JP4690598B2 - 耐食性に優れた硫酸タンク - Google Patents
耐食性に優れた硫酸タンク Download PDFInfo
- Publication number
- JP4690598B2 JP4690598B2 JP2001249663A JP2001249663A JP4690598B2 JP 4690598 B2 JP4690598 B2 JP 4690598B2 JP 2001249663 A JP2001249663 A JP 2001249663A JP 2001249663 A JP2001249663 A JP 2001249663A JP 4690598 B2 JP4690598 B2 JP 4690598B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sulfuric acid
- tank
- mass
- steel
- corrosion resistance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、濃度70質量%以上の硫酸を輸送する貨物自動車車両、輸送船、鉄道貨車車両の硫酸タンクおよび硫酸を貯蔵する固定型硫酸タンクに関わるものである。
【0002】
【従来の技術】
硫酸の輸送、貯蔵用タンクは、工業的に最も多く流通している98質量%の硫酸を輸送または貯蔵する場合、一般に硫酸タンクを裸で使用する場合が一般的である。
このような高濃度では鋼表面に硫酸鉄の保護性の沈殿皮膜が形成され、経済的に実用に耐えうる腐食速度(1mm/y以下)となる。
【0003】
一方、70質量%硫酸を輸送する場合は、硫酸タンク内面をテフロン(登録商標)などでライニング防食したタンクが一般的である。
最近、車両の軽量化や長寿命化に従い、また、さらに、物流の合理化の観点から最大積載重量の最大化を図る上で、硫酸タンクにおいてもの薄肉化と耐久化の両立が求められている。
タンク内面を樹脂ライニングで被覆する方法が各種提案、実用化されているが、使用中の樹脂ライニングの剥離が一旦生じてタンクに腐食が生じると、溶接補修ができないといった課題があった。また、既に内面をライニング無しで使用している98質量%硫酸積載用のタンクへは経済的に適用が難しいといった課題があった。
【0004】
別の解決手段として、鋼に高耐食ステンレス鋼やNi基合金を使用することもごく一部用いられているが、タンク全体を製作することは材料コストおよび溶接などの加工コストの観点からも難しく、ステンレス鋼やNi基合金の使用はホールバルブなどごく一部の小型部品に限定されているのが現状である。
【0005】
発明者らは、硫酸専用のタンクローリー,タンカー,貯蔵タンクの腐食状況を詳細に調査した。その結果、内面全体に硫酸鉄皮膜が形成されて外見上全面腐食の形態をとっているが、さらに詳細に調べてみると硫酸タンクの腐食は均一的でなく、硫酸の液面に接する鋼板部分、すなわち喫水線の周囲で板厚減少が最も大きく、平均板厚減少量の約3〜6倍に達する激しい局部腐食を呈しているこを見出した。つまり、この局所的な腐食を抑制すればタンク全体の寿命をさらに延伸できる。
【0006】
さらに、発明者らは、実験室での再現試験などを実施した結果から、次のような知見を得た。すなわち、喫水線に沿った局部腐食は、
▲1▼硫酸のロードおよびアンロードの繰り返しで再現される。
▲2▼局部腐食の程度は、アンロード時においてタンク中に送り込まれる空気中に含有する水蒸気の絶対量に依存し、水蒸気量を低減することで局部腐食が抑制される。
▲3▼従来の一般溶接構造用鋼(SS400)に代えてCuを0.1質量%以上含有した鋼の耐食性が優れ、さらに、Cr,Ni,Sb,Sn等の合金元素を添加した低合金鋼(耐候性鋼,耐硫酸露点腐食鋼など)およびそれらの鋼材に応じた溶接材料を使用すると局部腐食の進展をさらに抑制しながらも、従来の切断・溶接加工でタンクを経済的に製作できる。
ということを見出した。
【0007】
タンクに送られる空気中の水蒸気を硫酸が吸湿して希硫酸化し、腐食が加速し、結果として輸送する硫酸中の不純物としての鉄イオン濃度が上昇する現象はこれまで知られており、その対策としては、例えば空気に代えて窒素などの不活性ガスを充填する方法が公知となっている。
しかし、不活性ガス源および付帯設備の確保などに経済的に課題があり、不純物の鉄イオン濃度が厳格に求められる特定用途に適用が限られ、一般的に使用されるまでに至っていない。
【0008】
また、吹き込む空気を除湿器で機械的に除湿する方法やシリカゲルで化学的に吸着・除湿する方法も提案されたが、いずれの場合もフィルターや薬剤の詰め替えや装置の電源またはメンテナンスが不可欠であり、この場合も経済的に課題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような状況に鑑み、硫酸を輸送または貯蔵する硫酸タンクの喫水線に沿った局部腐食を、経済的な方法で抑制する硫酸タンクの防食方法を実現する耐食性に優れた硫酸タンクを提供することをその課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1)アンロード時に送風する空気を、浸漬ノズルを通して積荷である硫酸中に吹き込んで空気中の水蒸気をほぼ完全に除去し、空荷時に硫酸鉄皮膜に吸収・付着している残余硫酸への水蒸気の溶解、およびそれに伴う硫酸濃度の希釈化を防止する。
(2)硫酸タンクの材質を、従来使用されていた普通鋼に替えて、所定の化学成分に限定した鋼を使用することを単独または組み合わせて実施することができる。という知見に基づいて上記の課題を解決し、硫酸を輸送または貯蔵する硫酸タンクの喫水線直上に沿った局部腐食を経済的に抑制する硫酸タンクの防食方法を実現する耐食性に優れた硫酸タンクを提供するもので、その要旨とするところは以下の通りである。
【0011】
(1)濃度70質量%以上の硫酸を輸送または貯蔵する硫酸タンクであって、質量%で、C :0.003〜0.2%、Si:0.01〜2%、Mn:0.1〜2%、P :0.2%以下、S :0.05%以下、Cu:0.1〜2%を含有し、さらに、Cr:0.1〜2%、Ni:0.1〜1%、Mo:0.05〜1%、Sb:0.01〜0.2%、Pb:0.01〜0.2%、Sn:0.01〜0.1%の1種または2種以上を含有し、残部が不可避不純物およびFeからなる鋼を使用してなり、タンク床面から満載時硫酸高さの10%以内の位置から硫酸中に空気を吹き込む、浸漬ノズルとそれに接続されたコンプレッサを具備することを特徴とする耐食性に優れた硫酸タンク。
(2)質量%で、C :0.003〜0.2%、Si:0.01〜2%、Mn:0.1〜2%、P :0.2%以下、S :0.05%以下、Cu:0.1〜2%、Sb:0.01〜0.2%、を含有し、残部が不可避不純物およびFeからなる鋼を使用してなることを特徴とする上記(1)に記載の耐食性に優れた硫酸タンク。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記のように本発明は、
▲1▼アンロード時に送風する空気を、浸漬ノズルを通して積荷である硫酸中に吹き込んで空気中の水蒸気をほぼ完全に除去し、空荷時に硫酸鉄皮膜に吸収・付着している残余硫酸への水蒸気の溶解、およびそれに伴う硫酸濃度の希釈化を防止する。
▲2▼硫酸タンクの材質を、従来使用されていた普通鋼に替えて、所定の化学成分に限定した鋼を使用することを単独または組み合わせて実施することができる。という知見に基づいており、以下それぞれについてさらに詳しく説明する。
【0013】
まず、▲1▼について説明する。
濃硫酸自身が強い吸湿性を持つことはよく知られている。本発明の課題である硫酸タンク内面の喫水線直上に沿った局部腐食は、タンク内空気中に含まれる水蒸気が壁面に付着残存している硫酸に吸湿され、硫酸希釈が生じて局部腐食を生じている。
【0014】
発明者らは、硫酸自身の強い吸湿性と、アンロード時にタンク内部にコンプレッサーを使って圧縮空気を注入し、その圧力で硫酸を排出している方法に着目した。
発明者らの調査によれば、注入するエアを送る鋼管は、タンク天井に接合されおり、圧縮空気は気相中に注入され、硫酸中にバブリングする構造となっていないことが判明した。
【0015】
そこで、発明者らは、浸漬ノズルをタンク底面近くに具備させ、空気を積荷硫酸の底からバブリングさせ、積荷の硫酸に空気中の水蒸気を吸収させる方法を考案した。このように、硫酸自身の強い吸湿性を利用することにより、気相に送られる空気はほぼ完全に除湿され、気相と接する喫水線付近の硫酸だけが希釈されて、その部分が局部腐食に至るという現象を極めて効果的に防止できる。
すなわち、本発明では注入する空気中の水分を、喫水線近傍だけではなく積載硫酸全体に吸湿させることに基づくが、除湿に伴う硫酸濃度の変化は、下記に述べるようにほとんど無視できる。
【0016】
硫酸の最大積載重量が20tのトレーラーの場合、98質量%硫酸の比重は1.82なので、タンクの必要容積は約11.8m3 である。空気のバブリングにより、アンロードした場合この11.8m3 に水蒸気を含有した空気が入る。注入する空気の温度と湿度は、水蒸気量が多い場合を想定して、例えば35℃で湿度100%(水蒸気分圧で42.2mmHg)としても、1回のアンロードで流入する水蒸気量は約4.6リットルである。それゆえ、硫酸濃度変化はわずか0.39質量%となり、一般的には問題がないレベルである。
なお、98質量%硫酸と平衡する水蒸気の分圧は35℃で10-3mmHg以下であるから、ほぼ空気中の100%の水蒸気が硫酸で吸収され、十分な乾燥空気を得ることができる。
【0017】
実際には、湿度もこれほど高いことは少なく、圧縮空気を送り出すコンプレッサーで空気中の水蒸気の一部がドレンとなって排出されるため、濃度変化は、上記試算よりもかなり小さくなるものと考えられる。
【0018】
次に、▲2▼について説明する。
タンクの材質を一般の炭素鋼に替えて所定の化学成分の限定範囲内に調整した鋼を使用することにより、喫水線直上に沿った局部腐食の進展速度を経済的に抑制することができる。
【0019】
前記のとおり、98質量%硫酸など70質量%を超える濃度の硫酸タンクの材質は一般溶接構造用鋼(SS400)が使用されている。しかし、発明者らの研究の結果、喫水線直上では、濃硫酸と鋼および空気との間の界面張力との関係で壁面に付着する硫酸の液膜厚さが最も薄くなり、空気中水蒸気の吸湿による硫酸希釈の程度と速度が最大になる。
【0020】
硫酸濃度が50質量%以下になると硫酸濃度98質量%における腐食速度の100倍以上となるが、喫水線直上に沿って形成される濃硫酸の薄液膜では24時間以内に35%まで低下することを見出した。
【0021】
発明者らは、40質量%硫酸中で各種市販されている鋼材の腐食試験を実施した結果、鉄鋼各社が製造販売している耐候性鋼や耐硫酸露点腐食鋼が、このような環境においても炭素鋼の2〜5倍の耐食性を有することを見出した。
さらに、より詳細に成分の影響を検討した結果、Cuを0.1質量%以上含有する鋼材だと炭素鋼の2倍以上の耐食性を示すことを見出した。
【0022】
硫酸を輸送または貯蔵する硫酸タンクの喫水線に沿った局部腐食を経済的な方法で防食する方法およびそれに基づく耐食性に優れたタンクについて図面に基づいて以下に詳細に説明する。
【0023】
図1はポンプから送る空気を硫酸底からバブリングする手段を具備する硫酸タンクの一例を模式的に示した図である。
硫酸タンク1の天井に設置されたハッチ2を通してパイプ3から、荷積みされた硫酸を排出する際、コンプレッサー4で圧縮された空気はコンプレッサーで発生したドレン水をドレンキャッチャー5で捕捉したのち、圧力調整弁6とバルブ7を経由し、硫酸タンク底板上まで伸ばされたバブリング用ノズル9を通して硫酸中に通気し、その圧力でパイプ3を通して硫酸を排出する。
【0024】
浸漬ノズルの位置が高いと、硫酸排出の途中でノズルが液面上に来るため、十分な除湿効果を得るためには、浸漬ノズルはタンク床面から満載時硫酸高さの10%以内の位置に設置する必要がある。噴射方向は、上方に細かい気泡状で噴出するのが、吸湿効率の確保と底面のエロージョン・コロージョン防止の観点から好ましく。また、硫酸タンクの容量や形状に従い噴射点やその個数は適宜設定する。
【0025】
次に低合金鋼の化学成分の限定理由を述べる。
Cは、強度を確保するために0.003質量%以上の添加が必要な元素であるが、0.2質量%を超えると溶接性が低下するため0.003〜0.2質量%の添加とする。
【0026】
Siは、0.01質量%以上の添加でCuとともに複合添加するとタンク内面の耐局部腐食性を向上させるが、2質量%を超えると溶接性および靭性が低下するため0.01〜2質量%の添加とする。
【0027】
Mnは、強度確保と脱酸のために0.1質量%以上の必要な元素であるが、2質量%を超えて添加すると溶接性が低下するため、0.1〜2質量%の添加とする。
【0028】
Pは、タンク内面の耐局部腐食性および溶接割れ性を著しく低下させる不純物元素であり、その限定範囲を0.2質量%以下とする。
【0029】
Sは、溶接割れ性を低下させる不純物元素であり、その範囲を0.05質量%以下とする。
【0030】
Cuは、タンク内面の耐局部腐食性を確保するために0.1質量%以上の添加が必要であるが、1質量%を超えて添加しても耐局部腐食性に対する効果が飽和するばかりでなく熱間加工性が低下する。そのため、その限定範囲を0.1〜2質量%とする。鋼の製造性、溶接性、耐局部腐食性および経済性の観点から、好ましくは、0.2〜0.6質量%の添加がよい。
【0031】
Cr,Ni,Mo,Sb,Pb,Snは、それぞれ下限値以上の量を1種または2種以上をCuと同時に鋼に添加することでタンク内面における耐局部腐食性を、さらに向上させるが、一方で、過剰に添加すると鋼の製造性、コスト、溶接加工性などを低下させる要因となるため、Cr:0.1〜2質量%、Ni:0.1〜1質量%、Mo:0.05〜1質量%、Sb:0.01〜0.2質量%、Pb:0.01〜0.2質量%、Sn:0.01〜0.1質量%に限定する。
【0032】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を、さらに説明する。
図1に基づいて硫酸タンクを4槽持つ10.8KL積み(最大積載量20t)の硫酸タンクローリー(トレーラータイプ)を試作した。
第1槽は、注入される空気はタンク天井に吹き込まれる従来のタンク構造で、素材も普通鋼SS400からなる比較例である。
第2槽は、本発明前記(1)の構造でステンレス製吹き込みノズルをタンク底まで設置し、タンクの鋼材は普通鋼SS400である。
第3槽は耐硫酸露点腐食鋼(S−TEN;新日本製鉄株式会社製およびCR1A;住友金属株式会社製およびNAC2;日本鋼管株式会社製)を胴板部分に3等分して用いて製作し吹き込みノズルは設けなかった。
第4槽は、第3槽と同じ材質で、さらに吹き込み用のノズルを設置したタンクである。
【0033】
試作したタンクを1年間実車走行し積み降ろしを1389〜1411回(槽により若干異なる)実施した後、タンク喫水線直上における最大孔食深さを超音波厚み計で計測した結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
表1から明らかなように、防食手段を施していない比較例の第1槽のタンクでは最大0.45mmの局部腐食が認められたのに対し、吹き込みノズルを備えた第2槽では最大0.25mm、本発明に規定の含Cu耐硫酸露点腐食鋼を使用した第3槽のタンクでは最大でも0.19mm、また、両者を組み合わせた第4槽のタンクでは最大0.15mmであった。第2〜4槽の良好な結果から、本発明の防食方法および硫酸タンクの有効性が確認できた。
【0036】
次に、鋼材成分についてさらに詳細な検討を行う目的で、表2に示す化学成分の鋼材を製造もしくは入手した。
【0037】
【表2】
【0038】
表2に示す化学成分の鋼材から、50×150×3tの試験片を採取し、内法300W×500L×250Hの硫酸タンクを製作し、試験片を垂直に吊下げ、試験片高さの1/2の面に喫水線が来るように98質量%硫酸を注入して6時間硫酸中に半浸漬した後18時間硫酸を抜いて試験タンク中大気に曝すというサイクルを繰り返す試験を行った。なお、硫酸の注入、抜き取りはポンプを用いて空気をタンクに注入して実施した。また、試験タンクは40℃に保持した。
【0039】
180サイクル後に試験片を取り出し、喫水線付近に生じた局部腐食深さをポイントマイクロメーターで計測して耐食性に及ぼす化学成分の影響を調査した結果を表2に示す。市販の耐候性鋼および耐硫酸露点腐食鋼を含むCuを必須添加した本発明に属す鋼成分では、いずれも成分が本発明から外れる比較例に対して最大孔食深さは50%以下と優れた耐食性を示している。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、タンクローリー車、鉄道用貨車、硫酸専用運搬船などの硫酸輸送タンクまたは硫酸貯蔵タンク、特に日常的に硫酸の荷揚げと荷積みを繰り返すタンクにおいて、喫水線直上で生じてタンクの寿命をほぼ決定する局部腐食を経済的に抑止でき、輸送機器、貯蔵設備の寿命を大幅に延長できる。すなわち、これらの設備のライフサイクルコストを大幅に低減でき、また、その結果として硫酸の物流コストも大幅に低減できるため、本発明は産業上の価値の極めて高い発明であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に属す硫酸タンクの一例を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 硫酸タンク
2 ハッチ
3 硫酸注入/排出用パイプ
4 空気注入用コンプレッサ
5 ドレンキャッチャー
6 バルブ
7 圧力計および圧力調整弁
8 2次バルブ
9 エア注入用ノズル
Claims (2)
- 濃度が70質量%以上の硫酸を輸送または貯蔵する硫酸タンクであって、質量%で、
C :0.003〜0.2%、
Si:0.01〜2%、
Mn:0.1〜2%、
P :0.2%以下、
S :0.05%以下、
Cu:0.1〜2%
を含有し、さらに、
Cr:0.1〜2%、
Ni:0.1〜1%、
Mo:0.05〜1%、
Sb:0.01〜0.2%、
Pb:0.01〜0.2%、
Sn:0.01〜0.1%
の1種または2種以上を含有し、残部が不可避不純物およびFeからなる鋼を使用してなり、タンク床面から満載時硫酸高さの10%以内の位置から硫酸中に空気を吹き込む、浸漬ノズルとそれに接続されたコンプレッサを具備することを特徴とする耐食性に優れた硫酸タンク。 - 質量%で、
C :0.003〜0.2%、
Si:0.01〜2%、
Mn:0.1〜2%、
P :0.2%以下、
S :0.05%以下、
Cu:0.1〜2%
Sb:0.01〜0.2%、
を含有し、残部が不可避不純物およびFeからなる鋼を使用してなることを特徴とする請求項1に記載の耐食性に優れた硫酸タンク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001249663A JP4690598B2 (ja) | 2001-08-20 | 2001-08-20 | 耐食性に優れた硫酸タンク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001249663A JP4690598B2 (ja) | 2001-08-20 | 2001-08-20 | 耐食性に優れた硫酸タンク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003064491A JP2003064491A (ja) | 2003-03-05 |
JP4690598B2 true JP4690598B2 (ja) | 2011-06-01 |
Family
ID=19078630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001249663A Expired - Fee Related JP4690598B2 (ja) | 2001-08-20 | 2001-08-20 | 耐食性に優れた硫酸タンク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4690598B2 (ja) |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50109877A (ja) * | 1974-02-08 | 1975-08-29 | ||
JPH03158437A (ja) * | 1989-11-16 | 1991-07-08 | Nippon Steel Corp | 耐濃硫酸腐食性に優れた二相ステンレス鋼 |
JPH08216979A (ja) * | 1995-02-15 | 1996-08-27 | Sumitomo Metal Ind Ltd | バラストタンクの防食方法 |
JPH10110237A (ja) * | 1996-10-08 | 1998-04-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱間加工性に優れた耐酸露点腐食鋼 |
JPH11264086A (ja) * | 1998-03-18 | 1999-09-28 | Nippon Mining & Metals Co Ltd | 濃硫酸を貯蔵する鋼構造物の防食法 |
JP2000017382A (ja) * | 1998-07-03 | 2000-01-18 | Nippon Steel Corp | 耐硫酸腐食性に優れた鋼 |
JP2001164335A (ja) * | 1999-12-06 | 2001-06-19 | Nippon Steel Corp | 高加工性・良溶接性耐硫酸露点腐食鋼板 |
-
2001
- 2001-08-20 JP JP2001249663A patent/JP4690598B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50109877A (ja) * | 1974-02-08 | 1975-08-29 | ||
JPH03158437A (ja) * | 1989-11-16 | 1991-07-08 | Nippon Steel Corp | 耐濃硫酸腐食性に優れた二相ステンレス鋼 |
JPH08216979A (ja) * | 1995-02-15 | 1996-08-27 | Sumitomo Metal Ind Ltd | バラストタンクの防食方法 |
JPH10110237A (ja) * | 1996-10-08 | 1998-04-28 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 熱間加工性に優れた耐酸露点腐食鋼 |
JPH11264086A (ja) * | 1998-03-18 | 1999-09-28 | Nippon Mining & Metals Co Ltd | 濃硫酸を貯蔵する鋼構造物の防食法 |
JP2000017382A (ja) * | 1998-07-03 | 2000-01-18 | Nippon Steel Corp | 耐硫酸腐食性に優れた鋼 |
JP2001164335A (ja) * | 1999-12-06 | 2001-06-19 | Nippon Steel Corp | 高加工性・良溶接性耐硫酸露点腐食鋼板 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003064491A (ja) | 2003-03-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4518036B2 (ja) | 石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材 | |
US7875130B2 (en) | Crude oil tank comprising a corrosion resistant steel alloy | |
JP4811277B2 (ja) | 石炭・鉱石運搬船ホールド用耐食性鋼材 | |
JP4790423B2 (ja) | 耐海水腐食性に優れた溶接構造用鋼及びこれを用いた船舶バラストタンクの防食方法 | |
CN109652736B (zh) | 一种油轮用免涂层耐蚀型钢 | |
JP5845646B2 (ja) | 石炭船および石炭・鉄鉱石兼用船ホールド用耐食鋼 | |
JP2000017381A (ja) | 造船用耐食鋼 | |
JP2007270196A (ja) | カーゴオイルタンク用鋼材 | |
JP5239615B2 (ja) | 耐食性と耐延性破壊特性に優れた原油油槽用溶接継手 | |
JP6264519B1 (ja) | 石炭船および石炭・鉱石兼用船ホールド用鋼材ならびに船舶 | |
JP5145897B2 (ja) | カーゴオイルタンク用耐食性鋼材 | |
KR102442836B1 (ko) | 내염해 부식성이 우수한 페라이트계 스테인리스강 | |
JP4243863B2 (ja) | 原油タンク用溶接継手及び原油タンク | |
JP4690598B2 (ja) | 耐食性に優れた硫酸タンク | |
JP6772942B2 (ja) | バラストタンク用耐食鋼材 | |
JP2002266052A (ja) | 塗膜寿命性に優れた船舶用鋼材 | |
JP6048104B2 (ja) | 石炭船および石炭・鉱石兼用船ホールド用の耐食鋼 | |
JP4189206B2 (ja) | 溶接熱影響部靭性に優れた原油油槽用鋼 | |
JP4081991B2 (ja) | 貨油タンク用耐食鋼およびその製造方法 | |
JPH0734196A (ja) | 耐久性に優れたバラストタンク | |
JP5949526B2 (ja) | 石炭船および石炭・鉱石兼用船ホールド用耐食鋼 | |
KR102324014B1 (ko) | 용융 알루미늄 도금된 내부식성이 우수한 발라스트 해수배관 | |
JP4728129B2 (ja) | 耐食性および靭性に優れた船舶用鋼材 | |
JP2016108625A (ja) | 石炭船および石炭・鉱石兼用船ホールド内底板用の耐食鋼 | |
JP6736255B2 (ja) | バラストタンク用耐食鋼材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080306 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101124 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110121 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110208 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110218 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4690598 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225 Year of fee payment: 3 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |