JP4687840B2 - デュアルカプセルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、親水性物質または疎水性物質を芯物質として含む1次マイクロカプセルの分散液を内包したデュアルカプセル(2次マイクロカプセル)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明でいうデュアルカプセルとは、いわゆるマイクロカプセルの壁材を二重に厚くして製造する二重被覆カプセルではなく、第1芯物質を内包した1次マイクロカプセル分散液を、さらに第2芯物質として内包する2次マイクロカプセルとして定義するものである。
【0003】
本発明における1次マイクロカプセルあるいは2次マイクロカプセルは、従来のマイクロカプセル化技術により製造できる。マイクロカプセルの製造方法として知られている方法には、一般的なものとして、コアセルベーション法、界面重合法、インサイチュ法(In situ法)などがある。
【0004】
例えば、コアセルベーション法は、コロイドの相分離現象を利用したカプセル化法で、ポリカチオンコロイドとポリアニオンコロイドの電気的相互作用による方法である(関連特許:米国特許第2800457号、同第2800458号明細書など)。また、界面重合法とは、分散媒体とその中に分散した芯物質の双方に、異なる種類で互いに反応するモノマをそれぞれ含有させ、両者の界面すなわち芯物質の表面において、これらモノマを重合または重縮合反応させて、ポリマのマイクロカプセル壁材を形成させる方法である(関連特許:特公昭42−446号公報、同42−2882号公報、同42−2883号公報など)。さらに、インサイチュ法は、芯物質の内側のみから、あるいは外側のみからカプセル壁材のモノマおよび重合触媒を供給し、反応が芯物質の表面で起こるような条件を設定して重合または重縮合を行い、生成したポリマをカプセル壁材とする方法である(関連特許:特公昭36−9168号公報、同47−23165号公報、特開昭48−57892号公報、同51−9079号公報など)。
【0005】
なお、マイクロカプセルの芯物質の種類はカプセル化法により異なる場合がある。すなわち、界面重合法やインサイチュ法では芯物質は親水性物質でも疎水性物質でもカプセル壁材の選定により適宜代えることができるが、コアセルベーション法の場合にはカプセル壁材が親水性コロイド物質であるため芯物質は疎水性物質に限定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、デュアルカプセルを製造する場合、1次マイクロカプセルの分散媒体が疎水性物質であれば、この分散液を芯物質とした2次マイクロカプセルは余り困難なく製造できるが、1次マイクロカプセルの分散媒体が親水性物質の場合は、2次マイクロカプセルの分散媒体が通常、親水性物質であるため、芯物質である1次マイクロカプセルの分散媒体と相溶してしまい、2次マイクロカプセルを製造することが困難であった。このため、噴霧乾燥法などにより1次マイクロカプセルの分散媒体である親水性分散媒体を予め、選択的に気化・分離し、1次マイクロカプセルを粉体化した後、これを疎水性分散媒体と混合し、この分散媒体中に分散させなければならなかった。しかしながら、この方法では急速な加熱乾燥により親水性分散媒体を除去するため、1次マイクロカプセルの1次粒子同士が凝集して大きな2次粒子になったり、カプセル壁材が硬化して脆くなり、その結果、カプセル壁材の弾性や強度が損なわれたり、さらにはカプセル壁材が破壊されて芯物質が遊離したりするなどの問題が生じた。
【0007】
そこで、加熱乾燥して粉体化することなく1次マイクロカプセルを疎水性分散媒体中に分散させてデュアルカプセルを製造する技術が想到された。これは、水に分散した1次マイクロカプセルの分散液と疎水性分散媒体とを混合して予備攪拌する際、1次マイクロカプセルの粒子同士の凝集を防ぐと共に、好ましい分散状態にせしめるため、疎水性分散媒体の粘度を40〜150,000cps(25℃)程度の範囲とするものである。しかしながら、この技術における1次マイクロカプセル分散液の親水性分散媒体である水の分離方法は、粘度調整された1次マイクロカプセル分散液と疎水性分散媒体との混合液を加温しながら攪拌する程度のものでしかなく、効率的に水分を除去する方法は示されてはいなかった。
【0008】
また、1次マイクロカプセル分散液と疎水性分散媒体との混合液の簡便な粘度調整方法、すなわち1次マイクロカプセル分散液から予め親水性分散媒体である水を除去する好適な方法として、1次マイクロカプセル分散液をフィルタープレスにかけて水を絞り出し、これを脱水ケーキ状態することも考えられる。しかし、この方法でも、脱水ケーキ中に1次マイクロカプセルの1次粒子同士が凝集して2次粒子が生じるため、予備攪拌においてある程度2次粒子の再分離が達成できたとしても、さらに、粉砕ロールを利用して、これを1次粒子に戻す工程が必要であった。
【0009】
かかる問題を鑑み、本発明の目的は、親水性分散媒体中に分散した1次マイクロカプセル分散液から、この親水性分散媒体を効率的に分離・除去し、1次マイクロカプセルの粒子同士が凝集することなく、かつ、1次マイクロカプセルのカプセル壁材の弾性や強度を保持したまま、疎水性分散媒体中に好適に置換・分散された状態の1次マイクロカプセル分散液を芯物質とするデュアルカプセルの製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記の点に鑑み、鋭意検討の結果、親水性分散媒体に分散してなる1次マイクロカプセル分散液と疎水性分散媒体とを混合し、この混合液を攪拌しつつ加温・真空引きして親水性分散媒体を選択的に気化・分離し、この1次マイクロカプセルをこの疎水性分散媒体中に置換・分散させてなる分散液を生成した後、この分散液を新たな芯物質として公知のマイクロカプセル化方法により2次マイクロカプセルを生成することにより課題を解決できることを見出し、本発明を成すに至った。
【0011】
すなわち、本発明のデュアルカプセルの製造方法は、第1芯物質を含む1次マイクロカプセルが疎水性分散媒体中に分散されてなる分散液を、さらに第2芯物質として含むデュアルカプセルの製造方法であって、前記1次マイクロカプセルを親水性分散媒体中に分散した分散液と、この分散液中の1次マイクロカプセルを新たに分散させる疎水性分散媒体とを混合し、この1次マイクロカプセルのカプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和するグリセリンを前記親水性分散媒体の固形分量に対して20〜85質量%さらに添加して、この混合液を攪拌しつつ加温・真空引きして前記親水性分散媒体を選択的に気化・分離し、前記1次マイクロカプセルを前記疎水性分散媒体中に置換・分散させてなる分散液を生成した後、さらに、この分散液を第2芯物質として2次マイクロカプセルを生成することを特徴とする。
【0012】
(削除)
【0013】
さらに、本発明のデュアルカプセルの製造方法は、前記製造方法において、前記疎水性分散媒体がアクリレート系オリゴマまたは/およびモノマであることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。なお、ここにおいて、図1は参考例の製造方法により製造されたデュアルカプセル(2次マイクロカプセル)の断面説明図であって、1は2次マイクロカプセル、2は2次マイクロカプセルのカプセル壁材、3は1次マイクロカプセルを分散する疎水性分散媒体、4は1次マイクロカプセル、5は1次マイクロカプセルのカプセル壁材、6は1次マイクロカプセルの第1芯物質、7は疎水性分散媒体と1次マイクロカプセルを含む第2芯物質を示す。
また、図2は本発明の製造方法により製造された2次マイクロカプセル11が内包した第2芯物質における1次マイクロカプセルの断面説明図であって、8は1次マイクロカプセルのカプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和する物質である。なお、図2における他の番号のものは、図1における同じ番号のものに相当する。
【0015】
先ず、1次マイクロカプセルの第1芯物質については、特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選択される。具体的には、従来マイクロカプセル化されて使用されているものでよく、染料、顔料、示温剤、香料、殺菌剤、液晶、薬剤、溶剤などの固体や液体状微粒子、アルコール類あるいは各種の油類や溶剤、さらには光重合性の各種モノマやオリゴマなどを挙げることができる。
【0016】
また、1次マイクロカプセルのカプセル壁材についても、特に限定されるものではなく、具体的には、ゼラチン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ尿素、ポリスルホンアミド、ポリスルホネート、ポリウレアなどであって、前述したインサイチュ法、界面重合法、コアセルベーション法、あるいはオリフィス法などの各種マイクロカプセル化方法により形成される。なお、本発明においては、2次マイクロカプセルのカプセル壁材も同様に形成できるが、1次および2次マイクロカプセルのカプセル壁材は同じものでも、異なるものであっても構わない。
【0017】
1次マイクロカプセルを親水性分散媒体中に分散した分散液の生成方法としては、例えば、発色染料(ロイコ系染料)を芯物質とし、酸触媒および乳化・分散剤的機能を有するスチレン無水マレイン酸共重合体の部分加水分解物と、ポリマを形成する反応成分としてメラミンまたは尿素とホルマリン、あるいはこれらの初期重縮合物を用い、インサイチュ法によってメラミンまたは尿素−ホルマリン樹脂をカプセル壁材として形成し、1次マイクロカプセルの水系分散液を生成することができる。なお、1次マイクロカプセルの粒子径については特に限定するものではないが、1次マイクロカプセルの粒子径が大き過ぎると2次マイクロカプセルが生成できない場合があり、好ましくは1〜100μm程度が良い。
【0018】
次に、親水性分散媒体に分散している1次マイクロカプセルを新たに疎水性分散媒体へ置換・分散させる方法と、この分散液を第2芯物質として含む2次マイクロカプセルの生成方法について例示して述べる。
【0019】
先ず、第1芯物質を含む1次マイクロカプセルを親水性分散媒体、例えば水に分散してなる1次マイクロカプセル分散液を生成し、この分散液と1次マイクロカプセルを新たに分散させる疎水性分散媒体とを混合し、この混合液を所定の攪拌装置、例えばホモミキサーを利用して攪拌しつつ、50〜70℃程度の温度で加温・真空引き(5Pa程度)を行う。これにより水は効率的に気化・分離され、1次マイクロカプセルの粒子同士を凝集させることなく、かつ、1次マイクロカプセルのカプセル壁材の弾性や強度を保持したまま、疎水性分散媒体中に好適に置換・分散させることができる。なお、本実施例において、真空引き圧力や加温温度については上記の如く特定値に設定しているが、本発明はこれに限定されず、親水性分散媒体や疎水性分散媒体の沸点や量、攪拌状態あるいは攪拌時間などに応じて適宜決定される。
【0020】
次に、本発明における疎水性分散媒体とは、特に限定はないが、真空引きにより親水性分散媒体(主に水)を選択的に気化・分離するため、その沸点は少なくとも親水性分散媒体よりも高いものである。例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、多価アルコールのアクリル酸エステル、エポキシ系アクリレート、ウレタン系アクリレート、ポリエステル系アクリレート、ポリエーテル系アクリレートなどのモノマやオリゴマ、乾性油、半乾性油、不乾性油などの各種油類、フェノール、ポリエステル樹脂、ロジン変性フェノール、ロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ケトン樹脂、ウレタン樹脂などの樹脂類、トルエン、キシレン、酢酸正ブチル、酢酸イソブチルなどの溶剤類などであるが、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、シクロパラフィン、アルキルベンゼン、その他高沸点の脂肪族炭化水素などでもよく、さらには、光重合性の各種オリゴマやモノマなどであってもよく、特に、本発明においては、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート等のアクリレート系のオリゴマやモノマが好適に選択できる。
【0021】
なお、1次マイクロカプセル分散液と疎水性分散媒体の質量比は特に限定されないが、好ましくは3:1〜1:3、さらに好ましくは2:1〜1:2の範囲である。1次マイクロカプセル分散液の質量比が大き過ぎると親水性分散媒体の分離に長時間を要し、1次マイクロカプセル自体の二重被覆が進むおそれがあり、逆に、疎水性分散媒体の質量比が大き過ぎると親水性分散媒体の分離ができないおそれがある。
【0022】
そして、親水性分散媒体を選択的に気化・分離した後、1次マイクロカプセルを疎水性分散媒体中に分散させてなる分散液を第2芯物質として含む2次マイクロカプセルは、前述した公知のマイクロカプセル化方法により製造できる。
【0023】
また、本発明においては、より好適に1次マイクロカプセル同士を凝集させることなく、また、カプセル壁材の弾性や強度を保持したまま、疎水性分散媒体中に置換・分散させる手段として、1次マイクロカプセルのカプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和する物質をさらに混合するのが好ましい。
カプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和する物質とは、好適には親水基と疎水基を共に有するものであり、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、モノエチルエーテル、ブタンジオール、プロピレングリコール、プロピオン酸ペンタジオールなどが挙げられる。
これらの物質は分子量が大き過ぎると親水性分散媒体、例えば水になじまず、あるいは粘度が上昇し過ぎて混合が困難になる。また、分子量に対して親水基の数が多ければ多いほどカプセル壁材との親和力が向上するため、好ましくは2価以上の多価アルコールがよく、さらには疎水性分散媒体への効率的な分散のため、一定数以上の疎水基と高い沸点を有するものが必要であり、このような条件を満たす物質として、例えばグリセリンやエチレングリコールなどの2価以上のアルコール類を用いるのが適当である。
特に、グリセリンは親水性分散媒体(主に水)が気化する際、突沸するのを抑制する消泡効果や水分蒸発時に発生する液面の乾燥被膜を防ぐ湿潤効果を有するもので、効率的に親水性分散媒体を気化・分離できるため好ましい。
【0024】
以下、カプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和する物質の機能について詳述する。1次マイクロカプセルにはカプセル壁材と、これを覆うように、乳化・分散機能を有する酸触媒の層、例えばスチレン無水マレイン酸共重合体の部分加水分解物などが存在する場合、カプセル壁材面に表出している酸触媒の親水基、例えばスチレン無水マレイン酸共重合体ならばカルボキシル基は、親水性分散媒体中に分散した状態では水分子と互いに水素結合しているが、この分散液に親水基と疎水基を共に有する物質を混合すると、カプセル壁材が保水した状態で、この溶剤の親水基が酸触媒の親水基と水素結合するため、この物質は酸触媒を介してカプセル壁材と強力に親和する。
なお、この物質の添加量は親水性分散媒体に分散してなる1次マイクロカプセル分散液の固形分量に対し5〜100質量%が適当であり、好ましくは20〜85質量%、さらに好ましくは30〜70質量%程度がよい。
【0025】
1次マイクロカプセルを親水性分散媒体中に分散した分散液と、この疎水性分散媒体との混合液中では、親水基と疎水基を共に有する物質が、その親水基をもってカプセル壁材面に親和している状態となり、一方、その疎水基をもって、疎水性分散媒体と親和する。すなわち、1次マイクロカプセルは、そのカプセル壁材面に親和した親水基と疎水基を共に有する物質を介し、さらに、疎水性分散媒体へ親和することにより置換が達成され、より好適に1次マイクロカプセルを凝集させることなく、また、カプセル壁材の弾性や強度を保持したまま、疎水性分散媒体中に分散させることができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明をノーカーボン自己発色型感圧記録紙用デュアルカプセルに基づく実施例に従って詳細に説明する。なお、本発明は実施例に限定されず種々の用途に適用できる。例えば、1次マイクロカプセルに有色染料を溶解した液を第1芯物質として内包させ、この1次マイクロカプセルを白色粉体の分散した液に分散させてなる分散液を第2芯物質として2次マイクロカプセルとして、見掛け上は白い塗液としてシート面に塗布し、このシートを用いて上質紙などへ押圧して転写できるようにしたものや、二液型接着剤で一方を第1芯物質としてカプセル化して1次マイクロカプセルとし、他方を1次マイクロカプセルの外側にして第2芯物質として2次マイクロカプセル化させるようにしたものなどがある。
【0027】
[参考例1]
(1)1次マイクロカプセル分散液の生成方法
スチレン無水マレイン酸共重合体(商品名:Scripset−520/モンサント・ケミカル)水溶液に少量の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、これをpH4.6、5質量%に調製してなる水溶液200質量部と、トリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:ライトアクリレートTMP−A/共栄社化学)184質量部と1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:イルガキュア184/チバガイギ社)10質量部からなるアクリレート系溶液に発色剤(クリスタルバイオレットラクトン:ロイコ系染料)10質量部を加え、加熱・溶解して得た発色剤/アクリレート系溶液とを混合し、ホモミキサーを利用して攪拌し、これを乳化・分散させて平均粒径2μmの乳化物を得た。次に、この乳化物にメラミン−ホルマリン初期重縮合物(商品名:Sumirez Resin513/住友化学)60質量部を加え、系の温度を75℃にて2時間攪拌した後、平均粒径2〜3μmの1次マイクロカプセル分散液を得た。
【0028】
(2)1次マイクロカプセルの疎水性分散媒体への置換・分散方法
1次マイクロカプセルを新たに分散すべき疎水性分散媒体であるアルキルナフタレン系油(商品名:KMC−113/呉羽化学工業)に顕色剤(p−フェニルフェノール)を40質量%溶解して得た顕色剤/油溶液60質量部と、前記1次マイクロカプセル分散液70質量部を密封フラスコ内に混入した後、ホモミキサーを利用して攪拌しつつ、60℃程度の温度にて加温しながら、フラスコ内の気圧を10Pa程度になるように真空引きし、約2時間この状態を保った。その結果、親水性分散媒体である水は選択的に気化・分離されて、全溶液における含水率が5質量%程度までに減じられ、1次マイクロカプセルは粒子同士が凝集することなく1次粒子の状態で顕色剤/油溶液中に置換・分散された。そして、この置換後の1次マイクロカプセル分散液が、2次マイクロカプセルが内包する第2芯物質となる。
【0029】
(3)2次マイクロカプセル分散液の生成方法
次いで、この置換後の1次マイクロカプセル分散液100質量部に、スチレン無水マレイン酸共重合体(商品名:Scripset−520/モンサント・ケミカル)水溶液に少量の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、これをpH4.6、5質量%に調製してなる水溶液100質量部を加えた後、メラミン−ホルマリン初期重縮合物(商品名:Sumirez Resin513/住友化学)30質量部を添加し、これを60℃の恒温槽中にて約2時間ホモミキサーを利用して攪拌した後、自然放冷させノーカーボン自己発色型感圧記録紙用の2次マイクロカプセル分散液を得た。
【0030】
[参考例2]
(1)1次マイクロカプセル分散液の生成方法
エチレン無水マレイン酸共重合体(商品名:EMA−31/モンサント・ケミカル)水溶液に少量の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、これをpH4.1、5質量%に調製してなる水溶液200質量部と、ジアリルエタン系油(商品名:ハイゾールSAS/日本石油化学)190質量部に発色剤(クリスタルバイオレットラクトン:ロイコ系染料)10質量部を加え、加熱・溶解して得た発色剤/アクリレート系溶液とを混合し、ホモミキサーを利用して攪拌し、これを乳化・分散させて平均粒径2μmの乳化物を得た。次に、この乳化物に尿素20質量部、レゾルシノール2質量部および37質量%ホルムアルデヒド水溶液40質量部を加え、系の温度を60℃にて2時間攪拌した後、平均粒径2〜3μmの1次マイクロカプセル分散液を得た。
【0031】
(2)1次マイクロカプセルの疎水性分散媒体への置換・分散方法
1次マイクロカプセルを新たに分散すべき疎水性分散媒体であるトリメチロールプロパントリアクリレート(商品名:ライトアクリレートTMP−A/共栄社化学)184質量部と1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:イルガキュア184/チバガイギ)10質量部からなるアクリレート系溶液に顕色剤(p−フェニルフェノール)を30質量%溶解してなる顕色剤/アクリレート系溶液50質量部と、前記1次マイクロカプセル分散液150質量部を密封フラスコ内に混入した後、ホモミキサーを利用して攪拌しつつ、70℃程度の温度に加温しながら、フラスコ内の気圧を5Pa程度になるように真空引きし、約2時間この状態を保った。その結果、親水性分散媒体である水は選択的に気化・分離され、その全溶液における含水率が10質量%程度までに減じられ、1次マイクロカプセルは粒子同士が凝集することなく1次粒子の状態で顕色剤/アクリレート系溶液中に置換・分散された。そして、この分散液が2次マイクロカプセル内包の第2芯物質となる。
【0032】
(3)2次マイクロカプセル分散液の生成方法
次いで、この置換後の1次マイクロカプセル分散液100質量部に、エチレン無水マレイン酸共重合体(商品名:EMA−31/モンサント・ケミカル)水溶液に少量の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、これをpH4.1、5質量%に調製してなる水溶液100質量部を加えた後、尿素10質量部とレゾルシノール1質量部を水100質量部に溶解してなる水溶液と37質量%ホルムアルデヒド水溶液40質量部を添加し、これを55℃の恒温槽中にて約2時間ホモミキサーを使用して攪拌した後、自然放冷させノーカーボン自己発色型感圧記録紙用の2次マイクロカプセル分散液を得た。
【0033】
[参考例3]
(1)1次マイクロカプセル分散液の生成方法
スチレン無水マレイン酸共重合体(商品名:ポリマロンKS−1570/荒川化学)水溶液に少量の水酸化ナトリウムを添加し、これをpH4.6、5質量%に調製してなる水溶液200質量部と、ジアリルエタン系油(商品名:ハイゾールSAS/日本石油化学)190質量部に発色剤(クリスタルバイオレットラクトン:ロイコ系染料)10質量部を加え、加熱・溶解して得た発色剤/油溶液とを混合し、ホモミキサーを利用して攪拌し、これを乳化・分散させて平均粒径2μmの乳化物を得た。次に、この乳化物にキシレンジイソシアネート・トリメチロールプロパン付加物(商品名:D110N/タケダ工業)50質量部を加え、系の温度を60℃にて2時間攪拌した後、平均粒径2〜3μmの1次マイクロカプセル分散液を得た。
【0034】
(2)1次マイクロカプセルの疎水性分散媒体への置換・分散方法
1次マイクロカプセルを新たに分散すべき疎水性分散媒体であるウレタンアクリレート系オリゴマ(商品名:アニロックスM−1210/東亜合成)60質量部と、1,4−ブタジオールジアクリレート(商品名:ビスコートV#195/大阪有機化学)30質量部からなるアクリレート溶液に顕色剤(p−フェニルフェノール)を40質量%溶解してなる顕色剤/アクリレート系溶液60質量部と、前記1次マイクロカプセル分散液100質量部を密封フラスコ内に混入した後、ホモミキサーを利用して攪拌しつつ、65℃程度の温度にて加温しながら、フラスコ内の気圧を10Pa程度になるように真空引きし、約3時間この状態を保った。その結果、親水性分散媒体である水は選択的に気化・分離され、その全溶液における含水率が7質量%程度にまでに減じられ、1次マイクロカプセルは粒子同士が凝集することなく1次粒子の状態で顕色剤/アクリレート系溶液中に置換・分散された。そして、この分散液が2次マイクロカプセル内包の第2芯物質となる。
【0035】
(3)2次マイクロカプセル分散液の生成方法
次いで、この置換後の1次マイクロカプセル分散液100質量部に、スチレン無水マレイン酸共重合体(商品名:ポリマリンKS−1570/荒川化学)水溶液に少量の水酸化ナトリウムを添加し、これをpH4.6、5質量%に調製してなる水溶液100質量部を加えた後、キシレンジイソシアネート・トリメチロールプロパン付加物(商品名:D110N/タケダ工業)25質量部を添加し、これを60℃の恒温槽中にて約2時間ホモミキサーを使用して攪拌した後、自然放冷させノーカーボン自己発色型感圧記録紙用の2次マイクロカプセル分散液を得た。
【0036】
さらに、[実施例1]、[参考例4]〜[参考例5]は、前記[参考例1]〜[参考例3]において、1次マイクロカプセルのカプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和する物質をさらに混合したものである。
すなわち、[実施例1]は[参考例1]における(2)の工程において、グリセリン25質量部を混合させた以外は[参考例1]と同様な方法にて2次マイクロカプセル分散液を得た。
[参考例4]は[参考例2]における(2)の工程において、エチレングリコール30質量部を混合させた以外は[参考例2]と同様な方法にて2次マイクロカプセル分散液を得た。
また、[参考例5]は[参考例3]における(2)の工程において、ブタンジオール25質量部を混合させた以外は[参考例3]と同様な方法にて2次マイクロカプセル分散液を得た。
【0037】
そして、粒子状態の電子顕微鏡分析、粒子径分布測定分析、紙面に塗布され乾燥形成された2次マイクロカプセル分散液層の強度分析などの結果、[参考例1]〜[参考例3]では、1次マイクロカプセルの粒子同士が凝集することなく、好適に疎水性分散媒体中に分散できたことが判明した。さらに、[実施例1]、[参考例4]〜[参考例5]では、1次マイクロカプセルのカプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和する物質を混合することにより、1次マイクロカプセルの粒子同士が凝集することなく、さらに好適にカプセル壁材の弾性や強度を保持したまま疎水性分散媒体中に分散できたことが判明した。
【0038】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明のデュアルカプセルの製造方法によれば、親水性分散媒体中に分散した1次マイクロカプセル分散液から、この親水性分散媒体を効率的に分離・除去することができ、また、従来の噴霧乾燥法などにより1次マイクロカプセルを粉体化することがないため、1次マイクロカプセルの粒子同士が凝集することなく、かつ、カプセル壁材の弾性や強度を保持したまま、疎水性分散媒体中に好適に置換・分散された状態の1次マイクロカプセル分散液を芯物質とする2次マイクロカプセルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例の製造方法により製造されたデュアルカプセル(2次マイクロカプセル)の断面説明図。
【図2】 本発明により製造されたデュアルカプセルが内包した第2芯物質における1次マイクロカプセルの断面説明図。
【符号の説明】
1,11…デュアルカプセル(2次マイクロカプセル)
2…2次マイクロカプセルのカプセル壁材
3…1次マイクロカプセルを分散する疎水性分散媒体
4…1次マイクロカプセル
5…1次マイクロカプセルのカプセル壁材
6…1次マイクロカプセルの第1芯物質
7…疎水性分散媒体と1次マイクロカプセルを含む第2芯物質
8…1次マイクロカプセルのカプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和する物質
Claims (2)
- 第1芯物質を含む1次マイクロカプセルが疎水性分散媒体中に分散されてなる分散液を、さらに第2芯物質として含むデュアルカプセルの製造方法であって、前記1次マイクロカプセルを親水性分散媒体中に分散した分散液と、この分散液中の1次マイクロカプセルを新たに分散させる疎水性分散媒体とを混合し、この1次マイクロカプセルのカプセル壁材と疎水性分散媒体の両方に親和するグリセリンを前記親水性分散媒体の固形分量に対して20〜85質量%さらに添加して、この混合液を攪拌しつつ加温・真空引きして前記親水性分散媒体を選択的に気化・分離し、前記1次マイクロカプセルを前記疎水性分散媒体中に置換・分散させてなる分散液を生成した後、さらに、この分散液を第2芯物質として2次マイクロカプセルを生成することを特徴とするデュアルカプセルの製造方法。
- 前記疎水性分散媒体がアクリレート系オリゴマまたは/およびモノマであることを特徴とする請求項1に記載のデュアルカプセルの製造方法。
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