部材、214…オルダムカップリング、216…凹溝回転部材、218…突条回転部材、220…ローター、220a…側面、222…カム角センサ、302…バキュームポンプ、302a…ハウジング、302b…吸引ポート、302c…バキュームパイプ、302d…排出口、414…オルダムカップリング、416…凹溝回転部材、416c…テーパー部、416d…テーパー面、418…突条回転部材。

Claims (11)

  1. 駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、
    前記被駆動回転機構はオイル飛沫が排出される排出口を有し、前記カップリング機構のカップリング結合部を構成する前記駆動回転シャフト側の部材が、前記カップリング結合部を構成する前記被駆動回転機構側の部材よりも大径化されるとともに、その外周部分が前記被駆動回転機構側の部材に向けて開いたテーパー形状をなしている構成であることを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  2. 駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、
    前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫を前記カップリング機構のカップリング結合部に誘導する誘導手段を備え、同誘導手段は、前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫の進行方向に位置するカムキャリア又はシリンダヘッドに設けられて該オイル飛沫の進行方向を前記カップリング機構のカップリング結合部方向に変更する誘導壁として構成されていることを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  3. 駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、
    前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫を前記カップリング機構のカップリング結合部に誘導する誘導手段を備え、同誘導手段は、前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫の進行方向に配置されて該オイル飛沫の進行方向を前記カップリング機構のカップリング結合部方向に変更する誘導壁を含み、この誘導壁は、前記駆動回転シャフトにおいて前記カップリング機構に近接して設けられ、前記カップリング機構より大径のローターであることを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  4. 請求項において、前記ローターはカム角センサのローターを兼ねていることを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  5. 駆動回転シャフトの端部と被駆動回転機構との間に介在して、駆動回転シャフトの回転力を被駆動回転機構に対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、
    前記被駆動回転機構から排出されるオイル飛沫を前記カップリング機構のカップリング結合部に誘導する誘導手段を備え、同誘導手段は、前記被駆動回転機構にて、オイル飛沫の排出方向を、前記カップリング機構の鉛直上方にオイル飛沫が飛翔する配置に設定したことを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、前記被駆動回転機構はバキュームポンプであり、前記オイル飛沫はバキュームポンプのブリーザ弁から排出されることを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  7. 駆動回転シャフトの端部とバキュームポンプとの間に介在して、駆動回転シャフトの回転力をバキュームポンプに対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、
    前記バキュームポンプはオイル飛沫を噴出するブリーザ弁を有するとともに、前記カップリング機構のカップリング結合部を構成する前記駆動回転シャフト側の部材が、前記カップリング結合部を構成する前記バキュームポンプ側の部材よりも大径化されていることを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  8. 駆動回転シャフトの端部とバキュームポンプとの間に介在して、駆動回転シャフトの回転力をバキュームポンプに対する駆動力として伝達するカップリング機構を備えた内燃機関におけるカップリング機構潤滑装置であって、
    前記バキュームポンプはオイル飛沫を前記カップリング機構のカップリング結合に向けて噴出するブリーザ弁を含むことを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  9. 請求項8において、前記ブリーザ弁から噴出されるオイル飛沫の進行方向に配置され、該オイル飛沫の進行方向を前記カップリング機構のカップリング結合部方向に変更する誘導壁を含むことを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、前記駆動回転シャフトは、排気カムシャフト又は吸気カムシャフトであることを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項において、前記カップリング機構はオルダムカップリングであることを特徴とすることを特徴とするカップリング機構潤滑装置。
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