JP4695688B2 - 光ピックアップ及び情報機器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばDVD等の情報記録媒体に対してデータの記録又は再生を行う際にレーザ光を照射する光ピックアップ、及び当該光ピックアップを備える情報機器の技術分野に関する。
例えば2層型のBlu-rayや、2層型のDVD等のように、レーザ光等を用いて光学的に情報信号(データ)の記録又は再生を行う、多層型の光ディスク等の情報記録媒体が開発されている。このような多層型の光ディスクにおいては、記録層と、記録層との間隔が広いと、球面収差の影響により選択された記録層からの信号が劣化する可能性があるため、記録層と記録層との間隔を狭くする傾向にある。しかしながら、記録層と記録層との間隔が狭くなると、所謂、層間クロストークにより、多層型の光ディスクからの戻り光には、選択された所望の記録層(以下、適宜「一の記録層」と称す)において反射する反射光(以下、適宜「一の戻り光」と称す)の成分だけでなく、一の記録層以外の他の記録層において反射する反射光(以下、適宜「迷光」と称す)の成分も、高いレベルで含まれている。よって、例えば再生信号等の信号成分のS/N比が低下する可能性がある。
詳細には、多層型の光ディスクにおける一の戻り光の信号成分と、迷光の成分とは、トレードオフの関係にあることが一般的に知られている。即ち、受光手段の受光領域の面積を小さくした場合、迷光の成分を相対的に低いレベルにさせ、迷光の影響を小さくすることは可能であるが、同時に、一の戻り光の信号成分も相対的に低いレベルになり、S/N比も低下してしまう。他方、受光領域の面積を大きくした場合、一の戻り光の信号成分を相対的に高いレベルにさせることは可能であるが、同時に、迷光の成分も相対的に高いレベルになり、やはり、S/N比も低下してしまうという技術的な問題点が生じてしまう。
そこで、非特許文献1においては、2層型のブルーレイディスク(Blu-ray Disc)の記録又は再生の際のトラッキング方式において、ホログラム素子によって、プッシュプル信号を信号光から分離させることで、迷光の受光素子への入射を回避するための技術について記載されている。
或いは、非特許文献2においては、多層型の情報記録媒体の各記録層からの信号成分に含まれる迷光の影響を低減するために、共焦点光学系において、固定したピンホールによって、空間的にフィルタリング(空間的に除去)する技術について記載されている。
或いは、特許文献1においては、2層型の光ディスクの各記録層からの戻り光の光軸の角度の違いを利用して、各記録層からの反射光を高精度に分離する技術について記載されている。
或いは、非特許文献3においては、例えば直交する光軸に夫々対応される、複数の受光手段を備えた、多層型の情報記録媒体の光ピックアップについて記載されている。
特開2005−228436号公報 「2層Blu-rayディスクに適した1ビームトラッキング方式の開発」 松下電器産業(株)AVコア技術開発センター オプトデバイスグループ 信学技報(IEICE Technical Report CPM2005-149(2005-10)) 社団法人電子情報通信学会 p31−34 「3次元多層ビット記録型メモリ」 川田 善正(静岡大学工学部) レーザシンポジウム 2005 「SONY Experimental Setup」 ISOM(International Symposium on Optical Memory)講演会2004
しかしながら、上述した非特許文献1によれば、図14に示されるように、フォーカスエラー信号、又は、RF信号を受光するための受光素子において、迷光(図14中の「Stray light」と「Transmitted beam」との重なりを参照)が入射してしまい、迷光の影響によって、所望の記録層からの戻り光の信号成分のS/N比が低下してしまうという技術的な問題点が生じてしまう。
或いは、上述した非特許文献2によれば、共焦点光学系を含む有限光学系においては、記録層の位置、又は、トラッキングが行われる位置によって、ピンホールの最適な、例えばZ軸方向の位置が変化するため、迷光の影響を適切に空間的にフィルタリングすることが困難となってしまうという技術的な問題点が生じてしまう。
或いは、上述した特許文献1等によれば、各種の収差を管理又は制御することが困難であるという技術的な問題点が生じてしまう。或いは、記録層を変更した際に、受光器、又は、戻り光を集光する集光レンズのZ軸方向の位置を最適化する必要があるという技術的な問題点が生じてしまう。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば多層型の光ディスク等の情報記録媒体において、迷光の影響を低減させつつ、データを、より高精度に再生又は記録することを可能ならしめる光ピックアップ、及びこのような光ピックアップを備える情報機器を提供することを課題とする。
(光ピックアップ)
上記課題を解決するために、本発明の光ピックアップは、複数の記録層を備える記録媒体に対するデータの記録及び再生のうち少なくとも一方を行う光ピックアップであって、レーザ光を照射する光源と、照射された前記レーザ光を、前記複数の記録層のうちの一の記録層に導く光学系と、導かれた前記レーザ光に起因して、前記複数の記録層においてそれぞれ反射する戻り光を、受光する受光手段と、前記戻り光のうち少なくとも前記一の記録層において反射する一の戻り光を、選択的に通過させ、前記受光手段に受光させる所定の開口部を有するピンホールと、前記所定の開口部に前記一の戻り光を集光させる焦点可変レンズと、前記一の戻り光を集光させるように、前記焦点可変レンズに所定の電圧を印加する第1制御手段と、を備える。
本発明の光ピックアップによれば、光源から照射されたレーザ光は、例えば対物レンズ、ビームスプリッタ、又は、プリズム等の光学系により、複数の記録層のうちの一の記録層に導かれ、集光される。と共に、一の記録層において反射する一の戻り光は、受光手段によって受光される。よって、一の記録層に導かれ、集光されたレーザ光は、一の記録層に形成された情報ピットやマークを再生することが可能である。よって、光ディスクから所定の情報を再生することが可能である。或いは、集光されたレーザ光は、一の記録層に情報ピットやマークを形成することが可能である。よって、光ディスクに対して所定の情報を記録することが可能である。
特に、本発明によれば、第1制御手段の制御下で、焦点可変レンズに所定の電圧が印加されることによって、一の戻り光が所定のピンホールの位置において、合焦点している。ここに、本発明に係る「ピンホール」とは、所定の大きさを有する開口部、所謂、穴を備え、当該開口部を通過させることで、レーザ光を空間的にフィルタリングすることが可能な部材を意味する。従って、所定のピンホールは、一の戻り光を選択的に通過させ、即ち、一の戻り光を相対的に高いレベルで、通過させ、迷光を空間的にフィルタリング(空間的に除去)することを、より効果的に実現可能である。ここに、本発明に係る「一の戻り光を選択的に受光する」とは、一の戻り光の信号レベルを、他の戻り光の信号レベルと比較して、相対的に高いレベルで受光することを意味する。加えて、一の戻り光、及び、他の戻り光の両方を含むことを意味するようにしてもよい。ピンホールの開口部の大きさは、戻り光成分を最大限、含んだ大きさでも良く、または信号のS/N比(Signal to Noise Ratio)が一番良好な大きさにしても良いものとし、利用方法により任意に選択可能にしても良い。続いて、例えば、演算手段によって、一の戻り光に基づいて、データに対応されるRF信号が演算される。
詳細には、所定のピンホールの開口部において、一の戻り光が合焦点した場合、この集光点位置では、一の戻り光の成分を最大限、含んだ戻り光だけが選択的に、この所定のピンホールの開口部を通過することができる。他方で、この場合、迷光は、合焦点していないので、所定のピンホールの位置において、迷光の光束の光径が大きくなっている。よって、迷光はピンホールの位置で拡がってしまうので、この所定のピンホールの開口部を通過することができないので、迷光の成分を最大限、空間的にフィルタリングすることが可能である。
この結果、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに記録されたデータを、より高精度に再生することが可能である。加えて、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクにデータを、より高精度に記録することが可能である。
本発明の光ピックアップの一態様は、前記所定の開口部と、前記受光手段との相対的な位置関係を制御する第2制御手段を更に備える。
この態様によれば、所定のピンホールと、受光手段(PD)との、例えば、空間的な位置関係(具体的には、x軸、y軸、又はz軸方向における位置関係)を制御する第2制御手段による位置関係の制御に基づいて、一の戻り光を選択的に通過させ、迷光を空間的にフィルタリング(空間的に除去)することを、高精度に実現可能である。
上述した第2制御手段に係る態様は、前記第2制御手段は、光軸方向であるZ軸方向、前記Z軸方向と直交するX軸方向、並びに、前記Z軸方向及び前記X軸方向と直交するY軸方向に基づいて、前記相対的な位置関係を制御するように構成してもよい。
このように構成すれば、所定のピンホールと、受光手段(PD)との光軸上(所謂、Z軸方向)での相対的な位置関係の制御に基づいて、一の戻り光を選択的に通過させ、迷光を空間的にフィルタリング(空間的に除去)することを、より高精度に実現可能である。
上記課題を解決するために、本発明の他の光ピックアップは、複数の記録層を備える記録媒体に対するデータの記録及び再生のうち少なくとも一方を行う光ピックアップであって、レーザ光を照射する光源と、照射された前記レーザ光を、前記複数の記録層のうちの一の記録層に導く光学系と、導かれた前記レーザ光に起因して、前記複数の記録層においてそれぞれ反射する戻り光を、受光する受光手段と、前記戻り光のうち少なくとも前記一の記録層において反射する一の戻り光を、選択的に通過させ、前記受光手段に受光させる所定の開口部を有するピンホールと、前記所定の開口部と、前記受光手段との光軸上での相対的な位置関係を制御する第2制御手段と、受光された前記一の戻り光に基づいて、前記データに対応されるRF信号を演算する演算手段と、を備える。
本発明の他の光ピックアップによれば、光源から照射されたレーザ光は、例えば対物レンズ、ビームスプリッタ、又は、プリズム等の光学系により、複数の記録層のうちの一の記録層に導かれ、集光される。と共に、一の記録層において反射する一の戻り光は、受光手段によって受光される。よって、一の記録層に導かれ、集光されたレーザ光は、一の記録層に形成された情報ピットやマークを再生することが可能である。よって、光ディスクから所定の情報を再生することが可能である。或いは、集光されたレーザ光は、一の記録層に情報ピットやマークを形成することが可能である。よって、光ディスクに対して所定の情報を記録することが可能である。
特に、本発明によれば、第2制御手段によって、所定のピンホールと、受光手段(PD)との、例えば、空間的な位置関係(具体的には、x軸、y軸、又はz軸方向における位置関係)が制御される。この位置関係の制御に基づいて、一の戻り光を選択的に通過させ、迷光を空間的にフィルタリング(空間的に除去)することを、高精度に実現可能である。続いて、演算手段によって、一の戻り光に基づいて、データに対応されるRF信号が演算される。
この結果、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに記録されたデータを、より高精度に再生することが可能である。加えて、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクにデータを、より高精度に記録することが可能である。
本発明の他の光ピックアップの一態様は、前記所定の開口部に前記一の戻り光を集光させる焦点可変レンズと、前記一の戻り光を集光させるように、前記焦点可変レンズに所定の電圧を印加する第1制御手段と、を更に備える。
この態様によれば、第1制御手段の制御下で、焦点可変レンズに所定の電圧が印加されることによって、一の戻り光が所定のピンホールの位置において、合焦点している。従って、所定のピンホールは、一の戻り光を選択的に通過させ、即ち、一の戻り光を相対的に高いレベルで、通過させ、迷光を空間的にフィルタリング(空間的に除去)することを、より効果的に実現可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様は、前記受光手段は、前記一の戻り光を受光するための第1受光素子を含み、前記第1制御手段は、前記第1受光素子で受光された前記一の戻り光に基づいて、前記所定の電圧を印加する。
この態様によれば、第1制御手段の制御下で、少なくとも、第1受光素子で受光された一の戻り光の例えば信号レベルに基づいて、高精度に決定された集光点位置に対応される所定の電圧を、焦点可変レンズに印加することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様は、前記受光手段は、前記一の戻り光を受光するための第1受光素子を含み、前記第2制御手段は、前記第1受光素子で受光された前記一の戻り光に基づいて、前記所定の開口部と、前記受光手段との相対的な位置関係を制御する。
この態様によれば、第2制御手段の制御下で、少なくとも、第1受光素子で受光された一の戻り光の例えば信号レベルに基づいて、所定のピンホールと、受光手段との相対的な位置関係を高精度に制御することが可能である。
上述した第1受光素子に係る態様は、前記受光手段は、前記第1受光素子、及び導かれた前記レーザ光に起因して、前記複数の記録層のうちの他の記録層において反射する迷光を受光するための第2受光素子を含み、前記第1受光素子は、前記レーザ光の光軸から相対的に近くに配置され、前記第2受光素子は、前記光軸から相対的に遠くに配置されるように構成してもよい。
このように構成すれば、(i)例えば内周側に配置されることで、一の戻り光をより効率的に受光可能な第1受光素子、及び、(ii)例えば外周側に配置されることで、迷光をより効率的に受光可能な第2受光素子に基づいて、迷光の影響を顕著に効果的に低減させることに加えて、迷光の影響を定量的又は定性的に、より高精度に把握することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様は、前記ピンホールは、前記戻り光が照射される照射面において、前記一の戻り光を受光するための第3受光素子を有し、前記第1制御手段は、前記第3受光素子で受光された前記一の戻り光に基づいて、前記所定の電圧を印加する。
この態様によれば、第1制御手段の制御下で、少なくとも、第3受光素子で受光された一の戻り光の例えば信号レベルに基づいて、高精度に決定された集光点位置に対応される所定の電圧を、焦点可変レンズに印加することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様は、前記ピンホールは、前記戻り光が照射される照射面において、前記一の戻り光を受光するための第3受光素子を有し、
前記第2制御手段は、前記第3受光素子で受光された前記一の戻り光に基づいて、前記所定の開口部と、前記受光手段との相対的な位置関係を制御する。
この態様によれば、第2制御手段の制御下で、少なくとも、第3受光素子で受光された一の戻り光の例えば信号レベルに基づいて、所定のピンホールと、受光手段との相対的な位置関係を高精度に制御することが可能である。
上述した第3受光手段に係る態様は、前記ピンホールは、前記戻り光が照射される照射面において、前記第3受光素子、及び導かれた前記レーザ光に起因して、前記複数の記録層のうちの他の記録層において反射する迷光を受光するための第4受光素子を少なくとも有し、前記第3受光素子は、前記レーザ光の光軸から相対的に近くに配置され、前記第4受光素子は、前記光軸から相対的に遠くに配置されるように構成してもよい。
このように構成すれば、(i)例えば内周側に配置されることで、一の戻り光をより効率的に受光可能な第3受光素子、及び、(ii)例えば外周側に配置されることで、迷光をより効率的に受光可能な第4受光素子に基づいて、迷光の影響を顕著に効果的に低減させることに加えて、迷光の影響を定量的又は定性的に、より高精度に把握することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様は、受光された前記一の戻り光に基づいて、前記データに対応されるRF信号を演算する演算手段を更に備え、前記一の戻り光に対応される一の信号成分と、前記複数の記録層のうちの他の記録層において反射する迷光に対応される他の信号成分との差分に基づいて、演算係数を算出し、前記演算係数に基づいて、前記RF信号を演算するように、前記演算手段を制御する第3制御手段を更に備える。
この態様によれば、迷光の影響を顕著に低減させることに加えて、迷光の影響を定量的又は定性的に把握し、例えば、迷光成分が概略ゼロとなるような演算係数に基づいた、所定の演算を施すことで、一の戻り光(所望とする戻り光)における理想的な信号成分を算出可能であり、多層型の光ディスクに対する再生又は記録の際に、データの再生又は記録を、より高精度に実現することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様は、前記受光手段の形状及び面積は、前記光学系、又は前記所定の開口部における光学的な特性、又は物理的な特性に基づいて規定される。
この態様によれば、例えば屈折率等の光学的な特性、又は、例えば磁気的、電気的又は構造的な特性等の物理的な特性に基づいて、受光手段の形状及び面積が規定される。特に、本発明に係る「物理的な特性」とは、例えばピンホールと、受光手段との距離であるようにしてもよい。或いは、この「物理的な特性」とは、例えばピンホールの開口部の直径であるようにしてもよい。従って、この受光手段によって、迷光の影響を効果的に低減させつつ、一の戻り光を受光することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様は、前記受光手段は、線対称又は点対称に、少なくとも2分割されている。
この態様によれば、線対称又は点対称に、少なくとも2分割された受光手段に受光された一の戻り光(の信号レベル)に基づいた、例えば上述した第1制御手段の制御下で、所定のピンホールによって、迷光の影響を低減される。従って、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに記録されたデータを、より高精度に再生することが可能である。加えて、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクにデータを、より高精度に記録又は再生することが可能である。
(情報機器)
上記課題を解決するために、本発明の情報機器は、上述した本発明の光ピックアップ(但し、その各種態様を含む)と、前記レーザ光を前記光ディスクに照射することで、前記データの記録又は再生を行う記録再生手段とを備える。
本発明の情報機器によれば、上述した本発明の光ピックアップが有する各種利益と同様の利益を享受しながら、光ディスクに対してデータを記録し、又は光ディスクに記録されたデータを再生することができる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされる。
以上説明したように、本発明の光ピックアップによれば、光源、光学系、受光手段、所定のピンホール、焦点可変レンズ、第1制御手段、及び演算手段を備える。従って、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに記録されたデータを、より高精度に再生することが可能である。加えて、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクにデータを、より高精度に記録することが可能である。
以上説明したように、本発明の他の光ピックアップによれば、光源、光学系、受光手段、所定のピンホール、第2制御手段、及び演算手段を備える。従って、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに記録されたデータを、より高精度に再生することが可能である。加えて、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクにデータを、より高精度に記録することが可能である。
或いは、本発明の情報機器によれば、光源、光学系、受光手段、所定のピンホール、焦点可変レンズ、第1若しくは第2制御手段、演算手段、及び、記録再生手段を備える。従って、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに記録されたデータを、より高精度に再生することが可能である。加えて、迷光の影響を低減させることで、一の戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクにデータを、より高精度に記録することが可能である。
本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置、及び、ホストコンピュータの基本構成を示したブロック図である。 本実施例に係る情報記録再生装置300のうち特にピックアップ100のより詳細な構成を概略的に示すブロック図である。 本実施例に係る共焦点光学系を図式的に示す模式図である。 本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の一具体例を図式的に示す模式図である。 本実施例に係る、一の戻り光を受光する受光素子の他の具体例を図式的に示す模式図である。 本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その1)を図式的に示す模式図である。 本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その2)を図式的に示す模式図である。 本実施例に係る、受光素子の内周部及び外周部において受光された信号成分に基づいて、所望となる信号成分を算出する過程を図式的に示すグラフである。 本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その3)を図式的に示す模式図である。 本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その4)を図式的に示す模式図である。 第2実施例に係る情報記録再生装置300のうち特にピックアップ100のより詳細な構成を概略的に示すブロック図である。 第2実施例に係る共焦点光学系を図式的に示す模式図である。 第2実施例に係る共焦点光学系を図式的に示す他の模式図である。 比較例に係る受光手段の平面図である。
符号の説明
10 光ディスク
100 光ピックアップ
101 ホログラムレーザ
102 液晶λ/2板
103 球面収差補正素子
104 コリメータレンズ
108 対物レンズ
109 アクチュエータ部
110 対物レンズZ位置センサ
113 ホログラム素子
114 フォトディテクタ
117(又は117a) ピンホール
300 情報記録再生装置
302 信号記録再生手段
314 CPU
314a ピンホール位置制御部
314b ディスク判別部
314c 演算部
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。
(1)情報記録再生装置の実施例
先ず、図1を参照して、本発明の情報記録装置の実施例の構成及び動作について詳細に説明する。特に、本実施例は、本発明に係る情報記録装置を光ディスク用の情報記録再生装置に適用した例である。
(1−1)基本構成
先ず、図1を参照して、本発明の情報記録装置に係る実施例における情報記録再生装置300及び、ホストコンピュータ400の基本構成について説明する。ここに、図1は、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置、及び、ホストコンピュータの基本構成を示したブロック図である。尚、情報記録再生装置300は、光ディスク100に記録データを記録する機能と、光ディスク100に記録された記録データを再生する機能とを備える。
図1を参照して情報記録再生装置300の内部構成を説明する。情報記録再生装置300は、ドライブ用のCPU(Central Processing Unit)314の制御下で、光ディスク100に情報を記録すると共に、光ディスク100に記録された情報を読み取る装置である。
情報記録再生装置300は、光ディスク100、光ピックアップ301、信号記録再生手段302、アドレス検出部303、CPU(ドライブ制御手段)314、スピンドルモータ306、メモリ307、データ入出力制御手段308、及びバス309を備えて構成されている。
また、ホストコンピュータ400は、CPU(ホスト制御手段)401、メモリ402、操作制御手段403、操作ボタン404、表示パネル405、データ入出力制御手段406、及びバス407を備えて構成される。
特に、情報記録再生装置300は、例えばモデム等の通信手段を備えたホストコンピュータ400を同一筐体内に収めることにより、外部ネットワークと通信可能となるように構成してもよい。或いは、例えばi−link等の通信手段を備えたホストコンピュータ400のCPU(ホスト制御手段)401が、データ入出力制御手段308、及びバス309を介して、直接情報記録再生装置300を制御することによって、外部ネットワークと通信可能となるように構成してもよい。
光ピックアップ301は光ディスク100への記録再生を行うもので、半導体レーザ装置とレンズから構成される。より詳細には、光ピックアップ301は、光ディスク100に対してレーザービーム等の光ビームを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。
信号記録再生手段302は、光ピックアップ301とスピンドルモータ306とを制御することで光ディスク100に対して記録又は再生を行う。より具体的には、信号記録再生手段302は、例えば、レーザダイオードドライバ(LDドライバ)及びヘッドアンプ等によって構成されている。レーザダイオードドライバは、光ピックアップ301内に設けられた図示しない半導体レーザを駆動する。ヘッドアンプは、光ピックアップ301の出力信号、即ち、光ビームの反射光を増幅し、該増幅した信号を出力する。より詳細には、信号記録再生手段302は、OPC(Optimum Power Control)処理時には、CPU314の制御下で、図示しないタイミング生成器等と共に、OPCパターンの記録及び再生処理により最適なレーザパワーの決定が行えるように、光ピックアップ301内に設けられた図示しない半導体レーザを駆動する。特に、信号記録再生手段302は、光ピックアップ301と共に、本発明に係る「記録再生手段」の一例を構成する。
アドレス検出部303は、信号記録再生手段302によって出力される、例えばプリフォーマットアドレス信号等を含む再生信号から光ディスク100におけるアドレス(アドレス情報)を検出する。
CPU(ドライブ制御手段)314は、バス309を介して、各種制御手段に指示を行うことで、情報記録再生装置300全体の制御を行う。尚、CPU314が動作するためのソフトウェア又はファームウェアは、メモリ307に格納されている。特に、CPU314は、本発明に係る「制御手段」の一例を構成する。
スピンドルモータ306は光ディスク100を回転及び停止させるもので、光ディスクへのアクセス時に動作する。より詳細には、スピンドルモータ306は、図示しないサーボユニット等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク100を回転及び停止させるように構成されている。
メモリ307は、記録再生データのバッファ領域や、信号記録再生手段302で使用出来るデータに変換する時の中間バッファとして使用される領域など情報記録再生装置300におけるデータ処理全般及びOPC処理において使用される。また、メモリ307はこれらレコーダ機器としての動作を行うためのプログラム、即ちファームウェアが格納されるROM領域と、記録再生データの一時格納用バッファや、ファームウェアプログラム等の動作に必要な変数が格納されるRAM領域などから構成される。
データ入出力制御手段308は、情報記録再生装置300に対する外部からのデータ入出力を制御し、メモリ307上のデータバッファへの格納及び取り出しを行う。情報記録再生装置300と、SCSIやATAPI等のインターフェースを介して接続されている外部のホストコンピュータ400(以下、適宜ホストと称す)から発行されるドライブ制御命令は、当該データ入出力制御手段308を介してCPU314に伝達される。また、記録再生データも同様にして、当該データ入出力制御手段308を介して、ホストコンピュータ400に対して送受信される。
ホストコンピュータ400における、CPU(ホスト制御手段)401、メモリ402、データ入出力制御手段406、及びバス407は、これらに対応される、情報記録再生装置300内の構成要素と、概ね同様である。
操作制御手段403は、ホストコンピュータ400に対する動作指示受付と表示を行うもので、例えば記録又は再生といった操作ボタン404による指示をCPU401に伝える。CPU401は、操作制御手段403からの指示情報を元に、データ入出力手段406を介して、情報記録再生装置300に対して制御命令(コマンド)を送信し、情報記録再生装置300全体を制御するように構成してもよい。同様に、CPU401は、情報記録再生装置300に対して、動作状態をホストに送信するように要求するコマンドを送信することができる。これにより、記録中や再生中といった情報記録再生装置300の動作状態が把握できるためCPU401は、操作制御手段403を介して蛍光管やLCDなどの表示パネル405に情報記録再生装置300の動作状態を出力することができる。
以上説明した、情報記録再生装置300とホストコンピュータ400を組み合わせて使用する一具体例は、映像を記録再生するレコーダ機器等の家庭用機器である。このレコーダ機器は放送受信チューナや外部接続端子からの映像信号をディスクに記録し、テレビなど外部表示機器にディスクから再生した映像信号を出力する機器である。メモリ402に格納されたプログラムをCPU401で実行させることでレコーダ機器としての動作を行っている。また、別の具体例では、情報記録再生装置300はディスクドライブ(以下、適宜ドライブと称す)であり、ホストコンピュータ400はパーソナルコンピュータやワークステーションである。パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータとドライブはSCSIやATAPIといったデータ入出力制御手段308(406)を介して接続されており、ホストコンピュータにインストールされているライティングソフトウェア等のアプリケーションが、ディスクドライブを制御する。
(2) 光ピックアップ
次に、図2を参照して、本実施例に係る情報記録再生装置300が備えるピックアップ100のより詳細な構成について説明する。ここに、図2は、本実施例に係る情報記録再生装置300のうち特にピックアップ100のより詳細な構成を概略的に示すブロック図である。
図2に示すように、光ピックアップ301は、ホログラムレーザ101と、回折格子102と、球面収差補正素子103と、コリメータレンズ104と、ハーフミラー105と、対物レンズ108と、アクチュエータ部109と、対物レンズZ位置センサ110と、集光レンズ112と、ホログラム素子113と、フォトディテクタ114と、ピンホール117と、ピンホール117の位置を変化させるアクチュエータ118と、ピンホール117の位置の変化を制御するドライバー119とを備える。
ホログラムレーザ101は、本発明の「光源」の一具体例を構成しており、図示しない複数波長のレーザ光LBを出射可能なレーザチップや基板や受光素子やホログラム素子などを有して構成されている。レーザチップと受光素子は同一の基板上に配置されており、ホログラム素子は基板のレーザ光LBの出力側に対向して設けられている。レーザチップは複数種類ある光ディスク100の種別に応じたレーザ光LBを放射するようにしてもよい。ホログラムレーザ11は、複数の光源及びディテクタとしての機能を有しているようにしてもよい。或いは、レーザチップ及び受光素子等を一つにまとめて備えるホログラムレーザ101に代えて、複数のレーザチップや複数の受光素子を別個に備える構成を採用してもよい。
回折格子102は、ホログラムレーザ101から射出されたレーザ光を、0次光と、+1次回折光及び−1次回折光とに回折する。
球面収差補正素子103は、光ディスク100の基板厚に応じて、最適な球面収差補正を行う。
コリメータレンズ104は、入射したレーザ光LBを略平行光にして、ハーフミラー105に入射させる。
ハーフミラー105は、ホログラムレーザ101の側から入射するレーザ光LBをそのまま100%透過し、光ディスク100の側から入射するレーザ光LB(即ち、レーザ光LBの光ディスク100からの反射光)を90%だけ透過し且つ10%だけ反射する。ハーフミラー105において反射された10%の反射光は、集光レンズ112及びホログラム素子113を介してフォトディテクタ114に集光される。
開口制限素子106は、例えば液晶シャッタ等を備えており、光ディスク100の基板厚(言い換えれば、種類)に応じて、レーザ光LBの出射側における対物レンズ108の開口数(NA:Numerical Aperture)を実質的に変化させるようにしてもよい。
ピンホール117は、所定の大きさを有する開口部、所謂、穴を備え、当該開口部を通過させることで、レーザ光を空間的にフィルタリングすることが可能な部材である。
対物レンズ108は、本発明の「光学系」の一具体例を構成しており、入射するレーザ光LBを集光して、光ディスク100の記録面上に照射する。
アクチュエータ部109は、本発明の「光学系」の他の具体例を構成しており、対物レンズ108の配置位置を変更するための駆動機構を有している。より具体的には、アクチュエータ部109は、対物レンズ108の位置をフォーカス方向(Z方向であって、図2における左右の方向)に移動させる。
対物レンズZ位置センサ110は、対物レンズのZ方向における絶対的な或いは相対的な位置(即ち、レーザ光LBの光軸に沿った方向ないしはフォーカス方向における絶対的な或いは相対的な位置)を測定する。また、対物レンズZ位置センサ110は、測定された対物レンズのZ方向における位置を、後述のディスク判別部314bへ出力する。
集光レンズ112は、ハーフミラー105において反射された反射光を集光する。
ホログラム素子113は、集光レンズ112と集光レンズ112により集光された反射光の集光点との間に配置される。ホログラム素子113は、該ホログラム素子113上に形成される反射光のスポットを、複数の分割されたスポット領域に分割し、且つ夫々のスポット領域における反射光の一部を、フォトディテクタ114に集光する。
フォトディテクタ114は、本発明の「受光手段」の一具体例を構成しており、ホログラム素子113により集光される複数のスポット領域における反射光の一部を受光し、その光強度レベル等を検出する。フォトディテクタ114は、検出された光強度レベル等を、後述の演算部314cに出力する。
また、CPU314は、その内部にピンホール位置制御部314aと、ディスク判別部314bと、演算部314cとを備える。
ピンホール位置制御部314aは、上述したドライバー119と共に、ピンホール117の、例えばZ軸方向の位置を制御する。
ディスク判別部314bは、対物レンズZ位置センサ110より出力される対物レンズのZ方向における絶対的な或いは相対的な位置、及びホログラムレーザ101から出力される反射光の検出信号に基づいて、情報記録再生装置300にローディングされている光ディスク100の種類(或いは、基板厚)を判別する。
演算部314cは、本発明の「演算手段」の一具体例を構成しており、フォトディテクタ114より出力される光強度レベル等に基づいて、実際に生じている信号成分の量を算出する。
(3) 一の戻り光を選択的に受光手段に受光させる光学素子の一具体例
次に、図3及び図4を参照して、本実施例に係る一の戻り光を選択的に受光手段に受光させる光学素子(以下、適宜、「一の戻り光を選択する光学素子」と称す)の一具体例について説明する。
(3−1) 共焦点光学系
先ず、図3を参照して、本実施例に係る共焦点光学系について説明する。ここに、図3は、本実施例に係る共焦点光学系を図式的に示す模式図である。尚、図3及び後述される図4等における、光軸方向は、Z軸方向として示されている。
図3に示されるように、一般的に、記録層毎に共焦点位置が異なる。ここに、本実施例に係る「共焦点位置」とは、レーザ光が照射され、一の記録層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光が、集光レンズにより、再度、合焦点される位置のことである。また、一の記録層における集光点位置と、共焦点位置とは、共役な関係にあるともいう。
具体的には、CPU314の制御下で、アクチュエータ部109、及び対物レンズ108によって、レーザ光LBが、L1層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光が、集光レンズ112により、再度、Z軸方向の共焦点位置「X1」において合焦点される。他方、CPU314の制御下で、アクチュエータ部109、及び対物レンズ108によって、レーザ光LBが、L2層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光が、集光レンズ112により、再度、Z軸方向の共焦点位置「X2」において合焦点される。尚、本発明に係る「一の戻り光」の一具体例が、「L1層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光」又は「L2層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光」によって構成されている。
以上のように、各記録層における集光点位置と、共焦点位置とは、一般的に、一対一に夫々対応付けられている。この共焦点光学系によれば、光路の設計の際の微調整をより高精度に行うことが可能である。従って、共焦点位置の時系列的な変化に対応することが好ましい。
(3−2)一の戻り光を選択する光学素子の一具体例
次に、図4を参照して、本発明に係る、一の戻り光を選択する光学素子の一具体例について説明する。ここに、図4は、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の一具体例を図式的に示す模式図である。
図4に示されるように、CPU314の制御下で、アクチュエータ部109、及び対物レンズ108によって、レーザ光LBが、L2層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光が、集光レンズ112により、再度、Z軸方向の共焦点位置「X2」において合焦点される。特に、本実施例によれば、Z軸方向に位置を変動可能なピンホール117を備えて構成されている。そして、ピンホール位置制御部314aの制御下で、ピンホール117の開口部と、共焦点位置「X2」とを略一致させることが可能である。尚、ピンホール117の位置は、Z軸方向に加えて、Z軸方向と直交するX軸方向やY軸方向においても変動可能であるようにしてもよい。
具体的には、ピンホール117において、L2層からの戻り光が合焦点した場合、この共焦点位置「X2」では、L2層からの戻り光の成分を最大限含んだ戻り光だけが選択的に、このピンホール117の開口部を通過することができる。他方で、この場合、迷光(例えばL1層からの戻り光)は、合焦点していないので、ピンホール117の位置において、迷光の光束の光径が大きくなっている。よって、迷光はピンホールの位置で拡がってしまうので、ピンホール117の開口部を殆ど又は完全に通過することができないので、迷光の成分を最大限、空間的にフィルタリング(遮断)することが可能である。尚、ピンホール117において、L1層からの戻り光が合焦点した場合、共焦点位置「X1」に位置するピンホール117によって、例えばL2層からの戻り光等の迷光の成分を空間的にフィルタリングできる作用についても概ね同様に説明することができる。
この結果、迷光の影響を顕著に低減させることで、所望の記録層からの戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに対する再生又は記録の際に、データの再生又は記録を、より高精度に実現することが可能である。
(3−3)一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例
次に、図5を参照して、本発明に係る、一の戻り光を受光する受光素子の他の具体例について説明する。ここに、図5は、本実施例に係る、一の戻り光を受光する受光素子の他の具体例を図式的に示す模式図である。尚、「A面」は、ピンホールを、戻り光が照射される側から見た図であり、「B面」は、ピンホールを、受光素子114aの側から見た図である。
図5中の[A面」に示されるように、ピンホール117は、戻り光が照射される面において、例えば4分割された受光領域を備えるようにしてもよい。従って、戻り光が、ピンホール117を通過する前に、この戻り光を受光することが可能である。この結果、戻り光が、ピンホール117を通過した後に、受光素子114aによって受光される場合と比較して、迷光の信号レベルに基づいて、ピンホール117の位置制御や、後述される液晶レンズによる集光点位置の制御を、適切に行うことが可能である。或いは、ピンホール117は、4分割された受光領域に加えて、又は、代えて、内周領域と、外周領域に2分割された受光領域を備えるようにしてもよい。
(4)他の具体例 − その1 −
次に、図6を参照して、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その1)について説明する。ここに、図6は、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その1)を図式的に示す模式図である。尚、他の具体例(その1)において、前述した一の具体例における構成と概ね同様の構成には、同様の符号番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
図6に示されるように、前述の図4と概ね同様にして、CPU314の制御下で、アクチュエータ部109、及び対物レンズ108によって、レーザ光LBが、L2層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光が、集光レンズ112により、再度、Z軸方向の共焦点位置「X2」において合焦点される。特に、本実施例によれば、Z軸方向に位置が固定されたピンホール117a、及び、液晶レンズ118(即ち、焦点位置を変化させることが可能である、焦点可変レンズの一具体例)を備えて構成されている。そして、CPU314の制御下で、液晶レンズ118によって、戻り光の共焦点位置をZ軸方向において調節可能であるので、ピンホール117aの開口部と、共焦点位置「X2」とを略一致にさせることが可能である。尚、焦点可変レンズの具体例を構成する液晶レンズ(液晶層)の詳細な態様については、応用物理 第63巻 第1号 (1994年)の57ページから58ページを参照されたい。また、焦点可変レンズを構成する電気光学レンズの更に詳細な態様については、応用物理 第63巻 第1号 (1994年)の59ページから62ページを参照されたい。
この結果、前述した図4における説明と概ね同様にして、迷光の影響を顕著に低減させることで、所望の記録層からの戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに対する再生又は記録の際に、データの再生又は記録を、より高精度に実現することが可能である。
特に、他の具体例においては、共焦点位置を変化させるために、例えばモーター等の機械的駆動装置を備える必要がないため、光ピックアップの小型化や薄型化を図ることができる。また、機械的駆動装置を備える必要がないため、光ピックアップの消費電力を抑えることができるという利点も有している。
(5)他の具体例 − その2 −
次に、図7及び図8を参照して、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その2)について説明する。ここに、図7は、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その2)を図式的に示す模式図である。図8は、本実施例に係る、受光素子の内周部及び外周部において受光された信号成分に基づいて、所望となる信号成分を算出する過程を図式的に示すグラフである。尚、他の具体例(その2)において、前述した一の具体例における構成と概ね同様の構成には、同様の符号番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
図7に示されるように、例えば前述したピンホール117等の光学素子によって、受光素子114aの内周部(図7の下側部の図も参照)は、選択的に、即ち、相対的に高いレベルでL2層からの戻り光を受光する。と共に、受光素子114aの外周部(図7の下側部の図も参照)は、選択的に、即ち、相対的に高いレベルで迷光(例えばL1層からの戻り光)を受光する。CPU314の制御下で、L2層からの戻り光に対応されるL2層からの信号成分、及び、L1層からの迷光に対応されるL1層からの信号成分に基づいて、光学系は、レーザ光をL2層又はL1層に導くことが可能である。尚、受光素子114aの内周部によって、本発明に係る「第1受光素子」の一具体例が構成されると共に、受光素子114aの外周部によって、本発明に係る「第2受光素子」の一具体例が構成されるようにしてもよい。
また、信号成分は、RF信号、ウォブル信号、及び、アドレス信号(LPP)のうち少なくとも一つであるようにしてもよい。或いは、信号成分は、フォーカスサーボ、又はトラッキングサーボを行うための制御信号であるようにしてもよい。
詳細には、図8の上側のグラフに示されるように、CPU314又は演算部314cの制御下で、例えば、受光素子114aの内周部(図8中の「PD(Photo Detector)の内周部」を参照)で検出された信号成分から、受光素子114aの外周部(図8中の「PDの外周部」を参照)で検出された信号成分を差分成分として、オフセット(減算)させることで、迷光の影響のないL2層(又はL1層)からの戻り光における理想的な信号成分を検出することが可能である。この信号成分のオフセットを行う処理は、次式(1)のように表現される。
(所望の信号成分)
=(受光素子の内周部の信号成分)−「K」×(受光素子の外周部の信号成分)
…… 式(1)
但し、「K」は、可変な係数である。特に、受光素子のZ軸方向における位置変化やピンホールの大きさに応じて、係数「K」は他の層からの迷光が最小になるように最適化される。この最適化は、実験的、理論的、経験的、シミュレーション等に基づいて、個別具体的に行われる。
より詳細には、受光素子114aの内周部で検出された信号成分が、次式(2)で示され、受光素子114aの外周部で検出された信号成分が、次式(3)で示された場合について考察する。
(受光素子の内周部の信号成分)
= 「L2」+「L2」+「L2」+「L1」+「L2」+「L2」+「L1」
= 5×「L2」 + 2×「L1」 …… 式(2)
但し、「L2」は、L2層からの戻り光に対応される信号成分であり、「L1」は、L1層からの戻り光に対応される信号成分である。
(受光素子の外周部の信号成分)
= 「L1」+「L1」+「L1」+「L1」+「L2」+「L1」+「L2」
= 2×「L2」 + 5×「L1」 …… 式(3)。
従って、上述した式(1)、式(2)、及び式(3)に加えて、係数「K」を「2/5(5分の2)」にすることで、次の式(1a)が得られ、L2層からの戻り光における理想的な信号成分を算出することが可能である。
(L2層からの戻り光における理想的な信号成分)
= 5×「L2」+2×「L1」 − K{2×「L2」+5×「L1」}
= (21/5)×「L2」 …… 式(1a)。
この結果、(i)受光素子114aの内周部において、選択的に、即ち、相対的に高いレベルで受光されたL2層からの戻り光の信号成分、及び(ii)受光素子114aの外周部において、選択的に受光されたL1層からの戻り光の信号成分に基づいて、L2層からの戻り光における理想的な信号成分を算出することが可能である。
或いは、上述した式(1)、式(2)、及び式(3)に加えて、係数「K」を「5/2(2分の5)」にすることで、次の式(1b)が得られ、L1層からの戻り光における理想的な信号成分を算出することが可能である。
(L1層からの戻り光における理想的な信号成分)
= 5×「L2」+2×「L1」 − K{2×「L2」+5×「L1」}
= (−「21/2」)×「L1」 …… 式(1b)。
この結果、(i)受光素子114aの内周部において、選択的に、即ち、相対的に高いレベルで受光されたL2層からの戻り光の信号成分、及び(ii)受光素子114aの外周部において、選択的に受光されたL1層からの戻り光の信号成分に基づいて、L1層からの戻り光における理想的な信号成分を算出することが可能である。
以上の結果、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その2)によれば、迷光の影響を顕著に低減させることに加えて、迷光の影響を定量的又は定性的に把握し、積極的に利用することで、所望とする戻り光における理想的な信号成分を算出可能であり、多層型の光ディスクに対する再生又は記録の際に、データの再生又は記録を、より高精度に実現することが可能である。
或いは、図7の下側に示されるように、受光素子の内周部の面積を変化させることで、迷光の影響の度合いに基づいて、所望とする戻り光における理想的な信号成分をより高精度に算出することが可能である。具体的には、戻り光の光径が相対的に大きい場合(即ち、受光素子に照射される戻り光の光量が相対的に多量である場合)、受光素子の内周部の半径を相対的に大きくしてもよいし、或いは、戻り光の光径が相対的に小さい場合(即ち、受光素子に照射される戻り光の光量が相対的に少量である場合)、受光素子の内周部の半径を相対的に小さくするようにしてもよい。
(6)他の具体例 − その3 −
次に、図9を参照して、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その3)について説明する。ここに、図9は、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その3)を図式的に示す模式図である。尚、他の具体例(その3)において、前述した一の具体例における構成と概ね同様の構成には、同様の符号番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
図9に示されるように、ホログラム素子113によって、例えばL2層等の所望の記録層からの戻り光の共焦点位置を受光素子114bと、略同じ位置にすることで、例えばL2層等の所望の記録層からの戻り光を選択的に、即ち、相対的に高いレベルで受光することが可能である。特に、この受光素子114bの形状や面積は、例えばホログラム素子113等の光学素子や、集光レンズ112等の光学系における、光学的な特性又は物理的(磁気的や電気的)な特性に基づいて規定することが可能である。加えて、この受光素子114bの形状や面積は、例えばL1層からの戻り光等の迷光が照射されないように、光学素子や光学系における、各種の特性に基づいて規定することも可能である。
この結果、受光素子の形状や面積に基づいて、迷光の影響を効果的に低減させることで、所望の記録層からの戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに対する再生又は記録の際に、データの再生又は記録を、より高精度に実現することが可能である。
(7)他の具体例 − その4 −
次に、図10を参照して、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その4)について説明する。ここに、図10は、本実施例に係る、一の戻り光を選択する光学素子の他の具体例(その4)を図式的に示す模式図である。尚、他の具体例(その4)において、前述した一の具体例における構成と概ね同様の構成には、同様の符号番号を付し、それらの説明は適宜省略する。
図10に示されるように、ホログラム素子113によって、例えばL2層等の所望の記録層からの戻り光のうちRF信号に対応される信号光の集光点位置をRF用受光素子114rと、略同じ位置にする。よって、RF用受光素子114rにおいて、所望の記録層からの戻り光のうちRF信号に対応される信号光を選択的に、即ち、相対的に高いレベルで受光することが可能である。
或いは、所望の記録層からの戻り光のうちフォーカスエラー信号(FE信号)やトラッキングエラー信号(TE信号)に対応される信号光の集光点位置をFE/TE用受光素子114fと、略同じ位置にする。よって、FE/TE用受光素子114fにおいて、所望の記録層からの戻り光のうちFE信号又はTE信号に対応される信号光を選択的に、即ち、相対的に高いレベルで受光することが可能である。
或いは、戻り光の「0次光」が照射される位置の代わりに、「+1次光」又は「−1次光」が照射される位置において、RF用受光素子114rを配置することで、例えばL1層からの戻り光等の迷光が、RF用受光素子114rへ照射されることを効果的に低減させることも可能である。
この結果、複数の受光素子の配置や役割に基づいて、迷光の影響を効果的に低減させることで、所望の記録層からの戻り光の信号成分のS/N比を向上させ、多層型の光ディスクに対する再生又は記録の際に、データの再生又は記録を、より高精度に実現することが可能である。
(8) 第2実施例に係る光ピックアップ
次に、図11を参照して、本実施例に係る情報記録再生装置300が備えるピックアップ100のより詳細な構成について説明する。ここに、図11は、第2実施例に係る情報記録再生装置300のうち特にピックアップ100のより詳細な構成を概略的に示すブロック図である。
図11に示すように、第2実施例に係る、光ピックアップ301は、上述した実施例からコリメータレンズ104と、集光レンズ112とが省略された、ホログラムレーザ101と、回折格子102と、球面収差補正素子103と、ハーフミラー105と、対物レンズ108と、アクチュエータ部109と、対物レンズZ位置センサ110と、ホログラム素子113と、フォトディテクタ114と、ピンホール117とを備える。これらの構成要素は、上述した実施例と概ね同じなので、便宜上、説明を省略する。
(8−1) 第2実施例に係る、共焦点光学系(L2層に合焦点した場合)
次に、図12を参照して、L2層に合焦点した場合における、第2実施例に係る共焦点光学系について説明する。ここに、図12は、第2実施例に係る共焦点光学系を図式的に示す模式図である。尚、図12における、光軸方向は、Z軸方向として示されている。
ここに、本実施例に係る「無限光学系」とは対物レンズに入射する光束は平行光(コリメート光)にしている光ピックアップの総称であり、一般的なものであるが光学部品数が多くなる。また、本実施例に係る「有限光学系」とは対物レンズに入射する光束が発散光であるピックアップの総称であり、往路と復路のコリメートレンズが不要になる反面、実効的な対物レンズのNAが高くなるので、対物レンズの性能は高いものを求められる。
図12に示されるように、有限光学系においても、一般的に、記録層毎に共焦点位置が異なる。具体的には、CPU314の制御下で、アクチュエータ部109、及び対物レンズ108によって、レーザ光LBが、L2層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光が、ハーフミラー105により、再度、Z軸方向の共焦点位置「X2」において合焦点される。他方、L2層に合焦点された場合、L1層からの迷光(図12中の点線を参照)が、共焦点位置「X2」から受光素子に近い位置「X1」において集光される。尚、本発明に係る「一の戻り光」の一具体例が、「L2層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光」によって構成されている。また、本発明に係る「迷光」の一具体例が、「L2層に合焦点された場合における、L1層からの迷光」によって構成されている。
(8−2) 第2実施例に係る、共焦点光学系(L1層に合焦点した場合)
次に、図13を参照して、L1層に合焦点した場合における、第2実施例に係る共焦点光学系について説明する。ここに、図13は、第2実施例に係る共焦点光学系を図式的に示す他の模式図である。尚、図13における、光軸方向は、Z軸方向として示されている。
図13に示されるように、L1層に合焦点した場合の有限光学系においては、CPU314の制御下で、アクチュエータ部109、及び対物レンズ108によって、レーザ光LBが、L1層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光が、ハーフミラー105により、再度、Z軸方向の共焦点位置「X2」において合焦点される。他方、L1層に合焦点された場合、L2層からの迷光(図13中の点線を参照)が、共焦点位置「X2」から受光素子に近い位置「X1」において集光される。尚、本発明に係る「一の戻り光」の他の具体例が、「L1層に合焦点され、散乱又は反射された戻り光」によって構成されている。また、本発明に係る「迷光」の一具体例が、「L1層に合焦点された場合における、L2層からの迷光」によって構成されている。
以上のように、有限光学系においても、各記録層における集光点位置と、共焦点位置とは、一般的に、一対一に夫々対応付けられている。この有限光学系に係る共焦点光学系によれば、光路の設計の際に、部品点数の削減を実現することが可能である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光ピックアップ及び情報機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る光ピックアップ及び情報機器は、例えばDVD等の情報記録媒体に対してデータの記録又は再生を行う際にレーザ光を照射する光ピックアップに利用可能であり、更に当該光ピックアップを備える情報機器に利用可能である。

Claims (11)

  1. 複数の記録層を備える記録媒体に対するデータの記録及び再生のうち少なくとも一方を行う光ピックアップであって、
    レーザ光を照射する光源と、
    照射された前記レーザ光を、前記複数の記録層のうちの一の記録層に導く光学系と、
    導かれた前記レーザ光に起因して、前記複数の記録層においてそれぞれ反射する戻り光を、受光する受光手段と、
    前記戻り光のうち少なくとも前記一の記録層において反射する一の戻り光を、選択的に通過させ、前記受光手段に受光させる所定の開口部を有するピンホールと、
    前記所定の開口部に前記一の戻り光を集光させる焦点可変レンズと、
    前記一の戻り光を集光させるように、前記焦点可変レンズに所定の電圧を印加する第1制御手段と、
    を備え、
    前記ピンホールは、前記戻り光が照射される照射面において、前記一の戻り光に加えて又は代えて前記複数の記録層のうちの他の記録層において反射する迷光を受光するための第3受光素子を有し、
    前記第1制御手段は、前記第3受光素子で受光された前記一の戻り光に加えて又は代えて前記迷光に基づいて、前記所定の電圧を印加することを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記所定の開口部と、前記受光手段との相対的な位置関係を制御する第2制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 前記第2制御手段は、光軸方向であるZ軸方向、前記Z軸方向と直交するX軸方向、並びに、前記Z軸方向及び前記X軸方向と直交するY軸方向に基づいて、前記相対的な位置関係を制御することを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ。
  4. 前記受光手段は、前記一の戻り光を受光するための第1受光素子を含み、
    前記第2制御手段は、前記第1受光素子で受光された前記一の戻り光に基づいて、前記所定の開口部と、前記受光手段との相対的な位置関係を制御することを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ。
  5. 前記受光手段は、前記第1受光素子、及び導かれた前記レーザ光に起因して、前記複数の記録層のうちの他の記録層において反射する迷光を受光するための第2受光素子を含み、
    前記第1受光素子は、前記レーザ光の光軸から相対的に近くに配置され、前記第2受光素子は、前記光軸から相対的に遠くに配置されることを特徴とする請求項1から4のうちいずれか一項に記載の光ピックアップ。
  6. 前記ピンホールは、前記戻り光が照射される照射面において、前記一の戻り光に加えて又は代えて前記迷光を受光するための第3受光素子を有し、
    前記第2制御手段は、前記第3受光素子で受光された前記一の戻り光に加えて又は代えて前記迷光に基づいて、前記所定の開口部と、前記受光手段との相対的な位置関係を制御することを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ。
  7. 前記ピンホールは、前記戻り光が照射される照射面において、前記第3受光素子、及び導かれた前記レーザ光に起因して、前記複数の記録層のうちの他の記録層において反射する迷光を受光するための第4受光素子を少なくとも有し、
    前記第3受光素子は、前記レーザ光の光軸から相対的に近くに配置され、前記第4受光素子は、前記光軸から相対的に遠くに配置されることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか一項に記載の光ピックアップ。
  8. 受光された前記一の戻り光に基づいて、前記データに対応されるRF信号を演算する演算手段を更に備え、
    前記一の戻り光に対応される一の信号成分と、前記迷光に対応される他の信号成分との差分に基づいて、前記迷光の影響を低減させる信号処理を行うための演算係数を算出し、前記演算係数に基づいて、前記RF信号を演算するように、前記演算手段を制御する第3制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1から7のうちいずれか一項に記載の光ピックアップ。
  9. 前記受光手段の形状及び面積は、前記光学系の屈折率若しくは透過率、前記所定の開口部の大きさ、又は、前記所定の開口部と前記受光手段との距離に基づいて規定されることを特徴とする請求項1から8のうちいずれか一項に記載の光ピックアップ。
  10. 前記受光手段は、線対称又は点対称に、同心円形状で少なくとも2分割されていることを特徴とする請求項1から9のうちいずれか一項に記載の光ピックアップ。
  11. 請求項1から10のうちいずれか一項に記載の光ピックアップと、
    前記レーザ光を前記光ディスクに照射することで、前記データの記録又は再生を行う記録再生手段と
    を備えることを特徴とする情報機器。
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