JP4683469B2 - アクセサリソケット - Google Patents

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本発明はアクセサリソケットに関し、特に、車両の荷台での電気機器の使用に適した電源取り出し口としてのアクセサリソケットに関する。
従来から、4輪車等の車両に備えられるシガライターは、煙草に着火するためのコイル部を外した際に、車載バッテリからの電源を取り出す電源ソケットとして利用されることが知られている。前記シガライターは、喫煙時の利便性を考慮して、搭乗者前方のインストルメントパネル等に配設された灰皿の近傍に設置されることが多い。さらに、シガライターに付着する灰を灰皿に戻す構造とする場合は、灰皿と一体的な構成とする必要がある。上記したように、シガライターの配置は、自由なインテリアデザインに制約を与える場合があった。
下記の特許文献1には、運転席と助手席の間にあるセンターコンソールの車体前方部に着目し、該センターコンソールの上面に略垂直方向に向けてシガライターを配置するシガライターの配置構造が開示されている。
特開2004−196084号公報
しかしながら、上記特許文献1のシガライターは、各種電気機器を作動させる電源ソケット(アクセサリソケット)としての利便性を高める工夫に関しては、何らの配慮もされていなかった。特に、MUV(マルチ・ユーティリティ・ビークル)等の車両で、運転席のすぐ後方が荷台である場合においては、荷台で電気機器を使用した作業を行うことが多く、この際にセンターコンソール前方に配置されたアクセサリソケットから電源を得ようとすると、長い配線が必要となって搭乗者の邪魔になりやすいという課題があった。
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、車両の荷台での電気機器の使用に好適なアクセサリソケットを提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明は、運転席と助手席の後方に荷台が備えられ、前記運転席と助手席との間にセンターコンソールが備えられた車両のアクセサリソケットにおいて、電源取り出し口としての前記アクセサリソケットは、前記センターコンソールに備えられ、かつ運転席および助手席の背もたれに近い位置に配設され、前記アクセサリソケットの開口部は、前記車両の前方向に向かって設けられるようにした点に第1の特徴がある。
また、前記アクセサリソケットの開口部には、該開口部を塞ぐことができる蓋部材が設けられるようにした点に第の特徴がある。
また、前記アクセサリソケットは、前記荷台の底板よりも少なくとも高い位置に設けられるようにした点に第の特徴がある。
さらに、前記アクセサリソケットは、前記車両の車幅方向および全長方向における中心位置近傍に配設されるようにした点に第の特徴がある。
請求項1の発明によれば、電源取り出し口としての前記アクセサリソケットは、前記センターコンソールに備えられ、かつ運転席および助手席の背もたれに近い位置に配設され、前記アクセサリソケットの開口部は、前記車両の前方向に向かって設けられるようにしたので、荷台で電気機器を使用する際に、配線の接続作業の操作性が低下することなく、配線の全長を短くすることができるようになる。また、搭乗者がシートに座ったままでも容易に手が届いて配線の接続作業が可能であるほか、さらに運転席からのアクセスも容易にすることができるようになる。さらに、接続した配線がセンターコンソールの上に位置しないので、運転者等の搭乗者が行う乗車時又は降車時の作業の邪魔にならないようになる。また、運転席側からのアクセスを容易にすることができるようになる。
請求項の発明によれば、前記アクセサリソケットの開口部には、該開口部を塞ぐことができる蓋部材が設けられるようにしたので、不使用時の埃や水分の侵入を防いで整備性の向上を図ることができるようになる。
請求項の発明によれば、前記アクセサリソケットは、前記荷台の底板よりも少なくとも高い位置に設けられるようにしたので、荷台に乗った状態でも配線の接続がしやすく、また、荷台での作業もしやすいようになる。
請求項の発明によれば、前記アクセサリソケットは、前記車両の車幅方向および全長方向における中心位置近傍に配設されるようにしたので、車体前方からの泥や水はね等による影響を受けにくくできるようになる。
請求項4の発明によれば、前記アクセサリソケットは、前記荷台の底板よりも少なくとも高い位置に設けられるようにしたので、荷台に乗った状態でも配線の接続がしやすく、また、荷台での作業もしやすいようになる。
請求項5の発明によれば、前記アクセサリソケットは、前記車両の車幅方向および全長方向における中心位置近傍に配設されるようにしたので、車体前方からの泥や水はね等による影響を受けにくくできるようになる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明を適用したMUV(マルチ・ユーティリティ・ビークル)車両の一実施形態の側面図である。MUV車両1は、車体フレーム2に前輪WFおよび後輪WRが回転可能に軸支され、車体中央部に配置されたエンジン14によって前記後輪WRに駆動力を供給して走行する多目的4輪車である。前記車体フレーム2の上方には、乗員を保護するように、支柱部材3、連結パイプ4および前方部材5から構成されるロールバーが連結されている。また、前記車体フレーム2の車体前方には、ヘッドライト19やフロントフェンダ6等で構成される車両の前面部を衝突の衝撃から守るバンパー2aが配設されている。前記乗員が着座する運転席シート10の下方には、燃料タンク13が収納されており、その車体前方には、不図示のアクセルペダルやブレーキペダルを備えたフロア12が形成されている。
前記燃料タンク13の車体後方に配設されるサイド隔壁50の内側には、内燃機関としてのエンジン14および変速機等からなるパワーユニット40が配設されている。前記シート10の下方に設けられた吸入管41から吸入された外気は、エアクリーナ15で濾過されて、燃料との混合気を生成するキャブレター42へと導かれる。エンジン14内の燃焼室で爆発し、エンジン14に回転駆動力を与えた後の混合気すなわち排気ガスは、シリンダヘッド14aの排気ポートに連結される排気管43によって車体後方のマフラ16に送られ、浄化および消音された後に大気中に排気される。
前記マフラ16の上方かつ運転席シート10の後方に位置する箱体は、開閉自在な側板(不図示)、床板17aおよび荷台ヘッドボード17bから構成される荷台17である。エンジン14の冷却液を冷却するラジエタ18は、前輪WFの上方に配設され、該前輪WFは、ハンドルポスト8に回動可能に軸支されたステアリング9によって操舵可能とされている。該ステアリング9の左方かつ下方のインストルメントパネル7には、速度計等の計器や各種スイッチ類が配設されている。本発明に係るアクセサリソケット23は、運転席シート10の背もたれ近傍のセンターコンソール20に配設されている。
図2は、本発明を適用したMUV車両の一実施形態の上面図である。前記と同一の符号は、同一または同等部分を示している。MUV車両1は、助手席シート11を備えた2人乗り用として構成されている。本発明に係るアクセサリソケット23は、運転席シート10と助手席シート11との間に配置される箱状体であるセンターコンソール20の後方ボックス22に設けられている。前記センターコンソール20には、サイドブレーキレバー21および助手席用の手すり24も配設されている。
図3は、前記センターコンソール20の全体概要図である。前記と同一の符号は、同一または同等部分を示している。前記センターコンソール20と両側シートとの間には、シートベルト用バックル25,26が配設されている。前記アクセサリソケット23は、両側シートの背もたれ近傍である、センターコンソール20に形成された後方ボックス22の前端面に配設されている。このような位置に配置すると、前記荷台17の上で電気機器を使用する際に、座席前方のインストルメントパネル等にアクセサリソケットが設けられている場合に比して配線の全長を短くすることができるようになる。また、接続した配線がセンターコンソール20の上に置かれることがないので、運転者等の搭乗者が行う乗車時又は降車時の作業の邪魔になりにくくなる。また、アクセサリソケット23は、前記荷台17の底板17aより高い位置に設けられているので、荷台17に乗った状態での配線の接続や、荷台17の上で各種アクセサリを使用する作業がさらにしやすくなる。さらに、本実施形態においては、アクセサリソケット23の開口部が車両の前方向に向けて設けられているので、搭乗者はシートに座ったままでもアクセサリソケット23に容易に手が届き、配線の接続を行うことができる。また、アクセサリソケット23の設置位置が、MUV車両1の車幅方向および全長方向における中心位置近傍となるので、走行時の泥や水はね等の影響を受けにくくすることができるようになる。
図4は、前記アクセサリソケット23と電源プラグ30の概略説明図である。該アクセサリソケット23は、照明としてのワークライトのほか、農薬散布器具であるスプレイヤ、オーディオ機器、携帯電話の充電等、様々なアクセサリの電源として用いることができる。これらの電気機器に採用される規格品である電源プラグ30は、筒状の本体部31、先端部電極33、側面部電極32、コード34によって構成されている。前記電源プラグ30をアクセサリソケット23の開口部に挿入接続すると、各種電気機器に車載バッテリからの電力を供給することができるようになる。また、前記アクセサリソケット23には、開閉式の蓋部材23aが設けられ、不使用時の埃や水分の侵入を防いで整備性の向上が図られている。なお、上記実施形態では、アクセサリソケット23の開口部を車両の前方向に向かって設けていたが、車両の後方向や上方向に向かって設けてもよいことは勿論である。
図5は、前記アクセサリソケット23で使用できるアクセサリの一例であるワークライトの概要斜視図である。ワークライト40は、コード34の先端に前記電源プラグ30を備えており、これをアクセサリソケット23に接続することによって駆動可能な作業用電灯である。レンズ42を備える本体ケース41の底部には、任意の箇所に装着するためのクリップ43が設けられている。該クリップ43と前記本体ケース41とは、ボールジョイント(不図示)で連結されており、装着した後も自在に照射角度を調整することができる。
図6は、前記ワークライト40のMUV車両1への装着例を示す概要説明図である。ワークライト40は、ロールバーを形成する連結パイプ4に前記クリップ43で装着されている。これによって、車両の前方や搭乗者の足元、荷台17の全体等を自在に照らすことができるが、ワークライト40とアクセサリソケット23との距離が近いため、コード34の全長は非常に短くすることができる。また、搭乗者の前方インストルメントパネル(不図示)等にアクセサリソケットが設けられている場合と異なり、センターコンソール20の上にコード34が置かれず、搭乗者が快適に作業を行うことが可能となる。
上記したように、本発明によれば、運転席と助手席の間に位置するセンターコンソール上でかつ両座席の背もたれに近い位置にアクセサリソケットを配置したので、配線を接続する操作性が低下することなく、荷台での作業を行いやすいアクセサリソケットが得られるようになる。
本発明を適用したMUV車両の一実施形態の側面図である。 本発明を適用したMUV車両の一実施形態の上面図である。 センターコンソールの全体概要図である。 アクセサリソケットと電源プラグの概略説明図である。 アクセサリの一例であるワークライトの斜視図である。 ワークライトの装着例を示す概要説明図である。
符号の説明
1…MUV車両、10…運転席シート、11…助手席シート、17…荷台、17a…底板、20…センターコンソール、21…サイドブレーキレバー、22…後方ボックス、23…アクセサリソケット、23a…蓋部材、30…電源プラグ

Claims (4)

  1. 運転席(10)と助手席(11)の後方に荷台(17)が備えられ、前記運転席(10)と助手席(11)との間にセンターコンソール(20)が備えられた車両(1)のアクセサリソケット(23)において、
    電源取り出し口としての前記アクセサリソケット(23)は、前記センターコンソール(20)に備えられ、かつ運転席(10)および助手席(11)の背もたれに近い位置に配設され、
    前記アクセサリソケット(23)の開口部は、前記車両(1)の前方向に向かって設けられることを特徴とするアクセサリソケット。
  2. 前記アクセサリソケット(23)の開口部には、該開口部を塞ぐことができる蓋部材(23a)が設けられることを特徴とする請求項1に記載のアクセサリソケット。
  3. 前記アクセサリソケット(23)は、前記荷台(17)の底板(17a)よりも少なくとも高い位置に設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載のアクセサリソケット。
  4. 前記アクセサリソケット(23)は、前記車両(1)の車幅方向および全長方向における中心位置近傍に配設されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアクセサリソケット。
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