JP4686997B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器に係り、特に燃料電池発電装置の吸排気装置を備えた電子機器に関する。
携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、腕時計、PDA(Personal Digital Assistance)等の小型電子機器は、高機能、高性能及び液晶表示部のカラー化等飛躍的な進歩を遂げている。
上記小型電子機器の電源としては、アルカリ乾電池、マンガン乾電池といった一次電池又はニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウムイオン電池といった二次電池が用いられている。ところが、これら一次電池又は二次電池は、エネルギの利用効率からは必ずしも有効利用が図られているとはいえず、上記高機能化等の要請に十分に適うものとはいえなくなってきた。
このような背景から、前記一次電池又は二次電池の代替電源として電子機器用の燃料電池の研究・開発が盛んに行われている。電子機器用の燃料電池としては固体高分子型燃料電池(PEFC)として高分子電解質膜燃料電池(PEMFC)や直接メタノール形燃料電池(DMFC)が用いられる。これら固体高分子型燃料電池は作動温度が常温から100℃前後と低温である等の理由から携行性が求められる電子機器用として適している。
改質型燃料電池は、燃料である水やメタノール等を気化し、改質器中で触媒の反応により水素と二酸化炭素を生成し、水素を燃料極触媒の作用により水素イオンと電子に分離することで電力を発生させ、その後水素イオン、燃料極触媒により取り出された電子及び外部から取り入れた空気(酸素)とが反応して副生成物として水が生成される。また、前記改質器では水素と二酸化炭素との完全な生成がなされずに電解質膜に対し触媒毒として作用する一酸化炭素が生成される場合もあり、このような一酸化炭素を除去するために、一酸化炭素除去装置によって外部から取り入れた空気(酸素)と前記一酸化炭素とを触媒によって反応させて二酸化炭素を生成し排出する。
このように燃料電池による発電には、外部からの空気(酸素)の吸入や前記二酸化炭素及び水等の副生成物の排出も重要な要素である。例えば特許文献1では、特定多孔質担体からなる触媒の組合せにより、改質器で生成された一酸化炭素を二酸化炭素に酸化反応させることを特徴とするが、このような選択的酸化反応にも空気(酸素)が不可欠であり外部からの空気取入通路を設けている。
特開2003−48702号公報
しかしながら、電子機器用の燃料電池は、実装利用した場合に、埃によるフィルター詰まりを始め、触媒である電解質膜の性能劣化を招く化学物質が混入する危険性が高い。また小型電子機器は未使用時の時間の方が長く、環境的にも厳しい状態に置かれる点を鑑みても、早期実用化のために内部機構の保守といった側面の研究・開発は重要である。
本発明の目的は、燃料電池システムの吸排気装置を備えた電子機器において、酸化剤や電気化学反応に必須要素である気体(酸素)の取入口や副生成物である気体(二酸化炭素)の排出口に、前記埃や化学物質等の混入を防ぐ装置を設けることで発電装置の内部機構を保守し、長期にわたって発電装置の性能を維持し、十分な電力を確保して好適な作動を可能にする電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、所定の発電燃料を貯留する燃料容器と、前記燃料容器から供給する燃料の化学反応により電気エネルギを生成する発電装置を備えた電子機器において、前記燃料容器と前記発電装置を格納する筐体の外側に設けられた吸気口及び排気口と、前記吸気口及び前記排気口から前記発電装置に連通する気体の流路と、前記吸気口及び前記排気口の少なくとも一方に設けられたシャッタと、前記シャッタを開閉する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータの作動を制御する制御装置とを備え、前記シャッタは、前記電動アクチュエータの駆動力方向と略反対方向に付勢力を有する弾性体を備え、前記シャッタは電動アクチュエータの駆動力により開口され、前記弾性体の付勢力により閉口されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明により、所定の液体燃料と気体(酸素)との電気化学反応によって電力を発生する発電装置に、前記電気化学反応に要する気体(酸素)を供給するに際して、前記発電装置と気体の流路を通じて連通する吸気口に開閉自在のシャッタを設けると、前記吸気口から発電装置内部への異物の混入を防ぐことができる。また、前記電気化学反応の結果生成される副生成物である気体(主に二酸化炭素)を排出する排気口にも開閉自在のシャッタを設けると、前記気体排気口からの異物の混入も防ぐことができる。
更には、前記シャッタは制御装置の制御による電動アクチュエータの駆動力により開閉されることから、電子機器の起動時には必要な気体(酸素)の供給のために開閉し、電子機器の使用態様に応じて異物の混入を防ぐことができる。
そして、請求項1に記載の電子機器において、前記シャッタは、前記電動アクチュエータの駆動力方向と略反対方向に付勢力を有する弾性体を備え、前記シャッタは電動アクチュエータの駆動力により開口され、前記弾性体の付勢力により閉口されることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、前記シャッタは前記電動アクチュエータの駆動力により開口されるが、閉口時には前記電動アクチュエータの駆動力は喪失する。その後、前記シャッタに連結され前記電動アクチュエータの駆動方向と略反対方向に付勢力を有する弾性体が、シャッタを開口時と逆の方向に引っ張ることで閉口及び閉口の維持をさせるため、前記電動アクチュエータのシャッタの閉口及び閉口の維持に要する電力を節約することができる。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の電子機器において、前記制御装置は、前記電子機器の使用開始時に前記電動アクチュエータを駆動させる開始処理と、前記電子機器の使用終了時に前記電動アクチュエータを停止させる停止処理を行うことを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、電子機器の起動に際し、前記制御装置の制御により前記電動アクチュエータを駆動させて前記シャッタの開口を行い、電子機器の停止時には前記弾性体の付勢力により前記シャッタの閉口を行うことから、使用態様に応じた適宜の開閉を確実かつ自動的に行うことができる。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2のいずれか一項に記載の電子機器において、前記燃料容器と前記発電装置を格納する筐体外部に設けられた凹部と、前記凹部の底部に設けられた前記吸気口または排気口とを備えることを特徴とする。
請求項の発明によれば、請求項1又は2のいずれか一項に記載の電子機器において、前記筐体外側に設けた凹部の底部に前記吸気口または前記排気口を設けることで、吸気口または排気口に直接的に物体等が接触することを防ぐことができる。即ち、前記凹部を設けた前記筐体の外側の面のいずこかに物体等が接触し前記凹部方向に摩擦すると、前記凹部上に傾斜する手前の面が、凹部の中心方向と離間する方向へ前記物体を案内する。このような凹部の中心部分である前記底部に吸気口または排気口を設けることで、直接的な異物等の混入を防ぐとともに、物体等と吸気口または排気口のエッジ部とで生じる摩擦による埃や塵の発生も回避される。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子機器において、前記吸気口及び前記排気口は、前記筐体外側の略対称となる位置に離間して設けることを特徴とする。
本発明によれば、前記吸気口と前記排気口を前記筐体外側の互いに略対称となる離間した位置に設けることで、前記発電装置の電気化学反応に要する酸素の吸入に際し、前記電気化学反応により副生成された二酸化炭素を前記排気口から再吸入することがない。これにより電気化学反応に要する酸素を十分に吸気することができる。
また、請求項5に記載の発明は、所定の発電燃料を貯留する燃料容器と、前記燃料容器から供給する燃料の化学反応により電気エネルギを生成する発電装置を備えた電子機器において、前記燃料容器と前記発電装置を格納する筐体の外側に設けられた吸気口及び排気口と、前記吸気口及び前記排気口から前記発電装置に連通する気体の流路と、前記吸気口及び前記排気口の少なくとも一方に設けられたシャッタと、前記シャッタを開閉する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、を備え、
前記燃料容器と前記発電装置を格納する筐体外側に設けられた凹部と、前記凹部の底部に設けられた前記吸気口または前記排気口とを備えることを特徴とする。
本発明の電子機器は、所定の液体燃料と気体(酸素)との電気化学反応によって電力を発生する発電装置に、前記電気化学反応に要する気体(酸素)を供給するに際し、前記発電装置と気体の流路を通じて連通する吸気口に開閉自在のシャッタを設けることで、前記吸気口から発電装置内部への異物の混入を防ぐことができる。また、前記電気化学反応の結果生成される副生成物である気体(主に二酸化炭素)を排出する排気口にも開閉自在のシャッタを設けることで、前記気体排気口からの異物の混入も防ぐことができる。
更には、前記シャッタは制御装置に制御された電動アクチュエータの駆動力により開口され、前記弾性体の付勢力により閉口されることから、電子機器の起動時には発電に必要な気体(酸素)の供給のために開口し、電子機器の停止時には閉口させることが適宜可能になる。
このように本発明にかかる電子機器は、吸気口または排気口からの埃や電解質膜等の性能劣化を招く化学物質等の混入を防ぎ、発電装置の内部機構を保守し、長期にわたって発電装置の性能を維持し、十分な電力を確保して好適な作動を可能にする等の効果を奏する。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本発明に係る電子機器を携帯電話機に搭載した実施形態の構成の一部分を示したものである。図1(a)は発電装置3及び制御装置4等の配置部分を部分的に開放して示した携帯電話機の背面図であり、図1(b)は側面図である。図1(b)に示すように、本実施例に係る携帯電話機の筐体1の正面、即ち図1(b)の右側部分には、操作ボタン50と表示部51が備えられている。
前記筐体1の内部には、燃料44が貯留される燃料容器2が備えられるとともに、後述する燃料用ポンプ29(図3参照)によって燃料44が供給される発電装置3が備えられている。前記発電装置3には、吸気された気体が流通する流路5a及び排気される気体が流通する流路5bが前記筐体1の外部と連通するように備えられている。前記流路5aには、前記発電装置3に気体を供給する流れを作る空気用ポンプ6が備えられている吸気口7からフィルタ18を介して吸気するようになっている。
前記携帯電話機の筐体1の外側には、前記発電装置3で副生成され排気口9から排気される二酸化炭素が吸気口7から再吸気されることを防止するために、吸気口7と排気口9とが前記筐体1の外側上の互いに離間した位置に設けられている。また、排気口9は、前記筐体の裏面全体より低い位置に備えられている。具体的には、図1(a)及び(b)に示すように、前記筐体の裏面には凹部10が設けられており、排気口9は前記凹部10の底面に設けられている。そして前記凹部10には、図1(c)に示すように、後述するシャッタ羽根15を保護するために、前記凹部10の全体が覆われるように保護カバー11が備えられるようになっている。前記保護カバー11は前記筐体1の裏面と同一となるように配設されている。
また、保護カバー11には、前記排気口9から排気される気体を逃がすために気体排出用窓12が設けられている。
前記空気用ポンプ6と前記吸気口7の間には、シャッタ8が備えられており、前記シャッタ8には、後述する制御装置4の制御によってシャッタ8を開口する電動アクチュエータとしてのソレノイド17が備えられている。
また一方、前記排気口9には前記吸気口7と同様に、シャッタ8が備えられている。
次に図2を用いて、前記吸気口7及び排気口9に備えられたシャッタ8について説明する。図2(a)はシャッタ8の構成の概略であり、シャッタ8が閉じられている状態を示した正面図である。また図2(b)はシャッタ8が開かれている状態を示している。
図2に示すように、シャッタ8には、三角形状を有する2枚のシャッタ羽根15が、最も長い辺同士が接触するように備えられている。各シャッタ羽根15は、互いに接触したときに、吸気口7または排気口9の開口面積と同一もしくはより大きい面積の範囲を覆う大きさに形成されている。
前記シャッタ羽根15の互いに接触する辺における一方の角の近傍には、シャッタ羽根15を回動可能に支持する回転軸16が設けられている。
前記シャッタ羽根15の、回転軸16の近傍には、ソレノイド17の端部が連結部21aと連結されるようになっている。
ソレノイド17は、前記各シャッタ羽根15が互いに離される方向への駆動力を有するものであり、前記連結部21aに連結されるプランジャ21を備えている。前記プランジャ21は、通電により前記ソレノイド17の本体に引き込まれるものであり、このソレノイド17の動作によりシャッタ羽根15が回転軸16を軸に開動作させることができるようになっている。
ここで、特に始動時に気体の取入れを急ぐ必要のある携帯電話機では、シャッタ8をすばやく完全に開口する必要があり、そのためにシャッタ8の開口には相当の駆動力が要求されることとなる。この点ソレノイド17は、吸引力がプランジャ21のストローク(移動距離)の2乗に反比例する性質を有するものである。したがって、プランジャ21が回転軸16の近傍に連結され、前記回転軸16と前記連結部21aの距離を短くする構成とした場合でも、てこの原理により短いストロークでシャッタ羽根15を最大限に開くことができ、吸気口7及び排気口9を完全に開口することができることとなる。
また、シャッタ羽根15とソレノイド17との連結部21aと筐体1との間には、シャッタ羽根15をソレノイド17の駆動方向と略反対方向に付勢する、弾性体としてのコイルばね25が取り付けられている。なお、コイルばね25の他、例えば板ばね、天然ゴム、合成ゴムまたはこれらの組合せ等の弾性体を用いるようにしてもよい。本実施形態には、コイルばね25が使用されている。
図3は、本実施形態における携帯電話機の構成の概略を示したブロック図である。図3に示すように発電装置3は、燃料容器2に貯留された燃料44が燃料用ポンプ29によって供給されるようになっている。気化器30には、前記燃料ポンプ29によって供給された燃料44が二次電池43から供給される電力により加熱されるヒータ31が備えられており、燃料44がメタノール及び水蒸気の混合気とされる。
気化器30において気化された前記混合気は改質器32に供給されるようになっている。改質器32では、備えられた触媒の作用により水素と、二酸化炭素と、一酸化炭素とに分けられるようになっている。
前記水素と、二酸化炭素と、一酸化炭素とは、混合器33に供給されるようになっている。混合器33では吸気口7から流路5aを流通し空気用ポンプ6により外部から供給される気体(酸素)と前記水素等が混合されるようになっている。
前記混合器33で混合された気体は一酸化炭素除去器34に供給されるようになっている。一酸化炭素除去器34では、備えられた触媒の作用により前記混合された気体中の一酸化炭素と、前記混合器33にて外部から供給された気体(酸素)とを選択的に反応させて二酸化炭素を生成するようになっている。
このように生成された水素と二酸化炭素とが燃料電池35に供給され、前記吸気口7から取り入れられた気体(酸素)が前記空気用ポンプ6により流路5aを経て燃料電池35のカソード37に供給されるようになっている。アノード36の水素が水素イオンと電子に分離され水素イオンは電解質膜内をカソード側へと移動するようになっている。電子は外部回路から移動される。この電子の移動によって電気エネルギを発生させることができる。電子はその後カソード側に達し、電解質膜内を移動した水素イオン及び外部から取り入れた気体(酸素)とともに電気化学反応により副生成物としての水が生成されるようになっている。前記水は図示しない水回収器によって回収されるようになっている。
次に、図3を用いて以上のように構成された発電装置の動作原理について説明する。
図3に示されるように、燃料容器2から燃料用ポンプ29の作動により燃料44を供給された発電装置3は、前記燃料44等の電気化学反応により電気エネルギを生成するようになっている。燃料44は、液状の化学燃料と水の混合液であり、化学燃料としてはメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類やジエチルエーテルなどのエーテル類、ヒドラジン、あるいはガソリンといった組成中に水素を含む化合物が適用可能である。本実施形態では、燃料44としてメタノールと水の混合液が用いられている。
燃料44は、まず気化器30に供給されるようになっている。気化器30では供給された燃料44がヒータ31に加熱されて気化(蒸発)し、メタノールおよび水(水蒸気)の混合気となる。気化器30において生成された混合気は改質器32に供給されるようになっている。
改質器32では、気化器30で気化した燃料44から水素および二酸化炭素が生成されている。具体的には、化学反応式(1)のように、気化器30で混合気とされたメタノールと水蒸気が反応して二酸化炭素および一酸化炭素が生成されるようになっている。
CH3OH+H2O→3H2+CO2 … (1)
改質器32では、気化器30で混合気とされたメタノールと水蒸気が完全に二酸化炭素および水素に改質されない場合もあり、この場合、化学反応式(2)のように、メタノールと水蒸気が反応して二酸化炭素および一酸化炭素が生成されるようになっている。
2CH3OH+H2O→5H2+CO+CO2 … (2)
一酸化炭素除去器34では、改質器32から供給された混合気に含まれる一酸化炭素を選択的に酸化させて混合気中から一酸化炭素が除去されるようになっている。具体的には、化学反応式(3)のように、改質器32から供給された混合気の中から特異的に選択された一酸化炭素と、取り込んだ空気中の酸素とが触媒により反応して二酸化炭素が生成されるようになっている。
2CO+O2→2CO2 … (3)
その後、一酸化炭素が除去された混合気が燃料電池35に供給されるようになっている。
燃料電池35のアノード36では、電気化学反応式(4)に示すように、一酸化炭素除去器34から供給された混合気のうち、水素ガスを燃料極の触媒の作用を受けて水素イオンと電子とに分離されている。水素イオンはイオン伝導膜を通じて空気極に伝導し、電子はアノード36により取り出されるようになっている。
3H2→6H++6e‐ … (4)
燃料電池35のカソード37には、前記空気用ポンプ6により空気が取り込まれるようになっている。そして、電気化学反応式(5)に示すように、空気中の酸素と、イオン伝導膜を通過した水素イオンと、アノード35により取り出された電子とが反応して水が副生成物として生成されるようになっている。
6H++3/2O2+6e‐→3H2O … (5)
以上のように、燃料電池35で上記(4)、(5)に示す電気化学反応が起こることにより電気エネルギが生成されるようになっている。
次に、図3に示す制御装置4について説明する。前記生成された電気エネルギは制御装置4に供給されるようになっている。前記制御装置4には発電制御回路40、充放電制御回路41、DC/DCコンバータ42および二次電池43が備えられている。発電制御回路40は、充放電制御回路41に充電制御信号を送信するようになっている。前記充電制御信号が送信された充放電制御回路41では、前記発電装置3から供給された電気エネルギの出力先をDC/DCコンバータ42にするか又は二次電池43に充電するかが制御されるようになっている。DC/DCコンバータ42は、前記発電装置3から供給される電気エネルギ又はその電気エネルギと二次電池43からの放電電力との合計電気エネルギが、前記携帯電話機の負荷に適応した直流に変換されるようになっている。
そして、発電制御回路40では、二次電池43からの電力によりソレノイド17を駆動してシャッタ8を開動作させ、吸気口7及び排気口9を開くように制御するようになっており、さらに、発電制御回路40は、ヒータ31、空気用ポンプ6、燃料用ポンプ29の動作をそれぞれ制御するようになっている。
次に、本実施例の作用について述べる。
まず、携帯電話機が起動されると、制御装置4にて開始処理が行われ、図4(a)に示すように、吸気口7と排気口9に設けられたソレノイド17が駆動されてシャッタ羽根15が開かれる。
ここで、上記ソレノイドの吸引力特性から、プランジャ21の連結部21aと回転軸16の距離を短くすることで、てこの原理によりシャッタ羽根15がすばやく完全に展開することが可能となる。またプランジャ21の連結部21aと回転軸16の距離を長くすると、シャッタ羽根15を開く際のソレノイド17にかかる応力を小さくすることができる。このように開口された吸気口7から、前記空気用ポンプ6によって気体が吸気される。
発電制御回路40でヒータ31の昇温処理がなされ、気化器30及び改質器32は二次電池43の電力により加熱される。その後発電制御回路40で燃料ポンプ29の始動処理がなされ燃料容器2から燃料44が気化器30に供給される。気化器30で気化された燃料44は改質器32に供給され燃料となる水素を抽出され、副生成された二酸化炭素と共に混合器33に供給される。混合器33では、前記吸気口7から吸気された気体と燃料の水素と副生成物の二酸化炭素及び一酸化炭素の混合気とされて一酸化炭素除去器34に供給される。一酸化炭素除去器34では、前記一酸化炭素が二酸化炭素に化学反応し、前記水素と二酸化炭素の混合気が燃料電池35のアノード36に供給される。アノード36では、水素が水素イオンと電子に分離され水素イオンは電解質膜内をカソード37側に移動し、前記分離された電子は図示しない外部回路からカソード37側に移動する。この電子の移動によって電力エネルギを発生することができる。電子はその後カソード37に達し電解質膜内を移動された水素イオン及び外部から取り入れた気体(酸素)と共に電気化学反応により副生成物としての水が生成されるようになっている。前記水は図示しない水回収器によって回収されている。
前記燃料電池35に水素と共に供給された二酸化炭素は、図示しない熱交換器により熱交換された後、排気用流路5bを経て排気口9から排出される。
また排気口9は携帯電話機の裏面に設けられた凹部10の底部に設けられている。即ち携帯電話機は、携行されることが多いため、運搬、使用または保存等のいかなる使用態様であっても物体等との接触を避けることができない。したがって、排気口9が、前記凹部10の底部に設けられることにより、接触する物体が前記筐体の面に案内されて排気口9は物体の接触が防止され、シャッタ羽根15が保護されることとなる。
また接触を防止されることで、特に繊維等が排気口9のエッジ部と接触されることが回避され、摩擦により生じる埃やチリの直接的な混入を防止することが可能となる。
なお、本実施例では排気口9に凹部10を採用しているが、吸気口7あるいは両者に適用することも可能である。
また図1(c)に示すように、前記凹部10部分を覆う保護カバー11が設けられることで、衝撃への耐久性が低い前記シャッタ羽根15が完全に保護される。保護カバー11に設けられた気体排出窓39から排気される気体を外部に逃がしつつ、シャッタ羽根15が保護される。
携帯電話機の使用を終了する際には、例えば停止ボタン(図示せず)を操作することにより、前記発電制御回路40が図4(b)に示すように停止処理が開始される。即ち上記開始処理とは逆に、燃料ポンプ29による燃料44の供給が停止される。その後空気用ポンプ6による空気の供給が停止される。そして、また前記発電制御回路40で停止処理がなされ、前記ソレノイド17が駆動力を喪失し、反対方向に付勢力を有するコイルばね25により、シャッタ羽根15は閉じられる。
以上述べたように、本実施形態においては、作動に必要な電気エネルギを供給する燃料電池の発電に必要な外部からの酸素の吸気及び排気について、発電制御回路40の制御により携帯電話機の使用時・未使用時に合わせて適宜に開閉するシャッタ8を吸気口7または排気口9に備えることで、流路5a、5bの詰まりの原因となる埃や燃料電池の電解質膜を劣化させる化学物質等の混入を確実に防ぐことができ、携帯電話機の内部機構が確実に保護され、長期にわたり好適に作動するという効果を奏する。
またシャッタ8については、前記シャッタ羽根15が、開口時にソレノイド17の電磁力を利用し、閉口時にコイルばね25の付勢力を利用する構成とされている。即ち、携帯電話機は一般に未使用時の時間の方が長時間となることから、相対的に短時間となる使用時にのみシャッタ羽根15の開口にソレノイド17を駆動させることで相対的に電力を節約し、結果として燃料44の補充・交換及び二次電池43の放電が低減され、携帯電話機が長期にわたり作動するという効果を奏する。
更には、携帯電話機では、内部装置が設置される容積が限られており、機能上及び意匠上の制約により吸気(排気)口に最も好適な配置が確保されない場合もある。このような場合にも気体の流路を廻らせる構成とすることで吸気口7及び排気口9を好適な位置に配置することができるという効果を奏する。
そして、本実施例の発電装置3として採用されている燃料電池は、液体40を熱して気化することから、排気される気体にも水分を含む場合がある。また、携帯電話機は人の手で保持されて使用されることを前提とすることから、皮膚から蒸発する水分が携帯電話機に付着することも多い。したがって、排気口9等を前記凹部10の底部に設けることで、汚れの付着を未然に防止することができ、それに伴い排気口9からの異物の進入の可能性も確実に低減するという効果を奏する。
以上本発明に係る電子機器を携帯電話機に適用した実施形態についてに説明したが、本発明は上記実施例によって発明の範囲を限定するものではない。
例えば、吸気口7と排気口9は排気された気体の再吸気を防止するため、前記筐体上の互いに離間した位置に設けられそれぞれにシャッタ8が備えられることがよりのぞましいが、シャッタ駆動用の電力を低減するために1つのシャッタ機構を2つの開口部のシャッタに兼用させることも可能である。
図1(a)は、本発明に係る電子機器の実施形態である携帯電話機の構成の概略を示した部分背面図であり、図1(b)は側面図である。 図2(a)は、本発明に係る電子機器の実施形態における吸気口及び排気口に設けられたシャッタが開かれた場合の構成の概要を示した図であり、図2(b)は、シャッタが閉じられた場合の構成の概要を示した図である。 本発明に係る電子機器の実施形態における吸排気装置を備えた電子機器の構成を示したブロック図である。 図4(a)は、本発明に係る電子機器の実施形態における制御装置の開始処理を示したフローチャートであり、図4(b)は、停止処理を示したフローチャートである。
符号の説明
1 筐体
2 燃料容器
3 発電装置
4 制御装置
5a、5b 流路
6 空気用ポンプ
7 吸気口
8 シャッタ
9 排気口
10 凹部
11 保護カバー
15 シャッタ羽根
16 回転軸
17 ソレノイド
18 フィルタ
21 プランジャ
21a 連結部
25 コイルばね
30 気化器
31 ヒータ
32 改質器
33 混合器
34 一酸化炭素除去器
35 燃料電池
40 発電制御回路
43 二次電池
44 燃料

Claims (7)

  1. 所定の発電燃料を貯留する燃料容器と、前記燃料容器から供給する燃料の化学反応により電気エネルギを生成する発電装置を備えた電子機器において、前記燃料容器と前記発電装置を格納する筐体の外側に設けられた吸気口及び排気口と、前記吸気口及び前記排気口から前記発電装置に連通する気体の流路と、前記吸気口及び前記排気口の少なくとも一方に設けられたシャッタと、前記シャッタを開閉する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、を備え
    前記シャッタは、前記電動アクチュエータの駆動力方向と略反対方向に付勢力を有する弾性体を備え、前記シャッタは電動アクチュエータの駆動力により開口され、前記弾性体の付勢力により閉口されることを特徴とする電子機器。
  2. 請求項に記載の電子機器において、前記制御装置は、前記電子機器の使用開始時に前記電動アクチュエータを駆動させる開始処理と、前記電子機器の使用終了時に前記電動アクチュエータを停止させる停止処理を行うことを特徴とする電子機器。
  3. 請求項1又は2のいずれか一項に記載の電子機器において、前記燃料容器と前記発電装置を格納する筐体外側に設けられた凹部と、前記凹部の底部に設けられた前記吸気口または前記排気口とを備えることを特徴とする電子機器。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の電子機器において、前記吸気口及び前記排気口は、前記筐体外側の略対称となる位置に離間して設けることを特徴とする電子機器。
  5. 所定の発電燃料を貯留する燃料容器と、前記燃料容器から供給する燃料の化学反応により電気エネルギを生成する発電装置を備えた電子機器において、前記燃料容器と前記発電装置を格納する筐体の外側に設けられた吸気口及び排気口と、前記吸気口及び前記排気口から前記発電装置に連通する気体の流路と、前記吸気口及び前記排気口の少なくとも一方に設けられたシャッタと、前記シャッタを開閉する電動アクチュエータと、前記電動アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、を備え、
    前記燃料容器と前記発電装置を格納する筐体外側に設けられた凹部と、前記凹部の底部に設けられた前記吸気口または前記排気口とを備えることを特徴とする電子機器。
  6. 請求項5に記載の電子機器において、前記制御装置は、前記電子機器の使用開始時に前記電動アクチュエータを駆動させる開始処理と、前記電子機器の使用終了時に前記電動アクチュエータを停止させる停止処理を行うことを特徴とする電子機器。
  7. 請求項5又は6のいずれか一項に記載の電子機器において、前記吸気口及び前記排気口は、前記筐体外側の略対称となる位置に離間して設けることを特徴とする電子機器。
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