JP4689031B2 - 蓋付きプラスチック容器及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート成形法により成形された蓋付きプラスチック容器とその製造方法に関し、さらに詳しくは、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有する蓋付きプラスチック容器であって、該容器の各部に要求される機能に応じて、印刷適性(例えば、シート内部に絵柄・模様印刷による美粧効果の付与機能)、シースルー性、防曇性、剛性、低温での耐衝撃性、深絞性(深絞容器が形成可能)等の機能を付与することができ、所望により耐熱性を付与することもでき、しかも経済性に優れ、省資源化、廃棄物処理、リサイクルに寄与することができる蓋付きプラスチック容器とその製造方法に関する。
【0002】
なお、本発明が関連するポリエチレンテレフタレート(PET)の技術分野では、通常、シートの厚さは120μm以上とされており、120μm未満のものはフィルムと呼ばれているので、本件明細書においても、その用語法に従うが、煩雑さを避けるため、場合によっては、シート及びフィルムの両者を単に「シート」と呼ぶことがある。
【0003】
【従来の技術】
成形用材料としてプラスチックの単層または多層シートを用いて、シート成形(sheet forming)法により、カップ状やトレー状などの各種プラスチック容器を製造することは公知の技術である。また、シート成形法により、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有する蓋付きプラスチック容器を製造する技術も公知である。
【0004】
シート成形法とは、熱成形(thermoforming)法とも呼ばれており、一般に、加熱軟化させたプラスチックシートを真空、減圧または加圧、圧縮により外力を加えて変形させると同時に冷却して成形する方法である。シート成形法は、通常、真空成形や圧空成形、あるいはこれら両者の組み合わせからなる成形法を意味している。加熱軟化させたプラスチックシートを雄型または雌型に強制的に沿わせて所望の形状に加工する絞り成形も、シート成形法の一種である。
【0005】
従来、シート成形法に用いられるプラスチックシートとしては、例えば、硬質または軟質ポリ塩化ビニル(PVC)シート、ポリプロピレン(PP)シート、ポリスチレン(PS)シート、ABSシートなどがある。これらの中でも、透明性等の特性に優れているため、硬質PVCシートが汎用されてきたが、最近では、塩素原子を含まず、無毒性で、透明性、表面光沢性などに優れた未結晶状態のポリエチレンテレフタレート(A−PET)シートが熱成形用シートとして注目されている。A−PETシートは、シート 押出加工時に冷却ロールで急速に冷却して、アモルファス(未結晶状態)で高透明なシートとしたものである。A−PETシートは、熱成形性に優れ、アモルファスの透明で美しい容器(トレーなど)を作ることができる。
【0006】
A−PETシートは、優れた特性を有しているものの、単一素材から作製されているため、蓋付きプラスチック容器の成形用シートとして用いた場合、容器本体、蓋体、及びこれらを連結するヒンジ部の各部に要求される機能の全てを満たすことはできない。例えば、A−PETシートは、その外面への絵柄・模様等の印刷は、光沢がなく、傷つき、剥離などのおそれがある。また、食品用の容器の場合、食品が印刷インキ層に直接接触することは、衛生安全性の観点から、食品衛生法により禁止されている。さらに、A−PETシートは、剛性、低温での耐衝撃性、深絞性などが不充分である。
【0007】
従来、A−PETシートの前記の如き欠点を補うために、多層シート化する方法が提案されている。具体的には、エチレングリコールの一部を1,4−シクロヘキサンジメタノールに置き換えた非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)シートを用いて、2枚のPETGシートでA−PETシートを挟むように積層したPETG/A−PET/PETGの3層構成を有する多層シートが知られている。
【0008】
しかし、このような3層構成の多層シートは、全幅で層構成が同一であるため、蓋付きプラスチック容器の容器本体、蓋体及びヒンジ部のそれぞれに要求される機能をその部分にだけ付与することが困難である。例えば、容器本体だけを着色し、蓋体及びヒンジ部は中身の見やすい無色透明にすることができない。
【0009】
また、このような全幅が3層構成の多層シートを成形用シートとして用いると、蓋付きプラスチック容器の容器本体や蓋体の外面及び内面がPETG層に限定されること、該容器の不必要な部分にまで多層構成のシートが配置されることなどの問題がある。例えば、蓋付きプラスチック容器において、容器本体及び蓋体のいずれか一方に印刷による美粧効果を求め、他の一方には、シースルー性,防曇性、高透明性が求められる場合がある。容器本体に剛性、耐衝撃性、深絞性、耐熱性などが要求される場合は、容器本体のみが多層シートから成形され、蓋体やヒンジ部は、単層のA−PETシートまたはPETGシートでよい場合がある。
【0010】
容器本体の内面であって、食品などの内容物と触れる部分がPETGシートであれば、その外面まで必ずしもPETGシートであることは必要ではない場合もある。容器本体と蓋体とのヒートシールが必要な場合には、容器本体及び蓋体のいずれか一方にヒートシール性に優れるPETGシートが配置されていればよい。
3層構成の多層シートの場合、例えば、耐熱性を向上させるために、それらの特性に優れた他のプラスチックシートを積層する場合、4層以上の層構成とならざるを得ない。層構成が増えると、容器本体と共に、蓋体やヒンジにも厚さが加わるので、ヒンジ部が必要以上に硬くなったり、蓋体の透明度が低下して中身が見えにくくなりやすい。
【0011】
さらに、Tダイ法でシートを成形する場合、幅を一定にそろえるため、両端をトリミングにより切り落としている。トリミング屑は、リサイクルされる。ところが、共押出法により3層構成の多層シートを作成すると、トリミング屑は、組成が単一ではないため、リサイクルすることができなくなる。
このように、シート成形による蓋付きプラスチック容器において、成形用シートとして、A−PETシートとPETGシートとを含む多層シートを用いる場合、用途に応じて該容器の各部に要求される機能と経済性や省資源化などとのバランスを勘案すると、できるだけ少ない層構成で、しかも必要な部分だけを多層構成とすることが望ましい。しかし、シート成形により、このような特殊な層構成を有する蓋付きプラスチック容器であって、前述の如き優れた機能を発揮するものを製造することは、これまで提案されていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、シート成形により成形され、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有する蓋付きプラスチック容器であって、該容器の各部に要求される機能に応じて、印刷適性(美粧効果の付与)、シースルー性、防曇性、剛性、低温での耐衝撃性、深絞性等の機能を付与することができ、所望により耐熱性を付与することもでき、しかも経済性に優れ、省資源化、廃棄物処理、リサイクルに寄与することができる蓋付きプラスチック容器を提供することにある。
【0013】
また、本発明の課題は、毒性がなく、食品衛生に関する国内外の規制に適合し、食品包装容器として特に好適な蓋付きプラスチック容器を提供することにある。さらに、本発明の課題は、できるだけ少ない層構成により、耐熱性などの機能を付加することができる蓋付き容器を提供することにある。本発明の他の課題は、このような優れた特徴を有する蓋付きプラスチック容器の製造方法を提供することにある。
【0014】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、A−PET層とPETG層を部分的に積層した多層構成部分を有する複合シートを用いて、シート成形法により、容器本体及び蓋体のいずれか一方を多層構成部分で成形し、他の一方を単層構成部分で成形した蓋付きプラスチック容器を製造する方法に想到し、そして、この蓋付きプラスチック容器により、前記課題を解決することが可能であることを見いだした。ヒンジ部は、所望のヒンジ機能に応じて、多層構成部分または単層構成部分により成形することができる。
【0015】
本発明の蓋付きプラスチック容器は、基本的に単層構成部分と2層構成部分とからなるため、全幅が3層構成の多層シートを用いた容器に比べて、層構成を簡略化することができ、低コスト化、省資源化に寄与することができる。複合シート製造時に単層構成部分の両端をトリミングすれば、トリミング屑をリサイクルすることができる。しかも、本発明の蓋付き容器は、用途に応じて要求される各部への必要な機能を付与することが可能である。
【0016】
本発明の製造方法によれば、シート成形法により、1枚の複合シートを用いて、各部の層構成が異なる蓋付きプラスチック容器を製造することができる。本発明の蓋付きプラスチック容器は、必要最小限の付加的な層の配置により、耐熱性などの機能を付与することができる。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、成形用材料としてプラスチックシートを用いて、シート成形法により成形され、かつ、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有する蓋付きプラスチック容器であって、
(1)プラスチックシートが、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)層と1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とする非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)層とを含む多層構成部分、及びA−PET層またはPETG層からなる単層構成部分を有する複合シートであり、
(2)容器本体及び蓋体のいずれか一方がA−PET層とPETG層とを含む多層構成を有し、他の一方がA−PET層またはPETG層からなる単層構成を有し、そして、
(3)ヒンジ部がA−PET層とPETG層とを含む多層構成またはA−PET層若しくはPETG層からなる単層構成を有している
ことを特徴とする蓋付きプラスチック容器が提供される。
【0018】
また、本発明によれば、成形用材料としてプラスチックシートを用いて、シート成形法により、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有する蓋付きプラスチック容器を製造する方法であって、
(1)プラスチックシートとして、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)層と1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とする非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)層とを含む多層構成部分、及びA−PET層またはPETG層からなる単層構成部分を有する複合シートを用い、
(2)容器本体及び蓋体のいずれか一方をA−PET層とPETG層とを含む多層構成部分から成形し、他の一方をA−PET層またはPETG層からなる単層構成部分から成形し、そして、
(3)ヒンジ部をA−PET層とPETG層とを含む多層構成部分またはA−PET層若しくはPETG層からなる単層構成部分から成形する
ことを特徴とする蓋付きプラスチック容器の製造方法が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明では、複合シートにおける非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)層を形成するために、A−PETシートまたはフィルムを使用する。コスト面からは、A−PET層を複合シートのシート基材とすることが好ましいので、通常は、A−PETシートを用いることが多い。そこで、以下、A−PETシートについて説明するが、所望により厚みを薄くしてA−PETフィルムとすることもできる。
【0020】
本発明で使用するA−PETシートとは、PET樹脂を用いて、シート溶融押出時に急冷してアモルファス成分の多い未結晶状態のシートとしたものであり、この技術分野において公知のものが用いられる。PET樹脂としては、一般に、ホモPET樹脂、共重合PET樹脂(コポリエステル)が用いられる。ホモPET樹脂は、一般に、テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールを重縮合させることにより製造されている。共重合PET樹脂は、コモノマーとして、例えば、イソフタル酸ジメチル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ナフタレン酸ジメチルなどを少量成分として共重合させた共重合体である。A−PETシートの形成に用いるPET樹脂は、結晶化速度を抑制したコポリエステルが多いが、それでも結晶化速度はかなり早い。そこで、シート製造時に急冷して、結晶化度をゼロ近くに抑制した未結晶状態のA−PETシートを作ることができ、この技術は公知である。このA−PETは、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)変性で常に結晶しない結晶化度ゼロのPETGとは明確に区別される。
【0021】
本発明で使用するPET樹脂は、その分子量の目安となる固有粘度(IV:Intrinsic Viscosity)が通常0.64〜1.0、好ましくは0.70〜0.80の範囲のものである。A−PETシートは、無毒性であり、耐γ線性が高くγ線滅菌が可能で、ガラスに匹敵する透明性及び表面光沢性を有している。しかし、A−PETシートは、印刷適性が必ずしも充分ではないという欠点を有している。
本発明で使用するA-PETシートは、実質的に無延伸のシートであって、その厚みは、通常120〜1,000μm、好ましくは200〜900μm、より好ましくは250〜800μmである。
【0022】
本発明では、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とする非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)層を形成するために、PETGシートまたはフィルムを使用する。コスト面と必要な機能の観点から、通常は、PETGフィルムを用いることが多い。そこで、以下、PETGフィルムについて説明するが、所望により厚みを厚くしてPETGシートとすることができる。
【0023】
PETGは、1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とする非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体であり、PET樹脂を構成するグリコール成分であるエチレングリコール(EG)の一部を1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)に置き換えたコポリエステルである。EGの一部をCHDMに置換して共重合させる際に、CHDMの置換比率を1モル%から上げていくと、ある範囲で結晶化度ゼロのコポリエステル(PETG)が得られる。この非晶性のPETGにおいて、グリコール成分中のCHDMの割合は、EGよりも少なく、通常28〜40モル%、好ましくは30〜35モル%程度である。PETGとして、イーストマンケミカル社からEASTAR PETG 6763(CHDM=31±3モル%)の商品名で市販されているものがあり、本発明では、この市販品を好適に用いることができる。その製法は、固相重合法ではないが、通常、IV値が0.75前後と非常に高いグレードが供給され、良質のフィルムやシートの製造に好ましい。
【0024】
PETGは、他のPET樹脂に比べて、常に結晶化しない、非晶性であるという特徴を有している。PETGは、細胞毒性がなく、食品、飲料水に対する適合性があり、例えば、FDA(米国連邦食品医薬品局)、DMF(ドラッグ・マスター・ファイル)、及び日本の食品衛生法に適合している。PETGフィルムは、透明性に優れ、熱や折り曲げなどにより白化することがなく、真空成形などによるシート成形性に優れている。PETGフィルムは、A−PETシートと同レベルの保香性、酸素バリア性を有することに加えて、A−PETシートン比べて、ヒートシール性、剛性、(低温)耐衝撃性、印刷適性などに優れている。
【0025】
本発明で使用するPETGフィルムは、実質的に無延伸のフィルムであり、その厚みは、通常120μm未満であり、好ましくは15〜50μm、より好ましくは20〜40μmである。PETGフィルムの製造方法は、特に限定されないが、好ましくはインフレーション(Bubble)プロセス等で未延伸フィルムとして製造される。PETGフィルムには、所望により印刷を施すことができる。その印刷は、通常、容器に絵柄、模様、文字、またはこれらの組み合わせや、ベタ(白地など)印刷など、特に限定されず、容器の必要部分に美粧効果を与えるものである。PETGフィルムの印刷面は、多層化の際に、A−PETシートとの積層界面に配置することによって、印刷インキ層はシート内部に閉じ込められ、食品などの内容物に接触せず、衛生安全性に優れた容器を製造することができる。しかも、容器は、表面光沢があり、印刷層の剥離や傷つきの心配がなく、安定な品質管理が可能である。
【0026】
本発明の蓋付きプラスチック容器は、成形用材料としてプラスチックシートを用いたシート成形により成形されたものである。シート成形により、1枚のプラスチックシートを用いて、容器本体や蓋体、ヒンジ部などの各部の層構成が異なる蓋付きプラスチック容器を成形するには、特殊な積層構造を有する複合シートを用いる。
【0027】
図1に、本発明で好適に使用される複合シートの一例の上面図(a)と断面図(b)及び(c)を示す。図1において、複合シート1は、横方向(TD)の長さ(シートの幅)が広いA-PETシート11の片面に、該A−PETシートよりも幅の狭いPETGフィルム12を積層してなる複合シートであって、部分的に2層の多層構成部分を有している。複合シートの両側の単層構成の部分は、例えば、蓋付きプラスチック容器の蓋体やヒンジ部を形成し、2層構成の部分は、容器本体を形成する。
【0028】
図1に示した複合シートでは、PETGフィルム12がA-PETシート11の中央部に積層されており、シート成形時には、幅方向の両側から2個づつの蓋付きプラスチック容器を成形することができる。容器本体と蓋体を成形する金型の配置を変えることにより、いずれか一方を多層構成部分から成形することができる。複合シートは、所望により、片側のみを使用することもできる。成形上の必要性に応じて、PETGフィルムをA-PETシートの幅方向の片側にのみ配置させてもよい。幅の広いA−PETシートの中央部にPETGフィルムを積層すれば、単層のA−PETシートの幅をそろえるために両端部(耳部)をトリミングした場合、単一材質のトリミング屑を押出工程にリサイクルして再利用することが容易になる。
【0029】
図1に示した複合シートにおいて、幅の広いA−PETシート11と幅の狭いPETGフィルムを例えばドライラミネーションすると、図1(b)に示すような各層間に段差が形成される。したがって、図1(b)に示す複合シートは、貼り合わせによる厚み斑が大きい。これに対して、A−PETシートの溶融押出時に、PETGフィルムを溶融状態にあるA−PETシートの片面に圧着して貼り合わせると、図1(c)に示すように、実質的に段差のない平坦な複合シートを得ることができる。この方法を熱融着ラミネーションと呼ぶ。実質的に段差がないとは、複合シート全体が単層シートに匹敵するほぼ均一な厚みを有しており、貼り合わせによる端部の段差がほとんどない状態を意味する。
【0030】
例えば、蓋体やヒンジ部に比べて容器本体の厚みを大きくさせる場合などには、図1(b)に示す段差のある複合シートを用いることができる。これに対して、外観や意匠性などに優れた蓋付き容器を成形するには、図1(c)に示す段差のない複合シートを用いることが好ましい。図1(c)に示す実質的に段差のない複合シートであって、PETGフィルムに印刷を施し、その印刷面をA−PETシートとの積層界面に配置すれば、均一な厚みの成形用シートから、印刷光沢の喪失、傷つき、剥離などがなく、美粧性に優れ、食品衛生上の問題のない蓋付きプラスチック容器を成形することができる。しかも、実質的に段差のない複合シートは、各層間の剥離がなく、シート成形性にも優れている。
【0031】
上記構成とは逆に、幅の広いPETGフィルムまたはシートの片面に、該PETGシートより幅の狭いA−PETシートまたはフィルムを積層した複合シートとしてもよい。しかし、コストと機能とのバランスを考慮すると、幅の広いA−PETシートの中央部に、それよりも幅の狭いPETGフィルムを積層した複合シートが好ましい。各シートまたはフィルムの幅は、成形予定の蓋付きプラスチック容器の容器本体や蓋体、ヒンジ部の大きさなどの応じて適宜定めることができる。
【0032】
A-PETシートとPETGフィルムを積層する方法としては、例えば、ドライラミネーション、ホットメルトラミネーション、エクストルージョンラミネーション、サーマルロールラミネーションなどのラミネート加工法を採用することができる。しかし、これらのラミネーション加工法では、A−PETシートに積層するPETGフィルムの厚み分だけ部分的に厚くなり、各層間に段差が生じる。接着剤を使用すると、その接着剤層の分だけさらに段差が大きくなる。また、ドライラミネーションなどでは、PETGフィルムの両端の数ミリメーター幅には、接着剤を塗布することが困難であるため、A−PETシート面に接着されていないPETGフィルム帯が連続して存在することになる。
【0033】
各層間に実質的に段差のない複合シートを作成するには、前述の熱融着ラミネーションを採用することが好ましい。本発明でいう熱融着ラミネーションとは、プラスチックシート製造ラインでのメルトラミネーション技術であり、一方のシートを溶融押出する際に、溶融状態にあるシートに、予め作成してあるフィルムまたはシートを圧着させて貼り合わせる技術である。
【0034】
具体的には、A−PETシートを製造する押出機とTダイにより、PET樹脂をシート状に溶融押出し、A−PETシートが溶融状態にある間に、PETGフィルムを圧着して貼り合わせる。溶融状態のA−PETシートとPETGフィルムを圧着させるには、両者を冷却ロールとニップロールとの間で挟んで圧着させる方法が好ましい。この熱融着ラミネーションによれば、A−PETシートの中にPETGフィルムが埋め込まれて、完全に融着されるので、シート成形工程で剥離したり、層間接着強度が低下したりする不都合を抑制することができる。
【0035】
複合シートを容器本体に耐熱性が要求される用途に適用する場合には、キャストポリプロピレン(CPP)フィルムをさらに積層することが好ましい。特に、PETGフィルム層が容器本体の内面に位置する場合、CPPフィルムをPETGフィルムの上に積層することが好ましい。また、PETGフィルムの印刷面が容器本体の内面にある場合、該印刷面が食品などに接触することが望ましくない場合に、CPPフィルムを積層することにより、その問題を解決するとともに、耐熱性も改善することができる。また、印刷したCPPフィルムを貼り合わせることもできる。CPPフィルムに印刷を施した場合には、その印刷面をPETGフィルムとの積層界面に配置すること(サンドイッチ印刷とすること)が好ましい。CPPフィルムとしては、この技術分野で公知のものを使用することができ、その厚みは、通常100μm以下であるが、好ましくは15〜80μm、より好ましくは20〜50μmである。
【0036】
複合シートを作成する場合、予めCPPフィルムとPETGフィルムとを貼り合わせて積層フィルムを形成しておくことが好ましい。CPPフィルムとPETGフィルムとの積層フィルムは、接着剤として例えばウレタン系接着剤などを用いて、ドライラミネーションにより作成することが好ましい。
【0037】
CPPフィルムとPETGフィルムとの積層フィルムをA−PETシートにドライラミネーション法などの汎用のラミネーション加工法により貼り合わせると、図3(a)に断面図を示すように、A−PETシート31と、PETGフィルム32とCPPフィルム33との積層フィルムとの間に段差のある複合シートが得られる。これに対して、積層フィルムを熱融着ラミネーションにより、A−PETシートの溶融押出時に圧着して貼り合わせると、図3(b)に示すように、各層間に実質的に段差のない平坦な複合シートを得ることができる。
【0038】
本発明の蓋付きプラスチック容器は、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有しており、容器本体及び蓋体のいずれか一方がA−PET層とPETG層とを含む多層構成部分ら形成されており、他の一方がA−PET層またはPETG層の単層構成部分から形成されている。また、ヒンジ部は、ヒンジ機能が良好であれば、多層構成でも単層構成でもよい。
【0039】
図2に、本発明の蓋付きプラスチック容器の一例の断面図を示す。容器本体21は、外面がA-PET層24であり、内面がPETG層25である。ヒンジ部22及び蓋体23は、A-PETの単層26、27から形成されている。PETG層として、予め印刷したPETGフィルムを用いることができる。蓋体側に印刷を施す場合には、図2の構成とは逆に、蓋体を多層構成部分で成形してもよい。また、外面印刷が求められる場合などには、所望により、容器本体の外面側にPETG層を配置してもよい。
【0040】
要するに、用途に応じて要求される各部の機能や特性を満足させることができるならば、A−PET層及びPETG層のいずれが外面または内面を形成してもよく、単層構成または多層構成のいずれが容器本体、蓋体またはヒンジ部を形成してもよい。蓋付きプラスチック容器を構成する各部に要求される特性や厚みなどは、必ずしも同じではない。具体的に、容器本体には、印刷適性(例えば、シート内部に絵柄・模様印刷による美粧効果の付与機能)、低温での耐衝撃性、剛性、深絞性(深い形状の容器が形成可能)、所望により耐熱性などの特性が要求される。蓋体に要求される特性としては、透明性、シースルー性、防曇性、必要に応じて印刷適性(美粧・各種表示の付与)などがある。さらに、容器全体として、経済性に優れ、省資源化、廃棄物処理、リサイクルに寄与することができることが求められる。
【0041】
このような要求特性や機能を満足させ、意匠性に優れ、成形性も良好である点で、熱融着ラミネーションにより作成された実質的に段差のない複合シートを用いて、容器本体を多層構成とし、蓋体を単層構成とすることが好ましい。この場合、図2に示すように、容器本体をA−PETシート層とPETG層との多層構成として、かつ、内面のPETG層をPETGフィルムにより形成することが好ましい。
【0042】
ヒンジ部には、屈曲性が要求され、繰り返しの開け閉めに耐えるヒンジ特性を持つことが望ましい。ヒンジ機能としては、屈曲性に加えて、蓋体を開いた場合に、蓋体が開いた状態に保持され、かつ、蓋体を閉じた場合に、蓋体が閉じた状態に保持される機能を持つことが使い勝手の観点から望ましい。実質的に段差のない平坦な複合シートを用いる場合には、ヒンジ部は、多層構成でも単層構成でもよいが、透明性や柔軟性の点で、A−PET層の単層とすることが好ましい。ただし、ヒンジ機能の点で、ヒンジ部を多層構成とすることが望ましい場合がある。
【0043】
容器本体の形状は、カップ状、トレー状など任意である。蓋体の形状は、容器本体の開口部を覆うことができるものであればよく、特に制限されない。容器本体と蓋体とが機械的に嵌合できるような形状に、容器本体と蓋体を形成することができる。また、容器本体の開口部と蓋体とをヒートシールさせることができ、その場合には、容器本体の内面をPETG層とし、該PETG層を開口部にまで配置することが望ましい。ヒンジ部は、屈曲性を持つ構造であればよく、その形状や構造は特に限定されない。ヒンジ部の形状・構造としては、例えば、細溝形状や、打ち抜き加工の段階でミシン刃、罫線刃、二重罫線刃などで罫線を入れたものなどが挙げられる。細溝形状は、1本の細溝でも2本以上の細溝でもよいが、屈曲性やヒンジ機能の点で、図2及び図4に示すような2本の細溝を形成したものが好ましい。
【0044】
本発明の蓋付きプラスチック容器の好ましい構成をまとめると、(1)蓋体及びヒンジ部がA−PET層で、容器本体がA−PET層/(印刷を施した)PETG層の多層シート、(2)蓋体がA−PET層/(印刷を施した)PETG層の多層シートで、ヒンジ部及び容器本体がA−PET層、(3)蓋体のみがA−PET層で、ヒンジ部及び容器本体がA−PET層/(印刷を施した)PETG層の多層シート、(4)蓋体及びヒンジ部をPETG層で、容器本体がA−PET層/(印刷を施した)PETG層の多層シートなどが挙げられる。
【0045】
容器本体の内面は、A−PET層でもPETG層でもよいが、PETG層とすることが好ましい。これらの構成により、A−PETシートに欠けていた印刷適性が付与された蓋付きプラスチック容器が製造可能となり、用途に応じてその他の機能・特性をも満足させることができる。
【0046】
図4に、CPPフィルムを積層した複合フィルムを用いてシート成形してなる蓋付きプラスチック容器の一例の断面図を示す。図4に示す蓋付きプラスチック容器は、容器本体41が外面側からA−PET層44、PETG層45、及びCPPフィルム46の3層構成であり、ヒンジ部42及び蓋体43がA−PET層47、48から形成されている。CPPフィルム46には、印刷層を形成してもよく、また、その印刷面をPETGフィルム層45との界面に配置してもよい。CPPフィルムを積層することにより、耐熱性を向上させることができ、印刷適性も良好である。
【0047】
図4に示す構成の蓋付きプラスチック容器を成形するには、A−PETシートの片面に該A−PETシートよりも幅の狭いPETGフィルムが積層され、さらに該PETGフィルムの上に該PETGフィルムと実質的に同じ幅のCPPフィルムが積層された多層構成部分を有する複合シートを作成して、成形用シートとして使用する。
もちろん、用途と機能などに応じて、図4に示す蓋付きプラスチック容器において、PETG層を容器本体の外面側に配置したり、ヒンジ部をA−PET層/PETG層の2層構成にするなど、種々の変更が可能である。
【0048】
シート成形により蓋付きプラスチック容器を成形する方法は、特に限定されず、一般に、容器本体、蓋体、及びヒンジ部に対応する箇所を備えた金型を用いて成形する方法が採用される。具体的には、(1)成形用シートをクランプにて固定し、金型をシートの下方に配置し、シートを加熱後、圧空ボックスを降下させ、シートの上方から空気圧を作用させる方法、(2)成形用シートをクランプにて固定し、シートの下方に金型を配置し、圧空ボックスの降下、プラグの降下による予備伸張、次いで、シート上方から空気圧を作用させて賦形する方法、(3)加熱板に成形用シートをのせ、金型を下げてシートの外周を固定し、減圧してシートを加熱板に密着させ、次いで、シートの下方から空気圧を作用させて、金型に押し付ける方法などが挙げられる。
【0049】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
【0050】
[実施例1]
イーストマンケミカル社の非晶性コポリエステル(商品名:Eastar PETGコポリエステル;PETG 6763;IV値=0.75)を使用して、インフレーション(Bubble)プロセスにより厚み25μmの原反を作り、これをスリットして、幅500mmの無延伸フィルム(非晶性のPETGフィルム)を作製した。このPETGフィルムの片面に、白(チタンホワイト)のベタ印刷を施し、このベタ印刷の上に、茶色インクで千鳥格子の印刷を施した。
一方、IV値が0.82のPET樹脂を公知の2軸押出機を用いて溶融押出し、厚み300μm、幅860mmの無延伸A−PETシートを作製した。A−PETシート作成時に、機上で、前記PETGフィルムを印刷面でA−PETシートの中央部に熱融着ラミネーションにより積層した。
【0051】
このようにして得られた複合シートを用いて、シート成形により、図2に示す断面構造の蓋付きプラスチック容器を成形した。この蓋付きプラスチック容器の容器本体は、開口部が横166mm×縦82mm、底部が横157mm×縦74mm、深さが28mmである。蓋体は、開口部が横172mm×縦88mm、深さが22mmである。ヒンジ部の幅は、約10mmで、2本の細溝が形成されている。この蓋付きプラスチック容器は、容器本体がA−PET層/印刷PETG層の2層構成であり、蓋体及びヒンジ部は、A−PET層で形成されたものである。物性の評価結果を表1に示す。
【0052】
[比較例1]
IV値が0.82のPET樹脂を実施例1と同じ2軸押出機を用いて溶融押出し、厚み325μm、幅860mmの無延伸A−PETシートを作成した。このA−PETシートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、蓋付きプラスチック容器を成形した。結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
Figure 0004689031
【0054】
〔物性の評価方法〕
(1)剛性
容器本体について、引張弾性率をJIS K−7127に準拠して測定し、以下の基準で評価した。
◎:A−PETシート単層の場合より優れている、
○:A−PETシート単層並である。(200〜210kg/mm2
(2)耐衝撃性
容器本体について、Dupont式落錘衝撃試験機にて耐衝撃性を測定し、以下の基準で評価した。
◎:A−PETシート単層の場合より優れている、
○:A−PETシート単層並である。(20kg・cm:測定温度0℃)
【0055】
(3)印刷適性
容器本体を形成する複合シートのPETGフィルム表面にグラビア印刷を施し、印刷面にテープスクラッチ(剥離)テストにより、印刷面のインクの剥離状態を調べ、以下の基準により評価した。
◎:A−PETシート単層の場合より優れている、
△:A−PETシート単層並である。
(なお、実施例1では、PETGフィルムの印刷面をA−PETシートとの積層界面に配置しているが、この印刷面は、光沢があり、傷付きや剥離から保護されている。したがって、この点でも、印刷適性に優れている。)
(4)深絞性
容器本体を形成する多層構成の絞り部の厚みを測定し、そのバラツキから絞り加工の均一性を評価した。
◎:A−PETシート単層の場合より優れている、
○:A−PETシート単層並である。
【0056】
(5)透明性
蓋体を形成するシート部のヘーズをJIS K−7105に準拠して測定した。
◎:A−PETシート単層並である(0.9%)、
○:A−PETシート単層より劣る。
(6)ヒンジ機能
蓋体を開いた場合に、開いた状態が保持され、また、閉じた場合に、閉じた状態が保持されるか否かを観察した。
◎:A−PETシート単層並みのヒンジ機能が保持されている、
○:A−PETシート単層よりも劣る。
【0057】
[実施例2]
実施例1のPETGフィルムの上に厚み25μmの印刷CPPフィルムをドライラミネーションにより貼り合わせて、積層フィルムを作成した。この積層フィルムを用いて、そのPETGフィルム面で溶融状態にあるA−PETシートと圧着して貼り合わせたこと以外は、実施例1と同様の熱融着ラミネーションにより平坦な複合シートを作成した。
この3層構成部分を有する複合シートを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図4に示す断面構造を持つ蓋付きプラスチック容器を成形した。このようにして得られた蓋付きプラスチック容器は、実施例lの作用効果の他に、耐熱性の向上効果を有するものである。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、シート成形により成形され、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有する蓋付きプラスチック容器であって、該容器の各部に要求される機能に応じて、印刷適性(印刷による美粧効果の付与)、シースルー性、防曇性、剛性、低温での耐衝撃性、深絞性等の機能を付与することができ、所望により耐熱性を付与することもでき、しかも経済性に優れ、省資源化、リサイクルなどにも寄与することができる蓋付きプラスチック容器が提供される。また、蓋付きプラスチック容器の各部に要求される機能に対応して、材質、厚み、印刷層などを変更することで、用途に応じた合目的な容器を製造することができ、省資源、コスト低減などを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明で使用する2層構成部分を有する複合シートの一例を示す上面図(a)及び断面図(b)及び(c)である。
【図2】図2は、本発明の蓋付きプラスチック容器の一例の断面図である。
【図3】図3は、本発明で使用する3層構成部分を有する複合シートの例を示す断面図(a)及び(b)である。
【図4】図4は、本発明の蓋付きプラスチック容器の他の一例の断面図である。
【符号の説明】
1:複合シート
11:A−PETシート層
12:PETGフィルム層
21:容器本体
22:ヒンジ部
23:蓋体
24:A−PET層
25:PETG層
26:A−PET層
27:A−PET層
3:複合シート
31:A−PETシート層
32:PETGフィルム層
33:CPPフィルム層
41:容器本体
42:ヒンジ部
43:蓋体
44:A−PET層
45:PETG層
46:CPPフィルム層
47:A−PET層
48:A−PET層

Claims (16)

  1. 成形用材料としてプラスチックシートを用いて、シート成形法により成形され、かつ、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有する蓋付きプラスチック容器であって、
    (1)プラスチックシートが、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)層と1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とする非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)層とを含む多層構成部分、及びA−PET層またはPETG層からなる単層構成部分を有する複合シートであり、
    (2)容器本体及び蓋体のいずれか一方がA−PET層とPETG層とを含む多層構成を有し、他の一方がA−PET層またはPETG層からなる単層構成を有し、そして、
    (3)ヒンジ部がA−PET層とPETG層とを含む多層構成またはA−PET層若しくはPETG層からなる単層構成を有している
    ことを特徴とする蓋付きプラスチック容器。
  2. 複合シートが、A−PETシートの片面に該A−PETシートの幅よりも狭い幅を有するPETGフィルムが積層された構造を持つ、部分的に多層構成が形成された複合シートである請求項1記載の蓋付きプラスチック容器。
  3. 複合シートが、A−PETシートの溶融押出時に、PETGフィルムを溶融状態にあるA−PETシートの片面に圧着して貼り合わせることにより得られた実質的に段差のない平坦な複合シートである請求項2記載の蓋付きプラスチック容器。
  4. 容器本体が多層構成を有し、蓋体が単層構成を有している請求項1乃至3のいずれか1項に記載の蓋付きプラスチック容器。
  5. 多層構成のPETG層が容器本体の内面に配置されている請求項4記載の蓋付きプラスチック容器。
  6. 複合シートが、A−PETシートの片面に該A−PETシートの幅よりも狭い幅を有するPETGフィルムが積層され、さらに該PETGフィルムの上に該PETGフィルムと実質的に同じ幅を有するキャストポリプロピレン(CPP)フィルムが積層された構造を持つ、部分的に多層構成が形成された複合シートである請求項1記載の蓋付きプラスチック容器。
  7. 複合シートが、A−PETシートの溶融押出時に、PETGフィルムとCPPフィルムとの積層フィルムを溶融状態にあるA−PETシートの片面に圧着して貼り合わせることにより得られた実質的に段差のない平坦な複合シートである請求項6記載の蓋付きプラスチック容器。
  8. 容器本体が多層構成を有し、蓋体が単層構成を有し、そして、多層構成のCPPフィルム層が容器本体の内面に配置されている請求項6または7記載の蓋付きプラスチック容器。
  9. 多層構成を有する容器本体または蓋体が、絵柄、模様、文字、及びこれらの組み合わせからなる印刷が施されたものである請求項1乃至8のいずれか1項に記載の蓋付きプラスチック容器。
  10. 印刷が、PETG層を形成するPETGフィルムの表面に施され、かつ、印刷面が多層構成のA−PET層とPETG層との界面に配置されている請求項9記載の蓋付きプラスチック容器。
  11. 印刷が、CPPフィルムの表面に施され,かつ,印刷面がPETGフィルム層とCPPフィルム層との界面に配置されている請求項9記載の蓋付きプラスチック容器。
  12. 成形用材料としてプラスチックシートを用いて、シート成形法により、容器本体と蓋体とがヒンジ部により一体的に連結された構造を有する蓋付きプラスチック容器を製造する方法であって、
    (1)プラスチックシートとして、非晶性ポリエチレンテレフタレート(A−PET)層と1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とする非晶性ポリエチレンテレフタレート共重合体(PETG)層とを含む多層構成部分、及びA−PET層またはPETG層からなる単層構成部分を有する複合シートを用い、
    (2)容器本体及び蓋体のいずれか一方をA−PET層とPETG層とを含む多層構成部分から成形し、他の一方をA−PET層またはPETG層からなる単層構成部分から成形し、そして、
    (3)ヒンジ部をA−PET層とPETG層とを含む多層構成部分またはA−PET層若しくはPETG層からなる単層構成部分から成形する
    ことを特徴とする蓋付きプラスチック容器の製造方法。
  13. 複合シートが、A−PETシートの片面に該A−PETシートの幅よりも狭い幅を有するPETGフィルムが積層された構造を持つ、部分的に多層構成が形成された複合シートである請求項12記載の蓋付きプラスチック容器の製造方法。
  14. 複合シートが、A−PETシートの溶融押出時に、予め印刷が施されたPETGフィルムをその印刷面で溶融状態にあるA−PETシートの片面に圧着して貼り合わせることにより得られた実質的に段差のない平坦な複合シートである請求項13記載の蓋付きプラスチック容器の製造方法。
  15. 複合シートが、A−PETシートの片面に該A−PETシートの幅よりも狭い幅を有するPETGフィルムが積層され、さらに該PETGフィルムの上に該PETGフィルムと実質的に同じ幅を有するキャストポリプロピレン(CPP)フィルムが積層された構造を持つ、部分的に多層構成が形成された複合シートである請求項12記載の蓋付きプラスチック容器の製造方法。
  16. 複合シートが、A−PETシートの溶融押出時に、予め印刷が施されたCPPフィルムをその印刷面でPETGフィルムと積層してなる積層フィルムを溶融状態にあるA−PETシートの片面に圧着して貼り合わせることにより得られた実質的に段差のない平坦な複合シートである請求項15記載の蓋付きプラスチック容器の製造方法。
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