JP4681725B2

JP4681725B2 - サーマルプリンタ

Info

Publication number: JP4681725B2
Application number: JP2000336512A
Authority: JP
Inventors: 稔伊藤; 誠治坂本
Original assignee: Nisca Corp
Current assignee: Nisca Corp
Priority date: 2000-11-02
Filing date: 2000-11-02
Publication date: 2011-05-11
Anticipated expiration: 2020-11-02
Also published as: JP2002137430A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッドの発熱素子の抵抗値を測定する抵抗値測定手段を備えたサーマルプリンタに関する。
【０００２】
【従来の技術】
サーマルプリンタのサーマルヘッドにはインクリボンや感熱材を加熱するための発熱素子が複数列設されているが、発熱素子の抵抗値は各発熱素子毎にばらつきがあり、また、経時変化するため、そのままインクフィルム等の加熱に用いると印字や画像記録等に濃度むらが生じる。この濃度むらを防止するため、従来より、発熱素子に一個ずつ順に通電して通電中の発熱素子の電圧値又は電流値を検出し、該検出した電圧値又は電流値から該発熱素子の抵抗値を測定し、該測定した抵抗値に基づいて出力補正を行なっている。
【０００３】
このようなサーマルヘッドの発熱素子の抵抗値を測定する抵抗値測定手段を備えたサーマルプリンタとして、例えば、特開平２−２４８２６２号公報に記載された構造が知られている。この従来のサーマルプリンタは、操作機構により制御回路を抵抗測定モードに切換えた場合にサーマルヘッドの発熱素子の抵抗値測定を行うように構成されている。また、特開平６−７９８９７号公報に記載されたサーマルプリンタでは、サーマルプリンタのセットアップ時にサーマルヘッドの発熱素子の抵抗値測定を行うように構成されている。尚、上記サーマルヘッドの発熱素子の抵抗値測定は通常、数十個から千数百個設けられた発熱素子について一個ずつ順に行なうため所定の測定時間を要する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平２−２４８２６２号公報に記載された、操作機構により抵抗測定モードに切換えた場合に発熱素子の抵抗値測定を行うものでは、発熱素子の抵抗値測定を行なうか否かがサーマルプリンタの使用者の判断に委ねられるため、サーマルプリンタの使用頻度に応じて適切に抵抗値測定が行なわれない場合があった。また、上記特開平６−７９８９７号公報に記載された、サーマルプリンタのセットアップ時に発熱素子の抵抗値測定を行うものでは、サーマルプリンタのセットアップ時に毎回一律に所定の測定時間を要するため、セットアップ後即座に印字等を行ない得ないという問題があった。
【０００５】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、サーマルプリンタの使用頻度に応じて抵抗値測定が行なわれ、さらにセットアップ後即座に印字等を行ない得るサーマルプリンタを提供することを課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、サーマルヘッドに複数列設された発熱素子の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、通常状態と比較して消費電力を小さくする省電力手段とを備えたサーマルプリンタにおいて、サーマルプリンタに対して所定時間操作入力がなされない場合に上記抵抗値測定手段により発熱素子の抵抗値測定を行ない、該抵抗値測定終了時に上記省電力手段により消費電力を小さくすることを特徴とする。
【０００７】
この構成によれば、サーマルプリンタに対して所定時間操作入力がされず、省電力手段により省電力状態に制御される前に発熱素子の抵抗値測定が行なわれるので、サーマルプリンタの使用頻度に応じて抵抗値測定が実行される。また、セットアップ時に発熱素子の抵抗値測定を行なわないので、セットアップ後即座に印字等を行なうことができる。
【０００８】
尚、本発明においては、上記抵抗値測定手段による抵抗値測定中にサーマルプリンタに対して操作入力がなされた場合、抵抗値測定を中止し、操作入力に対応してサーマルプリンタを作動させる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
図１を参照して、１はサーマルプリンタであり、該サーマルプリンタ１の内部には発熱素子が複数列設されたサーマルヘッド２が備えられている。
【００１０】
サーマルプリンタ１のメディアセット位置３に印刷メディアＭ（シートロール、プレート等）がセットされると、該印刷メディアＭはサーマルプリンタ１内の搬送ローラ４によってサーマルヘッド２の発熱素子の下に印刷位置が来るように搬送される。続いてサーマルヘッド２が下動して、下方からプラテンローラ５で支持される印刷メディアＭと面接触し、発熱素子の熱エネルギーによって加熱されたインクフィルムのインクで印刷メディアＭに印字される。
【００１１】
サーマルプリンタ１の前面には操作部６が設けられている。該操作部６は、図２に示すように、操作メニューを切替えるための２つのメニューボタン６１、選択をキャンセルするためのキャンセルボタン６２、選択を確定させるためのエンターボタン６３、後述するパソコンとの接続を切替えるオンライン／オフライン切替えボタン６４の５つの操作ボタンと、文字データを表示する液晶表示部６５と、電源状態、オンライン状態、メッセージ入力状態をＬＥＤの点灯・点滅で表示するＬＥＤ表示部６６とを備える。サーマルプリンタ１の使用者は液晶表示部６５やＬＥＤ表示部６６を見ながら操作ボタン６２〜６４を操作し、印刷メディアＭのクリーニングや印刷モードの切り替え等の操作入力を行なう。また、サーマルプリンタ１には、通信ケーブルＬを介してパソコンＰが接続されている。該パソコンＰにはサーマルプリンタ１に対応する適当なプリンタドライバがインストールされており、パソコンＰに対する一般的な入力手段（キーボードやマウス等）でサーマルプリンタ１に対してを操作入力を行なうことができる。
【００１２】
サーマルヘッド２の発熱素子の抵抗値測定は、発熱素子に順次通電し、通電時に該発熱素子にかかる電圧を検出することによって行なう。図３に概略を示せば、制御部７は、１つの発熱素子ｒｘ（ｘ＝１、２、・・・・、ｎ）に対して通電が行われるように設定された制御信号を駆動回路８に出力する。駆動回路８は受け取った制御信号を各種変換し、通電が行なわれるように設定された１つの発熱素子ｒｘに直列接続されたスイッチングトランジスタＴｘに対して駆動信号を出力する。駆動信号を受けたトランジスタＴｘはＯＮ状態となり、該トランジスタＴｘに直列接続された発熱素子ｒｘが電源部９によって通電される。通電後、サーマルヘッド２の端子間電圧ＶをＡ／Ｄ入力で検出し、該電圧Ｖを用いて、発熱素子ｒｘの抵抗値を式ｒ＝Ｖ・Ｒ／（Ｅ−Ｖ）により算出する。ここで、Ｒはサーマルヘッド２と電源部９との間に接続された分圧用抵抗Ｒの抵抗値であり、Ｅは電源部９の直流電源の電圧値である。以下同様の手順で、すべての発熱素子ｒに１個づつ順に通電して電圧値Ｖを検出し、それぞれ抵抗値を算出する。ここで、サーマルヘッド２の発熱素子の抵抗値測定の制御について、図４に示すフローチャートに基づいて説明する。
【００１３】
サーマルプリンタ１の電源をＯＮにすると（Ｓ１）、サーマルプリンタ内に備えられた図示しないカウンタタイマがリセットされ、カウントが開始される（Ｓ２）。カウンタタイマのカウントが開始されると、サーマルプリンタ１内に備えられた図示しないＣＰＵは、カウンタタイマのカウント開始から５分が経過するまで、操作部６やパソコンＰによって操作入力が行なわれたか否かを判断する（Ｓ３、Ｓ４）。カウント開始から５分が経過する前に操作入力が行なわれた場合には、ＣＰＵはサーマルプリンタ１が操作に対応して作動するように制御する（Ｓ５）。一方、カウント開始から５分が経過するまで操作入力が行なわれなかった場合には、ＣＰＵの制御により、サーマルヘッドの発熱素子の抵抗値測定が開始される（Ｓ６）。
【００１４】
抵抗値測定が開始されると、ＣＰＵは、抵抗値測定が終了するまで、操作部６やパソコンＰによって操作入力が行なわれたか否かを判断する（Ｓ７、Ｓ８）。抵抗値測定が終了する前に操作入力が行なわれた場合には、ＣＰＵは抵抗値測定を中止し（Ｓ９）、サーマルプリンタ１が操作に対応して作動するように制御する（Ｓ５）。一方、抵抗値測定が終了した場合には、ＣＰＵの制御により省電力モードがオン状態になり（Ｓ１０）、通常状態と比較して消費電力が小さくなる。具体的には、サーマルプリンタ１内の印刷メディアＭの位置決め用の図示しないフォトセンサへの通電をオフにすることにより全体の消費電力を小さくする。
【００１５】
省電力モードがオン状態になると、ＣＰＵは操作部６やパソコンＰによって操作入力が行なわれたか否かを繰り返し判断する（Ｓ１１）。操作入力が行なわれた場合には、ＣＰＵは省電力モードをオフ状態にし（Ｓ１２）、サーマルプリンタ１が操作に対応して作動するように制御する（Ｓ５）。
【００１６】
尚、本実施の形態においては、カウンタタイマの開始から抵抗値測定までの時間を５分としたが、この時間は必ずしも５分である必要はなく、適宜設定する。また、操作部６等によって時間の変更設定ができるようにしても良い。
【００１７】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、サーマルプリンタの使用頻度に応じて抵抗値測定が実行され、また、セットアップ後即座に印字等を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態の外観斜視図
【図２】操作部を示す図
【図３】本発明の一実施の形態の構成を示す図
【図４】発熱素子の抵抗値測定の制御を示すフローチャート
【符号の説明】
１サーマルプリンタ
２サーマルヘッド
６操作部

Claims

サーマルヘッドに複数列設された発熱素子の抵抗値を測定する抵抗値測定手段と、通常状態と比較して消費電力を小さくする省電力手段とを備え、サーマルプリンタに対して所定時間操作入力がなされない場合に上記抵抗値測定手段により発熱素子の抵抗値測定を行ない、該抵抗値測定終了時に上記省電力手段により消費電力を小さくするサーマルプリンタにおいて、上記抵抗値測定手段による抵抗値測定中にサーマルプリンタに対して操作入力がなされた場合は、抵抗値測定を中止し、操作入力に対応して作動させることを特徴とするサーマルプリンタ。