JP4687623B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真感光体に関し、更に詳しくは複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリなどにおける電子写真プロセスに用いる電子写真感光体に関する。
電子写真感光体には、使用される電子写真プロセスに応じた所要の感度、電気特性、及び光学特性を備えていることが要求される。更に何度も繰り返し使用される感光体においては、感光体の表面層、即ち支持体より最も離れている層には、帯電、露光、現像、転写、クリーニング等の電気的、機械的外力が直接加えられるために、それらに対する耐久性が要求される。具体的には、摺擦による表面の磨耗や傷の発生、帯電時に発生するオゾン、窒素酸化物による表面の劣化等に対する耐久性が要求されている。一方、トナーの現像及びクリーニングの繰り返しによる表面層へのトナー付着や異物の堆積という問題もあり、これに対しては表面層のクリーニング性を向上することが求められている。
上記のような表面層に要求される特性を満たすために、硬化性樹脂を主成分とする保護層を設ける試みがなされている。例えば、導電性粉末として金属酸化物を添加して抵抗を制御した保護層が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。電子写真感光体用の保護層に金属酸化物を分散するのは保護層自体の電気抵抗を制御し、電子写真プロセスの繰り返しにおける感光体内での残留電位の増加を防止することがその主な目的である。
また、電子写真感光体用の保護層の適切な抵抗値は1010〜1015Ω・cmであることが示されている。更に、特に高湿下において繰り返し帯電により発生したオゾンや窒素酸化物等のコロナ生成物が、表面に付着し感光体中の水分と結びつくことにより感光体の表面抵抗の低下を引き起こし、画像流れが発生する等の問題が生じている。また、高寿命化に向けて結着樹脂そのものの離型性、摺擦による磨耗や傷に対する耐久性も十分ではなく、未だ保護層として満足できる電子写真特性を示すものが得られていないのが現状であった。
特開昭57−30846号公報
本発明の目的は、膜強度に優れ、減耗量が少なく、高温高湿下での画像流れが少ない電子写真感光体を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.導電性支持体上に感光層および保護層を順次積層した電子写真感光体において、該保護層が硬化性のアクロリイル基を複数有するモノマー体又はオリゴマー体のみからなる、アクリロイル構造を有する化合物を反応硬化させた樹脂を含有し、かつ、該反応硬化後の樹脂の赤外吸収スペクトルにおける1610cm−1〜1640cm−1のピーク透過率(Tac)と1700cm−1〜1800cm−1のピーク透過率(Tcb)が下記式1の範囲を満たすことを特徴とする電子写真感光体。
式1 1≦(Tcb/Tac)×100≦40
2.前記式1における「(Tcb/Tac)×100」が20以下1以上であることを特徴とする前記1記載の電子写真感光体。
本発明により、膜強度に優れ、減耗量が少なく、高温高湿下での画像流れが少ない電子写真感光体を提供することができた。
本発明を更に詳しく説明する。
本発明では、電子写真感光体の機械的強度及び耐刷性は感光層上に形成される保護層によって向上している。該保護層は光硬化性アクリル系化合物を硬化した樹脂を含有する。以下に光硬化性アクリル系化合物の例を示す。
Figure 0004687623
Figure 0004687623
Figure 0004687623
Figure 0004687623
Figure 0004687623
Figure 0004687623
但し、上記においてR及びR′はそれぞれ下記で示される。
Figure 0004687623
また、アクリロイル基を有する各種の反応性オリゴマーも使用することができる。例としてエポキシアクリレートオリゴマー、ウレタンアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、不飽和ポリエステル樹脂等を使用することができる。以下に本発明で好ましく用いることの出来るウレタンアクリレートオリゴマー系化合物の例を示す。
Figure 0004687623
本発明においては、硬化性ののアクリル系化合物やオリゴマーを使用し、導電性支持体、感光層、保護層の順に積層して電子写真感光体を形成する。
ここで、アクリロイル基は上記化7に示す基であり、アクリロイル当量とは、各種オリゴマーも含めたアクリル系化合物の分子量/含有アクリロイル基で定義される。
なお、硬化性オリゴマーの場合の分子量は平均分子量であり、含有アクリロイル基の数は最大分子量オリゴマーのアクリロイル数とする。
本発明者らは硬化樹脂中の未反応アクリロイル基残存量が多いと、高温高湿環境での画像流れが発生することを見出した。一方、反応後に膜中の残存するアクリロイル基量を減らすため単純にアクリロイル基の少ない硬化性材料で樹脂形成すると、膜強度が不足し、実際の画像プリント時に感光体の摩耗量が多くなり寿命が短くなる。
本発明者は、上記の関係を満たすアクリル系化合物を硬化して形成した保護層を使用することにより、膜強度の問題と高温高湿環境での画像流れの問題の両方が解決できることを見出した。
本発明においては、硬化性のアクリル系化合物に加え、他の樹脂、例えばポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂及び塩ビ−酢ビ共重合体などの樹脂を混合して用いることもできる。
アクリル系化合物を硬化させる際にはラジカル重合開始剤を用いる。開始剤の添加量はアクリル系モノマーの全質量に対し0.1〜20%が好ましく、0.5〜10%がより好ましい。開始剤は光重合開始剤、熱重合開始剤のいずれも使用することができる。また、光、熱の両方の開始剤を併用することもできる。
保護層には、保護層の抵抗をコントロールするという観点から金属酸化物微粒子や導電性微粒子などを分散含有することができる。
本発明で用いる金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることができる。これら金属酸化物を1種類もしくは2種類以上混合して用いる。2種類以上混合した場合には固溶体または融着の形をとってもよい。このような金属酸化物の平均粒径は好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。
本発明に用いる保護層において、金属酸化物微粒子の分散性の向上及び保護層の平滑性向上を目的として種々の添加剤を加えることができる。特に分散性の向上に関しては、金属酸化物微粒子の表面処理を行うことが非常に有効である。
表面処理剤としては、各種の無機物処理やケイ素化合物、含フッ素シランカップリング剤、フッ素変性シリコーンオイル、フッ素系界面活性剤及びフッ素系グラフトポリマー等による処理があげられる。
保護層中の金属酸化物微粒子の割合は好ましくは5〜400質量%、より好ましくは10〜200質量%の範囲である。
本発明に用いる保護層において、表面の滑り性向上を目的として各種の滑剤粒子を加えることができる。例えば、フッ素原子含有樹脂粒子を加えることができる。フッ素原子含有樹脂粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、六フッ化塩化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂、及びこれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが好ましいが、特に四フッ化エチレン樹脂及びフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。保護層中のフッ素原子含有樹脂粒子の割合は好ましくは5〜70質量%、より好ましくは10〜60質量%の範囲である。樹脂の分子量や粒子の粒径は適宜選択することができ、特に制限されるものではない。
本発明においては前記保護層中に、耐候性を向上させる目的で酸化防止剤などの添加物を加えてもよい。
保護層は、好ましくは前記バインダー樹脂中に金属酸化物微粒子を分散した溶液を塗布し、硬化して形成する。保護層の膜厚は好ましくは0.2〜10μmであり、より好ましくは0.5〜6μmである。
(保護層の赤外吸収スペクトルの測定法)
アルミを蒸着したPETフィルム上に保護層塗布液を塗布、硬化、熱乾燥の工程を経て約2μmの測定用サンプルを作製した、同サンプルを日本分光社製Janssen型顕微フーリエ変換赤外分光光度計を用いて赤外吸収スペクトルの透過率を測定した。測定は4000cm-1から660cm-1の範囲を測定し、1700cm-1〜1800cm-1間の透過率ピークと1610cm-1〜1640cm-1間の透過率ピークを決定した。
本発明において、保護層の反応硬化後の樹脂の赤外吸収スペクトルにおける1610cm-1〜1640cm-1のピーク透過率をTacとし、1700cm-1〜1800cm-1のピーク透過率をTcbとすると、前記式1で示すように、
1≦(Tcb/Tac)×100≦40であるが、
3≦(Tcb/Tac)×100≦20であることがより好ましい。
感光層について説明する。本発明に関わる電子写真感光体の感光層の構成は、同一層中に電荷発生物質と電荷輸送物質双方を含有する単層型、あるいは電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを導電性支持体上に積層した積層型のいずれかである。導電層と感光層の中間にはバリアー機能と接着機能をもつ中間層を設けることもできる。同感光層上に本発明の保護層を設けることで本発明の目的は達成される。これらの中間層、感光層、保護層の塗布方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング法、ブレードコーティング法、ビームコーティング法、スライドホッパー法などを用いることができる。以下に積層型の感光体について説明する。
積層型の感光層の構成としては、導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸送層の順に積層したものと、逆に電荷輸送層及、電荷発生層の順で積層したものがある。
(導電性支持体)
本発明で用いる支持体は導電性を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの金属をドラムまたはシート状に成形したもの、アルミニウムや銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化スズなどをプラスチックフィルムに蒸着したもの、導電性物質を単独またはバインダー樹脂と共に塗布して導電層を設けた金属、プラスチックフィルム及び紙などが挙げられる。
(中間層)
本発明においては、導電層と感光層の中間にバリアー機能と接着機能をもつ中間層を設けることもできる。中間層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ポリアミド、ポリウレタン及びゼラチンなどによって形成できる。中でもアルコール可溶性のポリアミドが好ましい。中間層の膜厚は好ましくは0.1〜15μmである。
また、中間層の抵抗調整の目的で各種の導電性微粒子や金属酸化物を含有させることができる。例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス等の各種金属酸化物。スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニウムなどの超微粒子を用いることができる。これら金属酸化物を1種類もしくは2種類以上混合して用いてもよい。2種類以上混合した場合には固溶体または融着の形をとってもよい。このような金属酸化物の平均粒径は好ましくは0.3μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。
(電荷発生層)
電荷発生層は、スーダンレッド及びダイアンブルーなどのアゾ顔料、ビレンキノン及びアントアントロンなどのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料やインジゴ及びチオインジゴなどのインジゴ顔料、フタロシアニン顔料などの電荷発生物質を単独もしくは公知の樹脂中に分散する形態で使用することができる。バインダー樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル及びアクリル樹脂などが望ましい。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対して20〜600質量部が好ましい。このような樹脂分散形態の電荷発生層の膜厚は好ましくは5μm以下、より好ましくは0.05〜3μmである。なお、電荷発生層用の塗布液は塗布前に異物や凝集物を濾過することで画像欠陥の発生を防ぐことができる。また、前記顔料を真空蒸着することによって形成すこともできる。
(電荷輸送層)
電荷輸送層は主として電荷輸送物質とバインダー樹脂とを溶剤中に溶解させた塗料を塗工乾燥して形成する。用いられる電荷輸送物質としては、トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物及びチアゾール系化合物などが挙げられる。
これら電荷輸送物質は0.5〜2倍量のバインダー樹脂と組み合わされ、塗工、乾燥し電荷輸送層を形成する。バインダー樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位構造のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。
又、電荷輸送層には酸化防止剤を含有させることが好ましい。該酸化防止剤とは、その代表的なものは有機感光体中ないしは有機感光体表面に存在する自動酸化性物質に対して、光、熱、放電等の条件下で酸素の作用を防止ないし、抑制する性質を有する物質である。電荷輸送層の膜厚は好ましくは5〜40μm、より好ましくは15〜30μmである。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。尚、文中の「部」は質量部を表す。
(粒子の表面処理:粒子1の作製)
メチルハイドロジェンポリシロキサン0.2部をエタノール/n−プロピルアルコール/THF(45:20:35容量比)10部中に溶解分散し、該混合溶媒中にルチル型酸化チタン(数平均一次粒径35nm:アルミナによる5%一次表面処理がされている)3.5部を添加したのち、1時間撹拌し、表面処理(二次処理)を行ない溶媒から分離後、加熱乾燥して表面処理済粒子1を得た。
〔電子写真感光体No.1の作製〕
(中間層)
バインダー樹脂(N−1)1部をエタノール/n−プロピルアルコール/THF(45:20:35容量比)20部に加え攪拌溶解後、表面処理済N型半導性粒子1の4.2部を混合し、該混合液をビーズミルを用い分散した。この際、平均粒径0.1〜0.5mmのイットリア含有酸化ジルコニウムを主成分とする球状ビーズ(ビーズ例:ニッカトー製YTZボール)を用い、充填率:80%、周速設定4m/sec、ミル滞留時間3時間分散し中間層塗布液を作製した。同液を濾過した後、該中間層塗布液を洗浄済みの円筒状アルミニウム基体上(切削加工によりJISB−0601規定の十点表面粗さRz:0.81μmに加工した)に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚およそ2μmの中間層を形成した。
Figure 0004687623
(電荷発生層)
下記成分を混合し、サンドミル分散機を用いて分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法で塗布し、前記中間層の上に乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
Y−チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折のスペクトルで、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを有するチタニルフタロシン顔料) 20部
ポリビニルブチラール(BX−1、積水化学(株)社製) 10部
メチルエチルケトン 700部
シクロヘキサノン 300部
(電荷輸送層)
下記成分を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、120℃で70分乾燥後して乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
電荷輸送物質(下記化合物B) 50部
ポリカーボネート樹脂「ユーピロン−Z300」(三菱ガス化学社製)
100部
酸化防止剤(下記化合物A) 8部
テトラヒドロフラン/トルエン(体積比8/2) 750部
Figure 0004687623
(保護層塗布液の調製)
硬化性材料A−1(化合物例30)の1.0部を1−プロパノール5.1部とメチルイソブチルケトン2.4部に溶解した。さらに粒径約300nmのフッ素樹脂微粒子0.6部とアナタース型酸化チタン微粒子(粒径約6nm、表面処理:メチル水素シリコンオイル20質量%)0.8部を加え、超音波ホモジナイザーで15分間分散して硬化性材料とフッ素樹脂微粒子、酸化チタン微粒子を含有する分散液を得た。同分散液にラジカル硬化開始剤(化合物D)を0.05部加え表面保護層塗布液を調製した。
Figure 0004687623
(保護層の塗布、硬化)
上記塗布液を前記の感光層上に浸漬塗布した。塗布後10分間室温乾燥した後、2kWの高圧水銀灯から100mm離れた位置に感光ドラムを位置し回転させながら3分間光照射し保護層を硬化した。光硬化後に120℃で30分間の加熱乾燥を行い、保護層を設置した電子写真感光体No.1を作製した。
(電子写真感光体No.2〜15の作製)
電子写真感光体No.1の保護層の塗布、硬化において、硬化性材料A、硬化性材料B、両材料の比率、光照射条件、窒素流量を表1記載の条件に変更した以外は電子写真感光体No.1と同様にして電子写真感光体No.2〜15を作製した。
Figure 0004687623
表1において、使用した各硬化性材料は以下の通り。
A−1:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(化合物例30)
A−2:6官能のウレタンアクリレート(化合物例40)
B−1:2官能のウレタンアクリレート(化合物例39)
B−2:分子量1947、6官能のジペンタエリスリトール誘導体のヘキサアクリレート(KAYARAD DPCA120(日本化薬株式会社製))(化合物例41)
保護層の反応硬化後の樹脂の赤外吸収スペクトルにおける1610cm-1〜1640cm-1のピーク透過率(Tac)と1700cm-1〜1800cm-1のピーク透過率(Tcb)は、上述した方法で、保護層のみ塗布された部分を測定して得た。得られた
「(Tcb/Tac)×100」を表2に示す。
評価
表1記載の電子写真感光体を(magicolor5430:コニカミノルタビジネステクノロジーズ(株)社製)に装着し、以下の評価項目について評価を行った。尚評価基準を以下に示す。
画像流れ
温度/湿度が30℃/85%の環境において5%印字画像を連続10000枚プリントした後、プリンターの電源を切り同環境で12時間放置した。12時間後にプリンターの電源を入れ画像流れを評価した。
◎:画像流れが全く認められない
○:画像流れがほとんど認められない
△:画像流れがややあるが許容範囲のレベルである
×:画像流れが多く、使用に耐えないレベルである。
感光体削れ
上記10000枚プリント前後の感光体膜厚を測定し感光体の削れ量(μm単位の膜厚減量)を測定した。
得られた結果は、それぞれ表2に示す。
Figure 0004687623
本発明の電子写真感光体は高温高湿環境における画像流れがなく、優れていることが判る。

Claims (2)

  1. 導電性支持体上に感光層および保護層を順次積層した電子写真感光体において、該保護層が硬化性のアクロリイル基を複数有するモノマー体又はオリゴマー体のみからなる、アクリロイル構造を有する化合物を反応硬化させた樹脂を含有し、かつ、該反応硬化後の樹脂の赤外吸収スペクトルにおける1610cm−1〜1640cm−1のピーク透過率(Tac)と1700cm−1〜1800cm−1のピーク透過率(Tcb)が下記式1の範囲を満たすことを特徴とする電子写真感光体。
    式1 1≦(Tcb/Tac)×100≦40
  2. 前記式1における「(Tcb/Tac)×100」が20以下1以上であることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光体。
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