以下、添付図面を参照して本発明に係る撮影装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1、2は、本発明が適用されたデジタルカメラの外観構成を示す正面斜視図と背面斜視図である。
このデジタルカメラ10は、3D撮影が可能なカメラ(いわゆる立体カメラ)であって、同一被写体を左右二つの視点から同時に撮影できるように構成されている。
デジタルカメラ10のカメラボディ12は、矩形の箱状に形成されており、その正面には、図1に示すように、一対の撮影レンズ14R、14L、ストロボ16等が設けられている。また、上面には、シャッタボタン18、電源/モードスイッチ20、モードダイヤル22等が設けられている。
一方、カメラボディ12の背面には、図2に示すように、モニタ24、ズームボタン26、十字ボタン28、MENU/OKボタン30、DISPボタン32、BACKボタン34、マクロボタン36等が設けられている。
また、図示されていないが、カメラボディ12の底面には、三脚ネジ穴、開閉自在なバッテリカバー等が設けられており、バッテリカバーの内側には、バッテリを収納するためのバッテリ収納室、メモリカードを装着するためのメモリカードスロット等が設けられている。
左右一対の撮影レンズ14R、14Lは、それぞれ沈胴式のズームレンズで構成されており、マクロ撮影機能(近接撮影機能)を有している。この撮影レンズ14R、14Lは、それぞれデジタルカメラ10の電源をONすると、カメラボディ12から繰り出される。
なお、撮影レンズにおけるズーム機構や沈胴機構、マクロ撮影機構については、公知の技術なので、ここでは、その具体的な構成についての説明は省略する。
ストロボ16は、キセノン管で構成されており、暗い被写体を撮影する場合や逆光時などに必要に応じて発光される。
シャッタボタン18は、いわゆる「半押し」と「全押し」とからなる二段ストローク式のスイッチで構成されている。デジタルカメラ10は、静止画撮影時、このシャッタボタン18を半押しすると撮影準備処理、すなわち、AE(Automatic Exposure:自動露出)、AF(Auto Focus:自動焦点合わせ)、AWB(Automatic White Balance:自動ホワイトバランス)の各処理を行い、全押すると、画像の撮影・記録処理を行う。また、動画撮影時、このシャッタボタン18を全押すると、動画の撮影を開始し、再度全押しすると、撮影を終了する。なお、設定により、シャッタボタン18を全押している間、動画の撮影を行い、全押しを解除すると、撮影を終了するようにすることもできる。
電源/モードスイッチ20は、デジタルカメラ10の電源スイッチとして機能するとともに、デジタルカメラ10の再生モードと撮影モードとを切り替える切替手段として機能し、「OFF位置」と「再生位置」と「撮影位置」の間をスライド自在に設けられている。デジタルカメラ10は、この電源/モードスイッチ20を「再生位置」に位置させると、再生モードに設定され、「撮影位置」に位置させると、撮影モードに設定される。また、「OFF位置」に位置させると、電源がOFFされる。
モードダイヤル22は、撮影モードの設定に用いられる。このモードダイヤル22は、カメラボディ12の上面に回転自在に設けられており、図示しないクリック機構によって、「2D静止画位置」、「2D動画位置」、「3D静止画位置」、「3D動画位置」にセット可能に設けられている。デジタルカメラ10は、このモードダイヤル22を「2D静止画位置」にセットすることにより、2Dの静止画を撮影する2D静止画撮影モードに設定され、「2D動画位置」にセットすることにより、2Dの動画を撮影する2D動画撮影モードに設定される。また、「3D静止画位置」にセットすることにより、3Dの静止画を撮影する3D静止画撮影モードに設定され、「3D動画位置」にセットすることにより、3Dの動画を撮影する3D動画撮影モードに設定される。
モニタ24は、カラーLCDで構成されている。このモニタ24は、撮影済み画像を表示するための画像表示部として利用されるとともに、各種設定時にGUIとして利用される。また、撮影時には、撮像素子で捉えた画像がスルー表示され、電子ファインダとして利用される。
ズームボタン26は、撮影レンズ14R、14Lのズーム操作に用いられ、望遠側へのズームを指示するズームテレボタンと、広角側へのズームを指示するズームワイドボタンとで構成されている。
十字ボタン28は、上下左右4方向に押圧操作可能に設けられており、各方向のボタンには、カメラの設定状態に応じた機能が割り当てられる。たとえば、撮影時には、左ボタンにマクロ機能のON/OFFを切り替える機能が割り当てられ、右ボタンにストロボモードを切り替える機能が割り当てられる。また、上ボタンにモニタ24の明るさを替える機能が割り当てられ、下ボタンにセルフタイマのON/OFFを切り替える機能が割り当てられる。また、再生時には、左ボタンにコマ送りの機能が割り当てられ、右ボタンにコマ戻しの機能が割り当てられる。また、上ボタンにモニタ24の明るさを替える機能が割り当てられ、下ボタンに再生中の画像を削除する機能が割り当てられる。また、各種設定時には、モニタ24に表示されたカーソルを各ボタンの方向に移動させる機能が割り当てられる。
MENU/OKボタン30は、メニュー画面の呼び出し(MENU機能)に用いられるとともに、選択内容の確定、処理の実行指示等(OK機能)に用いられ、デジタルカメラ10の設定状態に応じて割り当てられる機能が切り替えられる。
メニュー画面では、たとえば露出値、色合い、ISO感度、記録画素数などの画質調整やセルフタイマの設定、測光方式の切り替え、デジタルズームを使用するか否かなど、デジタルカメラ10が持つ全ての調整項目の設定が行われる。デジタルカメラ10は、このメニュー画面で設定された条件に応じて動作する。
DISPボタン32は、モニタ24の表示内容の切り替え指示等の入力に用いられ、BACKボタン34は入力操作のキャンセル等の指示の入力に用いられる。
マクロボタン36は、マクロ撮影機能のON/OFFの切り替えを指示するボタンとして機能する。デジタルカメラ10は、撮影モード時、このマクロボタン36が押圧操作されるたびに、マクロ撮影機能のON/OFFが切り替えられる。なお、マクロ撮影機能がONされると、マクロモードフラグ(後述するフラッシュROM118に設定)が1に設定され、OFFされると、マクロモードフラグが0に設定される。後述するCPU110は、このマクロモードフラグを参照して、マクロ撮影機能の設定状況を把握する。なお、電源投入時、マクロ撮影機能はOFFされている。
図3は、図1及び図2に示したデジタルカメラ10の電気的構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施の形態のデジタルカメラ10は、3D用に左右二系統の画像信号を取得できるように構成されており、CPU110、操作部(シャッタボタン18、電源/モードスイッチ20、モードダイヤル22、ズームボタン26、十字ボタン28、MENU/OKボタン30、DISPボタン32、BACKボタン34、マクロボタン36等)112、ROM116、フラッシュROM118、SDRAM120、VRAM122、撮影レンズ14R、14L、ズームレンズ制御部124R、124L、フォーカスレンズ制御部126R、126L、絞り制御部128R、128L、撮像素子134R、134L、タイミングジェネレータ(TG)136R、136L、アナログ信号処理部138R、138L、A/D変換器140R、140L、画像入力コントローラ141R、141L、デジタル信号処理部142R、142L、AF検出部144、AE/AWB検出部146、3D画像生成部150、圧縮・伸張処理部152、メディア制御部154、メモリカード156、表示制御部158、モニタ24、電源制御部160、バッテリ162、ストロボ制御部164、ストロボ16等を備えて構成されている。
CPU110は、カメラ全体の動作を統括制御する制御手段として機能し、操作部112からの入力に基づき所定の制御プログラムに従って各部を制御する。
バス114を介して接続されたROM116には、このCPU110が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ(後述するAE/AFの制御周期等)等が格納されており、フラッシュROM118には、ユーザ設定情報等のデジタルカメラ10の動作に関する各種設定情報等が格納されている。
SDRAM120は、CPU110の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用され、VRAM122は、表示用の画像データ専用の一時記憶領域として利用される。
左右一対の撮影レンズ14R、14Lは、ズームレンズ130ZR、130ZL、フォーカスレンズ130FR、130FL、絞り132R、132Lを含んで構成され、所定の間隔をもってカメラボディ12に配置されている。
ズームレンズ130ZR、130LRは、図示しないズームアクチュエータに駆動されて光軸に沿って前後移動する。CPU110は、ズームレンズ制御部124R、124Lを介してズームアクチュエータの駆動を制御することにより、ズームレンズの位置を制御し、撮影レンズ14R、14Lのズーミングを行う。
フォーカスレンズ130FR、130FLは、図示しないフォーカスアクチュエータに駆動されて光軸に沿って前後移動する。CPU110は、フォーカスレンズ制御部126R、126Lを介してフォーカスアクチュエータの駆動を制御することにより、フォーカスレンズの位置を制御し、撮影レンズ14R、14Lのフォーカシングを行う。
絞り132R、132Lは、たとえば、アイリス絞りで構成されており、図示しない絞りアクチュエータに駆動されて動作する。CPU110は、絞り制御部128R、128Lを介して絞りアクチュエータの駆動を制御することにより、絞り132R、132Lの開口量(絞り値)を制御し、撮像素子134R、134Lへの入射光量を制御する。
なお、CPU110は、この撮影レンズ14R、14Lを構成するズームレンズ130ZR、130ZL、フォーカスレンズ130FR、130FL、絞り132R、132Lを駆動する際、左右の撮影レンズ14R、14Lを同期させて駆動する。すなわち、左右の撮影レンズ14R、14Lは、常に同じ焦点距離(ズーム倍率)に設定され、常に同じ被写体にピントが合うように、焦点調節が行われる。また、常に同じ入射光量(絞り値)となるように絞りが調整される。
撮像素子134R、134Lは、所定のカラーフィルタ配列のカラーCCDで構成されている。CCDは、その受光面に多数のフォトダイオードが二次元的に配列されている。撮影レンズ14R、14LによってCCDの受光面上に結像された被写体の光学像は、このフォトダイオードによって入射光量に応じた信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU110の指令に従ってTG136R、136Lから与えられる駆動パルスに基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として撮像素子134R、134Lから順次読み出される。
なお、この撮像素子134R、134Lには、電子シャッタの機能が備えられており、フォトダイオードへの電荷蓄積時間を制御することにより、露光時間(シャッタ速度)が制御される。
なお、本実施の形態では、撮像素子としてCCDを用いているが、CMOSセンサ等の他の構成の撮像素子を用いることもできる。
アナログ信号処理部138R、138Lは、撮像素子134R、134Lから出力された画像信号に含まれるリセットノイズ(低周波)を除去するための相関二重サンプリング回路(CDS)、画像信号を増幅し、一定レベルの大きさにコントロールするためのAGS回路を含み、撮像素子134R、134Lから出力される画像信号を相関二重サンプリング処理するとともに増幅する。
A/D変換器140R、140Lは、アナログ信号処理部138R、138Lから出力されたアナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。
画像入力コントローラ141R、141Lは、A/D変換器140R、140Lから出力された画像信号を取り込んで、SDRAM120に格納する。
デジタル信号処理部142R、142Lは、CPU110からの指令に従いSDRAM120に格納された画像信号を取り込み、所定の信号処理を施して輝度信号Yと色差信号Cr、CbとからなるYUV信号を生成する。
図4は、このデジタル信号処理部142R、142Lの概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、デジタル信号処理部142R、142Lは、ホワイトバランスゲイン算出回路142a、オフセット補正回路142b、ゲイン補正回路142c、ガンマ補正回路142d、RGB補間演算部142e、RGB/YC変換回路142f、ノイズフィルタ142g、輪郭補正回路142h、色差マトリクス回路142i、光源種別判定回路142jを備えて構成される。
ホワイトバランスゲイン算出回路142aは、AE/AWB検出部146で算出された積算値を取り込んでホワイトバランス調整用のゲイン値を算出する。
オフセット補正回路142bは、画像入力コントローラ141R、141Lを介して取り込まれたR、G、Bの各色の画像信号に対してオフセット処理を行う。
ゲイン補正回路142cは、オフセット処理された画像信号を取り込み、ホワイトバランスゲイン算出回路142aで算出されたゲイン値を用いてホワイトバランス調整を行う。
ガンマ補正回路142dは、ホワイトバランス調整された画像信号を取り込み、所定のγ値を用いてガンマ補正を行う。
RGB補間演算部142eは、ガンマ補正されたR、G、Bの色信号を補間演算して、各画素位置におけるR、G、B3色の信号を求める。すなわち、単板式の撮像素子の場合、各画素からは、R、G、Bのいずれか一色の信号しか出力されないため、出力しない色を周囲の画素の色信号から補完演算により求める。たとえば、Rを出力する画素では、この画素位置におけるG、Bの色信号がどの程度になるかを周りの画素のG、B信号から補間演算により求める。このように、RGB補完演算は、単板式の撮像素子に特有のものなので、撮像素子134に三板式のものを用いた場合には不要となる。
RGB/YC変換回路142fは、RGB補間演算後のR、G、B信号から輝度信号Yと色差信号Cr、Cbを生成する。
ノイズフィルタ142gは、RGB/YC変換回路142fで生成された輝度信号Yと色差信号Cr、Cbに対してノイズ低減処理を施す。
輪郭補正回路142hは、ノイズ低減後の輝度信号Yに対し、輪郭補正処理を行い、輪郭補正された輝度信号Y’を出力する。
一方、色差マトリクス回路142iは、ノイズ低減後の色差信号Cr、Cbに対し、色差マトリクス(C−MTX)を乗算して色調補正を行う。すなわち、色差マトリクス回路142iには、光源対応の色差マトリクスが複数種類設けられており、光源種別判定回路142jが求めた光源種に応じて、使用する色差マトリクスを切り替え、この切り替え後の色差マトリクスを入力された色差信号Cr、Cbに乗算し、色調補正された色差信号Cr’、Cb’を出力する。
光源種別判定回路142jは、AE/AWB検出部146で算出された積算値を取り込んで光源種を判定し、色差マトリクス回路142iに色差マトリクス選択信号を出力する。
なお、本実施の形態のデジタルカメラでは、上記のようにデジタル信号処理部をハードウェア回路で構成しているが、当該ハードウェア回路と同じ機能をソフトウェアにて構成することも可能である。
AF検出部144は、一方の画像入力コントローラ141Rから取り込まれたR、G、Bの各色の画像信号を取り込み、AF制御に必要な焦点評価値を算出する。このAF検出部144は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面に設定された所定のフォーカスエリア内の信号を切り出すフォーカスエリア抽出部、及び、フォーカスエリア内の絶対値データを積算する積算部を含み、この積算部で積算されたフォーカスエリア内の絶対値データを焦点評価値としてCPU110に出力する。
CPU110は、AF制御時、このAF検出部144から出力される焦点評価値が極大となる位置をサーチし、その位置にフォーカスレンズ130FR、130FLを移動させることにより、主要被写体への焦点合わせを行う。すなわち、CPU110は、AF制御時、まず、フォーカスレンズ130FR、130FLを至近から無限遠まで移動させ、その移動過程で逐次AF検出部144から焦点評価値を取得し、その焦点評価値が極大となる位置を検出する。そして、検出された焦点評価値が極大の位置を合焦位置と判定し、その位置にフォーカスレンズ130FR、130FLを移動させる。これにより、フォーカスエリアに位置する被写体(主要被写体)にピントが合わせられる。
AE/AWB検出部146は、一方の画像入力コントローラ141Rから取り込まれたR、G、Bの各色の画像信号を取り込み、AE制御及びAWB制御に必要な積算値を算出する。すなわち、このAE/AWB検出部146は、一画面を複数のエリア(たとえば、8×8=64エリア)に分割し、分割されたエリアごとにR、G、B信号の積算値を算出する。
CPU110は、AE制御時、このAE/AWB検出部146で算出されたエリアごとのR、G、B信号の積算値を取得し、被写体の明るさ(測光値)を求めて、適正な露光量を得るための露出設定を行う。すなわち、感度、絞り値、シャッタ速度、ストロボ発光の要否を設定する。
また、CPU110は、AWB制御時、AE/AWB検出部146で算出されたエリアごとのR、G、B信号の積算値をデジタル信号処理部142のホワイトバランスゲイン算出回路142a及び光源種別判定回路142jに加える。
ホワイトバランスゲイン算出回路142aは、このAE/AWB検出部146で算出された積算値に基づいてホワイトバランス調整用のゲイン値を算出する。
また、光源種別判定回路142jは、このAE/AWB検出部146で算出された積算値に基づいて光源種を検出する。
3D画像生成部150は、3D撮影時(3D静止画撮影モード時又は3D動画撮影モード時)、左右二系統の撮像系から得られた画像データから3D画像を生成する。たとえば、3D静止画撮影モード時は、アナグリフ方式やステレオスコープ方式、平行法、交差法等で観察される立体視用の静止画像を生成し、3D動画撮影モード時は、時分割方式の3D動画を生成する。
なお、この種の3D画像の生成方法については、公知の技術であるので、ここでは、その具体的な生成方法についての説明は省略する。
圧縮・伸張処理部152は、CPU110からの指令に従い、入力された画像データに所定形式の圧縮処理を施し、圧縮画像データを生成する。また、CPU110からの指令に従い、入力された圧縮画像データに所定形式の伸張処理を施し、非圧縮の画像データを生成する。なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、静止画に対しては、JPEG規格に準拠した圧縮処理が施され、動画に対してはMPEG2規格に準拠した圧縮処理が施される。
メディア制御部154は、CPU110からの指令に従い、メモリカード156に対してデータの読み/書きを制御する。
表示制御部158は、CPU110からの指令に従い、モニタ24への表示を制御する。すなわち、CPU110からの指令に従い、入力された画像信号をモニタ24に表示するための映像信号(たとえば、NTSC信号やPAL信号、SCAM信号)に変換してモニタ24に出力するとともに、所定の文字、図形情報をモニタ24に出力する。
電源制御部160は、CPU110からの指令に従い、バッテリ162から各部への電源供給を制御する。
ストロボ制御部164は、CPU110からの指令に従い、ストロボ16の発光を制御する。
次に、上記のように構成される本実施の形態のデジタルカメラ10の作用について説明する。
上記のように本実施の形態のデジタルカメラ10は、ユーザの選択により2D撮影と3D撮影を行うことができる。すなわち、モードダイヤル22を2D静止画位置にセットすると、2D静止画撮影モードに設定されて、2D静止画の撮影が、2D動画位置にセットすると、2D動画撮影モードに設定されて、2D動画の撮影が、3D静止画位置にセットすると、3D静止画撮影モードに設定されて、3D静止画の撮影が、3D動画位置にセットすると、3D動画撮影モードに設定されて、3D動画の撮影が、それぞれ可能になる。
まず、2D静止画撮影モード時におけるデジタルカメラ10の処理動作について説明する。
上記のように、モードダイヤル22を2D静止画位置にセットすると、2D静止画撮影モードに設定され、2D静止画の撮影が可能になる。
ここで、本実施の形態のデジタルカメラ10は、3D撮影ができるように左右二系統の撮像系を有しているが、2D撮影時は、一方(右側)の撮像系のみを利用して、撮影が行われる。
モードダイヤル22を2D静止画位置にセットし、電源/モードスイッチ20を撮影位置にセットすると、2D静止画撮影モードに設定された状態でデジタルカメラ10が起動する。
まず、ズームレンズ制御部124R及びフォーカスレンズ制御部126Rを介してズームアクチュエータ及びフォーカスアクチュエータが駆動され、右側の撮影レンズ14Rが所定の撮影スタンバイ位置まで繰り出される(左側の撮影レンズ14Lは沈胴したまま)。
撮影レンズ14Rが撮影スタンバイ位置まで繰り出されると、撮像素子134Rで捉えた画像がモニタ24にスルー表示される。すなわち、撮像素子134Rで連続的に画像が撮像され、その画像が連続的に処理されて、スルー画像用の画像データが生成される。生成された画像データは、VRAM122を介して順次表示制御部158に加えられ、表示用の信号形式に変換されて、モニタ24に出力される。これにより、撮像素子134Rで捉えた画像がモニタ24にスルー表示される。撮影者は、このモニタ24に表示されたスルー画像を見て構図を決定し、シャッタボタン18を半押しする。
シャッタボタン18が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力される。CPU110は、このS1ON信号の入力に応動して、撮影準備処理、すなわちAE、AF、AWBの各処理を実行する。
まず、撮像素子134Rから出力された画像信号がアナログ信号処理部138R、A/D変換器140R、画像入力コントローラ141Rを介してAE/AWB検出部146及びAF検出部144に加えられる。
AE/AWB検出部146は、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な積算値を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAE/AWB検出部146から得られた積算値に基づき被写体輝度を算出し、適正露出を得るための撮影感度、絞り値、シャッタ速度等を決定する。また、ホワイトバランス補正のためにAE/AWB検出部146から得られた積算値をデジタル信号処理部142Rに加える。
AF検出部144は、入力された画像信号からAF制御に必要な積算値を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAF検出部144からの出力に基づきフォーカスレンズ制御部126Rを介してフォーカスレンズ130FRの移動を制御し、撮影レンズ14Rの焦点を主要被写体に合わせる。
撮影者は、モニタ24に表示されるスルー画像を見て画角、ピント状態等を確認し、撮影実行を指示する。すなわち、シャッタボタン18を全押しする。
シャッタボタン18が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力される。CPU110は、このS2ON信号に応動して、本撮影の処理を実行する。
まず、上記AE制御の結果求めた撮影感度、絞り値、シャッタ速度で撮像素子134Rを露光し、記録用の画像を撮像する。
撮像素子134Rから出力された記録用の画像信号は、アナログ信号処理部138R、A/D変換器140R、画像入力コントローラ141Rを介してデジタル信号処理部142Rに加えられる。デジタル信号処理部142Rは、入力された画像信号に所定の信号処理を施して、輝度データYと色差データCr、Cbとからなる画像データ(YUVデータ)を生成する。
生成された画像データは、圧縮・伸張処理部152に加えられ、所定の圧縮処理(ここでは、JPEG規格に準拠した圧縮処理)が施されたのち、メディア制御部154を介してメモリカード156に記録される。
以上により2D静止画の撮影が完了する。ユーザが引き続き撮影を行う場合は、上記の処理を繰り返し実行する。
なお、メモリカード156に記録された画像は、デジタルカメラ10のモードを再生モードに設定することにより、モニタ24に再生表示される。すなわち、電源/モードスイッチ20を再生位置にセットして、デジタルカメラ10のモードを再生モードに設定すると、メディア制御部154を介してメモリカード156に最後に記録された画像ファイルの圧縮画像データが読み出される。
メモリカード156から読み出された圧縮画像データは、圧縮・伸張処理部152に加えられ、非圧縮の画像データとされたのちVRAM122に加えられる。そして、VRAM122から表示制御部154を介してモニタ24に出力される。これにより、メモリカード156に記録されている画像が、モニタ24に再生表示される。
画像のコマ送りは、十字ボタン28の右左のキーにて行われ、右キーが押圧操作されると、次の画像がメモリカード156から読み出され、モニタ24に再生表示される。また、左キーが押圧操作されると、一つ前の画像がメモリカード156から読み出され、モニタ24に再生表示される。
以上のように、2D静止画撮影モードでは、シャッタボタン18を全押しすることにより、画像の記録が行われる。
次に、2D動画撮影モード時におけるデジタルカメラ10の処理動作について説明する。
上記のように、モードダイヤル22を2D動画位置にセットすると、2D動画撮影モードに設定され、2D動画の撮影が可能になる。
なお、2D動画の撮影も一方(右側)の撮像系のみを利用して行われる。
モードダイヤル22を2D動画位置にセットし、電源/モードスイッチ20を撮影位置にセットすると、2D動画撮影モードに設定された状態でデジタルカメラ10が起動する。
まず、右側の撮影レンズ14Rが所定の撮影スタンバイ位置まで繰り出され、撮像素子134Rで捉えた画像がモニタ24にスルー表示される。
撮影者は、このモニタ24に表示されたスルー画像を見て構図を決定し、撮影開始を指示する。すなわち、シャッタボタン18を全押しする。
シャッタボタン18が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力される。CPU110は、このS2ON信号の入力に応動して、2D動画の撮影処理を実行する。
動画撮影では、所定のフレームレートで画像が連続的に撮像される。撮像素子134Rで連続的に撮像された画像は、アナログ信号処理部138R、A/D変換器140R、画像入力コントローラ141Rを介してデジタル信号処理部142Rに順次加えられる。デジタル信号処理部142Rは、入力された画像信号に所定の信号処理を施して、輝度データYと色差データCr、Cbとからなる画像データを順次生成する。
生成された画像データは、順次圧縮・伸張処理部152に加えられ、所定の圧縮処理(ここでは、MPEG2規格に準拠した圧縮処理)が施されたのち、メディア制御部154を介してメモリカード156に記録される。
撮影を終了する場合は、シャッタボタン18を全押しする。シャッタボタン18が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力され、このS2ON信号の入力に応動して、CPU110は2D動画の撮影処理を終了する。
以上により2D動画の撮影が完了する。ユーザが引き続き撮影を行う場合は、上記の処理を繰り返し実行する。
なお、メモリカード156に記録された動画は、デジタルカメラ10のモードを再生モードに設定することにより、モニタ上で再生することができる。
この場合、電源/モードスイッチ20を再生位置にセットして、デジタルカメラ10のモードを再生モードに設定すると、動画の先頭フレームの画像がモニタ24に表示される。この状態でユーザが再生指示(たとえば、MENU/OKボタン30の押下)を行うと、メモリカード156から圧縮された動画データが読み出され、圧縮・伸張処理部152に加えられる。そして、圧縮・伸張処理部152で非圧縮の動画データとされたのち、VRAM122に加えられ、表示制御部154を介してモニタ24に出力される。これにより、メモリカード156に記録されている2D動画がモニタ上に再生される。
以上のように、2D動画撮影モードでは、シャッタボタン18を全押しすることにより、撮影が開始され、再度シャッタボタン18を全押しすると、撮影が終了される(設定により、シャッタボタン18を全押している間、動画の撮影を行い、全押しを解除すると、撮影を終了するようにすることもできる。)。
なお、2D動画撮影モード時におけるAE/AF制御は、所定周期で定期的に行われる。すなわち、撮像素子134Rから出力された画像信号が、所定周期で定期的にAE/AWB検出部146及びAF検出部144に加えられ、得られた積算値情報に基づいて定期的にAE/AF制御が行われる。
次に、3D静止画撮影モード時におけるデジタルカメラ10の処理動作について説明する。
上記のように、モードダイヤル22を3D静止画位置にセットすると、3D静止画撮影モードに設定され、3D静止画の撮影が可能になる。3D撮影では、左右の撮像系を利用して撮影が行われる。
モードダイヤル22を3D静止画位置にセットし、電源/モードスイッチ20を撮影位置にセットすると、3D静止画撮影モードに設定された状態でデジタルカメラ10が起動する。
まず、ズームアクチュエータ及びフォーカスアクチュエータが駆動され、左右双方の撮影レンズ14R、14Lが所定の撮影スタンバイ位置まで繰り出される。
撮影レンズ14R、14Lが撮影スタンバイ位置まで繰り出されると、撮像素子134Rで捉えた画像がモニタ24にスルー表示される。すなわち、撮像素子134Rで連続的に画像が撮像され、その画像が連続的に処理されて、スルー画像用の画像データが生成される。生成された画像データは、VRAM122を介して順次表示制御部158に加えられ、表示用の信号形式に変換されて、モニタ24に出力される。これにより、撮像素子134Rで捉えた画像がモニタ24にスルー表示される。撮影者は、このモニタ24に表示されたスルー画像を見て構図を決定し、シャッタボタン18を半押しする。
シャッタボタン18が半押しされると、CPU110にS1ON信号が入力される。CPU110は、このS1ON信号の入力に応動して、撮影準備処理、すなわちAE、AF、AWBの各処理を実行する。
まず、撮像素子134Rから出力された画像信号がアナログ信号処理部138R、A/D変換器140R、画像入力コントローラ141Rを介してAE/AWB検出部146及びAF検出部144に加えられる。
AE/AWB検出部146は、入力された画像信号からAE制御及びAWB制御に必要な積算値を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAE/AWB検出部146から得られた積算値に基づき被写体輝度を算出し、適正露出を得るための撮影感度、絞り値、シャッタ速度等を決定する。また、ホワイトバランス補正のためにAE/AWB検出部146から得られた積算値をデジタル信号処理部142Rに加える。
AF検出部144は、入力された画像信号からAF制御に必要な積算値を算出し、CPU110に出力する。CPU110は、このAF検出部144からの出力に基づきフォーカスレンズ制御部126R、126Lを介して左右双方のフォーカスレンズ130FR、130FLの移動を同期させて制御し、撮影レンズ14R、14Lの焦点を主要被写体に合わせる。
撮影者は、モニタ24に表示されるスルー画像を見て画角、ピント状態等を確認し、撮影実行を指示する。すなわち、シャッタボタン18を全押しする。
シャッタボタン18が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力される。CPU110は、このS2ON信号に応動して、本撮影の処理を実行する。
まず、上記AE制御の結果求めた撮影感度、絞り値、シャッタ速度で左右双方の撮像素子134R、134Lを同時に露光し、記録用の画像を撮像する。
各撮像素子134R、134Lから出力された記録用の画像信号は、それぞれアナログ信号処理部138R、138L、A/D変換器140R、140L、画像入力コントローラ141R、141Lを介してデジタル信号処理部142R、142Lに加えられる。デジタル信号処理部142R、142Lは、それぞれ入力された画像信号に所定の信号処理を施して、輝度データYと色差データCr、Cbとからなる画像データ(YUVデータ)を生成する。
生成された画像データは、3D画像生成部150に加えられる。3D画像生成部150は、入力された左右二系統の静止画像から所定の3D静止画像を生成する。
生成された3D静止画の画像データは、圧縮・伸張処理部152に加えられ、所定の圧縮処理(ここでは、JPEG規格に準拠した圧縮処理)が施されたのち、メディア制御部154を介してメモリカード156に記録される。
以上により3D静止画の撮影が完了する。ユーザが引き続き撮影を行う場合は、上記の処理を繰り返し実行する。
なお、メモリカード156に記録された3D静止画像は、デジタルカメラ10のモードを再生モードに設定することにより、モニタ24に再生表示される。
この場合、3D画像の鑑賞は、3D画像の生成方式に応じた方法にて行われる。すなわち、アナグリフ方式で生成された3D画像に対しては、赤や青(緑)の色がついた眼鏡を通して画像を鑑賞し、ステレオスコープ方式で生成された3D画像に対しては、ステレオスコープを介して画像を鑑賞する。
以上のように、3D静止画撮影モードでは、2D動画撮影モード時と同様にシャッタボタン18を全押しすることにより、画像の記録が行われる。
次に、3D動画撮影モード時におけるデジタルカメラ10の処理動作について説明する。
上記のように、モードダイヤル22を3D動画位置にセットすると、3D動画撮影モードに設定され、3D動画の撮影が可能になる。
モードダイヤル22を3D動画位置にセットし、電源/モードスイッチ20を撮影位置にセットすると、3D動画撮影モードに設定された状態でデジタルカメラ10が起動する。
まず、左右双方の撮影レンズ14R、14Lが所定の撮影スタンバイ位置まで繰り出され、撮像素子134Rで捉えた画像がモニタ24にスルー表示される。
撮影者は、このモニタ24に表示されたスルー画像を見て構図を決定し、撮影開始を指示する。すなわち、シャッタボタン18を全押しする。
シャッタボタン18が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力される。CPU110は、このS2ON信号の入力に応動して、3D動画の撮影処理を実行する。
動画撮影では、所定のフレームレートで画像が連続的に撮像される。各撮像素子134R、134Lで連続的に撮像された画像は、それぞれアナログ信号処理部138R、138L、A/D変換器140R、140L、画像入力コントローラ141R、141Lを介してデジタル信号処理部142R、142Lに順次加えられる。各デジタル信号処理部142R、142Lは、入力された画像信号に所定の信号処理を施して、輝度データYと色差データCr、Cbとからなる画像データを順次生成する。
生成された画像データは、順次3D画像生成部150に加えられ、生成された画像データは、3D画像生成部150に加えられる。3D画像生成部150は、入力された左右二系統の動画データから時分割方式の3D動画を生成する。
生成された3D動画の画像データは、順次圧縮・伸張処理部152に加えられ、所定の圧縮処理(ここでは、MPEG2規格に準拠した圧縮処理)が施されたのち、メディア制御部154を介してメモリカード156に記録される。
撮影を終了する場合は、シャッタボタン18を全押しする。シャッタボタン18が全押しされると、CPU110にS2ON信号が入力され、このS2ON信号の入力に応動して、CPU110は動画の撮影処理を終了する。
以上により3D動画の撮影が完了する。ユーザが引き続き撮影を行う場合は、上記の処理を繰り返し実行する。
なお、メモリカード156に記録された動画は、デジタルカメラ10のモードを再生モードに設定することにより、モニタ上で再生することができる。
この場合も2D動画のときと同様に電源/モードスイッチ20を再生位置にセットして、デジタルカメラ10のモードを再生モードに設定すると、動画の先頭フレームの画像がモニタ24に表示される。この状態でユーザが再生指示を行うと、メモリカード156から圧縮された動画データが読み出され、圧縮・伸張処理部152に加えられる。そして、圧縮・伸張処理部152で非圧縮の動画データとされたのち、VRAM122に加えられ、表示制御部154を介してモニタ24に出力される。これにより、メモリカード156に記録されている2D動画がモニタ上に再生される。
なお、本実施の形態のデジタルカメラ10では、時分割方式の3D動画が生成されるので、その再生画像の鑑賞は、時分割方式に応じた方法で行われる。たとえば、液晶シャッタグラス等を通して再生画像を鑑賞する。あるいは、モニタ24に偏光フィルタを付加し、所定の偏光フィルタグラスを通して再生画像を観察する。
以上のように、3D動画撮影モードにおいても、シャッタボタン18を全押しすることにより、撮影が開始され、再度シャッタボタン18を全押しすると、撮影が終了される(設定により、シャッタボタン18を全押している間、動画の撮影を行い、全押しを解除すると、撮影を終了するようにすることもできる。)。
なお、3D動画撮影モード時におけるAE/AF制御も所定周期で定期的に行われる。すなわち、撮像素子134Rから出力された画像信号が、所定周期で定期的にAE/AWB検出部146及びAF検出部144に加えられ、得られた積算値情報に基づいて定期的にAE/AF制御が行われる。
しかし、この3D動画撮影モード時におけるAE/AFの制御周期は、2D動画撮影モード時におけるAE/AFの制御周期よりも長い周期で行われる。これは露出の応答を遅くすることにより、絞り値の変化に伴う被写界深度の変化を遅くして、動画鑑賞時におけるユーザの負担を軽減するためである。
以下、本実施の形態のデジタルカメラ10における2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録処理の手順について説明する。
図5は、本実施の形態のデジタルカメラ10における2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影開始の指示の有無を判定する(ステップS10)。
撮影開始が指示されると、モードダイヤル22の設定情報に基づいて、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されているか、3D動画撮影モードに設定されているかを判定する(ステップS11)。
ここで、現在の撮影モードが3D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された3D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS12)。一方、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された2D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS18)。
この3D動画撮影用のAE/AFの制御周期と2D動画撮影用のAE/AFの制御周期の情報は、ROM116に格納されており、CPU110は、ROM116から読み出して、各制御周期を設定する。
3D動画撮影モードの場合は、この後、左右双方の撮像系の露出制御(ステップS13)、左右双方の撮像系のフォーカス制御(ステップS14)を行った後、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS15)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS16)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、CPU110は、動画の撮影処理を終了する。
一方、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS17)。すなわち、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS13に戻り、左右双方の撮像系の露出制御(ステップS13)、左右双方の撮像系のフォーカス制御(ステップS14)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS15)。
一方、2D動画撮影モードの場合は、AE/AFの制御周期を2D動画撮影用のAE/AF制御の周期に設定したのち(ステップS18)、一方(右側)の撮像系の露出制御(ステップS19)、フォーカス制御(ステップS20)を行い、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS21)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS22)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、動画の撮影処理を終了し、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS23)。すなわち、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS19に戻り、一方の撮像系の露出制御(ステップS19)、フォーカス制御(ステップS20)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS21)。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ10では、2D動画の撮影時は、2D動画撮影用に設定された制御周期でAE/AF制御が行われ、3D動画の撮影時は、2D動画撮影時よりも長い周期に設定された3D動画撮影用の制御周期でAE/AF制御が行われる。すなわち、3D動画撮影時は、2D動画撮影時よりもAE/AFの応答が遅くされる。
これにより、2D動画には2D動画の鑑賞に適した動画を撮影することができ、3D動画には3D動画の鑑賞に適した動画(被写界深度が頻繁に変化することがなく、鑑賞者に負担のかからない動画)を撮影でき、双方において高品質な動画を撮影することができる。
なお、設定する2D動画撮影用の制御周期については、特に限定されるものではなく、高品質な画像を撮影できる範囲において最適な周期に設定することが好ましい。また、3D動画撮影用の制御周期についても、その2D動画撮影用の制御周期よりも長い周期であって、高品質な画像を撮影できる範囲において最適な周期に設定することが好ましい。たとえば、2D動画撮影用の制御周期に対して通常で20%〜50%、最大で100%程度遅らせるようにする。
また、上記実施の形態では、AE/AFの双方の制御をそれぞれ2D動画撮影用の制御周期又は3D動画撮影用の制御周期で行うようにしているが、AE制御(露出制御)についてのみ2D動画撮影用の制御周期又は3D動画撮影用の制御周期で行うようにしてもよい。すなわち、AF制御(フォーカス制御)については、2D/3D共に同じ制御周期で行い、AE制御についてのみ2D動画撮影用の制御周期又は3D動画撮影用の制御周期で行うようにしてもよい。
なお、フォーカシングをマニュアル操作にて行う場合(MFモード)は、AF制御の処理は不要である。
また、露出制御については、一般に撮影感度、絞り値、シャッタ速度を変えることにより行われるが、被写界深度は絞り値に応じて変化するので、3D動画撮影時は、絞りを固定し(絞り値一定)、撮影感度とシャッタ速度で露出を制御するようにしてもよい。この場合、被写界深度は変わらないので、必ずしも2D撮影と3D撮影とで露出の制御周期を変える必要はない。
なお、絞りを変えると、被写界深度が変化するので、光量変化が20〜50%のときは、絞りは固定し、撮影感度又はシャッタ速度又はその双方を調整して露出を制御することが好ましい(より好ましくは撮影感度を調整して露出を制御する)。
以下、本発明に係る撮影装置の第2の実施の形態として、上記デジタルカメラ10で3D動画撮影モード時に絞りを固定して露出制御する場合の処理について説明する。
図6は、第2の実施の形態のデジタルカメラにおける2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影開始の指示の有無を判定する(ステップS30)。
撮影開始が指示されると、モードダイヤル22の設定情報に基づいて、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されているか、3D動画撮影モードに設定されているかを判定する(ステップS31)。
ここで、現在設定されている撮影モードが3D動画撮影モードであると判定すると、CPU110は、左右双方の撮影レンズ14R、14Lの絞り132R、132Lをあらかじめ設定された3D動画撮影用の絞り値(たとえば、最大絞り値)に設定する(ステップS32)。
そして、固定された絞り値の下で左右双方の撮像系の露出制御を行い(この場合、撮影感度とシャッタ速度を調整して露出制御を行う)(ステップS33)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS34)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS35)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS36)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、CPU110は、動画の撮影処理を終了する。
一方、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS37)。すなわち、あらかじめ設定されたAE/AFの制御周期(2D/3D共通)に達したか否かを判定する。そして、設定されたAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS33に戻り、左右双方の撮像系の露出制御(ステップS33)、左右双方の撮像系のフォーカス制御(ステップS34)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS35)。
一方、ステップS32において、2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、一方(右側)の撮像系の露出制御(この場合、絞り値と撮影感度とシャッタ速度を調整して露出制御を行う)(ステップS38)、フォーカス制御(ステップS39)を行って、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS40)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS41)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、動画の撮影処理を終了し、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS42)。すなわち、あらかじめ設定されたAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期(2D/3D共通)に達したと判定すると、ステップS38に戻り、一方の撮像系の露出制御(ステップS38)、フォーカス制御(ステップS39)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS40)。
このように、2D/3D共に同じ制御周期でAE/AF制御を行う一方、3D動画の撮影時は、絞りを固定して露出制御を行う。これにより、2D/3Dのそれぞれの鑑賞に適した高品質な動画を撮影することができる。すなわち、3D動画には、絞りの変化に基づく被写界深度の変化のない高品質な動画(鑑賞者に負担をかけることのない動画)を撮影することができる。
なお、上記例では、3D動画撮影時において、絞りを固定し、シャッタ速度と撮影感度の双方を調整して露出制御を行っているが、シャッタ速度又は撮影感度のいずれか一方を固定し、他方を調整して露出制御を行うようにしてもよい。また、2D動画撮影時も絞りを固定し、シャッタ速度と撮影感度の双方又は一方を調整して露出制御を行うようにしてもよい。
また、露出制御は、この他、撮影光路上に光の透過率を調整可能な光透過率調整手段を設置し、その光透過率調整手段で光の透過率を変えることによっても行うことができるので、この種の光透過率調整手段を併用して(あるいは単独で)、露出制御を行うようにしてもよい。たとえば、3D動画撮影時において、絞りを固定し、シャッタ速度、撮影感度、光の透過率のいずれか一以上を調整して露出制御を行うようにしてもよい。
なお、光透過率調整手段には、たとえば、液晶セル(特開平10-020354号公報)やNDフィルタを用いることができる。NDフィルタを用いる場合は、透過率の異なるフィルタを複数用意し、段階的に透過率を切り替えるようにしてもよい。
また、上記実施の形態のように、3D動画撮影時に絞りを固定して露出制御を行う場合において、2D動画の撮影時は、2D動画撮影用に設定された制御周期でAE/AF制御を行い、3D動画の撮影時は、2D動画撮影時よりも長い周期に設定された3D動画撮影用の制御周期でAE/AF制御を行うようにしてもよい。
以下、本発明に係る撮影装置の第3の実施の形態として、上記デジタルカメラ10で、3D動画撮影モード時に3D動画撮影用の制御周期でAE/AF制御を行うとともに、絞りを固定して露出制御を行う場合の処理について説明する。
図7は、第3の実施の形態のデジタルカメラにおける2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影開始の指示の有無を判定する(ステップS50)。
撮影開始が指示されると、モードダイヤル22の設定情報に基づいて、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されているか、3D動画撮影モードに設定されているかを判定する(ステップS51)。
ここで、現在の撮影モードが3D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された3D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS52)。一方、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された2D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS59)。
3D動画撮影モードの場合、CPU110は、この後、左右双方の撮影レンズ14R、14Lの絞り132R、132Lをあらかじめ設定された3D動画撮影用の絞り値(たとえば、最大絞り値)に設定する(ステップS53)。
そして、固定された絞り値の下で左右双方の撮像系の露出制御を行い(この場合、撮影感度とシャッタ速度を調整して露出制御を行う)(ステップS54)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS55)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS56)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS57)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、CPU110は、動画の撮影処理を終了する。
一方、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS58)。すなわち、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS54に戻り、左右双方の撮像系の露出制御(ステップS54)、左右双方の撮像系のフォーカス制御(ステップS55)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS56)。
一方、2D動画撮影モードの場合は、AE/AFの制御周期を2D動画撮影用のAE/AF制御の周期に設定したのち(ステップS59)、一方(右側)の撮像系の露出制御(ステップS60)、フォーカス制御(ステップS61)を行い、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS62)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS63)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、動画の撮影処理を終了し、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS64)。すなわち、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS60に戻り、一方の撮像系の露出制御(ステップS60)、フォーカス制御(ステップS61)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS62)。
このように、2D動画の撮影時は、2D動画撮影用に設定された制御周期でAE/AF制御を行い、3D動画の撮影時は、2D動画撮影時よりも長い周期に設定された3D動画撮影用の制御周期でAE/AF制御を行うとともに、絞りを固定して露出制御を行うようにしてもよい。これにより、2D動画には2D動画の鑑賞に適した動画を撮影することができ、3D動画には3D動画の鑑賞に適した動画を撮影でき、双方において高品質な動画を撮影することができる。
なお、上記実施の形態では、3D動画撮影用の絞り値に最大絞り値を設定しているが、3D動画撮影用の絞り値をいかなる値に設定するかは、特に限定されるものではなく、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい(メニュー画面等でユーザが設定できるように構成する)。あらかじめ設定された固定値を用いる場合は、ROM116等に記録しておき、必要に応じて読み出せるようにすることが好ましい。また、任意に設定できるようにする場合は、ユーザが設定した絞り値の情報をフラッシュROM118に格納し、必要に応じて読み出せるようにすることが好ましい。
次に、本発明に係る撮影装置の第4の実施の形態について説明する。
上記のように、3D動画はピントの合う範囲(被写界深度)が頻繁に変わると、目及び脳の調整が頻繁に行われることになり、鑑賞者の疲労が増強される傾向にある。
マクロ撮影では、被写界深度が微小に変化しても、主要被写体の映り方が大きく変わるため、絞りが頻繁に変化して被写界深度が変化すると、鑑賞者に極度の疲労感を与える。
そこで、3D動画撮影モード時に、マクロ撮影する場合は絞りを固定して撮影する。
以下、このような撮影処理を上記デジタルカメラ10で行う場合について説明する。
図8は、第4の実施の形態のデジタルカメラにおける2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影開始の指示の有無を判定する(ステップS70)。
撮影開始が指示されると、モードダイヤル22の設定情報に基づいて、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されているか、3D動画撮影モードに設定されているかを判定する(ステップS71)。
ここで、現在の撮影モードが3D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された3D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS72)。一方、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された2D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS80)。
3D動画撮影モードの場合、CPU110は、この後、マクロ撮影機能がONされているか否かを判定する(ステップS73)。
ここで、マクロ撮影機能がONされていると判定すると、左右双方の撮影レンズ14R、14Lの絞り132R、132Lをあらかじめ設定されたマクロ撮影用の絞り値(たとえば、最大絞り値)に設定する(ステップS74)。そして、その固定された絞り値の下で左右双方の撮像系の露出制御を行い(この場合、撮影感度とシャッタ速度を調整して露出制御を行う)(ステップS75)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS76)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS77)。
一方、マクロ撮影機能がOFFされていると判定すると、絞り132R、132Lは固定せずに左右双方の撮像系の露出制御を行い(ステップS75)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS76)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS77)。
この後、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定し(ステップS78)、撮影終了の指示ありと判断すると、動画の撮影処理を終了する。
一方、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS79)。すなわち、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS73に戻り、マクロ撮影機能がONされているか否かを判定し(ステップS73)、上記の判定結果に応じた処理を実行する。
一方、上記ステップS51で3D動画撮影モードに設定されていないと判定すると、すなわち、2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期を2D動画撮影用のAE/AF制御の周期に設定する(ステップS80)。そして、一方(右側)の撮像系の露出制御(ステップS81)、フォーカス制御(ステップS82)を行い、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS83)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS84)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、CPU110は、動画の撮影処理を終了し、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS85)。すなわち、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS81に戻り、一方の撮像系の露出制御(ステップS81)、フォーカス制御(ステップS82)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS83)。
このように、本実施の形態のデジタルカメラでは、3D動画の撮影時において、2D動画の撮影時よりも長い周期でAE/AF制御を行うとともに、マクロ撮影機能がONされたときは、マクロ撮影用に設定された絞り値に絞りを固定して露出制御を行う。これにより、マクロ撮影された3D動画であっても鑑賞者に過度の負担をかけることのない高品質な3D動画を撮影することができる。
なお、マクロ撮影用の絞り値は、特に限定されるものではないが、最大絞り値に設定することにより、被写界深度(ピントの合う範囲)を広げることができ、より立体感のある画像を提供することができる。したがって、マクロ撮影用の絞り値には、最大絞り値を設定することが好ましい。なお、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい(メニュー画面等でユーザが任意に設定できるように構成する。)。
また、上記実施の形態では、3D動画撮影モード時に3D動画撮影モード用に設定された制御周期でAE/AFの制御を行うようにしているが、マクロ撮影機能がONされた場合は、絞り値が固定され、被写界深度が一定になるので、2D動画撮影モードと同じ制御周期でAE/AFの制御を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態において、絞りを固定した際、露出制御は、シャッタ速度と撮影感度の双方を調整して露出制御を行っているが、シャッタ速度又は撮影感度のいずれか一方を固定し、他方を調整して露出制御を行うようにしてもよい。また、光透過率調整手段を併用して(あるいは単独で)、露出制御を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、3D動画撮影モード時に3D動画撮影モード用に設定された制御周期でAE/AFの制御を行うようにしているが、AE制御(露出制御)についてのみ3D動画撮影モード用に設定された制御周期で行い、AF制御については、2D動画撮影モードと同じ制御周期で制御を行うようにしてもよい。
なお、フォーカシングをマニュアル操作にて行う場合は、AF制御の処理は不要である。
次に、本発明に係る撮影装置の第5の実施の形態について説明する。
図9は、本発明が適用されたデジタルカメラの第5の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
上述した第1の実施の形態のデジタルカメラに対して手ブレ検出部170を備えている点で相違している。
3D動画において、手ブレにより像ブレが発生した状態で被写界深度が頻繁に変化すると、目及び脳の調整が頻繁に行われ、鑑賞者の疲労が増強される。
そこで、本実施の形態のデジタルカメラ10Aでは、3D動画の撮影時、2D動画の撮影時よりも長い制御周期でAE/AFの各制御を行う一方、その3D動画の撮影中に手ブレが検出されると、更に長い周期でAE/AFの各制御を行うようにする。
なお、手ブレ検出部170は、公知の手ブレ検出手段で構成することができ、たとえば、水平、垂直方向の角速度を検出する角速度センサ等で構成することができる。
図10は、第5の実施の形態のデジタルカメラにおける2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影開始の指示の有無を判定する(ステップS90)。
撮影開始が指示されると、モードダイヤル22の設定情報に基づいて、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されているか、3D動画撮影モードに設定されているかを判定する(ステップS91)。
ここで、現在の撮影モードが3D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された3D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS92)。一方、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された2D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS100)。
3D動画撮影モードの場合、CPU110は、この後、手ブレの有無を判定する(ステップS93)。すなわち、手ブレ検出部170で手ブレが検出されているか否かを判定する。そして、手ブレありと判定すると、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された手ブレ用の制御周期に設定する(ステップS94)。この手ブレ用の制御周期は、3D動画撮影用の制御周期よりも更に長く設定されている。したがって、AE/AFの制御の応答は更に遅らされることとなる。この後、CPU110は、左右双方の撮像系の露出制御を行い(ステップS95)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS96)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS97)。
一方、ステップS93で手ブレなしと判定すると、CPU110は、AE/AFの制御の制御周期は変えずに、左右双方の撮像系の露出制御を行い(ステップS95)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS96)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS97)。
この後、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定し(ステップS98)、撮影終了の指示ありと判断すると、動画の撮影処理を終了する。
一方、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS99)。すなわち、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期、又は、手ブレ用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期、又は、手ブレ用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS93に戻り、マクロ撮影機能がONされているか否かを判定し(ステップS93)、上記の判定結果に応じた処理を実行する。
一方、上記ステップS91で3D動画撮影モードに設定されていないと判定すると、すなわち、2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期を2D動画撮影用のAE/AF制御の周期に設定する(ステップS100)。そして、一方(右側)の撮像系の露出制御(ステップS101)、フォーカス制御(ステップS102)を行い、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS103)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS104)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、CPU110は、動画の撮影処理を終了し、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS105)。すなわち、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS101に戻り、一方の撮像系の露出制御(ステップS101)、フォーカス制御(ステップS102)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS103)。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ10Aでは、3D動画の撮影時において、2D動画の撮影時よりも長い周期でAE/AF制御を行うとともに、手ブレが検出されたときは、更に長い周期でAE/AF制御を行う。これにより、手ブレが生じた3D動画であっても鑑賞者に過度の負担をかけることのない高品質な3D動画を撮影することができる。
なお、上記実施の形態では、3D動画撮影時に手ブレが検出された場合、手ブレ用に設定された周期でAE/AF制御を行うようにしているが、手ブレが検出された場合、AE制御についてのみ手ブレ用に設定された周期で行うようにしてもよい(AF制御については、3D動画撮影用に設定された制御周期で実行する。)。
また、3D動画撮影時に手ブレが検出された場合、制御周期を変更するのではなく、絞りを固定して撮影するようにしてもよい。この場合、撮影感度、シャッタ速度等を調整して露出制御を行う。
次に、本発明に係る撮影装置の第6の実施の形態について説明する。
図11は、本発明が適用されたデジタルカメラの第6の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
上述した第1の実施の形態のデジタルカメラに対してパン/チルト検出部172を備えている点で相違している。
カメラがパンニング又はチルティング操作(パン/チルト操作)されると、画像が大きく動くが、3D動画において、このように画像が大きく動いた状態で被写界深度が変化すると、目及び脳の調整が頻繁に行われ、鑑賞者の疲労が増強される。
そこで、本実施の形態のデジタルカメラ10Bでは、3D動画の撮影時、2D動画の撮影時よりも長い制御周期でAE/AFの各制御を行う一方、その3D動画の撮影中にパン/チルト動作が検出されると、更に長い周期でAE/AFの各制御を行うようにする。
なお、パンニング及びチルティングの動作を検出するパン/チルト検出部172は、公知の検出手段で構成することができ、たとえば、水平、垂直方向の角速度を検出する角速度センサ等で構成することができる。
図12は、第6の実施の形態のデジタルカメラにおける2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影開始の指示の有無を判定する(ステップS110)。
撮影開始が指示されると、モードダイヤル22の設定情報に基づいて、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されているか、3D動画撮影モードに設定されているかを判定する(ステップS111)。
ここで、現在の撮影モードが3D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された3D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS112)。一方、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された2D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS120)。
3D動画撮影モードの場合、CPU110は、この後、パン/チルト動作の有無を判定する(ステップS113)。すなわち、パン/チルト検出部172で手ブレが検出されているか否かを判定する。そして、パン/チルト動作ありと判定すると、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定されたパン/チルト用の制御周期に設定する(ステップS114)。このパン/チルト用の制御周期は、3D動画撮影用の制御周期よりも更に長く設定されている。したがって、AE/AFの制御の応答は更に遅らされることとなる。この後、CPU110は、左右双方の撮像系の露出制御を行い(ステップS115)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS116)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS117)。
一方、ステップS113でパン/チルト動作なしと判定すると、CPU110は、AE/AFの制御の制御周期は変えずに、左右双方の撮像系の露出制御を行い(ステップS115)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS116)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS117)。
この後、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定し(ステップS118)、撮影終了の指示ありと判断すると、動画の撮影処理を終了する。
一方、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS119)。すなわち、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期、又は、パン/チルト用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期、又は、パン/チルト用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS113に戻り、マクロ撮影機能がONされているか否かを判定し(ステップS113)、上記の判定結果に応じた処理を実行する。
一方、上記ステップS111で3D動画撮影モードに設定されていないと判定すると、すなわち、2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期を2D動画撮影用のAE/AF制御の周期に設定する(ステップS120)。そして、一方(右側)の撮像系の露出制御(ステップS121)、フォーカス制御(ステップS122)を行い、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS123)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS124)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、CPU110は、動画の撮影処理を終了し、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS125)。すなわち、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS121に戻り、一方の撮像系の露出制御(ステップS121)、フォーカス制御(ステップS122)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS123)。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ10Bでは、3D動画の撮影時において、2D動画の撮影時よりも長い周期でAE/AF制御を行うとともに、パン/チルト動作が検出されたときは、更に長い周期でAE/AF制御を行う。これにより、パン/チルト動作によって画像が大きく変化した3D動画であっても鑑賞者に過度の負担をかけることのない高品質な3D動画を撮影することができる。
なお、上記実施の形態では、パンニングとチルティングの双方を検出するようにしているが、いずれか一方のみを検出するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、3D動画撮影時にパン/チルト動作が検出された場合、パン/チルト用に設定された周期でAE/AF制御を行うようにしているが、パン/チルト動作が検出された場合、AE制御についてのみパン/チルト用に設定された周期で行うようにしてもよい(AF制御については、3D動画撮影用に設定された制御周期で実行する。)。
また、3D動画撮影時にパン/チルト動作が検出された場合、制御周期を変更するのではなく、絞りを固定して撮影するようにしてもよい。この場合、撮影感度、シャッタ速度等を調整して露出制御を行う。
次に、本発明に係る撮影装置の第7の実施の形態について説明する。
図13は、本発明が適用されたデジタルカメラの第7の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
上述した第1の実施の形態のデジタルカメラに対して動きベクトル検出部174を備えている点で相違している。
3D動画では、主要被写体が動いている時に被写界深度が変化すると、目及び脳の調整が頻繁に行われ、鑑賞者の疲労が増強される。
そこで、本実施の形態のデジタルカメラ10Cでは、3D動画の撮影時、2D動画の撮影時よりも長い制御周期でAE/AFの各制御を行う一方、その3D動画の撮影中、被写体に一定以上の動きが検出されると、更に長い周期でAE/AFの各制御を行うようにする。
動きベクトル検出部174は、CPU110からの指令に基づいて撮像素子134Rが取得した画像のフィールド間の動きを表す動きベクトルを検出する。動きベクトルの検出方法は、たとえば、時空間勾配法、ブロックマッチング法等の公知の方法を用いることができる。CPU110は、この動きベクトル検出部174で検出される動きベクトルに基づいて被写体が一定以上動いたか否かを判定する。
図14は、第7の実施の形態のデジタルカメラにおける2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影開始の指示の有無を判定する(ステップS130)。
撮影開始が指示されると、モードダイヤル22の設定情報に基づいて、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されているか、3D動画撮影モードに設定されているかを判定する(ステップS131)。
ここで、現在の撮影モードが3D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された3D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS132)。一方、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された2D動画撮影用の制御周期に設定する(ステップS140)。
3D動画撮影モードの場合、CPU110は、この後、被写体に一定以上の動きがあるか否かを判定する(ステップS133)。そして、被写体に一定以上の動きありと判定すると、AE/AFの制御周期をあらかじめ設定された動く被写体用の制御周期に設定する(ステップS134)。この動く被写体用の制御周期は、3D動画撮影用の制御周期よりも更に長く設定されている。したがって、AE/AFの制御の応答は更に遅らされることとなる。この後、CPU110は、左右双方の撮像系の露出制御を行い(ステップS135)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS136)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS137)。
一方、ステップS133で被写体に一定以上の動きがないと判定すると、CPU110は、AE/AFの制御の制御周期は変えずに、左右双方の撮像系の露出制御を行い(ステップS135)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS136)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS137)。
この後、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定し(ステップS138)、撮影終了の指示ありと判断すると、動画の撮影処理を終了する。
一方、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS139)。すなわち、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期、又は、動く被写体用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された3D動画撮影用のAE/AFの制御周期、又は、動く被写体用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS133に戻り、マクロ撮影機能がONされているか否かを判定し(ステップS133)、上記の判定結果に応じた処理を実行する。
一方、上記ステップS131で3D動画撮影モードに設定されていないと判定すると、すなわち、2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期を2D動画撮影用のAE/AF制御の周期に設定する(ステップS140)。そして、一方(右側)の撮像系の露出制御(ステップS141)、フォーカス制御(ステップS142)を行い、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS143)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS144)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、CPU110は、動画の撮影処理を終了し、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS145)。すなわち、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS141に戻り、一方の撮像系の露出制御(ステップS141)、フォーカス制御(ステップS142)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS143)。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ10Cでは、3D動画の撮影時において、2D動画の撮影時よりも長い周期でAE/AF制御を行うとともに、被写体に一定以上の動きが検出されたときは、更に長い周期でAE/AF制御を行う。これにより、被写体が動く場合であっても鑑賞者に過度の負担をかけることのない高品質な3D動画を撮影することができる。
なお、上記実施の形態では、3D動画撮影時に被写体に一定以上の動きが検出された場合、動く被写体用に設定された周期でAE/AF制御を行うようにしているが、被写体に一定以上の動きが検出された場合、AE制御についてのみ動く被写体用に設定された周期で行うようにしてもよい(AF制御については、3D動画撮影用に設定された制御周期で実行する。)。
また、3D動画撮影時に被写体に一定以上の動きが検出された場合、制御周期を変更するのではなく、絞りを固定して撮影するようにしてもよい。この場合、撮影感度、シャッタ速度等を調整して露出制御を行う。
次に、本発明に係る撮影装置の第8の実施の形態について説明する。
図15は、本発明が適用されたデジタルカメラの第8の実施の形態の電気的構成を示すブロック図である。
上述した第1の実施の形態のデジタルカメラに対してIフレームタイミング検出部176を備えている点で相違している。
本実施の形態のデジタルカメラ10Dでは、撮影により得られた動画データに対してMPEG2規格に準拠した圧縮処理を施してメモリカード156に記録するようにしている。
MPEG2規格の圧縮では、Iフレーム、Pフレーム、Bフレームに分けた圧縮が行われる(MPEG1又は4規格でも同様)。Iフレームは、基準となるフレーム画面のみで圧縮が行われ、Pフレームは、Iフレームを基準にして前方の画像を参照して圧縮が行われる。また、Bフレームは、Iフレーム又はPフレームの前方及び後方の画像を参照して圧縮が行われる。
ここで、PフレームやBフレームのタイミングで露出制御を行うと、画像の明るさが大きく変わるため、圧縮率を上げられなかったり、圧縮率を固定している場合には、画質が劣化したりするという問題がある。
そこで、本実施の形態のデジタルカメラ10Dでは、3D動画撮影モード時、Iフレームの画像のタイミングで露出制御を行うことにより、画質劣化のない高品質な3D動画を撮影する。
Iフレームタイミング検出部176は、3D動画撮影時、CPU110からの指令に従ってIフレームのタイミングを検出し、CPU110に出力する。
CPU110は、3D動画撮影モード時、このIフレームタイミング検出部176の出力に基づいてIフレームのタイミングで露出制御を行う。
図16は、第8の実施の形態のデジタルカメラにおける2D動画撮影モード時と3D動画撮影モード時の撮影、記録の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影開始の指示の有無を判定する(ステップS150)。
撮影開始が指示されると、モードダイヤル22の設定情報に基づいて、現在の撮影モードが2D動画撮影モードに設定されているか、3D動画撮影モードに設定されているかを判定する(ステップS151)。
ここで、現在の撮影モードが3D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、左右双方の撮像系の露出制御を行い(ステップS152)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行った後(ステップS153)、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS154)。
この後、CPU110は、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定し(ステップS155)、撮影終了の指示ありと判断すると、動画の撮影処理を終了する。
一方、CPU110は、Iフレームタイミング検出部176からの出力に基づいて、Iフレームのタイミングか否かを判定する(ステップS156)。そして、Iフレームのタイミングと判定すると、ステップS152に戻り、左右双方の撮像系の露出制御(ステップS152)、左右双方の撮像系のフォーカス制御を行い(ステップS153)、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS154)。
一方、上記ステップS151で3D動画撮影モードに設定されていないと判定すると、すなわち、2D動画撮影モードに設定されていると判定すると、CPU110は、AE/AFの制御周期を2D動画撮影用のAE/AF制御の周期に設定する(ステップS157)。そして、一方(右側)の撮像系の露出制御(ステップS158)、フォーカス制御(ステップS159)を行い、動画の撮影、記録処理を実行する(ステップS160)。そして、シャッタボタン18からの入力に基づいて、動画の撮影終了の指示の有無を判定する(ステップS161)。
この判定で撮影終了の指示ありと判定すると、CPU110は、動画の撮影処理を終了し、撮影終了の指示なしと判定すると、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS162)。すなわち、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したか否かを判定する。そして、設定された2D動画撮影用のAE/AFの制御周期に達したと判定すると、ステップS158に戻り、一方の撮像系の露出制御(ステップS158)、フォーカス制御(ステップS159)を行い、動画の撮影、記録処理を継続して実行する(ステップS160)。
このように、本実施の形態のデジタルカメラ10Dでは、3D動画の撮影時において、MPEG圧縮される動画のIフレームのタイミングでAE/AF制御が行われる。これにより、高い圧縮率を維持しつつ画質劣化の少ない高品質な3D動画を撮影することができる。また、これにより、生成された3D動画を鑑賞する際の鑑賞者の負担も軽減することができる。
なお、上記実施の形態では、3D動画撮影時、IフレームのタイミングでAE/AFの双方の制御を行うようにしているが、AE制御についてのみIフレームのタイミングで実行し、AF制御については、別途設定された制御周期で実行するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、MPEG2規格に準拠した圧縮処理を施す場合について説明した、MPEG1又はMPEG4規格に準拠した圧縮処理を施す場合についても同様に処理することができる。また、深さ方向のデータなども参照する3D専用の圧縮を行う場合でもIフレームに相当する基準のタイミングで露出制御を行うことにより、同様の効果を得ることができる。すなわち、MPEG圧縮に限らず、上記と同種の圧縮方法を採用して動画を記録する場合には、Iフレームに相当する基準のタイミングで露出制御を行うことにより、同様の効果を得ることができる。
なお、上記一連の実施の形態では、左右二系統の撮像系を有するカメラに本発明を適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。三系統以上の撮像系を有するカメラ(いわゆる多視点カメラ)にも同様に適用し、同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、一台のデジタルカメラに左右二系統の撮像系を内蔵させる構成としているが、複数台のデジタルカメラを用いて立体撮影システムを構成した場合(たとえば、複数台のデジタルカメラで同一被写体を異なる視点から同期して撮影できるように構成した場合等)にも同様に本発明を適用することができる。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、撮影モードの切り替えをモードダイヤル22による切り替え操作で行うようにしているが、メニュー画面で行うようにしてもよい。マクロ撮影モードのON/OFFの切り替えについてもメニュー画面で行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、共通のシャッタボタンで動画撮影と静止画撮影の撮影指示を行うようにしているが、動画撮影と静止画撮影とで別々の撮影指示手段を設けてもよい。この場合、2D/3Dの切替手段(たとえば、切替スイッチやメニュー設定)を設け、動画撮影用の撮影指示手段で撮影指示が出されたときは、自動的に動画撮影を行い、静止画撮影用の撮影指示手段で撮影指示が出されたときは、自動的に静止画撮影を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、3D動画の生成までも行うように構成しているが、3D動画の生成処理は、別の装置で構成するようにしてもよい。すなわち、本発明が適用される撮影装置は、少なくとも3D動画を生成するための動画(同一被写体を異なる視点から撮影した動画)を撮影できる構成のものであればよい。したがって、3D用の動画を撮影、記録できる構成であればよい。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、左右二系統の撮像系から得られた動画、静止画を1枚のメモリカード156に記録する構成としているが、メモリカードを二枚装填できる構成とし、左右二系統の撮像系から得られた動画、静止画をそれぞれ個別にメモリカードに記録できる構成としてもよい。3以上の撮像系を有する場合も同様である。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、3D動画撮影時において、左右二系統の撮像系から得られた3D用の動画を時分割方式にて1枚のメモリカードに記録する構成としているが、左右二系統の撮像系から得られた各動画データを1枚のメモリカードに記録する構成としてもよい。この場合、各動画データを互いに関連付けて個別にメモリカードに記録する構成としてもよいし、また、各画像データを1つの画像ファイルにまとめてメモリカードに記録する構成としてもよい。3以上の撮像系を有する場合も同様である。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、2Dの動画、静止画を撮影する際、一方(右側)の撮像系のみを利用して撮影、記録を行っているが、左右双方の撮像系を利用して撮影、記録を行うようにしてもよい。また、いずれ(双方を含む)の撮像系を利用するかをユーザが選択できるようにしてもよい。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、モニタが1つで構成されているが、組み込む撮像系の数だけ用意するようにしてもよい。この場合、各モニタには各撮像系で撮影された画像を表示するようにしてもよい。なお、一つのモニタで表示エリアを分割し、二つの撮像系の映像を並列して表示できるようにしてもよい。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、絞り132R、132Lとしてアイリス絞りを用いているが、絞りの種類は、特に限定されるものではない。この他、ターレット絞りや二枚羽根式絞り、電子ペーパ等で構成した絞り等を用いることもできる。また、絞りを可変できる段数も特に限定されるものではなく、少なくとも1段以上変化できる構成であればよい。
また、撮影感度を調整する方法として、本実施の形態のデジタルカメラでは、アナログ信号処理部138R、138Lで撮像素子134R、134Lから出力された画像信号を増幅する方法(いわゆるアナログゲインによる制御方法)を採用しているが、撮影感度を調整する方法は、これに限定されず、たとえば、デジタル信号処理部142L、142Rで信号処理して撮影感度を調整する方法(いわゆるデジタルゲインによる制御方法)を採用してもよい。また、デジタル信号処理部142L、142Rでγカーブを調整して、撮影感度を調整するようにしてもよい。
また、手ブレやパン/チルト動作の検出には、角速度センサの他、ホール素子やMEMSなどのセンサを使用してもよい。なお、撮影レンズ又は撮像素子に手ブレ補正機能を備えている場合には、それらに使用される手ブレ検出手段やパン/チルト検出手段を流用することが好ましい。
また、圧縮・伸張処理については、専用の回路を用いてハードで行ってもよいし、ソフトで行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、2D/3Dの動画撮影機能に加えて、2D/3Dの静止画撮影機能を備えているが、本発明が適用可能な撮影装置は、少なくとも2D/3Dの動画撮影機能を備えていればよい。
また、上記実施の形態のデジタルカメラでは、音声記録については、特に言及していないが、音声記録ができるようにすることももちろん可能である。
10〜10D…デジタルカメラ、12…カメラボディ、14R、14L…撮影レンズ、18…シャッタボタン、20…電源/モードスイッチ、22…モードダイヤル、24…モニタ、26…ズームボタン、28…十字ボタン、30…MENU/OKボタン、32…DISPボタン、34…BACKボタン、36…マクロボタン、110…CPU、112…操作部、116…ROM、118…フラッシュROM、120…SDRAM、122…VRAM、124R、124L…ズームレンズ制御部、126R、126L…フォーカスレンズ制御部、128R、128L…絞り制御部、134R、134L…撮像素子、136R、136L…タイミングジェネレータ(TG)、138R、138L…アナログ信号処理部、140R、140L…A/D変換器、141R、141L…画像入力コントローラ、142R、142L…デジタル信号処理部、144…AF検出部、146…AE/AWB検出部、150…3D画像生成部、152…圧縮・伸張処理部、154…メディア制御部、156…メモリカード、158…表示制御部、160…電源制御部、162…バッテリ、164…ストロボ制御部、170…手ブレ検出部、172…パン/チルト検出部、174…動きベクトル検出部、176…Iフレームタイミング検出部