JP4687543B2 - 大気圧プラズマ発生装置及び発生方法 - Google Patents

大気圧プラズマ発生装置及び発生方法 Download PDF

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Description

本発明は、大気圧近傍でプラズマを発生させる大気圧プラズマ発生装置に関し、特に簡単かつコンパクトな構成にて、アンテナ又は電極の放熱性を確保して安定してプラズマを発生することができる大気圧プラズマ発生装置及び発生方法に関するものである。
大気圧近傍でプラズマを発生させる大気圧プラズマ発生装置として、プラズマトーチの中にガスを流し、プラズマトーチの周囲に配設した高周波誘導コイルに高周波電源より高周波電圧を印加し、発生したプラズマをプラズマトーチから吹き出させる高周波誘導結合プラズマ発生装置が知られている。この高周波誘導結合プラズマ発生装置においては、高周波誘導コイルが高温になるため、高周波誘導コイルを中空パイプで構成してその内部に冷却水を流すようにし、さらにプラズマが点火する前に冷却水を流した場合高周波誘導コイルに結露が発生するので、電磁開閉弁にてプラズマ点火に合わせて冷却水を流すようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載された大気圧プラズマ発生装置の構成を、図9を参照して説明する。プラズマトーチ41の周囲にパイプ材からなる高周波誘導コイル42が配設され、高周波誘導コイル42に高周波電源43にて高周波電圧が印加されている。高周波誘導コイル42の両端には冷却水を供給する配管44aと排出する配管44bが接続されるとともに配管44aに電磁開閉弁45が配設され、プラズマ点火時のみ冷却水を流すように構成されている。
また、図10に示すように、筒状の反応管51と、その周囲に配設した一対の電極52a、52bを備え、反応管51にガス53を流し、一対の電極52a、52b間に高周波電源54にて1KHz〜200MHzの交流電界(印加する電圧については、サイン波形、矩形波形、パルス波形等の何れであっても良い)を印加してプラズマを発生させるようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。また、この特許文献2には、交流電界の周波数が高くなると電極52a、52bが熱を発生するため、冷媒55を供給管56から電極52a、52b内に供給して排出管57から排出することで冷却することが記載されている。
特開平2−135656号公報 特開2001−6897号公報
ところが、上記特許文献1では、高周波誘導コイル42を冷却するため、高周波電圧を使用する環境で冷却水を扱う構成であるため、水漏れ等でショートや発火等の原因になる恐れがあり、安全性を高めるために、装置全体の構成が複雑になるという問題がある。また、特許文献2でも、電極52a、52bを冷媒55で冷却するようにしているので、同様の問題がある。
また、上記のように装置構成が複雑かつ大型化するため、この大気圧プラズマ発生装置をロボット等の移動装置に搭載して各種対象物のプラズマ処理を行うような使用形態に適用するのが困難であり、特に冷媒を使った冷却装置の移動が困難であるため、実質的に移動ができないという問題がある。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、簡単かつコンパクトな構成にてアンテナや電極の温度上昇を確実に防止して安定してプラズマを発生することができ、移動装置に搭載してプラズマ処理ができる大気圧プラズマ発生装置と発生方法を提供することを目的とする。
本発明の大気圧プラズマ発生装置は、一端が吹き出し口として開放された反応管と、反応管の外周に沿って配置されたアンテナ又は電極とを備え、反応管の他端側からプラズマ生成ガスを導入し、アンテナ又は電極に高周波電圧を印加することで反応管内でプラズマを発生させて吹き出し口から吹き出す大気圧プラズマ発生装置において、アンテナ又は電極を取り囲むように接触させて非導電性放熱部材を配設し、前記非導電性放熱部材は、少なくとも何れか1つにアンテナ又は電極に接触する凹部を有する複数分割の部材からなるものである。
この構成によれば、非導電性放熱部材をアンテナ又は電極に熱的に結合させて配設しているので、アンテナ又は電極に高周波電流が流れて発熱しても、非導電性放熱部材を通して効果的に放熱されるため、アンテナ又は電極が異常な高温になって損傷するのを防止でき、またアンテナ又は電極が所定以上の高温になることで抵抗が大きくなって整合回路のバランスが崩れ、反射波が強くなって高周波電力の入力が低下し、プラズマ強度が低下するという事態が発生する恐れもなく、安定してプラズマを発生することができ、しかも冷却水などの冷媒を用いないので、構成が簡単でコンパクトに構成でき、移動装置に搭載して各種対象物に対してプラズマ処理を行うことができる。
また、非導電性放熱部材は、アルミナ、サファイヤ、アルミナイトライド、シリコンナイトライド、窒化ホウ素、炭化珪素の中から選ばれた材質からなると、絶縁性及び熱伝導性が高いので、高い放熱性能を得ることができて好適である。
また、前記凹部に反応管の外周面が嵌合し、かつその凹部に反応管の外周に配設されたアンテナ又は電極が収容される溝形成されたことにより、アンテナ又は電極が外周に配設された反応管を非導電性放熱部材で取り囲んで相互に接合することで構成でき、上記効果を奏するプラズマ発生装置を簡単かつ安価に構成することができる。
また、反応管の外周面に薄板から成るアンテナが配設され、前記凹部に反応管外周のアンテナの外周面が嵌合すると、反応管の外周に薄板のアンテナを配設し、その外周に円弧断面などの単純な形状から成る非導電性放熱部材で取り囲んで相互に接合することで構成でき、上記効果を奏するプラズマ発生装置を一層簡単かつ安価に構成することができる。なお、アンテナを構成する薄板の厚さは、数10μm〜数100μm程度、詳しくは高周波電流が流れる表面からの深さの2倍以上のもの、例えば高周波電流の周波数が100MHzの場合で、100μm程度の厚さのものが好適である。
また、アンテナ又は電極と非導電性放熱部材の間に伝熱充填材を介在させると、伝熱充填材にてアンテナ又は電極から非導電性放熱部材に一層効率的に熱伝達して放熱することができて好適である。伝熱充填材としては、熱伝導性の高いグリース、シート、接着剤若しくは充填剤などが好適に適用される。
また、非導電性放熱部材は、前記凹部に反応管を収容し、前記凹部の内周面に、前記複数の部材を反応管を取り囲むように接合固定したときにアンテナ又は電極を構成する導電部材を一体的に設けた構成とすると、反応管の外周を複数の部材から成る非導電性放熱部材で取り囲んで相互に接合するだけでプラズマ発生装置を構成でき、上記効果を奏するプラズマ発生装置をさらに簡単かつ安価に構成することができる。
また、非導電性放熱部材の温度を検出する温度検出手段と、非導電性放熱部材を冷却する強制冷却手段と、強制冷却手段を動作制御する制御部とを備え、制御部は温度検出手段による検出温度が第1の設定値以上になったときに強制冷却手段を動作させ、第1の設定値より低い温度に設定された第2の設定値以下になったときに強制冷却手段の動作を停止させるように構成すると、非導電性放熱部材が所定温度以上になると強制冷却されることで高い冷却性能を確実にかつ安定して確保できるとともに、過剰に冷却し過ぎることがなくかつ必要時のみ強制冷却手段を動作させるので、省エネルギーを図ることができる。
また、非導電性放熱部材を、大気圧プラズマ発生装置のカバーに接触させて配置すると、非導電性放熱部材からさらに装置のカバーを通して外部に放熱されるので、一層高い放熱性能を確保することができる。
また、本発明の大気圧プラズマ発生方法は、一端が吹き出し口として開放された反応管の他端側からプラズマ生成ガスを導入し、反応管の外周に沿って配置されたアンテナ又は電極に高周波電圧を印加し、反応管内で発生したプラズマを吹き出し口から吹き出す大気圧プラズマ発生方法において、アンテナ又は電極に熱的に結合して配設した非導電性放熱部材の温度を検出する工程と、非導電性放熱部材を強制冷却する冷却工程と、非導電性放熱部材を強制冷却しない非冷却工程とを備え、検出温度が第1の設定値以上になったときに冷却工程を実行し、第1の設定値より低い温度に設定された第2の設定値以下になったときに非冷却工程を実行するものである。
この構成によれば、非導電性放熱部材が所定温度以上になると強制冷却することで高い冷却性能を確実にかつ安定して確保できるとともに、過剰に冷却し過ぎることがなくかつ必要時のみ強制冷却するので、省エネルギーを図ることができる。
本発明の大気圧プラズマ発生装置によれば、アンテナ又は電極が発熱しても非導電性放熱部材を通して効果的に放熱され、異常な高温になって損傷するのを防止でき、またアンテナ又は電極が高温になることで整合回路のバランスが崩れてプラズマ強度が低下するという恐れもなくて安定してプラズマを発生することができ、しかも冷却水などの冷媒を用いないので構成が簡単でコンパクトに構成できる。
以下、本発明の大気圧プラズマ発生装置の各実施形態について、図1〜図8を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の大気圧プラズマ発生装置の第1の実施形態について、図1、図2を参照して説明する。
本実施形態の大気圧プラズマ発生装置1は、図1(a)、(b)に示すように、一端2aが吹き出し口3として開放された反応管2と、反応管2の外周に沿ってその近傍に配置されたアンテナ4とを備えている。アンテナ4は、反応管2の外径とほぼ等しい内径のコイル状に線材5を巻回して構成され、線材5の両端部が互いに反対側に延長され、整合回路(図示せず)を介して高周波電源(図示せず)に接続する配線6a、6bを構成している。線材5としては、比抵抗値の低い金属、例えば銅(比抵抗:17.2nΩm(20℃)、温度係数:0.004/℃)、銀(比抵抗:16.2nΩm(20℃)、温度係数:0.004/℃)、金(比抵抗:24.0nΩm(20℃)、温度係数:0.0034/℃)、アルミニウム(比抵抗:28.2nΩm(20℃)、温度係数:0.004/℃)等が好適であり、中でも銅が最も好適である。
アンテナ4には、その全周を取り囲むようにブロック状の非導電性放熱部材7が接触させて配設されている。この非導電性放熱部材7は、図2(a)、(b)、(c)に示すように、反応管2の外周面が嵌合する断面半円状の凹部10を有しかつその凹部10にアンテナ4を密接状態で収容する螺旋状の溝11を形成された一対の分割放熱部材8、9にて構成されている。なお、分割放熱部材8、9の溝11の両端は、配線6a、6bを外部に導出する溝12a、12bに連続している。これら一対の分割放熱部材8、9を、反応管2及びその外周に配設されたアンテナ4を取り囲むように配置し、ボルト等の締結具や接着剤等で一体的に接合して大気圧プラズマ発生装置1が構成されている。非導電性放熱部材7としては、アルミナ、サファイヤ、アルミナイトライド、シリコンナイトライド、窒化ホウ素、炭化珪素等が好適である。
また、好適には、アンテナ4と非導電性放熱部材7の間には、熱伝導性の高いグリース、シート、接着剤若しくは充填剤など伝熱充填材(図示せず)が介在される。
以上の構成において、反応管2の他端2bからガス13を供給しつつアンテナ4に高周波電力を供給することで、大気圧の反応管2内でアンテナ4に流れる高周波電流により生じる誘電磁界にて誘導結合方式でイオン及び電子の一部が効率良く捕捉され、プラズマ(図示せず)が安定して生成され、そのプラズマが反応管2の一端の吹き出し口3から吹き出し、プラズマジェットが発生する。
上記プラズマジェットを発生する間、アンテナ4に高周波電流が流れることによってアンテナ4が発熱して高温になるが、本実施形態の構成によれば、非導電性放熱部材7がアンテナ4に接触し、熱的に結合して配設されているので、アンテナ4に発生した熱が非導電性放熱部材7を通して効果的に放熱されるため、アンテナ4が異常な高温になるのが効果的に防止される。かくして、アンテナ4が異常な高温になって損傷したり、所定以上の高温になることで抵抗が大きくなって整合回路(図示せず)のバランスが崩れ、反射波が強くなって高周波電力の入力が低下し、プラズマ強度が低下するという事態が発生する恐れをなくすことができる。
また、非導電性放熱部材7を、一対の反応管2の外周面が嵌合する凹部10とアンテナ4が収容される溝11を形成した一対の分割放熱部材8、9にて構成し、これら分割放熱部材8、9にて反応管2とアンテナ4を取り囲んで相互に接合することで放熱機構を構成し、冷却水などの冷媒を用いていないので、プラズマ発生装置1を簡単かつ安価に構成することができ、このプラズマ発生装置1を移動装置に搭載することで、各種対象物に対して容易にかつ低コストにてプラズマ処理を行うことができる。なお、非導電性放熱部材7を構成する分割放熱部材は一対に限らず任意数に分割したものとすることができる。また、凹部10や溝11もすべての分割放熱部材に形成する必要はなく、凹部10や溝11を形成した少なくとも1つの分割放熱部材と平板な分割放熱部材を組み合わせて非導電性放熱部材7を構成しても良い。
また、非導電性放熱部材7として、アルミナ、サファイヤ、アルミナイトライド、シリコンナイトライド、窒化ホウ素、炭化珪素などを用いているので、絶縁性及び熱伝導性が高く、高い放熱性能が得られる。また、アンテナ4と非導電性放熱部材7の間に伝熱充填材を介在させているので、アンテナ4から非導電性放熱部材7に一層効率的に放熱することができて好適である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の大気圧プラズマ発生装置の第2の実施形態について、図3を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、先行する実施形態と共通の構成要素について同一の参照符号を付して説明を省略し、主として相違点についてのみ説明する。
上記第1の実施形態では、線材5にて構成したアンテナ4を用いた例を示したが、本実施形態では、図3(a)、(b)に示すように、反応管2の外周面に薄板15から成るコイル状のアンテナ14が配設され、非導電性放熱部材7を構成する一対の分割放熱部材8、9には、反応管2の外周に巻回したアンテナ14の外周面が嵌合する凹部10のみが形成されている。アンテナ14を構成する薄板15の厚さは、数10μm〜数100μm程度、詳しくは高周波電流が流れる表面からの深さの2倍以上のもの、例えば高周波電流の周波数が100MHzの場合で、100μm程度の厚さのものが好適である。
アンテナ14の両端からは分割放熱部材8、9の接合面間に延びる端子部14a、14bが延設され、これら端子部14a、14bが接合されるとともに外部に延出される配線板17a、17bが、一方の分割放熱部材8の接合面に形成された浅溝16a、16bに嵌合固着して配設されている。配線板17a、17bは整合回路(図示せず)を介して高周波電源(図示せず)に接続される。
本実施形態の構成によれば、反応管2の外周に薄板15から成るアンテナ14を配設し、その外周を断面半円状の単純な形状の凹部10を有する一対の分割放熱部材8、9で取り囲んで相互に接合することで非導電性放熱部材7を構成しているので、プラズマ発生装置1を一層簡単かつ安価に構成することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の大気圧プラズマ発生装置の第3の実施形態について、図4を参照して説明する。
上記第2の実施形態では、薄板15から成るアンテナ14を反応管2の外周に巻回した例を示したが、本実施形態においては、図4(a)、(b)に示すように、一対の分割放熱部材8、9のそれぞれの凹部10の内周面に、薄板15から成る傾斜円弧帯状の複数の導電部材18を一体的に設けるとともに、それらの両端部を分割放熱部材8、9の接合面における凹部10の側縁部に設けた接合部19に連続させ、一対の分割放熱部材8、9を、反応管2を取り囲むように配置して互いに接合固定したときに導電部材18にてアンテナ14が構成されるようにしている。また、一方の分割放熱部材8のアンテナ14の両端となる部分は、接合部19に代えて端子部20a、20bが導電部材18に連続させて設けられ、他方の分割放熱部材9には、端子部20a、20bに対向するように、配線板17a、17bを配設する浅溝16a、16bが形成されている。
この構成によれば、導電部材18を設けた一対の分割放熱部材8、9を反応管2を取り囲むように配置して互いに接合固定するだけで大気圧プラズマ発生装置1を構成することができ、プラズマ発生装置1をさらに簡単かつ安価に構成することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の大気圧プラズマ発生装置の第4の実施形態について、図5、図6を参照して説明する。
上記第1〜第3の実施形態では、コイル状のアンテナ4、14を配設した例を示したが、本実施形態においては、図5(b)に示すように、筒状の反応管2と、その周囲に一対の電極21、22を所定の間隔をあけて配設し、一対の電極21、22から延出した配線23を整合回路(図示せず)を介して高周波電源24に接続した大気圧プラズマ発生装置において、図5(a)に示すように、電極21、22に接触させて非導電性放熱部材7を配設したものである。
本実施形態の非導電性放熱部材7は、図6(a)、(b)に示すように、反応管2の外周面が嵌合する凹部10を有する一対の分割放熱部材8、9において、その凹部10に電極21、22を収容する円弧溝25が形成され、かつ一対の分割放熱部材8、9の接合面に配線23を導出する線溝26が形成されている。
本実施形態によれば、反応管2にガス13を流し、一対の電極21、22間に高周波電源24にて1KHz〜200MHzの交流電界(印加する電圧については、サイン波形、矩形波形、パルス波形等の何れでも良い)を印加することで、反応管2内でプラズマが発生して吹き出し口3から吹き出される。また、電極21、22に流れる高周波電流で電極21、22に発生した熱は、非導電性放熱部材7を通して外部に効果的に放熱されることで、電極21、22が高温になるのを防止でき、上記実施形態と同様に電極21、22が損傷したり、プラズマ出力が低下するのを防止することができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の大気圧プラズマ発生装置の第5の実施形態について、図7、図8を参照して説明する。
本実施形態においては、上記各実施形態の大気圧プラズマ発生装置1において、図7に示すように、非導電性放熱部材7を空冷方式で強制冷却する強制冷却手段31と、非導電性放熱部材7の温度を検出する温度検出手段32と、強制冷却手段31の駆動電源33と、電源を開閉する開閉器34と、温度検出手段32による検出温度によって開閉器34を開閉制御する制御部35とを備えている。
制御部35は、図8に示すように、温度検出手段32による検出温度が予め設定された上限設定温度Ta以上になったときに開閉器34を閉じて強制冷却手段31を動作させ、予め設定された下限設定温度Tb以下になったときに開閉器34を開いて強制冷却手段31の動作を停止させるように構成されている。
以上の構成において、反応管2の他端2b側からガス13を導入し、反応管2の外側近傍に配置されたアンテナ4、14又は電極21、22に高周波電圧を印加することで、反応管2内で発生したプラズマが吹き出し口3から吹き出す。その際、アンテナ4、14又は電極21、22は、高周波電流が流れることで発熱するが、アンテナ4、14又は電極21、22に密接して配設された非導電性放熱部材7を通して放熱されることで、高温になるのが防止され、さらにその非導電性放熱部材7の温度を検出し、検出温度が上限設定温度Ta以上になったときには強制冷却手段31を動作させて強制的に冷却し、下限設定温度Tb以下になったとき強制冷却手段31の動作を停止させて強制冷却を止める。
このように本実施形態によれば、非導電性放熱部材7が所定温度以上になると強制冷却することで高い冷却性能を確実にかつ安定して確保できるとともに、過剰に冷却し過ぎることがなくかつ必要時のみ強制冷却するので、省エネルギーを図ることができる。
以上の各実施形態の説明では、非導電性放熱部材7による放熱のみで、アンテナ4、14や電極21、22を冷却する例について説明したが、これらの非導電性放熱部材7を装置ケース(図示せず)に接触させて配置した構成とすると、一層高い放熱性能が得られて好適である。また、非導電性放熱部材7を装置ケース(図示せず)に直接に接触させるのではなく、非導電性放熱部材に別の放熱板(図示せず)に面接触させて配置し、この放熱板を装置ケース(図示せず)に結合した構成とすることもできる。また、装置ケース(図示せず)にフィンをつけて放熱効果を増すこともできる。
なお、上記第1の実施形態においては線材5の両端部を互いに反対側に延出させ、第2の実施形態においては端子部14aと14b、浅溝16aと16b、配線板17aと17bを互いに反対側に延出させ、第3の実施形態においては端子部20aと20b、浅溝16aと16bを互いに反対側に延出させた例を示したが、これらは何れも、同じ側やその他任意の方向に延出させた構成であっても良い。
本発明の大気圧プラズマ発生装置によれば、アンテナ又は電極が発熱しても非導電性放熱部材を通して効果的に放熱され、異常な高温になって損傷するのを防止でき、またアンテナ又は電極が高温になることで整合回路のバランスが崩れてプラズマ強度が低下するという恐れもなくて安定してプラズマを発生することができ、しかも冷却水などの冷媒を用いないので構成が簡単でコンパクトに構成できるため、例えばプラズマ質量分析計など、大気圧プラズマ発生装置を適用した各種装置や、小型の大気圧プラズマ発生装置をロボット等に搭載した各種プラズマ加工装置に好適に利用することができる。
本発明の大気圧プラズマ発生装置の第1の実施形態の要部構成を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A矢視図。 同実施形態の非導電性放熱部材を示し、(a)は一方の分割放熱部材の正面図、(b)は他方の分割放熱部材の正面図、(c)は一方の分割放熱部材の斜視図。 本発明の大気圧プラズマ発生装置の第2の実施形態の要部構成を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のB−B矢視図。 本発明の大気圧プラズマ発生装置の第3の実施形態の要部構成を示し、(a)は一方の分割放熱部材の正面図、(b)は他方の分割放熱部材の正面図。 本発明の大気圧プラズマ発生装置の第4の実施形態の要部構成を示し、(a)は斜視図、(b)は反応管と電極を示す斜視図。 同実施形態の分割放熱部材を示し、(a)は正面図、(b)は斜視図。 本発明の大気圧プラズマ発生装置の第5の実施形態の要部構成を示す斜視図。 同実施形態の冷却手段の制御方法の説明図。 従来例の大気圧プラズマ発生装置の構成図。 他の従来例の大気圧プラズマ発生装置の構成図。
符号の説明
1 大気圧プラズマ発生装置
2 反応管
3 吹き出し口
4 アンテナ
7 非導電性放熱部材
8、9 分割放熱部材
10 凹部
11 溝
18 導電部材
21、22 電極
24 高周波電源
31 強制冷却手段
32 温度検出手段
35 制御部

Claims (9)

  1. 一端が吹き出し口として開放された反応管と、反応管の外周に沿って配置されたアンテナ又は電極とを備え、反応管の他端側からプラズマ生成ガスを導入し、アンテナ又は電極に高周波電圧を印加することで反応管内でプラズマを発生させて吹き出し口から吹き出す大気圧プラズマ発生装置において、アンテナ又は電極を取り囲むように接触させて非導電性放熱部材を配設し
    前記非導電性放熱部材は、少なくとも何れか1つにアンテナ又は電極に接触する凹部を有する複数分割の部材からなることを特徴とする大気圧プラズマ発生装置。
  2. 非導電性放熱部材は、アルミナ、サファイヤ、アルミナイトライド、シリコンナイトライド、窒化ホウ素、炭化珪素の中から選ばれた材質から成ることを特徴とする請求項1記載の大気圧プラズマ発生装置。
  3. 前記凹部に反応管の外周面が嵌合し、かつその凹部に反応管の外周に配設されたアンテナ又は電極が収容される溝形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の大気圧プラズマ発生装置。
  4. 反応管の外周面に薄板から成るアンテナが配設され、前記凹部に反応管外周のアンテナの外周面が嵌合することを特徴とする請求項1又は2記載の大気圧プラズマ発生装置。
  5. アンテナ又は電極と非導電性放熱部材の間に伝熱充填材を介在させたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の大気圧プラズマ発生装置。
  6. 非導電性放熱部材は、前記凹部に反応管を収容し、前記凹部の内周面に、前記複数の部材を反応管を取り囲むように接合固定したときにアンテナ又は電極を構成する導電部材を一体的に設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の大気圧プラズマ発生装置。
  7. 非導電性放熱部材の温度を検出する温度検出手段と、非導電性放熱部材を冷却する強制冷却手段と、強制冷却手段を動作制御する制御部とを備え、制御部は温度検出手段による検出温度が第1の設定値以上になったときに強制冷却手段を動作させ、第1の設定値より低い温度に設定された第2の設定値以下になったときに強制冷却手段の動作を停止させることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の大気圧プラズマ発生装置。
  8. 非導電性放熱部材を、大気圧プラズマ発生装置のカバーに接触させて配置したことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の大気圧プラズマ発生装置。
  9. 一端が吹き出し口として開放された反応管の他端側からプラズマ生成ガスを導入し、反応管の外周に沿って配置されたアンテナ又は電極に高周波電圧を印加し、反応管内で発生したプラズマを吹き出し口から吹き出す大気圧プラズマ発生方法において、アンテナ又は電極に熱的に結合して配設した非導電性放熱部材の温度を検出する工程と、非導電性放熱部材を強制冷却する冷却工程と、非導電性放熱部材を強制冷却しない非冷却工程とを備え、検出温度が第1の設定値以上になったときに冷却工程を実行し、第1の設定値より低い温度に設定された第2の設定値以下になったときに非冷却工程を実行することを特徴とする大気圧プラズマ発生方法。
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