JP2002207162A - デジタルカメラ - Google Patents

デジタルカメラ

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JP2002207162A
JP2002207162A JP2001004897A JP2001004897A JP2002207162A JP 2002207162 A JP2002207162 A JP 2002207162A JP 2001004897 A JP2001004897 A JP 2001004897A JP 2001004897 A JP2001004897 A JP 2001004897A JP 2002207162 A JP2002207162 A JP 2002207162A
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evaluation value
lens
focus position
digital camera
image
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JP2001004897A
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Shinichi Fujii
真一 藤井
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタルカメラにおいてより高精度に合焦位
置を特定すること。 【解決手段】 AFモータM2によりズームレンズ30
1におけるレンズ位置を段階的に駆動しながら、CCD
撮像素子303で得られる画像を取得する。各レンズ位
置で得られる画像に基づいて、コントラスト評価部21
1aはコントラスト評価値を求め、エッジ評価部211
bはエッジ評価値を求める。合焦位置特定部211c
は、コントラスト評価値によって高精度に合焦位置を特
定できる場合にはコントラスト評価値に基づく合焦位置
を求める。これに対し、コントラスト評価値によって合
焦位置を特定できない場合にはエッジ評価値に基づく合
焦位置を求め、レンズ駆動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタルカメラ
に関し、特にデジタルカメラにおける自動合焦(以下、
「オートフォーカス」又は「AF」ともいう。)の技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタルカメラにおけるオートフ
ォーカス技術として、エッジ方式のオートフォーカスと
いうものが知られている。エッジ方式のオートフォーカ
スは、CCD撮像素子で得られる画像のエッジ幅を求
め、合焦状態であればエッジ幅が小さくなることからエ
ッジ幅が最小となる撮影レンズの位置を求め、その位置
を合焦位置として特定するものである。
【0003】また、画像のコントラストが最大となる位
置を求め、その位置を合焦位置として特定するコントラ
スト方式(いわゆる山登り方式)のオートフォーカスも
知られている。
【0004】一般に、撮影レンズが合焦位置近傍にある
場合には、エッジ方式よりもコントラスト方式の方が高
精度で合焦位置を特定することができるため、撮影レン
ズの最終的な合焦位置を求める場合にはコントラスト方
式による方が精度の高いオートフォーカスが実現でき
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、被写体
の輝度が低い場合や、蛍光灯下のようなフリッカー現象
がある場合には、コントラスト方式では正確に合焦位置
を特定することが困難になるという問題がある。
【0006】また、被写体が動体である場合には動体動
作の予測を行って合焦位置を求めるいわゆるコンティニ
ュアスAFを行うことが望ましいが、上記のようにコン
トラスト方式で正確に合焦位置が求められない場合には
動体動作の予測精度も低くなり、撮影時には暈けた画像
が得られることになる。
【0007】そこで、この発明は、上記課題に鑑みてな
されたものであって、より高精度に合焦位置を特定する
ことのできるデジタルカメラを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、被写体像を撮像手段で光
電変換して画像を生成するデジタルカメラであって、前
記被写体像の合焦状態を実現する撮影レンズを光軸方向
に駆動する駆動手段と、前記撮像手段で得られる画像の
コントラストに基づいて前記被写体像の合焦状態に関す
る第1の評価値を求めるコントラスト評価手段と、前記
撮像手段で得られる画像のエッジ幅に基づいて前記被写
体像の合焦状態に関する第2の評価値を求めるエッジ評
価手段と、前記第1の評価値に基づいて前記撮影レンズ
の合焦位置を特定することができない場合に、前記第2
の評価値に基づいて前記合焦位置を特定する合焦位置特
定手段と、を備えている。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のデジタルカメラにおいて、前記駆動手段は前記撮影レ
ンズを段階的に駆動させ、前記コントラスト評価手段と
前記エッジ評価手段とは、前記撮影レンズの各レンズ位
置において前記撮像手段から得られる画像に基づいて、
前記第1の評価値と前記第2の評価値とを求めることを
特徴としている。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載のデジタルカメラにおいて、前記合焦位置特定手
段が、前記第2の評価値に基づいて前記撮影レンズの前
記合焦位置を特定することができない場合に、所定のレ
ンズ位置を前記合焦位置として特定することを特徴とし
ている。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
のデジタルカメラにおいて、前記合焦位置特定手段が、
前記第1の評価値に基づいて前記合焦位置を特定する場
合に前記各レンズ位置において得られる前記第1の評価
値の変化量に基づいて前記合焦位置を特定し、前記第2
の評価値に基づいて前記合焦位置を特定する場合に前記
各レンズ位置において得られる前記第2の評価値の変化
量に基づいて前記合焦位置を特定することを特徴として
いる。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項2又は4
に記載のデジタルカメラにおいて、前記合焦位置特定手
段が、前記各レンズ位置において得られる前記第1の評
価値又は前記第2の評価値に対して補間処理を施すこと
により、前記第1の評価値の最大値又は前記第2の評価
値の最小値を求めて前記合焦位置を特定することを特徴
としている。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
のデジタルカメラにおいて、前記補間処理が、急傾斜延
長法による補間処理であることを特徴としている。
【0014】請求項7に記載の発明は、被写体像を撮像
手段で光電変換して画像を生成するデジタルカメラであ
って、第1の方法により前記被写体像の合焦状態を実現
する第1の自動合焦手段と、前記第1の方法とは異なる
第2の方法により前記被写体像の合焦状態を実現する第
2の自動合焦手段と、被写体が動体である場合に、前記
第1の自動合焦手段と前記第2の自動合焦手段とのいず
れか一方を機能させることにより、前記動体の動作を予
測して前記被写体像の合焦状態を実現する制御手段と、
備えている。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
のデジタルカメラにおいて、前記第1の自動合焦手段
が、前記撮像手段で得られる画像のコントラストに基づ
いて前記被写体像の合焦状態に関する第1の評価値を求
め、前記第1の評価値が最大となる位置を特定すること
によって前記被写体像の合焦状態を実現するものであ
り、前記第2の自動合焦手段が、前記撮像手段で得られ
る画像のエッジ幅に基づいて前記被写体像の合焦状態に
関する第2の評価値を求め、前記第2の評価値が最小と
なる位置を特定することによって前記被写体像の合焦状
態を実現するものであることを特徴としている。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項7又は8
に記載のデジタルカメラにおいて、前記制御手段が、前
記被写体が動体であるか否かの判定を行う前に、前記第
1の自動合焦手段と前記第2の自動合焦手段との双方を
適用して精度の高い方を採用して撮影レンズの合焦位置
を求め、前記被写体が動体であると判断された場合の前
記予測の際には、前記第1の自動合焦手段と前記第2の
自動合焦手段とのうちの、前記被写体が動体であるか否
かの判定を行う前に採用された方を機能させて前記被写
体像の合焦状態を実現することを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】<1.デジタルカメラの構成>図1ないし
図4は、デジタルカメラ1の外観構成の一例を示す図で
あり、図1は正面図、図2は背面図、図3は側面図、図
4は底面図である。デジタルカメラ1は、図1に示すよ
うに、箱型のカメラ本体部2と直方体状の撮像部3とか
ら構成されている。
【0019】撮像部3の前面側には、撮影レンズとなる
マクロ機能付きズームレンズ301が設けられるととも
に、銀塩レンズシャッターカメラと同様に、被写体から
のフラッシュ光の反射光を受光する調光センサ305及
び光学ファインダ31が設けられる。
【0020】カメラ本体部2の前面側には左端部にグリ
ップ部4、そのグリップ部4の上部側に外部器機と赤外
線通信を行うためのIRDA(Infrared Data Associat
ion)インタフェース236、および中央上部に内蔵フ
ラッシュ5が設けられ、上面側にはシャッタボタン8が
設けられている。
【0021】一方、図2に示すように、カメラ本体部2
の背面側には、略中央に撮像画像のモニタ表示(ビュー
ファインダに相当)、記録画像の再生表示等を行うため
の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Displa
y)10が設けられている。また、LCD10の下方
に、デジタルカメラ1の各種設定を行うためのキースイ
ッチ群221〜226および電源スイッチ227が設け
られる。電源スイッチ227の左側には、電源がオン状
態で点灯するLED228およびメモリカードへのアク
セス中である旨を表示するLED229が配置される。
【0022】さらに、カメラ本体部2の背面側には、
「撮影モード」と「再生モード」との間でモードを切り
替えるモード設定スイッチ14が設けられる。撮影モー
ドは写真撮影を行って被写体に関する撮像画像を生成す
るモードであり、再生モードはメモリカードに記録され
た撮像画像を読み出してLCD10に再生表示するモー
ドである。モード設定スイッチ14は2接点のスライド
スイッチであり、下方位置にスライドセットすると撮影
モードが機能し、上方位置にスライドセットすると再生
モードが機能するように構成される。
【0023】また、カメラ背面右側には、4ウェイスイ
ッチ230が設けられ、撮影モードにおいてはボタン2
31,232を押すことによりズーミング倍率の変更が
行われ、ボタン233,234を押すことによって露出
補正が行われる。
【0024】撮像部3の背面には、図2に示すように、
LCD10をオン/オフさせるためのLCDボタン32
1およびマクロボタン322が設けられる。LCDボタ
ン321が押されるとLCD表示のオン/オフが切り替
わる。例えば、専ら光学ファインダ31のみを用いて撮
影するときには、節電の目的でLCD表示をオフにす
る。マクロ撮影(接写)時には、マクロボタン322を
押すことにより、撮像部3においてマクロ撮影が可能な
状態になる。
【0025】カメラ本体部2の側面には、図3に示すよ
うに端子部235が設けられており、端子部235には
DC入力端子235aと、LCD10に表示されている
内容を外部のビデオモニタに出力するためのビデオ出力
端子235bとが設けられている。
【0026】カメラ本体部2の底面には、図4に示すよ
うに、電池装填室18とカードスロット(カード装填
室)17とが設けられる。カードスロット17は、撮像
画像等を記録するための着脱自在なメモリカード91等
を装填するためのものである。カードスロット17及び
電池装填室18は、クラムシェルタイプの蓋15により
開閉自在になっている。なお、このデジタルカメラ1で
は、4本の単三形乾電池を電池装填室18に装填するこ
とにより、これらを直列接続してなる電源電池を駆動源
としている。また、図3に示すDC入力端子235aに
アダプタを装着することで外部から電力を供給して使用
することも可能である。
【0027】<2.デジタルカメラの内部構成>次に、
デジタルカメラ1における内部構成について説明する。
図5は、デジタルカメラ1の機能的構成を示すブロック
図である。また、図6は撮像部3における各部の配置を
示す概略図である。
【0028】撮像部3におけるズームレンズ301の後
方位置の適所にはCCD撮像素子303を備えた撮像回
路が設けられている。また、撮像部3の内部には、上記
ズームレンズ301のズーム比の変更と収容位置、撮像
位置間のレンズ移動を行うためのズームモータM1、合
焦用のレンズ306を光軸Lに沿った方向に駆動するこ
とによりズームレンズ301を介してCCD撮像素子3
03に結像する被写体像の合焦状態を変化させるオート
フォーカスモータ(AFモータ)M2が設けられている
(図6参照)。これらズームモータM1及びAFモータ
M2は、カメラ本体部2に設けられたズームモータ駆動
回路215及びAFモータ駆動回路214によってそれ
ぞれ駆動される。また、各駆動回路214,215はカ
メラ本体部2の全体制御部211から与えられる制御信
号に基づいて各モータM1,M2を駆動する。なお、A
FモータM2、AFモータ駆動回路214及び全体制御
部211は、レンズ306を光軸Lに沿って駆動する駆
動手段として機能する。
【0029】CCD撮像素子303は、ズームレンズ3
01によって結像される被写体像を、R(赤)、G
(緑)、B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光さ
れた画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出
力する。
【0030】撮像部3における露出制御は、CCD撮像
素子303の露光量、すなわちシャッタスピードに相当
するCCD撮像素子303の電荷蓄積時間を調整するこ
とにより行われる。被写体のコントラストが低コントラ
スト時に適切なシャッタースピードが設定できない場合
には、CCD撮像素子303から出力される画像信号の
レベル調整を行うことにより露光不足による不適正露出
が補正される。すなわち、低コントラスト時は、シャッ
タースピードとゲイン調整とを組み合わせて露出レベル
が適正レベルとなるように制御が行われる。なお、画像
信号のレベル調整は、信号処理回路313内のAGC
(Auto Gain Control)回路313bのゲイン調整にお
いて行われる。
【0031】タイミングジェネレータ314は、カメラ
本体部2のタイミング制御回路202から送信される基
準クロックに基づきCCD撮像素子303の駆動制御信
号を生成するものである。タイミングジェネレータ31
4は、例えば、積分開始/終了(露出開始/終了)のタ
イミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平
同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信
号を生成し、CCD撮像素子303に出力する。
【0032】信号処理回路313は、CCD撮像素子3
03から出力される画像信号(アナログ信号)に所定の
アナログ信号処理を施すものである。信号処理回路31
3は、CDS(相関二重サンプリング)回路313aと
AGC回路313bとを有し、CDS回路313aによ
り画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路313b
でゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を
行う。
【0033】調光回路304は、フラッシュ撮影におけ
る内蔵フラッシュ5の発光量を全体制御部211により
設定された所定の発光量に制御するものである。フラッ
シュ撮影時には、露出開始と同時に被写体からのフラッ
シュ光の反射光が調光センサ305により受光され、こ
の受光量が所定の発光量に達すると、調光回路304か
ら発光停止信号が出力される。発光停止信号はカメラ本
体部2に設けられた全体制御部211を介してフラッシ
ュ制御回路217に導かれ、フラッシュ制御回路217
はこの発光停止信号に応答して内蔵フラッシュ5の発光
を強制的に停止し、これにより内蔵フラッシュ5の発光
量が所定の発光量に制御される。
【0034】次に、カメラ本体部2の内部ブロックにつ
いて説明する。
【0035】カメラ本体部2内において、A/D変換器
205は、画像信号の各画素信号を例えば10ビットの
デジタル信号に変換するものである。A/D変換器20
5は、タイミング制御回路202から入力されるA/D
変換用のクロックに基づいて各画素信号(アナログ信
号)を10ビット等のデジタル信号に変換する。
【0036】タイミング制御回路202は、基準クロッ
ク、タイミングジェネレータ314、A/D変換器20
5に対するクロックを生成するように構成されている。
このタイミング制御回路202は、CPU(Central Pr
ocessing Unit)で構成される全体制御部211によっ
て制御される。
【0037】黒レベル補正回路206は、A/D変換さ
れた撮像画像の黒レベルを所定の基準レベルに補正する
ものである。また、WB(ホワイトバランス)回路20
7は、γ補正後にホワイトバランスも併せて調整される
ように、R、G、Bの各色成分の画素データのレベル変
換を行うものである。WB回路207は、全体制御部2
11から入力されるレベル変換テーブルを用いてR、
G、Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。な
お、レベル変換テーブルの各色成分の変換係数(特性の
傾き)は全体制御部211によって撮像画像ごとに設定
される。
【0038】γ補正回路208は、撮像画像のγ特性を
補正するものである。また、γ補正回路208において
γ特性を補正する際には10ビットのデジタル信号を8
ビットに変換する処理も同時に行われ、各画素ごとに2
56階調を有する画像データへと変換される。画像メモ
リ209は、γ補正回路208から出力される撮像画像
データを記憶するメモリである。画像メモリ209は、
1フレーム分の記憶容量を有している。すなわち、画像
メモリ209は、CCD撮像素子303がn行m列の画
素を有している場合、n×m画素分の画素データの記憶
容量を有し、各画素データが対応する画素位置に記憶さ
れるようになっている。
【0039】VRAM(ビデオRAM)210は、LC
D10に再生表示される撮像画像のバッファメモリであ
る。VRAM210は、LCD10の画素数に対応した
画像データを格納することが可能な記憶容量を有してい
る。
【0040】撮影モードにおける撮影待機状態では、L
CDボタン321によってLCD表示がオン状態となっ
ているときに、LCD10にライブビュー表示が行われ
る。具体的には、撮像部3から所定間隔ごとに得られる
各撮像画像に対して、A/D変換器205〜γ補正回路
208において各種の信号処理を施した後、全体制御部
211が画像メモリ209に格納される撮像画像を取得
し、それをVRAM210に転送することで、LCD1
0に撮像画像を表示する。そしてLCD10に表示され
る撮像画像を所定時間ごとに更新することで、ライブビ
ュー表示が行われるのである。このライブビュー表示に
より、撮影者はLCD10に表示された画像により被写
体像を視認することができる。
【0041】また、再生モードにおいては、メモリカー
ド91から読み出された画像が全体制御部211で所定
の信号処理が施された後、VRAM210に転送され、
LCD10に再生表示される。
【0042】カードインタフェース212は、メモリカ
ード91への撮像画像の書き込み及び読み出しを行うた
めのインタフェースである。
【0043】フラッシュ制御回路217は、内蔵フラッ
シュ5の発光を制御する回路であり、全体制御部211
からの制御信号に基づいて内蔵フラッシュ5を発光させ
る一方、既述の発光停止信号に基づいて内蔵フラッシュ
5の発光を停止させる。
【0044】操作部250は、上述した、各種スイッ
チ、ボタンを包括するものであり、シャッタボタン8も
含まれる。ユーザによって操作入力される情報は、操作
部250を介して全体制御部211に伝達される。な
お、シャッタボタン8は銀塩カメラで採用されているよ
うな半押し状態と全押し状態とが検出可能な2段階スイ
ッチになっている。
【0045】全体制御部211は、上述した撮像部3内
及びカメラ本体部2内の各部材の駆動を有機的に制御し
てデジタルカメラ1の撮影動作を総括に制御する。特
に、オートフォーカスを行う際には、CCD撮像素子3
03から得られる画像に基づいて効率的に合焦状態を実
現するために、全体制御部211は各種処理及びAF制
御を行う制御手段として機能する。
【0046】この全体制御部211は、自動合焦を行う
ために、コントラスト評価部211a、エッジ評価部2
11b、合焦位置特定部211c及び動体予測部211
dとして機能する。
【0047】コントラスト評価部211aは黒レベル補
正回路206から出力される撮像画像を入力し、撮像画
像のコントラストを求めてオートフォーカスに用いるた
めのコントラスト評価値(第1の評価値)を求める。
【0048】また、エッジ評価部211bは黒レベル補
正回路206から出力される撮像画像を入力し、撮像画
像のエッジ成分を抽出して各エッジのエッジ幅を求め
る。そして各エッジ幅の平均値(重心値)を求めること
により、オートフォーカスに用いるためのエッジ評価値
(第2の評価値)を求める。
【0049】全体制御部211はレンズ306を段階的
に移動させ、各レンズ位置においてCCD撮像素子30
3から得られる画像に基づいて、コントラスト評価部2
11aとエッジ評価部211bとがコントラスト評価値
及びエッジ評価値を求めるように構成されている。
【0050】合焦位置特定部211cは、特に合焦位置
近傍のレンズ位置において得られるコントラスト評価値
とエッジ評価値とのうち、コントラスト評価値に基づい
てレンズ306の合焦位置を特定する。そしてコントラ
スト評価値に基づいて合焦位置を特定することができな
い場合には、エッジ評価値に基づいて合焦位置を特定す
る。
【0051】被写体の輝度が低い場合やフリッカー現象
がある場合には、コントラスト方式によるオートフォー
カスでは正確に合焦位置を特定することができない一方
で、エッジ方式のオートフォーカスではそのような現象
が生じている場合であっても精度の低下が生じない。こ
のため、合焦位置特定部211cはコントラスト方式に
よるオートフォーカスで高精度な合焦位置特定が期待で
きない場合にエッジ評価値に基づいて合焦位置を特定す
ることで合焦位置の精度低下を防止するように構成され
ている。
【0052】動体予測部211dはコンティニュアスA
Fを行うための機能部である。コンティニュアスAFを
行う際には、全体制御部211は、コントラスト評価部
211a,エッジ評価部211b及び合焦位置特定部2
11cとして機能することにより第1の合焦位置を求め
てから所定時間が経過後、再びコントラスト評価部21
1aとエッジ評価部211bとのいずれか一方を機能さ
せてコントラスト評価値又はエッジ評価値の一方を取得
する。そして動体予測部211dが機能して、今回得ら
れた評価値が前回の評価値よりも所定値以上変化してい
れば、被写体が移動したものと予測する。全体制御部2
11はコントラスト評価部211aとエッジ評価部21
1bとのうち、第1の合焦位置を特定した方式を適用し
て第2の合焦位置を求め、動体予測部211dを機能さ
せて第1の合焦位置及び第2の合焦位置と本撮影時まで
のタイムラグとに基づいて本撮影時の合焦位置を特定す
る。
【0053】このように合焦位置の演算時から本撮影時
までの時間差を考慮して動体の位置を予測し、合焦位置
を特定することにより、被写体が動体である場合でも本
撮影時には適切な合焦状態の画像を得ることが可能にな
る。
【0054】さらに全体制御部211は、撮影モードに
おいて、シャッタボタン8により撮影が指示されると、
撮影指示後に画像メモリ209に取り込まれた画像のサ
ムネイル画像と操作部250に含まれるスイッチから設
定入力された圧縮率によりJPEG方式で圧縮された圧
縮画像とを生成し、撮像画像に関するタグ情報(コマ番
号、露出値、シャッタスピード、圧縮率、撮影日、撮影
時のフラッシュのオンオフのデータ、シーン情報、画像
の判定結果等の情報)とともに両画像をメモリカード9
1に記憶する。
【0055】撮影モード及び再生モードを切り替えるた
めのモード設定スイッチ14を再生モードに設定したと
きには、例えばメモリカード91内のコマ番号の最も大
きな画像データが読み出され、全体制御部211にてデ
ータ伸張され、その撮像画像がVRAM210に転送さ
れることにより、LCD10にはコマ番号の最も大きな
画像、すなわち最後に撮影された撮像画像が表示され
る。
【0056】また、全体制御部211は、IRDAイン
タフェース236を介してコンピュータや他のデジタル
カメラといった外部器機500と赤外線無線通信を行う
ように構成され、撮像画像の無線転送等を行うことが可
能となっている。
【0057】以上のように構成されたデジタルカメラ1
において、オートフォーカスを行う際には、全体制御部
211が黒レベル補正回路206から得られる撮像画像
の所定領域に含まれる画像成分を抽出し、その画像成分
からオートフォーカス用の評価値を求める。
【0058】図7は撮像画像の一例を示す図である。ま
た、図8はオートフォーカス領域を示す図である。
【0059】図7に示すように、黒レベル補正回路20
6から撮像画像400が得られると、撮像画像400の
ほぼ中央に設定されるオートフォーカス領域410の画
像成分を抽出する。なお、図7の例ではオートフォーカ
ス領域410が1個の場合を示しているが、複数のオー
トフォーカス領域が設定されたマルチ領域であってもよ
い。
【0060】オートフォーカス領域410は図8に示す
ようになっており、水平方向にi個、垂直方向にj個の
画素を有している。このため、全体制御部211は黒レ
ベル補正回路206から撮像画像400を取得すると、
オートフォーカス領域410に含まれるi×j個の画素
で構成される画像成分を抽出する。
【0061】そして、コントラスト評価部211aはオ
ートフォーカス領域410に含まれる各画素の値に基づ
いて、オートフォーカス用のコントラスト評価値を求め
る。例えば、各画素のデータをDとすると、コントラス
ト評価値Cは、
【0062】
【数1】
【0063】によって求められる。数1は、オートフォ
ーカス領域410の水平方向についての隣接画素間での
データの差分を積算したものであり、評価値Cは抽出さ
れた画像成分の水平方向についてのコントラストに相当
する。なお、数1では、水平方向についてのコントラス
トを抽出する場合の計算式について示しているが、垂直
方向についてのコントラストを求めてもよく、また、水
平方向と垂直方向との双方を考慮して2次元空間におけ
るコントラストを求めるようにしてもよい。また、隣接
画素間の差分を求めるのではなく、数画素隔てた位置に
ある2画素間で差分を求めるようにしてもよい。
【0064】このようにして求められるコントラスト評
価値Cは合焦位置特定部211cに与えられる。
【0065】一般に、撮影レンズが合焦位置にあるとき
には、CCD撮像素子303において得られる撮像画像
の鮮明度は高くなり、コントラストは高くなる。逆に、
撮影レンズが合焦位置にないときには、撮像画像は暈け
た画像となって鮮明度は低くなるため、コントラストは
低くなる。したがって、コントラスト評価値Cを用いて
オートフォーカス制御を行う際には、レンズ306を駆
動しつつコントラスト評価値Cの最大値を求めるように
し、その最大値を示すレンズ位置を合焦位置とすること
ができる。
【0066】また、エッジ評価部211bはオートフォ
ーカス領域410に含まれる各画素の値に基づいて、オ
ートフォーカス用のエッジ評価値を求める。例えば、エ
ッジ評価部211bはオートフォーカス領域410の画
像成分に対して微分フィルタによるエッジ抽出処理を施
すことでエッジを抽出し、エッジの幅のヒストグラムを
生成する。レンズ306が合焦位置にある場合には、ヒ
ストグラムの重心(平均)に対応するエッジ幅(これを
エッジ評価値Eという。)は所定の値になる。一方、レ
ンズ306が合焦位置から離れた位置にある場合には、
ヒストグラムの重心に対応するエッジ幅(エッジ評価値
E)は所定の値以上になる。
【0067】したがって、エッジ評価部211bはエッ
ジ幅のヒストグラムからその重心値をエッジ評価値Eと
して求め、これを合焦位置特定部211cに与えるよう
に構成される。
【0068】一般に、撮影レンズが合焦位置にあるとき
には、CCD撮像素子303において得られる撮像画像
の尖鋭度が高くなり、エッジ幅は小さくなる。逆に、撮
影レンズが合焦位置にないときには、撮像画像は暈けた
画像となって尖鋭度は低くなるため、エッジ幅は大きく
なる。したがって、エッジ評価値Eを用いてオートフォ
ーカス制御を行う際には、レンズ306を駆動しつつエ
ッジ評価値Eの最小値を求めるようにし、その最小値を
示すレンズ位置を合焦位置とすることができる。
【0069】コントラスト方式によってコントラスト評
価値Cが最大値を示すレンズ位置又はエッジ方式によっ
てエッジ評価値Eが最小値を示すレンズ位置を特定する
場合には、レンズ306を段階的に移動させ、各レンズ
位置で得られる撮像画像からコントラスト評価値C及び
エッジ評価値Eを求め、各レンズ位置におけるコントラ
スト評価値Cどうし又はエッジ評価値Eどうしを比較す
ることが必要になる。
【0070】図9は、各動作及び処理のタイミングを示
す図である。図9に示すように、CCD撮像素子303
を露光するタイミングは、レンズ306のレンズ駆動が
完了した時点である。
【0071】例えば、CCD撮像素子303から順次撮
像画像を得る場合において、第n番目のフレーム画像に
着目すると、レンズ駆動が終了した時点で第nフレーム
の露光が行われる。このとき、その直前に露光された第
(n−1)フレームの画像データの読み出しが並行して
行われる。
【0072】第nフレームの露光が終了すると、読み出
しタイミング信号に応じて、CCD撮像素子303に蓄
積されたデータがデータ伝送路に送り出され、第nフレ
ームのデータ読み出しが開始される。蓄積されたデータ
がデータ伝送路に送り出されると、CCD撮像素子30
3においては次の露光処理を行うことが可能になるが、
上述したレンズ306のレンズ駆動を行うことが必要な
ので、そのレンズ駆動を行った後に第(n+1)フレー
ムの画像データの読み出しを行うことになる。
【0073】そして、第nフレームのデータ読み出し中
に、レンズ駆動と第(n+1)フレームの露光とが並行
して行われることになる。また、第nフレームのデータ
読み出し中には、前回読み出された第(n−1)フレー
ムの画像に基づいてコントラスト評価値Cとエッジ評価
値Eとを求めるための演算処理が行われる。
【0074】そして、第nフレームのデータ読み出しが
終了すると、全体制御部211は黒レベル補正回路20
6から第nフレームの画像を取得し、その画像からオー
トフォーカス領域410に対応する画像成分を抽出し、
その画像成分に基づいてコントラスト評価値Cとエッジ
評価値Eとを求める演算を行う。
【0075】全体制御部211がコントラスト評価部2
11a及びエッジ評価部211bとして機能することに
よって、第nフレームの画像に基づいてコントラスト評
価値Cとエッジ評価値Eとを求める際には、CCD撮像
素子303においては第(n+2)フレームの露光と、
第(n+1)フレームのデータ読み出しとが並行して行
われる。したがって、第nフレームの画像についてコン
トラスト評価値Cとエッジ評価値Eとが導出されると
き、レンズ306は既にレンズ駆動方向に2段階程度進
んだ位置まで駆動されている。
【0076】このように各レンズ位置において得られる
画像に基づいて、コントラスト評価値Cとエッジ評価値
Eとの双方を同時に求めておくことにより、コントラス
ト方式では高精度なAFが実現できないと判断された場
合であっても、エッジ評価値は既に得られているので再
度のレンズ駆動を繰り返して行う必要がなく、効率的に
エッジ評価値に基づく合焦位置評価を行うことができ
る。
【0077】次に、シャッタボタン8が直ちに全押しさ
れた場合を例にとって、デジタルカメラ1のAF動作に
ついて説明する。図10はデジタルカメラ1の動作の概
略を示すフローチャートである。図中、撮影モードにお
ける本発明に関連しない処理は省略している。
【0078】モード設定スイッチ14によりデジタルカ
メラ1の動作が撮影モードに設定される。その後、待機
状態においてシャッタボタン8が直ちに全押しされると
(ステップS13)、全体制御部211により撮影準備
であるAF制御(ステップS15)が実行される。すな
わち、シャッタボタン8により全体制御部211への撮
影準備の指示が行われる。なお、AF制御の詳細につい
ては後述する。
【0079】シャッタボタン8の全押しが行われ、AF
制御が終了した場合には、本撮影のための撮影動作が行
われ、CCD撮像素子303からの信号がデジタル信号
に変換され、所定の画像処理が施された後、画像メモリ
209に画像データとして記憶される(ステップS1
7)。これにより、記録対象となる被写体の画像が取得
される。
【0080】撮影動作の終了後、シャッタボタン8の全
押しが継続されている場合には、連写モードとなり、再
びAF制御(ステップS15)と撮影動作(ステップS
17)とを繰り返すことになる(ステップS19)。こ
れに対し、撮影動作の終了後、シャッタボタン8の全押
しが解除されている場合には、次の撮影を待機する状態
(最初の状態)に戻る。
【0081】図11乃至図13はAF制御の詳細な処理
シーケンスを示すフローチャートである。全体制御部2
11はAF制御を開始すると、まずレンズ306のレン
ズ駆動方向を決定する(ステップS100)。例えば、
全体制御部211がレンズ306を複数回駆動し、各レ
ンズ位置で得られる画像のコントラスト評価値が増加す
る方向を検出し、その方向をレンズ駆動方向として特定
する。
【0082】このとき、フリッカー現象による影響を低
減するために、全体制御部211においてローパスフィ
ルタによる演算が行われる。図14は、レンズ駆動方向
を特定するために得られるコントラスト評価値を示す図
である。図14に示すように、一定間隔毎のレンズ位置
POS0〜POS6のそれぞれにおいてコントラスト評
価値C10〜C16が得られる。レンズ位置POS1に
おけるコントラスト評価値C11に対してローパスフィ
ルタの処理を施して得られる評価値をC11’とする
と、C11’=(C10+2・C11+C12)/4で
求められる。
【0083】このようなローパスフィルタ処理を行う場
合、上記数式を考慮すれば、ローパスフィルタ処理後の
評価値C11’を求めるためには、コントラスト評価値
C11の前後の評価値C10,C12も必要になる。こ
のことから、ローパスフィルタ処理を行う場合には、レ
ンズ駆動が1段階先に進んだ場合の画像に基づくコント
ラスト評価値も必要になるので、コントラスト評価値C
11’が得られるタイミングは、コントラスト評価値C
11が得られたタイミングからレンズ駆動1回分だけ遅
れることになる。
【0084】このようなローパスフィルタ処理を行うこ
とにより、コントラスト評価値C11に含まれるフリッ
カーの影響が低減されるという効果が得られる。他の各
コントラスト評価値C12〜C15に対しても同様のロ
ーパスフィルタ処理を行うことにより、フリッカー現象
によるコントラストの変動成分(高周波成分)の影響を
低減したコントラスト評価値を得ることができる。
【0085】そして、ローパスフィルタ処理の施された
コントラスト評価値C11〜C15を評価することによ
り、正確にコントラストが増加する傾向にあるレンズ駆
動方向を特定することができる。
【0086】レンズ駆動方向が決定すると、全体制御部
211は、レンズ駆動方向へのレンズ駆動を数回繰り返
し、各レンズ位置で得られる画像からエッジ評価値Eを
取得し、各レンズ位置のエッジ評価値Eから合焦近傍位
置を求め、レンズ306をその合焦近傍位置にレンズ駆
動する(ステップS101)。これには例えば特開平5
−219418号公報に開示されている技術が適用し得
る。つまり、オートフォーカスのための段階的なレンズ
駆動を合焦位置から離れたレンズ位置から開始すると、
合焦近傍位置にレンズ306が移動するまでに時間を要
することになるため、エッジ方式により合焦位置の近傍
位置まで1回のレンズ駆動でレンズ306を移動させる
のである。これによりAF制御の高速化を図ることがで
きる。なお、このレンズ駆動後におけるレンズ位置は合
焦位置を超えない位置であることが望ましい。
【0087】次に、レンズ駆動方向への段階的なレンズ
駆動を行いつつ、画像データを読み出して、各レンズ位
置におけるコントラスト評価値Cとエッジ評価値Eとを
求める演算が行われる(ステップS102〜S10
5)。
【0088】ステップS104においてコントラスト評
価値Cを求める際には、上述したローパスフィルタ処理
を行うようにしてもよい。
【0089】なお、図11ではステップS102〜S1
05の処理はシーケンス処理であるように示している
が、実際には図9に示したように、ステップS102の
処理と、ステップS103の処理と、ステップS104
及びステップS105の処理とがコントラスト評価部2
11aとエッジ評価部211bの各々において並列的に
同時に行われる。また、ステップS102のレンズ駆動
における駆動量は、例えば4Fδ(Fはズームレンズ3
01のFナンバー、δは許容錯乱円の大きさ)として設
定される。
【0090】そして全体制御部211の合焦位置特定部
211cは、レンズ駆動方向に沿って段階的に駆動され
る各レンズ位置において、順次に得られるコントラスト
評価値Cが連続的に減少したか否かについて判断する
(ステップS106)。順次に得られるコントラスト評
価値Cが連続的に減少した場合には、レンズ306のレ
ンズ位置が合焦位置を超えたということになる。
【0091】図15はレンズ位置とコントラスト評価値
との関係を示す図である。図15に示すように、コント
ラスト評価値Cはレンズ位置の変化に伴って変化し、合
焦位置で最大値を示す。したがって、合焦位置特定部2
11cは順次に得られるコントラスト評価値Cが連続し
て減少した場合には合焦位置を超えたと判断するのであ
る。
【0092】そして、合焦位置特定部211cはコント
ラスト評価値Cの補間処理を行う(ステップS10
7)。ステップS102におけるレンズ駆動量は比較的
粗い駆動量となっているため、各レンズ位置において得
られるコントラスト評価値Cは比較的粗いピッチで得ら
れたものとなっている。つまり、図15に示すようにレ
ンズ位置POS11〜POS16の各レンズ位置で得ら
れるコントラスト評価値C21〜C26のそれぞれはレ
ンズの駆動量に応じた段階的な位置の値であるため、コ
ントラスト評価値C21〜C26のうちの最大値をとる
レンズ位置POS4が合焦位置とはならない場合が多
い。そこで、合焦位置特定部211cがコントラスト評
価値Cの補間処理を行うことにより、正確にコントラス
ト評価値Cが最大となる位置を特定するのである。
【0093】この実施の形態では、補間方法として急傾
斜延長法を採用する。まず、第1の急傾斜延長法とし
て、全体制御部211は、上述のように駆動量4Fδで
のレンズ駆動を繰り返して各レンズ位置で得られるコン
トラスト評価値から、コントラスト評価値の最大値、2
番目に大きい値を示すコントラスト評価値、及び3番目
に大きい値を示すコントラスト評価値を求める。図15
の場合は、レンズ位置POS14におけるコントラスト
評価値C24が最大値を示し、レンズ位置POS13に
おけるコントラスト評価値C23が2番目に大きい値を
示し、さらにレンズ位置POS15におけるコントラス
ト評価値C25が3番目に大きい値を示しているため、
全体制御部211はこれらのコントラスト評価値C2
4,C23,C25を特定することとなる。
【0094】そして、合焦位置特定部211cはこれら
の評価値C24,C23,C25及び各レンズ位置PO
S14,POS13,POS15に対して急傾斜延長法
に基づく補間処理を行って合焦位置を特定する。具体的
には、上記3点のうちから2点を直線で結んだときにそ
の傾斜が最も急傾斜となる2点を選び、その2点を結ぶ
急傾斜直線を延長する。また、他の1点に対して急傾斜
直線と傾きの大きさが同じで逆の傾き(符号のみが異な
る傾き)を有する直線を設定する。そして、これら2直
線の交点を合焦位置として特定するのである。
【0095】図15の場合には、レンズ位置POS14
の評価値C24とレンズ位置POS15の評価値C25
とを通る直線L1が急傾斜直線として設定され、レンズ
位置POS13を通る直線L2が急傾斜直線L1と逆の
傾き有する直線として設定される。そして、これらの直
線L1,L2を延長したときの交点H4のレンズ位置が
合焦位置として特定される。
【0096】また、合焦位置特定部211cは急傾斜直
線L1に採用されなかった1点(評価値C23)と、そ
れに隣接する評価値C22とを通る直線を評価直線L3
として設定する。
【0097】図16はコントラスト方式における図15
とは異なる第2の急傾斜延長法を示す図である。全体制
御部211は、上記と同様に駆動量4Fδでのレンズ駆
動を繰り返し、各レンズ位置にて得られるコントラスト
評価値から、最大値を除いた大きい値のコントラスト評
価値を3つ、すなわち2番目に大きい値を示すコントラ
スト評価値、3番目に大きい値を示すコントラスト評価
値、及び4番目に大きい値を示すコントラスト評価値を
求める。図16の場合は、レンズ位置POS13におけ
る評価値C23が2番目に大きい値を示し、レンズ位置
POS15における評価値C25が3番目に大きい値を
示し、さらにレンズ位置POS12における評価値C2
2が4番目に大きい値を示しているため、全体制御部2
11はこれらの評価値C23,C25,C22を特定す
ることとなる。
【0098】そして、合焦位置特定部211cはこれら
の評価値C23,C25,C22及び各レンズ位置PO
S13,POS15,POS12に対して上記と同様の
急傾斜延長法に基づく補間処理を行って合焦位置を特定
する。つまり、図16の場合には、レンズ位置POS1
3の評価値C23とレンズ位置POS12の評価値C2
2とを通る直線L1が急傾斜直線として設定され、レン
ズ位置POS15を通る直線L2が急傾斜直線L1と逆
の傾き有する直線として設定され、これらの直線L1,
L2を延長したときの交点H5のレンズ位置が合焦位置
として特定される。
【0099】また、図16の場合、合焦位置特定部21
1cは急傾斜直線L1に採用されなかった1点(評価値
C25)と、それに隣接する評価値C26とを通る直線
を評価直線L3として設定する。
【0100】なお、コントラスト方式の急傾斜延長法と
して、上記第1の手法と第2の手法とのいずれを採用し
てもよい。このような急傾斜延長法は演算に要する時間
が短く、効率的に合焦位置を求めることができるので有
効である。
【0101】そしてステップS108に進み、合焦位置
特定部211cは各直線L1,L2,L3の傾き(絶対
値)が所定値以上か否かを判断する。急傾斜直線や評価
直線の傾きが一定の基準値よりも小さい場合、レンズ3
06が合焦位置近傍にあるにもかかわらずコントラスト
の変化量が小さく、いわゆるローコントラスト状態であ
ると判断できる。したがって、各直線L1,L2,L3
の傾き(絶対値)が所定値未満の場合にはコントラスト
方式によるAFでは高精度な合焦位置特定が期待できな
いので、ステップS110に進んでエッジ評価値Eによ
る合焦位置の特定が行われる。
【0102】一方、各直線L1,L2,L3の傾き(絶
対値)が所定値以上である場合にはコントラスト方式の
AFによって高精度な合焦位置特定を期待することがで
きるので、ステップS109に進んで合焦位置(第1の
合焦位置)の特定が行われる。このとき特定される合焦
位置は、図15に示す交点H4のレンズ位置である。
【0103】ステップS110に進んだ場合には、既に
ステップS105が繰り返し行われることによって得ら
れている各レンズ位置におけるエッジ評価値Eを取得
し、コントラスト評価値の場合と同様に補間処理を行
う。
【0104】図17及び図18は、エッジ評価値とレン
ズ位置との関係を示す図である。図17及び図18に示
すように、エッジ評価値Eはレンズ位置の変化に伴って
変化し、合焦位置で最小値を示す。そして、上記と同様
に急傾斜延長法による補間処理を行って、最小値を示す
レンズ位置が特定される。
【0105】第1の急傾斜延長法として、全体制御部2
11は各レンズ位置にて得られるエッジ評価値から、エ
ッジ評価値の最小値、2番目に小さい値を示すエッジ評
価値、及び3番目に小さい値を示すエッジ評価値を求め
る。図17の場合は、レンズ位置POS13におけるエ
ッジ評価値E13が最小値を示し、レンズ位置POS1
4におけるエッジ評価値E14が2番目に小さい値を示
し、さらにレンズ位置POS12におけるエッジ評価値
E12が3番目に小さい値を示しているため、全体制御
部211はこれらのエッジ評価値E13,E14,E1
2を特定することになる。
【0106】合焦位置特定部211cはこれらのエッジ
評価値E13,E14,E12及び各レンズ位置POS
13,POS14,POS12に対して急傾斜延長法に
基づく補間処理を行って合焦位置を特定する。具体的に
は、上記3点のうちから2点を直線で結んだときにその
傾斜が最も急傾斜となる2点を選び、その2点を結ぶ急
傾斜直線を延長する。また、他の1点に対して急傾斜直
線と傾きの大きさが同じで逆の傾き(符号のみが異なる
傾き)を有する直線を設定する。そして、これら2直線
の交点を合焦位置として特定するのである。
【0107】図17の場合には、レンズ位置POS13
の評価値E13とレンズ位置POS12の評価値E12
とを通る直線L4が急傾斜直線として設定され、レンズ
位置POS14の評価値E14を通る直線L5が急傾斜
直線L1と逆の傾き有する直線として設定される。そし
て、これらの直線L4,L5を延長したときの交点H6
のレンズ位置が合焦位置として特定される。
【0108】また、第2の急傾斜延長法として、全体制
御部211は、各レンズ位置にて得られるエッジ評価値
から、最小値を除いた小さい値のエッジ評価値を3つ、
すなわち2番目に小さい値を示すエッジ評価値、3番目
に小さい値を示すエッジ評価値、及び4番目に小さい値
を示すエッジ評価値を求める。図18の場合は、レンズ
位置POS14における評価値E14が2番目に小さい
値を示し、レンズ位置POS12における評価値E12
が3番目に小さい値を示し、さらにレンズ位置POS1
5における評価値E15が4番目に大きい値を示してい
るため、全体制御部211はこれらの評価値E14,E
12,E15を特定することになる。
【0109】合焦位置特定部211cはこれらの評価値
E14,E12,E15及び各レンズ位置POS14,
POS12,POS15に対して上記と同様の急傾斜延
長法に基づく補間処理を行って合焦位置を特定する。つ
まり、図18の場合には、レンズ位置POS14の評価
値E14とレンズ位置POS15の評価値E15とを通
る直線L4が急傾斜直線として設定され、レンズ位置P
OS12を通る直線L5が急傾斜直線L4と逆の傾き有
する直線として設定され、これらの直線L4,L5を延
長したときの交点H6のレンズ位置が合焦位置として特
定される。
【0110】なお、エッジ方式の急傾斜延長法として、
上記第1の手法と第2の手法とのいずれを採用してもよ
い。
【0111】そしてステップS111に進み、合焦位置
特定部211cは各直線L4,L5の傾き(絶対値)が
所定値以上か否かを判断する。急傾斜直線の傾きが一定
の基準値よりも小さい場合、レンズ306が合焦位置近
傍にあるにもかかわらずエッジの変化量が小さいという
ことになる。したがって、その場合にはコントラスト方
式及びエッジ方式のいずれによっても自動合焦を行うこ
とが不可能であると判断して、図13のフローチャート
の処理に進む。
【0112】自動合焦が不可能である場合には、被写体
がデジタルカメラ1の前方の所定距離にあるものを仮定
し、その所定距離(例えば3m)を合焦させるためのレ
ンズ位置を合焦位置として特定する(ステップS14
0)。そして、全体制御部211はステップS140で
特定された合焦位置へレンズ駆動を行い(ステップS1
41)、ステップS17に進む(図10)。
【0113】一方、図17又は図18の直線L4,L5
の傾きが所定値以上である場合には、ステップS112
に進んで直線L4,L5の交点H6のレンズ位置を合焦
位置(第1の合焦位置)として特定する。
【0114】そして図12のフローチャートに進み、合
焦位置特定部211cはAF方式の固定を行う(ステッ
プS120)。つまり、コントラスト方式によって合焦
位置の特定が行われた場合(ステップS109)には、
コントラスト方式にAF方式を固定し、エッジ方式によ
って合焦位置の特定が行われた場合(ステップS11
2)には、エッジ方式にAF方式を固定する。
【0115】その後、ステップS121により、所定時
間(例えば0.4s程度)が経過するまで待機し、所定
時間経過後、全体制御部211はレンズ駆動を行うこと
なく、ステップS120において固定された方式での評
価値を取得する(ステップS122)。すなわち、AF
方式がコントラスト方式に固定されている場合にはコン
トラスト評価値を取得し、エッジ方式に固定されている
場合にはエッジ評価値を取得する。
【0116】そして、全体制御部211は同一レンズ位
置にて前回得られた評価値と今回(ステップS122
で)得られた評価値とを比較し、評価値の変化量が所定
値以上であるか否かを判断する(ステップS123)。
例えば、コントラスト評価値で比較を行う場合には、コ
ントラスト評価値が10%程度以上変化している場合は
「YES」と判断され、エッジ評価値で比較を行う場合
には、エッジ評価値が0.5画素幅程度以上変化してい
る場合は「YES」と判断される。それ以外の場合は
「NO」となる。
【0117】評価値の変化量が所定値以上である場合
は、レンズ位置が同一であることから、被写体が移動し
たものと予測することができ、その場合はコンティニュ
アスAFを行うべく、ステップS124の処理に進む。
一方、評価値の変化量が所定値未満である場合には合焦
位置がステップS109又はS112で特定した合焦位
置と変化していないことなるので、ステップS130に
進んでその合焦位置(第1の合焦位置)にレンズ駆動を
行う。
【0118】コンティニュアスAFを行う場合は、ま
ず、前回特定された合焦位置(第1の合焦位置)を中心
としてその前後複数箇所にレンズ306をレンズ駆動す
る(ステップS124)。
【0119】そして各レンズ位置にて得られる画像に基
づいて評価値を取得する(ステップS125)。このと
き、全体制御部211は、コントラスト評価部211a
とエッジ評価部211bとのうちステップS120で固
定されたAF方式に対応する評価部のみを機能させ、他
方については機能を停止させることになる。つまり、A
F方式が固定されているため、ステップS125ではコ
ントラスト評価値とエッジ評価値とのうちのいずれか一
方が取得される。なお、取得する評価値がコントラスト
評価値である場合には、上述したローパスフィルタ処理
を行うようにしてもよい。
【0120】コンティニュアスAFの場合には被写体で
ある動体の動作予測を迅速に行う必要があるが、この実
施の形態では一方の評価値のみを演算によって求めれば
よいため、コントラスト評価値とエッジ評価値との双方
を取得する場合に比べると効率的な処理が可能であり、
そのメリットは大きい。また、コンティニュアスAFに
おいて採用する評価値は第1の合焦位置を特定する際に
信頼性が高いものとして採用されたAF方式の評価値で
あるため、コンティニュアスAFにおいても信頼性の高
い合焦位置を予測することができる。
【0121】そして、各レンズ位置において得られた評
価値の補間処理を行い(ステップS126)、コントラ
スト方式の場合は図15又は図16に示した急傾斜延長
法と同様の補間処理を行うことでコントラスト評価値の
最大値を示すレンズ位置を求め、エッジ方式の場合は図
17又は図18に示した急傾斜延長法と同様の補間処理
を行うことでエッジ評価値の最小値を示すレンズ位置を
求める。そして、合焦位置特定部211cはステップS
126の補間処理において求められた評価値の最大値又
は最小値を示すレンズ位置を合焦位置(第2の合焦位
置)として特定する(ステップS127)。
【0122】合焦位置特定部211cは第1の合焦位置
と第2の合焦位置とに基づいて被写体の像面速度を計算
する。図19及び図20は像面速度を説明する図であ
り、図19はコントラスト評価値によって像面速度を求
める場合を示しており、図20はエッジ評価値によって
像面速度を求める場合を示している。
【0123】まず、図19に示すように、ステップS1
09(図11)でコントラスト方式により第1の合焦位
置P1が求められた場合であって、ステップS127
(図12)で第2の合焦位置P2が求められた場合に
は、合焦位置P1とP2との差分が像面位置の変化に相
当する。そして、第1の合焦位置P1と第2の合焦位置
P2とのそれぞれが得られた時間差Tを用いると、像面
速度VはV=(P1−P2)/Tとして求めることがで
きる。
【0124】また、図20のエッジ評価値の場合も同様
に、ステップS112(図11)でエッジ方式により第
1の合焦位置P1が求められた場合であって、ステップ
S127(図12)で第2の合焦位置P2が求められた
場合には、合焦位置P1とP2との差分が像面位置の変
化に相当する。そして、第1の合焦位置P1と第2の合
焦位置P2とのそれぞれが得られた時間差Tを用いる
と、像面速度VはV=(P1−P2)/Tとして求める
ことができる。
【0125】そして、ステップS129に進み、合焦位
置特定部211cは本撮影時の合焦位置を特定する。つ
まり、シャッタボタン8が全押しされてから本撮影のた
めの露光が開始されるまでのタイムラグ(AF制御にお
ける演算処理及びレンズ駆動に要する時間)tはデジタ
ルカメラ1に固有のものであって既知であるので、本撮
影時の合焦位置をP3とすると、P3=P2+Vtの演
算を行うことにより、本撮影時の合焦位置P3を求める
のである。このようにして求められる本撮影時の合焦位
置P3は、像面速度Vとタイムラグtとによって被写体
である動体の動作を予測した合焦位置となっている。
【0126】そして、ステップS130で全体制御部2
11がレンズ306を合焦位置P3にレンズ駆動するこ
とにより、本撮影時には移動後の動体を合焦状態で撮影
することが可能になる。
【0127】このようなコンティニュアスAFを行う場
合においては、2種類のAF方式のうちの信頼性(合焦
精度)の高い方のAF方式のみを採用して動体予測を行
うように構成されているので、効率的に、かつ、高精度
に動体予測を行って移動後の動体を合焦状態とすること
が可能になる。
【0128】以上のように、この実施の形態におけるデ
ジタルカメラ1は、図11のステップS107〜S11
2にも示すように、コントラスト方式では合焦位置を特
定することができない場合に、エッジ方式によって合焦
位置を特定するように構成されているため、精度の高い
合焦状態を実現することができる。すなわち、一般には
エッジ方式よりもコントラスト方式の方が高精度に自動
合焦を行うことができるのであるが、フリッカー現象等
がある場合においてはコントラスト方式による自動合焦
は精度が低下し、むしろエッジ方式の方が高精度に合焦
状態を実現できることから、コントラスト方式で一定以
上の精度が確保されない場合にはエッジ方式によって合
焦位置を特定することで高精度な自動合焦を可能として
いるのである。
【0129】そしてエッジ方式によっても一定以上の精
度が確保されないと判断された場合には合焦位置を特定
することができないので、被写体が一定の位置に存在す
るものと仮定して所定のレンズ位置にレンズ駆動を行う
ように構成されているので、自動合焦が困難な状況であ
っても撮影を行うことが可能である。
【0130】さらに、被写体が動体である場合には、コ
ントラスト方式とエッジ方式とのいずれか一方、より具
体的には動体予測を行う前に採用されたAF方式を採用
して、その採用したAF方式のみを用いて動体予測を行
い、動体の移動後を対象として合焦状態を実現するよう
に構成されているため、効率的に、かつ高精度に動体予
測を行うことが可能である。
【0131】以上、この発明の実施の形態について説明
したが、この発明は上記の内容のものに限定されるもの
ではない。
【0132】例えば、オートフォーカス用の評価値を求
めるために上記構成例では、黒レベル補正回路206か
ら撮像画像を全体制御部211に入力していたが、これ
に限定されるものではなく、他の部分から全体制御部2
11に入力するように構成してもよい。
【0133】また、上記説明においては、撮影レンズが
ズームレンズ301である場合を例示したが、撮影レン
ズはズームレンズに限定されるものでもない。
【0134】さらに、動体予測に関しては、コントラス
ト方式とエッジ方式とのうちからいずれか一方を選択す
るという構成に限らず、例えば位相差方式等の他のAF
方式が含まれてもよいことは勿論である。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、コントラスト評価手段による第1の評価
値に基づいて撮影レンズの合焦位置を特定することがで
きない場合に、エッジ評価手段による第2の評価値に基
づいて合焦位置を特定するため、第1の評価値に基づい
て撮影レンズの合焦位置を特定することが可能な場合に
は第1の評価値に基づく高精度な合焦位置が特定される
とともに、第1の評価値に基づいて撮影レンズの合焦位
置を特定することが不可能な場合でも第2の評価値に基
づいて高精度な合焦位置が特定される。
【0136】請求項2に記載の発明によれば、撮影レン
ズを段階的に駆動させた際の各レンズ位置において撮像
手段から得られる画像に基づいて、第1の評価値と第2
の評価値とが求められるため、第1の評価値と第2の評
価値とを同時に得ることができるので、それぞれの評価
値を得るためにレンズ駆動を2回繰り返す必要がなく、
効率的に合焦位置を特定することができる。
【0137】請求項3に記載の発明によれば、合焦位置
特定手段は、第2の評価値に基づいて撮影レンズの合焦
位置を特定することができない場合に、所定のレンズ位
置を合焦位置として特定するため、自動合焦が困難な場
合でも撮影動作を行うことができる。
【0138】請求項4に記載の発明によれば、第1の評
価値に基づいて合焦位置を特定する場合に各レンズ位置
において得られる第1の評価値の変化量に基づいて合焦
位置を特定し、第2の評価値に基づいて合焦位置を特定
する場合に各レンズ位置において得られる第2の評価値
の変化量に基づいて合焦位置を特定するため、合焦位置
を特定するための処理を同様の処理内容に構成すること
ができる。
【0139】請求項5に記載の発明によれば、合焦位置
特定手段は、各レンズ位置において得られる第1の評価
値又は第2の評価値に対して補間処理を施すことによ
り、第1の評価値の最大値又は第2の評価値の最小値を
求めて合焦位置を特定するため、効率的に合焦位置を特
定することができる。
【0140】請求項6に記載の発明によれば、補間処理
は急傾斜延長法による補間処理であるため、補間処理の
演算に要する時間が短く、効率的に合焦位置を求めるこ
とができる。
【0141】請求項7に記載の発明によれば、被写体が
動体である場合に、第1の自動合焦手段と第2の自動合
焦手段とのいずれか一方を機能させることにより、動体
の動作を予測して被写体像の合焦状態を実現するため、
動体の動作を予測する際に他方の自動合焦手段は機能す
ることがなく、効率的に動体の動作予測を行うことがで
きる。
【0142】請求項8に記載の発明によれば、画像のコ
ントラストに関する第1の評価値に基づいて動体の動作
を予測する場合は、エッジ幅に関する第2の評価値を求
める必要がなく、また、エッジ幅に関する第2の評価値
に基づいて動体の動作を予測する場合は、コントラスト
に関する第1の評価値を求める必要がないので、効率的
に動体の動作の予測を行うことができる。
【0143】請求項9に記載の発明によれば、被写体が
動体であると判断された場合の予測の際には、被写体が
動体であるか否かの判定を行う前に採用された自動合焦
手段を機能させて被写体像の合焦状態を実現するため、
高精度な動体予測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの外観構成の一例を示す正面図
である。
【図2】デジタルカメラの外観構成の一例を示す背面図
である。
【図3】デジタルカメラの外観構成の一例を示す側面図
である。
【図4】デジタルカメラの外観構成の一例を示す底面図
である。
【図5】デジタルカメラの機能的構成を示すブロック図
である。
【図6】撮像部における各部の配置を示す概略図であ
る。
【図7】撮像画像の一例を示す図である。
【図8】オートフォーカス領域を示す図である。
【図9】各動作及び処理のタイミングを示す図である。
【図10】デジタルカメラの動作の概略を示すフローチ
ャートである。
【図11】AF制御の詳細な処理シーケンスを示すフロ
ーチャートである。
【図12】AF制御の詳細な処理シーケンスを示すフロ
ーチャートである。
【図13】AF制御の詳細な処理シーケンスを示すフロ
ーチャートである。
【図14】レンズ駆動方向を特定するためのコントラス
ト評価値を示す図である。
【図15】レンズ位置とコントラスト評価値との関係を
示す図である。
【図16】レンズ位置とコントラスト評価値との関係を
示す図である。
【図17】エッジ評価値とレンズ位置との関係を示す図
である。
【図18】エッジ評価値とレンズ位置との関係を示す図
である。
【図19】コントラスト方式の場合の像面速度を説明す
る図である。
【図20】エッジ方式の場合の像面速度を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ 211 全体制御部(制御手段) 211a コントラスト評価部(コントラスト評価手
段、第1の自動合焦手段) 211b エッジ評価部(エッジ評価手段、第2の自動
合焦手段) 211c 合焦位置特定部(合焦位置特定手段) 211d 動体予測部(動体予測手段) 214 AFモータ駆動回路(駆動手段) 301 ズームレンズ 303 CCD撮像素子(撮像手段) 306 レンズ M2 AFモータ(駆動手段)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体像を撮像手段で光電変換して画像
    を生成するデジタルカメラであって、 前記被写体像の合焦状態を実現する撮影レンズを光軸方
    向に駆動する駆動手段と、 前記撮像手段で得られる画像のコントラストに基づいて
    前記被写体像の合焦状態に関する第1の評価値を求める
    コントラスト評価手段と、 前記撮像手段で得られる画像のエッジ幅に基づいて前記
    被写体像の合焦状態に関する第2の評価値を求めるエッ
    ジ評価手段と、 前記第1の評価値に基づいて前記撮影レンズの合焦位置
    を特定することができない場合に、前記第2の評価値に
    基づいて前記合焦位置を特定する合焦位置特定手段と、
    を備えることを特徴とするデジタルカメラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のデジタルカメラにおい
    て、 前記駆動手段は前記撮影レンズを段階的に駆動させ、 前記コントラスト評価手段と前記エッジ評価手段とは、
    前記撮影レンズの各レンズ位置において前記撮像手段か
    ら得られる画像に基づいて、前記第1の評価値と前記第
    2の評価値とを求めることを特徴とするデジタルカメ
    ラ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のデジタルカメラ
    において、 前記合焦位置特定手段は、前記第2の評価値に基づいて
    前記撮影レンズの前記合焦位置を特定することができな
    い場合に、所定のレンズ位置を前記合焦位置として特定
    することを特徴とするデジタルカメラ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のデジタルカメラにおい
    て、 前記合焦位置特定手段は、前記第1の評価値に基づいて
    前記合焦位置を特定する場合に前記各レンズ位置におい
    て得られる前記第1の評価値の変化量に基づいて前記合
    焦位置を特定し、前記第2の評価値に基づいて前記合焦
    位置を特定する場合に前記各レンズ位置において得られ
    る前記第2の評価値の変化量に基づいて前記合焦位置を
    特定することを特徴とするデジタルカメラ。
  5. 【請求項5】 請求項2又は4に記載のデジタルカメラ
    において、 前記合焦位置特定手段は、前記各レンズ位置において得
    られる前記第1の評価値又は前記第2の評価値に対して
    補間処理を施すことにより、前記第1の評価値の最大値
    又は前記第2の評価値の最小値を求めて前記合焦位置を
    特定することを特徴とするデジタルカメラ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のデジタルカメラにおい
    て、 前記補間処理は、急傾斜延長法による補間処理であるこ
    とを特徴とするデジタルカメラ。
  7. 【請求項7】 被写体像を撮像手段で光電変換して画像
    を生成するデジタルカメラであって、 第1の方法により前記被写体像の合焦状態を実現する第
    1の自動合焦手段と、 前記第1の方法とは異なる第2の方法により前記被写体
    像の合焦状態を実現する第2の自動合焦手段と、 被写体が動体である場合に、前記第1の自動合焦手段と
    前記第2の自動合焦手段とのいずれか一方を機能させる
    ことにより、前記動体の動作を予測して前記被写体像の
    合焦状態を実現する制御手段と、備えることを特徴とす
    るデジタルカメラ。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のデジタルカメラにおい
    て、 前記第1の自動合焦手段は、前記撮像手段で得られる画
    像のコントラストに基づいて前記被写体像の合焦状態に
    関する第1の評価値を求め、前記第1の評価値が最大と
    なる位置を特定することによって前記被写体像の合焦状
    態を実現するものであり、 前記第2の自動合焦手段は、前記撮像手段で得られる画
    像のエッジ幅に基づいて前記被写体像の合焦状態に関す
    る第2の評価値を求め、前記第2の評価値が最小となる
    位置を特定することによって前記被写体像の合焦状態を
    実現するものであることを特徴とするデジタルカメラ。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載のデジタルカメラ
    において、 前記制御手段は、前記被写体が動体であるか否かの判定
    を行う前に、前記第1の自動合焦手段と前記第2の自動
    合焦手段との双方を適用して精度の高い方を採用して撮
    影レンズの合焦位置を求め、前記被写体が動体であると
    判断された場合の前記予測の際には、前記第1の自動合
    焦手段と前記第2の自動合焦手段とのうちの、前記被写
    体が動体であるか否かの判定を行う前に採用された方を
    機能させて前記被写体像の合焦状態を実現することを特
    徴とするデジタルカメラ。
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