JP4689211B2 - 感熱記録装置、プログラム、及び、記録媒体 - Google Patents
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Description
「サーマルヘッド」は、基板上に一列に形成される複数の発熱抵抗体から成る。サーマルヘッドに画像データを入力すると、画像データに応じたエネルギがサーマルヘッドに印加され、記録シートに画像が出力される。
「印画エネルギ」は、画像印画する際に、画像データに応じてサーマルヘッドに印加されるエネルギであり、感熱記録材に、サーマルヘッドから印画エネルギに応じた熱が伝えられると、その部分だけが溶けて、記録シートに付着する。
「感熱記録材」は、熱溶融性着色インキ層を有するインクリボン等の熱転写シートである。
「記録シート」は、中間転写材料、紙、プラスチックシート等の受像シートである
第3の発明は、コンピュータを第1の発明の感熱記録装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体である。
(1.1 感熱記録装置100の概略構成)
図1は、本発明の本実施の形態に係る感熱記録装置100の概略構成を示す図である。
パーソナルコンピュータ101は、画像読取手段111、重ね印画最適化手段112、画像メモリ30、最適印画エネルギテーブル35等を備える。
サーマルプリンタ102は、画像印画手段113を備える。
重ね印画最適化112は、取得した画像データ20から、各色毎の画像データを作成し、最適印画エネルギテーブル35に基づいて、各色毎の画像データに対して、その層構成に応じた最適な印画エネルギに変換する重ね印画最適化処理を行う。
画像印画手段113は、パーソナルコンピュータ101から印画する画像データが送られると、画素値に応じた印画エネルギをサーマルヘッドに印加し、出力画像21を出力する。
次に、感熱記録装置101のハードウェア構成を説明する。図2は、感熱記録装置100のハードウェア構成図である。
パーソナルコンピュータ101は、制御部201、記憶装置202(ハードディスク)、メディア入出力部203(CD−ROM)、通信制御部204(通信制御装置、通信ポート等)、入力部(キーボード、マウス等)205、表示部(ディスプレイ)206、プリンタポート207等が、バス209を介して接続される。
プリンタ制御部212は、バッファメモリ211の画像データをサーマルヘッド215へ転送するとともに、サーマルヘッド駆動部213、モータ駆動部214を同期駆動し、画像印画する。
サーマルヘッド駆動部213は、サーマルヘッド215を駆動する。
モータ駆動部214は、例えば、回転式インクリボン装置のインクリボン送りモータ216を駆動する。
次に、記憶装置202における感熱記録装置関連のデータ内容について説明する。図3は、記憶装置202における感熱記録装置関連のデータ構成を示す。
図3に示すように、記憶装置202内には、画像メモリ30、最適印画エネルギテーブル35、及び制御プログラム40、画像補正処理プログラム41等が格納されている。
画像補正処理プログラム41は、実行可能プログラムであり、画像読取手段111、重ね印画最適化手段112の処理に該当するプログラムである。
(2.1 画像データ20の取得)
次に、図4を参照しながら、感熱記録装置100の重ね画像最適化を行う画像補正処理の処理手順を説明する。図4は、感熱記録装置100の重ね画像最適化を行う画像補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
制御部201は、取得した画像データ20を、画像31として、記憶装置202の画像メモリ30に記憶する(ステップ402)。
次に、制御部201は、画像メモリ30から画像31を取得し、各色毎の重ね印画画像32を作成する(ステップ403)。
制御部201は、各色毎の重ね印画画像32に対して、最適印画エネルギテーブル35に基づく、最適な印画エネルギに変換された重ね印画画像33を作成する(ステップ404)。
次に、各色インクリボン間の重ね印画最適化処理を説明する。図5は、各色インクリボン間の最適印画エネルギテーブル35の作成方法を示す。図6は、各色インクリボン間の最適印画エネルギに基づく印画方法を示す。図7は、最適印画エネルギに基づく印画方法における同一画素位置比較を示す。
次に、領域毎の重ね印画最適化処理を説明する。図8は、領域毎の最適印画エネルギテーブル35の作成方法を示す。図9は、領域毎の最適印画エネルギに基づく印画方法を示す。図10は、最適印画エネルギに基づく印画方法における周辺画素比較を示す。
領域毎の最適印画エネルギテーブル35の特徴点としては、記録シート及び各色のインクリボン間の層構成に対する最適な印画エネルギに加え、各色の境界の内側又は外側(近傍)の領域に応じた最適な印画エネルギを記憶する。例えば、最適印画エネルギテーブル35は、層構成36「InTM−Bk」の最適な印画エネルギ37「40%」、層構成36「InTM−Cy」の最適な印画エネルギ37「50%」、層構成36「Bk−Cy」の最適な印画エネルギ37「80%」等のデータに加え、層構成36「InTM−Cy」の領域において、Bk画像の境界の内側/外側の領域を示す層構成36「InTM−Bk近傍Cy」の最適な印画エネルギ37「70%」を格納する。
例えば、変換されたBk画像33−1の「InTM−Bk」領域75の印画エネルギ37は40%、変換されたCy画像33−2の「InTM−Cy」領域76の印画エネルギ37は50%、「InTM−Bk近傍Cy」領域78の印画エネルギ37は70%、「Bk−Cy」領域77の印画エネルギ37は80%となる。
制御部201は、変換されたBk画像33−1、Cy画像33−2等を、変換された重ね印画画像33として記憶装置202の画像メモリ30に記憶する。
次に、2値画像81−階調画像82間の重ね印画最適化処理、階調画像82−階調画像82間の重ね印画最適化処理を説明する。図11は、2値画像81−階調画像82間の重ね印画最適化処理を示す。図12は、階調画像82−階調画像82間の重ね印画最適化処理を示す。
制御部201は、プリンタポート207、接続ケーブル210を介して、サーマルプリンタ102に作成した変換された重ね印画画像33からなる画像データを送信する(ステップ405)。
サーマルプリンタ102のプリンタ制御部212は、バッファメモリ211に受信した画像データを格納し(ステップ406)、画像データに応じてサーマルヘッド215の印画エネルギを制御し、画像を印画出力する(ステップ407)。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、感熱記録装置100は、予め、インクリボン(感熱記録材)の層構成36に応じた最適な印画エネルギ37からなる印画エネルギテーブル35を記憶しておき、取得した画像データ20と層構造から、各色毎の重ね印画画像32の画像データを作成し、各色毎の重ね印画画像32を、同一画像位置比較、及び周辺画素比較等を行い、層構成毎の領域に分け、それぞれの領域に対して、印画エネルギテーブル35に基づいて、層構成36に応じた最適な印画エネルギ37の値に変換し、変換された重ね印画画像33の画像データを、サーマルプリンタ102に送り、画像データに応じてサーマルヘッド215の印画エネルギを制御し、画像を受像シートに印画出力する。
また、各色の境界の内側、外側にそれぞれの領域で、最適な印画エネルギで印画するため、それぞれの領域間で、エネルギ過多によるインクリボン切れやシワの発生等の防止、エネルギ不足によるかすれ等の不具合を解消し、サーマルプリンタヘッドの寿命を延ばす効果がある。
更に、各色の材料感度が異なる場合に最適なエネルギで重ね印画を行うため、より均一な濃度の画像を得ることができ、画質の安定化を図ることを可能とする。
また、本実施の形態では、受像シートとしてInTM(中間転写材料)を用いたが、紙、プラスチックシート等を用いてもよい。
また、本実施の形態では、InTM(中間転写材料)にBk(ブラック)、Cy(シアン)等の2色のインクリボンを用いて印画する場合を説明したが、Bk(ブラック)、Cy(シアン)、Mg(マゼンタ)、Y(イエロー)等の2色以上のインクリボンを用いて印画する場合でも、本実施の形態と同様な重ね印画最適化処理を行う。
101………パーソナルコンピュータ
102………サーマルプリンタ
111………画像読取手段
112………重ね印画最適化手段
113………画像印画手段
201………制御部
202………記憶装置
207………プリンタポート
210………接続ケーブル
211………バッファメモリ
212………プリンタ制御部
213………ヘッド駆動部
214………モータ駆動部
215………サーマルヘッド
20………画像データ
21………出力画像
30………画像メモリ
31………画像
32………重ね印画画像
33………変換された重ね印画画像
35………最適印画エネルギテーブル
36………層構成
37………印画エネルギ
70………処理対象画素
73………周辺画素
Claims (6)
- サーマルヘッドにより2色以上の発色層を有する感熱記録材を用いて、受像シートに印画する感熱記録装置であって、
前記受像シート及び前記感熱記録材のうち、2種類の材料間の層関係を示す層構成(36)ごとに、予め実測により算出された最適な印画エネルギ(37)を記憶する最適印画エネルギテーブル(35)と、
印画する画像(61)の画像データ(31)を取得し、記憶する取得手段と、
前記画像データ(31)から、色毎の画像である重ね印画画像(32−1、32−2)を作成する作成手段と、
前記受像シート、特定の色に係る前記重ね印画画像である第1の重ね印画画像(32−1)、及び、前記特定の色の上に重ねて印画される色に係る前記重ね印画画像である第2の重ね印画画像(32−2)の同一画素位置を処理対象画素(70)とし、前記第1の重ね印画画像(32−1)及び前記第2の重ね印画画像(32−2)上の前記処理対象画素(70)が印画画素であるか否かを調べて、
前記第1の重ね印画画像(32−1)上の前記処理対象画素(70)が印画画素である場合には、前記受像シート及び前記第1の重ね印画画像(32−1)の層構成の領域(75)とし、
前記第2の重ね印画画像(32−2)上の前記処理対象画素(70)が印画画素である場合には、前記受像シート及び前記第2の重ね印画画像(32−2)の層構成の領域(76)とし、
前記第1の重ね印画画像(32−1)及び前記第2の重ね印画画像(32−2)上の前記処理対象画素(70)の両方が印画画素である場合には、前記第1の重ね印画画像(32−1)及び前記第2の重ね印画画像(32−2)の層構成の領域(77)とすることによって、
前記重ね印画画像(32−1、32−2)の領域を前記層構成(36)ごとの領域(75、76、77)に分け、前記最適印画エネルギテーブル(35)に基づいて、それぞれの前記層構成(36)ごとの領域(75、76、77)に対して、前記最適な印画エネルギ(37)の値に変換し、変換された画像(33−1、33−2)を、変換された重ね印画画像(33)とする印画エネルギ最適化手段と、
前記変換された重ね印画画像(33)を、前記サーマルヘッドに送り、前記受像シートに印画する印画手段と、
を具備することを特徴とする感熱記録装置。 - 請求項1に記載の感熱記録装置において、
前記最適印画エネルギテーブル(35)は、更に、当該層構成(36)に係る材料とは異なる色との境界を有する層構成の領域(78)の前記最適な印画エネルギ(37)を記憶し、
前記印画エネルギ最適化手段は、更に、分けられた前記層構成(36)ごとの領域(75、76、77)において、前記処理対象画素(70)の周辺画素(73)内に異なる色が含まれているか否か判別し、当該層構成(36)の領域(75、76、77)と、前記異なる色との境界を有する層構成の領域(78)とに分け、前記最適印画エネルギテーブル(35)に基づいて、前記異なる色との境界を有する層構成の領域(78)に対して、前記最適な印画エネルギ(37)の値に変換することを特徴とする感熱記録装置。 - 前記周辺画素(73)のサイズは前記印画手段の精度や解像度に応じて変えることを特徴とする請求項2に記載の感熱記録装置。
- 前記受像シートは、中間転写材料、紙、プラスチックシートのいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の感熱記録装置。
- コンピュータを請求項1から請求項3のいずれかに記載の感熱記録装置として機能させるプログラム。
- コンピュータを請求項1から請求項3のいずれかに記載の感熱記録装置として機能させるプログラムを記録した記録媒体。
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