JP4691635B2 - 抗リーシュマニア剤 - Google Patents

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Description

本発明は、Bocconia pearceiの果実であるYanali由来で抗リーシュマニア活性を示す物質を有効成分として含有する抗リーシュマニア剤に関する。
リーシュマニア症は、リーシュマニア原虫(Leishmania原虫)により引き起こされる南米を含む熱帯地方特有の寄生虫病で、WHO指定の六大熱帯病の一つである。アフリカ、中近東、中南米およびアジアでの総患者数はおよそ1200万人であり、毎年40万人が感染している。感染経路は、吸血性昆虫であるサシチョウバエであり、このサシチョウバエの体内のリーシュマニア原虫が吸血時に傷口から侵入することにより感染が成立する。原虫は、マクロファージに寄生し、内臓型、皮膚型および粘膜皮膚型の病態を呈する。特に、内臓型は重篤な場合には死に至る危険な病態である。
リーシュマニア原虫には、Leishmania donovani、L. tropica、L. mexicanaおよびL. braziliensisの4つの群(complex)があり、それぞれによって発生する病態は異なるが、基本的には原虫がそれぞれの臓器、局所のマクロファージに寄生することが原因となる。内臓リーシュマニアは、L. donovaniが肝臓、脾臓、骨髄などのマクロファージ、細網内皮系細胞に寄生することで引き起こされる。主症状は、肝臓、脾臓の肥大、貧血、白血球の減少、発熱、リンパ節腫脹である。皮膚リーシュマニアは旧世界型と新世界型に分けられる。旧世界皮膚リーシュマニアは、L. tropicaにより引き起こされるもので、新世界皮膚リーシュマニアは、L. mexicanaによるものであり、いずれも皮膚のマクロファージに寄生し皮膚潰瘍を形成する。L. braziliensisは、粘膜と皮膚に病変を作る粘膜皮膚リーシュマニアを引き起こすが、皮膚リーシュマニアを引き起こすものもある。
このようにリーシュマニア原虫は多様性に富んでおり、免疫学的な見地からしても、似たような病態でも地域により抗原性に差がある。このことがワクチン開発を困難にしており、化学療法の必要性が高い。
現在、リーシュマニア症の治療には五価のアンチモン剤(商標名ペントスタム:Pentostam、グルカンタイム:Glucantime)が第一選択薬として用いられており、それらが有効でない場合、ペンタミジン(Pentamidine)、アンフォテリシンB(Amphotericin B)等が用いられる。しかし、これらの薬剤は強い副作用を示すことがあり、使用に関しては医師の注意が必要である。また、アンチモン剤は高価なことも問題点として有している。
この他の治療薬として、特許文献1は、ゲルマクラノリド型またはグアイアノリド型セスキテルペノイド化合物およびそれを含む医薬について開示しており、特許文献2は、リーシュマニア症の治療に有効なトリアゾール誘導体を開示している。
しかし、現在でも、より安価で副作用が少ない治療薬の開発が望まれている。
一方、Yanaliは、中南米に分布するケシ科の植物Bocconia pearceiの果実である。ペルーではYanaliの果汁をいぼなどの皮膚疾患、眼科疾患等に用いているが、その成分や活性の関係等については不明な部分が多い。
特開2001−226369号公報 特開2003−146877号公報
本発明は、安価で副作用が少ない抗リーシュマニア剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、Yanali由来の物質が抗リーシュマニア活性を示すことを発見した。
上記課題を解決する本発明は、以下の発明を包含する。
(1)Yanali由来で抗リーシュマニア活性を示す物質を有効成分として含有する抗リーシュマニア剤。
(2)Yanaliの抽出物またはその処理物を有効成分として含有する抗リーシュマニア剤。
(3)次式:
(式中、R1およびR2は共同して-OCH2O-を表し、R3はHである)
で表されるアルカロイドを含有する抗リーシュマニア剤。
(4)次式:
(式中、R1およびR2は共同して-OCH2O-を表し、R3はOMeである)
で表されるアルカロイドを含有する抗リーシュマニア剤。
(5)次式:
(式中、R1およびR2はOMeであり、R3はHである)
で表されるアルカロイドを含有する抗リーシュマニア剤。
(6)次式:
(式中、R1およびR2はOMeであり、R3はHである)
で表されるアルカロイドを含有する抗リーシュマニア剤。
(7)リーシュマニア症の治療に用いる、(1)〜(6)のいずれか1に記載の抗リーシュマニア剤。
(8)Yanaliを粉砕する工程、該粉砕したYanaliを抽出する工程、および必要に応じて精製処理を行う工程を含む、抗リーシュマニア剤の製造方法。
本発明の抗リーシュマニア剤は、リーシュマニア症の治療に有効である。
本発明の抗リーシュマニア剤は材料が安価であり、製造が容易であるため、安価である。
本発明で提供される抗リーシュマニア剤は、天然成分のYanali由来の物質を有効成分として含有しており、副作用の問題が少ない。
本発明の抗リーシュマニア剤は、Bocconia pearceiの果実であるYanali由来で、抗リーシュマニア活性を示す物質を有効成分として含有する。
本発明で用いるYanaliの生産地や品種は特に制限されないが、生産地としては、例えばペルーが挙げられる。Yanaliは、破砕、粉砕等により粉末化処理したものを用いてもよいが、抽出物またはその処理物として用いることが好ましい。
抽出溶媒としては、メタノールが好ましいが、ヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、エタノール等を使用することもできる。通常、Yanali1kg当り抽出溶媒3〜10Lを使用する。
抽出温度に特に制限はなく、溶媒の融点ないし溶媒の沸点の範囲内であり、超臨界抽出をしてもよい。超臨界抽出は、好ましくは炭酸ガスを主溶媒とし、エントレーナーとしてメタノール、エタノール等のアルコール類を添加して行われる。また、抽出は、通常常圧下で行うが、加圧下または減圧下で行ってもよい。抽出時間は、抽出温度等により異なり、通常5分間〜1日間である。
前記のようにして得られた抽出液を、布、ステンレスフィルター、濾紙等で濾過して不純物等を取り除くことで、目的の抽出液を得ることができる。また、濾過後の抽出液に、スプレードライ処理、フリーズドライ処理、超臨界処理等の処理を施してもよい。
このようにして得られる抽出物は、そのまま本発明の抗リーシュマニア剤の有効成分として用いることができる。また、当該抽出物をイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、透析等の各種精製手段により処理し、さらに活性を高めた処理物として用いてもよい。
本発明者らはさらに、メタノール抽出したYanaliをヘキサン、クロロホルム、ブタノールおよび水により液分配した場合に、ヘキサン画分の抗リューシュマニア活性が特に高いことを発見した。このため、ヘキサン画分について、活性成分の分離精製を行ったところ、次式で表されるベンゾフェナンスリジン骨格を有する4種類のアルカロイド、ジヒドロサンギナリン(dihydrosanguinarine)、ジヒドロケリルビン(dihydrochelirubine)、ジヒドロケレリスリン(dihydrochelerythrine)およびケレリスリン(chelerythrine)を単離・同定することに成功した。
ジヒドロサンギナリンは、次式:
(式中、R1およびR2は共同して-OCH2O-を表し、R3はHである)
で表されるアルカロイドである。
ジヒドロケリルビンは、次式:
(式中、R1およびR2は共同して-OCH2O-を表し、R3はOMeである)
で表されるアルカロイドである。
ジヒドロケレリスリンは、
(式中、R1およびR2はOMeであり、R3はHである)
で表されるアルカロイドである。
ケレリスリンは、
(式中、R1およびR2はOMeであり、R3はHである)
で表されるアルカロイドである。なお、ケレリスリンは、クロロホルム画分にも多く含有されていることを確認した。
これら4種類のアルカロイドの抗リーシュマニア活性は、抗リーシュマニア剤として知られるアンフォテリシンBの抗リーシュマニア活性(IC50;0.2μg/ml)と比較しても、非常に抗リーシュマニア活性が強いことがわかった。
また、本発明の抗リーシュマニア剤は、Yanaliの抽出物・処理物を公知の医薬用担体と組み合せて製剤化することができる。投与形態としては、特に制限はなく、必要に応じ適宜選択されるが、一般には錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤等の経口剤、または注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、貼付剤、軟膏剤等の非経口剤として使用される。
本発明の抗リーシュマニア剤の投与量は、患者の年令、体重、疾患の程度、投与経路により異なるが、経口投与では、Yanaliの抽出物乾燥粉末として、通常1日10〜3000mgであり、投与回数は、通常、経口投与では1日1〜3回である。
経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等の賦形剤を用いて常法に従って製造される。
この種の製剤には、適宜前記賦形剤の他に、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料等を使用することができる。
結合剤の具体例としては、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルメロースナトリウム、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロWピルスターチ、プルラン、ポリビニルピロリドン、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、アラビアゴム末、寒天、ゼラチン、白色セラック、トラガント、精製白糖、マクロゴールが挙げられる。
崩壊剤の具体例としては、結晶セルロース、メチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、トラガントが挙げられる。
界面活性剤の具体例としては、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリソルベート、モノステアリン酸グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロマクロゴールが挙げられる。
滑沢剤の具体例としては、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ロウ類、水素添加植物油、ポリエチレングリコールが挙げられる。
流動性促進剤の具体例としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムが挙げられる。
また、本発明のタンパク質非酵素的糖化抑制剤は、液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤として投与する場合には、矯味矯臭剤、着色剤を含有してもよい。
本発明の抗リューシュマニア剤は、食品、チューインガム、飲料等に添加して、いわゆる特定保健用食品(例えば、抗リューシュマニア食品)等とすることもできる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 Yanali抽出物の調製
ペルー、アンデス地方にて入手したBocconia pearceiの果実であるYanali498gを粉砕後、メタノール3Lを用いて4時間ずつ3回抽出を行った。グラスフィルターにより抽出液をろ過した後、ろ液を減圧濃縮してメタノール抽出物65gを得た。このメタノール抽出物の最小致死濃度(minimum lethal concentration;MLC)は3.1μg/mlであった。
このメタノール抽出物65gを、ヘキサン、クロロホルム、ブタノールおよび水を用いて液分配したところ、各層のMLCは、それぞれ0.4、0.2、1.6、200μg/mlとなり、脂溶性の高い画分の活性が高いことが明らかになった。
実施例2 ベンゾフェナンスリジン骨格を有する4種類のアルカロイドの単離・同定
実施例1で得られたヘキサン画分について、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(15:1〜5:1))を行い、ジヒドロサンギナリンを含む画分1−Eを81mg、ジヒドロサンギナリン、ジヒドロケリルビン、ジヒドロケレリスリンを含む画分1−Fを478mg、ジヒドロケレリスリン、ケレリスリンを含む画分1−Gを503mg得た。画分1−EについてさらにODSボンドエリュート(展開溶媒アセトニトリル/クロロホルム混合溶媒(100:1))を行い、ジヒドロサンギナリンの純品12mgを得た。画分1−Fについてさらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム/酢酸エチル混合溶媒(100:1〜30:1))を行い、ジヒドロサンギナリン、ジヒドロケリルビンを含む画分3−Aを133mg、ジヒドロケレリスリンを含む画分3−Bを330mg得た。画分3−AについてさらにセファデックスLH−20(登録商標、アマシャムバイオサイエンス)を用いたゲルろ過カラムクロマトグラフィー(展開溶媒クロロホルム/メタノール混合溶媒(1:1))を行い、ジヒドロケリルビンを含む画分4−Bを77mg、ジヒドロサンギナリンを含む画分4−Cを36mg得た。画分4−Bについてさらにアルミナボンドエリュート(展開溶媒n−ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(20:1))で精製し、n−ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(20:1)を用いて再結晶化を行い、ジヒドロケリルビンの結晶2mgを得た。画分3−BについてさらにODSボンドエリュート(展開溶媒メタノール/水混合溶媒(4:1))、シリカゲル高速液体クロマトグラフィー(展開溶媒n−ヘキサン/クロロホルム混合溶媒(9:1))で精製し、ジヒドロケレリスリンの純品3mgを得た。画分1−GについてさらにODSボンドエリュート(展開溶媒アセトニトリル)を行いジヒドロケレリスリンを含む画分およびケレリスリンを含む画分(7mg)を得た。ジヒドロケレリスリンを含む画分についてアセトニトリルを用いて再結晶化を行い、ジヒドロケレリスリンの結晶7mgを得た。得られた化合物については1H−および13C−NMRなどにより分子構造の解析・同定を行った。
実施例2で得られたジヒドロサンギナリン、ジヒドロケリルビン、ジヒドロケレリスリンおよびケレリスリンの1Hおよび13C−NMRのデータを表1に示す。
実施例3 抗リーシュマニア活性の測定
実施例2で得られたジヒドロサンギナリン、ジヒドロケリルビン、ジヒドロケレリスリンおよびケレリスリンについて、抗リーシュマニア活性を測定した。
まず、各試料1〜5mgをジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、DMSO溶液(10mg/ml)を作成した。次に、この溶液をMedium 199培地で希釈し(800μg/ml)、メンブレンフィルターを通した。試料溶液を9つの濃度に調整し、マイクロタイタープレートに各濃度の試料溶液50μlと、最終濃度が2×105/mlとなるように調製したリーシュマニア培養液50μlをそれぞれ接種し、培養液の全量を100μlとした。27℃、5%CO2下で48時間インキュベートを行った後、Tetracolor ONE試薬を10μl添加し、6時間インキュベートした後に、マイクロプレートリーダーによりOD値(450−630nm)を測定した。測定は各試料、各濃度について3ウェルずつ行い、平均値を求めて表2に示した。IC50値をグラフより求めた。
表2より、ジヒドロサンギナリン、ジヒドロケリルビン、ジヒドロケレリスリンおよびケレリスリンについてIC50を求めたところ、それぞれ0.014、0.16、0.16、<0.001μg/mlであった。これは、抗リーシュマニア剤として知られるアンフォテリシンBの抗リーシュマニア活性IC50:0.2μg/mlと比較しても、非常に強い活性である。

Claims (5)

  1. 次式:

    (式中、R1およびR2は共同して-OCH2O-を表し、R3はHである)
    で表されるアルカロイドが有効成分として配合されている抗リーシュマニア剤。
  2. 次式:

    (式中、R1およびR2は共同して-OCH2O-を表し、R3はOMeである)
    で表されるアルカロイドが有効成分として配合されている抗リーシュマニア剤。
  3. 次式:

    (式中、R1およびR2はOMeであり、R3はHである)
    で表されるアルカロイドが有効成分として配合されている抗リーシュマニア剤。
  4. 次式:

    (式中、R1およびR2はOMeであり、R3はHである)
    で表されるアルカロイドが有効成分として配合されている抗リーシュマニア剤。
  5. リーシュマニア症の治療に用いる、請求項1〜のいずれか1項に記載の抗リーシュマニア剤。
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