JP4681200B2 - 会話応答支援方法及びシステム、コンピュータプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、質問者等からの質問に対して会話応答するオペレータを支援するための仕組み、例えば、所定製品に関する情報要求や評価に対して電話で応対するオペレータによる情報選別を支援する方法及びシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、製品の製造や販売を行う企業では、製造・販売の対象となる製品に関する情報要求や評価などを通信手段を介して受け付け、これに応対するための組織が用意されている。
通常、このような組織では、いわゆる「オペレータ」と呼ばれる人材が配備されている。企業は、人材を対象製品に関して応対が可能なように育成し、所定の基準を満足する者をオペレータとして配備するのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
昨今開発される製品では、同じ目的を有する製品であっても、その製品に適用されている技術が多様化している。このため、製造される製品の種類が多くなる傾向にある。例えば、印刷装置では、インクの吐出方法、ヘッドの駆動方法、使用されるインク色の数などによって、製造・販売される製品の種類が異なっている。また、質問者から通信手段を介して受け付けた内容には、製品の使用方法、価格、納品期日に関する問い合わせや、苦情などの多様なものがある。
このため、オペレータには質問者に対して十分な応対を行うため、対象製品に関する深く且つ幅広い知識が要求される。このような知識の取得には、ある程度の時間と育成体制が必要とされ、オペレータを目指す人材及びそのような人材を抱える企業に多大な負担となる。
更に、近年は、前述した製品の多様化と共に、製造・販売される製品の寿命サイクルが短くなる傾向にある。このような理由によっても、質問者に対して十分な応対を可能にするための負担が増える。
【0004】
本発明は、質問者からの要求に対してオペレータが迅速且つ効率よく応対できるようにするための仕組みを提供することを主たる課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、会話応答支援方法、会話応答支援システム及びコンピュータプログラムを提供する。
本発明による第1の会話応答支援方法は、質問者との間で所定製品に関する会話応答を行うオペレータが閲覧可能な表示装置と、前記オペレータが会話応答時に利用する応答候補情報を、所定のキーワード及び当該応答候補情報の利用状況を当該応答候補情報に対するこれまでの質問者からの反応の度合いに応じて増減する数値の大小で表す利用状況情報と関連付けて記録した記録装置とを備えた情報処理装置が実行する方法であって、前記質問者と前記オペレータとの間で交わされる会話内容の音声認識処理を行うステップと、前記音声認識処理による認識結果と前記キーワードとのマッチングの度合いを判定するステップと、判定されたマッチングの度合いが所定値以上になる前記キーワードに関連する所定数の応答候補情報を前記記録装置から選定し、選定された応答候補情報又はその応答候補情報を抽出するための抽出用情報を前記表示装置に表示させるステップと、表示された前記応答候補情報に関連付けられた前記利用状況情報の表す数値を、当該応答候補情報が抽出される度に増加させ、当該応答候補情報に対する前記質問者からの反応の度合いに応じて前記数値を増減させるステップとを含むことを特徴とする。
「応答候補情報」とは、オペレータが応対に際して採用する可能性がある情報をいう。採用された応答候補情報が応答情報となる。また、「抽出用情報」は応答候補情報それ自体ではないが、それを選択することにより該当する応答候補情報が抽出されるようにする情報である。例えば、その応答候補情報のタイトル等が抽出用情報になる。
【0006】
前記利用状況情報は、例えば、当該応答候補情報が前記質問者に受け容れられる場合に増加し、受け容れられない場合に減少するように更新する。そして、前記応答候補情報を前記記憶装置から選定する際に、前記マッチング度合いが所定範囲に属し且つ前記利用状況情報が表す数値が相対的に高い所定数の応答候補情報を特定するようにする。
【0007】
オペレータによる応答候補情報の選別を容易にするため、前記記録装置に記録されている応答候補情報が複数のグループに分類しておき、グループ単位で応答候補情報等をオペレータに提示するようにしてもよい。この場合、前記利用状況情報を更新するステップは、提示した応答候補情報がいずれのグループに属するかを判定し、判定したグループに応じて定められたグループ独自の利用状況情報の更新幅を決定するようにする。複数のグループは、例えば、前記製品の使用方法及び不具合に関する解決方法を内容とするグループ、前記製品の価格及び納期に関する問い合わせを内容とするグループ、前記製品に関する苦情を内容とするグループを含む。
【0008】
本発明の他の会話応答支援方法は、質問者との間で所定製品に関する会話応答を行うオペレータが閲覧可能な表示装置を備えたオペレータ端末と、このオペレータ端末と通信路を介して接続され、前記オペレータが会話応答時に利用する応答候補情報を、所定のキーワード及び当該応答候補情報の利用状況を当該応答候補情報に対するこれまでの質問者からの反応の度合いに応じて増減する数値の大小で表す利用状況情報と関連付けて記録した記録装置を備えた情報処理装置と、前記質問者と前記オペレータとの間で交わされる会話内容の音声認識処理を行う音声認識装置とを有するシステムが実行する方法であって、前記音声認識装置が、認識結果を前記情報処理装置へ送出するステップと、前記情報処理装置が、前記認識結果と前記キーワードとのマッチングの度合いを判定するとともに、判定したマッチングの度合いが所定値以上になる前記キーワードに関連する所定数の応答候補情報を前記記録装置から選定し、選定された応答候補情報を抽出するための抽出用情報を前記オペレータ端末に送出するステップと、前記抽出用情報を受信した前記オペレータ端末が、当該抽出用情報を前記表示装置に表示させ、これにより、前記オペレータが特定した抽出用情報が何であるかを前記情報処理装置に送出するステップと、前記情報処理装置が、前記特定された抽出用情報に対応する応答候補情報を抽出して前記オペレータ端末へ送出するステップと、前記応答候補情報を受信した前記オペレータ端末が、当該応答候補情報を前記表示装置に表示させるステップと、前記情報処理装置が、表示された前記応答候補情報に関連付けられた前記利用状況情報の表す数値を、当該応答候補情報が抽出される度に増加させ、当該応答候補情報に対する前記質問者からの反応の度合いに応じて前記数値を増減させるステップとを実行することを特徴とする。
【0009】
本発明の会話応答支援システムは、質問者との間で所定製品に関する会話応答を行うオペレータの応答支援を行うシステムであって、前記所定製品に関する情報要求又は評価に対して応答するための複数の応答候補情報が、所定のキーワード及び当該応答候補情報の利用状況を当該応答候補情報に対するこれまでの質問者からの反応の度合いに応じて増減する数値の大小で表す利用状況情報と関連付けて記録されている記録手段と、前記質問者と前記オペレータとの間で交わされる音声を入手する音声入手手段と、入手した音声に対して音声認識処理を行う音声認識手段と、この音声認識手段による認識結果と前記キーワードとのマッチングの度合いを判定し、判定されたマッチングの度合いが所定値以上になる前記キーワードに関連する所定数の応答候補情報を前記記録手段に記録されている複数の応答候補情報から選定し、選定された応答候補情報の内容を前記オペレータが選択可能な形態で提示する応答候補情報提示手段と、前記応答候補情報に関連付けられた前記利用状況情報の表す数値を、当該応答候補情報が抽出される度に増加させ、当該応答情報に対する前記質問者からの反応の度合いに応じて前記数値を増減させる利用状況管理手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
前記利用状況管理手段は、前記利用状況情報が所定値以下となる応答候補情報をそれ以外の応答候補情報と区別するように構成される。利用状況情報は、例えば、当該応答候補情報が前記質問者に受け容れられる場合に増加し、受け容れられない場合に減少する。利用状況管理手段は、利用状況情報が所定値以下となる応答候補情報を前記記録装置から削除するように構成される。
【0011】
本発明のコンピュータプログラムは、コンピュータに読み込まれて実行されることにより当該コンピュータを質問者との間で所定製品に関する会話応答を行うオペレータの応答支援を行う会話応答支援システムとして動作させるためのコンピュータプログラムである。会話応答支援システムは、上述したような構成を備えるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、例えば印刷装置のユーザが質問者になり、そのユーザからの印刷装置に関する質問(情報要求)に対してオペレータが会話によって応対する際に、そのオペレータによる応対の支援を行う会話応答支援システムに適用した場合の実施形態について説明する。
この実施形態の会話応答支援システムは、例えば、製品である印刷装置を製造・販売する者、又は、その者に管理を依頼された者によって運営される。
【0013】
<全体構成>
図1は、会話応答支援システムAS全体の構成例を示している。
会話応答支援システムASは、それぞれ情報処理装置の一例となる製品情報管理サーバ1及びホームページ(HP)用サーバ2と、音声情報提供装置3aと、オペレータが操作するオペレータ端末4−1〜4−n(nはオペレータ端末の数で定まる2以上の自然数を表すサフィックス。以降の説明では、便宜上、サフィックスは省略する)とが例えば内部ネットワークを介して接続されている。
内部ネットワークには、例えば日本電信電話株式会社が提供する公衆通信網等のネットワークNが接続されており、ネットワーク間で双方向通信を行えるようになっている。ネットワークNには、ユーザの電話機5−1〜5−m、情報処理端末6−1〜6−r等が接続されている(m、rはそれぞれ2以上の自然数を表すサフィックス。以降の説明では、便宜上、サフィックスは省略する)。
情報処理端末6は、通信機能及びブラウザ機能を備えた汎用の情報処理装置(パーソナルコンピュータ)であり、ユーザは、この情報処理端末6を操作することにより、HP用サーバ2にアクセスしてHP上に掲載されている、印刷装置に関する種々の情報を閲覧することができる。
なお、図1では省略したが、音声情報提供装置3aの前段には交換機が接続されている。交換機は、ユーザからの電話機5の発呼を音声情報提供装置3a又は電話機3bに接続するものである。
【0014】
まず、会話応答支援システムASの構成要素について説明する。
<製品情報管理サーバ>
製品情報管理サーバ1は、ハードディスク等の記録装置を備えたコンピュータ本体と、そのコンピュータ本体に搭載されるCPU(演算処理プロセッサ)ボードとによって実現されるもので、CPUボード上のCPUが、同じくCPUボード上のRAM(書換可能メモリ)及び/又はROM(書換不能メモリ)に記録されている所定のコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより、会話応答支援のための種々の機能を当該コンピュータ本体上に形成する。
【0015】
この実施形態では、図2に示されるように、HP用サーバ2、音声情報提供装置3a、オペレータ端末4及びネットワークNとの間で、双方向通信を行うための通信インタフェース11と、オペレータ支援部12と、応答候補情報管理部13と、利用状況情報管理部14とをコンピュータ本体上に形成するとともに、このコンピュータ本体に接続されている記録装置10上にサポート用マスタデータベース15を構築する。また、CPUボードのRAM上にキャッシュファイル121、履歴ファイル122、未確定情報ファイル123を形成する。
【0016】
サポート用マスタデータベース15には、応対の対象となる印刷装置のトラブル対応情報、評価情報その他の印刷装置関連の応答候補情報が、それぞれ利用状況情報と対応付けられて印刷装置の機種毎に記録されている。
応答候補情報は、検索時及び利用時の便宜を考慮して、複数のグループに分類されて記録されている。例えば、印刷装置の使用方法及び不具合に関する解決方法を内容とするグループ、印刷装置の価格及び納期に関する問い合わせを内容とするグループ、印刷装置に関する苦情を内容とするグループ等に分類されている。
利用状況情報は、個々の応答候補情報の利用状況を数値の大小で表す情報であり、随時更新される。その際の更新幅は、応答候補情報毎及びそれが属するグループ毎に定められている。この利用状況情報の更新形態については、後述する。
サポート用マスタデータベース15には、また、音声情報提供装置3aによる自動応対の際に使用される情報や後述するHPデータベース21に保持されているHP構築用情報等が記録されている。
【0017】
オペレータ支援部12は、応答候補情報管理部13及び利用状況情報管理部14を制御して、オペレータ端末4を操作するオペレータの電話応対作業を支援するための各種処理を行う。
これらの処理の中には、オペレータの音声及びユーザが話す音声の認識処理結果に基づいて、どのグループに属する質問かを判定する処理、各質問の内容を構文解析等によって解読する処理、及び、質問に対応する応答候補情報を検索する処理、検索結果を該当するオペレータ端末4へ送信する処理、情報保有の問い合わせに応じてその情報がHP用サーバ2等に保持されているか否かを示す情報を返信する処理、ユーザによる会話応答支援システムASの利用状況を履歴ファイル122に蓄積する処理等が含まれる。
応答候補情報は、通常は、サポート用マスタデータベース15から直接、あるいはキャッシュファイル121より検索によって抽出される。
【0018】
応答候補情報管理部13は、個々の応答候補情報に関わるすべての処理、例えば、サポート用マスタデータベース15又はキャッシュファイル121への応答候補情報の記録、更新、削除、差し替え、選定、抽出等の処理を行う。通常は、サポート支援部12との協働によって上記の処理を行う。
利用状況情報管理部14は、個々の利用状況情報に関わるすべての処理、例えば、応答候補情報毎にその利用状況情報を対応付けて記録するとともに、その利用状況情報の更新、監視、削除、監視結果の応答候補情報管理部13への通知等を行う。また、応答候補情報の利用状況の履歴を履歴ファイル122に蓄積させる処理を行う。
【0019】
利用状況情報の更新は、応答候補情報が抽出される度にその応答候補情報についての上記数値を増加させ、対応する応答候補情報に対する質問者からの反応の度合いに応じてその数値を増減させることにより行う。例えば、応答候補情報毎に所定の初期値を割り当てておき、その応答候補情報が抽出されるたびに+1(「+」は上記数値に加算すること、以下同じ)、その応答候補情報に基づく応対中にユーザがその内容を受け容れたとオペレータが判断できた場合は+2、応対中にはユーザに受け容れられたとは判断できなかったが、オペレータが応答候補情報に基づく指示をした後、所定期間内にユーザから電話がかかってこなかった場合は、その応答候補情報の内容が受け容れられたと推定して+1、ユーザから再度電話がかかってきてその応答候補情報の内容が受け容れられなかったことが事後的に判明した場合は−2(「−」は上記数値から減算すること、以下同じ)、再度の電話によりユーザからその応答候補情報の内容が受け容れられたことが判明した場合は+2、1月経過しても利用されない場合は「−1」・・・というように、応答候補情報毎に、それがユーザに受け容れられた内容である場合には上記数値を増加させ、受け容れられない場合(利用されない場合を含む)には上記数値を減少させるようにする。
利用状況情報管理部14では、利用状況情報を更新する際に、それが対応する応答候補情報がどのグループに属するかを判定し、判定したグループに応じて定められたグループ独自の利用状況情報の更新幅を決定する。この更新幅は、通常は、グループが登録されたときにテーブル等に設定された値を用いることができる。
【0020】
利用状況情報(数値)を更新した結果、その値が所定値以下となる場合、利用状況情報管理部14は、その旨を応答候補情報管理部13に通知し、その利用状況情報が対応する応答候補情報をその他の応答候補情報と区別させる。例えば、相対的に利用価値すなわち需要が低い、その内容を書き換えなければならない・・・との理由から、その応答候補情報のみの削除を促す。
なお、上記の数値は、説明の便宜上用意した値である。
【0021】
このように、利用状況情報を応答候補情報とリンクさせておき、この利用状況情報をその応答候補情報の利用状況に応じて随時更新することで、各応答候補情報の利用価値を定量化することができ、利用価値(需要)の低い応答候補情報の削除や書換の時期を容易に特定できるようになる。
【0022】
ここで、応答候補情報の具体例について説明する。
図3は、サポート用マスタデータベース15に記録されている応答候補情報の一例を示している。前述したようにサポート用マスタデータベース15には、質問してきたユーザに提供する可能性のある印刷装置に関する情報が機種毎に記録されている。図3に示される例では、印刷装置の機種、予め用意されている要求内容(キーワード)、要求対して応答すべく用意されている応答候補情報(サポート用マスタデータベース15では、「応答情報」として扱っている。以下同じ)、その応答情報が実際に要求された頻度、その応答情報が音声情報提供装置3に保持されているか否かを表す情報を、それぞれフィールド項目として、テーブル形式で記録されている。「応答情報」の項目には、それについての詳細なデータの記録域のアドレスがリンクされている。例えば、「プリントヘッドクリーニング」についての項目に、ヘッドクリーニングを行うための操作をオペレータの電話対応相手に促すための詳細情報として「○マークのボタンを3秒間押し続けるとクリーニングが始まります。それでは、…」のようなデータがリンクされ、「応答情報」の項目が選択されることによって、そのデータが記録域から読み出されるようになっている。
【0023】
次に、このような応答候補情報をオペレータ支援部12で検索するために用いられる検索用データについて説明する。
本実施形態では、検索用データとして、音声認識処理によって検出された1又は複数のキーワードが用いられる。複数のキーワードが検出された場合には、例えばそれらの掛け合わせが検索用データとして用いられる。
図4は、本実施形態による検索用データの一例を示した図である。図示の例では、機種名がABCの印刷装置に関する目詰まりの原因や対処策に対する応答候補情報を検索するため、3つのキーワード「目詰まり」、「印字かすれ」、「特定色の印刷不可」が用意されている。また、目詰まりに関する応答候補情報を特定するためのタイトルとして、「プリンタヘッドのクリーニングの案内」が用意され、さらに、それに対応する応答候補情報がどこに記録されているかを示すアドレスも用意されている。オペレータ支援部12は、音声認識処理により得られたこのようなキーワードをもとに、図4のような検索用データを特定し、これによって該当する応答候補情報を検索する。
なお、製品(印刷装置)によっては、機種に代えて、他の識別情報、例えば製品番号毎に応答候補情報を用意しておいてもよい。
【0024】
本実施形態では、上記のようなキーワードを音声認識処理によって検出することから、音声認識時に使用する辞書の内容を、複数の入力内容に対応できるようにしてある。図5は、辞書の一例を示している。図示の例では、製品番号「RB−900 G/2」を認識できるようにするための辞書の一部を示している。このように、ユーザによってその言い方が異なることを想定して、様々なバリエーションの読み方に対応したものとなっている。これにより、音声認識処理を併用した会話応答支援の精度を高めるようにしている。
【0025】
次に、HP用サーバ2、情報提供装置3a及びオペレータ端末4について説明する。
<HP用サーバ>
HP用サーバ2は、ハードディスク等の記録装置を備えたコンピュータ本体と、そのコンピュータ本体に搭載されるCPUボードとによって実現されるもので、CPUボード上のCPUが、同じくCPUボード上のRAM及び/又はROMに記録されている所定のコンピュータプログラムを読み込んで実行することにより、製品である印刷装置の詳細な情報をネットワークNを通じて情報処理端末6等に提供できるようにするための機能をそのコンピュータ本体上に形成するとともに、コンピュータ本体に接続されている記録装置20に、HPデータベースを構築する。
【0026】
HP用サーバ2は、電話機5によるユーザからの質問に応えるのに最適な詳細情報をHPを通じて提供すること、ネットワークNを通じて直接アクセスしてきたユーザの情報処理端末6に必要情報を提供することを主たる目的として設けられる。前者の場合、オペレータは、該当アドレスをユーザに通知することによって応対作業の軽減化を図ることができる。
HPデータベースには、HPに公開するために必要とされる種々のデータが記録されている。例えば、文字情報であればHTML(hypertext markup language)形式で情報が記録されている。なお、HPには、例えば印刷装置に関するよくある質問(FAQ)に対する回答を文字情報や画像情報として情報処理端末6に提供する機能が設けられている。
HP用サーバ2は、HP(実際にはHPデータベース内のデータ)に対するアクセス頻度や状態を、適宜、製品情報管理サーバ1に通知する機能も有している。
【0027】
<音声情報提供装置>
音声情報提供装置3aは、ユーザからの質問に対して、予め用意されている応答情報を例えば合成音声によって自動的にメッセージ応答する装置であり、質問に対する自動応対用の音声データを記録した音声応答情報データベースと、ユーザが発した言葉を音声認識処理して自動応対可能かどうかを判定する情報処理ユニットとを備えている。音声応答情報データベースには、製品情報管理サーバ1から送られたテキストデータに基づく合成音声データ又は独立に録音された音声データが蓄積されている。
この音声情報提供装置3aでは、電話機5からのユーザの質問事項を音声認識処理することにより、音声応答情報データベースに記録されているデータだけで応対可能か否かをまず判定する。これは、音声認識処理により認識されたキーワードが、音声応答情報データベース内のデータに紐付けされているキーワードと一致するかどうかによって判定することができる。音声応答情報データベース内のデータのみで応対可能である場合、音声情報提供装置3aは、そのデータによる自動応答を行う。一方、音声認識処理に失敗したり音声応答情報データベース内のデータのみでは応答不能であると判定した場合、音声情報提供装置3aは、交換機に指示することにより、電話機5とオペレータの傍の電話機3a(オペレータ端末4であってもよい)とを接続する。この場合は、オペレータが介在する応答作業を行う。
【0028】
<オペレータ端末>
オペレータ端末4はオペレータに対して情報を提示するための表示装置が接続された装置であって、コンピュータ本体と、そのコンピュータ本体のCPUボードによって読み取り可能なコンピュータプログラムとの協働によって実現される。各オペレータ端末4には、オペレータの指示を受け付けるための入力装置(キーボード、マウス等)が接続され、さらに、この入力装置と製品情報管理サーバ1との間の情報の受け渡しを制御するための通信制御機構が設けられている。
オペレータ端末4では、電話機5、3aを通じてユーザとオペレータとの間で交わされる会話内容の音声認識処理を行う機能をも備えている。オペレータとユーザとの会話内容は、例えば音声ピックアップアンプを通じてオペレータ端末4に入力される。電話機3bとオペレータ端末4が一体構成になっているものを使用することもできる。この場合は、ピックアップアンプは不要となる。
【0029】
<運用形態>
次に、上記のように構成される会話応答支援システムASの運用形態の一例を説明する。
音声情報提供装置3aに記録されているデータのみで応対できる場合にオペレータが介在する必要がなく、自動応対できることは、前述したとおりである。ここでは、音声情報提供装置3aのみで自動応対できず、オペレータが介在する応対を行う場合の例を挙げる。
【0030】
オペレータは、電話機5を通じて質問してきたユーザに対して電話機3bで会話応答する際に、オペレータ端末4を操作して製品情報管理サーバ1との間で双方向通信を行わせ、その表示装置に、製品情報管理サーバ1から入手した応答候補情報の内容を表示させる。そして、表示装置の表示内容を視聴することにより、ユーザの質問に対して適切な情報を与える。
【0031】
オペレータ端末4では、音声認識処理を行うことで、ユーザとオペレータとの間で交わされる会話の内容を、順次、単語に置き換えていく。そして、それらの単語群を製品情報管理サーバ1に逐次送出する。
【0032】
製品情報管理サーバ1では、オペレータ支援部12がサポート用マスタデータベース15から音声認識処理の結果(単語の種類、数)に応じた数の応答候補情報を特定し、それらの応答候補情報ないしそのタイトルをオペレータ端末4に返送する。オペレータが特定の応答候補情報ないしそのタイトルを選択した場合、オペレータ支援部12は、その応答候補情報又はその詳細情報をオペレータ端末4に送出する。これらの履歴は、履歴ファイル122に蓄積され、利用状況情報を更新する際の情報として利用される。
【0033】
以上のような運用を可能にするための会話応答支援システムASの動作手順を、オペレータ(オペレータ端末4)と製品情報管理サーバ1(オペレータ支援部12)との間の情報の受け渡しの例を中心に説明する。この場合の全体の動作手順の流れを図6、オペレータ支援部12の動作手順を図7に示す。
【0034】
図6に示されるように、ユーザからの電話機5の着信を受け付けると、オペレータは、オペレータ端末4を通じてオペレータ支援部12に着信を通知する。
オペレータ支援部12は、オペレータ端末4からの着信通知に応じ、着信通知したオペレータ端末4がどのオペレータ端末かどうかを認識する。また、図7に示されるように、オペレータがユーザから聞き取った内容に基づいて(例えば音声認識処理により)印刷装置の機種を特定する(ステップS101)。
【0035】
オペレータ支援部12は、また、オペレータとユーザとの間で交わされる会話内容の認識結果を逐次オペレータ端末4から受け取り、応答候補情報を選定する。より具体的には、オペレータ端末4より入手した単語群とサポート用マスタデータベース15に予め用意されているキーワードとのマッチングの度合いを判定し、この度合いが一定値以上になるキーワードによってサポート用マスタデータベース15を検索する。この処理により、関連すると思われる所定数の応答候補情報が特定される。
【0036】
このようにして特定された応答候補情報のすべてをそのままオペレータ端末4に通知してもよいが、本実施形態では、第1段階として、それらの応答候補情報を抽出するための抽出用情報の一例となるタイトルを、送出すべき情報の候補例としてオペレータ端末4に通知する(ステップS102)。その際、ユーザの質問が、どのグループに属するかものかどうか、例えば「印刷装置の使用方法や不具合に対する解決方法」か、「印刷装置の価格や納期」か、「印刷装置に関する評価」か等を特定するために、オペレータ端末4の表示装置に、タイトルと共にそのタイトルがこれらのグループのどれに属するかを選択させるための所定レイアウトの画面を表示させる。
【0037】
オペレータがこの画面を通じて適切なタイトル及びそれが属するグループを選択したことを検知した場合(ステップS103:Y)、オペレータ支援部12は、第2段階として、選択されたタイトルのアドレスに従って応答候補情報をサポート用マスタデータベース15から抽出し、これをオペレータ端末4に送信する(ステップS104)。このように2段階の方式で応答候補情報をオペレータに選択させることにより、用意されていない応答候補情報の検索のための無駄な時間の発生を抑制することができる。
一方、オペレータが、適切なタイトル等がないと判定した場合はその旨をオペレータ支援部12に通知する。この通知を受けたオペレータ支援部12は、ステップS102の処理に戻り、再度、音声認識処理及びキーワードマッチングによる応答候補情報の選定を行う(ステップS103:N)。このとき、オペレータ支援部12は、音声認識の認識率を向上させるような会話がなされるように、対応中のオペレータに指示を送る。
【0038】
オペレータは、表示装置に表示された応答候補情報に従ってユーザと応対することになるが、応答内容ではユーザの要望を満足することができない場合は、ステップS102以降の処理を再度実行する(ステップS105:N)。
一方、ユーザの要望が満足された場合は(ステップS105:Y)、対応完了の旨がオペレータ支援部12に通知される。オペレータ支援部12は、利用状況情報管理部14を制御してオペレータ端末4に送出した応答候補情報についての利用状況情報を更新する(ステップS106)。
以上のようにして、オペレータに対する応答支援が実現される。
【0039】
なお、ステップS102の処理において、単語データに基づく検索を所定回数実行しても該当する応答候補情報を特定できなかった場合、オペレータ支援部12は、最適な応答候補情報が無い旨をオペレータ端末4に通知する。この場合、オペレータは、応答候補情報が無いことを前提として、所定のマニュアルに従ってユーザに対応する。そして、そのことをオペレータ端末4に認識させる。
【0040】
これにより、オペレータ端末4は、ユーザとオペレータとの間の会話内容の音声認識処理及びオペレータ支援部12への認識結果の送信をオペレータが再度指示するまで一時的に中止する。但し、音声認識処理等を一時的に中止することなく、ユーザとオペレータとの会話内容の音声認識処理を継続し、その結果である単語群に所定のタグデータを付加してオペレータ支援部12に送信するようにしてもよい。この場合、オペレータ支援部12は、タグデータが付加された単語群を未確定情報ファイル123に蓄積しておき、新たな応答候補情報の生成の材料として利用できるようにする。新たな応答候補情報を生成するときは、未確定情報ファイル123に蓄積されている単語群に基づいてキーワードを設定し、Q/A形式及び利用状況情報の初期値を設定し、これをサポート用マスタデータベース15に記録しておく。
【0041】
オペレータ支援部12又は利用状況情報管理部14は、利用状況情報(数値)を更新する際、抽出された応答候補情報の内容に従って上記数値の重み付けを適宜変更することができる。具体的には、数値を単純に決められた数だけインクリメントするだけではなく、その数に乗算する係数を質問内容に応じて設定し、これを事後的に変更することができる。
【0042】
例えば、応答候補情報が印刷装置に関する評価(苦情を含む)であった場合や、質問したユーザに早急に提供する必要がある情報となった場合、係数を「1」ではなく(単純なインクリメントの場合)、「2」〜「10」にするなどの処理を行う。このような係数の変更は、前述した1)印刷装置の使用方法や不具合に対する解決方法、2)印刷装置の価格や納期、3)印刷装置に関する評価、の内容の区別に従って設定することができる。すなわち、オペレータ支援部12は、オペレータの電話対応が完了する度に応答候補情報の需要の高さ等に応じて利用状況情報に重み付けすることで、応答候補情報の利用度合いを、より現実的な需要の高さに適合したものにすることができる。
【0043】
製品情報管理サーバ1においては、さらに、以下のような履歴更新処理が行われる。
製品情報管理サーバ1は、応答候補情報毎の利用履歴に従って、応答候補情報の内容を精査するための各種処理を実行する。例えば、製品情報管理サーバ1は、数値が所定値を越えた利用状況情報に対応する応答候補情報及びその応答候補情報が関わる印刷装置の機種や質問内容(キーワード)等の情報を音声情報提供装置3aに提供したり、利用状況情報の数値が相対的に高い、すなわち需要が高い応答候補情報をHP用のコンテンツとしてHP用サーバ2に自動的に提供したりするための処理を実行する。これにより、音声情報提供装置3aの自動応対の精度及びHPの利用価値を高めることができ、オペレータにまわってくる質問の数を少なくしてオペレータの負担を軽減できるようになる。
上記の応答候補情報毎の利用履歴の更新タイミングは、例えば、音声情報提供装置3aから情報要求の通知、オペレータ端末4からの通知、HP用サーバ2において印刷装置に関する問題が解決された旨が通知されたとき等となる。
【0044】
HP用サーバ2は、印刷装置に関する情報提供のうち、問題解決のための情報を提供する場合には、情報要求者から問題が解決されたか否かの結果情報を受けるための画面情報を情報処理端末6に提供する。このため、HP用サーバ2は、問題解決のための情報を提供するだけでなく、この情報提供によって、質問したユーザ側で問題が解決されたか否かの情報を得ることができる。このような情報を製品情報管理サーバ1に随時通知し、製品情報管理サーバ1のサポート支援部12がそれを利用状況情報管理部14を通じて利用状況情報(数値)の更新幅ないし上記の重み付けに反映させることにより、応答候補情報の利用状況を正確に把握できるようになる。
【0045】
以上説明したように、本実施形態の会話応答支援システムASによれば、オペレータに対して、適切な応答候補情報を迅速に提示することができる。また、応答候補情報の内容がユーザに受け容れられたかどうかによってその応答候補情報の利用状況が更新されるので、信頼性が高い応答支援情報かどうかを客観的に確認できるようになる。
【0046】
なお、本実施形態では、音声認識処理を音声情報提供装置3a及びオペレータ端末4で行う場合の例を示したが、オペレータ端末4ではユーザとオペレータとの間で交わされる会話内容を表す音声データの入手のみを行い、この音声データを製品情報管理サーバ1に送出して、製品情報管理サーバ1で音声認識処理を行うようにしてもよい。
【0047】
また、本実施形態では、オペレータ支援部12、応答候補情報管理部13、利用状況情報管理部14が製品情報管理サーバ1に設けられる場合の例を示したが、これらの機能を各オペレータ端末4に設け、各オペレータ端末4で自律的にサポート用マスタデータベース15に記録されている応答候補情報の読み出しと利用状況情報の更新等を行うようにしても本実施形態と同様の効果を得ることができるものである。
【0048】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、オペレータに対して適切な応答候補情報を迅速且つ効率よく提示するための仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した会話応答支援システムの構成を示す図。
【図2】 製品情報管理サーバの機能ブロック図。
【図3】応答候補情報の一例を示す図。
【図4】検索用データの一例を示す図。
【図5】音声認識用の辞書の一例を示す図。
【図6】オペレータ支援部とオペレータとの間で行われる対話の内容説明図。
【図7】オペレータ支援部の処理手順説明図。
【符号の説明】
AS 会話応答支援システム
1 製品情報管理サーバ
2 HP用サーバ
3a 音声情報提供装置
3b 電話機
4−1〜4−n オペレータ端末
5−1〜5−m 電話機
6−1〜6−r 情報処理端末
10,20 記録装置
11 通信インタフェース
12 オペレータ支援部
13 応答候補情報管理部
14 利用状況情報管理部
15 サポート用マスタデータベース
21 HPデータベース
121 キャッシュファイル
122 履歴ファイル
123 未確定情報ファイル
Claims (11)
- 質問者との間で所定製品に関する会話応答を行うオペレータが閲覧可能な表示装置と、前記オペレータが会話応答時に利用する応答候補情報を、所定のキーワード及び当該応答候補情報の利用状況を当該応答候補情報に対するこれまでの質問者からの反応の度合いに応じて増減する数値の大小で表す利用状況情報と関連付けて記録した記録装置とを備えた情報処理装置が実行する方法であって、
前記質問者と前記オペレータとの間で交わされる会話内容の音声認識処理を行うステップと、
前記音声認識処理による認識結果と前記キーワードとのマッチングの度合いを判定するステップと、
判定されたマッチングの度合いが所定値以上になる前記キーワードに関連する所定数の応答候補情報を前記記録装置から選定し、選定された応答候補情報又はその応答候補情報を抽出するための抽出用情報を前記表示装置に表示させるステップと、
表示された前記応答候補情報に関連付けられた前記利用状況情報の表す数値を、当該応答候補情報が抽出される度に増加させ、当該応答候補情報に対する前記質問者からの反応の度合いに応じて前記数値を増減させるステップと
を含むことを特徴とする、
会話応答支援方法。 - 前記数値を、当該応答候補情報が前記質問者に受け容れられる場合に増加し、受け容れられない場合に減少するように更新することを特徴とする、
請求項1記載の会話応答支援方法。 - 前記応答候補情報を前記記憶装置から選定する際に、前記マッチング度合いが所定範囲に属し且つ前記利用状況情報が表す数値が相対的に高い所定数の応答候補情報を特定することを特徴とする、請求項2記載の会話応答支援方法。
- 前記記録装置に記録されている応答候補情報が複数のグループに分類されており、前記利用状況情報を更新するステップは、提示した応答候補情報がいずれのグループに属するかを判定し、判定したグループに応じて定められたグループ独自の利用状況情報の更新幅を決定することを特徴とする、請求項1記載の会話応答支援方法。
- 前記複数のグループは、前記製品の使用方法及び不具合に関する解決方法を内容とするグループ、前記製品の価格及び納期に関する問い合わせを内容とするグループ、前記製品に関する苦情を内容とするグループを含むことを特徴とする、
請求項4記載の会話応答支援方法。 - 質問者との間で所定製品に関する会話応答を行うオペレータが閲覧可能な表示装置を備えたオペレータ端末と、このオペレータ端末と通信路を介して接続され、前記オペレータが会話応答時に利用する応答候補情報を、所定のキーワード及び当該応答候補情報の利用状況を当該応答候補情報に対するこれまでの質問者からの反応の度合いに応じて増減する数値の大小で表す利用状況情報と関連付けて記録した記録装置を備えた情報処理装置と、前記質問者と前記オペレータとの間で交わされる会話内容の音声認識処理を行う音声認識装置とを有するシステムが実行する方法であって、
前記音声認識装置が、認識結果を前記情報処理装置へ送出するステップと、
前記情報処理装置が、前記認識結果と前記キーワードとのマッチングの度合いを判定するとともに、判定したマッチングの度合いが所定値以上になる前記キーワードに関連する所定数の応答候補情報を前記記録装置から選定し、選定された応答候補情報を抽出するための抽出用情報を前記オペレータ端末に送出するステップと、
前記抽出用情報を受信した前記オペレータ端末が、当該抽出用情報を前記表示装置に表示させ、これにより、前記オペレータが特定した抽出用情報が何であるかを前記情報処理装置に送出するステップと、
前記情報処理装置が、前記特定された抽出用情報に対応する応答候補情報を抽出して前記オペレータ端末へ送出するステップと、
前記応答候補情報を受信した前記オペレータ端末が、当該応答候補情報を前記表示装置に表示させるステップと、
前記情報処理装置が、表示された前記応答候補情報に関連付けられた前記利用状況情報の表す数値を、当該応答候補情報が抽出される度に増加させ、当該応答候補情報に対する前記質問者からの反応の度合いに応じて前記数値を増減させるステップとを実行することを特徴とする、
会話応答支援方法。 - 質問者との間で所定製品に関する会話応答を行うオペレータの応答支援を行うシステムであって、
前記所定製品に関する情報要求又は評価に対して応答するための複数の応答候補情報が、所定のキーワード及び当該応答候補情報の利用状況を当該応答候補情報に対するこれまでの質問者からの反応の度合いに応じて増減する数値の大小で表す利用状況情報と関連付けて記録されている記録手段と、
前記質問者と前記オペレータとの間で交わされる音声を入手する音声入手手段と、
入手した音声に対して音声認識処理を行う音声認識手段と、
この音声認識手段による認識結果と前記キーワードとのマッチングの度合いを判定し、判定されたマッチングの度合いが所定値以上になる前記キーワードに関連する所定数の応答候補情報を前記記録手段に記録されている複数の応答候補情報から選定し、選定された応答候補情報の内容を前記オペレータが選択可能な形態で提示する応答候補情報提示手段と、
前記応答候補情報に関連付けられた前記利用状況情報の表す数値を、当該応答候補情報が抽出される度に増加させ、当該応答情報に対する前記質問者からの反応の度合いに応じて前記数値を増減させる利用状況管理手段と、
を備えることを特徴とする、会話応答支援システム。 - 前記利用状況管理手段は、前記関連付けられた利用状況情報の表す数値が所定値以下となる応答候補情報をそれ以外の応答候補情報と区別するように構成されていることを特徴とする、
請求項7記載の会話応答支援システム。 - 前記利用状況管理手段は、前記利用状況情報を、当該応答候補情報が前記質問者に受け容れられる場合に増加させ、受け容れられない場合に減少させるように更新することを特徴とする、
請求項8記載の会話応答支援システム。 - 前記利用状況管理手段は、前記利用状況情報が所定値以下となる応答候補情報を前記記録装置から削除するように構成されていることを特徴とする、
請求項8記載の会話応答支援システム。 - コンピュータに読み込まれて実行されることにより当該コンピュータを質問者との間で所定製品に関する会話応答を行うオペレータの応答支援を行う会話応答支援システムとして動作させるためのコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記所定製品に関する情報要求又は評価に対して応答するための複数の応答候補情報を、所定のキーワード及び当該応答候補情報の利用状況を当該応答候補情報に対するこれまでの質問者からの反応の度合いに応じて増減する数値の大小で表す利用状況情報と関連付けて所定の記録装置に記録する記録手段、
前記質問者と前記オペレータとの間で交わされる音声を入手する音声入手手段、
入手した音声に対して音声認識処理を行う音声認識手段、
この音声認識手段による認識結果と前記キーワードとのマッチングの度合いを判定し、判定されたマッチングの度合いが所定値以上になる前記キーワードに関連する所定数の応答候補情報を前記記録手段に記録されている複数の応答候補情報から選定し、選定された応答候補情報の内容を前記オペレータが選択可能な形態で提示する応答候補情報提示手段、
提示された前記応答候補情報に関連付けられた前記利用状況情報の表す数値を、当該応答候補情報が抽出される度に増加させ、当該応答情報に対する前記質問者からの反応の度合いに応じて前記数値を増減させる利用状況管理手段、
として機能させることを特徴とする、コンピュータプログラム。
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