JP5447229B2 - 交換レンズ、カメラボディおよびカメラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、交換レンズ、カメラボディおよびカメラシステムに関する。
レンズ交換可能なカメラシステムでは一般的に、例えば焦点調節用のレンズ等の、被駆動状態が変化する光学部材が少なくとも1つ交換レンズ内に配置されている。カメラボディは、このような光学部材の被駆動状態に関する情報(被駆動情報)を種々の制御のために必要とする。例えば特許文献1に記載のカメラシステムには、レンズ伝達系の動きをモニタするエンコーダが設けられている。このエンコーダが出力する駆動量のモニタ信号は、ボディとレンズのマウント部に設けられたレンズ側の接点とこれに対応するボディ側の接点を介してレンズ駆動制御CPUにフィードバックされる。他方、特許文献1に記載のカメラシステムでは、上記のモニタ信号を伝達する接点とは別の接点により、カメラボディ内のメインCPUが撮影レンズ内のレンズCPU等と結合されている。メインCPUはカメラシーケンス、露出動作の制御に必要な情報を他のCPU等からもらったり、他のCPUに必要なカメラシーケンスの情報を送ったりする。すなわち、この接点はメインCPUとレンズCPUが汎用的な通信を行うための接点である。この汎用的な通信用の接点を用いてレンズCPUからメインCPUへ情報を送信する場合、レンズCPUはまず送信するための情報を収集する必要がある。
特開平10−68871号公報
上述の汎用的な通信用の接点を用いてレンズCPUに被駆動情報を定期的に送信させる場合、レンズCPUが定期的に被駆動情報を収集しなければならず、レンズCPUの計算負荷が高くなるという問題があった。
請求項1に係る発明は、カメラボディに着脱可能に取り付けられる交換レンズであって、被駆動状態が変化する第1および第2の光学部材を含む撮影光学系と、第1の光学部材の被駆動状態に関する第1の被駆動情報を第1の頻度でカメラボディに繰り返し送信し、第2の光学部材の被駆動状態に関する第2の被駆動情報を第1の頻度より低い第2の頻度で第1の被駆動情報に付加してカメラボディに繰り返し送信する被駆動情報送信手段と、カメラボディから、第1の頻度より低い頻度を表す頻度情報を受信する頻度情報受信手段と、を備え、被駆動情報送信手段は、頻度情報により表される頻度を第2の頻度として、第2の被駆動情報を送信することを特徴とする交換レンズである。
請求項3に係る発明は、カメラボディに着脱可能に取り付けられる交換レンズであって、被駆動状態が変化する第1および第2の光学部材を含む撮影光学系と、第1の光学部材の被駆動状態に関する第1の被駆動情報と、第2の光学部材の被駆動状態に関する第2の被駆動情報と、が記憶される記憶手段と、記憶手段に記憶されている第1の被駆動情報を第1の周期ごとに更新する第1の被駆動情報更新手段と、記憶手段に記憶されている第2の被駆動情報を第1の周期より長い第2の周期ごとに更新する第2の被駆動情報更新手段と、記憶手段に記憶されている第1の被駆動情報および第2の被駆動情報をカメラボディに繰り返し送信する被駆動情報送信手段と、カメラボディから、第1の周期より長い周期を表す周期情報を受信する周期情報受信手段と、を備え、第2の被駆動情報更新手段は、周期情報により表される周期を第2の周期として、第2の被駆動情報を更新することを特徴とする交換レンズである。
請求項6に係る発明は、請求項1または2に記載の交換レンズを着脱可能なカメラボディであって、第1の光学部材の被駆動状態に関する第1の被駆動情報を第1の頻度で、第2の光学部材の被駆動状態に関する第2の被駆動情報を第2の頻度でそれぞれ交換レンズから繰り返し受信する被駆動情報受信手段と、交換レンズに、第1の頻度より低い頻度を表す頻度情報を送信する頻度情報送信手段と、を備え、被駆動情報受信手段は、頻度情報により表される頻度を第2の頻度として第2の被駆動情報を受信することを特徴とするカメラボディである。
請求項7に係る発明は、請求項3〜5のいずれか一項に記載の交換レンズと該交換レンズを着脱可能なカメラボディから成るカメラシステムであって、交換レンズは、第2の被駆動情報更新手段が第2の被駆動情報を更新可能な最短の周期を表す最短の周期情報をカメラボディに送信する最短の周期情報送信手段と、カメラボディから、第1の周期より長い周期を表す周期情報を受信する周期情報受信手段と、記憶手段に記憶されている第1の被駆動情報および第2の被駆動情報をカメラボディに繰り返し送信する被駆動情報送信手段と、をさらに備え、カメラボディは、最短周期情報を受信する最短周期情報受信手段と、受信された最短周期情報により表される周期を下回らない周期を表す周期情報を交換レンズに送信する周期情報送信手段と、第1の被駆動情報および第2の被駆動情報を交換レンズから繰り返し受信する被駆動情報受信手段とを備え、第2の被駆動情報更新手段は、受信された周期情報により表される周期を第2の周期として、第2の被駆動情報を更新することを特徴とするカメラシステムである。
本発明によれば、被駆動情報の通信に係るレンズCPUの計算負荷を低減することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るカメラシステムの外観を示す図である。 第1の実施の形態に係るカメラシステム1の構成を示す断面図である。 光学部材毎の被駆動情報を示す図である。 交換レンズ200の初期化時にコマンドデータ通信により送受信されるデータの例を示す図である。 被駆動情報のデータ形式を示す図である。 頻度データ40により送信頻度が指定された場合の送信データの例を示す図である。 第2の実施の形態における送信データの例を示す図である。 ボディCPU103により送信される周期データの構成を表す図である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るカメラシステムの外観を示す図である。カメラシステム1は、カメラボディ100と、交換レンズ200とから構成される。交換レンズ200はカメラボディ100に着脱可能に取り付けられる。交換レンズ200の取り付けは、カメラボディ100のボディ側レンズマウント101に、交換レンズのレンズ側レンズマウント201を嵌め込むことにより行われる。
ボディ側レンズマウント101にはデータ通信および電源供給のための複数の接点102が存在する。レンズ側レンズマウント201上には複数の接点102の各々に対応する複数の接点202が存在する。交換レンズ200がカメラボディ100に取り付けられると、接点102と接点202が接続され、カメラボディ100から交換レンズ200に交換レンズ200を動作させるための電力が供給されると共に、カメラボディ100と交換レンズ200との間で後述するデータ通信を行うことができるようになる。
カメラボディ100はボディCPU103を備える。ボディCPU103は所定の制御プログラムを実行することにより、カメラボディ100内の各部の制御を行う。交換レンズ200はレンズCPU203を備える。レンズCPU203は所定の制御プログラムを実行することにより、交換レンズ200内の各部の制御と、後述する初期化処理と、被駆動情報の検出処理と、被駆動情報の送信処理と、を実行する。
撮像素子104は被写体像を撮像し、撮像信号を出力する。カメラボディ100に設けられたレリーズスイッチ107が押下されると、ボディCPU103はこの撮像信号に各種の画像処理を行い、画像データを作成する。作成された画像データは、記憶媒体挿入口105内の可搬記憶媒体106に記憶される。
図2は、第1の実施の形態に係るカメラシステム1の構成を示す断面図である。交換レンズ200は、複数の光学部材から構成される撮影光学系210を内蔵する。撮影光学系210を構成する光学部材は、複数のレンズ210a〜210eおよび虹彩絞り211である。これら複数のレンズには、撮影光学系210の焦点調節を行うフォーカスレンズ210cと、被写体像の像ぶれを補正するぶれ補正レンズ210dとが含まれている。
なお、本発明において光学部材とは、レンズ210a〜210eのみならず、撮影光路上に存在し被写体からの光束を通過させたり遮ったりする部材をも含む。例えば、撮影光学系210を通過する被写体光の光量を調節する虹彩絞り211も光学部材の1つである。
交換レンズ200内には、フォーカスレンズ210c、ぶれ補正レンズ210d、および虹彩絞り211をそれぞれ駆動するための駆動系(不図示)が設置されている。例えば、フォーカスレンズ210cは超音波モータによって駆動される。また、ぶれ補正レンズ210dは2つのボイスコイルモータによって駆動され、虹彩絞り211はステッピングモータによって駆動される。レンズCPU203はこれらの駆動系を制御し、各々の光学部材の被駆動状態を変化させる。
撮像素子104の前面には、光学的ローパスフィルターと赤外線カットフィルターを合わせたフィルター111が設置されている。交換レンズ200内の撮影光学系210を通過した被写体光は、光軸Rを中心に、フィルター111を介して撮像素子104に入射する。ボディCPU103は、撮像素子104が出力する撮像信号から表示用画像を作成し、カメラボディ100の背面に設置されているLCDモジュール110に表示する。
ボディCPU103とレンズCPU203との間、すなわちカメラボディ100と交換レンズ200との間には、図1に示す接点102と接点202とを介した2系統の伝送路が設けられている。これら2系統の伝送路は互いに独立しているので、一方の伝送路においてデータが伝送されている場合であっても、他方の伝送路によりデータを伝送することが可能である。以下の説明では、2系統の伝送路をそれぞれ第1伝送路301、第2伝送路302と称する。また、第1伝送路301を用いて行われる通信をホットライン通信、第2伝送路302を用いて行われる通信をコマンドデータ通信と呼ぶ。第1伝送路301および第2伝送路302を構成する信号線、ならびに、コマンドデータ通信およびホットライン通信の具体的な通信内容については後に詳述する。
カメラボディ100内には、ホットライン通信を行うボディ側第1通信回路112と、コマンドデータ通信を行うボディ側第2通信回路113が設置される。これらの回路はそれぞれボディCPU103に接続される。同様に交換レンズ200内には、ホットライン通信を行うレンズ側第1通信回路212と、コマンドデータ通信を行うレンズ側第2通信回路213が設置される。これらの回路はそれぞれレンズCPU203に接続される。
ボディ側第1通信回路112とレンズ側第1通信回路212とは、第1伝送路301により互いに接続される。同様に、ボディ側第2通信回路113とレンズ側第2通信回路213とは、第2伝送路302により互いに接続される。
これらの各部材に加えて、カメラボディ100内には、撮影光学系210の自動焦点調節を行う自動焦点調節装置(不図示)が設置されている。この自動焦点調節装置は、ボディCPU103を介してレンズCPU203にフォーカスレンズ210cの駆動指示を送信することにより、撮影光学系210の焦点調節を自動で行う。
(コマンドデータ通信の説明)
コマンドデータ通信は第2伝送路302を用いて行われる双方向の通信である。コマンドデータ通信では、カメラボディ100から送信されるデータと、交換レンズ200から送信されるデータと、が同一のクロック信号に同期する。すなわち、カメラボディ100から送信されるデータと、交換レンズ200から送信されるデータと、が第2伝送路302により同時に伝送される。
コマンドデータ通信は、ボディCPU103により開始される。ボディCPU103はコマンドデータ通信の開始時、まずレンズCPU203への各種指示を表す所定のデータを送信する。レンズCPU203は受信したデータを解釈し、当該データがどのような指示を表しているのかを検知する。その後レンズCPU203は、指示に応じた処理を実行する。例えば、虹彩絞り211を特定の大きさまで絞る指示を受信した場合、レンズCPU203は不図示のステッピングモータを制御し、虹彩絞り211を指示された大きさまで絞る。
また、レンズCPU203の動作状態に関する情報を要求する指示を受信した場合、レンズCPU203は当該情報をボディCPU103に第2伝送路302を介して送信する。すなわち、ボディCPU103が交換レンズ200に関する情報をコマンドデータ通信により取得する場合には、まずボディCPU103から交換レンズ200へ当該情報を要求する指示を表すデータを送信しなければならない。
コマンドデータ通信によりボディCPU103から送信される指示には、上述した指示以外に、フォーカスレンズ210cを駆動させる指示、および、ぶれ補正レンズ210dを用いた像ぶれ補正のオンオフを設定する指示が含まれる。
(ホットライン通信の説明)
ホットライン通信は第1伝送路301を用いて行われる単方向の通信である。ホットライン通信はコマンドデータ通信と同様に、ボディCPU103により開始される。ボディCPU103が第1伝送路301を構成する信号線のうち、通信開始用の信号線の信号レベルを変化させると、レンズCPU203がこれを検知する。レンズCPU203はこの検知に応じて、被駆動情報の検出処理(後に詳述する)と被駆動情報の送信処理(後に詳述する)を順に実行する。
ボディCPU103は、ホットライン通信を所定周期(例えば1ミリ秒)毎に実行する。ホットライン通信はコマンドデータ通信とは異なり、ボディCPU103がレンズCPU203から交換レンズ200に関するデータをわずかな処理で受信することができる。これは、コマンドデータ通信によりデータを受信する場合にはまずレンズCPU203に対する指示を表すデータを送信する必要があるのに対し、ホットライン通信は特定の信号線の信号レベルを変化させるだけで即座にレンズCPU203からのデータの送信が開始されるためである。
(被駆動情報の説明)
本実施形態の交換レンズ200は、被駆動状態が変化する光学部材であるフォーカスレンズ210cと、ぶれ補正レンズ210dと、虹彩絞り211とを含む。以下の説明では、これら3つの光学部材の被駆動状態に関する情報を被駆動情報と呼ぶ。各光学部材の被駆動情報は、レンズCPU203が実行する被駆動情報の検出処理により検出される。
図3は、光学部材毎の被駆動情報を示す図である。図3(a)に示すように、フォーカスレンズ210cは光軸Rに沿って駆動される。レンズCPU203は、フォーカスレンズ210cの駆動量を被駆動情報として検出する。フォーカスレンズ210cの駆動量は1バイトの整数により表される。この整数は−128〜+127の範囲の値を採り、矢印41の方向(被写体の方向)に駆動されると正の値に、矢印42の方向(カメラボディ100の方向)に駆動されると負の値になる。フォーカスレンズ210cの駆動量を表す整数は、被駆動情報の検出処理を前回実行した時のフォーカスレンズ210cの位置を0として表している。つまり、フォーカスレンズ210cの被駆動情報である整数は、前回実行時からの変位量を表している。
フォーカスレンズ210cの駆動量は、自動焦点調節装置が焦点調節を行う為に利用する。自動焦点調節装置は、フォーカスレンズ210cの合焦状態の変化とフォーカスレンズ210cの駆動量とに基づいて、公知の手法により焦点調節を行う。
図3(b)に示すように、ぶれ補正レンズ210dは光軸Rに対し垂直な横軸42と縦軸43とに沿って駆動される。レンズCPU203は、ぶれ補正レンズ210dの駆動量を被駆動情報として検出する。ぶれ補正レンズ210dの駆動量はそれぞれ1バイトの大きさの2つの整数から成り、1つは横軸42に対する駆動量(横駆動量)、もう1つは縦軸43に対する駆動量(縦駆動量)を表す。各々の駆動量は−128〜+127の範囲の値である。横駆動量は、矢印42fの方向の変位が正の値、矢印42bの方向の変位が負の値で表される。同様に、縦駆動量は矢印43fの方向の変位が正の値、矢印43bの方向の変位が負の値で表される。ぶれ補正レンズ210dの被駆動情報についてもフォーカスレンズ210cの被駆動情報と同様に、被駆動情報の検出処理の前回実行時からの変位量となっている。
ぶれ補正レンズ210dの駆動量は、自動焦点調節装置が焦点調節を行う為に利用する。ぶれ補正レンズ210dを用いた像ぶれ補正は、交換レンズ200のぶれ量に基づいてぶれ補正レンズ210dを駆動し、撮影光学系210の光軸を変化させることにより行われる。この光軸の変化により、例えば合焦状態であった撮影光学系210がわずかに合焦状態から外れる等の影響が生じることがある。自動焦点調節装置はこのような合焦状態の微調整のために、ぶれ補正レンズ210dの駆動量を利用する。
図3(c)に、光軸R上に配置される虹彩絞り211を示す。虹彩絞り211は複数の絞り羽根により形成される開口部47を有している。レンズCPU203は、開口部47の大きさを被駆動情報として検出する。他の光学部材と同様にこの被駆動情報についても、被駆動情報の検出処理の前回実行時からの大きさの変化量として表される。この被駆動情報は−128〜+127の範囲の値を採る1バイトの整数により表される。この整数は絞りの段数の変化量を表しており、絞りが絞られると正の値に、絞りが広げられると負の値になる。この整数は1/12段の分解能で検出され、例えば前回実行時から1/12段だけ絞りが絞られている場合、レンズCPU203は虹彩絞り211の被駆動情報として+1という整数を検出する。
虹彩絞り211の駆動量は、ボディCPU103が虹彩絞り211の状態を検知する為に利用する。ボディCPU103がレンズCPU203に虹彩絞り211の駆動指示を送信してから、実際に虹彩絞り211の駆動が完了するまでには、交換レンズ200の状態に応じたタイムラグが存在する。このタイムラグを正確に見積もることは困難であるので、一般にボディCPU103は、駆動指示を送信してからこのタイムラグより十分に大きいと考えられる時間だけ待つことにより、虹彩絞り211の駆動を確実に完了させてから、その後の処理を実行する。本実施形態のボディCPU103は、虹彩絞り211の駆動量を得ることにより、虹彩絞り211が指定された大きさまで確実に絞られたことを検知できるので、余分な待ち時間が必要ない。
(初期化処理の説明)
カメラボディ100が電源オン状態のときに交換レンズ200が取り付けられると、交換レンズ200への電力供給が開始される。このときボディCPU103およびレンズCPU203は、交換レンズ200の初期化処理の実行を開始する。
図4は、交換レンズ200の初期化時にコマンドデータ通信により送受信されるデータの例を示す図である。初期化処理では、交換レンズ200の制御に必要な種々のデータがコマンドデータ通信により送受信される。
初期化処理において、レンズCPU203は図4(a)に示す特性データ10をボディCPU103に送信する。特性データ10は2バイトのデータであり、下位1バイトはこのデータが特性データであることを表す固有の値となっている。ボディCPU103は、受信したデータの下位1バイトを調べ、当該データが特性データであることを認識する。特性データ10の上位1バイトは、各ビットが交換レンズ200に備わる各種の機能に対応している。例えば図4(a)に示す例では、特性データ10の8ビット目(AF)が自動焦点調節機能に、9ビット目(VR)がぶれ補正機能にそれぞれ対応している。これらの各ビットの値が1であれば、交換レンズ200は当該機能を備えている。なお、図4において「N/A」と書かれたビットは、本実施形態において当該ビットに何ら意味が規定されていないことを表す。すなわち、当該ビットはどのような値であってもよい。
特性データ10を送信したレンズCPU203は、続いて図4(b)に示す種類データ20をボディCPU103に送信する。種類データ20はレンズCPU203が送信可能な被駆動情報の種類を表す2バイトのデータであり、特性データ10と同様に下位1バイトが種類データであることを表す固有の値となっている。種類データ20の上位1バイトは、交換レンズ200がホットライン通信で送信可能な被駆動情報の種類を表している。具体的には、各ビットが送信可能な被駆動情報の種類に対応しており、各ビットの値が1であれば、レンズCPU203は当該ビットに対応する種類の被駆動情報を送信可能である。
例えば図4(b)では、種類データ20の8ビット目(FL)がフォーカスレンズ210cの単位時間当たりの駆動量に、9ビット目(IR)が虹彩絞り211の単位時間当たりの駆動量に、10ビット目(VR)がぶれ補正レンズ210dの単位時間当たりの駆動量にそれぞれ対応している。ボディCPU103は、受信した種類データ20の各ビットを参照することにより、交換レンズ200がホットライン通信によりどのような種類の被駆動情報を送信可能なのかを認識することができる。
種類データ20を受信したボディCPU103は、交換レンズ200が送信可能な各種の被駆動情報について、ボディCPU103が当該種類の被駆動情報を必要とするか否かを判定する判定処理を実行する。そして、図4(c)に示す、判定処理において必要であると判定された被駆動情報の種類を指定する指定データ30をレンズCPU203に送信する。指定データ30は2バイトのデータであり、特性データ10および種類データ20と同様に下位1バイトが指定データであることを表す固有の値となっている。指定データ30の上位1バイトは、ホットライン通信により交換レンズ200から送信させる被駆動情報の種類を表している。具体的には、種類データ20と同様に、各ビットが被駆動情報の種類に対応しており、各ビットが1であれば、ボディCPU103が当該ビットに対応する種類の被駆動情報を要求していることになる。
例えば図4(c)では、指定データ30の8ビット目(FL)がフォーカスレンズ210cの単位時間当たりの駆動量に、9ビット目(IR)が虹彩絞り211の単位時間当たりの駆動量に、10ビット目(VR)がぶれ補正レンズ210dの単位時間当たりの駆動量にそれぞれ対応している。例えばユーザがカメラボディ100をオートフォーカスモードに設定している場合、カメラボディ100内の自動焦点調節装置は自動焦点調節を行う為にフォーカスレンズ210cの駆動量を知る必要がある。そこで、ボディCPU103は上述の判定処理においてフォーカスレンズ210cの駆動量が必要であると判定する。そして、8ビット目が1である指定データ30を交換レンズ200に送信する。逆に、カメラボディ100がマニュアルフォーカスモードに設定されている場合、自動焦点調節装置は動作しないので、カメラボディ100はフォーカスレンズ210cの駆動量を必要としない。そこで、ボディCPU103は、8ビット目が0である指定データ30を交換レンズ200に送信する。
判定処理においてボディCPU103は、以下のような場合に、被駆動情報を必要ではないと判定する。例えば、交換レンズ200がカメラボディ100より後に製造された新たな交換レンズであり、カメラボディ100が想定していない新たな種類の被駆動情報を送信可能であった場合には、カメラボディ100は当該種類の被駆動情報の利用方法を知らないため、当該種類の被駆動情報は不要と判定される。また、カメラボディ100が限定的な機能のみを有する廉価なカメラボディであった場合、特定の種類の被駆動情報を用いる高度な制御機能が搭載されていない可能性がある。このような場合にも、当該種類の被駆動情報は必要とされない。
次にボディCPU103は、それぞれの被駆動情報について、レンズCPU203に当該被駆動情報をどの程度の頻度で送信させるかを決定する。通常、指定データ30により要求された被駆動情報は、ボディCPU103によりホットライン通信が実行される度に送信される。ボディCPU103は図4(d)に示す頻度データ40をレンズCPU203に送信することにより、レンズCPU203に被駆動情報の送信頻度を変更させることが可能である。頻度データ40は3バイトのデータであり、下位2バイトは指定データ30と同様に頻度データであることを表す固有の値および頻度を指定する被駆動情報の種類を表している。すなわち、指定データ30と同様に、各ビットが被駆動情報の種類に対応しており、各ビットが1であれば、ボディCPU103は当該ビットに対応する種類の被駆動情報の送信頻度を指定しているということになる。
頻度データ40の上位1バイト(NUM)は、当該被駆動情報の送信頻度を表す1〜255の整数である。例えば頻度データ40の上位1バイトが「3」を表す整数であれば、当該被駆動情報はホットライン通信において3回に1回の頻度で送信されるようになる。本実施形態のカメラボディ100は、取り付けられた交換レンズ200に対し、虹彩絞り211の単位時間当たりの駆動量の送信頻度を「2回に1回」、ぶれ補正レンズ210dの単位時間当たりの駆動量の送信頻度を「3回に1回」にするよう要求する。また、フォーカスレンズ210cの単位時間当たりの駆動量の送信頻度は指定しない。つまり、フォーカスレンズ210cの被駆動情報はホットライン通信の度に送信され、虹彩絞り211の被駆動情報は2回に1回、ぶれ補正レンズ210dの被駆動情報は3回に1回の頻度でフォーカスレンズ210cの被駆動情報に付加されて送信される。
以上のように、レンズCPU203は、カメラボディ100に交換レンズ200が取り付けられたときに、レンズCPU203が送信可能な被駆動情報の種類を表す種類データ20を送信する。そして、ボディCPU103は被駆動情報の種類を指定する指定データ30と、被駆動情報の送信頻度を指定する頻度データ40とを送信する。
(被駆動情報の検出処理の説明)
初期化処理の終了後、ボディCPU103はレンズCPU203に対し、ホットライン通信の開始を所定周期毎に要求する。レンズCPU203は、カメラボディ100からホットライン通信の開始要求を受けると、被駆動情報の検出処理を実行する。ここでホットライン通信の開始要求とは、前述した特定の信号線の信号レベルの変化である。
被駆動情報の検出処理は、ボディCPU103に送信する被駆動情報を各光学部材から検出する処理である。すなわち、上述の初期化処理においてボディCPU103により送信された指定データ30において、対応するビットの値が0であった被駆動情報は、検出処理では検出されない。同様に、頻度データ40において頻度が指定されている被駆動情報は、当該頻度で検出される。例えば「2回に1回」と頻度が指定された被駆動情報については、前回の検出処理で検出が行われていた場合には検出が行われない。
(被駆動情報の送信処理の説明)
被駆動情報の検出処理を実行したレンズCPU203は、その後、被駆動情報の送信処理を実行する。被駆動情報の送信処理では、被駆動情報の検出処理により検出された各被駆動情報が、レンズCPU203によりボディCPU103に送信される。
図5は、被駆動情報のデータ形式を示す図である。図5(a)〜(c)に、フォーカスレンズ210cの駆動量を表すFLデータ51、虹彩絞り211の駆動量を表すIRデータ52、およびぶれ補正レンズ210dの駆動量を表すVRデータ53を示す。前述の通り、フォーカスレンズ210cの駆動量および虹彩絞り211の駆動量はそれぞれ1バイトの整数として検出されるので、図5(a)および図5(b)に示すように、FLデータ51およびIRデータ52は1バイトの大きさとなっている。
また、ぶれ補正レンズ210dの駆動量は、左右方向の駆動量と上下方向の駆動量とが各1バイトの整数として検出される。これに対応して、図5(c)に示すように、VRデータ53は下位バイトが左右方向の駆動量VRXを、上位バイトが上下方向の駆動量VRYをそれぞれ表す2バイトのデータとなっている。
レンズCPU203はこれらの各データを所定の順序で連結し、ホットライン通信によりボディCPU103に送信する送信データを作成する。この送信データには、被駆動情報の検出処理において検出されなかった被駆動情報は含まれない。
例えば図5(d)は、ボディCPU103から送信された指定データ30において、全ての被駆動情報が必要であると指定されていた場合の送信データ54を示す図である。レンズCPU203は、ボディCPU103に必要であると指定された種類の被駆動情報を、フォーカスレンズ210cの駆動量、虹彩絞り211の駆動量、ぶれ補正レンズ210dの駆動量の順に下位バイトから連結する。例えばボディCPU103がフォーカスレンズ210cの駆動量のみを不要と判断した場合には、図5(e)に示す送信データ55が作成される。同様に、ボディCPU103から頻度データ40が送信されている場合には、当該種類の被駆動情報が含まれる送信データと、含まれていない送信データと、が一定のパターンで作成される。
図6は、頻度データ40により送信頻度が指定された場合の送信データの例を示す図である。ここでは、ボディCPU103が指定データ30において全ての種類の被駆動情報を送信するよう指定したものとしている。また、頻度データ40においてフォーカスレンズ210cの駆動量の頻度は指定されておらず、虹彩絞り211の駆動量の送信頻度は「2回に1回」、ぶれ補正レンズ210dの駆動量の送信頻度は「3回に1回」と指定されたものとしている。
前述の通り、ボディCPU103は所定周期60毎にホットライン通信を実行する。てフォーカスレンズ210cの駆動量の頻度は指定されていないので、時刻t1〜t6に実行されたホットライン通信でレンズCPU203から送信された送信データ61〜66は、いずれもFLデータを含んでいる。他方、「2回に1回」という送信頻度が指定されたIRデータは、時刻t1,t3,t5に送信された送信データ61,63,65には含まれているが、それ以外の送信データ62,64,66には含まれていない。同様に、「3回に1回」という送信頻度が指定されたVRデータは、時刻t1,t4に送信された送信データ61,64にのみ含まれている。
以上のように、レンズCPU203は、指定データ30により指定された種類の被駆動情報のみを、第1伝送路301を介してカメラボディ100に繰り返し送信する。またこのとき、頻度データ40により指定された種類の被駆動情報については、指定された頻度で送信する。
上述した第1の実施の形態によるカメラシステムによれば、次の作用効果が得られる。
(1)レンズCPU203は、フォーカスレンズ210cの被駆動情報をホットライン通信毎に送信すると共に、虹彩絞り211の被駆動情報を2回に1回の頻度でフォーカスレンズ210cの被駆動情報に負荷して送信する。このようにしたので、被駆動情報の通信に係るレンズCPU203の計算負荷が低減される。
(2)レンズCPU203は、カメラボディ100から受信した頻度データ40により表される頻度で虹彩絞り211の被駆動情報を送信する。このようにしたので、カメラボディが必要とする適切な頻度で各被駆動情報を送信することができる。
(3)レンズCPU203は、第1伝送路301を介してカメラボディ100に各被駆動情報を送信し、第2伝送路302を介してカメラボディ100から頻度データ40を受信する。このようにしたので、一方の通信が他方の通信により輻輳等の影響を受けることがない。
(4)ボディCPU103は、交換レンズ200に、2回に1回の頻度で虹彩絞り211の被駆動情報を送信するよう指定する頻度データ40を送信する。その後ボディCPU103は、2回に1回の頻度で虹彩絞り211の被駆動情報を受信する。このようにしたので、ボディCPU103の処理に最適な頻度で虹彩絞り211の被駆動情報を受信することができ、無駄な通信を行う必要がない。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係るカメラシステムは、第1の実施の形態と同様の構成を備えるが、第1の実施の形態とは異なる形式の送信データが用いられる。以下、第2の実施の形態に係るカメラシステムにおいてレンズCPU203が送信する送信データの形式について説明する。
図7は、第2の実施の形態における送信データの例を示す図である。本実施形態では、ホットライン通信において常に固定長の送信データが用いられる。すなわち、送信データは常に4バイトであり、下位バイトから順にFLデータ、IRデータ、VRデータ(2バイト)が格納されている。
指定データにより特定の種類の被駆動情報を送信しないよう指定された場合や、頻度データの指定により特定の種類の被駆動情報が送信されない場合など、送信データに特定の種類の被駆動情報が含まれない場合、第1の実施の形態では当該被駆動情報を除いた各被駆動情報を所定の順序で連結していた。他方、本実施形態では、当該被駆動情報を、全てのビットを「0」としたダミーデータに置き換える。すなわち、全ての被駆動情報を送信する場合には、レンズCPU203は図7(a)のように全ての被駆動情報が含まれる送信データ74を送信する。これに対し、FLデータ71を送信しない場合には、レンズCPU203は図7(b)に示すように、FLデータ71を全ビット「0」のダミーデータ76で置き換えた送信データ75を送信する。ボディCPU103は、ダミーデータ76を「レンズCPU203により被駆動情報が省略されたことを表すデータ」として扱う。
上述した第2の実施の形態によるカメラシステムによれば、第1の実施の形態によるカメラシステムと同様の作用効果が得られる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に係るカメラシステムは、第1の実施の形態と同様の構成を備えるが、ボディCPU103が頻度データにより被駆動情報の送信頻度を指定する代わりに、周期データにより被駆動情報の更新周期を指定する。レンズCPU203は、周期データにより指定された周期で不図示のメモリに記憶されている被駆動情報を更新し、ホットライン通信の度に上記のメモリに記憶されている全ての被駆動情報を送信する。このとき、メモリ上の被駆動情報が前回のホットライン通信以来更新されていなければ、前回のホットライン通信において送信されたものと同一の被駆動情報が送信されることとなる。
図8は、ボディCPU103により送信される周期データの構成を表す図である。周期データ80は、それぞれの被駆動情報について、レンズCPU203が当該被駆動情報を更新する周期を指定するためのデータである。本実施形態に係るレンズCPU203は、ボディCPU103によりホットライン通信の開始要求が行われる度に、指定データ30により指定された種類の被駆動情報の検出処理を実行する。この検出処理により、各光学部材から被駆動情報が検出される。検出された被駆動情報は、交換レンズ200内に設けられた不図示のメモリに記憶される。このとき、メモリに既に記憶されていた同種の被駆動情報は、新たに検出された被駆動情報により更新される。その後、レンズCPU203は被駆動情報の送信処理を実行する。被駆動情報の送信処理では、不図示のメモリに記憶されている全ての被駆動情報が、第1の実施の形態と同様の形式で、レンズCPU203によりボディCPU103に送信される。
本実施形態に係るボディCPU103は、第1の実施の形態における頻度データの代わりに、図8に示す周期データ80を送信する。ボディCPU103は図8に示す周期データ80をレンズCPU203に送信することにより、レンズCPU203に被駆動情報の更新周期を変更させることが可能である。周期データ80は3バイトのデータであり、下位2バイトは指定データ30と同様に周期データであることを表す固有の値および周期を指定する被駆動情報の種類を表している。すなわち、指定データ30と同様に、各ビットが被駆動情報の種類に対応しており、各ビットが1であれば、ボディCPU103は当該ビットに対応する種類の被駆動情報の更新周期を指定しているということになる。
周期データ80の上位1バイト(NUM)は、当該被駆動情報の更新周期を表す1〜255の整数である。例えば周期データ80の上位1バイトが「3」を表す整数であれば、レンズCPU203は当該被駆動情報を3ミリ秒毎に更新する。この場合、仮にホットライン通信が1ミリ秒毎に行われるとすれば、連続する3回のホットライン通信において、当該被駆動情報は3回とも同一の値が送信されることになる。
上述した第3の実施の形態によるカメラシステムによれば、次の作用効果が得られる。
(1)レンズCPU203は、不図示のメモリに記憶されている虹彩絞り211の被駆動情報を、フォーカスレンズ210cの被駆動情報より長い周期で更新する。そして、ホットライン通信毎に、不図示のメモリに記憶されている各被駆動情報を送信する。このようにしたので、被駆動情報の通信に係るレンズCPUの計算負荷が低減される。
(2)レンズCPU203は、カメラボディ100から受信した周期データ80により表される周期で虹彩絞り211の被駆動情報を更新する。このようにしたので、カメラボディが必要とする適切な周期で各被駆動情報を更新することができる。
(3)レンズCPU203は、第1伝送路301を介してカメラボディ100に各被駆動情報を送信し、第2伝送路302を介してカメラボディ100から周期データ80を受信する。このようにしたので、一方の通信が他方の通信により輻輳等の影響を受けることがない。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係るカメラシステムは、第1の実施の形態と同様の構成を備えるが、レンズCPU203が初期通信において、被駆動情報を更新可能な最短の周期を表す最短周期データを送信する。この最短周期データは、レンズCPU203が各被駆動情報を更新可能な最短の周期を表す。すなわち、最短周期データには、FLデータを更新可能な最短の周期、IRデータを更新可能な最短の周期、VRデータを更新可能な最短の周期をそれぞれ表すデータが含まれている。
ボディCPU103は初期通信において上記の最短周期データを受信する。そして、受信した最短周期データに基づいて、周期データ80を送信する。具体的には、最短の更新周期を下回る周期、つまり最短の更新周期よりも短い周期で各被駆動情報を更新するようレンズCPU203に指示してしまうことのないように、周期データ80を構成する。例えば、IRデータを更新可能な最短の周期が2ミリ秒である場合、ボディCPU103はIRデータを1ミリ秒毎に更新するようレンズCPU203に指示することはない。この場合、ボディCPU103は少なくとも2ミリ秒以上の周期でIRデータを更新するようレンズCPU203に指示する。
上述した第4の実施の形態によるカメラシステムによれば、次の作用効果が得られる。
(1)レンズCPU203は、各被駆動情報を更新可能な最短の周期を表す最短周期データをカメラボディに送信する。ボディCPU103は受信した最短周期データを下回らないような更新周期を表す周期データ80をレンズCPU203に送信する。このようにしたので、更新不可能な周期で各被駆動情報を更新するようカメラボディから指示されることを回避することができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
第1の実施の形態において、交換レンズ200が送信可能な被駆動情報をカメラボディ100が全く必要としない場合、カメラボディ100が指定データ30を送らないようにしてもよい。また、カメラボディ100が利用しない被駆動情報であっても、判定処理において必要であると判定するようにボディCPU103を構成してもよい。
(変形例2)
1つの光学部材に対して、2つ以上の種類の被駆動情報が存在してもよい。例えば、第1の実施の形態において、ぶれ補正レンズ210dの駆動量を表すVRデータ53は、横駆動量VRXと縦駆動量VRYとから成るが、これら2つの駆動量が個別の被駆動情報として扱われるようにしてもよい。また、1つの光学部材に対し、種別や利用方法が全く異なる2つ以上の被駆動情報が存在してもよい。例えば、第1の実施の形態において、フォーカスレンズ210cの駆動量を表すFLデータ51の他に、フォーカスレンズ210cの駆動速度を表すデータを利用可能に構成してもよい。
(変形例3)
初期化処理は、どのようなタイミングで実行してもよい。例えば、カメラボディ100が電源オフ状態の時であっても交換レンズ200の取り付けに応じて実行されるようにしてもよいし、カメラボディ100を電源オンする時に交換レンズ200が取り付けられていれば実行されるようにしてもよい。また、指定データ30、頻度データ40、周期データ80が、初期化処理以外のタイミングで送信されるようにしてもよい。例えばカメラに設定された撮影モードに応じて、特定の被駆動情報の送信頻度や更新周期を変化させるようにボディCPU103を構成してもよい。
(変形例4)
被駆動情報の表現形式は、第1の実施の形態において説明した形式に限定されない。例えば、各光学部材の駆動量が、当該光学部材の絶対位置を表す整数により表現されてもよいし、2バイト以上の整数や浮動小数点により表現されてもよい。特性データ10、種類データ20、指定データ30、頻度データ40、周期データ80についても同様である。
(変形例5)
各被駆動情報の利用形態が、第1の実施の形態において説明したものと異なっていてもよい。例えば、フォーカスレンズ210cの駆動量を、自動焦点調節装置以外の装置が利用するようにしてもよい。
(変形例6)
第2の実施の形態において、レンズCPU203が性能上の理由により各被駆動情報を検出できなかった場合、全ビットを「0」にする以外の方法により生成したダミーデータを代わりに用いるようにしてもよい。つまり、ボディCPU103の指示により被駆動情報を省略した場合と、所定時間内に被駆動情報の検出処理を完了できなかったために被駆動情報を省略せざるを得なかった場合と、を区別できるようにしてもよい。ボディCPU103はこのようなダミーデータを受信した場合、被駆動情報の送信頻度を下げることにより、被駆動情報の検出処理が完了できない事態を回避することが可能である。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1…カメラシステム、100…カメラボディ、103…ボディCPU、200…交換レンズ、203…レンズCPU、210…撮影光学系、210c…フォーカスレンズ、210d…ぶれ補正レンズ、211…虹彩絞り

Claims (7)

  1. カメラボディに着脱可能に取り付けられる交換レンズであって、
    被駆動状態が変化する第1および第2の光学部材を含む撮影光学系と、
    前記第1の光学部材の被駆動状態に関する第1の被駆動情報を第1の頻度でカメラボディに繰り返し送信し、前記第2の光学部材の被駆動状態に関する第2の被駆動情報を前記第1の頻度より低い第2の頻度で前記第1の被駆動情報に付加してカメラボディに繰り返し送信する被駆動情報送信手段と
    前記カメラボディから、前記第1の頻度より低い頻度を表す頻度情報を受信する頻度情報受信手段と、を備え、
    前記被駆動情報送信手段は、前記頻度情報により表される頻度を前記第2の頻度として、前記第2の被駆動情報を送信することを特徴とする交換レンズ。
  2. 請求項1に記載の交換レンズにおいて、
    前記被駆動情報送信手段は、第1の伝送路を介して前記カメラボディに前記第1の被駆動情報および前記第2の被駆動情報を送信し、
    前記頻度情報受信手段は、前記第1の伝送路とは異なる第2の伝送路を介して前記カメラボディから前記頻度情報を受信することを特徴とする交換レンズ。
  3. カメラボディに着脱可能に取り付けられる交換レンズであって、
    被駆動状態が変化する第1および第2の光学部材を含む撮影光学系と、
    第1の光学部材の被駆動状態に関する第1の被駆動情報と、第2の光学部材の被駆動状態に関する第2の被駆動情報と、が記憶される記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記第1の被駆動情報を第1の周期ごとに更新する第1の被駆動情報更新手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記第2の被駆動情報を第2の周期ごとに更新する第2の被駆動情報更新手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記第1の被駆動情報および前記第2の被駆動情報をカメラボディに繰り返し送信する被駆動情報送信手段と
    前記カメラボディから、前記第1の周期より長い周期を表す周期情報を受信する周期情報受信手段と、を備え、
    前記第2の被駆動情報更新手段は、前記周期情報により表される周期を前記第2の周期として、前記第2の被駆動情報を更新することを特徴とする交換レンズ。
  4. 請求項3に記載の交換レンズにおいて、
    前記第2の被駆動情報更新手段が前記第2の被駆動情報を更新可能な最短の周期を表す最短周期情報を前記カメラボディに送信する最短周期情報送信手段を更に備えることを特徴とする交換レンズ。
  5. 請求項3または4に記載の交換レンズにおいて、
    前記被駆動情報送信手段は、第1の伝送路を介して前記カメラボディに前記第1の被駆動情報および前記第2の被駆動情報を送信し、
    前記周期情報受信手段は、前記第1の伝送路とは異なる第2の伝送路を介して前記カメラボディから前記周期情報を受信することを特徴とする交換レンズ。
  6. 請求項1または2に記載の交換レンズを着脱可能なカメラボディであって、
    前記第1の光学部材の被駆動状態に関する第1の被駆動情報を第1の頻度で、前記第2の光学部材の被駆動状態に関する第2の被駆動情報を第2の頻度でそれぞれ前記交換レンズから繰り返し受信する被駆動情報受信手段と、
    前記交換レンズに、前記第1の頻度より低い頻度を表す頻度情報を送信する頻度情報送信手段と、を備え、
    前記被駆動情報受信手段は、前記頻度情報により表される頻度を前記第2の頻度として前記第2の被駆動情報を受信することを特徴とするカメラボディ。
  7. 請求項3〜5のいずれか一項に記載の交換レンズと該交換レンズを着脱可能なカメラボディから成るカメラシステムであって、
    前記交換レンズは、
    前記第2の被駆動情報更新手段が前記第2の被駆動情報を更新可能な最短の周期を表す最短の周期情報を前記カメラボディに送信する最短の周期情報送信手段と、
    前記カメラボディから、前記第1の周期より長い周期を表す周期情報を受信する周期情報受信手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記第1の被駆動情報および前記第2の被駆動情報をカメラボディに繰り返し送信する被駆動情報送信手段と、をさらに備え、
    前記カメラボディは、
    前記最短周期情報を受信する最短周期情報受信手段と、
    前記受信された最短周期情報により表される周期を下回らない周期を表す前記周期情報を前記交換レンズに送信する周期情報送信手段と、
    前記第1の被駆動情報および前記第2の被駆動情報を前記交換レンズから繰り返し受信する被駆動情報受信手段とを備え、
    前記第2の被駆動情報更新手段は、前記受信された周期情報により表される周期を前記第2の周期として、前記第2の被駆動情報を更新することを特徴とするカメラシステム。
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