JP4686069B2 - 制震用部材の取付治具およびその取付方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は制震用部材の取付治具およびその取付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄骨系の建物に制震用部材である制震用ダンパーなどを取り付けるには、そのための治具、例えば、ガセットプレートを鉄骨架構に直接溶接して、取り付けることができる。しかし、鉄筋コンクリート系の建物に制震用ダンパーを取り付けるには、架構の変形や力を制震用ダンパーに伝える鉄筋コンクリートと、制震用ダンパーとの接合部の取り合いが問題になる。そこで、従来は、図8に示すように、鉄筋コンクリート構造物25の開口部に鉄骨フレーム26を組み込み、これに設置した取付治具27で制震用ダンパー28を取り付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような制震用ダンパーの取付方法は、多くの鋼材量が必要となる他、施工も煩雑となるために不経済的であった。
【0004】
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、鋼材量を少なくし、かつ簡単に施工できる制震用部材の取付治具およびその取付方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するための手段である請求項1の発明は、接合用プレートの一面にガセットプレートを、他面にスタッドボルトと定着筋とをそれぞれ設け、前記スタッドボルト及び定着筋が設けられた側における接合用プレートの両側部に側板が設けられたことである。また、制震用部材の取付方法は、接合用プレートの一面にガセットプレートを、他面にスタッドボルトと定着筋とをそれぞれ設けた制震用部材の取付治具を、柱筋を囲んだ柱型枠の上端部または下端部と、柱筋を囲んだ他の柱型枠の上端部または下端部とに設置し、前記接合用プレートの両側部に設けた側板と、該側板の後部に設けた背板とで柱筋を囲んだ後、前記柱型枠内にコンクリートを打設して、柱の上端部または下端部と、他の柱の上端部または下端部とに制震用部材の取付治具を設置し、これらの取付治具にわたって制震用部材を設置することであり、更に、前記他の柱は間柱であることを特徴とする。
【0006】
制震用ダンパーなどが簡単に設置できる制震用部材の取付治具を提供することができる。接合用プレートの両側部に設けた側板により、制震用部材の取付治具を柱型枠の一部とすることもできる。柱の上端部または下端部と、他の柱の上端部または下端部とに設置した制震用部材の取付治具により、鋼材量を少なくし、かつ簡単な施工で柱間に制震用ダンパーなどを設置することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の制震用部材の取付治具およびその取付方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。はじめに、制震用部材の取付治具(以下、取付治具という)について説明し、その後に制震用部材の取付方法の実施の形態を説明するが、各実施の形態において同じ構成は同じ符号を付して説明し、異なった構成にのみ異なった符号を付して説明する。
【0008】
図1は、第1の実施の形態の取付治具1を示したものである。この取付治具1は間柱用のものであり、接合用プレート2の一面にガセットプレート3が突設され、他面にスタッドボルト4と定着筋5とが設けられて構成されている。ガセットプレート3は制震用部材である制震用ダンパー(オイルダンパーなど)や低降伏点鋼の制震ブレースなどを接合するものである。一方、スタッドボルト4は頭付きであり、制震用部材からのせん断力を柱に伝達させる。また定着筋5は、制震用部材からの引張力を柱に伝達させるものであり、U字状に形成されてスタッドボルト4と交互に配筋されている。
【0009】
図2は、第2の実施の形態の取付治具7を示したものである。この取付治具7は、接合用プレート2の両側部に側板8を設けたものであり、これ以外は第1の実施の形態の取付治具1と同じ構成である。この側板8はスタッドボルト4と定着筋5とを囲むようにして設けられ、その後部に背板9が取り付けられて型枠10を形成できるようになっている。
【0010】
次に、制震用部材の取付方法について説明する。この実施の形態は、第2の実施の形態の取付治具7を使用して、鉄筋コンクリート構造部11の間柱12と柱13との間に制震用部材である制震用ダンパーを取り付けるものである。
【0011】
はじめに、図3および4に示すように、柱筋が配筋された間柱型枠14の上端部と、柱筋が配筋された柱型枠15の下端部とに取付治具7を設置するとともに、側板8の後部に背板9を溶接して、間柱型枠の上端部に上部型枠10aを形成するとともに、柱型枠の下端部に下部型枠10bを形成する。このとき取付治具7のスタッドボルト4と定着筋5は柱筋17内、すなわち主筋18とフープ筋19との間に配筋された状態になる。そして、この間柱型枠14内と柱型枠15内とにコンクリート20を打設し、これが硬化した後に、これらを解体すると、間柱12の上端部と柱13の下端部とに取付治具7が設置される。なお、この柱は現場打ちコンクリートであるが、PC柱の場合は、取付治具7が予めPC柱の上部または下部に設置されている。
【0012】
この取付治具7は、図5に示すように、接合用プレート2、側板8および背板9により間柱12の上端部と、柱13の上端部とを鋼板補強するものであり、スタッドボルト4と定着筋5とは間柱12および柱13内に埋設される。したがって、制震用ダンパーからのせん断力と引張力とがスタッドボルト4と定着筋5とによって、間柱12および柱13に伝達される。
【0013】
次に、図6に示すように、間柱12の上端部に設置された取付治具7と、柱13の下端部に設置された取付治具7とにわたって、オイルダンパーなどの制震用ダンパー21を設置して制震架構を形成する。なお、一方の柱(図6の左側の柱)16の下端部と間柱12の上端部とにわたって、制震用ダンパー21を取り付ける場合も、上記と同じ方法でおこなう。この場合は、図7に示すような、接合用プレート2が両側に設けられた取付治具22を使用する。さらに、間柱12がない場合も、前記と同じ方法で柱13、16間に制震用ダンパー21を設置する。また制震用部材が低降伏点鋼の制震用ブレースであっても上記と同じ方法で設置する。
【0014】
【発明の効果】
制震用部材が簡単に設置できる取付治具を提供することができる。
【0015】
接合用プレートの両側部に設けた側板により、制震用部材の取付治具を柱の上部型枠または下部型枠にすることができる。
【0016】
鋼材量を少なくし、かつ簡単な施工で柱間に制震用部材を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の取付治具であり、(1)は平面図、(2)は(1)のA−A線断面図、(3)は同背面図、(4)は同正面図である。
【図2】第2の実施の形態の取付治具であり、(1)は平面図、(2)は(1)のB−B線断面図、(3)は同背面図、(4)は同正面図である。
【図3】制震用部材の取付方法を示す図である。
【図4】(1)は図3のC−C線断面図、(2)は同D−D線断面図である。
【図5】(1)は型枠内にコンクリートを打設した間柱型枠の断面図、(2)は同柱型枠の断面図である。
【図6】間柱上端部の取付治具と、柱下端部の取付治具とに制震用ダンパーを設置した図である。
【図7】(1)は他の取付治具の平面図、(2)は(1)のE−E線断面図である。
【図8】(1)および(2)は従来の制震用ダンパーの取付図である。
【符号の説明】
1、7、22、27 取付治具
2 接合用プレート
3 ガセットプレート
4 スタッドボルト
5 定着筋
8 側板
9 背板
10a 上部型枠
10b 下部型枠
11、25 鉄筋コンクリート構造物
12 間柱
13 柱
14 間柱型枠
15 柱型枠
16 一方の柱
17 柱筋
18 主筋
19 フープ筋
20 コンクリート
21、28 制震用ダンパー
26 鉄骨フレーム
Claims (3)
- 接合用プレートの一面にガセットプレートを、他面にスタッドボルトと定着筋とをそれぞれ設け、前記スタッドボルト及び定着筋が設けられた側における接合用プレートの両側部に側板が設けられたことを特徴とする制震用部材の取付治具。
- 接合用プレートの一面にガセットプレートを、他面にスタッドボルトと定着筋とをそれぞれ設けた制震用部材の取付治具を、柱筋を囲んだ柱型枠の上端部または下端部と、柱筋を囲んだ他の柱型枠の上端部または下端部とに設置し、前記接合用プレートの両側部に設けた側板と、該側板の後部に設けた背板とで柱筋を囲んだ後、前記柱型枠内にコンクリートを打設して、柱の上端部または下端部と、他の柱の上端部または下端部とに制震用部材の取付治具を設置し、これらの取付治具にわたって制震用部材を設置することを特徴とする制震用部材の取付方法。
- 他の柱は間柱であることを特徴とする請求項2に記載の制震用部材の取付方法。
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