JP2002120495A - 表面処理方法、装飾品および電子機器 - Google Patents

表面処理方法、装飾品および電子機器

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JP2002120495A
JP2002120495A JP2001235451A JP2001235451A JP2002120495A JP 2002120495 A JP2002120495 A JP 2002120495A JP 2001235451 A JP2001235451 A JP 2001235451A JP 2001235451 A JP2001235451 A JP 2001235451A JP 2002120495 A JP2002120495 A JP 2002120495A
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transparent protective
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surface treatment
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Akira Uchiyama
明 内山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】TiまたはTi合金の表面に対し、指紋の付着
等による汚れや傷付きを防止するとともに、白色化度を
高めること等による外観品質の向上を図る。 【解決手段】TiまたはTi合金で構成された時計外装
部品10は、その表面10aに、鏡面加工、ホーニング
加工、スジ目加工等の機械的加工が施され、その際、黒
色化をもたらすTi酸化物層が形成される。この酸化物
層やその他の異物を、例えばエッチング処理液への浸漬
による化学研磨や電解研磨により除去し、その後、表面
10a上に、例えばガラスコーティング液の塗布、乾燥
により透明保護層12を形成する。前記エッチング処理
液は、好ましくはHF、HNO3 およびH2 SO4 を含
む混合液からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面処理方法、装
飾品および電子機器に係り、特に、TiまたはTi合金
の表面に透明な保護層を施す技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、実開昭56−74060号公報、
特開昭58−96869号公報、特開昭62−2639
77号公報等に記載されているように、耐食性、耐摩耗
性、耐衝撃性等を確保する目的で、アルミニウム等の金
属表面に硬質の透明コーティング膜を形成する方法が知
られている。この透明コーティング膜は、種々の有機樹
脂や無機物から構成されている。
【0003】このような表面コーティング技術の中で、
例えば、腕時計の分野では、金属で構成された外装ケー
スの表面に、酸化アルミニウムや酸化シリコン等からな
る無機質の硬質な透明コーティング層を形成することが
従来から行われている。
【0004】腕時計の場合には、予め、ステンレス鋼、
黄銅その他の各種金属からなる外装ケースの表面に対
し、鏡面研磨、スジ目加工、ホーニング加工等の機械的
加工を施す。そして、その表面に、透明な保護層を形成
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、腕時
計の外装ケースを構成する金属材料として、軽量、高耐
食性、高強度および耐金属アレルギー素材であるTiが
注目されている。しかし、Tiを腕時計の外装ケースに
用いた場合には、以下のような問題点がある。
【0006】Ti製外装ケースの表面仕上げとしては、
Ti素材の性質上、ホーニング加工(ホーニング仕上
げ)が最も多いが、ホーニング加工では、ガラスビーズ
によりTi表面が叩かれるので、表面層が損傷し、酸化
する。このため、外観が黒っぽい色となり、また、ホー
ニング加工により表面に微小な凹凸が形成されるので、
一旦表面に指紋等が付着すると、それが取れなくなると
いう問題がある。
【0007】また、Tiは、ビッカース硬度Hvが15
0以下であり、ステンレス鋼(SUS)のHv200に
比べて硬度が低いため、腕時計の場合には、小傷が付き
易いという問題がある。
【0008】このため、このようなTi製外装ケースに
おいても、表面に上述の透明保護層を形成することが考
えられる。しかしながら、既にホーニング加工工程にお
いて黒色化している凹凸表面に保護層形成用のコーティ
ングを施すと、凹凸表面を水で濡らした場合と同様に、
濡れ現象によってさらに黒色化が進んでしまうという外
観上の問題がある。これは、装飾品としての意味合いが
強い時計外装にとっては、高級感が失われるので、大き
な欠点となる。
【0009】また、表面にTi酸化物層やその他の異物
が存在すると、透明保護層の密着性が低下し、耐衝撃
性、耐久性等が低下する。
【0010】そこで、本発明は上記問題点を解決するも
のであり、その目的は、指紋の付着等による汚れや傷付
きを防止するとともに、外観品質を向上することができ
る表面処理方法、装飾品および電子機器を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、TiまたはTi合金の表面に、表面付着物を除去
する処理を施した後、透明保護層を形成することを特徴
とする表面処理方法である。
【0012】また、本発明は、TiまたはTi合金の機
械的加工がなされた表面に、表面付着物を除去する処理
を施した後、透明保護層を形成することを特徴とする表
面処理方法である。
【0013】これらの本発明により、傷付きや汚れを防
止することができ、また、外観品質を良好とすることが
できる。特に、酸化物層のような表面付着物を除去した
後、透明保護層を形成するので、外観上、白色化され、
光沢も得られる。従って、高級感のある装飾品が得られ
る。また、透明保護層の密着性が高く、耐久性に優れ
る。
【0014】また、前記機械的加工は、ホーニング加
工、スジ目加工または鏡面加工のいずれかであるのが好
ましい。
【0015】このような加工を行う場合には、酸化物層
等の表面付着物が生じ易いので、外観品質の向上がより
顕著となる。また、これらの加工のうちのいずれを施し
た場合にも、上記効果が発揮される。
【0016】また、前記透明保護層は、ガラス成分を含
む層であるのが好ましい。
【0017】この構成により、十分な硬度を備え、耐擦
傷性に優れた表面を形成することができ、指紋の付着等
の汚れや傷付きをより高いレベルで防止することができ
る。
【0018】また、前記透明保護層の形成は、ガラスコ
ーティング液を前記表面付着物を除去する処理を施した
面に付着せしめ、その後、乾燥することによりなされる
のが好ましい。
【0019】この構成により、透明保護層の形成を容易
に行うことができ、透明保護層の密着性も高い。
【0020】また、前記ガラスコーティング液は、その
原液を希釈液で希釈して用いられるのが好ましく、特に
前記透明保護層の形成は、前記機械的加工の種類に応じ
た希釈率で希釈されたガラスコーティング液を付着せし
め、その後、乾燥することによりなされるのが好まし
い。
【0021】この構成により、透明保護層の耐食性、耐
摩耗性、耐擦傷性を高く維持しつつ、白色化度や光沢の
度合いをより向上することができる。
【0022】また、前記ガラスコーティング液の粘度
は、150cps(25℃)以上であるのが好ましい。
【0023】この構成により、透明保護層の耐摩耗性、
耐擦傷性がより向上する。
【0024】また、前記乾燥は、異なる乾燥条件で2回
以上行われるのが好ましい。
【0025】この構成により、透明保護層の膜質および
密着性が向上する。
【0026】また、前記表面付着物を除去する処理は、
エッチング処理液による化学研磨であるのが好ましい。
【0027】この構成により、表面付着物、特にTi酸
化物層を効率よく除去することができる。
【0028】また、前記エッチング処理液は、HF、H
NO3 およびH2 SO4 を含む混合液からなるのが好ま
しい。
【0029】この構成により、TiまたはTi合金の表
面を荒らすことなく表面の白色化を図ることができる。
【0030】また、前記エッチング処理液は、HF:1
〜10vol%、HNO3 :15〜40vol%、H2
SO4 :30〜60vol%を含む水溶液であるのが好
ましい。
【0031】この構成により、優れた外観品質の装飾品
等を、高い生産性で、安定的に製造することができる。
【0032】また、前記エッチング処理液の温度が30
〜75℃、前記エッチング処理液による処理時間が5〜
60秒であるのが好ましい。
【0033】この構成により、さらに優れた外観品質が
得られ、また、生産性も向上する。
【0034】また、前記表面付着物を除去する処理は、
電解研磨であるのが好ましい。
【0035】この構成により、表面付着物、特に異物や
Ti酸化物層を効率よく除去することができる。
【0036】また、前記電解研磨に用いられる電解液
は、H3 PO4 を含むものであるのが好ましい。
【0037】この構成により、電解処理後の表面性状を
特に良好にすることができる。
【0038】また、前記電解研磨は、陽極の電流密度を
0.5〜10A/cm2 として行われるのが好ましい。
【0039】この構成により、白色度が高く、外観品質
の優れた電解研磨を迅速に行うことができる。
【0040】また、電解処理時間が3秒〜2分であるの
が好ましい。
【0041】この構成により、生産性を低下することな
く、必要かつ十分な電解研磨を行うことができる。
【0042】また、前記表面付着物を除去する処理は、
少なくとも表面洗浄を含む処理であるのが好ましい。
【0043】この構成により、表面付着物、特に表面の
汚れや付着力の弱い異物等を簡易に除去することができ
る。
【0044】また、前記表面付着物は、黒色化をもたら
すTi酸化物を含むものであるのが好ましい。
【0045】この構成により、白色化の度合いを高め、
外観品質を向上することができる。
【0046】また、本発明は、TiまたはTi合金から
なる金属部分の、付着物が除去された表面に、透明保護
層を形成してなることを特徴とする装飾品である。
【0047】また、本発明は、TiまたはTi合金から
なる金属部分の機械的加工がなされた表面であって、付
着物が化学的に除去されてなる表面に、透明保護層を形
成してなることを特徴とする装飾品である。
【0048】これらの本発明により、傷付きや汚れを防
止することができ、また、外観品質が良好な、装飾品が
提供される。特に、酸化物層のような表面付着物が除去
された状態で、透明保護層が形成されているので、外観
上、白色化され、光沢も得られる。従って、高級感のあ
る装飾品が得られる。
【0049】また、前記機械的加工は、ホーニング加
工、スジ目加工または鏡面加工のいずれかであるのが好
ましい。
【0050】このような加工がなされた場合には、酸化
物層等の表面付着物が生じ易いので、外観品質の向上が
より顕著となる。また、これらの加工のうちのいずれを
施した場合にも、上記効果が発揮される。
【0051】また、前記透明保護層は、ガラス成分を含
む層であるのが好ましい。
【0052】この構成により、十分な硬度を備えた表面
を形成することができ、指紋の付着等の汚れや傷付きを
より高いレベルで防止することができる。
【0053】また、前記透明保護層の厚さが、0.2〜
15μm であるのが好ましい。
【0054】この構成により、十分な保護効果が得られ
るとともに、透明保護層を、欠陥が少なく、良好な膜質
のものとすることができる。
【0055】また、前記透明保護層のビッカース硬度
(Hv)が、180〜700であるのが好ましい。
【0056】この構成により、透明保護層の耐摩耗性、
耐擦傷性がより向上する。
【0057】また、前記装飾品は、時計外装部品である
のが好ましい。
【0058】時計外装部品は、特に優れた外観品質を要
求されるので、上述の効果が得られる本発明を適用する
にあたり、その利用価値が高い。
【0059】また、本発明は、前記記載の装飾品を少な
くとも一部に有する電子機器として構成することが好ま
しい。
【0060】ここで、前記電子機器は時計であるのが好
ましい。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施形態につ
いて説明する。以下に述べる本実施形態は、腕時計(携
帯時計)の外装ケースに対して本発明を適用した例であ
る。
【0062】まず、時計外装ケースについて説明する。
【0063】時計外装ケースは、胴(ケース本体)、裏
蓋、カバーガラス等の時計外装部品を組み立ててなるも
のであり、また、カバーガラスの外周に縁(ベゼル)を
有するものもある。これら時計外装部品のうち、例え
ば、胴、縁の少なくとも一方をTi(純Ti)またはT
i合金で構成することができ、このようなTiまたはT
i合金製の時計外装部品に本発明が適用される。
【0064】Ti合金は、Tiを主とし、他の種類の1
または2以上の金属が含有されたものである。Tiに対
し合金(または金属間化合物)化される金属としては、
例えば、Al、V、Mo、W、Fe、Co、Cr、C
u、Ag、Pt、Pd、Zn等のうちの1種または2種
以上が挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、このような金属の含有量も、Tiの特性を大幅に
変化させない限り、特に限定はない。
【0065】腕時計の時計外装部品は、前述したような
TiまたはTi合金を材料として、例えば、プレス成形
法、鋳造法、粉末冶金法、ロストワックス法、金属射出
成形法(MIM)等により製造される。特に、プレス成
形法によって製造された外装部品は、必要に応じ、適宜
切削加工が施される。
【0066】このような時計外装部品の表面には、必要
に応じ、機械的加工が施される。この機械的加工として
は、例えば、微細粒子を吹き付けることによるホーニン
グ加工を行う場合と、スジ目加工を行う場合と、バフ研
磨、バレル研磨等によって鏡面加工を行う場合とがあ
る。
【0067】Tiは、酸化され易い金属であるため、表
面が酸化され、Ti酸化物を主とする酸化物層(変色
層)が形成されることがある。特に、前記機械的加工を
施す際には、この酸化物層の形成がなされる。この酸化
物層は、黒色化をもたらし、時計外装部品の外観品質を
低下させるので、なるべく、無いほうがよい。
【0068】次に、図1〜図3を参照しつつ、本発明を
説明する。
【0069】TiまたはTi合金製の時計外装部品10
の表面付近には、前記機械的加工によって、機械的な損
傷を受け、またはTiの酸化により生じた酸化物層(損
傷酸化物層)11が形成される。図1は、前記機械的加
工、特に、ホーニング加工を施した時計外装部品表面の
様子を概念的に示すものである。
【0070】この酸化物層11は、黒色化をもたらすた
め、これをそのまま残存させておくと、例えガラスコー
ティング層のような透明保護層12を被覆形成しても、
外観に影響を与え、時計外装ケースの高級感が低下す
る。
【0071】そこで、例えば化学研磨を施すことによ
り、図2に示すように、表面10aから酸化物層11を
除去する。この化学研磨は、例えば、表面10aをエッ
チング液に接触させることにより行われる。
【0072】次に、この酸化物層11が除去された表面
10a上に、図3に示すように、透明保護層12を形成
する。これにより、本発明の装飾品(時計外装部品)が
完成する。
【0073】透明保護層12としては、ガラスコーティ
ング層のようなガラス成分を含む層が好ましい。これに
より、屈折率等に起因する濡れ効果が発揮され、黒色化
が防止され、外観を白色化することができ、光沢も高く
なる。また、表面10aに指紋が付着し、その跡により
外観を損なうということも防止される。
【0074】なお、ガラスコーティング層に代表される
透明保護層12の厚さは、特に限定されないが、0.2
〜15μm 程度が好ましく、0.8〜5.0μm 程度が
より好ましい。透明保護層12の厚さが厚すぎると、透
明保護層内の内部応力が高まり、衝撃を受けたときにク
ラックが発生し易くなり、また、薄すぎると、指紋付着
防止および小傷防止の効果が少なくなる。
【0075】また、透明保護層12の硬度は、特に限定
されないが、JIS Z 2244に規定するビッカー
ス硬度(Hv)が180〜700程度であるのが好まし
く、300〜500程度であるのがより好ましい。これ
により、優れた耐摩耗性、耐擦傷性が得られる。
【0076】次に、本発明の表面処理方法について説明
する。
【0077】<1>表面付着物の除去 時計外装部品10の表面10a付近、特に前記機械的加
工が施された面に付着した前記酸化物層11やその他汚
れ等の異物(これらを総称して「表面付着物」と言う)
を除去する。これにより、それまで表面が黒ずんだ色の
ものであったとしても、時計外装部品10の素地本来の
色が現れ、よって、白色化の度合いが高まり、また、よ
り高い光沢が得られ、外観品質が向上する。
【0078】この表面付着物を除去する処理の代表例と
しては、エッチング処理液による化学研磨、電解研
磨、洗浄(酸洗、アルカリ洗、水洗等)が挙げられ
る。以下、順次説明する。
【0079】エッチング処理液による化学研磨 時計外装部品を例えばエッチング処理液に浸漬する等し
てエッチング処理液と接触させ、その表面に化学研磨を
施す。
【0080】エッチング処理液の組成、温度、浸漬時間
等は、特に限定されないが、その好適例を以下に説明す
る。
【0081】エッチング処理液は、HF、HNO3 およ
びH2 SO4 を含む混合液からなるものであるのが好ま
しい。HFとHNO3 との混合液を用いてもよいが、さ
らにH2 SO4 を加えることにより、TiまたはTi合
金の表面を荒らすことなく、表面の白色化を図ることが
可能となる。
【0082】特に、エッチング処理液は、HF:1〜1
0vol%、HNO3 :15〜40vol%、H2 SO
4 :30〜60vol%を含む水溶液であるのが好まし
い。このような組成範囲(以下「最適範囲」と言う)と
することにより、比較的短い処理時間で、すなわち高い
生産性で、表面荒れ(肌荒れ)を引き起こすことなく外
装部品表面を十分に白色化することができ、光沢を出す
ことができる。
【0083】HFとHNO3 のいずれか一方が存在しな
いかまたは極めて少ないと、エッチングが実質的に進行
しないかまたはその進行が遅い。HFが1vol%未満
またはHNO3 が15vol%未満であると、エッチン
グ処理効果が少なく、処理時間が長くなる。
【0084】逆に、HFが10vol%を超えるかまた
はHNO3 が40vol%を超えると、表面荒れが生じ
易くなる。H2 SO4 が30vol%未満の場合も、表
面荒れが生じ易くなり、H2 SO4 が60vol%を超
えると、エッチング処理効果が低下する。
【0085】特に、鏡面加工を施した時計外装部品の場
合には、表面荒れの影響が大きいので、この場合には、
エッチング処理液の組成は、HF:1〜5vol%、H
NO 3 :15〜35vol%、H2 SO4 :40〜60
vol%とすることがより好ましい。
【0086】エッチング処理液の具体例としては、市販
の45〜50vol%のHF(フッ化水素酸)を5vo
l%、市販の60〜70vol%のHNO3 (硝酸)を
45vol%、市販の98vol%のH2 SO4 (濃硫
酸)を50vol%混合した液が挙げられる。このエッ
チング処理液の組成は、HF:2.25〜2.5vol
%、HNO3 :27〜31.5vol%、H2 SO4
49vol%、残部が水となり、組成の最適範囲を満足
する。時計外装部品は、このエッチング処理液に例えば
約30秒間浸漬され、化学研磨処理される。
【0087】なお、下記表1中の実施例8〜14に示す
ように、エッチング処理液の組成が前記最適範囲を外れ
るものであったとしても、エッチング処理液への浸漬時
間や液温等の他の条件を適宜調整することにより、良好
な外観が得られるので、本発明に用いられるエッチング
処理液の組成は、前記最適範囲に限定されるものではな
い。
【0088】次に、エッチング処理液の組成とエッチン
グ処理液への浸漬時間とを種々変更して化学研磨を行
い、次いで水洗したときの、当該研磨面の外観品質を調
べた。その結果をエッチング条件とともに下記表1に示
す。
【0089】なお、時計外装部品の素地は、金属粉末射
出成形法により成形された焼結体であり、その構成材料
の金属組成は、Ti−6wt%Al−1wt%V合金であ
る。そして、その全表面に、ホーニング加工を施した。
【0090】また、エッチング処理液の温度は、いずれ
の場合も、70℃とした。
【0091】
【表1】
【0092】表1において、エッチング後の外観品質
は、目視判定により以下の5段階に分類して評価した。
【0093】A:外観優良(白色度極めて大) B:外観良(白色度大) C:外観普通(白色度中、表面荒れわずかにあり) D:外観やや不良(黒色化あり、または表面荒れ目立
つ) E:外観不良(黒色化顕著、または表面荒れ顕著) なお、評価A、Bは、実際に製品化した場合に、全く問
題を生じないものであり、評価Cは、例えば高級品のよ
うな特別高品質を要求される特殊な製品を除き、問題を
生じないものである。
【0094】実施例1〜7は、エッチング処理液の組成
が最適範囲に入るもの、実施例8〜14は、エッチング
処理液の組成が最適範囲から外れるものである。実施例
1〜7は、実施例8〜14に比べ、全体的に、外観品質
が優れている。
【0095】以下詳述すると、実施例1、2、4および
7においては、それぞれ、エッチング処理液への浸漬時
間が30秒、60秒と比較的長い場合に最も優良な外観
が得られ、実施例3、5、6においては、エッチング処
理液への浸漬時間が5秒、30秒と比較的短い場合に、
最も優良な外観が得られている。
【0096】実施例8においては、HFが比較的少ない
ため、エッチング処理液への浸漬時間が60秒と長いと
きに、良好な外観が得られている。逆に、実施例9にお
いては、HFが比較的多いため、エッチング処理液への
浸漬時間が5秒と短いときに、良好な外観が得られてい
る。
【0097】実施例10においては、HNO3 が比較的
少ないため、エッチング処理液への浸漬時間が60秒と
長いときに、良好な外観が得られている。逆に、実施例
11においては、HNO3 が比較的多いため、エッチン
グ処理液への浸漬時間が5秒と短いときに、良好な外観
が得られている。
【0098】実施例12においては、H2 SO4 が比較
的少ないため、エッチング処理液への浸漬時間が5秒と
短いときに、良好な外観が得られている。逆に、実施例
13においては、H2 SO4 が比較的多いため、エッチ
ング処理液への浸漬時間が60秒と長いときに、良好な
外観が得られている。
【0099】実施例14においては、H2 SO4 が無添
加であるため、浸漬時間が60秒まででは、外観は普通
であるが、さらに長時間の浸漬を行えば、良好な外観が
得られた。
【0100】これに対し、エッチングによる化学研磨を
行っていない比較例1は、外観品質が悪い。
【0101】次に、前記と同様の時計外装部品(ホーニ
ング加工済)に対し、表1中の実施例3と同一組成のエ
ッチング処理液を用い、その液温を一定とし、処理時間
(浸漬時間)を種々変更した場合の外観品質を調べた。
その結果を下記表2に示す。
【0102】また、前記と同様の時計外装部品(ホーニ
ング加工済)に対し、表1中の実施例3と同一組成のエ
ッチング処理液を用い、その処理時間(浸漬時間)を一
定とし、液温を種々変更した場合の外観品質を調べた。
その結果を下記表3に示す。
【0103】なお、表2および表3中の外観品質の評価
方法は、前記表1と同様である。
【0104】
【表2】
【0105】
【表3】
【0106】表2に示すように、エッチング処理液の液
温70℃において、5秒から50秒程度の処理時間で最
も優れた外観品質が得られ、70秒とそれより処理時間
を長くすると、徐々に表面荒れが生じる傾向を示す。そ
のため、最良の表面性状を得、かつ生産性の向上を図る
という点を考慮して、処理時間(浸漬時間)は5〜50
秒程度が好ましく、5〜30秒程度がより好ましい。
【0107】また、表3に示すように、処理時間30秒
において、液温30〜75℃の範囲で最も優れた外観品
質が得られたが、液温が25℃と低い場合には、白色度
が若干低下し、また、液温が80℃とより高温になる
と、エッチング作用が強くなり、表面荒れが若干生じる
傾向となる。そのため、最良の表面性状を得、かつ安全
上の理由からなるべく低温で処理することを考慮する
と、液温は、30〜75℃程度が好ましく、30〜60
℃程度がより好ましい。
【0108】電解研磨 TiまたはTi合金よりなる時計外装部品に電解研磨を
施す。この電解研磨は、電解液中で時計外装部品を陽極
として電解処理し、溶解(陽極溶解)せしめることによ
りなされる。以下、図4〜図6を参照しつつ説明する。
【0109】図4に示すように、TiまたはTi合金製
の時計外装部品10の表面10aには、前記機械的加工
によって、時計外装部品10の素地金属以外の物質によ
る異物13が付着する。特に、ホーニング加工を施した
時計外装部品10の場合には、加工時に打ち込まれた異
物が存在する。
【0110】この異物13を表面10aにそのまま残存
させておくと、例えガラスコーティング層のような透明
保護層12を被覆形成したとき、その透明保護層12の
密着性が低下し、耐久性が劣る。
【0111】そこで、電解研磨を施すことにより、図5
に示すように、表面10aから異物13を除去し、この
異物13が除去された表面10a上に、図6に示すよう
に、透明保護層12を形成する。これにより、本発明の
装飾品(時計外装部品)が完成する。
【0112】なお、表面10aに前述した酸化物層が形
成されている場合、この電解研磨により、異物13とと
もに酸化物層も除去することができる。
【0113】この方法によれば、表面10a上から異物
13等が除去されること、および表面10aの均質化、
ある程度の平滑化がなされることにより、透明保護層1
2の膜質および表面10aへの密着力が向上する。よっ
て、耐指紋付着性、耐擦傷性に優れた透明保護層12を
形成することができ、その耐久性も高い。
【0114】電解研磨において、電解液(電解処理液)
の組成、温度、電流密度、処理時間等は、特に限定され
ないが、その好適例を以下に説明する。
【0115】電解液の組成は、特に限定されないが、H
3 PO4 (リン酸)を含むものが好ましい。H3 PO4
を含む電解液は、特に、TiまたはTi合金に対する電
解処理に適し、処理後の表面性状を良好にすることがで
きる。
【0116】この場合、電解液中のH3 PO4 の濃度
は、8〜12vol%であるのが好ましい。電解液中の
3 PO4 の濃度が低すぎると、研磨力が低下し、短時
間では十分な異物除去がなされず、また濃度が高すぎる
と、研磨力が高すぎ、外観が変色し易くなる。
【0117】また、電解液のpHは、特に限定されない
が、通常、1.0〜1.2程度が好ましく、1.05〜
1.1程度がより好ましい。
【0118】電解液の液温は、特に限定されず、例えば
25〜30℃程度とすることができる。
【0119】電解処理時間は、特に限定されず、電解液
の組成や電流密度等の条件に応じて適宜決定されるが、
通常、3秒〜2分程度が好ましく、5秒〜1分程度がよ
り好ましい。電解処理時間が短過ぎると、十分な電解研
磨がなされず、また、電解処理時間を前記より長くして
も効果の向上が見られず、生産性を低下させる。
【0120】また、電解研磨において、陽極の電流密度
は、特に限定されないが、0.5〜10A/cm2 程度
とするのが好ましく、1〜5A/cm2 程度とするのが
より好ましい。この電流密度が低すぎると、短時間では
十分な電解研磨を行うことができず、また、電流密度が
高すぎると、特に電解研磨処理時間が長い場合に、陽極
酸化の作用により時計外装部品10の表面10aが変色
(黄変)し、白色度を低下させることがある。
【0121】なお、電解研磨における電解液の組成、p
H、温度、電流密度等の条件は、上記のものに限定され
ないことは、言うまでもない。
【0122】次に、電解研磨の具体例を説明する。
【0123】プレス成形加工および切削加工を経て時計
外装部品を製造し、その全表面にホーニング加工を施し
た。なお、この時計外装部品の素地の金属組成は、純T
iである。
【0124】次に、この時計外装部品に対し、アルカリ
脱脂および酸中和処理を順次行い、その後、2種の電解
液を用い、陽極電流密度および電解処理時間を種々変更
して電解研磨を行い、さらに、温水洗浄(70℃)を行
った。得られた時計外装部品の外観品質を調べた。電解
液組成および他の電解条件を下記表4に示し、実験結果
を下記表5に示す。
【0125】
【表4】
【0126】
【表5】
【0127】表5において、エッチング後の外観品質
は、目視判定により以下の5段階に分類して評価した。
【0128】A:外観優良(白色度極めて大) B:外観良(白色度大) C:外観普通(白色度中、わずかに黄色化あり) D:外観やや不良(黄色化あり、または異物の残存わず
かにあり) E:外観不良(黄色化顕著、または異物の残存あり) なお、評価A、Bは、実際に製品化した場合に、全く問
題を生じないものであり、評価Cは、例えば高級品のよ
うな特別高品質を要求される特殊な製品を除き、問題を
生じないものである。
【0129】実施例15〜28のいずれの場合も、良好
な外観品質が得られている。これらのうち、特に、陽極
電流密度および電解処理時間を最適の範囲としたもの
は、最も優れた外観品質が得られている。
【0130】また、電流密度が比較的低い場合(実施例
15、22)では、電解液におけるリン酸濃度を高くす
るかまたは電解処理時間を若干長くすることにより、良
好な外観品質が得られる。
【0131】また、電流密度が比較的高い場合(実施例
20、21、26、27、28)では、電解液における
リン酸濃度を低くするかまたは電解処理時間を若干短く
することにより、良好な外観品質が得られる。
【0132】これに対し、電解研磨処理を行っていない
比較例2は、外観品質が悪い。
【0133】洗浄 洗浄としては、酸洗、アルカリ洗(アルカリ脱脂、酸中
和処理等を含む)、水洗、温水洗、高圧水蒸気洗浄や、
アルコール等の有機溶媒による洗浄、オイル洗浄が挙げ
られ、これらのうちの1種または2種以上を適宜組み合
わせて行うことができる。
【0134】この場合、前記酸洗における酸洗液として
は、例えば、硫酸3〜5%程度のものが好適に使用さ
れ、前記アルカリ洗におけるアルカリ洗液としては、例
えば、ディプソール41C(ディプソール社製)3.5
〜5%程度のものが好適に使用される。
【0135】また、洗浄の方法は、特に限定されず、例
えば、シャワー洗浄、ジェット洗浄、超音波洗浄、精密
洗浄、あるいは、単なる洗浄液への浸漬や、撹拌を伴う
洗浄液への浸漬等、いかなるものでもよい。
【0136】洗浄液の温度も、特に限定されず、常温程
度から100℃程度の高温洗浄まで、いかなるものでも
よい。
【0137】前記〜の組み合わせ 前記〜の処理を任意の順序で任意の回数組み合わせ
て行うことができる。
【0138】例えば、またはを実施した後、を行
うことができ、これにより、表面10aの性状をより良
好にすること、またはより清浄にすることができる。
【0139】このような異なる種類の処理を併用するこ
とで、表面10aの性状を微妙に調整することが可能と
なり、それによって、例えば後述する透明保護層12の
密着性を向上させることもできる。
【0140】<2>透明保護層の形成 以上のような表面付着物の除去を行った後は、図3、図
6に示すように、時計外装部品10の表面10a上に、
透明保護層12を形成する。
【0141】この透明保護層12は、例えばガラスコー
ティング層で構成することができる。以下、その形成方
法の一例を説明する。
【0142】時計外装部品10の表面10aに、ガラス
コーティング液を例えば塗布法により付着せしめ、次い
でこれを乾燥することにより、透明なガラスコーティン
グ層を形成することができる。
【0143】透明保護層12を形成するためのガラスコ
ーティング液としては、主成分がアルカリ珪酸塩と超微
粒子状シリカとを加熱溶解して形成した生成物からなる
もの(例えば、奥野製薬工業社製の透明ガラスコーティ
ング剤、商品名:CRMコート 100)を用いること
ができる。
【0144】この種のガラスコーティング液(原液)
は、ナトリウム珪酸塩、カリウム珪酸塩等のアルカリ珪
酸塩の固形分換算100重量部と、平均粒径が40μm
以下程度の超微粒子状シリカ5〜100重量部とを、好
ましくは50〜100℃、より好ましくは80〜100
℃の温度で加熱溶解し、約1〜2時間撹拌し、超微粒子
状シリカをアルカリ珪酸塩に溶解(分散)させることに
よって生成したものである。
【0145】ここで、前記溶解時において、上記の固形
分総量100重量部に対し、好ましくは600重量部を
上限として水を存在させることができ、これにより、溶
解を容易、迅速に行うことができる。
【0146】このようにして得られた透明で無機質なガ
ラスコーティング液は、原液のままで使用するか、ある
いは希釈液で希釈したものを使用することができるが、
希釈液で希釈したものを用いるのが好ましい。これによ
り、ガラスコーティング液の塗布作業の作業性が向上す
るとともに、得られる透明保護層の膜質、特に、膜の硬
度および耐食性が向上する。
【0147】この場合、ガラスコーティング液の希釈倍
率は、時計外装部品に施された前記機械的加工の種類、
すなわちホーニング加工、スジ目加工または鏡面加工の
いずれであるかに応じて、選定されるのが好ましい。こ
れにより、透明保護層12の耐食性、耐摩耗性、耐擦傷
性を高く維持しつつ、白色化度や光沢の度合いをより向
上することができる。
【0148】機械的加工の種類に応じた希釈率の好まし
い範囲は、下記の通りである。なお、塗布されるガラス
コーティング液の粘度にも、好ましい範囲がある。この
粘度は、前記希釈率に対応しており、希釈率と併せて下
記に示す。
【0149】・ホーニング加工 希釈率は、85%以下が好ましく、30〜70%程度が
より好ましい。例えば、原液に水を加えて、希釈率を7
0%(水:コーティング原液(容積比)=70:30)
とすることができる。粘度は、150cps(25℃)
以上が好ましく、200〜500cps(25℃)程度
がより好ましい。
【0150】・スジ目加工 希釈率は、85%以下が好ましく、30〜70%程度が
より好ましい。例えば、原液に水を加えて、希釈率を7
0%(水:コーティング原液(容積比)=70:30)
とすることができる。粘度は、150cps(25℃)
以上が好ましく、200〜500cps(25℃)程度
がより好ましい。
【0151】・鏡面加工 希釈率は、50〜98%程度が好ましく、90〜98%
程度がより好ましい。例えば、原液に水を加えて、希釈
率を95%(水:コーティング原液(容積比)=95:
5)とすることができる。粘度は、150〜400cp
s(25℃)が好ましく、150〜250cps(25
℃)程度がより好ましい。
【0152】希釈率が高すぎる(粘度が低すぎる)と、
ガラスコーティングにより得られた透明保護層の耐食
性、耐摩耗性または耐擦傷性が低下する場合がある。ま
た、希釈率が低すぎる(粘度が高すぎる)と、特に、鏡
面加工を施したものの場合に、白色化度または光沢の度
合いが低下する。
【0153】なお、透明保護層を例えば有機被膜のよう
なガラス材以外の材料で構成する場合、そのコーティン
グに用いる希釈液としては、水の他、例えば、アルコー
ル類、ベンゼン、トルエン等の有機溶媒を用いることも
でき、また、これらの有機溶媒を水と混合して用いるこ
ともできる。
【0154】以上のようなガラスコーティング液の塗布
方法としては、例えば、浸漬法(ディッピング)、スプ
レー法、ロールコーター、はけ塗り等が挙げられる。
【0155】次に、表面10aに塗布されたガラスコー
ティング液は、乾燥される。この乾燥条件は、特に限定
されないが、常温〜250℃の温度で、1〜20分間行
うのが好ましく、150〜230℃の温度で、5〜15
分間行うのがより好ましい。
【0156】また、このような乾燥は、同一または異な
る乾燥条件で、2回以上行われてもよい。特に、乾燥を
異なる条件(乾燥方法、乾燥温度、乾燥時間(乾燥速
度)等の条件のうち、1つでも異なる)で2回以上行う
場合には、透明保護膜12の膜質(特に、緻密性、均質
性、厚さの均一性)や密着性の向上に寄与する。
【0157】また、ガラスコーティング液の塗布および
その乾燥を1工程として、この工程を複数回繰り返し行
ってもよい。
【0158】一例を挙げると、所定の希釈率に希釈され
た前記ガラスコーティング液を、スプレーガンにより腕
時計の胴の表側の表面10aに吹き付け、次いで、15
0℃×10分間の仮乾燥を行う。次に、この胴の裏側
(内側)の表面10aに、同じガラスコーティング液を
同様に吹き付け、150℃×10分間の仮乾燥を行う。
その後、乾燥ファン、排気ファンを稼動させた状態で1
80℃×10分間の本乾燥を行う。これにより、ガラス
層による透明保護層が形成される。このような透明保護
層は、耐食性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐衝撃性、耐指紋
付着性および密着性に優れている。
【0159】なお、透明保護層による耐食性、耐摩耗
性、耐擦傷性等をより高めるために、前記本乾燥の前
に、ガラスコーティング液(塗布液)の塗布を、複数回
行うこともできる。
【0160】以下、具体的実施例を挙げて説明する。
【0161】ナトリウム珪酸塩を固形分換算100重量
部と、平均粒径30μm の超微粒子状シリカ50重量部
とを、85℃で加熱溶解し、約1時間撹拌して、超微粒
子状シリカをアルカリ珪酸塩に溶解(分散)させ、ガラ
スコーティング液の原液を得た。
【0162】次に、このガラスコーティング原液を水で
希釈し、その希釈率および粘度(25℃)を下記表6に
示すように種々変更したガラスコーティング液を調製し
た。
【0163】次に、各ガラスコーティング液を、それぞ
れ、前記実施例1(エッチング液への浸漬時間=30
秒)で得られた時計外装部品の表面にスプレー法により
塗布し、乾燥して、表6に示す厚さ(平均値)の透明保
護層を形成した。
【0164】なお、乾燥は、160℃×8分間の仮乾燥
と、185℃×10分間の本乾燥とを行った。
【0165】得られた各時計外装部品について、透明保
護層形成面の外観品質、ビッカース硬度(Hv)、耐指
紋付着性(指紋の付着し難さ)、耐擦傷性および透明保
護層の密着性を調べた。その結果を下記表6に示す。
【0166】
【表6】
【0167】なお、表6中の外観品質の評価において、
Hはホーニング加工をしたもの、Sはスジ目加工を施し
たもの、Mは鏡面研磨加工を施したものをそれぞれ示
す。
【0168】また、外観品質は、目視判定により以下の
5段階に分類して評価した。
【0169】 A:外観優良(白色度極めて大および光沢極めて大) B:外観良(白色度大および光沢大) C:外観普通(白色度中および光沢中) D:外観やや不良(白色度やや小および光沢小) E:外観不良(白色度小および光沢なし) なお、評価A、Bは、実際に製品化した場合に、全く問
題を生じないものであり、評価Cは、例えば高級品のよ
うな特別高品質を要求される特殊な製品を除き、問題を
生じないものである。
【0170】また、表6中の耐指紋付着性は、機械的加
工がHおよびMの場合において、軽く手の指を触れさせ
たときの指紋の付き具合により判断し、以下の4段階に
分類して評価した。
【0171】 ◎:指紋付着が全くないもの ○:指紋付着がほとんどないもの △:指紋付着が若干あるもの ×:指紋付着が激しいもの また、表6中の耐擦傷性は、機械的加工がHの場合にお
いて調べた。このうち、試験1は500g/cm2 で加
圧した状態で牛皮で1.5万回の摩耗試験をした結果
を、試験2はAl材により引っ掻き試験をした結果を、
試験3はBS鋼材にて引っ掻き試験を行った結果を、試
験4はステンレス鋼の線材で引っ掻き試験を行った結果
をそれぞれ示すものである。それぞれ、以下の4段階に
分類して評価した。
【0172】 ◎:擦傷痕が全く付かないもの ○:擦傷痕がほとんど付かないもの △:擦傷痕が若干付くもの ×:擦傷痕が激しく付くもの また、表6中の透明保護層の密着性は、機械的加工がS
およびMの場合において、粘着テープを貼り、それを剥
がしたときの透明保護層の剥離の有無により判断し、以
下の4段階に分類して評価した。
【0173】 ◎:透明保護層の剥離が全くないもの ○:透明保護層の剥離がほとんどないもの △:透明保護層の剥離が若干あるもの ×:透明保護層の剥離が激しいもの 表6に示すように、実施例29〜35では、いずれも、
優れた外観品質、耐指紋付着性、耐擦傷性および透明保
護層の密着性が得られている。特に、機械的加工の種類
(H、S、M)に応じて適正な希釈率を選択することに
より、白色化度や光沢の度合いが高まり、外観品質をよ
り向上することができることがわかる。
【0174】これに対し、透明保護層を形成しない比較
例3は、耐指紋付着性および耐擦傷性が劣っている。ま
た、電解研磨(表面付着物を除去する処理)を行わずに
透明保護層を形成した比較例4は、外観品質が悪く、し
かも、透明保護層の密着性が劣っている。
【0175】次に、前記実施例18(電解処理時間=3
0秒)で得られた時計外装部品の表面に透明保護層を形
成した以外は、前記と同様にして、透明保護層形成面の
外観品質、ビッカース硬度(Hv)、耐指紋付着性(指
紋の付着し難さ)、耐擦傷性および透明保護層の密着性
を調べた。その結果を下記表7に示す。
【0176】
【表7】
【0177】表7に示すように、実施例36〜42で
は、いずれも、優れた外観品質、耐指紋付着性、耐擦傷
性および透明保護層の密着性が得られている。特に、機
械的加工の種類(H、S、M)に応じて適正な希釈率を
選択することにより、白色化度や光沢の度合いが高ま
り、外観品質をより向上することができることがわか
る。
【0178】これに対し、透明保護層を形成しない比較
例5は、耐指紋付着性および耐擦傷性が劣っている。ま
た、電解研磨(表面付着物を除去する処理)を行わずに
透明保護層を形成した比較例6は、外観品質が悪く、し
かも、透明保護層の密着性が劣っている。
【0179】本発明では、透明保護層を形成するための
コーティング液は、前述したものに限定されず、透明保
護層を形成し得るものであれば、コーティング液の組
成、温度、希釈率、粘度、塗布方法等の条件は、任意の
ものが可能である。
【0180】例えば、無機質の酸化アルミニウム、酸化
シリコン、水ガラス系等を含む種々のコーティング液が
使用可能である。
【0181】また、透明保護層は、無機質のものに限ら
ず、例えば硬質樹脂のような高分子材料で構成されたも
の(有機被膜)でもよい。
【0182】さらに、透明保護層の形成方法は、前述し
たような塗布法(コーティング)に限らず、例えば、各
種湿式メッキ、乾式メッキ(例:蒸着、スパッタリン
グ、イオンプレーティング、CVD)等によるものでも
よい。
【0183】また、透明保護層の形成は、前述の表面付
着物の除去工程が終了後、通常144時間以内に行うこ
とが好ましい。144時間を超えると、表面に酸化物層
が形成され始め、若干の変色が発生し始める可能性があ
るからである。
【0184】また、本発明は、腕時計の外装部品または
これを組み立ててなる外装ケース等のほぼ全体を透明保
護層により被覆する場合に限らず、腕時計の外装部品、
外装ケース、その他各種装飾品等の表面の一部分に、あ
るいはその表面上の複数箇所に対し、ガラスコーティン
グ層等の透明保護層を設けてもよい。
【0185】例えば、時計外装ケースの内側にマスキン
グを行った状態で、透明保護層の形成処理を行うと、時
計外装ケースの内面には透明保護層が形成されないの
で、内部の機械体(ムーブメント)を収納、固定するに
際して、機械体の正確な位置決めを行うことができ、ま
た、透明保護層の構成物質による機械体への悪影響も防
止できる。
【0186】例えば、裏蓋を胴にスナップ取付する際、
胴または裏蓋の係合面における透明保護層の削れカスが
機械体に進入し機械体の駆動を阻害し遅れや止まりを引
き起こす可能性がある場合には、両者のスナップ係合面
に透明保護層を形成しないことにより、このような不都
合を防止することができる。
【0187】また、本発明は、TiまたはTi合金の素
地上に透明保護層を形成するものに限らず、所定の基材
上に形成されたTiまたはTi合金層の表面に、透明保
護層を形成するものでもよい。
【0188】本発明は、腕時計の外装ケースやバンド、
それらを用いた時計完成品に適用できるが、これらに限
らず、その他の携帯時計、あるいは置時計、掛け時計等
の他の種類の時計にも同様に適用することができる。
【0189】また、時計以外の、例えば、メガネフレー
ム、ネクタイピン、カフスボタン、ライターまたはその
ケース、ペン、指輪、ネックレス、ブレスレット、ブロ
ーチ、ペンダント、イヤリング、ピアス、ティアラ、宝
飾品、置物類、インテリア製品等の装飾品(装飾性を少
しでも備えたもの)または装身具に適用することもでき
る。
【0190】また、本発明は、前述したような装飾品を
一部に備えた(少なくとも一部に装飾的効果を発揮し得
るように用いられた)電子機器類も対象となる。このよ
うな電子機器としては、例えば、電子時計、携帯電話
機、ポケットベル(登録商標)、電卓、パーソナルコン
ピュータ、ワードプロセッサ、プリンタ、複写機、カメ
ラ、ビデオ装置、テレビ、オーディオ機器、電子玩具、
各種測定機器等が挙げられる。
【0191】さらには、このような装飾品、装身具、電
子機器に限らず、種々のTiまたはTi合金製の部材に
適用することもできる。
【0192】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下の効果を奏する。
【0193】透明保護層を形成することにより、優れた
耐擦傷性および耐指紋付着性が得られる。特に、透明保
護層をガラスコーティング層のようなガラス成分を含む
層とすることにより、透明保護層の形成を容易に行うこ
とができるとともに、高硬度で、耐食性、耐摩耗性に優
れた透明保護層とすることができる。
【0194】また、このような透明保護層を形成するの
に先立ち、TiまたはTi合金の表面に、例えばエッチ
ング処理液による化学研磨や電解研磨を施して、表面付
着物、特に変色をもたらす付着物を除去するので、Ti
またはTi合金材料が持つ本来の色が現れ、白色化や光
沢の度合いが高くなり、外観品質が向上する。これによ
り、装飾品においては、高級感が増し、価値が高まる。
また、透明保護層の密着性も高い。
【0195】特に、エッチング処理液による化学研磨を
行う場合は、エッチング処理液の組成やその他の処理条
件を適宜選定することにより、研磨面を荒らすことな
く、白色化を図ることができる。
【0196】また、電解研磨を行う場合は、電解液の組
成や電流密度、その他の処理条件を適宜選定することに
より、平滑で良好な研磨面が得られ、白色化の度合いを
向上することができる。
【0197】また、TiまたはTi合金の表面に対し事
前にホーニング加工、スジ目加工、鏡面加工等の機械的
加工が施された場合であっても、前述したような優れた
表面品質が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態の処理工程における表面
状態を概念的に示す説明図である。
【図2】本発明に係る実施形態の処理工程における表面
状態を概念的に示す説明図である。
【図3】本発明に係る実施形態の処理工程における表面
状態を概念的に示す説明図である。
【図4】本発明に係る実施形態の処理工程における表面
状態を概念的に示す説明図である。
【図5】本発明に係る実施形態の処理工程における表面
状態を概念的に示す説明図である。
【図6】本発明に係る実施形態の処理工程における表面
状態を概念的に示す説明図である。
【符号の説明】
10 時計外装部品 10a 表面 11 酸化物層 12 透明保護膜 13 異物

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TiまたはTi合金の表面に、表面付着
    物を除去する処理を施した後、透明保護層を形成するこ
    とを特徴とする表面処理方法。
  2. 【請求項2】 TiまたはTi合金の機械的加工がなさ
    れた表面に、表面付着物を除去する処理を施した後、透
    明保護層を形成することを特徴とする表面処理方法。
  3. 【請求項3】 前記機械的加工は、ホーニング加工、ス
    ジ目加工または鏡面加工のいずれかである請求項2に記
    載の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 前記透明保護層は、ガラス成分を含む層
    である請求項1ないし3のいずれかに記載の表面処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記透明保護層の形成は、ガラスコーテ
    ィング液を前記表面付着物を除去する処理を施した面に
    付着せしめ、その後、乾燥することによりなされる請求
    項1ないし4のいずれかに記載の表面処理方法。
  6. 【請求項6】 前記ガラスコーティング液は、その原液
    を希釈液で希釈して用いられる請求項5に記載の表面処
    理方法。
  7. 【請求項7】 前記透明保護層の形成は、前記機械的加
    工の種類に応じた希釈率で希釈されたガラスコーティン
    グ液を付着せしめ、その後、乾燥することによりなされ
    る請求項2または3に記載の表面処理方法。
  8. 【請求項8】 前記ガラスコーティング液の粘度は、1
    50cps(25℃)以上である請求項7に記載の表面
    処理方法。
  9. 【請求項9】 前記乾燥は、異なる乾燥条件で2回以上
    行われる請求項7または8に記載の表面処理方法。
  10. 【請求項10】 前記表面付着物を除去する処理は、エ
    ッチング処理液による化学研磨である請求項1ないし9
    のいずれかに記載の表面処理方法。
  11. 【請求項11】 前記エッチング処理液は、HF、HN
    3 およびH2 SO 4 を含む混合液からなる請求項10
    に記載の表面処理方法。
  12. 【請求項12】 前記エッチング処理液は、HF:1〜
    10vol%、HNO3 :15〜40vol%、H2
    4 :30〜60vol%を含む水溶液である請求項1
    0に記載の表面処理方法。
  13. 【請求項13】 前記エッチング処理液の温度が30〜
    75℃、前記エッチング処理液による処理時間が5〜6
    0秒である請求項10ないし12のいずれかに記載の表
    面処理方法。
  14. 【請求項14】 前記表面付着物を除去する処理は、電
    解研磨である請求項1ないし9のいずれかに記載の表面
    処理方法。
  15. 【請求項15】 前記電解研磨に用いられる電解液は、
    3 PO4 を含むものである請求項14に記載の表面処
    理方法。
  16. 【請求項16】 前記電解研磨は、陽極の電流密度を
    0.5〜10A/cm 2 として行われる請求項14また
    は15に記載の表面処理方法。
  17. 【請求項17】 電解処理時間が3秒〜2分である請求
    項14ないし16のいずれかに記載の表面処理方法。
  18. 【請求項18】 前記表面付着物を除去する処理は、少
    なくとも表面洗浄を含む処理である請求項1ないし17
    のいずれかに記載の表面処理方法。
  19. 【請求項19】 前記表面付着物は、黒色化をもたらす
    Ti酸化物を含むものである請求項1ないし18のいず
    れかに記載の表面処理方法。
  20. 【請求項20】 TiまたはTi合金からなる金属部分
    の、付着物が除去された表面に、透明保護層を形成して
    なることを特徴とする装飾品。
  21. 【請求項21】 TiまたはTi合金からなる金属部分
    の機械的加工がなされた表面であって、付着物が化学的
    に除去されてなる表面に、透明保護層を形成してなるこ
    とを特徴とする装飾品。
  22. 【請求項22】 前記機械的加工は、ホーニング加工、
    スジ目加工または鏡面加工のいずれかである請求項21
    に記載の装飾品。
  23. 【請求項23】 前記透明保護層は、ガラス成分を含む
    層である請求項20ないし22のいずれかに記載の装飾
    品。
  24. 【請求項24】 前記透明保護層の厚さが、0.2〜1
    5μm である請求項20ないし23のいずれかに記載の
    装飾品。
  25. 【請求項25】 前記透明保護層のビッカース硬度(H
    v)が、180〜700である請求項20ないし24の
    いずれかに記載の装飾品。
  26. 【請求項26】 前記装飾品は、時計外装部品である請
    求項20ないし25のいずれかに記載の装飾品。
  27. 【請求項27】 請求項20ないし25のいずれかに記
    載の装飾品を少なくとも一部に有することを特徴とする
    電子機器。
  28. 【請求項28】 前記電子機器は時計である請求項27
    に記載の電子機器。
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