JP4684341B2 - 光ピックアップ装置、光ディスク装置および焦点調整方法 - Google Patents

光ピックアップ装置、光ディスク装置および焦点調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ピックアップ装置、光ディスク装置および焦点調整方法に関するものであり、特に、複数の記録層が積層された記録媒体に対して記録/再生を行う際に用いて好適なものである。
近年、光ディスクの大容量化に伴い、記録層の多層化が進んでいる。一枚のディスク内に複数の記録層を含めることにより、ディスクのデータ容量を顕著に高めることができる。記録層を積層する場合、これまでは片面2層が一般的であったが、最近では、さらに大容量化を進めるために、片面に3層以上の記録層を配することも検討されている。ここで、記録層の積層数を増加させると、ディスクの大容量化を促進できる。しかし、その一方で、記録層間の間隔が狭くなり、層間クロストークによる信号劣化が増大する。
記録層を多層化すると、記録/再生対象とされる記録層(ターゲット記録層)からの反射光が微弱となる。このため、ターゲット記録層の上下にある記録層から、不要な反射光(迷光)が光検出器に入射すると、検出信号が劣化し、フォーカスサーボおよびトラッキングサーボに悪影響を及ぼす惧れがある。したがって、このように記録層が多数配されている場合には、適正に迷光を除去して、光検出器からの信号を安定化させる必要がある。
以下の特許文献1には、ピンホールを用いて迷光を除去する技術が、特許文献2には、1/2波長板と偏光光学素子を組み合わせることにより迷光を除去する技術が、それぞれ記載されている。
特開2006−260669号公報 特開2006−252716号公報
上記特許文献1の技術によれば、ターゲット記録層から反射されたレーザ光(信号光)の収束位置にピンホールを正確に位置づける必要があるため、ピンホールの位置調整作業が困難であるとの課題がある。位置調整作業を容易にするためピンホールのサイズを大きくすると、迷光がピンホールを通過する割合が増加し、迷光による信号劣化を効果的に抑制できなくなる。
また、特許文献2の技術によれば、迷光を除去するために、1/2波長板と偏光光学素子が2つずつ必要である他、さらに、2つのレンズが必要であるため、部品点数とコストが増加し、また、各部材の配置調整が煩雑であるとの課題がある。また、これらの部材を並べて配置するスペースが必要となり、光学系が大型化するとの課題もある。
なお、光ピックアップ装置または光ディスク装置においては、ディスクによって反射されたレーザ光の光量分布の偏りに基づいてトラッキングエラー信号が生成される。かかるトラッキングエラー信号には、装置内に配された光学素子の位置がレーザ光軸に対してずれることによりDC成分が重畳されることがある。かかるDC成分は、光学系の設置時や、経時劣化時など、所定のタイミングで抑制されるのが望ましい。
本発明は、このような課題を解消するためになされたものであり、簡素な構成にて効果的に迷光を除去することができ、加えて、トラッキングエラー信号に生じるDC成分を効果的に抑制できるようにする光ピックアップ装置および光ディスク装置を提供することを目的とする。
請求項1の光ピックアップ装置は、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光をディスク上に収束させる対物レンズと、前記ディスクによって反射された前記レーザ光に非点収差を導入して、第1の方向に前記レーザ光が収束することによって生じる第1の焦線位置と、前記第1の方向に垂直な第2の方向に前記レーザ光が収束することによって生じる第2の焦線位置とを前記レーザ光の進行方向に互いに離間させる非点収差素子と、前記ディスクによって反射された前記レーザ光の光束を、前記第1の方向と前記第2の方向にそれぞれ平行な第1および第2の直線によって4分割し、これら4つの光束の進行方向を互いに異ならせて離散させ、離散された前記4つの光束が光検出器の受光面上において直方形の異なる4つの頂角の位置にそれぞれ導かれるよう、前記4つの光束の進行方向を変化させる分光素子と、前記第1および第2の直線にそれぞれ45°の角度をもつ第3および第4の直線によってそれぞれ2分割したセンサにより、前記分光素子によって分割された各光束をそれぞれ受光する光検出器と、前記4つの光束のうち、前記トラック像に対して垂直な方向にある2つの光束の光量バランスを算出する第1の演算部と、前記4つの光束のうち、前記トラック像に対して平行な方向にある2つの光束の前記トラック像に対して垂直な方向の光量バランスを算出する第2の演算部とにより、トラッキングエラー信号を生成する演算部と、前記レーザ光の光軸に対する前記分光素子の位置ずれよってトラッキングエラー信号に生じるDC成分を抑制するための補正値を保持したメモリと、を有することを特徴とする。
請求項2の光ディスク装置は、光ピックアップ装置と、前記光ピックアップ装置から出力される信号を演算する演算回路と、制御パラメータを保持するメモリとを備える。ここで、前記光ピックアップ装置は、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光をディスク上に収束させる対物レンズと、前記ディスクによって反射された前記レーザ光に非点収差を導入して、第1の方向に前記レーザ光が収束することによって生じる第1の焦線位置と、前記第1の方向に垂直な第2の方向に前記レーザ光が収束することによって生じる第2の焦線位置とを前記レーザ光の進行方向に互いに離間させる非点収差素子と、前記ディスクによって反射された前記レーザ光の光束を、前記第1の方向と前記第2の方向にそれぞれ平行な第1および第2の直線によって4分割し、これら4つの光束の進行方向を互いに異ならせて離散させ、離散された前記4つの光束が光検出器の受光面上において直方形の異なる4つの頂角の位置にそれぞれ導かれるよう、前記4つの光束の進行方向を変化させる分光素子と、前記第1および第2の直線にそれぞれ45°の角度をもつ第3および第4の直線によってそれぞれ2分割したセンサにより、前記分光素子によって分割された各光束をそれぞれ受光する光検出器とを備え、前記メモリは、前記レーザ光の光軸に対する前記分光素子の位置ずれよってトラッキングエラー信号に生じるDC成分を抑制するための補正値を保持し、前記演算回路は、前記4つの光束のうち、前記トラック像に対して垂直な方向にある2つの光束の光量バランスを算出する第1の演算部と、前記4つの光束のうち、前記トラック像に対して平行な方向にある2つの光束の前記トラック像に対して垂直な方向の光量バランスを算出する第2の演算部とにより、トラッキングエラー信号を生成する演算部と、前記演算部からの出力を前記補正値に基づいて補正する補正部と、を有することを特徴とする。
請求項3の光ディスク装置は、請求項2に記載の光ディスク装置において、前記非点収差素子は、前記第1の方向と前記第2の方向が前記ディスクからのトラック像の方向に対して45°傾くように配置され、前記補正部は、前記第1の演算部からの出力を前記メモリに保持された第1の補正値に基づいて補正する第1の補正部を有することを特徴とする。
請求項4の光ディスク装置は、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記補正部は、前記第2の演算部からの出力を前記メモリに保持された第2の補正値に基づいて補正する第2の補正部を有することを特徴とする。
請求項5の光ディスク装置は、請求項3に記載の光ディスク装置において、前記トラック像に対して垂直な方向にある2つの光束に基づく前記光検出器からの信号をそれぞれ信号SP1、SP2とするとき、前記信号SP1、SP2の高周波成分をカットするローパスフィルタと、前記ローパスフィルタによって高周波成分がカットされた前記信号SP1とSP2の比率を演算して前記第1の補正値を算出する補正値演算部とを有することを特徴とする。
請求項6の焦点調整方法は、照射光の焦点を目標面上のトラックに追従させる焦点調整方法であって、前記目標面によって反射された前記照射光に非点収差を導入して、第1の方向に前記照射光が収束することによって生じる第1の焦線位置と、前記第1の方向に垂直な第2の方向に前記照射光が収束することによって生じる第2の焦線位置とを前記照射光の進行方向に互いに離間させ、前記目標面によって反射された前記照射光の光束を、前記第1の方向と前記第2の方向にそれぞれ平行な第1および第2の直線によって4分割した4つの光束の進行方向を互いに異ならせて、これら4つの光束を離散させ、離散後の各光束が光検出器の受光面上において直方形の異なる4つの頂角の位置にそれぞれ導かれるようにし、前記4つの光束の光量バランスから非点収差法に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、生成したフォーカスエラー信号に基づいて前記照射光の光軸方向における前記焦線の位置を調節し、前記目標面によって反射された前記レーザ光の、前記トラックの回折像に垂直な方向の光量バランスに基づいてプッシュプル信号を生成し、生成したプッシュプル信号に基づいて前記照射光の前記トラックを横切る方向における前記焦線の位置を調節し、前記トラックを横切る方向における前記焦線の位置調節の前に、前記トラックが形成されていない平坦な反射面に前記照射光を収束させたときの、前記回折像に垂直な方向の光量バランスに基づいて、前記プッシュプル信号のDC成分を抑制するための補正値を求め、求めた補正値に基づいて前記プッシュプル信号を補正し、補正した前記プッシュプル信号に基づいて前記トラックを横切る方向における前記焦線の位置を調節することを特徴とする。
発明によれば、簡素な構成にて効果的に迷光を除去することができ、また、トラッキングエラー信号に生じるDC成分を抑制することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、あくまでも、本発明を実施する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態によって何ら制限されるものではない。
実施形態に係る技術原理(光線の進み方)を説明する図である。 実施形態に係る技術原理(光線の進み方)を説明する図である。 実施形態に係る技術原理(光線の進み方)を説明する図である。 実施形態に係る技術原理(光線の進み方)を説明する図である。 実施形態に係る技術原理(分割パターンと光束の分布)を説明する図である。 実施形態に係る技術原理(分割パターンと光束の分布)を説明する図である。 実施形態に係る技術原理(分割パターンと光束の分布)を説明する図である。 実施形態に係る技術原理(分割パターンと光束の分布)を説明する図である。 実施形態に係る技術原理(角度付与と光束の分布)を説明する図である。 実施の形態に係るセンサパターンの配置方法を示す図である。 角度調整素子の位置ずれによりプッシュプル信号にDC成分が重畳することを説明する図である。 プッシュプル信号のDC成分を検証(シミュレーション)するために用いた光学系を示す図である。 角度調整素子の位置ずれが生じたときの信号光の光量バランスを検証したシミュレーション結果を示す図である。 角度調整素子の位置ずれが生じたときの信号PP1、PP2の状態を検証したシミュレーション結果を示す図である。 実施例に係る光ピックアップ装置の光学系および光ディスク装置の構成を示す図である。 実施例に係る角度調整素子の構成例を示す図である。 実施例に係る演算処理部の構成を示す図である。 実施例に係る演算処理部の構成を示す図である。 実施例および本発明の技術原理の好ましい適用範囲を示す図である。 実施例に係る角度調整素子と光検出器の位置調整を説明する図である。 変更例に係るピックアップ装置の光学系および光ディスク装置の構成を示す図である。 変更例に係る演算処理部の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
<技術的原理>
まず、図1ないし図10を参照して、本実施の形態に適用される技術的原理について説明する。
図1(a)は、ターゲット記録層によって反射されたレーザ光(信号光)が、平行光の状態でアナモレンズ等の非点収差素子に入射されたときの信号光と迷光の収束状態を示す図である。なお、“迷光1”は、レーザ光入射面側から見てターゲット記録層よりも一つ奥側にある記録層にて反射されたレーザ光であり、“迷光2”は、ターゲット記録層よりも一つ手前にある記録層にて反射されたレーザ光である。また、同図は、信号光がターゲット記録層にフォーカス合わせされたときの状態を示している。
図示の如く、アナモレンズの作用により、図中の“曲面方向”に信号光が収束することによって面S1に焦線が生じ、さらに、この曲面方向に垂直な図中の“平面方向”に信号光が収束することによって面S2に焦線が生じる。そして、面S1と面S2の間の面S0において、信号光のスポットが最小(最小錯乱円)となる。非点収差法に基づくフォーカス調整では、面S0に光検出器の受光面が置かれる。なお、ここではアナモレンズにおける非点収差作用を簡単に説明するために、便宜上、“曲面方向”と“平面方向”と表現しているが、実際には、互いに異なる位置に焦線を結ぶ作用がアナモレンズによって生じれば良く、図1中の“平面方向”においてアナモレンズが曲率を持っていても良い。なお、アナモレンズに収束状態でレーザ光が入射する場合は、“平面方向”におけるアナモレンズの形状は直線状(曲率半径=∞)となり得る。
なお、同図(a)に示す如く、迷光1の焦線位置(同図では、非点収差素子による2つの焦線位置の間の範囲を“収束範囲”と示す)は、信号光の焦線位置よりも非点収差素子に接近しており、また、迷光2の焦線位置は、信号光の焦線位置よりも非点収差素子から離れている。
図1(b)〜(e)は、それぞれ、平行光部分および面S1、S0、S2上における信号光のビーム形状を示す図である。真円で非点収差素子に入射した信号光は、面S1上で楕円となり、面S0上で略真円となった後、面S2上にて再び楕円となる。ここで、面S1上のビーム形状と面S2上のビーム形状は、それぞれの長軸が互いに垂直の関係となっている。
ここで、同図(a)および(b)のように、平行光部分におけるビームの外周に、反時計方向に8つの位置(位置1〜8:同図では丸囲み数字で表記)を設定すると、位置1〜8を通る光線は、非点収差素子によってそれぞれ収束作用を受ける。なお、位置4と位置8は、曲面方向に平行な直線にて平行光部分のビーム断面を2分割する場合の分割線上に位置しており、位置2と位置6は、平面方向に平行な直線にて平行光部分のビーム断面を2分割する場合の分割線上に位置している。位置1、3、5、7はそれぞれ、位置2、4、6、8によって区分される外周円弧の中間にある。
平行光部分において位置4と位置8を通る光線は、面S1で曲面方向の焦線へと収束された後に面S0へと入射する。このため、これら位置4、8を通る光線は、面S0上において、同図(d)に示す位置4、8を通る。同様に、平行光部分において位置1、3、5、7を通る光線も、面S1にて曲面方向の焦線へと収束された後に面S0へと入射するため、面S0上では、同図(d)に示す位置1、3、5、7を通る。これに対し、平行光部分において位置2、6を通る光線は、面S1で曲面方向の焦線へと収束されずに面S0へと入射する。このため、これら位置2、6を通る光線は、面S0上において、同図(d)に示す位置2、6を通る。
図2(b)〜(e)は、それぞれ、平行光部分および面S1、S0、S2上における迷光1のビーム形状と光線通過位置を示す図である。同図(b)に示すように、迷光1の外周にも、上記信号光の場合と同様に8つの位置1〜8を設定すると、これら8つの位置1〜8を通る光線は、曲面方向の焦線および平面方向の焦線の何れかに収束された後に面S0へと入射する。このため、平行光部分において位置1〜8を通る光線は、面S0上において、それぞれ、同図(d)に示す位置1〜8を通る。
図3(b)〜(e)は、それぞれ、平行光部分および面S1、S0、S2上における迷光2のビーム形状と光線通過位置を示す図である。同図(b)に示すように、迷光2の外周にも、上記信号光の場合と同様に8つの位置1〜8を設定すると、これら8つの位置1〜8を通る光線は、曲面方向の焦線と平面方向の焦線の何れへも収束されることなく面S0へと入射する。このため、平行光部分において位置1〜8を通る光線は、面S0上において、それぞれ、同図(d)に示す位置1〜8を通る。
図4は、以上に説明した平行光部分および面S1、S0、S2上におけるビーム形状と光線の通過位置を、信号光、迷光1および迷光2を対比して示す図である。同図中の(c)の段を対比して分かるとおり、平行光部分において位置1を通過した信号光、迷光1および迷光2の光束は、それぞれ、面S0上において、互いに異なる外周位置を通過する。同様に、平行光部分において位置3,4,5,7,8を通過した信号光、迷光1および迷光2の光束も、面S0において、互いに異なる外周位置を通過する。平行光部分において位置2,6を通過した信号光と迷光2の光束は、面S0において、同じ外周位置を通過する。この場合も、平行光部分において位置2,6を通過した信号光と迷光1の光束は、面S0において、互いに異なる外周位置を通過し、また、平行光部分において位置2、6を通過した迷光1と迷光2の光束は、面S0において、互いに異なる外周位置を通過する。
次に、以上の現象を考慮して、平行光部分における信号光および迷光1、2の領域分割パターンと、面S0上における信号光および迷光1、2の照射領域との関係について検討する。
まず、図5(a)に示すように、平行光部分における信号光および迷光1、2を、平面方向と曲面方向に対して45°傾いた2つの直線で分割し、4つの光束領域A〜Dに区分したとする。なお、この分割パターンは、従来の非点収差法に基づく領域分割に対応するものである。
この場合、上述の現象により、光束領域A〜Dの信号光は、面S0上において、同図(b)のように分布する。また、光束領域A〜Dの迷光1および迷光2は、上述の現象により、それぞれ、同図(c)および(d)のように分布する。
ここで、面S0上における信号光と迷光1、2を光束領域毎に取り出すと、各光の分布は、図6(a)ないし(d)のようになる。この場合、各光束領域の信号光には、同じ光束領域の迷光1および迷光2の何れか一方が必ず重なる。このため、各光束領域の信号光を光検出器上のセンサパターンで受光すると、少なくとも、同じ光束領域における迷光1または迷光2が対応するセンサパターンに同時に入射し、これにより検出信号に劣化が生じる。
これに対し、図7(a)に示すように、平行光部分における信号光および迷光1、2を、平面方向と曲面方向に平行な2つの直線で分割し、4つの光束領域A〜Dに区分したとする。この場合、上述の現象から、光束領域A〜Dの信号光は、面S0上において、同図(b)のように分布する。また、光束領域A〜Dの迷光1および迷光2は、上述の現象により、それぞれ、同図(c)および(d)のように分布する。
ここで、面S0上における信号光と迷光1、2を光束領域毎に取り出すと、各光の分布は、図8(a)ないし(d)のようになる。この場合、各光束領域の信号光には、同じ光束領域の迷光1および迷光2の何れも重ならない。このため、各光束領域内の光束(信号光、迷光1、2)を異なる方向に離散させた後に、信号光のみをセンサパターンにて受光するように構成すると、対応するセンサパターンには信号光のみが入射し、迷光の入射を抑止することができる。これにより、迷光による検出信号の劣化を回避することができる。
以上のように、信号光および迷光1、2を平面方向と曲面方向に平行な2つの直線で4つの光束領域A〜Dに分割し、これら光束領域A〜Dを通る光を分散させて面S0上において離間させることにより、信号光のみを取り出すことができる。本実施の形態は、この原理を基盤とするものである。
図9は、図7(a)に示す4つの光束領域A〜Dを通る光束(信号光、迷光1、2)の進行方向を、それぞれ、異なる方向に、同じ角度だけ変化させたときの、面S0上における信号光と迷光1、2の分布状態を示す図である。ここでは、同図(a)に示すように、光束領域A〜Dを通る光束(信号光、迷光1、2)の進行方向が、それぞれ、方向Da、Db、Dc、Ddに、同じ角度量α(図示せず)だけ変化している。なお、方向Da、Db、Dc、Ddは、平面方向と曲面方向に対して、それぞれ、45°の傾きを持っている。
この場合、方向Da、Db、Dc、Ddにおける角度量αを調節することにより、S0平面上において、同図(b)に示すように各光束領域の信号光と迷光1、2を分布させることができる。その結果、図示の如く、信号光のみが存在する信号光領域をS0平面上に設定することができる。この信号光領域に光検出器のセンサパターンを設定することにより、各領域の信号光のみを、対応するセンサパターンにて受光することができる。
図10は、センサパターンの配置方法を説明する図である。同図(a)および(b)は、従来の非点収差法に基づく光束の分割方法とセンサパターンを示す図であり、同図(c)および(d)は、上述の原理に基づく光束の分割方法とセンサパターンを示す図である。ここで、トラック方向は、平面方向および曲面方向に対して45°の傾きを持っている。なお、同図(a)および(b)には、説明の便宜上、光束が8つの光束領域a〜hに区分されている。また、トラック溝による回折の像(トラック像)が実線で示され、オフフォーカス時のビーム形状が点線によって示されている。
なお、トラック溝による信号光の0次回折像と一次回折像の重なり状態は、波長/(トラックピッチ×対物レンズNA)で求められることが知られており、同図(a)、(b)、(d)のように、4つの光束領域a、d、e、hに一次回折像が収まる条件は、波長/(トラックピッチ×対物レンズNA)>√2となる。
従来の非点収差法では、光検出器のセンサP1〜P4(4分割センサ)が同図(b)のように設定される。この場合、光束領域a〜hの光強度に基づく検出信号成分をA〜Hで表すと、フォーカスエラー信号FEとプッシュプル信号PPは、
FE=(A+B+E+F)−(C+D+G+H) …(1)
PP=(A+B+G+H)−(C+D+E+F) …(2)
の演算により求まる。
これに対し、上記図9(b)の分布状態では、上述の如く、信号光領域内に、図10(c)の状態で信号光が分布している。この場合、同図(a)に示す光束領域a〜hを通る信号光は、同図(d)のようになる。すなわち、同図(a)の光束領域a〜hを通る信号光は、光検出器のセンサパターンが置かれる面S0上では、同図(d)に示す光束領域a〜hへと導かれる。
したがって、同図(d)に示す光束領域a〜hの位置に、同図(d)に重ねて示す如くセンサP11〜P18を設定すれば、同図(b)の場合と同様の演算処理によって、フォーカスエラー信号とプッシュプル信号を生成することができる。すなわち、この場合も、光束領域a〜hの光束を受光するセンサパターンからの検出信号をA〜Hで表すと、同図(b)の場合と同様、フォーカスエラー信号FEとプッシュプル信号PPは、上記式(1)、(2)の演算により取得することができる。
以上のように、本原理によれば、平行光部分における信号光および迷光1、2を、図1の平面方向と曲面方向に平行な2つの直線で4つの光束領域A〜Dに分割し、これら光束領域A〜Dを通る光を分散させ、さらに、分散させた後の各光束領域A〜Dにおける信号光を、2分割された受光部(2分割センサ)によって個別に受光することにより、従来の非点収差法に基づく場合と同様の演算処理にて、フォーカスエラー信号とプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)を生成することができる。
ところで、図9(a)に示す光束領域A〜Dを通る光束(信号光、迷光1、2)が、面S0上で図9(b)に示す分布状態となるために、実際の光学系では、各光束領域を通る光束の進行方向を変化させる角度調整素子が用いられる。しかしながら、角度調整素子の位置が、ディスクからの反射光のトラック像の方向に対して垂直な方向にずれていると、上記式(2)により生成されたプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)に、角度調整素子の位置ずれに基づくDC成分が重畳されるとの問題が生じる。
図11は、角度調整素子の位置ずれにより、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)に、DC成分が重畳することを説明する図である。同図(a)、(b)は、角度調整素子をディスクの反射光の進行方向から見た図であり、同図(c)は、図10(d)で示したセンサP11〜P18を示す図であり、図11(d)は、同図(c)のセンサパターンに入射する信号光の分布を並び替えた図である。
同図(a)に示す如く、角度調整素子は、レーザ光の入射面の上右左下に4つの異なる領域が形成されている。かかる4つの領域は、それぞれ、図9(a)に示す4つの光束領域A〜Dを通るレーザ光を互いに分離させて、光検出面上で、図9(b)に示すように各光束領域を通るレーザ光を分布させる作用を有する。この場合、ディスクからの反射光の光軸が、角度調整素子の4つの異なる領域の交わる点(中心点O)を通るように調整される。
しかしながら、図11(b)に示す如く、角度調整素子がディスクからの反射光のトラック像の方向に対して垂直な方向(図中、上方向)にずれると、光束領域A〜Dを通る信号光は、センサP11〜P18に、同図(c)の如く照射される。同図(c)のセンサパターンに入射する信号光の分布は、頂角が互いに向かい合うよう並び替えられると、同図(d)に示す如く、左右を分割する中心線に対して左右非対称な形状となる。すなわち、角度調整素子の位置ずれにより、センサP11〜P18に入射する信号光に、トラック像の方向に対して垂直な方向に偏りが生じるため、上記式(2)に従って得られるプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)にDC成分が重畳されることとなる。
なお、角度調整素子が、ディスクからの反射光のトラック像の方向に対して平行な方向にずれている場合にも、センサP11〜P18に入射する信号光に偏りが生じる。この場合の偏りは、トラック像の方向に対して平行な方向であるため、上記式(2)に従って得られるプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)にDC成分が重畳されることはない。
このように、角度調整素子が、ディスクからの反射光のトラック像の方向に対して垂直な方向にずれることにより生じるDC成分は、図10(d)に示すセンサパターンにおいて、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)を以下のように修正することにより、効果的に抑制され得る。
以下、本件出願の発明者が行ったシミュレーション結果とともに、DC成分を効果的に抑制可能なプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)の生成手法について説明する。
図12(a)は、本シミュレーションに用いた光学系を示す図である。図中、10は、波長405nmのレーザ光を出射する半導体レーザ、11は、半導体レーザ10から出射されたレーザ光を略全反射する偏光ビームスプリッタ、12は、レーザ光を平行光に変換するコリメートレンズ、13は、コリメートレンズ12側から入射されるレーザ光(直線偏光)を円偏光に変換する1/4波長板、14は、レーザ光のビーム形状をレーザ光軸を中心とする真円に調整するためのアパーチャ、15は、レーザ光をディスク上に収束させる対物レンズ、16は、偏光ビームスプリッタ11を透過したディスクからの反射光に非点収差を導入する検出レンズ、17は、上記図9(a)を参照して説明した作用をレーザ光に付与する角度調整素子、18は、光検出器である。
本光学系の設計条件は、以下の通りである。
(1)往路倍率:10倍
(2)復路倍率:20倍
(3)角度調整素子17によって付与される分光角度:1.9°
(4)角度調整素子17の分光面と光検出器17の検出面の間の距離(空気換算):4mm
(5)角度調整素子17を配さないときの光検出面上におけるスポット径:60μm
(6)角度調整素子17を配したときの光検出面上における各信号光(光束領域A〜Dをそれぞれ通過)の変位距離:100μm
(7)レーザ光の広がり角:垂直広がり角=20.0°、水平広がり角=9.0°
(8)レンズ有効径:φ=2.4mm
(9)対物レンズの開口数:0.85
(10)対物レンズの焦点距離:1.4mm
(11)ディスクのトラックピッチ:0.32μm
上記(1)の往路倍率とは、対物レンズの焦点距離に対するコリメートレンズの焦点距離の比であり、(2)の復路倍率とは、対物レンズの焦点距離に対するコリメートレンズと検出レンズの合成焦点距離の比のことである。本光学系では、ディスクによって反射されたレーザ光(信号光)は、角度調整素子17を除去すると検出面上において最小錯乱円となる。上記(5)のスポット径とは、この最小錯乱円の径のことである。
また、上記(6)の変位距離とは、角度調整素子17を除去したときの検出面上における信号光の光軸中心と、角度調整素子17を配したときの各信号光の頂点位置(図8に示す扇型が直角となる頂点の位置)との間の距離のことである。なお、センサパターンの寸法条件は、図12(b)の通りである。
上記(7)の垂直広がり角とは、光ピックアップ装置10に内蔵されるレーザ素子の半導体層の層間方向におけるレーザ光の広がり角を意味し、水平広がり角とは半導体層に平行な方向におけるレーザ光の広がり角を意味する。ここで、広がり角は、図12(c)に示すように、ピーク強度Pの半分以上の強度を持つビーム部分の広がり角とされている。上記(8)のレンズ有効径とは、アパーチャ14を通過した後、対物レンズ15に入射する際のビームの直径を意味する。
図13は、上記条件のもとで、角度調整素子17の位置ずれがある場合とない場合の信号光の強度をシミュレーションしたシミュレーション結果である。同図上段は、角度調整素子17の位置ずれがない状態で、ディスク上のビームスポットがトラックセンターに位置するときと、トラックセンターからディスク径方向にずれたときの信号光の強度をシミュレーションしたものである。また、同図下段は、角度調整素子17の位置ずれがある状態で、ディスク上のビームスポットがトラックセンターに位置するときと、トラックセンターからディスク径方向にずれたときの信号光の強度をシミュレーションしたものである。なお、図12において、ディスクのトラック溝の方向は、Z軸方向とし、角度調整素子17の位置ずれは、Y軸正方向に30μmとした。
なお、“1/4トラックずれ”は、ビームスポットがトラックセンターからトラックピッチの1/4だけディスク外周方向にずれていることを示しており、“−1/4トラックずれ”は、ビームスポットがトラックセンターからトラックピッチの1/4だけディスク内周方向にずれていることを示している。また、“トラックずれ無し”は、トラックセンターに対するビームスポットのずれ(デトラック)が生じていないことを示している。
図13の上段を参照すると、ビームスポットがトラックセンターに位置づけられている状態では、4つの信号光のうち左右2つの信号光の強度が均等となっており、ビームスポットがトラックセンターからディスク外周方向および内周方向にずれると、ずれ方向に応じて、左右2つの信号光の強度に差が生じている。よって、角度調整素子17の位置ずれがない場合には、左右2つの信号光を受光するセンサからの出力信号をもとに、左右2つの信号光の強度差を求めることにより、適正にプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)を求めることができる。
これに対し、同図の下段左端のシミュレーション結果を参照すると、ビームスポットがトラックセンターに位置づけられているにも関わらず、左右2つの信号光に強度差が生じている。すなわち、ここでは、右側の信号光の強度が左側の信号光の強度よりも大きくなっている。また、同図の下段中央のシミュレーション結果では、上段中央のシミュレーション結果よりも、右側の信号光と左側の信号光の強度差が小さくなっており、逆に、同図の下段右端のシミュレーション結果では、上段右端のシミュレーション結果よりも、右側の信号光と左側の信号光の強度差が大きくなっている。このように、角度調整素子17の位置ずれが生じた場合には、信号光の左右のバランスが不適正となり、このため、左右2つの信号光を受光するセンサからの出力信号をもとに左右2つの信号光の強度差を求めても、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)を適正に求めることができない。すなわち、この場合、プッシュプル信号には、角度調整素子17の位置ずれに基づくDC成分が重畳されることとなる。
次に、4つの信号光のうち上下2つの信号光について検討すると、同図上段の3つのシミュレーション結果では、デトラックの有無に拘わりなく、上下2つの信号光の左右の強度バランスは均等である。他方、同図下段の3つのシミュレーション結果では、デトラックの有無に拘わりなく、上下2つの信号光に同様のひずみが生じており、このひずみによって、上下2つの信号光の左右方向の強度バランスが不均等となっている。すなわち、ここでは、何れの場合も、上下2つの信号光の強度が右側に偏っている。
かかるシミュレーション結果から、角度調整素子17の位置ずれが生じると、左右2つの信号光の強度が左右何れかの方向に偏ることが分かり、また、上下2つの信号光の左右方向の強度が左右何れかの方向に偏ることが分かる。したがって、角度調整素子の位置がずれている場合に、左右2つの信号光の強度比が求められ、上下2つの信号光の左右方向の強度比が求められれば、かかる2つの強度比により、角度調整素子の位置がずれていない場合と同様、適正なプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)が得られる可能性がある。
そこで、本件出願の発明者は、以下に示すように、角度調整素子17がディスクからの反射光のトラック像の方向に対して垂直な方向に位置ずれを生じている場合、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)に含まれるDC成分が抑制可能となり得る演算式を設定した。
図11(c)を参照して、各センサから出力される検出信号を、それぞれ、同図のA〜Hとする。記録層にトラックのない鏡面ディスクにレーザ光が照射されたときの検出信号A〜HをA0〜H0とし、D0+E0、A0+H0、B0+G0、C0+F0を、それぞれ、SP1〜SP4すると、上下2つの信号光の左右方向の強度差を示す補正倍率αと、左右の信号光の強度差を示す補正倍率βは、以下の式によって算出される。
α=SP4/SP3=(C0+F0)/(B0+G0) …(3)
β=SP2/SP1=(A0+H0)/(D0+E0) …(4)
次に、記録層にトラックがある通常のディスクにトラッキングサーボをおこなったときの検出信号A〜HをA1〜H1とし、D1+E1、A1+H1、B1+G1、C1+F1を、それぞれ、PP1R、PP1L、PP2R、PP2Lとする。このとき、左右2つの信号光の強度差に関する信号PP1と、上下2つの信号光の左右方向の強度差に関する信号PP2は、上記式(3)、(4)で求めた補正倍率α、βを用いて強度バランスの補正が行われると、以下の式によって算出される。
PP1=β・PP1R−PP1L=β(D1+E1)−(A1+H1) …(5)
PP2=α・PP2R−PP2L=α(B1+G1)−(C1+F1) …(6)
この場合、トラッキングエラー信号TEは、次式によって求められる。
TE=PP1−PP2 …(7)
なお、上記式(2)に示した従前のプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)は、上記式(5)、(6)においてαおよびβの値を1として(α、βによる補正を行わない)、上記式(7)により求めたトラックングエラー信号TEに対応する。
次に、上記式(5)、(6)に示したPP1、PP2を、シミュレーションにより求め、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)に含まれるDC成分を抑制できるかを検討した。なお、シミュレーションの条件は、上記と同様である。
図14は、シミュレーション結果を示す図である。
同図は、デトラック量を変化させたときの上記信号PP1、PP2の変化を求めたシミュレーション結果である。横軸は、トラックピッチを1として表した場合のデトラック量を示している。なお、同図の“補正前”とは、従前の演算方法、すなわち、α、βで補正を行わない場合(上記式(5)、(6)において、α=1、β=1とした場合と等価)を示し、“補正後”とは、上記式(3)、(4)により求められたα、βを用いて信号PP1、PP2が補正された場合を示している。
図示の如く、補正前のPP1、PP2にはDC成分が重畳しており、PP1、PP2のグラフは上方向にシフトしている。これは、図13の下段で示したシミュレーション結果と一致する。すなわち、角度調整素子の位置ずれが生じていることにより、左右2つの信号光の強度が右方向に偏っており、上下2つの信号光の左右方向の強度が右方向に偏っている。
他方、図示の如く、補正後のPP1、PP2にはDC成分が重畳されておらず、デトラック量が0となるとき、PP1、PP2の検出信号も略0となることが分かる。これにより、上記式(7)により生成されるトラッキングエラー信号TEについても、DC成分が重畳されず、デトラック量が0となるとき、信号値も略0となることが分かる。
以上のシミュレーション結果から分かるとおり、上記式(3)〜(7)の演算により、角度調整素子の位置ずれに拘わらず、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)のオフセット(DC成分)を効果的に抑制することができる。したがって、上記図1〜図10を参照して説明した基本原理に、さらに、上記式(3)〜(7)の演算を適用することにより、迷光の影響が除去された高品質の信号を生成できるとともに、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)のオフセット(DC成分)を効果的に抑制することができる。
<実施例>
以下、上記原理に基づく実施例について説明する。
図15に、本実施例に係る光ピックアップ装置の光学系を示す。なお、同図には、便宜上、関連する回路構成が併せて図示されている。また、同図中のディスクには、複数の記録層が積層して配置されている。
図示の如く、光ピックアップ装置の光学系は、半導体レーザ101と、偏光ビームスプリッタ102と、コリメートレンズ103と、レンズアクチュエータ104と、立ち上げミラー105と、1/4波長板106と、アパーチャ107と、対物レンズ108と、ホルダ109と、対物レンズアクチュエータ110と、検出レンズ111と、角度調整素子112と、光検出器113を備えている。
半導体レーザ101は、所定波長のレーザ光を出射する。半導体レーザ101から出射されるレーザ光の広がり角は、上記シミュレーションの場合と同様、水平広がり角と垂直広がり角が異なっている。
偏光ビームスプリッタ102は、半導体レーザ101から入射されるレーザ光(S偏光)を略全反射するとともに、コリメートレンズ103側から入射されるレーザ光(P偏光)を略全透過する。コリメートレンズ103は、偏光ビームスプリッタ102側から入射されるレーザ光を平行光に変換する。
レンズアクチュエータ104は、サーボ回路203から入力されるサーボ信号に応じてコリメートレンズ103を光軸方向に変位させる。これにより、レーザ光に生じる収差が補正される。立ち上げミラー105は、コリメートレンズ103側から入射されたレーザ光を対物レンズ108に向かう方向に反射する。
1/4波長板106は、ディスクへと向かうレーザ光を円偏光に変換するとともに、ディスクからの反射光をディスクへ向かう際の偏光方向に直交する直線偏光に変換する。これにより、ディスクによって反射されたレーザ光は、偏光ビームスプリッタ102を透過する。
アパーチャ107は、図12におけるアパーチャ14と同様、対物レンズ108に対するレーザ光の有効径が適正となるように、レーザ光のビーム形状を円形形状に調整する。対物レンズ108は、レーザ光をディスク内のターゲット記録層に適正に収束できるよう設計されている。ホルダ109は、1/4波長板106と対物レンズ108を一体的に保持する。対物レンズアクチュエータ110は、従来周知の電磁駆動回路によって構成され、当該回路のうち、フォーカスコイル等のコイル部がホルダ109に装着されている。
検出レンズ111は、ディスクからの反射光に非点収差を導入する。すなわち、検出レンズ111は、図1の非点収差素子に相当する。検出レンズ111は、平面方向と曲面方向が、ディスクからのトラック像に対してそれぞれ45°の傾きとなるよう配置される。
角度調整素子112は、検出レンズ111側から入射されたレーザ光の進行方向を、図9を参照して述べた如く変化させる。すなわち、角度調整素子112は、入射されたレーザ光のうち、図9の光束領域A〜Dを通過する光束の進行方向を、それぞれ、方向Da〜Ddに、同じ角度量αだけ変化させる。なお、角度量αは、面S0上における信号光と迷光1、2の分布状態が、図9(b)の分布状態となるように設定されている。
光検出器113は、図10(d)に示すセンサパターンを有する。光検出器113は、このセンサパターンが図1の面S0の位置に位置づけられるように配置される。光検出器113には、図10(d)に示す8個のセンサP11〜P18が配されており、これらが、各々、図10(d)の光束領域a〜hを通る光束を受光する。
信号演算回路201は、光検出器113の8個のセンサから出力された検出信号を、図10(d)を参照して述べた如く演算処理し、フォーカスエラー信号を生成する。また、信号演算回路201は、これら8個のセンサから出力された検出信号を加算して再生RF信号を生成する。さらに、信号演算回路201は、コントローラ204により設定された補正倍率α、βに基づいて、光検出器113の8個のセンサから出力された検出信号を、上記式(5)〜(7)に従って演算処理し、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)を生成する。生成されたフォーカスエラー信号とプッシュプル信号はサーボ回路203に送られ、再生RF信号は再生回路202とサーボ回路203に送られる。また、信号演算回路201は、後述の如く、上記式(3)、(4)に従って補正倍率α、βを生成し、コントローラ204に出力する。
再生回路202は、信号演算回路201から入力された再生RF信号を復調して再生データを生成する。サーボ回路203は、信号演算回路201から入力されたフォーカスエラー信号とプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)から、フォーカスサーボ信号とトラッキングサーボ信号を生成し、これらを対物レンズアクチュエータ110に出力する。また、サーボ回路203は、信号演算回路201から入力された再生RF信号の品質が最良になるよう、レンズアクチュータ104にサーボ信号を出力する。
コントローラ204は、内蔵メモリに格納されたプログラムに従って各部を制御する。また、コントローラ204は、内部に制御パラメータ格納用のメモリ204aを有する。メモリ204aは、信号演算回路201で生成された補正倍率α、βを格納する。メモリ204aに格納された補正倍率α、βは、信号演算回路201に設定される。信号演算回路201は、設定された補正倍率を用いて、上記式(5)、(6)に従ってプッシュプル信号を生成する。
図16は、角度調整素子112の構成例を示す図である。同図(a)は、回折パターンを有するホログラム素子によって角度調整素子112を構成する場合の構成例を示し、同図(b)および(c)は、多面プリズムによって角度調整素子112を構成する場合の構成例を示している。
まず、同図(a)の構成例において、角度調整素子112は、正方形形状の透明板にて形成され、光入射面にホログラムパターンが形成されている。光入射面は、図示の如く、4つのホログラム領域112a〜112dに区分されている。これらホログラム領域112a〜112dに、それぞれ、図9(a)の光束領域A〜Dを通過したレーザ光(信号光、迷光1、2)が入射するよう、角度調整素子112が検出レンズ111の後段に配置される。
ホログラム領域112a〜112dは、入射されたレーザ光(信号光、迷光1、2)を、それぞれ、方向Va〜Vdに回折させる。方向Va〜Vdは、図9(a)の方向Da〜Ddに一致している。よって、ホログラム領域112a〜112dは、回折により、検出レンズ111から入射されたレーザ光(信号光、迷光1、2)の進行方向を、それぞれ、図9(a)のDa〜Ddの方向に変化させる。各領域における回折角は同じとなっている。
ここで、回折角は、ホログラム領域112a〜112dを通過したレーザ光(信号光、迷光1、2)が、図1の面S0において、図9(b)のように分布するよう調整されている。よって、上記の如く、図10(d)のセンサパターンを有する光検出器113の受光面を面S0に配置することにより、上記8個のセンサによって、対応する信号光を適正に受光することができる。
なお、上記ホログラム領域112a〜112dの回折効率は互いに同じとなっている。ホログラム領域112a〜112dに形成されるホログラムがステップ型である場合、回折効率は、ホログラムパターンのステップ数と1ステップあたりの高さによって調整され、回折角は、ホログラムパターンのピッチによって調整される。よって、この場合には、予め決められた回折次数の回折効率が所期の値となるように、ホログラムパターンのステップ数と1ステップあたりの高さが設定され、さらに、当該回折次数における回折角が図9(b)の分布を与え得るように、ホログラムパターンのピッチが調整される。
なお、ホログラム領域112a〜112dに形成されるホログラムをブレーズ型とすることも可能である。この場合、ステップ型のホログラムよりも回折効率を高めることができる。
図16(b)の構成例において、角度調整素子112は、光出射面が平坦で、且つ、光入射面が4つの領域において異なる方向に個別に傾斜する透明体によって形成されている。同図(c)は同図(b)を光入射面側から見た図である。図示の如く、角度調整素子112の光入射面には、4つの傾斜面112e〜112hが形成されている。これら傾斜面に入射面側から光線がX軸に平行に入射すると、傾斜面112e〜112hに入射する際の屈折作用によって、光の進行方向が、それぞれ、同図(c)のVe〜Vhの方向に変化する。ここで、傾斜面112e〜112hにおける屈折角は、同じである。
同図(b)の角度調整素子112は、傾斜面112e〜112hに、それぞれ、図9(a)の光束領域A〜Dを通過したレーザ光(信号光、迷光1、2)が入射するよう、検出レンズ111の後段に配置される。こうして角度調整素子112が配置されると、傾斜面112e〜112hにおける屈折方向Ve〜Vhが、図9(a)の方向Da〜Ddに一致することとなる。よって、傾斜面112e〜112hは、屈折により、検出レンズ111から入射されたレーザ光(信号光、迷光1、2)の進行方向を、一定角度だけ、それぞれ、図9(a)のDa〜Ddの方向に変化させる。
ここで、各傾斜面における屈折角は、傾斜面112e〜112hを通過したレーザ光(信号光、迷光1、2)が、図1の面S0において、図9(b)のように分布するよう調整されている。よって、面S0に、図10(d)のセンサパターンを有する光検出器113を配置することにより、上記8個のセンサによって、対応する信号光を適正に受光することができる。このような屈折作用は、回折作用に比べて波長依存性が格段に小さいため、光源の波長変化や多波長光源に対する適応性が高い。
なお、図16(a)の構成例では、ホログラム領域112a〜112dに、レーザ光の進行方向を一定角度だけ変化させる角度付与の回折作用のみを持たせるようにしたが、角度付与の他、検出レンズ111による非点収差作用をも同時に発揮するホログラムパターンを、ホログラム領域112a〜112dに設定しても良い。また、角度調整素子112の光入射面に上記角度付与のためのホログラムパターンを形成し、非点収差作用を持たせるためのホログラムパターンを角度調整素子112の光出射面に持たせるようにしても良い。同様に、図16(b)の角度調整素子112においても、光出射面に、非点収差を導入するためのレンズ面を形成するようにしても良く、あるいは、傾斜面112e〜112hを曲面形状として、傾斜面112e〜112hに非点収差のレンズ作用を持たせるようにしても良い。こうすると、検出レンズ111を省略することができ、部品点数とコストの削減を図ることができる。
図17は、信号演算回路201のうち、上記式(3)、(4)により補正倍率α、βを生成する演算処理部の構成を示す図である。図示の如く、補正倍率α、βを生成する演算処理部は、加算回路21〜24と、除算回路25、26と、LPF(ローパスフィルタ)27〜30と、スイッチ31〜38とを備えている。
加算回路21は、センサP11、P12からの出力信号を加算して、左側の信号光の光量に応じた信号SP2を出力する。加算回路22は、センサP17、P18からの出力信号を加算して、右側の信号光の光量に応じた信号SP1を出力する。加算回路23は、センサP13、P14からの出力信号を加算して、上下2つの信号光の左側の信号光の光量に応じた信号SP4を出力する。加算回路24は、センサP15、P16からの出力信号を加算して、上下2つの信号光の右側の信号光の光量に応じた信号SP3を出力する。
スイッチ31〜38は、図15で示したコントローラ204の指示により、連動して上側もしくは下側に接続される。これにより、各スイッチ間に設置されたLPF27〜30が使用される場合の接続と、使用されない場合の接続とが切り替えられる。かかる切り替えは、補正倍率α、βが求められる際に用いられるディスクの種類によって決定される。すなわち、トラック溝のある通常のディスクが用いられる場合、スイッチ31〜38は上側に接続され、LPF27〜30が使用される。トラック溝のないテストディスク(鏡面ディスク)が用いられる場合、スイッチ31〜38は下側に接続され、LPF27〜30は使用されない。
LPF27〜30は、スイッチ31〜38が上側に接続されているとき、それぞれ、加算器21、22、24、23から出力される信号SP2、SP1、SP3、SP4の高周波成分をカットした直流成分を、後段の回路に出力する。すなわち、LPF27〜30は、ディスクが回転する際にビームスポットがトラック溝を横切ることによって生じる高周波数の変動成分を、信号SP1〜SP4からカットし、信号SP1〜SP4の直流成分に応じた信号を後段の回路に出力する。こうすると、補正倍率α、βが求められる際に通常のディスクが用いられても、スイッチ31〜38が上側に接続されLPF27〜30が使用されることにより、トラック溝による影響が抑制された信号が除算回路25、26に供給され、テストディスク(鏡面ディスク)が用いられたときに近い状態で補正倍率α、βが求められ得る。
なお、補正倍率α、βが求められる際にテストディスクが用いられる場合には、トラック溝による高周波数の変動成分は生じないため、スイッチ31〜38が下側に接続されて、信号SP1〜SP4がそのまま除算回路25、26に供給される。
除算回路25は、スイッチ35、36からの出力信号を除算し、これにより、左右2つの信号光の光量比に基づく補正倍率βが生成される。除算回路26は、加算回路23、24からの出力信号を除算し、これにより、上下2つの信号光の左右方向の光量比に基づく補正倍率αが生成される。
なお、補正倍率α、βが求められる際には、まず、フォーカスエラー信号が0となるよう、対物レンズ108の位置が光軸方向に調整され、しかる後に、図17に示す演算処理部により、補正倍率α、βが求められる。
本実施の形態では、光ディスク装置の製造時にテストディスクを用いて補正倍率α、βが求められ、コントローラ204内の制御パラメータ格納用のメモリ204aに格納される。このとき、図17におけるスイッチ31〜38が、それぞれ、下側に接続され、除算回路25、26により上記式(3)、(4)の演算が行われる。光ディスク装置の使用開始時には、こうしてメモリに格納された補正倍率α、βを用いて、上記式(5)〜(7)に基づきトラッキングエラー信号TEが生成される。
また、光ディスク装置の使用が開始された後、たとえば、所定の時間経過毎に、通常のディスクを用いて補正倍率α、βが求められ、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)の生成に用いられる補正倍率が更新される。このとき、図17におけるスイッチ31〜38は、それぞれ、上側に接続され、LPF27〜30により高周波成分をカットされた信号SP1〜SP4をもとに、除算回路25、26により、上記式(3)、(4)の演算が行われる。なお、このように通常のディスクを用いて補正倍率α、βが求められる際には、フォーカスサーボのみONとされて所定の記録層にレーザ光が収束され、トラッキングサーボはOFFとされる。
図18は、信号演算回路201のうち、上記式(5)〜(7)によりプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)を生成する演算処理部の構成を示す図である。図示の如く、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)を生成する演算処理部は、加算回路41〜44と、乗算回路45、46と、減算回路47、48、49とを備えている。
加算回路41は、センサP11、P12からの出力信号を加算して、左側の信号光の光量に応じた信号PP1Lを出力する。加算回路42は、センサP17、P18からの出力信号を加算して、右側の信号光の光量に応じた信号PP1Rを出力する。加算回路43は、センサP13、P14からの出力信号を加算して、上下2つの信号光の左側の信号光の光量に応じた信号PP2Lを出力する。加算回路44は、センサP15、P16からの出力信号を加算して、上下2つの信号光の右側の信号光の光量に応じた信号PP2Rを出力する。
なお、加算回路41〜44は、図17に示した加算回路21〜24と同じセンサからの出力信号を加算するため、図17の加算回路21〜24と図18の加算回路41〜44は、それぞれ、同じ加算回路により構成されていても良い。
乗算回路45は、加算回路42から出力される信号PP1Rに補正倍率βを乗じた信号を減算回路47に出力する。乗算回路46は、加算回路44から出力される信号PP2Rに補正倍率αを乗じた信号を減算回路48に出力する。
なお、乗算回路45、46における補正倍率α、βは、コントローラ204により調整される。すなわち、光ディスク装置の使用開始時には、上記のようにテストディスクを用いて取得され、メモリ204aに格納された補正倍率α、βが、それぞれ、乗算回路46、45に設定される。また、使用開始から所定時間が経過する毎に、通常のディスクを用いて補正倍率α、βが取得され、取得された補正倍率α、βが、それぞれ、乗算回路46、45に設定される。
減算回路47は、加算回路41と乗算回路45からの出力信号の差分を取り、これにより、左右2つの信号光に基づく上記信号PP1を生成する。減算回路48は、加算回路43と乗算回路46からの出力信号の差分を取り、これにより、上下2つの信号光に基づく上記信号PP2を生成する。減算回路49は、減算回路47、48からの出力信号を減算し、減算後の信号をトラッキングエラー信号TEとして出力する。
なお、図15に示す信号演算回路201は、光ピックアップ装置側にあっても、光ディスク装置側にあっても良い。また、信号演算回路201を構成する回路部の一部が光ピックアップ装置側にあってもよい。たとえば、図17、18に示す演算部の全てが、光ピックアップ装置側にあっても、光ディスク装置側にあっても良く、あるいは、補正倍率α、βまたは信号PP1、PP2を生成する演算処理部は光ピックアップ装置側にあり、それより後段側の回路は光ディスク装置側にある等、演算処理部が光ピックアップ装置と光ディスク装置に分かれて配置されていても良い。
また、本実施の形態では、テストディスクを用いて、図17の演算処理部により得られた補正倍率α、βが光ディスク装置側のコントローラ204内のメモリ204aに格納されるとしたが、これら補正倍率α、βは、光ピックアップ装置内に配されたメモリや、光検出器113に一体化されたメモリ等に記憶されるようにしても良い。
以上、本実施例によれば、ディスク内に配された記録層のうちターゲット記録層から反射された信号光と、当該ターゲット記録層の上および下の記録層から反射された迷光1、2とが、光検出器113の受光面(オンフォーカス時に信号光スポットが最小錯乱円になる面S0)上において、互いに重なり合わないようにすることができる。具体的には、受光面(面S0)上における信号光と迷光1、2の分布を、図9(b)の状態にすることができる。したがって、図9(b)の信号光領域に、図10(d)に示すセンサパターンを配置することにより、センサP11〜P18によって、対応する信号光のみを受光することができる。このため、迷光による検出信号の劣化を抑制することができる。
加えて、本実施例によれば、図17の回路構成により補正倍率α、βが生成され、図18の回路構成によりプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)が生成される。これにより、上記シミュレーション結果をもとに説明した如く、角度調整素子112に位置ずれが生じている場合に、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)に含まれるオフセット(DC成分)を効果的に抑制することができる。
また、これらの効果を、ディスクによって反射されたレーザ光の光路中、すなわち、図15の構成では検出レンズ111と光検出器113の間に、角度調整素子112を配置するのみで達成することができる。したがって、本実施例によれば、簡素な構成にて効果的に迷光による影響を除去することができ、かつ、角度調整素子112に位置ずれが生じている場合に、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)に含まれるオフセット(DC成分)を抑制することができる。
なお、上記原理による迷光除去効果は、図19に示すように、迷光1の平面方向の焦線位置が面S0(信号光のスポットが最小錯乱円となる面)よりも非点収差素子に接近した位置にあり、且つ、迷光2の曲面方向の焦線位置が面S0よりも非点収差素子から離れた位置にあるときに奏され得るものである。すなわち、この関係が満たされていれば、信号光と迷光1、2の分布は上記図8に示す状態となり、面S0において、信号光と迷光1、2が重なり合わないようすることができる。換言すれば、この関係が満たされる限り、たとえ、信号光の曲面方向の焦線位置よりも迷光1の平面方向の焦線位置が面S0に接近し、あるいは、信号光の平面方向の焦線位置よりも迷光2の曲面方向の焦線位置が面S0に接近したとしても、上記原理に基づく本発明ないし実施例の効果は奏され得る。
なお、図17の演算処理部による補正倍率α、βの取得は、光学系の設置が完了した状態、すなわち、角度調整素子112と光検出器113の位置が調整(決定)された状態で行われる必要がある。かかる位置調整は、たとえば、以下の手法により行うことができる。
図20(a)は、角度調整素子112と光検出器113の位置調整を行うための演算処理部の一部構成を示す図である。図示の如く、位置調整を行うための演算処理部は、図17で示した加算回路21〜24に加えて、加算回路51〜54を備えている。なお、加算回路21〜24、51〜54の後段の回路については、便宜上、図示が省略されている。
加算回路51は、センサP14、P16からの出力信号を加算して、上側の信号光の光量に応じた信号SP5を出力する。加算回路52は、センサP13、P15からの出力信号を加算して、下側の信号光の光量に応じた信号SP6を出力する。加算回路53は、センサP12、P18からの出力信号を加算して、左右2つの信号光の上側の信号光の光量に応じた信号SP7を出力する。加算回路54は、センサP11、P17からの出力信号を加算して、左右2つの信号光の下側の信号光の光量に応じた信号SP8を出力する。
まず、角度調整素子112の位置調整について説明する。
図20(b)は、角度調整素子112の位置がY軸負方向にずれていることを示す図である。角度調整素子112の上、右、左、下の4つの領域を通る信号光の光量は、それぞれ、同図(a)の加算器21、52、51、22から出力される信号SP2、SP6、SP5、SP1に相当する。
図示の如く、角度調整素子112の位置が下方向にずれると、信号SP2が増加し、信号SP1が減少する。このことから、角度調整素子112の位置が上下方向にずれるときに信号SP1と信号SP2が比較され、角度調整素子112の位置が左右方向にずれるときに信号SP5と信号SP6が比較されれば、角度調整素子112の位置ずれ方向が分かる。
よって、角度調整素子112のY軸負方向の位置ずれを表すM1と、角度調整素子112のZ軸正方向の位置ずれを表すN1は、以下の式により算出される。
M1=(SP2−SP1)/(SP2+SP1) …(8)
N1=(SP6−SP5)/(SP6+SP5) …(9)
こうして得られたM1とN1が、それぞれ0となるよう、角度調整素子112の位置調整が行われる。
次に、光検出器113の位置調整について説明する。
図20(c)は、光検出器113の位置がZ軸正方向にずれていることを示す図である。図示の如く、光検出器113が左方向にずれると、センサP11、P12、P15、P16に入射する信号光の光量の和が増加し、センサP13、P14、P17、P18に入射する信号光の光量の和が減少する。このとき、信号SP2と信号SP3の和が増加し、信号SP1と信号SP4の和が減少している。このことから、光検出器113の位置が左右方向にずれるとき、信号SP2と信号SP3の加算値と、信号SP1と信号SP4の加算値が比較されれば、光検出器113の左右の位置ずれ方向が分かる。同様に、光検出器113の位置が上下方向にずれるとき、信号SP6と信号SP7の加算値と、信号SP5と信号SP8の加算値が比較されれば、光検出器113の上下の位置ずれ方向が分かる。
よって、光検出器113のZ軸正方向の位置ずれを表すM2と、光検出器113のY軸負方向の位置ずれを表すN2は、以下の式により算出される。
M2={(SP2+SP3)−(SP1+SP4)}
/{(SP2+SP3)+(SP1+SP4)} …(10)
N2={(SP6+SP7)−(SP5+SP8)}
/{(SP6+SP7)+(SP5+SP8)} …(11)
こうして得られたM2とN2が、それぞれ0となるよう、光検出器113の位置調整が行われる。
なお、角度調整素子112と光検出器113の位置調整は、上記式(8)〜(11)の値が、それぞれ0となるよう並行して行われる。
以上、本発明の実施例および変更例について説明したが、本発明は、上記実施例および変更例に制限されるものではなく、また、本発明の実施形態も上記以外に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、補正倍率α、βを、トラックの無いテストディスクを用いて、ディスク装置の製造時に取得するようにしたが、光ピックアップ装置の製造時に、当該テストディスクを用いて評価装置により補正倍率α、βを取得し、取得した補正倍率α、βを、光ピックアップ装置内のメモリに保持するようにしても良い。
図21は、この場合の光ディスク装置の構成を示す図である。本構成例では、光ピックアップ装置100内に配されたメモリ121に補正倍率α、βが保持されている。上記のように、これら補正倍率α、βは、光ピックアップ装置の製造時に、トラックの無いテストディスクを用いて評価装置により、上記式(3)、(4)の演算を行うことにより取得される。
なお、ここでは、トラックの無いテストディスクを用いて補正倍率α、βが取得されたが、トラックを有するテストディスクや通常のディスクを用いて補正倍率α、βを取得し、取得した補正倍率α、βを、光ピックアップ装置100の製造時に、メモリ121に保持させるようにしても良い。この場合、評価装置は、図17に示すような回路構成を有する。トラックの無いテストディスクが用いられる場合、スイッチ31〜38は下側に接続され、補正倍率α、βが取得される。トラックを有するテストディスクまたは通常のディスクが用いられる場合、スイッチ31〜38は上側に接続され、補正倍率α、βが取得される。こうして取得された補正倍率α、βが、光ピックアップ装置100内のメモリ121に保持される。
このような補正倍率α、βの演算および取得は、光学系の位置調整が完了した後に行われる。すなわち、光学系の設置時等に角度調整素子112の位置が調整された後、角度調整素子112の僅かな位置ずれにより生じるプッシュプル信号(トラッキングエラー信号)のDC成分が、上述した原理により抑制されるよう、補正倍率α、βが求められる。
コントローラ204は、光ピックアップ装置100が組み込まれ、その後、通電されたときに、光ピックアップ装置100内のメモリ121から補正倍率α、βを読み出し、読み出した補正倍率α、βを、図18に示す乗算回路45、46に設定する。こうして、光ディスク装置の使用開始時には、メモリ121に格納された補正倍率α、βをもとに、トラッキングエラー信号TEが生成される。
なお、光ディスク装置の使用開始後には、上記実施の形態と同様、たとえば所定時間が経過する毎に、通常のディスクを用いて、補正倍率α、βが取得され、乗算回路45、46に設定される。こうすることにより、光学系の設置後に、経時劣化等により角度調整素子112に位置ずれが生じる場合にも、プッシュプル信号(トラッキングエラー信号)の精度が高く維持される。
なお、かかる構成によれば、光ピックアップ装置100の製造時に、テストディスクを用いた補正倍率α、βの取得が行われるため、光ディスク装置には、テストディスクを用いて補正倍率α、βを取得するための回路構成を用いなくても良い。すなわち、本構成では、図17におけるスイッチ31〜38を省略し、LPF27〜30からの信号のみを除算回路25、26に供給するようにすることができる。
なお、光ディスク装置の使用開始後において、通常のディスクを用いた補正倍率α、βの更新動作を受け付け可能とする場合には、図17の回路構成のままとされる。この場合、テストディスクを用いて補正倍率α、βの更新を行う場合は、スイッチ31〜38が下側に接続され、通常のディスクを用いて補正倍率α、βの更新を行う場合は、スイッチ31〜38が上側に接続される。
なお、図21の構成においても、上記実施の形態と同様、信号演算回路201の一部が光ピックアップ装置100側にあっても良い。
また、上記実施の形態では、図18に示す信号PP1と信号PP2の両方を用いてトラッキングエラー信号TEを生成したが、たとえば、図22(a)に示すように、信号PP2を用いずに、信号PP1をそのままトラッキングエラー信号TEとして用いても良い。この場合、補正倍率αは不要となるため、図22(b)に示すように、補正倍率αを生成するための構成が省略される。また、補正倍率αを保持する構成も省略される。図14に示すように、トラックずれに対する信号PP2の変動は小さいため、このように信号PP1をそのままトラッキングエラー信号に用いても、上記実施の形態に比べそれほど遜色のないトラッキングエラー信号が得られる。また、こうすると、演算処理部の構成を簡素化することができる。
また、図18の構成では、減算回路47、48に入力される信号のうち、加算回路42、44からの信号を補正するようにしたが、これに替えて、加算回路41、43から入力される信号の方を補正するようにしても良い。
さらに、上記実施の形態では、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号の両方を生成できるよう、光検出器113に8つのセンサP11〜P18が配されたが、光検出器113からの出力をもとにフォーカスエラー信号を生成する必要がない場合には、センサP11、P12を分離せずに1つのセンサで構成し、また、センサP18、P17を分離せずに一つのセンサで構成するようにしても良い。この場合、たとえば、図15の角度調整素子112と光検出器113の間にハーフミラーが配置され、ハーフミラーによって反射された光束を受光する光検出器が別に配置される。この場合も、別に配置された光検出器には、図9(b)に示すような信号光領域が生じる。この光検出器には、フォーカスエラー信号の演算に必要な形態でセンサパターンが配されれば良い。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
100 光ピックアップ装置
101 半導体レーザ(レーザ光源)
108 対物レンズ
111 検出レンズ(非点収差素子)
112 角度調整素子(分光素子)
113 光検出器
121 メモリ
201 信号演算回路(演算回路)
204a メモリ
25 除算回路(補正値演算部)
27、28 LPF(ローパスフィルタ)
45 乗算回路(補正部、第1の補正部)
46 乗算回路(補正部、第2の補正部)
47 減算回路(演算部、第1の演算部)
48 減算回路(演算部、第2の演算部)
49 減算回路(演算部)

Claims (6)

  1. レーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光をディスク上に収束させる対物レンズと、
    前記ディスクによって反射された前記レーザ光に非点収差を導入して、第1の方向に前記レーザ光が収束することによって生じる第1の焦線位置と、前記第1の方向に垂直な第2の方向に前記レーザ光が収束することによって生じる第2の焦線位置とを前記レーザ光の進行方向に互いに離間させる非点収差素子と、
    前記ディスクによって反射された前記レーザ光の光束を、前記第1の方向と前記第2の方向にそれぞれ平行な第1および第2の直線によって4分割し、これら4つの光束の進行方向を互いに異ならせて離散させ、離散された前記4つの光束が光検出器の受光面上において直方形の異なる4つの頂角の位置にそれぞれ導かれるよう、前記4つの光束の進行方向を変化させる分光素子と、
    前記第1および第2の直線にそれぞれ45°の角度をもつ第3および第4の直線によってそれぞれ2分割したセンサにより、前記分光素子によって分割された各光束をそれぞれ受光する光検出器と、
    前記4つの光束のうち、前記トラック像に対して垂直な方向にある2つの光束の光量バランスを算出する第1の演算部と、前記4つの光束のうち、前記トラック像に対して平行な方向にある2つの光束の前記トラック像に対して垂直な方向の光量バランスを算出する第2の演算部とにより、トラッキングエラー信号を生成する演算部と、
    前記レーザ光の光軸に対する前記分光素子の位置ずれよってトラッキングエラー信号に生じるDC成分を抑制するための補正値を保持したメモリと、を有する、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 光ピックアップ装置と、
    前記光ピックアップ装置から出力される信号を演算する演算回路と、
    制御パラメータを保持するメモリと、を備え、
    前記光ピックアップ装置は;
    レーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光をディスク上に収束させる対物レンズと、
    前記ディスクによって反射された前記レーザ光に非点収差を導入して、第1の方向に前記レーザ光が収束することによって生じる第1の焦線位置と、前記第1の方向に垂直な第2の方向に前記レーザ光が収束することによって生じる第2の焦線位置とを前記レーザ光の進行方向に互いに離間させる非点収差素子と、
    前記ディスクによって反射された前記レーザ光の光束を、前記第1の方向と前記第2の方向にそれぞれ平行な第1および第2の直線によって4分割し、これら4つの光束の進行方向を互いに異ならせて離散させ、離散された前記4つの光束が光検出器の受光面上において直方形の異なる4つの頂角の位置にそれぞれ導かれるよう、前記4つの光束の進行方向を変化させる分光素子と、
    前記第1および第2の直線にそれぞれ45°の角度をもつ第3および第4の直線によってそれぞれ2分割したセンサにより、前記分光素子によって分割された各光束をそれぞれ受光する光検出器と、を備え、
    前記メモリは;
    前記レーザ光の光軸に対する前記分光素子の位置ずれよってトラッキングエラー信号に生じるDC成分を抑制するための補正値を保持し、
    前記演算回路は;
    前記4つの光束のうち、前記トラック像に対して垂直な方向にある2つの光束の光量バランスを算出する第1の演算部と、前記4つの光束のうち、前記トラック像に対して平行な方向にある2つの光束の前記トラック像に対して垂直な方向の光量バランスを算出する第2の演算部とにより、トラッキングエラー信号を生成する演算部と、前記演算部からの出力を前記補正値に基づいて補正する補正部と、を有する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  3. 請求項2に記載の光ディスク装置において、
    前記非点収差素子は、前記第1の方向と前記第2の方向が前記ディスクからのトラック像の方向に対して45°傾くように配置され、
    前記補正部は、前記第1の演算部からの出力を前記メモリに保持された第1の補正値に基づいて補正する第1の補正部を有する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 請求項3に記載の光ディスク装置において、
    前記補正部は、前記第2の演算部からの出力を前記メモリに保持された第2の補正値に基づいて補正する第2の補正部を有する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  5. 請求項3に記載の光ディスク装置において、
    前記トラック像に対して垂直な方向にある2つの光束に基づく前記光検出器からの信号をそれぞれ信号SP1、SP2とするとき、
    前記信号SP1、SP2の高周波成分をカットするローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタによって高周波成分がカットされた前記信号SP1とSP2の比率を演算して前記第1の補正値を算出する補正値演算部と、を有する、
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  6. 照射光の焦点を目標面上のトラックに追従させる焦点調整方法であって、
    前記目標面によって反射された前記照射光に非点収差を導入して、第1の方向に前記照射光が収束することによって生じる第1の焦線位置と、前記第1の方向に垂直な第2の方向に前記照射光が収束することによって生じる第2の焦線位置とを前記照射光の進行方向に互いに離間させ、
    前記目標面によって反射された前記照射光の光束を、前記第1の方向と前記第2の方向にそれぞれ平行な第1および第2の直線によって4分割した4つの光束の進行方向を互いに異ならせて、これら4つの光束を離散させ、離散後の各光束が光検出器の受光面上において直方形の異なる4つの頂角の位置にそれぞれ導かれるようにし、
    前記4つの光束の光量バランスから非点収差法に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、生成したフォーカスエラー信号に基づいて前記照射光の光軸方向における前記焦線の位置を調節し、
    前記目標面によって反射された前記レーザ光の、前記トラックの回折像に垂直な方向の光量バランスに基づいてプッシュプル信号を生成し、生成したプッシュプル信号に基づいて前記照射光の前記トラックを横切る方向における前記焦線の位置を調節し、
    前記トラックを横切る方向における前記焦線の位置調節の前に、前記トラックが形成されていない平坦な反射面に前記照射光を収束させたときの、前記回折像に垂直な方向の光量バランスに基づいて、前記プッシュプル信号のDC成分を抑制するための補正値を求め、求めた補正値に基づいて前記プッシュプル信号を補正し、補正した前記プッシュプル信号に基づいて前記トラックを横切る方向における前記焦線の位置を調節する、
    ことを特徴とする焦点調整方法。
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