JP4693045B2 - 金属ガラス部品の表面処理方法と該方法で表面処理された金属ガラス部品 - Google Patents

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Description

耐食性、耐候性、指紋払拭性、耐剥離性で代表される皮膜の耐久性と、有彩色性とを兼備した表面層を持つ金属ガラス部品及びその表面層の形成方法に関する。
金属ガラスは、100K/秒以下の冷却温度でも非晶質金属が形成される組成の金属材料で、すでに開発された水焼入れ法、アーク溶解法、金型鋳造法、高圧射出成形法、吸引鋳造法その他の方法を用いて、溶湯から直接大型形状の非晶質金属(バルク金属ガラス)を形成する方法が知られている。金属ガラスは、高強度、低ヤング率、高耐食性、結晶粒界というような欠陥がないという、非晶質金属が持つ本来の性質であって、結晶金属にない特異な機械的特性を有する。しかも、前記方法により大寸法の非晶質バルク体が得られるようになり、構造材料として広く実用化が期待されている。
このような金属ガラスに対し、金属ガラス本来の持つ優れた機械特性や物理的性質に加え、部品としての付加価値を付与すべく、表面処理が行われる。従来からの表面処理として、例えば(1)陽極酸化(例えば、特許文献1)や、(2)大気加熱酸化(例えば、特許文献2)が試みられ、これらによって表面着色がなされていた。
特表2005−509090 電子機器用およびフラットパネルディスプレー用の改良金属フレーム/リキッドメタル・テクノロジーズ 特開2003−166044 ジルコニウム基非晶質金属の調色方法/YKK株式会社
しかしながら、(1)陽極酸化は、条件によっては鮮やかに発色することができるが、電気化学的作用によるため、金属ガラス部品表面の三次元で大きな面積を処理する場合には不均一な仕上がりとなることが多かった。また、同様の理由により、表面が不動態化しているとはいえ、色調が経時変化することがあった。
また、(2)大気加熱酸化は、ごく限られた有彩色となるばかりか、金属ガラス部品表面の三次元で大きな面積を処理する場合にはやはり不均一な仕上がりとなることが多かった。また、大気加熱により形成された酸化膜は、時間の経過とともに自然酸化が進行して、色合いの変化を招くという欠点もあった。
さらには、前記(1)陽極酸化や、(2)大気加熱酸化で形成された不均一な皮膜は、大気中に浮遊する塩分やミネラル、手で触った際の汗や指紋に含まれるミネラル分等による腐食生成物ができやすく、外観や耐久性の悪化を招くという欠点もあった。
本発明者らは上記課題を解決するために、耐久性と、大面積にわたって均一な有彩色性とを具備する均一な皮膜の形成を目的として鋭意研究を重ねた結果、電気メッキまたは無電解メッキの金属皮膜で金属ガラス部品の表面を覆うことにより、耐食性、耐候性、指紋払拭性があり、かつ、豊富な有彩色をなし、さらに剥離し難い表面層を形成できることを見出した。
また、真空蒸着、イオンプレーティング、またはスパッタリングなどのドライプレーティング法による金属堆積皮膜で金属ガラス部品の表面を覆うことによって、メッキと同様の表面層を形成できることも見出した。
加えて、メッキ、またはドライプレーティング法により形成した皮膜の上に、透明樹脂塗膜を塗布形成することにより、皮膜自身の持つ有彩色を損なうことなく、耐久性をさらに向上させることも見出した。
また、別法として物理的方法による研磨の仕方によって、金属ガラス部品の表面に光沢ある有彩色性を付与することができ、更に、その表面に透明樹脂塗膜を塗布形成することによっても、経時変化に対する耐久性を持たせられることがわかった。即ち、
請求項1に記載の金属ガラス部品(10)の表面処理方法(図1)は、「Zr基、Ti基、Cu基、Ni基、またはFe基の金属ガラスである金属ガラス部品(10)の表面に、硝酸とふっ酸の合せ水溶液(18)を反応させて酸化皮膜(12)除去アンカー結合形状(14)を金属ガラス部品(10)の表面に準備する界面活性処理を行い、次いで、電気メッキまたは無電解メッキを行うことにより金属ガラス部品(10)の表面にメッキ皮膜(16)を形成する金属ガラス部品(10)の表面処理方法であって、硝酸のふっ酸に対する容量の比が2〜5の範囲であるとともに、硝酸とふっ酸を合わせた水溶液(18)の濃度が容量比で1%〜10%であり、前記界面活性処理は、前記水溶液(18)の温度が10℃〜40℃、かつ、反応時間が5分〜24時間である」ことを特徴とする。
請求項2に記載の金属ガラス部品(10)の表面処理方法(図2)は、「Zr基、Ti基、Cu基、 Ni基、またはFe基の金属ガラスである金属ガラス部品(10)の表面に、硝酸とふっ酸の合せ水溶液(18)を反応させて、酸化皮膜(12)除去とアンカー結合形状(14)を金属ガラス部品(10)の表面に準備する界面活性処理を行い、次いで、真空蒸着、イオンプレーティング、またはスパッタリングによるドライプレーティング法によって、均一に金属堆積皮膜(20)を形成する金属ガラス部品(10)の表面処理方法であって、硝酸のふっ酸に対する容量の比が 2〜5の範囲であるとともに、硝酸とふっ酸を合わせた水溶液(18)の濃度が容量比で1% 〜10%であり、前記界面活性処理は、前記水溶液(18)の温度が10℃〜40℃、かつ、 反応時間が5分〜24時間である」ことを特徴とする。
請求項3に記載の金属ガラス部品(10)の表面処理方法(図3)は、請求項1又は2の表面処理方法において、「界面活性処理を行った後に、更に付加して表面を物理的研磨して面粗さを調整し、然る後、電気メッキまたは無電解メッキを行うことにより金属ガラス部品(10)の表面にメッキ皮膜(16)を形成し、或いはドライプレーティング法によって金属堆積皮膜(20)を形成する」ことを特徴とする。
請求項4は、請求項3の表面処理方法に更なる工程を付加した場合で、「メッキ皮膜(16)、或いは金属堆積皮膜(20)を形成した後に、更に付加して透明樹脂を塗布して透明樹脂塗膜(24)を形成する」ことを特徴とする。
請求項5は、表面処理の別法で、「Zr基、Ti基、Cu基、Ni基、またはFe基の金属ガラス である金属ガラス部品(10)の表面に、硝酸とふっ酸の合せ水溶液(18)を反応させて酸化皮膜(12)除去とアンカー結合形状(14)を金属ガラス部品(10)の表面に準備する界面活性処理を行い、次いで、物理的研磨により金属ガラス部品(10)の表面に金属光沢色を付与し、さらに樹脂を塗布して樹脂塗膜(24)を形成する金属ガラス部品の表面処理方法であって、硝 酸のふっ酸に対する容量の比が2〜5の範囲であるとともに、硝酸とふっ酸を合わせた水 溶液の濃度が容量比で1%〜10%であり、前記界面活性処理は、前記水溶液の温度が1 0℃〜40℃、かつ、反応時間が5分〜24時間である」ことを特徴とする。この場合、樹脂塗膜(24)は無色透明でもよいが、有色透明でもよい。
請求項6は、請求項4又は5に記載の表面処理方法における樹脂塗膜(24)の厚みに関するもので、「樹脂塗膜(24)の厚さが1μm以上10μm以下である」ことを特徴とする。
請求項は本発明の表面処理された金属ガラス部品(10)で、「請求項1〜に記載のいずれかの方法で表面処理されている」事を特徴とする。
ここで上記表面処理における作用機構は、直接観察不可能な大きさであるため推測判断に頼るが、金属ガラス特有の常温でも過冷却状態にある準安定な液体である性質を利用し、予め硝酸とふっ酸の合せ水溶液(18)を金属ガラス表面に反応させる界面活性処理を行って表面の酸化皮膜(12)を除去し、さらに金属ガラスを構成する多種の原子どうしの自由度を保ちながら緩やかな引力の破壊を促して、原子数個分の大きさのアンカー穴となる微小穴を設ける。この後に形成するメッキ皮膜(16)、金属堆積皮膜(20)、透明樹脂塗膜(24)を形成する際には、前記界面活性処理がなされた表面は酸化皮膜(12)のない活性表面となっており、且つ微小穴によるアンカー効果も手伝って耐食性に優れ、それ故表面処理が困難な金属ガラス部品(10)の表面に対して、密着性の高い表面装飾処理層を確保できることを見出した。
商用Ti(チタニウム)業者が行う酸洗い処理を参考にすれば、ふっ酸は安定な物質を腐食させる強酸の一種であり、酸化性の強い硝酸と合せることにより、非常に安定で通常の酸では除去できないような酸化皮膜(12)でも効率的な酸化膜除去ができることが期待される。
しかし、酸化皮膜(12)除去だけでは、有彩色皮膜や透明樹脂塗膜(24)の密着性を確保する程度には不十分であり、さまざまな条件での試行錯誤を繰り返した後に、混合比、濃度、温度および時間の好適な範囲を見つけ出し、さらには界面活性処理条件を最適化することにより本発明の完成に至った。
以上のように、硝酸とふっ酸の合せ水溶液(18)を反応させて酸化皮膜(12)除去と原子単位のアンカー結合形状(14)を準備する界面活性処理を行った後に、メッキ皮膜(16)、金属堆積皮膜(20)、物理的研磨、さらには透明樹脂塗膜(24)を形成することにより、耐久性と有彩色とを兼備した金属ガラス表面層を形成することができる。
また、物理的研磨を施した金属ガラス部品(10)の表面に、透明樹脂塗膜(24)により構成される表層を形成することで、耐久性と有彩色とを兼備した表面層を持つ金属ガラス部品(10)とすることができる。
図1の(a)、(b)、および(c)は本発明の実施形態の例を示すもので、Zr基の金属ガラス部品(10)の表面に形成された酸化皮膜(12)の除去を行うと共に、アンカー結合形状(14)を金属ガラス部品(10)の表面に準備する界面活性処理の(a)処理前と、(b)処理後、さらに(c)引き続いてメッキ皮膜(16)を形成した後の表層断面を示す。
なお、Zr基金属ガラスに限定されることなく、Zr,Ti,Cu,Ni,Feをそれぞれ最多量の構成元素とするZr基、Ti基、Cu基、Ni基、またはFe基の金属ガラスでもよい。この5種類の金属ガラスが本発明に好適とされる理由は、金属ガラスの中でも耐食性と機械強度に優れる反面、ふっ酸と硝酸の合せ水溶液への反応感受性が高く、地球上の表層にある鉱石資源としても豊富に存在し、原料素材が比較的安価となって経済的であるからである。
界面活性処理は、硝酸のふっ酸に対する容量の比が2〜5の範囲であり、かつ、硝酸とふっ酸とを合わせた水溶液の濃度が容量比で1%〜10%となるように調合された硝酸とふっ酸の合せ水溶液(18)を、金属ガラス部品(10)表面に反応させることにより、酸化皮膜(12)を除去するとともに、原子単位のアンカー結合形状(14)[即ち、表面に形成された微細な凹凸]を表面に形成するものである。ここで、硝酸とふっ酸の合せ水溶液(18)を用いるのは、強酸であるふっ酸の酸化性を強めて、酸化皮膜(12)を効率的に除去して表面の活性化を図ることと前記アンカー結合形状を形成するためである。また、界面活性処理は、水溶液の温度が10℃以上40℃以下の範囲、反応時間を5分〜24時間の範囲で行うのが好適である。
さらに、硝酸とふっ酸の容量比を2〜5に限定した理由は、容量比が2を下回る混合比では活性化の効果が顕著に見られず、容量比が5以上の過剰な硝酸を加えても効果は大きくならないためである。好適となる2〜5の範囲内で、金属ガラス部品(10)の組成によって適宜選択されればよい。
水溶液濃度を限定した理由は、1%未満では活性化が起こらず、10%を上回ると過剰に反応が起こり、表面がかえって荒れてしまうため好ましくないからである。
水溶液温度を限定した理由は、10℃を下回ると反応速度が極端に低下し、逆に40℃を超えると加速してしまうためである。
反応時間は、水溶液の混合組成、濃度、および温度に左右されるが、反応の最大速度の条件を選択しても5分を下回る時間では十分な活性化を得られず、また均一性を重視して最小速度となる条件を選択しても24時間程度で十分な活性化が得られ、24時間を超えて処理を行っても大きな進行は望めず、不経済となるからである。
また、メッキ皮膜(16)の形成には、電気メッキや無電解メッキが用いられ、有彩色となる三価クロム、ニッケル、金、銀、白金、銅、パラジウムなどが代表的に選択されるが、これに限るものではない。またメッキ浴には、予めテフロン(登録商標)などが含有されていてもよい。メッキ処理は、従来から行われている電気メッキや無電解メッキにより行う。
図2は本発明の別の実施形態を示し、酸化皮膜(12)の除去と、アンカー結合形状(14)を準備する前述の界面活性処理を行った金属ガラス部品(10)の上面に、真空蒸着による金属堆積皮膜(20)を堆積形成した。図2はその表面層の断面図を示す。
なお、堆積する方法には、真空蒸着のほかにイオンプレーティングやスパッタリング、その他のドライプレーティング方法を用いることができる。蒸着する金属は、有彩色となるクロム、ニッケル、金、銀、白金、パラジウムなどが代表的に選択されるが、これらに限られるものではない。
図3の(a)、および(b)は、前述の界面活性処理を行った後、金属ガラス部品(10)表面にショットブラスト、またはバレル回転研磨などの物理的研磨による研磨面(22)を形成し、然る後、(a)メッキ皮膜(16)、或いは(b)金属堆積皮膜(20)を形成させた表面層の断面図を示す。なお、研磨の方法は、これに限らずバフ研磨、サンドブラストなどを用いても良い。
図4の(a)(b)は、前述の界面活性処理を行った後に、金属ガラス部品(10)の表面をショットブラスト、またはバレル回転研磨などの物理的研磨による研磨面(22)を形成し、然る後、(a)メッキ皮膜(16)、或いは(b)金属堆積皮膜(20)を形成させ、皮膜の上にクリアコートと呼ばれる透明アクリル樹脂をスプレー塗装して透明樹脂塗膜(24)を形成させた表面層の断面図を示す。
なお、塗装する方法はスプレーに限定されることなく、ハケ塗り、ローラーコーティング、浸漬、印刷などを用いても良い。またこのように表面全体を一様に塗装するばかりでなく、任意の箇所だけを塗装しても良い。透明樹脂塗膜(24)は透明アクリル樹脂が代表的に用いられるが、必ずしもこれに限定されることはなく、十分な透明度を有する溶液で、自己硬化性があればよい。
また、透明樹脂塗膜(24)の厚さは、1μm以上10μm以下が好適となる。厚さが限定される理由は、10μmを超えると溶液を塗布する際に塗膜内に気泡が残ってしまい、透明度が低下するとともに、部品がたわむ際に変形に追随するだけの可撓性を得られず割れてしまうからである。逆に1μmを下回ると、前述のような塗装方法で塗装する際に、局部的に下地となる金属ガラス部品(10)の表面が露呈する恐れがあり、信頼性が損なわれるからである。
図5は、前述の界面活性処理を行った後、金属ガラス部品(10)表面にショットブラスト、またはバレル回転研磨などの物理的研磨により、研磨面(22)に金属光沢色を付与し、然る後、透明アクリル樹脂をスプレー塗装して透明樹脂塗膜(24)を形成させた表面層の断面図を示す。
表1に本発明の実施例1〜15、および表2に比較例1〜10に係る表面層の評価結果を示す。
実施例1〜15は、上述した本発明の実施形態によって耐久性と有彩色を付与するように表面層を形成させた例であり、比較例1〜10は、本発明の実施形態となる条件範囲外、もしくは従来の方法によって表面層を形成させた例である。
なお、表面層の評価については、60mm×45mmの試験片に実施例および比較例のごとく処理した後、(1)目視による外観均一性の判定に加え、加速試験による(2)耐食性(耐薬品性)、(3)耐指紋性、(4)耐候性、および(5)被膜の耐剥離性を評価した結果である。
耐食性評価は、0.5%の希薄硝酸水溶液に浸漬した際に、表面に変化があるか否かを目視評価したもので、変化がない場合を合格、変化があった場合を不合格とした。
耐指紋性評価は、試験片の全表面に指紋をつけ、常温大気中で24時間放置した後、フェルト布で指紋を拭き取る試験を行った。その際に、指紋が完全に払拭されれば合格とし、わずかでも指紋内のミネラルなどが残存すれば不合格とした。
耐候性評価は、試験片を30日間の屋外暴露試験に供し、その後水洗いした後、表面に腐食生成物などがあるか否かを目視判定した。腐食生成物がなければ合格とし、わずかでも生成が認められれば不合格とした。
皮膜の耐剥離性評価は、粘着テープを試験片全面に貼付し、これを引きはがした際に、表層皮膜の破損がなければ合格、破損が認められれば不合格とした。目視で判断が難しい場合は、粘着テープを引きはがした後に、上述の耐食性評価を行い判断した。
Figure 0004693045
Figure 0004693045
試験の結果、すべての実施例において、耐食性、耐候性、および耐指紋性があり、かつ、均一な有彩色を有するとともに、剥離し難い表面層が形成されていることが確認された。
また、すべての比較例において、いずれかの評価項目で不合格となることが確認された。
本発明による実施形態(a)〜(c)の表面層断面図 本発明による実施形態の表面層の断面 本発明による実施形態の(a)及び(b)の表面層の断面図 本発明による実施形態の(a)及び(b)の表面層の断面図 本発明による実施形態の表面層の断面図 本発明による実施形態の表面層断面図
符号の説明
(10)…金属ガラス部品
(12)…酸化皮膜
(14)…アンカー結合形状部
(16)…メッキ被膜
(18)…水溶液
(20)…金属堆積皮膜
(22)…研磨面
(24)…樹脂塗膜
(26)…Zr-Cu-Al-Ni系金属ガラス
(28)…Niメッキ層
(30)…Auメッキ層

Claims (7)

  1. Zr基、Ti基、Cu基、Ni基、またはFe基の金属ガラスである金属ガラス部品の表面に、硝酸とふっ酸の合せ水溶液を反応させて酸化皮膜除去アンカー結合形状を金属ガラス部品の表面に準備する界面活性処理を行い、
    次いで、電気メッキまたは無電解メッキを行うことにより金属ガラス部品の表面にメッキ皮膜を形成する金属ガラス部品の表面処理方法であって、
    硝酸のふっ酸に対する容量の比が2〜5の範囲であるとともに、硝酸とふっ酸を合わせた水溶液の濃度が容量比で1%〜10%であり、
    前記界面活性処理は、前記水溶液の温度が10℃〜40℃、かつ、反応時間が5分〜24時間であることを特徴とする金属ガラス部品の表面処理方法。
  2. Zr基、Ti基、Cu基、Ni基、またはFe基の金属ガラスである金属ガラス部品の表面に、硝酸とふっ酸の合せ水溶液を反応させて、酸化皮膜除去とアンカー結合形状を金属ガラス部品の表面に準備する界面活性処理を行い、
    次いで、真空蒸着、イオンプレーティング、またはスパッタリングによるドライプレーティング法によって、金属ガラス部品の表面に均一に金属堆積皮膜を形成する金属ガラス部品の表面処理方法であって、
    硝酸のふっ酸に対する容量の比が2〜5の範囲であるとともに、硝酸とふっ酸を合わせた水溶液の濃度が容量比で1%〜10%であり、
    前記界面活性処理は、前記水溶液の温度が10℃〜40℃、かつ、反応時間が5分〜24時間であることを特徴とする金属ガラス部品の表面処理方法。
  3. 請求項1又は2に記載の表面処理方法において、
    界面活性処理を行った後に、更に付加して表面を物理的研磨して面粗さを調整し、然る後、電気メッキ、または無電解メッキを行うことにより金属ガラス部品の表面にメッキ皮膜を形成し、或いはドライプレーティング法によって金属堆積皮膜を形成することを特徴とする金属ガラス部品の表面処理方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の表面処理方法において、
    メッキ皮膜、或いは金属堆積皮膜を形成した後に、更に付加して透明樹脂を塗布して透明樹脂塗膜を形成することを特徴とする金属ガラス部品の表面処理方法。
  5. Zr基、Ti基、Cu基、Ni基、またはFe基の金属ガラスである金属ガラス部品の表面に、硝酸とふっ酸の合せ水溶液を反応させて、酸化皮膜除去とアンカー結合形状を金属ガラス部品の表面に準備する界面活性処理を行い、
    次いで、物理的研磨により金属ガラス部品の表面に金属光沢色を付与し、さらに樹脂を塗布して樹脂塗膜を形成する金属ガラス部品の表面処理方法であって、
    硝酸のふっ酸に対する容量の比が2〜5の範囲であるとともに、硝酸とふっ酸を合わせた水溶液の濃度が容量比で1%〜10%であり、
    前記界面活性処理は、前記水溶液の温度が10℃〜40℃、かつ、反応時間が5分〜24時間であることを特徴とする金属ガラス部品の表面処理方法。
  6. 請求項4又は5に記載の表面処理方法において、樹脂塗膜の厚さが1μm以上10μm以下であることを特徴とする金属ガラス部品の表面処理方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の方法で表面処理されたことを特徴とする金属ガラス部品。
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