JP4692636B2 - 誘電体フィルタ - Google Patents

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Description

この発明は、誘電体ブロックの外面に外導体を形成し、内導体形成孔に内導体を形成し、外面の一部に内導体と結合する入出力端子を形成した誘電体フィルタに関するものである。
従来から誘電体ブロックに内導体および外導体を形成して共振器を構成した誘電体フィルタが普及している(例えば、特許文献1参照。)。
図1は、従来の誘電体フィルタを実装基板に実装する状況を上面側から見た斜視図である。ここでは、図中の誘電体フィルタの左手前面を正面、図中の右手前面を右側面と称する。同図(A)は実装基板201への実装状況を説明する図であり、同図(B)は、実装基板301への実装状況を説明する図である。
誘電体フィルタ101は誘電体ブロック102を備える。誘電体ブロック102は直方体形状であり、3段の共振器を備える。誘電体ブロック102の開放面である正面を除く外面には、外導体103と入出力電極104A,104Bとを設けている。誘電体ブロック102の正面から背面にかけて、誘電体ブロック102の内部を貫通する内導体形成孔を設けている。内導体形成孔の内面には、内導体105A〜105Cを設けている。内導体105A〜105Cは、誘電体ブロック102の正面で一端が開放され、誘電体ブロック102の背面で他端が外導体103に接続されている。誘電体フィルタ101は、内導体105Aの構成する入力段(出力段)の共振器と入出力電極104Aとの間、および、内導体105Cの構成する出力段(入力段)の共振器と入出力電極104Bとの間に大きな外部結合を得るため、入出力電極104A,104Bを共振器の開放端付近に設けている。具体的には、誘電体ブロック102の下面における正面および左側面のなす隅から左側面にかけて入出力電極104Aを形成し、正面および右側面のなす隅から右側面にかけて入出力電極104Bを形成している。
誘電体フィルタ101を実装基板へ実装する際には、誘電体ブロック102の下面で、外導体103が実装基板の接地電極に接続される。また誘電体ブロック102の下面で、入出力電極104A,104Bが実装基板の信号線へ接続される。
同図(A)に示す実装基板201は、コプレーナ型の信号線203A,203Bを備えている。信号線203A,203Bは互いに並行するように延設されている。この実装基板201上には、誘電体フィルタ101が配置される。誘電体フィルタ101は、その正面が信号線203A,203Bの延設方向に対して垂直になるように配置される。そして、入出力電極104A,104Bの正面側から、信号線203A,203Bが接続される。
同図(B)に示す実装基板301は、コプレーナ型の信号線303A,303Bを備えている。信号線303A,303Bは同一直線上に配置されていて、それぞれの先端が一定の間隔だけ離れるように配置されている。この実装基板301上には、誘電体フィルタ101が配置される。誘電体フィルタ101は、その右側面および左側面が信号線303A,303Bの延設方向に対して垂直になるように配置される。そして、入出力電極104A,104Bの側面側から、信号線303A,303Bが接続される。
特開2000−174502号公報
上記した誘電体フィルタでは、実装基板の接地電極がアース電位であるため、誘電体ブロックの側面の外導体や上面の外導体にはアース電流が流れ、誘電体ブロックの外導体の電位がアース電位と略一致することになる。
しかしながら実際には、誘電体フィルタの対象とする高周波信号の波長と同程度の距離だけ、接地電極から離れてしまう部位が外導体に存在するため、外導体の一部が高周波的にアース電位から浮いてしまうことがある。上述の構成の誘電体フィルタでは、誘電体ブロックの下面および側面の正面(開放面)側に入出力電極を設けているため、誘電体ブロック側面の入出力電極上方の外導体が高周波的にアース電位から浮き上がり易く、誘電体ブロック上面の外導体も高周波的にアース電位から浮きあがり易い。
このような、外導体の上面における高周波的なアース電位からの浮きあがりを抑制する対策として、開放面にカバーをつけて上面側の外導体を接地電極に短絡させることがあった。この場合、カバーを取り付けることによる工程数の増加や、実装面積の増大などの問題があった。
本発明の目的は、実装基板の信号線への入出力電極の接続形態を複数確保し、かつ、カバーを用いずに、上面側の外導体におけるアース電位からの高周波的な浮き上がりを抑制できる誘電体フィルタを提供することにある。
本発明の誘電体フィルタは、誘電体ブロックと外導体と内導体と入出力電極とを備える。誘電体ブロックは略直方体形状であり、下面を実装面として実装基板に実装される。外導体は、誘電体ブロックの外面に形成され、実装面で接地される。内導体は、誘電体ブロックの正面を開放端として、内導体形成孔の内面に形成されている。内導体形成孔は、誘電体ブロックを貫通する。入出力電極は、外導体から分離され、内導体に結合する。また、入出力電極は下面入出力電極部を含む。下面入出力電極部は、誘電体ブロックの下面の、誘電体ブロックの側面と下面との境界から、誘電体ブロックの正面と下面との境界にかけて延設されている。また、外導体は、下面電極隅部と下面電極主部とを含む。下面電極隅部は、誘電体ブロックの下面の、誘電体ブロックの正面と側面とのなす隅に設けられている。下面電極主部は、下面電極隅部との間に下面入出力電極部を隔てて誘電体ブロックの下面に設けられている。
この構成では、外導体の下面が実装基板の接地電極に接地されると、下面電極隅部と誘電体ブロックの外導体上面との間のアース電流の経路が、下面入出力電極部を迂回することがない。そのため、実装基板の信号線がどのように接続されても、外導体上面のアース電位からの高周波的な浮き上がりを抑制できる。これにより理想的なTEMモードの共振を利用する誘電体フィルタを構成できる。
外導体は、正面電極部を含んでもよい。正面電極部は、誘電体ブロックの正面に、誘電体ブロックの下面と正面との境界から、誘電体ブロックの上面と正面との境界にかけて、誘電体基板の側面に沿って延設されたものである。
この構成では、誘電体ブロック下面の下面電極隅部が実装基板の接地電極に接地されると、下面電極隅部と誘電体ブロックの外導体上面との間のアース電流が正面電極部付近に集中して流れる。そのため、外導体上面のアース電位からの高周波的な浮き上がりをさらに抑制できる。
内導体は複数隣接してもよく、その場合、誘電体ブロックの正面に結合電極を備えてもよい。結合電極は、各内導体の開放端に接続されて隣接する内導体の開放端間に相互容量を生じさせるものである。
この構成では、隣接する内導体それぞれの構成する共振器間が容量性結合にバイアスされる。
入出力段の共振器を構成する結合電極は、下面入出力電極部にも接続されると好適である。
この構成により、入出力段の共振器と入出力電極との間の外部結合が極めて強いものになる。
誘電体ブロックの正面に正面帯状電極を備えてもよい。正面帯状電極は、両端が外導体に接続されるものである。
この構成により、誘電体ブロックの上面の外導体と誘電体ブロックの実装面の外導体との間のアース電流の経路が、帯状電極部を経由することが可能になり、上面側の外導体のアース電位からの高周波的な浮き上がりを抑制できる。また、隣接する内導体の開放端間を、帯状電極部が通過する場合には、これらの内導体の開放端と帯状電極部との間に容量が生じるので、これらの内導体それぞれの構成する共振器間が誘導性結合にバイアスされる。
この発明の誘電体フィルタによれば、アース電流の経路が下面入出力電極部を迂回すること無く、アース電流の経路長を短縮化できる。したがって、入出力電極への信号線の接続形態を複数確保しながら、カバーを用いずに上面側の外導体のアース電位からの高周波的な浮き上がりを抑制できる。これにより、理想的なTEMモードの共振を利用する誘電体フィルタを構成できる。
従来の誘電体フィルタの斜視図である。 誘電体フィルタの構成例を示す展開図である。 同誘電体フィルタを実装基板に実装する状況の斜視図である。 同誘電体フィルタのフィルタ特性を示すグラフである。 誘電体フィルタの他の構成例を説明する図である。 誘電体フィルタの他の構成例を説明する図である。 誘電体フィルタの他の構成例を説明する図である。
符号の説明
1,11,12,13…誘電体フィルタ
2…誘電体ブロック
3…外導体
31A,31B…下面電極隅部
32…下面電極主部
33A,33B…矩形状の正面電極部
34…正面帯状電極
4A,4B…入出力電極
41A,41B…下面入出力電極部
42A,42B…側面入出力電極部
43A,43B…正面入出力電極部
5A,5B,5C…内導体
51A…正面開放電極部
52A,52B,52C…正面開放電極部
53A,53B,53C…正面開放電極部
201,301…実装基板
202,302…接地電極
203A,203B,303A,303B…信号線
以下、誘電体フィルタの構成例を説明する。
図2は、誘電体フィルタ1の展開図である。同図(A)は、同フィルタの正面図であり、同図(B)は、同フィルタの下面図であり、同図(C)は、同フィルタの左側面図である。
誘電体フィルタ1は、誘電体ブロック2を備えている。誘電体ブロック2は比誘電率が20の誘電体材料により組成された、左側面−右側面間の寸法が約5mm、上面−下面間の寸法が約2mm、正面−背面間の寸法が約4mmの直方体形状のブロックである。なお、誘電体ブロック2の素材や寸法については、上記した以外のものを採用しても良い。
誘電体ブロック2には正面から背面にかけて、誘電体ブロック2の内部を貫通する3つの内導体形成孔が設けられている。これらの内導体形成孔は、互いに平行であり、それぞれ直径が約1mmのストレート構造である。なお、各内導体形成孔は、誘電体ブロック2の内部で孔径が段階的に変化するステップ構造としてよく、誘電体ブロック2内部で軸心がずれる異軸構造としてもよい。上記した内導体形成孔の数や構造についても、上記した以外のものを採用しても良い。
誘電体ブロック2の内導体形成孔の内面には、内導体5A〜5Cを設けている。内導体5A〜5Cは、誘電体ブロック2正面で一端が開放され、誘電体ブロック2背面で他端が外導体3に接続されている。したがって、誘電体ブロック2は3段の1/4波長共振器を備え、誘電体ブロック2正面が共振器の開放面となり、誘電体ブロック2背面が共振器の短絡面となる。
誘電体ブロック2外面には、外導体3と入出力電極4A,4Bとを設けている。
誘電体ブロック2の図示しない背面は、その全面が外導体3により覆われている。また、誘電体ブロック2の図示しない上面も、その全面が外導体3により覆われている。
同図(A)に示すように、誘電体ブロック2正面には、レーザ加工により外導体3を部分的に除去した矩形状の電極非形成領域61を設けている。電極非形成領域61は、内導体5A〜5Cの端部を領域内に含む領域である。電極非形成領域61は、誘電体ブロック2正面における右側面側および左側面側の端を除く、誘電体ブロック2正面の中央付近に上面側の端から下面側の端まで形成されている。誘電体ブロック2正面の右側面側および左側面側の端の領域には、外導体3の一部を残存させて、矩形状の正面電極部33A,33Bを構成している。
正面電極部33Aは、誘電体ブロック2の下面と正面との境界から、誘電体ブロック2の上面と正面との境界にかけて、誘電体ブロック2の左側面に沿って延設されている。正面電極部33Bは、誘電体ブロック2の下面と正面との境界から、誘電体ブロック2の上面と正面との境界にかけて、誘電体ブロック2の右側面に沿って延設されている。
同図(C)に示すように、誘電体ブロック2の左側面には、レーザ加工により外導体3を部分的に除去して矩形状の電極非形成領域62を設けている。電極非形成領域62は、誘電体ブロック2の下面側の端に沿って形成されていて、誘電体ブロック2の正面側の端から所定距離だけ隔てられた位置から背面側の略中央付近まで形成されている。なお、誘電体ブロック2の図示しない右側面には、誘電体ブロック2の左側面と対称な電極パターンとなるように、レーザ加工により外導体3を部分的に除去して矩形状の電極非形成領域63(不図示)を設けている。
同図(B)に示すように、誘電体ブロック2の下面には、レーザ加工により外導体3を部分的に除去して、それぞれ屈曲形状の電極非形成領域64A〜64Dを設けている。これにより、誘電体ブロック2の下面に、入出力電極4A,4Bと、下面電極隅部31A,31Bと、下面電極主部32と、を設けている。
入出力電極4A,4Bは、本発明の下面入出力電極部に相当する。入出力電極4Aは、誘電体ブロック2の下面の、誘電体ブロック2の左側面と下面との境界から、誘電体ブロック2の正面と下面との境界にかけて屈曲するように設けられている。この入出力電極4Aは、誘電体ブロック2の左側面の電極非形成領域62および誘電体ブロック2正面の電極非形成領域61ならびに電極非形成領域64A,64Bにより周囲を囲まれている。入出力電極4Bは、誘電体ブロック2の下面の、誘電体ブロック2の右側面と下面との境界から、誘電体ブロック2の正面と下面との境界にかけて屈曲するように設けられている。この入出力電極4Bは、誘電体ブロック2の右側面の電極非形成領域63および誘電体ブロック2正面の電極非形成領域61ならびに電極非形成領域64C,64Dにより周囲を囲まれている。
下面電極隅部31A,31Bと、下面電極主部32とは外導体3の一部を構成する。下面電極隅部31Aは誘電体ブロック2の下面の、誘電体ブロック2の正面と左側面とのなす隅に設けられている。この下面電極隅部31Aは、誘電体ブロック2正面の正面電極部33Aおよび誘電体ブロック2左側面の外導体3に導通する。下面電極隅部31Bは誘電体ブロック2の下面の、誘電体ブロック2の正面と右側面とのなす隅に設けられている。この下面電極隅部31Bは、誘電体ブロック2正面の正面電極部33Bおよび誘電体ブロック2右側面の外導体3に導通する。下面電極主部32は、誘電体ブロック2下面に設けられていて、入出力電極4A,4Bを介して下面電極隅部31A,31Bから隔てられている。
この構成では、誘電体フィルタ1は、誘電体ブロック2の実装面である下面で、後述する実装基板(201,301)上に載置され、外導体3を構成する下面電極隅部31A,31Bと下面電極主部32とが、実装基板の接地電極に接続され、入出力電極4A,4Bが、実装基板の信号線に接続される。これにより、誘電体フィルタ1は3段の共振器のTEMモードの共振を利用したフィルタとなる。
入出力電極4A,4Bが入出力段の共振器の開放端付近に設けられているため、誘電体フィルタ1では、内導体5Aの構成する入力段(または出力段)の共振器と入出力電極4Aとの間、および、内導体5Cの構成する出力段(または入力段)の共振器と入出力電極4Bとの間に大きな外部結合が得られる。
誘電体ブロック2下面の下面電極隅部31A,31Bが、実装基板の接地電極に接地されると、下面電極隅部31A,31Bと誘電体ブロックの上面の外導体3との間にアース電流が流れることになる。このアース電流は、入出力電極4A,4Bを迂回することなく、正面電極部33A,33B付近を集中して流れることになり、下面電極隅部31A,31Bから誘電体ブロック2天面の外導体まで、略直線状の経路をアース電流が流れることになる。そのため、上面側の外導体3のアース電位からの高周波的な浮き上がりを抑制できる。
次に、本構成例の誘電体フィルタ1の実装基板への実装状態を説明する。図3は、誘電体フィルタ1を実装基板に実装する状況を上面側からみた斜視図である。ここでは、図中の誘電体フィルタ1の左手前面を正面、図中の右手前面を右側面と称する。
同図(A)は、誘電体フィルタ1を実装基板201に実装する状況を上面側から見た斜視図である。外導体3は誘電体ブロック2の実装面である下面で、実装基板201の接地電極202に接続され、入出力電極4A,4Bは、実装基板201の信号線203A,203Bに接続される。
実装基板201は、コプレーナ型の信号線203A,203Bを備えている。信号線203A,203Bは互いに並行するように延設されている。誘電体フィルタ1は、その正面が信号線203A,203Bの延設方向に対して垂直になるように、実装基板201上に配置され、入出力電極4A,4Bの正面側から延設された信号線203A,203Bが、入出力電極4A,4Bに接続される。
同図(B)は、誘電体フィルタ1を実装基板301に実装する状況を上面側から見た斜視図である。外導体3は誘電体ブロック2の実装面である下面で、実装基板301の接地電極302に接続され、入出力電極4A,4Bは、実装基板301の信号線303A,303Bに接続される。
実装基板301は、コプレーナ型の信号線303A,303Bを備えている。信号線303A,303Bは同一直線上に配置されていて、それぞれの先端が一定の間隔だけ離れるように配置されている。誘電体フィルタ1は、その右側面および左側面が信号線303A,303Bの延設方向に対して垂直になるように、実装基板301上に配置され、入出力電極4A,4Bの側面側から延設された信号線303A,303Bが、入出力電極4A,4Bに接続される。
このように、誘電体フィルタ1は、複数の方向から実装基板の信号線を接続でき、実装基板の信号線が、正面側から入出力電極4A,4Bに接続されようと、側面側から入出力電極4A,4Bに接続されようと、どちらの場合であっても、上面側の外導体3のアース電位からの高周波的な浮き上がりを抑制できる。
次に、誘電体フィルタ1の通過特性について説明する。図4は、シミュレーションによる誘電体フィルタ1の通過特性S21を示す図である。図中の実線が本構成例を示し、図中の破線が下面電極隅部を設けない比較対象例を示す。
ここで示す誘電体フィルタそれぞれは、周波数3300MHz〜3600MHzにかけて信号を通過させる、TEMモードを利用したBPF(バンドパスフィルタ)である。各誘電体フィルタの3段の共振器は、隣接する共振器間で互いに容量性結合し、帯域の低域側に急峻にたち下がる2つの減衰極を有する帯域特性が得られる。
本構成例でのS21波形は、BPFに利用するTEMモードによる共振周波数が周波数3450MHz付近に位置し、周波数3300MHz〜3600MHz付近に通過帯域を有する。また、通過帯域の低域側に、周波数が2700MHz付近で減衰量が約−78dBの減衰極と、3200MHz付近で減衰量が約−52dBの減衰極とを有し、スプリアスモードであるTEモードによる共振周波数が周波数7800MHz付近に位置する。
一方、比較対象例での共振波形は、BPFに利用するTEMモードによる共振周波数が周波数3450MHz付近に位置し、周波数3300MHz〜3600MHz付近に通過帯域を有する点では本構成例と同一である。しかし、通過帯域の低域側に、周波数が3000MHz付近で減衰量が約−67dBの減衰極と、周波数が3200MHz付近で減衰量が約−56dBの減衰極とを有する点、および、周波数5800MHz付近にTEモードによる共振周波数を有する点で相違する。
以上のシミュレーション結果では、比較対象例では、スプリアスな共振モードであるTEモードの共振周波数が低下し、TEMモードの共振周波数に近づいている。そのため、図示する周波数帯(1000MHz〜8000MHz)の略全域にわたって、減衰量が小さくなってしまっていた。一方、本構成例では、TEモードの共振周波数が高いため、図示する周波数帯(1000MHz〜8000MHz)の略全域にわたって、大きな減衰量が得られた。また、本構成例においては比較対象例に比べて減衰量の大きな減衰極が通過帯域低域側に得られ、このことも通過帯域低域側の減衰量を大きく確保するのに寄与した。
次に、誘電体フィルタの他の構成例を説明する。
図5は、誘電体フィルタ11の展開図である。本構成例では、上述の構成と同一の構成に、同じ符号を付している。
誘電体ブロック2外面には、外導体3と正面入出力電極部43A,43Bと側面入出力電極部42A,42Bと下面入出力電極部41A,41Bと正面開放電極部51A〜51Cとを設けている。
正面入出力電極部43A,43Bと側面入出力電極部42A,42Bと下面入出力電極部41A,41Bとは、入出力電極を構成する。本構成例の入出力電極は、上述の入出力電極4A,4Bに比べて、正面入出力電極部43A,43Bと側面入出力電極部42A,42Bとの分だけ面積が大きく、これにより本構成例の入出力電極は、大きな外部結合を得ている。
また、正面開放電極部51A〜51Cは、それぞれ内導体5A〜5Cに導通し、それぞれ誘電体ブロック2の正面で隣接する。これにより、これらの正面開放電極部51A〜51Cでは、上述の構成例に比べてより大きな相互結合が得られる。
図6は、誘電体フィルタ12の展開図である。本構成例では、上述の構成と同一の構成に、同じ符号を付している。
誘電体ブロック2正面には、レーザ加工により外導体3を部分的に除去した電極非形成領域61A〜61Cを設けている。電極非形成領域61A〜61Cそれぞれは、内導体5A〜5Cの端部を領域内に含む領域である。電極非形成領域61A〜61Cは、互いに分離され、その間に正面帯状電極34を備えている。正面帯状電極34は外導体3の一部を構成する電極である。正面帯状電極34は、誘電体ブロック2正面の下面側中央の端から上面側に延設され、2筋に分岐して、正面開放電極部52A,52Bの間と、正面開放電極部52B,52Cの間とを通過し、誘電体ブロック2上面の外導体3に導通する。
正面帯状電極34は、誘電体ブロック2の上面側の外導体3を、下面側の外導体3に短絡させる。これにより、誘電体フィルタ12の実装時には、上面側の外導体3のアース電位からの高周波的な浮き上がりがさらに抑制される。また、正面開放電極部52A〜52Cは、それぞれの間に生じる相互容量が抑制され、正面帯状電極34との間に浮遊容量が付与される。したがって、内導体5A〜5Cの構成する共振器間が誘導性結合にバイアスされることになる。
このように、正面帯状電極34を設けると共に、下面電極隅部31A,31Bを設けているため、誘電体フィルタ12の実装時に、上面側および側面側の外導体3のアース電位からの高周波的な浮き上がりを、さらに効果的に抑制できる。
なお、ここでは、正面帯状電極34を開放面において、線対称な形状にしている。これにより、正面帯状電極34に流れるアース電流を対称にでき、上面側の外導体3を、よりアース電位に落とし込みやすくなる。
図7は、誘電体フィルタ13の展開図である。本構成例では、上述の構成と同一の構成に、同じ符号を付している。
誘電体ブロック2外面には、本構成例では、正面開放電極部53A〜53Cが設けられていて、正面開放電極部53Aは下面入出力電極部41Aに導通し、正面開放電極部53Cは下面入出力電極部41Bに導通する。
正面開放電極部53Aおよび正面開放電極部53Cにより、側面入出力電極部42A,42Bと下面入出力電極部41A,41Bとは、内導体5Aおよび内導体5Cに極めて強く結合し、極めて大きな外部結合が得られる。
最後に、上述の構成例の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の構成例ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims (5)

  1. 下面を実装面として実装基板に実装される略直方体形状の誘電体ブロックと、
    前記誘電体ブロックの外面に形成され、前記実装面で接地される外導体と、
    前記誘電体ブロックの正面を開放端として、前記誘電体ブロックを貫通する内導体形成孔の内面に形成された内導体と、
    前記外導体から分離され、前記内導体に結合する入出力電極と、を備え、
    前記入出力電極は、前記誘電体ブロックの下面の、前記誘電体ブロックの側面と下面との境界から、前記誘電体ブロックの正面と下面との境界にかけて延設された下面入出力電極部を含み、
    前記外導体は、前記誘電体ブロックの下面の、前記誘電体ブロックの正面と側面とのなす隅に設けられた下面電極隅部と、前記誘電体ブロックの下面に、前記下面電極隅部との間に前記下面入出力電極部を隔てて設けられた下面電極主部と、を含む誘電体フィルタ。
  2. 前記外導体は、前記誘電体ブロックの正面に、前記誘電体ブロックの下面と正面との境界から、前記誘電体ブロックの上面と正面との境界にかけて、前記誘電体ブロックの側面に沿って延設された正面電極部を含む請求項1に記載の誘電体フィルタ。
  3. 前記内導体は複数隣接し、
    前記誘電体ブロックの正面に、各内導体の開放端に接続されて隣接する内導体の開放端間に相互容量を生じさせる結合電極を備える請求項1または2に記載の誘電体フィルタ。
  4. 入出力段の共振器を構成する前記結合電極は、前記下面入出力電極部にも接続される請求項3に記載の誘電体フィルタ。
  5. 前記誘電体ブロックの正面に、両端が前記外導体に接続された正面帯状電極を備える請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体フィルタ。
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