JP4685546B2 - 電気式床暖房システム - Google Patents

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本発明はコード状電気ヒータを発熱源に持つ電気式床暖房システムに関する。
発熱源としてコード状電気ヒータを有する電気式床暖房システムは知られている。コード状電気ヒータを床下地の上に配設した後にその上から木質系床材を置くか、あるいはコード状電気ヒータを一体に組み込んだ木質系床材を電気的に接続しながら床下地の上に置くことにより、電気式床暖房システムとされる。コード状電気ヒータには主に商用電源からの電力がコントローラを介して供給される。コントローラは、加熱エリアの特定、通電の開始と停止、定常運転モードでの温度レベル設定、異常検知などの機能が備えられる(特許文献1、特許文献2など参照)。また、ヒータへの電力供給の制御を、比較制御手段により温度センサにより検出される周囲温度に応じた通電率制御で行うようにした床暖房等の制御装置も提案されている(特許文献3など参照)。
従来の電気式床暖房システムにおいて、使用者は、使用開始時にコントローラの電源スイッチをONにし、希望する定常運転モードでの設定温度レベルに対応する目盛りを選択すると、100%通電率での立ち上げ運転モードが例えば30分程度継続した後、選択した目盛りに対応する通電率での定常運転モードに切り替わる。床表面温度は設定温度レベルとなり、それ以降は、その温度が維持される。特許文献3に記載のように、温度センサにより検出される周囲温度に応じて通電率を制御するものでは、外気温度の変化に対応して、床表面温度を調整することもできる。
特開平7−248122号公報 特開平10−185222号公報 特開平5−203168号公報
発熱源としてコード状電気ヒータを用い、床表面温度の制御方式として通電率制御方式を採用した電気式床暖房システムの場合、選択した設定温度レベルに床表面温度が達した後は、その温度が維持される。しかし、設定温度レベルが高く通電率100%近傍での定常運転が継続する場合に、特に外気温度に変化のない状態で、4〜10時間程度の長時間にわたる運転を行うと、設定温度よりも10℃程度高い温度に床表面温度が上昇することがある。
床暖房の一般的な床表面温度は高くても27℃〜30℃前後といわれており、前記したような温度上昇が起こると、床表面温度は40℃前後という、設定温度よりも10℃程度も高い温度となる恐れがある。そのような温度環境は、床暖房の快適性を損なうと共に熱閉塞現象による低温火傷を引き起こす原因ともなりかねない。もちろん、電気式床暖房システムにはサーモスタットが過昇温防止手段として設けてあり、システムの安全性は確保されているが、通常、サーモスタットの作動温度は42〜50℃程度に設定されていることが多く、サーモスタットによってこの現象を回避することはできない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、発熱源としてコード状電気ヒータを用い、床表面温度の制御方式として通電率制御方式を採用した電気式床暖房システムにおいて、外気温度に変化がない環境下で、通電率100%近傍での定常運転が長時間継続する場合であっても、予め選択した設定温度レベルを大きく超えて床表面温度が上昇するのを回避できるようにした電気式床暖房システムを提供することを目的とする。
さらに本発明は、前記のように予め選択した設定温度レベルを大きく超えて床表面温度が上昇しないようにした運転を継続中に、外気温度が変化して使用者に不快感を与えるような床表面温度の低下が起こった場合に、それを容易に回避できるようにした電気式床暖房システムを提供することを目的とする。
本発明による電気式床暖房システムは、発熱源であるコード状電気ヒータと、コード状電気ヒータへの通電率を制御する通電率制御手段を少なくとも備えたコントローラとを少なくとも含む電気式床暖房システムであって、前記通電率制御手段は、コード状電気ヒータへ通電を開始した後の経過時間tを監視するタイマー手段と、該タイマー手段で予め設定した時間tが経過したときに、予め設定した差分ΔPxだけ通電率を自動的に低減する通電率低減手段と、外部からの操作により差分ΔPxだけ低減した通電率を低減前の通電率に復帰させる手段、とを備えていることを特徴とする。
本発明による電気式床暖房システムでは、コントローラは上記の通電率低減手段を備えており、例えば記憶部に格納した通電率低減テーブルに従い、通電開始後に所定時間tの通電が継続すると、通電開始時に設定された通電率Psは自動的に予め設定した差分ΔPxだけ低減する。そのために、電気式床暖房システムが外気温度に変化のない環境下に置かれ、しかも通電率100%近傍での定常運転が長時間継続するときであっても、床表面温度が当初選択した設定温度レベル以上になるのを効果的に回避することができる。結果として、長時間の継続運転を行っても、床表面温度を一定の温度帯に維持することが可能となり、床暖房の快適性が損なわれることはなく、熱閉塞現象による低温火傷等を生じさせることもない。また、通電率を低減させることは、結果として不必要な電力使用を回避することとなり、消費電力が低減して省エネルギー効果ももたらされる。
しかし、所定時間tの経過後に、前記通電率(Ps−ΔPx)で定常運転を継続中に外気温度が低い方に大きく変化すると、床下地等を介しての床暖房フロアからの放熱が大きくなり、床表面温度が当初の設定温度レベルよりも低くなることが起こる。このような温度低下が生じると使用者に不快感を与える。本発明によるコントローラは、上記した外部からの操作により差分ΔPxだけ低減した通電率を低減前の通電率に復帰させる手段を備えており、使用者がコントローラに備えられた温度設定ボタンを押すなどによって、通電率を低減前の状態に戻す操作を行うことにより、床表面の温度を当初設定した温度レベル近傍にまで容易に回復させることができる。それにより、使用者の不快感は解消する。
通電開始時から通電率自動低減開始までの時間tをどの程度とするか、および通電率低減手段に設定する通電率低減差分ΔPxをどの程度にするかは、当該床暖房の使用条件や使用環境に応じて決められるが、好ましくは、外気温度が大きく変化しない環境下において通電率低減前と比較して通電率低減後の床表面温度の温度帯が低下しない範囲で設定される。
例えば、通電開始時から通電率自動低減開始までの設定時間tは、投入後4〜10時間の範囲で設定することが通常の床暖房の使用態様から判断して実際的である。4時間よりも短い時間では、電気式床暖房システムが設置されている環境によっては、床表面温度が設定した温度レベルに達していない段階で、通電率が強制的に低減することが起こり得、床表面温度が低下して、使用者に不快感を与えるからである。通電率低減差分ΔPxは通電開始時に設定された通電率Psの10〜15%程度であることが望ましい。これより大きな値で低減させると、外気温度が大きく変化しない環境下であっても、通電率低減前と比較して通電率低減後の床表面温度の温度帯が使用者が意識する程度に低下してしまう恐れがある。
通電率低減回数は一回であってもよい。その場合、設定時間t(例えば8時間)を経過した後に、通電開始時に設定された通電率Psから例えば10%あるいは15%低減し、90%あるいは85%の通電率で定常運転が継続する。しかし、このように一度に通電率を10%あるいは15%という大きな値ΔPxで低減させると、一時的に床表面温度の変化が大きくなり、使用者に不快感を与えることが考えられる。
それを回避するために、好ましくは、通電率制御手段におけるタイマー手段は、同じまたは異なる間隔の設定時間(t1,t2,,tn)を経時的に連続して多段に設定できるようにされる。この場合には、例えば、通電開始後4時間(t1)を経過したとき、通電開始時に設定された通電率の5%(ΔPx1)を低減し、さらに4時間経過した後(通電開始後8時間を経過した後)(t2)は、さらに5%(ΔPx2)低減するように設定する。このように段階を追って通電率を低減させることにより、各段階での床表面温度の変化を小さくすることができ、使用者が不快感を持つことは解消される。
本発明による電気式床暖房システムにおいて、コントローラに、通電開始時の通電率を選択できる手段をさらに備えることもできる。具体的には、例えば、同じ定格出力のコード状電気ヒータに対して、通電開始時の通電率Psを100%通電率として運転を開始するか、それ以下の例えば90%通電率あるいは80%通電率で運転を開始するかを選択できるようにする。例えば、記憶部に通電開始時の通電率Psの異なる複数枚のフィールドテーブルを格納しておき、それを適宜の手段で選択する。いずれのフィールドテーブルを選択する場合であっても、所定の設定時間tの経過後に、通電開始時に設定された通電率Psを基準として、そこから予め設定した差分ΔPxだけ通電率を低減させる。
この通電開始時の通電率Psを選択できる手段は、同じ電気式床暖房システムを環境の異なる異なった地域、例えば北海道と東京のような寒暖の違いのある地域に設置するときにきわめて有効となる。例えば、フィールドテーブルを選択する手段として、通常の使用状態では使用者が容易にアクセスできないコントローラ内の位置にディップスイッチを取り付けておき、北海道域に電気式床暖房システムを施工するときには、施工業者が通電開始時の通電率Psが100%通電率のフィールドテーブルに対応するディップスイッチを選択して施工を行う。一方、東京域に施工するときには、施工業者が例えば通電開始時の通電率Psが80%通電率のフィールドテーブルに対応するディップスイッチを選択して施工を行う。
北海道のように寒冷な地区では、使用者が高い設定温度を選択したときに、通電開始時通電率100%での定常運転モードが進行し、前記した27℃〜30℃前後の快適な床表面温度が得られる。一方、東京のような比較的温暖な地区では、同じ定格出力のコード状電気ヒータを用い、通電開始時通電率を80%に設定しておいても、定常運転モードで床表面温度は27℃〜30℃前後の快適な温度となる。そのために、低い通電開始時通電率を選択して施工された電気式床暖房システムにおいても、長時間運転継続時に、床表面温度が40℃程度にまで達することが起こり得るので、ここでも、本発明による通電率低減手段を採用することは有効となる。
好ましくは、前記コントローラには、定常運転モードでの設定温度に対応する通電率を選択するための通電率の差分ΔPyが一定である複数段の目盛りを備えた通電率選択手段が設けられ、該通電率選択手段における通電率差分ΔPyと前記通電率低減手段差における通電率差分ΔPxとが等しく設定され、前記外部からの操作は前記通電率選択手段における目盛りを一段上の目盛りに切り替える操作で行いうるようにされる。
この場合、使用者がコントローラの電源スイッチをONにし、希望する設定温度レベルに対応する目盛り(例えば100%通電率)を選択すると、一定時間経過後に、選択した目盛りに対応した通電率(100%)での定常運転モードに入り、床表面温度は設定温度帯に維持される。その状態が長時間継続すると、前記のように通電率ΔPx(またはΔPx1,ΔPx2)の自動低減が起こり、床表面温度が異常上昇するのを回避できる。外気温度が低下して床表面温度が低下した場合に、使用者は、前記通電率選択手段を操作してその目盛りを一段上の目盛りに切り替える。その操作により、通電率はΔPyだけ高い値となり、ΔPyはΔPx(またはΔPx1,ΔPx2)と等しい値に設定されているので、結果として、コード状電気ヒータへの通電率は低減前の状態に復帰する。それにより、床表面温度が低下するのを阻止することができる。
なお、本発明における電気式床暖房システムの全体的な構成に特に制限はなく、従来知られている任意の構成、例えば、コード状電気ヒータを床下地の上に配設した後にその上から木質系床材を置くようにして施工された形態のもの、あるいはコード状電気ヒータを一体に組み込んだ木質系床材を電気的に接続しながら床下地の上に置くようにして施工された形態のもの、などをすべてが含まれる。
本発明によれば、発熱源としてコード状電気ヒータを用い、床表面温度の制御方式として通電率制御方式を採用した電気式床暖房システムにおいて、外気温度に変化がない環境下で長時間通電を継続する場合であっても、最初に設定した設定温度帯(レベル)以上に床表面温度が上昇するのを確実に回避することができ、使用者に過昇温による不快感を与えたり、熱閉塞現象による低温火傷を生じさせたりするのを確実に回避することができる。また、消費電力を低減することもでき、省エネルギー運転が可能となる。
また、外気温度が低下して放熱により床表面温度が低下した場合でも、容易に温度低下以前の状態に戻すことができる。
以下、本発明を実施の形態により説明する。図1は本発明による電気式床暖房システムを示す概略図であり、図2は全体の制御系を示すブロック図である。
図1において、床下地10の上に発熱源としてのコード状電気ヒータ11が配置され、その上にコード状電気ヒータ11を収容する凹溝を裏面に形成した多数枚の木質系床材12が敷設されて、電気式床暖房フロアを作っている。図示しないが、コード状電気ヒータを一体に組み込んだ木質系床材を電気的に接続しながら床下地の上に置くようにして電気式床暖房フロアを作るようにしてもよい。いずれにおいても、コード状電気ヒータ11には配線13を介して外部からの商用電力が供給され、配線途中にはコントローラ20が取り付けてある。
図2は電気式床暖房システム全体の制御系を示すブロック図であり、本発明による電気式床暖房システムは、前記コントローラ20と該コントローラ20により制御された通電率で駆動されるコード状電気ヒータ11とからなる。コントローラ20は制御部30を備え、制御部30にはタイマー31とディップスイッチ32が接続し、さらに、操作盤40と記憶部50と駆動回路60が接続している。
操作盤40には、システム全体のON−OFFスイッチ41、使用者が定常運転時での設定温度レベルLを選択するための押しボタン42,必要な場合に設けられる通電率復帰用スイッチ43,選択した設定温度レベルLに対応する目盛りMや時刻等を表示するィスプレー44などが備えられる。
記憶部50は、定常運転モード継続時間tと通電率低減量ΔPxとの関係を定めた通電率低減テーブルT1と、使用者が選択する定常運転時の設定温度レベルLに対応する目盛りMと通電率との関係を定めた温度設定テーブル(通電率設定テーブル)T2とを格納している。通電率低減テーブルT1の一例が図3に示される。この例では、通電開始時を含むタイマーリセット時の通電率Ps%に対して、時間t1(例えば4時間)経過時の通電率P1はPs−5%、時間t2(例えば8時間)経過時の通電率P2はPs−10%、すなわち、当初通電率Psに対して、予め定めた時間tが経過するごとに、差分ΔPx=5%ずつ通電率を低減するように定められている。
図4は温度設定テーブルT2の一例を示す。この例では、通電率P%が差分Py=5%で100%から35%まで刻まれており、それに対応して、いずれも10〜1の10段階の目盛りが振られた3種のフィールドテーブル(F1,F2,F3)が設けてある。フィールドテーブルF1は最大目盛り10が通電率Pmax=100%に対応し、以下順次下降していき、最小目盛り1は通電率Pmin=55%に対応している。フィールドテーブルF2は最大目盛り10が通電率Pmax=90%に対応し、以下順次下降していき、最小目盛り1は通電率Pmin=45%に対応している。フィールドテーブルF3は最大目盛り10が通電率Pmax=80%に対応し、以下順次下降していき、最小目盛り1は通電率Pmin=35%に対応している。
コントローラ20において、前記温度設定テーブルT2の3つのフィールドテーブルF1,F2,F3のいずれかが前記したディップスイッチ32の操作により選択され、選択されたフィールドテーブルFiにおける目盛りMiに対応する通電率Piの情報が制御部30に取り込まれる。なお、フィールドテーブルFの数は3つに限ることはなく、最大目盛り10に対応する通電率Pmaxの値を異ならせてさらに多くのフィールドテーブルFを設定してもよい。
駆動回路60は電源線13からヒータ11へ給電するための回路であり、通電率制御を行う手段の一例としてのスイッチング回路61を内蔵する。スイッチング回路61は1個または2個以上のリレーを備え、各リレーの開閉を制御部30からの指令で可変することでヒータ11への通電率Pを制御するものであり、それ自体は公知のものである。
制御部30は、図3に示すように、スイッチング回路61に対してリレーの開閉周期Tの信号を送出する。この信号はハイレベル期間t1でスイッチング回路61を導通状態とし、ローレベル期間t2でスイッチング回路61を非導通状態とする。t1/t2の比を適宜の回路で制御することにより、設定した通電率Pが得られる。
このコントローラ20において、使用者は、使用開始時にON−OFFスイッチ41をONにし、押しボタン42を所要回数押して温度設定レベルLを選択する。押した回数は制御部30のカウンターに取り込まれ、選択した温度設定目盛りMiがディスフレー44に表示される。100%通電率での立ち上げ運転モードが開始し、例えば30分程度の時間が経過すると定常運転モードに切り替わる。制御部30は、使用者が選択した温度設定目盛りMiに対応した通電率Piに対応するハイレベル期間t1の信号をスイッチング回路51に送り込み、温度設定目盛りMiに対応した床表面温度での床暖房が継続運転される。なお、この運転態様およびそのためのシステム構成等は従来知られたものであり、詳細な説明は省略する。
本発明によるコントローラ20は、タイマー31で予め設定した時間tが経過したときに、予め設定した差分ΔPxだけ通電率を自動的に低減する通電率低減手段をさらに備えている点で、従来知られたコントローラと相違する。以下に、その相違点を中心に説明する。
すなわち、本発明によるコントローラ20の記憶部50には、前記したように、通電が開始してタイマー31がリセットされたときのコード状電気ヒータ11への通電率Psと、それが所定時間ti経過した後(例えば4時間と8時間経過後)の通電率Piを定めた通電率低減テーブルT1(図3)が格納されており、制御部30は時間経過と共にその通電率低減テーブルT1に設定された信号をスイッチング回路61に送り込む。それにより、通電率は経時的に自動的に低減される。このように通電率を自動的に低減する手段を持つことにより、通電率100%付近で定常運転が長時間継続しているときに起こることのある、床表面温度の異常昇温を抑制することができ、電気式床暖房システムの快適性をより高めることができる。
自動的に通電率が低減した状態での運転が継続しているときに、外気温度が大きく降下すると、床暖房の熱量が不足する場合がある。本発明によるコントローラ20では、そのときに使用者が通電率復帰用スイッチ43を押すことにより(または後記するように押しボタン42を押すことにより)、それを解消することができる。すなわち、通電率復帰用スイッチ43からの信号は制御部30に送られ、制御部30は通電率低減テーブルT1における一つ前のステップの通電率に対応する信号をスイッチング回路51に送り込むようにされている。すなわち、t1(4時間)が経過して通電率P1での定常運転が継続しているときに、通電率復帰用スイッチ43をONすると、差分ΔPx=5%低減前の通電率、すなわち、タイマーリセット時の通電率Psに復帰した状態での定常運転が開始する。必要な場合には、タイマー31をリセットして、時間計測を再開する。t2(8時間)が経過して通電率P2での定常運転が継続しているときに、通電率復帰用スイッチ43をONすると、差分ΔPx×2=10%低減前の通電率、すなわち、t1(4時間)経過時の通電率Ps−5%に復帰した状態での定常運転が開始する。さらに連続して通電率復帰用スイッチ43を押すと、通電率Psにまで復帰する。
なお、この例において、通電率低減テーブルT1での差分ΔPxと温度設定テーブルT2での差分ΔPyは共に5%と等しく設定されているので、前記した通電率復帰用スイッチ43の機能を使用者が定常運転時での設定温度レベルLを選択するための押しボタン42に持たせることもできる。以下に、その場合を例として、電気式床暖房システムの運転操作の一例を図6,図7を参照して説明する。
本発明による電気式床暖房システムの施工に際して、施工業者は、ディップスイッチ32を操作して、当該施工現場に最適な温度設定目盛り群すなわちフィールドテーブルFiを温度設定テーブルT2から選択する。例えば、施工現場が寒冷地である場合には、最大目盛り10での通電率Pmaxが100%であるフィールドテーブルF1にする。施工現場が比較的に温暖な地域である場合には、最大目盛り10での通電率Pmaxが80%であるフィールドテーブルF3にする。ここでは、フィールドテーブルF1を選択したとして、電気式床暖房システムの運転操作の一例を説明する。また、前記のように、定常運転を長時間継続したときに床表面温度に異常昇温が生じるのは、通電率が設定最大値近傍の場合がほとんどである。そのために、以下の説明では、使用者が定常運転モードでの設定温度レベルとしてフィールドテーブルF1の目盛り10または9を選択した場合を例とする。
使用者は、操作盤40のON−OFFスイッチ35をONする(ステップ301)。制御部30は予め選択してあるディップスイッチ32を読み込み、温度設定テーブルT2のフィールドテーブルF1についての情報を取り込む(ステップ302)。使用者は、操作盤40の押しボタン42を所要回数押して定常運転時の設定温度レベルLに対応する目盛りMiを選定する(ステップ303)。それにより、記憶部50には温度設定目盛りMiが読み込まれ(ステップ304)、ディスプレー44には対応する目盛り10または9が表示される。タイマーがリセットされ立ち上げ運転が始まる(ステップ305)。
制御部30は目盛りMiがM10またはM9か、それ以外かを判断する(ステップ306)。目盛りMiがM8〜M1の場合は、立ち上げ運転からM8〜M1に対応する通電率P(Mi)での定常運転に移行して従来通りの運転を継続する(ステップ400)。目盛りMiがM10またはM9の場合は、立ち上げ運転から通電率P(10)またはP(9)での定常運転を継続する(ステップ307)。
タイマー31はタイマーリセット時からの時間t1が経過したかどうかを監視する(ステップ308)。時間t1(例えば4時間)が経過した時点で、制御部30は通電率を5%低減する(ステップ309)。通電率P(10)−5%またはP(9)−5%の運転が継続する(ステップ310)。通電率P(10)−5%はP(9)の通電率であり、またP(9)−5%はP(8)の通電率に相当するので、ディスプレー44の目盛り表示は9または8に変更される。
使用者は床表面温度の低下を感じ床表面温度を高くしようとする。そのとき使用者は押しボタン42(または通電率復帰用スイッチ43)を押して目盛りを一つあげる(ステップ311)。フィールドテーブルF1の1目盛りの通電率差分ΔPyは5%であり、通電率低減テーブルT1の通電率差分ΔPxと等しいので、通電率P(10)または通電率(9)での定常運転が開始する(ステップ312)。タイマーがリセットされる(ステップ313)。ディスプレー44の目盛り表示も10または9に変更される。使用者が押しボタン42を操作しない場合には、そのまま運転が継続する(ステップ314)。
タイマー31はタイマーリセット時からの時間t2が経過したかどうかを監視する(ステップ315)。時間t2(例えば8時間)が経過した時点で、制御部30は通電率を再び5%低減する(ステップ316)。それにより、通電率P(10)−10%またはP(9)−10%の運転が継続する(ステップ317)。通電率P(10)−10%はP(8)の通電率であり、またP(9)−10%はP(7)の通電率に相当するので、ディスプレー44の目盛り表示は8または7に変更される。
この状態で使用者は床表面温度の低下を感じ床表面温度を高くしようとする。このときの手順は実質的にステップ311以降と同じであり、使用者は押しボタン42を押して目盛りを一つあげる(ステップ318)ことにより、通電率P(9)または通電率(8)での定常運転が開始する(ステップ319)。そして、ディスプレー44の目盛り表示も9または8に変更され、そのまま運転が継続する(ステップ320)。
なお、上記の説明では、温度設定テーブルT2におけるフィールドテーブルF(F1,F2,F3)の選択手段としてディップスイッチ32を例示したが、ディップスイッチ32は例示であり、任意の選択手段を用いることができる。また、通電率を制御するための回路としてリレーを用いたスイッチング回路61を示したが、これも例示であり従来知られた任意の通電率制御手段を用いることができる。
本発明による電気式床暖房システムの一例を示す概略図。 電気式床暖房システム全体の制御系を示すブロック図。 定常運転モード継続時間tと通電率低減量ΔPxとの関係を定めた通電率低減テーブルT1。 使用者が選択する定常運転時の設定温度レベルLに対応するフィールドテーブルF(F1〜F3)の目盛りMと通電率Pとの関係を定めた温度設定テーブル(通電率設定テーブル)T2。 システムにおける通電率制御を示す波形を説明する図。 制御のフロー図。 制御のフロー図(続き)。
符号の説明
10…床下地、11…コード状電気ヒータ、12…木質系床材、13…配線、20…コントローラ、30…制御部、31…タイマー、32…ディップスイッチ、40…操作盤、42…設定温度レベル設定用の押しボタン、43…通電率復帰用スイッチ、44…ディスプレー、50…記憶部、60…駆動回路、61…スイッチング回路、T1…通電率低減テーブル、T2…温度設定テーブル(通電率設定テーブル)。

Claims (3)

  1. 発熱源であるコード状電気ヒータと、コード状電気ヒータへの通電率を制御する通電率制御手段を少なくとも備えたコントローラとを少なくとも含む電気式床暖房システムであって、
    前記通電率制御手段は、コード状電気ヒータへ通電を開始した後の経過時間を監視するタイマー手段と、該タイマー手段で予め設定した時間tが経過したときに、予め設定した差分ΔPxだけ通電率を自動的に低減する通電率低減手段と、外部からの操作により差分ΔPxだけ低減した通電率を低減前の通電率に復帰させる手段、とを備えていることを特徴とする電気式床暖房システム。
  2. 前記通電率制御手段におけるタイマー手段は、同じまたは異なる間隔の設定時間を経時的に連続して多段に設定できるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の電気式床暖房システム。
  3. 前記コントローラは、定常運転モードでの設定温度に対応する通電率を選択するための通電率の差分ΔPyが一定である複数段の目盛りを備えた通電率選択手段が設けられており、該通電率選択手段における通電率差分ΔPyと前記通電率低減手段における通電率差分ΔPxとが等しく設定されており、前記外部からの操作は前記通電率選択手段における目盛りを一段上の目盛りに切り替える操作であることを特徴とする請求項1または2に記載の電気式床暖房システム。
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