JP4726256B2 - 光ピックアップ及び情報機器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばDVD等の情報記録媒体に対して情報信号の記録又は再生を行う際にレーザ光を照射する光ピックアップ、及び当該光ピックアップを備える情報機器の技術分野に関する。
例えば2層型のDVD等のように、レーザ光等を用いて光学的に情報信号(データ)の記録又は再生を行う、多層型の光ディスク等の情報記録媒体が開発されている。このような多層型の光ディスクにおいては、記録層と、記録層との間隔が広いと、球面収差の影響により選択された記録層からの信号が劣化する可能性があるため、記録層と記録層との間隔を狭くする傾向にある。しかしながら、記録層と記録層との間隔が狭くなると、所謂、層間クロストークにより、多層型の光ディスクからの戻り光には、選択された所望の記録層(以下、適宜「一の記録層」と称す)において発生する反射光(以下、適宜「信号光」と称す)の成分だけでなく、一の記録層以外の他の記録層において発生する反射光(以下、適宜「迷光」と称す)の成分も、高いレベルで含まれている。よって、例えば再生信号等の信号成分のS/N比が低下し、トラッキング制御等の各種の制御を適切に行うことが困難となってしまう可能性がある。詳細には、一般的に、受光素子(フォトディテクタ)に照射される信号光の光径(即ち、光ピックアップ内の光路における安定性や、光ピックアップの制御動作における、信頼性)と、迷光の成分がトレードオフの関係にあることが知られている。具体的には、光学倍率を高め、規格化すべき受光素子の面積を小さくすれば、信号レベル「Signal」に対する、迷光の影響「Noise」は、相対的に低減され、SN比(Signal to Noise Ratio)を向上させることが可能である。しかしながら、受光素子に照射される信号光の光径は、必然的に、小さくなり、受光素子を構成する各種の分割領域において、例えばトラッキング誤差信号等の各種の信号を生成する場合、信号光の位置ずれが、信号光の光径が小さくした分だけ、不必要に大きく検出されてしまう。そのため、光ピックアップ内の各種のアクチュエータにおける、機械的、構造的、位置的な精度を、高く調整して、信号光の照射位置を、高精度に制御することが必要となってしまう。即ち、光ピックアップ内の光路における、安定性や、光ピックアップの制御動作における、信頼性が低くなってしまうという技術的な問題点が生じてしまう。
そこで、例えば2層型のブルーレイディスク(Blu-ray Disc)の記録又は再生の際のトラッキング方式において、ホログラム素子によって、プッシュプル信号を信号光から分離させることで、迷光の受光素子への入射を回避するための技術について提案されている。或いは、特許文献1においては、2層型の光ディスクの各記録層からの戻り光の光軸の角度の違いを利用して、各記録層からの反射光を高精度に分離する技術について記載されている。
特開2005−228436号公報
しかしながら、上述したことに対して受光素子の面積を大きくした場合、光ピックアップを大型化しなければならないという技術的な問題点が生じてしまう。或いは、上述した、各種の手法においては、例えばBD(Blu-ray Disc)等の層間距離が従来より小さな光ディスクに対応して、迷光の影響を適切に低減することが困難となってしまうという技術的な問題点が生じてしまう。或いは、上述した、各種の手法においては、図13に示されるように、フォーカスエラー信号(或いは、RF信号)を受光するための受光素子において、迷光(図13中の「Stray light」と「Transmitted beam」との重なりを参照)が入射してしまい、迷光の影響によって、所望の記録層からの戻り光の信号成分のS/N比が低下してしまうという技術的な問題点が生じてしまう。
本発明は、例えば上述した従来の問題点に鑑みなされたものであり、例えば多層型の光ディスク等の情報記録媒体において、迷光の影響を低減させつつ、情報信号を、より高精度に再生又は記録することを可能ならしめる光ピックアップ、及びこのような光ピックアップを備える情報機器を提供することを課題とする。
(光ピックアップ)
上記課題を解決するために、本発明の光ピックアップは、情報信号が記録される情報ピットが配列されてなる記録トラックを夫々有する、第1記録層(L0)、及び第2記録層(L1)を備える光ディスクから前記情報信号を記録又は再生する光ピックアップであって、レーザ光を照射する光源と、前記レーザ光を、前記第1記録層に導く光学系(ハーフミラー、対物レンズ)と、導かれた前記レーザ光が、前記第1記録層に合焦点した場合、前記第1記録層において発生する第1信号光に対して、偏光方向を第1方向(α+90度)にさせる(例えば波長板における遅延軸の位相を第1位相(α度)にさせる)第1領域、前記偏光方向を第2方向(α度)にさせる(例えば波長板における遅延軸の位相を第2位相(α+180度)にさせる)第2領域、前記偏光方向を第1方向にさせる第3領域、及び、前記偏光方向を第2方向にさせる第4領域が、基準方向に沿って並んで配置された光学素子(1ビーム用の回折格子の形状の領域分割された波長板)と、前記第1領域を透過した前記第1信号光の第1部分(1a)、及び、前記第3領域を透過した前記第1信号光の第3部分(3a)を受光するように配置された第1受光手段(E3+E4)と、前記第2領域を透過した前記第1信号光の第2部分(2a)、及び、前記第4領域を透過した前記第1信号光の第4部分(4a)を受光するように配置された第2受光手段(E1+E2)と、を備える。
本発明の光ピックアップによれば、光源から照射されたレーザ光は、例えば対物レンズ、ビームスプリッタ、又は、プリズム等の光学系により、2つの記録層のうちの第1記録層に導かれ、集光される。と共に、第1記録層に合焦点した場合、当該第1記録層において発生する第1信号光は、光学素子を介して、受光手段によって受光される。よって、第1記録層に導かれ、集光されたレーザ光は、第1記録層に形成された情報ピットやマークを再生することが可能である。よって、光ディスクから所定の情報を再生することが可能である。或いは、集光されたレーザ光は、第1記録層に情報ピットやマークを形成することが可能である。よって、光ディスクに対して所定の情報を記録することが可能である。
特に、本発明によれば、光学素子においては、第1信号光に対して、(i)偏光方向を第1方向(α+90度)にさせる(言い換えると、例えば波長板における遅延軸の位相を第1位相(α度)にさせる)第1領域、(ii)偏光方向を第2方向(α度)にさせる(言い換えると、例えば波長板における遅延軸の位相を第2位相(α+180度)にさせる)第2領域、(iii)偏光方向を第1方向にさせる第3領域、及び、(iv)偏光方向を第2方向にさせる第4領域が、基準方向に沿って並んで配置されている。
加えて、第1受光手段(E3+E4)は、第1領域を透過した第1信号光の第1部分(1a)、及び、第3領域を透過した第1信号光の第3部分(3a)を受光するように配置されている。更に、第2受光手段(E1+E2)は、第2領域を透過した第1信号光の第2部分(2a)、及び、第4領域を透過した第1信号光の第4部分(4a)を受光するように配置されている。
この結果、第1記録層に合焦点した場合、光学素子を透過した、(i)第1記録層からの第1信号光と、(ii)第2記録層からの迷光(以下、適宜第2迷光と称す)とにおける、偏光方向を異ならせて、所定の組み合わせに基づいて、第1受光手段、及び第2受光手段に夫々受光させることで、迷光による光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
以上の結果、本発明によれば、2層型の情報記録媒体における、例えば1ビームによるトラッキング制御において、第1信号光が、光学素子を介して、2種類の受光部、即ち(i)第1受光手段及び第2受光手段、又は、(ii)第3受光手段及び第4受光手段に受光されることに基づいて、第2迷光の影響を、第1信号光に対して、効果的に夫々低減させ、光強度のレベルをより高く維持させることが可能である。従って、本発明によれば、2層型の情報記録媒体における、例えば1ビームによるトラッキング制御において、他の記録層からの、迷光の影響を効果的に低減させ、光強度(又は、光強度に対応される光の振幅)のレベルをより高く維持させた状態の下で、信号光を、受光部に受光させ、高精度な、トラッキング制御を実現することが可能である。
本発明の光ピックアップの一の態様では、前記光学素子は、前記第1信号光、及び、前記第2記録層において発生する第2迷光に対して振幅格子(1ビーム用の回折格子の形状の領域分割された波長板)として機能する。
この態様によれば、光学素子は、第1信号光、及び、第2記録層において発生する第2迷光に対して、振幅格子として機能する。ここに、本発明に係る「振幅格子」とは、例えば、偏光方向が一の方向である光を基準として、例えば所定の空間周波数に基づいて、光の振幅(即ち、光強度)を変化させる、所謂、透過型の回折格子である。
特に、本発明によれば、光学素子が、振幅格子として、機能するので、光学素子を透過した、第1信号光の一部に対する迷光による光の干渉の影響も小さくなる。従って、光学素子を透過した、第1信号光の一部の集合である、第1信号光の全部に対する第2迷光による光の干渉の影響も小さくなる。
この結果、振幅格子として機能する光学素子によって、信号光に対する、迷光における、光の干渉の影響を効果的に低減することが可能である。言い換えると、迷光による光の干渉を受ける光が、振幅格子によって、回折されることで、光の干渉の影響も分散され、効果的に低減することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、前記光学素子は、偏光方向が第1方向(α+90度)の光、及び、偏光方向が、前記第1方向とは異なる第2方向(α度)の光のうちのいずれか一方の光強度を基準とした振幅格子として機能する透過型回折格子である。
この態様によれば、振幅格子として機能する光学素子は、例えば所定の空間周波数に基づいて、前述した、第1領域(若しくは第3領域)、並びに、第2領域(若しくは第4領域)によって構成されるようにしてもよい。この第1領域(若しくは第3領域)を透過する、第1信号光の一部の偏光方向は、第1方向(例えばα+90度)に変化される。と共に、第2迷光の一部の偏光方向も、第1方向に変化される。他方、振幅格子として機能する光学素子の第2領域(若しくは第4領域)を透過する、第1信号光の他部の偏光方向は、第1方向と異なる、第2方向(例えばα度)に変化される。と共に、第2迷光の一部の偏光方向も、例えば、第2方向に変化される。
従って、偏光方向が、第1方向である光を基準とした光強度は、第1領域(若しくは第3領域)を透過した、第1信号光の一部、及び、第2迷光の一部に基づいて、規定される。加えて、第2領域(若しくは第4領域)を透過した、第1信号光の他部、及び、第2迷光の他部は、偏光方向が、第1方向である光を基準とした光強度に、影響を与えることは殆ど又は完全にない。概ね同様にして、偏光方向が、第2方向である光を基準とした光強度は、第2領域(若しくは第4領域)を透過した、第1信号光の他部、及び、第2迷光の他部に基づいて、規定される。加えて、第1領域(若しくは第3領域)を透過した、第1信号光の一部、及び、第2迷光の一部は、偏光方向が、第2方向である光を基準とした光強度に、影響を与えることは殆ど又は完全にない。
以上の結果、光学素子は、第1方向、及び第2方向うちのいずれか一方の光強度を基準とした振幅格子として機能するので、第1信号光に対する、第2迷光における、光の干渉の影響を効果的に低減することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、前記基準方向は、前記光ディスクの半径方向(プッシュプル信号を受光するための方向:Rad方向)に基づいて規定される。
この態様によれば、2層型の情報記録媒体における、例えば1ビーム法に基づくトラッキング制御において、第2迷光の影響を効果的に低減させ、光強度のレベルをより高く維持させた状態の下で、第1信号光を、受光手段に受光させ、より高精度なトラッキング制御を実現することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、前記第1領域と前記第4領域とは、前記基準方向と直交する前記光ディスクの接線方向を中心軸として線対称の位置関係であると共に、前記第2領域と前記第3領域とは、前記基準方向と直交する前記光ディスクの接線方向を中心軸として線対称の位置関係である。
この態様によれば、線対称な位置関係である、第1領域及び第4領域、並びに、線対称な位置関係である、第2領域及び第3領域とに基づいて、2層型の情報記録媒体における、例えば1ビーム法に基づくトラッキング制御において、第2迷光の影響を効果的に低減させ、光強度のレベルをより高く維持させた状態の下で、第1信号光を、受光手段に受光させ、より高精度なトラッキング制御を実現することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、前記レーザ光が、前記第1記録層に合焦点した場合、前記第2記録層において発生する第2迷光に対して、前記第2領域は、前記第2迷光の第2部分(S2a)の偏光方向を前記第2方向(α度)にさせ、前記第3領域は、前記第2迷光の第3部分(S3a)の偏光方向を前記第1方向(α+90度)にさせ、前記第1受光手段(E3+E4)は、前記第2迷光の第2部分(S2a)が照射されるように配置され、前記第2受光手段(E1+E2)は、前記第2迷光の第3部分(S3a)が照射されるように配置される。
この態様によれば、第1記録層に合焦点した場合、光学素子を透過した、(i)第1記録層からの第1信号光と、(ii)第2記録層からの第2迷光とにおける、偏光方向を異ならせて、所定の組み合わせに基づいて、第1受光手段、及び第2受光手段に夫々受光させることで、第2迷光による光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、前記第2記録層に合焦点した場合、前記第2記録層において発生する第2信号光に対して、前記第1領域を透過した前記第2信号光の第1部分(1b)、及び、前記第3領域を透過した前記第2信号光の第3部分(3b)を受光するように配置された第3受光手段(F1+F2)と、前記第2領域を透過した前記第2信号光の第2部分(2b)、及び、前記第4領域を透過した前記第2信号光の第4部分(4b)を受光するように配置された第4受光手段(F3+F4)と、を備える。
この態様によれば、第2記録層に合焦点した場合、光学素子を透過した、(i)第2記録層からの第2信号光と、(ii)第1記録層からの迷光(以下、適宜第1迷光と称す)とにおける、偏光方向を異ならせて、所定の組み合わせに基づいて、第3受光手段、及び第4受光手段に夫々受光させることで、第1迷光による光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、前記レーザ光が、前記第2記録層に合焦点した場合、前記第1記録層において発生する第1迷光に対して、前記第2領域は、前記第1迷光の第2部分(S2b)の偏光方向を前記第2方向(α度)にさせ、前記第3領域は、前記第1迷光の第3部分(S3b)の偏光方向を前記第1方向(α+90度)にさせ、前記第3受光手段(F1+F2)は、前記第1迷光の第2部分(S2b)が照射されるように配置され、前記第4受光手段(F3+F4)は、前記第1迷光の第3部分(S3b)が照射されるように配置される。
この態様によれば、第2記録層に合焦点した場合、光学素子を透過した、(i)第2記録層からの第2信号光と、(ii)第1記録層からの第1迷光とにおける、偏光方向を異ならせて、所定の組み合わせに基づいて、第3受光手段、及び第4受光手段に夫々受光させることで、第1迷光による光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、前記第1方向と、前記第2方向とは、相対的に偏光面が90度だけ異なる。
この態様によれば、偏光方向が相対的に90度だけ異なる、(i)第1信号光と、(ii)例えば第2迷光とにおける、光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、(i)前記第1領域、及び前記第3領域、並びに、(ii)前記第2領域、及び前記第4領域のうちいずれか一方は、λ/2波長板である。
この態様によれば、偏光方向が相対的に90度だけ異なる、第1信号光と、第2迷光とにおける、光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、(i)前記第1領域、及び前記第4領域、又は(ii)前記第2領域、及び前記第3領域が形成される幅は、(iii)前記第1信号光の光径における、前記第2記録層からの第2迷光との影響が相対的に大きい領域の面積若しくは形状、及び(iv)前記第1信号光の光径の中心の位置に基づいて規定される。
この態様によれば、信号光の光径における各種のパラメータに基づいて、第1又は第2受光手段によって、偏光方向が異なる、第1信号光と、第2迷光との影響が相対的に大きい領域の面積若しくは形状に基づいて適切に合わせて受光することが可能である。ここに、本願発明に係る「光径」とは、レーザ光の光学軸に基づいて測定可能な直径(若しくは半径)等の物理的な長さを意味する。特に、この「光径」は、例えば集光レンズ等の他の光学系における光学的な特性(例えば光学倍率や、回折角度や、主点の位置や、焦点距離等)に基づいて、一義的に決定されるようにしてもよい。従って、偏光方向が異なる、第1信号光と、第2迷光とにおける、光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、照射された前記レーザ光を回折させる回折手段(例えば、回折格子)を更に備え、(i)前記第1領域、及び前記第4領域、又は(ii)前記第2領域、及び前記第3領域が形成される幅の(iii)最小値は、前記第1信号光の光径における、前記第2記録層からの第2迷光との影響が相対的に大きい領域の面積若しくは形状に基づいて規定され、(iv)最大値は、前記第1信号光の回折光成分(±1次光)の光径及び回折角度に基づいて規定される。
この態様によれば、(i)第1領域、及び第4領域、又は(ii)前記第2領域、及び前記第3領域が形成される幅の最小値に基づいて、偏光方向が異なる、第1信号光と、第2迷光とにおける、光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。加えて、(i)第1領域、及び第4領域、又は(ii)第2領域、及び第3領域が形成される幅の最大値に基づいて、多層型の情報記録媒体における、例えば1ビーム又は3ビーム法に基づくトラッキング制御や、フォーカス制御において、迷光の影響を効果的に低減させ、光強度のレベルをより高く維持させた状態の下で、第1信号光を、第1又は第2受光手段に受光させ、高精度なトラッキング制御を実現することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、(i)前記第1領域、及び前記第3領域、並びに、(ii)前記第2領域、及び前記第4領域は、所定の空間周波数に基づいて、振幅格子として機能する透過型回折格子として、夫々形成されている。
この態様によれば、所定の空間周波数に基づいて、本発明に係る光学素子を、より高精度に実現することが可能である。
本発明の光ピックアップの他の態様では、受光された前記第1信号光に基づいて、前記レーザ光を前記第1記録層に有される記録トラックに導くように前記光学系を制御する制御手段(トラッキング制御/フォーカス制御)を更に備える。
この態様によれば、例えばトラッキング制御、又はフォーカス制御を行う制御手段の制御下で、多層型の情報記録媒体における、迷光の影響を効果的に低減させ、光強度のレベルをより高く維持させた状態の下で、第1及び第2受光手段に受光させ、高精度な、フォーカス制御、及び、トラッキング制御を実現することが可能である。
(情報機器)
上記課題を解決するために、本発明の情報機器は、上述した本発明の光ピックアップ(但し、その各種態様を含む)と、前記レーザ光を前記光ディスクに照射することで、前記情報信号の記録又は再生を行う記録再生手段とを備える。
本発明の情報機器によれば、上述した本発明の光ピックアップが有する各種利益と同様の利益を享受しながら、光ディスクに対して情報信号を記録し、又は光ディスクに記録された情報信号を再生することができる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされる。
以上説明したように、本発明の光ピックアップによれば、光源、光学系、光学素子、第1受光手段、及び第2受光手段を備える。この結果、2層型の情報記録媒体における、例えば1ビームによるトラッキング制御において、他の記録層からの、迷光の影響を効果的に低減させ、光強度(又は、光強度に対応される光の振幅)のレベルをより高く維持させた状態の下で、信号光を、受光部に受光させ、高精度な、トラッキング制御を実現することが可能である。
或いは、本発明の情報機器によれば、光源、光学系、光学素子、受光手段、及び、記録再生手段を備える。この結果、2層型の情報記録媒体における、例えば1ビームによるトラッキング制御に基づく記録再生処理において、他の記録層からの、迷光の影響を効果的に低減させ、光強度(又は、光強度に対応される光の振幅)のレベルをより高く維持させた状態の下で、信号光を、受光部に受光させ、高精度な、トラッキング制御を実現することが可能である。
本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置、及び、ホストコンピュータの基本構成を示したブロック図である。 本実施例に係る情報記録再生装置300に有される光ピックアップ100のより詳細な構成を概念的に示すブロック図である。 一般的な光ピックアップ内での、信号光と迷光とにおける、光の干渉を概念的に示す一の模式図である。 一般的な光ピックアップ内での、信号光と迷光とにおける、光の干渉を概念的に示す他の模式図である。 一般的な光ピックアップ内での受光部に受光された光径において、光の干渉が発生しない場合の光強度を、濃淡によって示した平面図(図5(a))、及び、一般的な光ピックアップ内での受光部に受光された光径において、光の干渉が発生した場合の光強度を、濃淡によって示した平面図(図5(b))である。 本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板と、受光部との配置を図式的に示す断面図(図6(a))、及び、受光部の受光面を、図式的に示す平面図(図6(b))である。 本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板の受光面、信号光の光径、及び、波長板を透過した信号光の成分を、図式的に示す平面図である。 本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板における振幅格子としての光学的な機能を図式的に示した模式図(図8(a)及び図8(b))、並びに、波長板における位相格子としての光学的な機能を図式的に示した模式図(図8(c))である。 本実施例に係る、光ピックアップ内での受光部に受光された光径において、光の干渉が発生した場合の光強度を、濃淡によって示した平面図(図9(a))、本実施例に係る、光ピックアップ内での受光部に受光された光径と、不感帯の幅と、間係を示した平面図(図9(b))、本実施例に係る、不感帯の幅と、ノイズレベルとの間係を示した表(図9(c))である。 本実施例に係る、複数の受光部と、複数の受光部において夫々受光される、複数の信号光との対応間係を図式的に示した模式図である。 本実施例に係る、複数の受光部において夫々受光される、複数の信号光と、複数の受光部において照射される迷光との位置間係を図式的に示した一及び他の模式図(図11(a)及び図11(b))である。 本実施例に係る、トラッキング制御を図式的に示す模式図(図12(a))、及び、比較例に係る、DPD(Differential Phase Detection)方式に基づいた、トラッキング制御を図式的に示す模式図(図12(b))である。 比較例に係る受光部と、光径との相対的な位置関係を示した平面図である。
符号の説明
10 光ディスク
100 光ピックアップ
101 半導体レーザ
102 回折格子
103等 集光レンズ
105 光路分岐素子
107 1/4波長板
110 シリンドリカルレンズ
111 波長板
PD等 受光部
300 情報記録再生装置
302 信号記録再生手段
以下、本発明を実施するための最良の形態について実施例毎に順に図面に基づいて説明する。
(1)情報記録再生装置の実施例
先ず、図1を参照して、本発明の情報記録装置の実施例の構成及び動作について詳細に説明する。特に、本実施例は、本発明に係る情報記録装置を光ディスク用の情報記録再生装置に適用した例である。
(1−1)基本構成
先ず、図1を参照して、本発明の情報記録装置に係る実施例における情報記録再生装置300及び、ホストコンピュータ400の基本構成について説明する。ここに、図1は、本発明の情報記録装置の実施例に係る情報記録再生装置、及び、ホストコンピュータの基本構成を示したブロック図である。尚、情報記録再生装置300は、光ディスク10に記録データを記録する機能と、光ディスク10に記録された記録データを再生する機能とを備える。
図1を参照して情報記録再生装置300の内部構成を説明する。情報記録再生装置300は、ドライブ用のCPU(Central Processing Unit)314の制御下で、光ディスク10に情報を記録すると共に、光ディスク10に記録された情報を読み取る装置である。
情報記録再生装置300は、光ディスク10、光ピックアップ100、信号記録再生手段302、アドレス検出部303、CPU(ドライブ制御手段)314、スピンドルモータ306、メモリ307、データ入出力制御手段308、及びバス309を備えて構成されている。
また、ホストコンピュータ400は、CPU(ホスト制御手段)401、メモリ402、操作制御手段403、操作ボタン404、表示パネル405、データ入出力制御手段406、及びバス407を備えて構成される。
特に、情報記録再生装置300は、例えばモデム等の通信手段を備えたホストコンピュータ400を同一筐体内に収めることにより、外部ネットワークと通信可能となるように構成してもよい。或いは、例えばi−link等の通信手段を備えたホストコンピュータ400のCPU(ホスト制御手段)401が、データ入出力制御手段308、及びバス309を介して、直接的に、情報記録再生装置300を制御することによって、外部ネットワークと通信可能となるように構成してもよい。
光ピックアップ100は光ディスク10への記録再生を行うもので、半導体レーザ装置とレンズから構成される。より詳細には、光ピックアップ100は、光ディスク10に対してレーザービーム等の光ビームを、再生時には読み取り光として第1のパワーで照射し、記録時には書き込み光として第2のパワーで且つ変調させながら照射する。
信号記録再生手段302は、光ピックアップ100とスピンドルモータ306とを制御することで光ディスク10に対して記録又は再生を行う。より具体的には、信号記録再生手段302は、例えば、レーザダイオードドライバ(LDドライバ)及びヘッドアンプ等によって構成されている。レーザダイオードドライバは、光ピックアップ100内に設けられた図示しない半導体レーザを駆動する。ヘッドアンプは、光ピックアップ100の出力信号、即ち、光ビームの反射光を増幅し、該増幅した信号を出力する。より詳細には、信号記録再生手段302は、OPC(Optimum Power Control)処理時には、CPU314の制御下で、図示しないタイミング生成器等と共に、OPCパターンの記録及び再生処理により最適なレーザパワーの決定が行えるように、光ピックアップ100内に設けられた図示しない半導体レーザを駆動する。特に、信号記録再生手段302は、光ピックアップ100と共に、本発明に係る「記録再生手段」の一例を構成する。
アドレス検出部303は、信号記録再生手段302によって出力される、例えばプリフォーマットアドレス信号等を含む再生信号から光ディスク10におけるアドレス(アドレス情報)を検出する。
CPU(ドライブ制御手段)314は、バス309を介して、各種制御手段に指示を行うことで、情報記録再生装置300全体の制御を行う。尚、CPU314が動作するためのソフトウェア又はファームウェアは、メモリ307に格納されている。特に、CPU314は、本発明に係る「制御手段」の一例を構成する。
スピンドルモータ306は光ディスク10を回転及び停止させるもので、光ディスクへのアクセス時に動作する。より詳細には、スピンドルモータ306は、図示しないサーボユニット等によりスピンドルサーボを受けつつ所定速度で光ディスク10を回転及び停止させるように構成されている。
メモリ307は、記録再生データのバッファ領域や、信号記録再生手段302で使用出来るデータに変換する時の中間バッファとして使用される領域など情報記録再生装置300におけるデータ処理全般及びOPC処理において使用される。また、メモリ307はこれらレコーダ機器としての動作を行うためのプログラム、即ちファームウェアが格納されるROM領域と、記録再生データの一時格納用バッファや、ファームウェアプログラム等の動作に必要な変数が格納されるRAM領域などから構成される。
データ入出力制御手段308は、情報記録再生装置300に対する外部からのデータ入出力を制御し、メモリ307上のデータバッファへの格納及び取り出しを行う。情報記録再生装置300と、SCSIやATAPI等のインターフェースを介して接続されている外部のホストコンピュータ400(以下、適宜ホストと称す)から発行されるドライブ制御命令は、当該データ入出力制御手段308を介してCPU314に伝達される。また、記録再生データも同様にして、当該データ入出力制御手段308を介して、ホストコンピュータ400に対して送受信される。
ホストコンピュータ400における、CPU(ホスト制御手段)401、メモリ402、データ入出力制御手段406、及びバス407は、これらに対応される、情報記録再生装置300内の構成要素と、概ね同様である。
操作制御手段403は、ホストコンピュータ400に対する動作指示受付と表示を行うもので、例えば記録又は再生といった操作ボタン404による指示をCPU401に伝える。CPU401は、操作制御手段403からの指示情報を元に、データ入出力手段406を介して、情報記録再生装置300に対して制御命令(コマンド)を送信し、情報記録再生装置300全体を制御するように構成してもよい。同様に、CPU401は、情報記録再生装置300に対して、動作状態をホストに送信するように要求するコマンドを送信することができる。これにより、記録中や再生中といった情報記録再生装置300の動作状態が把握できるためCPU401は、操作制御手段403を介して蛍光管やLCDなどの表示パネル405に情報記録再生装置300の動作状態を出力することができる。
以上説明した、情報記録再生装置300とホストコンピュータ400を組み合わせて使用する一具体例は、映像を記録再生するレコーダ機器等の家庭用機器である。このレコーダ機器は放送受信チューナや外部接続端子からの映像信号をディスクに記録し、テレビなど外部表示機器にディスクから再生した映像信号を出力する機器である。メモリ402に格納されたプログラムをCPU401で実行させることでレコーダ機器としての動作を行っている。また、別の具体例では、情報記録再生装置300はディスクドライブ(以下、適宜ドライブと称す)であり、ホストコンピュータ400はパーソナルコンピュータやワークステーションである。パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータとドライブはSCSIやATAPIといったデータ入出力制御手段308(406)を介して接続されており、ホストコンピュータにインストールされているライティングソフトウェア等のアプリケーションが、ディスクドライブを制御する。
(2) 光ピックアップ
(2−1) 光ピックアップの基本構成
次に、図2を参照して、本実施例に係る情報記録再生装置300が備える光ピックアップ100のより詳細な構成について説明する。ここに、図2は、本実施例に係る情報記録再生装置300に有される光ピックアップ100のより詳細な構成を概念的に示すブロック図である。
図2に示すように、光ピックアップ100は、半導体レーザ101(即ち、本発明に係る光源の一具体例)と、回折格子102(即ち、本発明に係る回折手段の一具体例)と、集光レンズ(コリメータレンズ)103と、光路分岐素子(ハーフミラー)105と、反射ミラー106と、1/4波長板107と、集光レンズ108と、集光レンズ109と、シリンドリカルレンズ110と、波長板111と、受光部PD0と、受光部PD1aと、受光部PD1bと、を備えて構成されている。従って、レーザ光LBは、次の順番で、半導体レーザ101から射出され、各素子を介して、受光部PD0等に受光される。即ち、所謂、光路上の往路として、光ディスクの一の記録層に導かれる際には、半導体レーザ101から射出されたレーザ光LBは、回折格子102、集光レンズ103と、光機能素子104、光路分岐素子105、反射ミラー106、1/4波長板107、及び、集光レンズ108を介して、一の記録層に導かれる。他方、所謂、光路上の復路として、一の記録層に反射されたレーザ光LBは、集光レンズ108、1/4波長板107、反射ミラー106、光路分岐素子105、集光レンズ109、シリンドリカルレンズ110を介して、受光部PD0に受光される。
尚、集光レンズ103、108及び109、光路分岐素子105、反射ミラー106、1/4波長板107、シリンドリカルレンズ110によって、本発明に係る光学系の一具体例が構成されている。また、受光部PD0、PD1a、及びPD1bによって、本発明に係る受光手段の一具体例が構成されている。
半導体レーザ101は、例えば水平方向に比べて垂直方向に拡がった楕円形状の発光パターンで、レーザ光LBを射出する。
回折格子102は、半導体レーザ101から射出されたレーザ光を、0次光(所謂、主ビーム)と、+1次回折光及び−1次回折光(所謂、副ビーム)とに回折する。特に、一つの信号光(所謂、1ビーム)に基づく、トラッキング制御を行う場合、この回折格子102は、省略するようにしてもよい。
集光レンズ103は、入射されたレーザ光LBを略平行光にして、光機能素子104へと入射させる。
光路分岐素子105は、例えばビームスプリッタ(PBS:Polarized Beam Splitter)等の、偏光方向に基づいて、光路を分岐させる光学素子である。具体的には、偏光方向が一の方向であるレーザ光LBを、光量の損失が殆ど又は完全にない状態で、透過させ、光ディスクの側から入射される、偏光方向が他の方向であるレーザ光LB(即ち、レーザ光LBの光ディスク10からの反射光)を光量の損失が殆ど又は完全にない状態で反射する。光路分岐素子105において反射された反射光は、集光レンズ109、及び、シリンドリカルレンズ110を介して受光部PD0、PD1a及びPD1bに受光される。
反射ミラーは、レーザ光LBを、光量の損失が殆ど又は完全にない状態で、反射させる。
1/4波長板107は、レーザ光に、90度の位相差を与えることによって、直線偏光のレーザ光を円偏光に変換させると共に、円偏光のレーザ光を直線偏光に変換させることが可能である。
集光レンズ108は、入射するレーザ光LBを集光して、光ディスク10の記録面上に照射する。詳細には、集光レンズ108は、例えばアクチュエータ部を備えて構成されており、集光レンズ108の配置位置を変更するための駆動機構を有している。より具体的には、アクチュエータ部は、対物レンズ108の位置をフォーカス方向に移動させることで、光ディスクにおける一の記録層(例えばL0層)と、他の記録層(例えばL1層)とに合焦点することが可能である。
集光レンズ109は、光路分岐素子105において反射された反射光を集光する。
シリンドリカルレンズ110は、非点収差法に基づくフォーカス制御のために、非点収差を受光部PDにおいて発生させる。
受光部PDは、受光部PD0、PD1a及びPD1bを備えて構成されている。受光部PD0は、0次光を受光し、受光部PD1aは、+1次回折光を受光し、受光部PD1bは、−1次回折光を受光する。
(2−1) 信号光と、迷光とにおける、光の干渉
次に、図3から図5を参照して、一般的な光ピックアップ内での、信号光と迷光とにおける、光の干渉について説明する。ここに、図3は、一般的な光ピックアップ内での、信号光と迷光とにおける、光の干渉を概念的に示す一の模式図である。図4は、一般的な光ピックアップ内での、信号光と迷光とにおける、光の干渉を概念的に示す他の模式図である。図5は、一般的な光ピックアップ内での受光部に受光された光径において、光の干渉が発生しない場合の光強度を、濃淡によって示した平面図(図5(a))、及び、一般的な光ピックアップ内での受光部に受光された光径において、光の干渉が発生した場合の光強度を、濃淡によって示した平面図(図5(b))である。尚、図5中において、光強度が相対的に高いレベルにあるほど、薄く(白く)なっており、光強度が相対的に低いレベルにあるほど、濃く(黒く)なっている。
図3に示されるように、奥側の記録層(前述の図2中の他の記録層)に対して、記録又は再生処理を行った場合、0次光を受光する受光部PD0、+1次光を受光する受光部PD1a、及び−1次光を受光する受光部PD1bを含む領域において、0次光の迷光は、デフォーカスされて(ぼんやりと)照射される。特に、0次光の迷光の焦点位置は、光学軸上、レーザ光が照射される側から見て、受光部PDの後ろ側にある。
他方、図4に示されるように、手前側の記録層(前述の図2中の一の記録層)に対して、記録又は再生処理を行った場合、0次光を受光する受光部PD0、+1次光を受光する受光部PD1a、及び−1次光を受光する受光部PD1bを含む領域において、0次光の迷光は、デフォーカスされて(ぼんやりと)照射される。特に、0次光の迷光の焦点位置は、光学軸上、レーザ光が照射される側から見て、受光部PDの手前側にある。
そのため、図5に示される、受光部の受光面において、受光される、レーザ光の光強度の分布は、迷光による光の干渉がない場合(図5(a)中の薄く(白く)部分を参照)と比較して、迷光による光の干渉が存在する場合、干渉パターンによって、光強度のレベルが、光束内で、微細に変動してしまう(図5(b)中の白黒の縞模様の部分を参照)。本発明では、迷光の影響を低減させ、信号光の品位(品質)を高いレベルに維持させることを主な目的とする。
(3) 波長板と受光部
次に、図6から図9を参照して、本実施例に係る、光ピックアップに有される波長板(即ち、本発明に係る「光学素子」の一具体例)と、受光部(即ち、本発明に係る「第1受光手段」から「第4受光手段」)の基本構成、配置、及び、光学的な原理について説明する。
(3−1) 波長板と、受光部との配置
先ず、図6を参照して、本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板と、受光部の配置について説明する。ここに、図6は、本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板と、受光部との配置を図式的に示す断面図(図6(a))、及び、受光部の受光面を、図式的に示す平面図(図6(b))である。
図6(a)に示されるように、本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板111は、シリンドリカルレンズ110と、受光部PDとの間に配置される。そして、図6(b)に示されるように、受光部PDは、光ディスクの接線方向、所謂、Tan方向に並んで、三つに大別された受光部が配置される。具体的には、図6(b)の上側部(平面図上では前方部)において、光ディスクの半径方向(Rad方向:プッシュプル信号を受光するための方向、即ち、本発明の基準方向の一具体例)に並んで、受光部PD1、及び受光部PD2が配置される。図6(b)の中心部(平面図上でも中心部)において、受光部PD0が配置される。図6(b)の下側部(平面図上では後方部)において、光ディスクの半径方向に並んで、受光部PD3、及び受光部PD4が配置される。
(3−2) 波長板の基本構成
次に、図7から図9を参照して、本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板の基本構成について説明する。ここに、図7は、本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板の受光面、信号光の光径、及び、波長板を透過した信号光の成分を、図式的に示す平面図である。図8は、本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板における振幅格子としての光学的な機能を図式的に示した模式図(図8(a)及び図8(b))、並びに、波長板における位相格子としての光学的な機能を図式的に示した模式図(図8(c))である。
図7の上側部に示されるように、本実施例に係る、光ピックアップに有される、波長板111は、前述したTan方向を中心軸にして、線対称に、4つの領域、即ち、領域「10」、領域「20」、領域「30」、及び領域「40」を備えて構成されている。具体的には、領域「10」と、領域「40」とが中心軸を基準として、線対称になっており、領域「20」と、領域「30」とが中心軸を基準として、線対称になっている。加えて、上述した4つの領域「10」、領域「20」、領域「30」、及び領域「40」は、夫々、前述したRad方向を基準として、線対称となる形状をしている。
特に、領域「20」及び領域「40」は、透過したレーザ光の偏光方向を、第1方向(例えばα+90度)に変化させる。領域「20」及び領域「40」は、複屈折に基づいて、例えば常光線の位相と、異常光線の位相とに、所定の量の位相差(即ち180度の位相差)を生じさせることが可能である。よって、領域「20」及び領域「40」を透過したレーザ光は、領域「20」及び領域「40」を透過しないレーザ光と比較して、偏光方向を90度だけ変化させることが可能である。また、領域「10」及び領域「30」は、透過したレーザ光の偏光方向を変化させない、又は、偏光方向は、第2方向(例えばα度(0度))のままである。
(3−2−1) 振幅格子
詳細には、本実施例に係る、波長板111を構成する領域「10」から領域「40」は、振幅格子として夫々機能する。ここに、本実施例に係る振幅格子とは、例えば、偏光方向が一の方向である光を基準として、例えば所定の空間周波数に基づいて、光の振幅(即ち、光強度)を変化させる、所謂、透過型の回折格子である。
上述したように、例えば所定の空間周波数に基づいて、構成された、領域「20」又は領域「40」を透過する、信号光の一部の偏光方向は、第1方向(例えばα+90度)に変化される。と共に、迷光の一部の偏光方向も、第1方向に変化される。他方、領域「10」又は領域「30」を透過する、信号光の他部の偏光方向は、第1方向と異なる、第2方向(例えばα度(0度))に変化される、又は、偏光方向は変化されない。と共に、迷光の一部の偏光方向も、例えば、第2方向に変化される、又は、変化されない。
従って、図8(a)に示されるように、波長板111を透過した光のうち、偏光方向が、第1方向(α+90度)である光を基準とした光強度は、領域「20」又は領域「40」を透過した、信号光の一部、及び、迷光の一部に基づいて、規定される。加えて、領域「20」又は領域「40」を透過した、信号光の他部、及び、迷光の他部は、偏光方向が、第1方向である光を基準とした光強度に、影響を与えることは殆ど又は完全にない。具体的には、領域「20」又は領域「40」は、偏光方向が、第1方向(α+90度)である光を、光強度(又は光の振幅)を100%維持させたまま、透過させる。加えて、領域「20」又は領域「40」は、偏光方向が、第2方向(α度)である光を、光強度(又は光の振幅)を0%にさせる、即ち、遮断させる。
概ね同様にして、図8(b)に示されるように、波長板111を透過した光のうち、偏光方向が、第2方向(α度)である光を基準とした光強度は、領域「10」又は領域「30」を透過した、信号光の他部、及び、迷光の他部に基づいて、規定される。加えて、領域「10」又は領域「30」を透過した、信号光の一部、及び、迷光の一部は、偏光方向が、第2方向である光を基準とした光強度に、影響を与えることは殆ど又は完全にない。具体的には、領域「10」又は領域「30」は、偏光方向が、第2方向(α度)である光を、光強度(又は光の振幅)を100%維持させたまま、透過させる。加えて、領域「10」又は領域「30」は、偏光方向が、第1方向(α+90度)である光を、光強度(又は光の振幅)を0%にさせる、即ち、遮断させる。尚、上述した振幅格子としての機能を、図8(c)に示された、例えば位相格子の各種のパラメータ(屈折率や、位相差(例えば「λ/2」−「λ/4」)に基づいて実現するようにしてもよい。
(3−2−2) 不感帯の幅
加えて、領域「10」と、領域「40」とは、Rad方向、即ち、光ディスクの半径方向に、所定距離(即ち、図7中の「A点」と「B点」との間の距離)だけ離れて配置されるようにしてもよい。詳細には、この所定距離は、不感帯の幅に基づいて、規定されるようにしてもよい。
(3−2−3) 本願発明者による研究
ここで、図9を参照して、本願発明者による研究に基づいて、本実施例に係る不感帯の幅について説明する。特に、この研究によって、干渉パターンの概ね中央部において、迷光の影響が定量的に測定された。ここに、図9は、本実施例に係る、光ピックアップ内での受光部に受光された光径において、光の干渉が発生した場合の光強度を、濃淡によって示した平面図(図9(a))、本実施例に係る、光ピックアップ内での受光部に受光された光径と、不感帯の幅と、間係を示した平面図(図9(b))、本実施例に係る、不感帯の幅と、ノイズレベルとの間係を示した表(図9(c))である。
本実施例に係る不感帯の幅とは、受光部に照射された信号光の光径の直径を基準として、光の透過を遮断(マスキング)することによって、信号光と、迷光との光の干渉の影響を低減させ、所定のレベルの光強度(又は、所定の光強度に対応されるプッシュプル信号の振幅)を取得可能な、所定の幅を意味する。尚、この不感帯の幅によって、本発明に係る「信号光の光径における、前記迷光との影響が相対的に大きい領域」の一具体例が構成されている。より詳細には、図9(a)に示された、受光部に照射された、光径に対して、図9(b)に示されたように不感帯の幅を設定する。よって、図9(c)に示されるように、不感帯の幅(横軸を参照)をパラメータとした、光強度のレベル(即ち、プッシュプル信号のレベル)、及びノイズのレベルの変化を示すグラフを得ることが可能である。尚、図9(c)中、太い実線は、例えば青色LD(Laser Diode)のプッシュプル信号の振幅のレベルを示し、点線は、SUM(Summary:合計)出力ノイズの振幅のレベルを示し、一点鎖線は、SPP(Signal Pre Pit:プリピット信号)出力ノイズの振幅のレベルを示す。即ち、図9(c)に示されるように、不感帯の幅が「2.0」から大きくなるに従って、ノイズレベルは、急激に低下することが示されている。そして、不感帯の幅が「3.0」においては、ノイズレベルを約70%も低下させることが可能であることが示されている。
以上の結果、迷光の影響を低減するために、偏光方向を直交させると好ましい、「信号光の光径における、前記迷光との影響が相対的に大きい領域」の最小値が、不感帯の幅に基づいて、決定されることが判明した。
(3−2) 波長板の基本構成 (続き)
再び、図7に戻って、図7の中央部に示されるように、本実施例に係る、光ピックアップにおける、光ディスクにおいて発生した信号光は、前述した中心軸と、Rad方向との交点を中心として、波長板111を透過する。尚、図7の中央部における点線の2つの円は、一般的な非点収差法に基づいた、+1次回折光、及び−1次回折光を示す。
従って、図7の中央部及び下側部に示されるように、信号光は、次の4つの部分を成分として有する。即ち、4つの部分とは、(i)領域「10」を透過した、偏光方向が第2方向(例えばα度(0度))である、信号光の第1部分「1」、(ii)領域「20」を透過した、偏光方向が第1方向(例えばα+90度)である、信号光の第2部分「2」、(iii)領域「30」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、信号光の第3部分「3」、並びに、(iv)領域「40」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、信号光の第4部分「4」である。
(3−3) トラッキング制御
次に、図10及び図11を参照して、本実施例に係る、受光部において受光される、信号光に基づいた、トラッキング制御について説明する。ここに、図10は、本実施例に係る、複数の受光部と、複数の受光部において夫々受光される、複数の信号光との対応間係を図式的に示した模式図である。図11は、本実施例に係る、複数の受光部において夫々受光される、複数の信号光と、複数の受光部において照射される迷光との位置間係を図式的に示した一及び他の模式図(図11(a)及び図11(b))である。図12は、本実施例に係る、トラッキング制御を図式的に示す模式図(図12(a))、及び、比較例に係る、DPD(Differential Phase Detection)方式に基づいた、トラッキング制御を図式的に示す模式図(図12(b))である。
(3−3−1) L0層におけるトラッキング制御
図10の右側に示されるように、2層型の光ディスクのうち、L0層(即ち、本発明に係る第1記録層の一具体例)に合焦点した場合、L0層からの信号光(以下、適宜「第1信号光」と称す)は、第1受光部PD1、及び第2受光部PD2に受光される。
詳細には、波長板111に有される、領域「10」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、第1信号光の第1部分「1」、並びに、領域「30」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、第1信号光の第3部分「3」は、第1受光部PD1(即ち、本発明に係る第1受光手段の一具体例)に受光される。より詳細には、第1信号光の第1部分「1」は、回折角度「+θ1度」の方向(即ち、Rad方向から半時計回りに回転した回折角度「+θ1度」)に回折し、第1受光部PD1のうちの照射領域「E3」において、第1信号光の第1成分「1a」として受光される。概ね同様にして、第1信号光の第3部分「3」も、回折角度「+θ1度」の方向に回折し、第1受光部PD1のうちの照射領域「E4」において、第1信号光の第3成分「3a」として受光される。
他方、波長板111に有される、領域「20」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第1信号光の第2部分「2」、並びに、領域「40」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第1信号光の第4部分「4」は、第2受光部PD2(即ち、本発明に係る第2受光手段の一具体例)に受光される。より詳細には、第1信号光の第2部分「2」は、回折角度「+θ2度」の方向(即ち、Rad方向から半時計回りに回転した回折角度「+θ2度」)に回折し、第2受光部PD2のうちの照射領域「E2」において、第1信号光の第2成分「2a」として受光される。概ね同様にして、第1信号光の第4部分「4」も、回折角度「+θ2度」の方向に回折し、第2受光部PD2のうちの照射領域「E1」において、第1信号光の第4成分「4a」として受光される。
また、本実施例では、図11(a)に示されるように、2層型の光ディスクのうち、L0層に合焦点した場合、L1層(即ち、本発明に係る第2記録層の一具体例)からの迷光(以下、適宜「第2迷光」と称す)も、第1受光部PD1、及び第2受光部PD2において、デフォーカスされて(ぼんやりと)照射されている。
詳細には、波長板111に有される、領域「30」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、第2迷光の第3部分「S3a」は、第2受光部PD2を含むようにしつつ、デフォーカスされて(ぼんやりと)照射されている。尚、領域「10」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、第2迷光の第1部分「1x」は、いずれの受光部に照射されない。
概ね同様にして、波長板111に有される、領域「20」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第2迷光の第2部分「S2a」は、第1受光部PD1を含むようにしつつ、デフォーカスされて(ぼんやりと)照射されている。尚、領域「40」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第2迷光の第4部分「4x」は、いずれの受光部に照射されない。
従って、図11(a)に示されるように、第1受光部PD1のうちの照射領域「E3」及び「E4」においては、偏光方向が第2方向(α度)である、第1信号光の第1成分「1a」及び第3成分「3a」が、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第2迷光の第2部分「S2a」と合わせて、受光される。言い換えると、図11(a)の紙面上では前面において、偏光方向が「α度」である、第1信号光の第1成分「1a」及び第3成分「3a」が、図11(a)の紙面上では背面において偏光方向が「α+90度」である、第2迷光の第2部分「S2a」と、合わされているイメージで、受光される。
概ね同様にして、図11(a)に示されるように、第2受光部PD2のうちの照射領域「E1」及び「E2」においては、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第1信号光の第2成分「2a」及び第4成分「4a」が、偏光方向が第2方向(α度)である、第2迷光の第3部分「S3a」と合わせて、受光される。言い換えると、図11(a)の紙面上では前面において、偏光方向が「α+90度」である、第1信号光の第2成分「2a」及び第4成分「4a」が、図11(a)の紙面上では背面において偏光方向が「α度」である、第2迷光の第3部分「S3a」と、合わされているイメージで、受光される。
この結果、L0層に合焦点した場合、振幅格子として機能する領域が分割された波長板111を透過した、(i)L0層からの信号光と、(ii)L1層からの迷光とにおける、偏光方向を異ならせて、所定の組み合わせに基づいて、第1受光部PD1、及び第2受光部PD2に夫々受光させることで、迷光による光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
更に、振幅格子として機能する波長板111によって、L0層からの信号光に対する、L1層からの迷光における、光の干渉の影響を効果的に低減することが可能である。言い換えると、迷光による光の干渉を受ける光が、振幅格子によって、回折されることで、光の干渉の影響も分散され、効果的に低減することが可能である。
特に、第2迷光の光径が、受光部の受光面において、大きくなっても、偏光方向が異なるので、第1信号光に与える影響は、殆ど又は完全にないと言える。
従って、図12(a)に示されるように、第1受光部PD1で受光される信号光の成分と、第1受光部PD1で受光される信号光の成分と、の差分であるトラッキング誤差信号に基づいて、トラッキング制御が行われる。具体的には、次の式(1)に基づいて、トラッキング誤差信号が検出される。
(トラッキング誤差信号「A」)=(E1+E2) − (E3+E4) ……(1)
即ち、トラッキング誤差信号「A」は、(i)第1受光部PD1のうちの照射領域「E3」で受光される第1信号光の第1成分「1a」と、第1受光部PD1のうちの照射領域「E4」で受光される第1信号光の第3成分「3a」との和の値と、(ii)第2受光部PD2のうちの照射領域「E1」で受光される第1信号光の第4成分「4a」と、第2受光部PD2のうちの照射領域「E2」で受光される第1信号光の第2成分「2a」との和の値との差分である。詳細には、トラッキング誤差信号「A」の値の正負に基づいて、照射されるレーザ光(レーザービーム)を、図12(a)に示すように、上下方向に移動させることが可能である。
この結果、図12(b)に示される、従来のDPD(Differential Phase Detection)方式に基づいた、トラッキング制御と、受光部のパターンを共有することが可能である。従って、本実施例によれば、1ビームによるトラッキング制御に加えて、従来の3ビームによるDPD方式に基づいた、トラッキング制御を実現することが可能である。
更に、本実施例において、波長板111を、青色レーザー、及び赤色レーザーに対応させ、BD(Blu-ray Disc)、及びDVDを再生可能であるようにしてもよい。或いは、3ビームに基づいて、CDを再生可能であるようにしてもよい。
(3−3−2) L1層におけるトラッキング制御
他方、図10の右側に示されるように、2層型の光ディスクのうち、L1層(即ち、本発明に係る第2記録層の一具体例)に合焦点した場合、L1層からの信号光(以下、適宜「第2信号光」と称す)は、第3受光部PD3、及び第4受光部PD4に受光される。
詳細には、波長板111に有される、領域「10」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、第2信号光の第1部分「1」、並びに、領域「30」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、第2信号光の第3部分「3」は、第3受光部PD3(即ち、本発明に係る第3受光手段の一具体例)に受光される。より詳細には、第2信号光の第1部分「1」は、回折角度「+θ1+180度」の方向(即ち、Rad方向から半時計回りに回転した回折角度「+θ1+180度」)に回折し、第3受光部PD3のうちの照射領域「F1」において、第2信号光の第1成分「1b」として受光される。概ね同様にして、第2信号光の第3部分「3」も、回折角度「+θ1+180度」の方向に回折し、第3受光部PD3のうちの照射領域「F2」において、第2信号光の第3成分「3b」として受光される。
他方、波長板111に有される、領域「20」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第2信号光の第2部分「2」、並びに、領域「40」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第2信号光の第4部分「4」は、第4受光部PD4(即ち、本発明に係る第4受光手段の一具体例)に受光される。より詳細には、第2信号光の第2部分「2」は、回折角度「+θ2+180度」の方向(即ち、Rad方向から半時計回りに回転した回折角度「+θ2+180度」)に回折し、第4受光部PD4のうちの照射領域「F3」において、第2信号光の第2成分「2b」として受光される。概ね同様にして、第2信号光の第4部分「4」も、回折角度「+θ2+180度」の方向に回折し、第4受光部PD4のうちの照射領域「F4」において、第2信号光の第4成分「4b」として受光される。
また、本実施例では、図11(b)に示されるように、2層型の光ディスクのうち、L1層に合焦点した場合、L0層からの迷光(以下、適宜「第1迷光」と称す)も、第3受光部PD3、及び第4受光部PD4において、デフォーカスされて(ぼんやりと)照射されている。
詳細には、波長板111に有される、領域「30」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、第1迷光の第3部分「S3b」は、第4受光部PD4を含むようにしつつ、デフォーカスされて(ぼんやりと)照射されている。尚、領域「10」を透過した、偏光方向が第2方向(α度)である、第1迷光の第1部分「1x」は、いずれの受光部に照射されない。
概ね同様にして、波長板111に有される、領域「20」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第1迷光の第2部分「S2b」は、第3受光部PD3を含むようにしつつ、デフォーカスされて(ぼんやりと)照射されている。尚、領域「40」を透過した、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第1迷光の第4部分「4x」は、いずれの受光部に照射されない。
従って、図11(b)に示されるように、第3受光部PD3のうちの照射領域「F1」及び「F2」においては、偏光方向が第2方向(α度)である、第2信号光の第1成分「1b」及び第3成分「3b」が、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第1迷光の第2部分「S2b」と合わせて、受光される。言い換えると、図11(b)の紙面上では前面において、偏光方向が「α度」である、第2信号光の第1成分「1b」及び第3成分「3b」が、図11(b)の紙面上では背面において偏光方向が「α+90度」である、第1迷光の第2部分「S2b」と、合わされているイメージで、受光される。
概ね同様にして、図11(b)に示されるように、第4受光部PD4のうちの照射領域「F3」及び「F4」においては、偏光方向が第1方向(α+90度)である、第2信号光の第2成分「2b」及び第4成分「4b」が、偏光方向が第2方向(α度)である、第1迷光の第3部分「S3b」と合わせて、受光される。言い換えると、図11(b)の紙面上では前面において、偏光方向が「α+90度」である、第2信号光の第2成分「2b」及び第4成分「4b」が、図11(b)の紙面上では背面において偏光方向が「α度」である、第1迷光の第3部分「S3b」と、合わされているイメージで、受光される。
従って、図12(a)に示されるように、第3受光部PD3で受光される信号光の成分と、第4受光部PD4で受光される信号光の成分と、の差分であるトラッキング誤差信号に基づいて、トラッキング制御が行われる。具体的には、次の式(2)に基づいて、トラッキング誤差信号が検出される。
(トラッキング誤差信号「A」)=(F1+F2) − (F3+F4) ……(2)
即ち、トラッキング誤差信号「A」は、(i)第3受光部PD3のうちの照射領域「F1」で受光される第2信号光の第1成分「1b」と、第3受光部PD3のうちの照射領域「F2」で受光される第2信号光の第3成分「3b」との和の値と、(ii)第4受光部PD4のうちの照射領域「F4」で受光される第2信号光の第4成分「4b」と、第4受光部PD4のうちの照射領域「F3」で受光される第2信号光の第2成分「2b」との和の値との差分である。詳細には、トラッキング誤差信号「A」の値の正負に基づいて、照射されるレーザ光(レーザービーム)を、図12(a)に示すように、上下方向に移動させることが可能である。
この結果、L1層に合焦点した場合、振幅格子として機能する領域が分割された波長板111を透過した、(i)L1層からの信号光と、(ii)L0層からの迷光とにおける、偏光方向を異ならせて、所定の組み合わせに基づいて、第3受光部PD3、及び第4受光部PD4に夫々受光させることで、迷光による光の干渉の影響を、より効果的に低減することが可能である。
更に、振幅格子として機能する波長板111によって、L1層からの信号光に対する、L0層からの迷光における、光の干渉の影響を効果的に低減することが可能である。言い換えると、迷光による光の干渉を受ける光が、振幅格子によって、回折されることで、光の干渉の影響も分散され、効果的に低減することが可能である。
特に、第1迷光の光径が、受光部の受光面において、大きくなっても、偏光方向が異なるので、第2信号光に与える影響は、殆ど又は完全にないと言える。
以上の結果、本実施例によれば、2層型の情報記録媒体における、例えば1ビームによるトラッキング制御において、信号光が、波長板111を介して、2種類の受光部、即ち(i)第1受光部PD1及び第2受光部PD2、又は、(ii)第3受光部PD3及び第4受光部PD4に受光されることに基づいて、迷光の影響を、2つの記録層に対して、効果的に夫々低減させ、光強度のレベルをより高く維持させることが可能である。
従って、本実施例によれば、2層型の情報記録媒体における、例えば1ビームによるトラッキング制御において、他の記録層からの、迷光の影響を効果的に低減させ、光強度(又は、光強度に対応される光の振幅)のレベルをより高く維持させた状態の下で、信号光を、受光部に受光させ、高精度な、トラッキング制御を実現することが可能である。
本発明は、上述した実施例に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う光ピックアップ及び情報機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明に係る光ピックアップ及び情報機器は、例えばDVD等の情報記録媒体に対して情報信号の記録又は再生を行う際にレーザ光を照射する光ピックアップに利用可能であり、更に当該光ピックアップを備える情報機器に利用可能である。

Claims (15)

  1. 情報信号が記録される情報ピットが配列されてなる記録トラックを夫々有する、第1記録層、及び第2記録層を備える光ディスクから前記情報信号を記録又は再生する光ピックアップであって、
    レーザ光を照射する光源と、
    前記レーザ光を、前記第1記録層に導く光学系と、
    導かれた前記レーザ光が、前記第1記録層に合焦点した場合、前記第1記録層において発生する第1信号光に対して、偏光方向を第1方向にさせる第1領域、前記偏光方向を第2方向にさせる第2領域、前記偏光方向を第1方向にさせる第3領域、及び、前記偏光方向を第2方向にさせる第4領域が、基準方向に沿って並んで配置された光学素子と、
    前記第1領域を透過した前記第1信号光の第1部分、及び、前記第3領域を透過した前記第1信号光の第3部分を受光するように配置された第1受光手段と、
    前記第2領域を透過した前記第1信号光の第2部分、及び、前記第4領域を透過した前記第1信号光の第4部分を受光するように配置された第2受光手段と、
    を備えることを特徴とする光ピックアップ。
  2. 前記光学素子は、前記第1信号光、及び、前記第2記録層において発生する第2迷光に対して振幅格子として機能することを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  3. 前記光学素子は、偏光方向が第1方向の光、及び、偏光方向が、前記第1方向とは異なる第2方向の光のうちのいずれか一方の光強度を基準とした振幅格子として機能する透過型回折格子であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  4. 前記基準方向は、前記光ディスクの半径方向に基づいて規定されることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  5. 前記第1領域と前記第4領域とは、前記基準方向と直交する前記光ディスクの接線方向を中心軸として線対称の位置関係であると共に、前記第2領域と前記第3領域とは、前記基準方向と直交する前記光ディスクの接線方向を中心軸として線対称の位置関係であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  6. 前記レーザ光が、前記第1記録層に合焦点した場合、前記第2記録層において発生する第2迷光に対して、
    前記第2領域は、前記第2迷光の第2部分の偏光方向を前記第2方向にさせ、
    前記第3領域は、前記第2迷光の第3部分の偏光方向を前記第1方向にさせ、
    前記第1受光手段は、前記第2迷光の第2部分が照射されるように配置され、
    前記第2受光手段は、前記第2迷光の第3部分が照射されるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  7. 前記第2記録層に合焦点した場合、前記第2記録層において発生する第2信号光に対して、前記第1領域を透過した前記第2信号光の第1部分、及び、前記第3領域を透過した前記第2信号光の第3部分を受光するように配置された第3受光手段と、
    前記第2領域を透過した前記第2信号光の第2部分、及び、前記第4領域を透過した前記第2信号光の第4部分を受光するように配置された第4受光手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  8. 前記レーザ光が、前記第2記録層に合焦点した場合、前記第1記録層において発生する第1迷光に対して、
    前記第2領域は、前記第1迷光の第2部分の偏光方向を前記第2方向にさせ、
    前記第3領域は、前記第1迷光の第3部分の偏光方向を前記第1方向にさせ、
    前記第3受光手段は、前記第1迷光の第2部分が照射されるように配置され、
    前記第4受光手段は、前記第1迷光の第3部分が照射されるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  9. 前記第1方向と、前記第2方向とは、相対的に偏光面が90度だけ異なることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  10. (i)前記第1領域、及び前記第3領域、並びに、(ii)前記第2領域、及び前記第4領域のうちいずれか一方は、λ/2波長板であることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  11. (i)前記第1領域、及び前記第4領域、又は(ii)前記第2領域、及び前記第3領域が形成される幅は、(iii)前記第1信号光の光径における、前記第2記録層からの第2迷光との影響が相対的に大きい領域の面積若しくは形状、及び(iv)前記第1信号光の光径の中心の位置に基づいて規定されることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  12. 照射された前記レーザ光を回折させる回折手段を更に備え、
    (i)前記第1領域、及び前記第4領域、又は(ii)前記第2領域、及び前記第3領域が形成される幅の(iii)最小値は、前記第1信号光の光径における、前記第2記録層からの第2迷光との影響が相対的に大きい領域の面積若しくは形状に基づいて規定され、(iv)最大値は、前記第1信号光の回折光成分の光径及び回折角度に基づいて規定されることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  13. (i)前記第1領域、及び前記第3領域、並びに、(ii)前記第2領域、及び前記第4領域は、所定の空間周波数に基づいて、振幅格子として機能する透過型回折格子として、夫々形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  14. 受光された前記第1信号光に基づいて、前記レーザ光を前記第1記録層に有される記録トラックに導くように前記光学系を制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。
  15. 請求項1に記載の光ピックアップと、
    前記レーザ光を前記光ディスクに照射することで、前記情報信号の記録又は再生を行う記録再生手段と
    を備えることを特徴とする情報機器。
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