JP4680825B2 - 磁気記録再生ヘッド、磁気記録再生装置及び磁気情報記録再生方法 - Google Patents

磁気記録再生ヘッド、磁気記録再生装置及び磁気情報記録再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、記録磁界を印加しつつ近接場光を用いて磁気記録媒体を昇温して磁気記録媒体に磁気情報を記録し、近接場光を用いて磁気記録媒体を昇温して磁気記録媒体に記録された記録情報を再生する光アシスト磁気記録再生方式に用いる磁気記録再生ヘッドと、この磁気記録再生ヘッドを備えている磁気記録再生装置と、これらの磁気記録再生ヘッド又は磁気記録再生装置を用いた磁気情報記録再生方法とに関する。
ハードディスクに代表される磁気記録の分野では、記録媒体、記録ヘッド、再生ヘッドの特性向上により、面密度で200Gbit/inchを超える記録密度が達成され、さらに密度の向上が続いている。この記録密度の向上に対応すべく、種々の磁気記録方式や磁気再生方式が提案されている。
しかしながら、現行のハードディスクに用いられる磁気記録方式では、磁気記録媒体の熱揺らぎの問題が指摘されており、記録密度の増加に伴って磁気情報を長期間、安定に保持しておくことが困難となることが知られている。上記の熱揺らぎの問題は、磁気記録媒体の磁気ビットを形成する磁性粒子の体積vと磁気異方性エネルギー定数Kの積である、磁気異方性エネルギーvKと、熱エネルギーkT(k:ボルツマン定数、T:温度)との関係で表され、磁気異方性エネルギーvKが熱エネルギーkTの数十倍程度に小さくなると、熱揺らぎが顕著となることが知られている。高密度化磁気記録媒体において、上記の熱揺らぎの問題を解消するためにはKの大きな材料を記録媒体に用いることが必要となるが、Kを大きくすることは同時に保磁力Hを大きくしてしまうことにつながる。保磁力Hが大きくなると、記録時に必要となる磁界が増加してしまい、記録ヘッドから出力可能な、書き込み可能磁界の上限を上回ってしまうことから、従来の磁界のみを用いた磁気記録方式には限界がある。
このような高Kの磁気記録媒体に磁気情報を記録するための方法として、レーザー光を用いて、記録時に媒体を加熱することによって一時的に保磁力Hを低下させ、この加熱された部分に外部磁界を印加して磁気情報記録する、光アシスト磁気記録方式が提案されている。このような光アシスト磁気記録方式によれば、熱安定性の良い高K媒体に対しても比較的小さな磁界で記録が可能であり、且つ、記録密度を高くしても情報を安定に保持できることから、記録情報の消失を防ぐことができる。
さらに光アシスト磁気記録では、記録媒体上の加熱領域の大きさに応じて記録ビットのサイズが決まることから、加熱領域を小さくすれば外部磁界の印加領域が大きくても微小記録ビットが形成でき、高密度記録を達成できる。このため、加熱源であるレーザー光の光源波長よりもスポット径を小さくできる近接場光を用いた光アシスト磁気記録方式が多数提案されており、その一例として下記特許文献1が挙げられる。この特許文献1には、表面に金属膜をコーティングした錐体形状のプローブや、錐体形状の先端部に微小開口を形成したプローブを用いて近接場光を発生させ、光アシスト磁気記録を行う方法が開示されている。
一方で、近接場光を用いた光アシスト磁気記録に際しては、近接場光による媒体加熱とともに記録ビットを磁化反転させるための外部磁界印加が必要である。しかしながら、近接場光の到達距離は近接場光発生素子の極近傍(近接場光を生じる微小形状のサイズ以下程度)にとどまるため、磁気記録媒体上の加熱領域に対して、磁気ビットが磁化反転を生じるのに十分な大きさの外部磁界を印加するためには、近接場光発生素子の極近傍に磁界発生源を設けることが重要となる。
次に、現行のハードディスクに用いられる磁気再生方式であるが、磁気記録媒体に高密度記録された磁気情報を、高い分解能で読み出す観点から、光アシスト再生方式と呼ばれるものが提案されている。これは、磁気情報が記録された磁気記録媒体にレーザー光を照射して、磁気記録媒体を局所的に、記録時よりも低い温度に加熱し、加熱領域から発生する漏洩磁界を磁気センサーを用いて検出する再生方式である。このとき、磁気記録媒体の非加熱領域からは漏洩磁界があまり発生せず、加熱領域からは大きな漏洩磁界が発生するように記録媒体の材料や組成を調整しておく。これにより、磁気センサーにおいて、加熱領域からの漏洩磁界を相対的に強く検出することができ、隣接トラックからのクロストークを軽減することが可能である。このような光アシスト再生においては、記録媒体上の加熱領域の大きさに応じて再生される(大きな漏洩磁界を発する)領域が決まることから、加熱源に近接場光源を用いることで加熱領域を小さくすれば、微小な記録ビットを高い分解能で再生可能となる。
このような近接場光源と磁気センサーとを用いる構成の一例として、下記特許文献2が挙げられる。この特許文献2には、レーザー光出射口の周りに磁界を印加して情報を記録するコイルと、コイルの内側に配置され、磁気記録媒体に記録された情報を検出する磁気センサーを備えた光アシスト磁気ヘッドが開示されており、レーザー光出射口から出射されたレーザー光を増強するプラズモン励起体またはサイズを小さくする開口を有する遮光体を備えた光アシスト磁気ヘッドについても開示されている。また、特許文献2には、レーザー光出射口と磁気抵抗センサーのスピンバルブ膜との距離を2〜3μmに近付けることが可能となり、組立調整が容易となる結果、レーザー光出射口と磁気センサーとを同時に、同一の狭トラック上をトラッキングさせることが可能になることも記載されている。
特開平11−265520号公報 特開2003−203304号公報
上記のような光アシスト磁気記録と光アシスト再生とを、共に近接場光を用いて行う記録再生方式においては、低コスト化とヘッド軽量化の観点から、記録素子と磁気センサーとで近接場光源を共用することが望ましい。すなわち、レーザー光源および近接場発生源はそれぞれ単一にすることが望ましい。しかしながら、現行のハードディスクに用いられる磁気センサーにおいては、磁気センサーに接して、磁気センサーの両面(磁気記録媒体のトラック長さ方向)に厚さ500nmから3μm程度の磁気シールドが形成されることが一般的である。一方で、近接場光源から発せられる近接場光の到達距離は近接場光を生じる微小形状のサイズ以下程度であり、記録素子に形成された近接場光源を、光アシスト再生にも共用しようとすれば、従来の磁気センサーに適用されているような500nmから3μm程度の磁気シールドでは、シールドが厚く、近接場発生源と磁気センサーとの距離が離れすぎてしまうために、記録素子に形成された単一の近接場発生源で加熱された磁気記録媒体の加熱領域が、媒体の移動に伴って磁気センサー下に到達する前に自然冷却されてしまい、光アシスト再生が実現できない問題が生じる。このように単一の近接場光源を用いて光アシスト磁気記録再生を実現しようとする場合、従来の磁気シールド厚さでは、磁気センサー下に到達する前に自然冷却されてしまうという問題はこれまで指摘されておらず、当然ながらその解決策も示されていない。
また、特許文献2において、レーザー光出射口と磁気抵抗センサーのスピンバルブ膜との距離を小さくできる光アシスト磁気ヘッドが開示されてはいるが、レーザー光出射口と磁気抵抗センサーのスピンバルブ膜との距離は2〜3μmと大きく、近接場光が到達する距離と比べて非常に大きいため、光アシスト再生を行うには十分な距離にはない。加えて、特許文献2に開示されている光アシスト磁気ヘッドでは、レーザー光出射口と磁気抵抗センサーとを近付けるために、磁界を印加するためのコイルをレーザー光出射口と磁気抵抗センサーとを共に含む領域の外側で巻回す必要があり、このため、コイルの全長が長くなるとともに、コイルに囲まれる領域の面積が大きくなる結果、レーザー光出射口近傍で十分な記録磁界を発生するためには、大きな消費電力が必要になるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、単一の近接場光源を用いても光アシスト磁気記録と光アシスト再生とを、効率的且つ精度良く行うことが可能であり、従来に比べて高密度の記録および高分解能の再生が高い精度で行え、さらに、製造コストが低く、超小型で軽量の磁気記録再生ヘッドを実現できるとともに、従来に比べ省消費電力化された磁気記録再生ヘッド、磁気記録再生装置、及びこれらを用いた磁気情報記録再生方法を提供することにある。また、磁気シールドを厚くしても、近接場光発生箇所が磁気センサーから離れることが無い磁気記録再生ヘッド及び磁気記録再生装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
(1) 本発明の磁気記録再生ヘッドは、記録磁界を印加しつつ近接場光を用いて磁気記録媒体を昇温して磁気記録媒体に磁気情報を記録し、近接場光を用いて磁気記録媒体を昇温して磁気記録媒体に記録された記録情報を再生する光アシスト磁気記録再生方式に用いる磁気記録再生ヘッドであって、磁気記録媒体対向面から垂直方向に延設された一対の電極、及び、前記一対の電極の前記磁気記録媒体対向面側の端部同士を接続する導電性の狭窄部を有し、非磁性体からなる記録素子と、磁気記録媒体に記録された記録情報を再生する磁気センサーとを備え、前記狭窄部にレーザー光が照射されたときに前記狭窄部に形成された局所形状変化部を発生源とした近接場光が発生し、前記一対の電極間に電流が流れると前記狭窄部を発生源とした磁界が発生し、前記記録素子及び前記磁気センサーを挟む位置に設けられた一対の磁気シールド層をさらに備えている。
上記構成によれば、非通電時(再生時)に磁気センサーに影響を与えない(磁界が発生しない)非磁性体からなる記録素子を用いるとともに、近接場光発生位置である上記記録素子の狭窄部に形成された局所形状変化部を磁気センサーの極近傍に配置できる。従って、光アシスト磁気記録と光アシスト再生との両方を、上記狭窄部が発生源となる単一の近接場光を用いて行うことが可能となる。したがって、製造コストが低く、超小型で軽量の磁気記録再生ヘッドを実現できる。また、用いるレーザー光源が1つだけでよいという点でも優れている。さらに、特許文献2のものに比べて大きな消費電力を必要としない。また、上記のように、近接場光発生部を磁気センサーの極近傍に配置できることから、近接場光で加熱された磁気記録媒体の加熱領域の自然冷却を極めて小さく抑えた状態で磁気センサーによる磁界検出が出来、効率的な光アシスト再生が実現できる。同時に、磁気記録媒体を過度に加熱する必要が無いため、レーザー光源の低消費電力化が可能である。さらには、磁気記録媒体の加熱領域が小さくなって高分解能の光アシスト再生が実現できる。加えて、光アシスト再生時に磁気記録媒体を誤消去する虞が少なくなり、媒体設計マージンが広がるという効果も奏する。また、上記のように、レーザー光の照射強度を低減できることによって、磁気センサーが過度に熱せられることが無く、磁界検出能力の高い磁気記録再生ヘッドを提供できる。
さらに、一対の磁気シールドにより、磁気センサーがノイズ源となる周囲の浮遊磁界の影響を受けにくく、精度の高い光アシスト再生が可能となる。加えて、磁気シールドを厚く形成した場合でも、近接場光発生箇所が磁気センサーから離れることが無いため、磁気信号再生時のノイズ源となる隣接ビットからの漏洩磁界や装置内の浮遊磁界を打ち消す効果が高い磁気記録再生ヘッドを提供できる。
(2) 上記(1)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記記録素子と前記磁気センサーとの間に誘電体層が形成されていることが好ましい。これにより、記録素子と磁気センサーとの電気的な短絡を防ぐと同時に、薄膜形成法を用いて記録素子と磁気センサーとを同一基体上に連続形成できるので、記録素子と磁気センサーとを別部材で形成する場合に比べて位置ずれが無く、製造コストが低く、小型で軽量の磁気記録再生ヘッドを実現できる。
(3) 上記(2)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記磁気センサーを挟み込むように第1の磁気センサー用電極層と第2の磁気センサー用電極層とが形成されており、前記磁気センサーに通電するための第1の磁気センサー用電極層が、前記局所形状変化部との間に前記誘電体層を挟み込むような位置に形成されていることがさらに好ましい。
上記(3)の磁気記録再生ヘッドによれば、レーザー光が照射されたときに前記局所形状変化部と前記磁気センサーとの間の相互作用によって高効率の電界増強を生じさせることができ、より高強度の近接場光を得ることが可能となる。従って、増幅された高強度の近接場光を磁気記録媒体に照射できるため、レーザー光源からの光を低出力で照射した場合でも高強度の近接場光が得られ、レーザー光源の更なる低消費電力化が実現できる。また、上記磁気センサー用電極層が、磁気センサーに通電する電極としての役割と、近接場光を発生し且つ増強する部材としての役割とを兼ねることができる。従って、近接場光発生箇所を磁気センサーの極近傍に配置できるため、効率的な光アシスト再生が可能であるとともに、磁気センサーに通電する電極としての役割を果たす部材と、近接場光を増強する役割を果たす部材とを個別に形成する場合に比べて、部材を減らすことができる効果を奏する。
(4) 上記(1)〜(3)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記狭窄部は、前記一対の電極よりも前記磁気センサー側に突出した突出部を有しており、前記局所形状変化部が、前記狭窄部の前記突出部に形成されていることが好ましい。
上記(4)の磁気記録再生ヘッドによれば、前記凸形状に湾曲した局所形状変化部の突起部側において、局所形状変化部の窪み部側よりも強い近接場光を発生させることができる。したがって、近接場光発生源と磁気センサーとが近接して形成されていることと相まって、より効率的な光アシスト再生が可能となる。
(5) 上記(4)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記近接場光の磁気記録媒体の表面と平行な方向における領域の最大幅が、前記突起部の曲率半径よりも小さいことが好ましい。これによれば、磁気記録媒体上の極めて狭い領域に近接場光を照射することができるため、より高密度な光アシスト磁気記録と、より高分解能な光アシスト再生とが実現できる。
(6) 上記(3)〜(5)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記局所形状変化部と前記磁気センサーに通電するための磁気センサー用電極層との距離が5nm以上100nm以下であることが好ましい。
(7) 上記(3)〜(5)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記局所形状変化部と前記磁気センサーに通電するための磁気センサー用電極層との距離が10nm以上50nm以下であることがさらに好ましい。
(8) 上記(3)〜(5)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記第1の磁気センサー用電極層の少なくとも一部がAu,Ag,Alを主体とする金属で形成されていることが好ましい。
(6)〜(8)の磁気記録再生ヘッドによれば、記録素子の狭窄部に形成された局所形状変化部と、第1の磁気センサー用電極層との間でより強い電場の多重干渉効果(共鳴効果)が得られることから、特に高強度の近接場光が得られ、記録媒体をより効率的に加熱できる磁気センサー素子を提供できる効果を奏する。すなわち、より低い強度のレーザー光を照射した場合でも高強度の近接場光が得られるため、レーザー光源の更なる低消費電力化が実現できる。また、上記のように、レーザー光の照射強度を低減できることによって、磁気センサーが過度に熱せられることが無く、磁界検出能力の高い磁気センサー素子を提供できる。
(9) 上記(1)〜(8)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記磁気センサーが、非磁性層、磁化固定層、及び、前記磁化固定層との間で前記非磁性層を挟む磁化自由層を含むスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子であり、前記磁化自由層が前記磁化固定層よりも前記記録素子に近い位置に形成されていることが好ましい。これにより、近接場光で加熱された磁気記録媒体の加熱領域の自然冷却をより小さく抑えた状態で磁気センサーの磁化自由層直下に加熱領域を移動させることが出来、光アシスト再生の効率を向上できる。
(10) 上記(1)〜(9)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記記録素子と前記磁気センサーと前記レーザー光源とが同一の基体上に形成されていることが好ましい。これにより、レーザー光と、記録素子及び磁気センサーとの位置ずれが生じることなく、記録素子の狭窄部に対して安定してレーザー光を照射することが可能となるため、高精度な光アシスト磁気記録、光アシスト再生を実現できる。
(11) 上記(1)〜(10)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記局所形状変化部に鋭角が形成されていることが好ましい。これにより、発生する近接場光のサイズをさらに小さくできるので、より局所的な加熱を実現できる。
(12) 上記(1)〜(11)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記一対の磁気シールドのうち1つが、磁気記録媒体の対向面に沿って突出し、前記記録素子の一対の電極における磁気記録媒体側の面の少なくとも一部を覆っている突起部を備えていることが好ましい。これにより、媒体対向面における一対の磁気シールドの間の距離を小さくすることができるので、より高い空間分解能で磁界検出が可能となる。
(13) 上記(1)〜(12)の磁気記録再生ヘッドにおいては、前記磁気センサーにレーザー光が照射されることを防ぐための遮光体をさらに備えていることが好ましい。これにより、磁気センサーの温度上昇を抑え、記録素子の狭窄部近傍にのみ光ビームを照射できる。これにより、磁気センサーの磁界検出性能を損なうことなく、近接場光を用いた効率的な光アシスト再生が実現できる。
(14) 本発明の磁気記録再生装置は、上記(1)〜(13)のいずれか1つの磁気記録再生ヘッドと、前記磁気記録再生ヘッドによって磁気記録再生が行われる磁気記録媒体とを備えている。これにより、上述の磁気記録再生ヘッドの効果を奏するとともに、高密度な磁気記録と高分解能の再生が可能な磁気記録再生装置を提供できる。
(15) 上記(14)の磁気記録再生装置においては、前記磁気記録再生ヘッドにおける磁気センサーが、前記磁気記録再生ヘッドにおける記録素子よりも前記磁気記録媒体の移動方向の後方に配設されていることが好ましい。これにより、磁気記録媒体の加熱領域を効率的に磁気センサー直下に移動させることが可能となり、単一の近接場光源を用いて、光アシスト磁気記録と光アシスト再生とを効率よく実現でき、高密度な磁気記録と高分解能の再生が可能な磁気記録再生装置を提供できる。
(16)本発明の磁気情報記録再生方法は、磁気情報記録の際には、磁気記録媒体上に請求項1〜13のいずれか1項に記載の前記磁気記録再生ヘッドの近接場光源から近接場光を照射して磁気記録媒体を加熱するとともに磁界を印加して磁気情報を記録し、磁気情報再生の際には、前記磁気情報記録の際と同一の近接場光源から発する近接場光を磁気記録媒体上に照射して磁気記録媒体を前記磁気情報記録の際よりも低い温度に加熱し、磁気情報を読み出すものである。
(17)別の観点として、本発明の磁気情報記録再生方法は、磁気情報記録の際には、磁気記録媒体上に請求項14又は15に記載の磁気記録再生装置における磁気記録再生ヘッドの近接場光源から近接場光を照射して磁気記録媒体を加熱するとともに磁界を印加して磁気情報を記録し、磁気情報再生の際には、前記磁気情報記録の際と同一の近接場光源から発する近接場光を磁気記録媒体上に照射して磁気記録媒体を前記磁気情報記録の際よりも低い温度に加熱し、磁気情報を読み出すものである。
上記(16)、(17)の構成によれば、高精度かつ効率的な光アシスト再生を実現できる。
<第1実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る磁気記録再生ヘッドについて説明する。図1(a)が本発明の第1実施形態に係る磁気記録再生ヘッドの側断面図、図1(b)が図1(a)の磁気記録再生ヘッドの媒体対向面(図1(a)の下面)を示す図である。図2は、図1の磁気記録再生ヘッドの主要部を示す図であって、一部透明化された斜視図である。図3は、図1および図2の磁気記録再生ヘッドにおける記録素子を示す平面図である。図4は、図1および図2の磁気記録再生ヘッドにおける磁気センサーと磁気シールドとを示す図であって、(a)が媒体対向面付近部分の側断面図、(b)が媒体対向面((a)の下端面)を示す図である。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る磁気記録再生ヘッド100において、スライダ基体1上に、レーザー光源2と磁気シールド3aとが磁気記録媒体対向面側から並列に形成されている。磁気シールド3a上には、誘電体4a、記録素子5、誘電体4b、磁気センサー用電極層6a、磁気センサー7、磁気センサー用電極層6b、及び、磁気シールド3bがこの順に積層されている。さらに、レーザー光源2及び磁気シールド3bの上には、保護膜8が形成されている。また、磁気センサー7にバイアス磁界を加えるためのバイアス層9aおよび9bが、磁気センサー7の両側部であり且つ磁気センサー用電極層6a、6bに挟まれるとともに、磁気記録媒体対向面に沿って形成されている。
スライダ基体1は、磁気記録媒体が移動することによって生じる空気流を受けて、磁気記録再生ヘッド100を磁気記録媒体上に浮上させるために、端部にテーパー部1aを有している。スライダ1の磁気記録媒体と対向する面には、磁気記録再生ヘッド100が磁気記録媒体上を浮上する際に、磁気記録再生ヘッド100と磁気記録媒体5との間の空気の流れを制御して、磁気記録再生ヘッド100の浮上高さを5〜10nm程度に調整するために凸形状に形成されたABS(Air Bearing Surface)面加工形状10が施されている(図1(b)参照)。これらのテーパー部1aやABS面加工形状10は、従来のハードディスク装置に用いられる記録再生ヘッドのスライダにおいて一般的に用いられるものである。なお、磁気記録再生ヘッド100は磁気記録媒体の移動方向に対して、テーパー部1a側が先頭側(空気流入側)となるように配置されて使用される。
スライダ基体1には、レーザー光源2をエピタキシャル成長させるために、GaAs、GaN、Alから選ばれる基体を用いる。なお、一変形例として、スライダ基体1は、この上にレーザー光源2を成長形成させることが可能であれば、どのような材料からなるものでもよい。または、スライダ基体1として一般的なハードディスクのスライダ基体に用いられるアルチック(Al・TiC)基体を使用し、これに、レーザー光源2をエピタキシャル成長させた基板を貼り合わせて使用しても構わない。
レーザー光源2は、後述する狭窄部5aの一部に、伝播光であるレーザー光11を照射して、近接場光を発生させ、光アシスト磁気記録、光アシスト再生を容易に実現するための半導体レーザー光源であって、一般的な端面発光レーザーを用いることができる。例えば光源波長が405nm近傍のGaNを用いた青紫色レーザーや、光源波長が600nmから850nm程度のGaAsを用いた赤色レーザーを用いることができる。青紫色レーザーを用いる場合には、例えば、スライダ基体1としてGaNまたはAlを用い、Alを基板に用いる場合にはGaNバッファ層を形成した上で、例えば、n型GaNコンタクト層、n型AlGaNクラッド層、n型GaNガイド層、InGaN量子井戸活性層、p型AlGaN層、p型GaNガイド層、p型AlGaNクラッド層を順に積層したものを用いることができる。また、赤色レーザーを用いる場合には、例えば、スライダ基体1GaAsを用い、この上に例えば、n型クラッド層としてn型AlGaAsを、活性層としてGaAsを、さらにp型クラッド層としてp型AlGaAsを積層したものを用いることができる。なお、レーザー光源2は、レーザー光11を発する活性層の位置が、狭窄部5aのレーザー光11を照射しようとする箇所の直上に配置されるように設計される。レーザー光源2としては、面発光レーザーを用いても構わないが、面発光レーザーを用いる場合にはスライダ基体1の上面に設置する。なお、図2に示した3aおよび3bは、上記レーザー光源2に電圧を印加するためのレーザー光源電極3aおよび3bである。
誘電体4aは、磁気シールド3aと記録素子5との電気的な絶縁を行うためのもので、抵抗率の大きな材料を用いる。具体的には、SiO、Al、SiN、AlNなどの材料を用いることができる。
誘電体4bは、レーザー光源2から記録素子5に至るレーザー光11の光軸上において、レーザー光11を透過させる役割と、媒体対向面近傍において、記録素子5との界面、並びに、磁気センサー用電極層6aとの界面で、表面プラズモンを発生させるためのものである。これにより、光アシスト磁気記録再生方式を採用する際に磁気記録再生ヘッド100を設計しやすくなるとともに、高強度の近接場光12が得られる。誘電体4bの材料としては、透過率が高く、屈折率の小さな誘電体材料(SiO、Al、SiN、AlN、GaN、MgFなどのいずれか)を用いる。また、一変形例として、誘電体4bの代わりに、レーザー光11が記録素子5に照射されるまでの間で、レーザー光11をより効率的に記録素子5に照射することができるように光導波路が用いられても良い。
記録素子5は、近接場光12と記録磁界とをともに発生することができる狭窄部5aと、狭窄部5aによって接続された一対の電極5bとからなり、AuやAg,Al,Cuを含む高い導電性を有する非磁性体で形成されている。狭窄部5aは、電極5bよりも磁気センサー7側に突出した突起部13と窪み部14とを有する略半円形状に形成され、電極5bよりも細いサイズの細線である。電極5bは、狭窄部5aに電流を供給するための導体部分であり、狭窄部5aに比べて断面積が大きく、非常に小さな電気抵抗を有する部分である。
狭窄部5aを流れる電流は、アンペールの右ねじの法則に従って、H=I/L(H:磁界、I:電流、L:電流路を囲う経路の長さ)程度の磁界を発生する。例えば、狭窄部の厚み、幅ともに200nmの形状で形成し、50mAの電流を流した場合には、約63kA/mの磁界を得ることが可能である。狭窄部5aは同時に、レーザー光11の光軸上に形成され、レーザー光11の照射により、近接場光12を発生する近接場発生源として働く。ここで言う近接場光とは、局所プラズモンおよび表面プラズモンを表し、レーザー光11の波長よりも小さなサイズの微小構造物(突起や窪み形状、開口に代表される形状変化)が存在する場合に、上記微小構造物において電界の集中が起こり、上記微小構造物の表面極近傍において発生するものである。また、ここで言う微小構造物とは、狭窄部5a全体を表すものではなく、狭窄部5aに存在するレーザー光11の波長よりも小さな局所形状変化(例えば図2に示す狭窄部5a先端の突起部13や窪み部14)を示す。このため、狭窄部5a全体が必ずしもレーザー光11の波長よりも小さく形成されている必要は無く、狭窄部5aに局所的な突起や窪みに代表される形状変化があれば良い。
なお、上記記録素子5として、例えば、近接場光を発生する機能と、磁界を発生する機能とを併せ持った光アシスト磁気記録用の電磁界発生素子が提案されている(例えば、特開2004−303299号公報)。この文献に開示されている電磁界発生素子は、Au,Pt,Ag,Cuなどの電気伝導率が高い金属からなる狭窄部にレーザー光を照射し、上記狭窄部の突起形状において表面プラズモンを励起することで、近接場光を発生させるものである。同時に、上記狭窄部に電流を流し、これを磁界発生源として用いることにより、上記狭窄部から記録用の磁界を発生させるものである。このような電磁界発生素子を記録素子に用いれば、近接場光と記録磁界とをほぼ同一箇所から発生させることができるため、近接場光を用いた光アシスト磁気記録用の記録素子として好適なものである。
記録素子5の材料としては、可視光波長近傍の半導体レーザーから照射される光ビーム5に対して効率良くプラズモンを伝播できる材料が用いられる。具体的には、Au,Ag,Alまたはこれらを主体とする合金材料を用いる。記録素子5にAuを主体とする材料を用いる場合には、光源として600nmから1μm程度の半導体レーザーを用い、Ag,Alを主体とする材料を用いる場合には、600nm以下の短波長半導体レーザーを用いる。
磁気センサー7は、膜厚方向に電流を流す形態の磁気抵抗効果素子である。具体的には、磁気センサー7は、図4(a)に示すように、磁化自由層7a、非磁性中間層7b、磁化固定層7cが順に積層された積層体である。そして、積層体に対して電流を流すための磁気センサー用電極層6aおよび6bが、磁気センサー7を積層方向の両側から挟みこみように形成されている。また、図4(b)に示すように、磁気センサー7の媒体対向面には、磁化自由層7a、非磁性中間層7b、磁化固定層7cの各中心部以外を覆い隠すように膜状に形成された一対の非磁性体層15a、15bと、非磁性体層15a、15bのそれぞれの上に形成されたバイアス層9a、9bとが設けられている。
磁化自由層7aは、磁気記録媒体5に記録された磁気ビットからの磁界を検出するための層であり、透磁率の高い材料が適している。例えば、Fe、NiFe、NiFeTa、CoFe、CoFeB、GdCo、GdFeCo、HoFeCo、FeRh、FeRhIrやこれらを含む材料、および、これらの材料からなる層を複数積層した構成を用いることができる。
非磁性中間層7bは、磁化自由層7aと磁化固定層7cとの磁気的な結合を切り離す役割を果たし、非磁性中間層7bがCuに代表される導電体で形成された場合には、磁気センサー7はCPP−GMR(Current Perpendicular to Plane -Giant Magneto-resistive)素子となり、非磁性中間層7bがAlやMgOに代表される絶縁体で形成された場合にはTMR(Tunneling Magneto-resistive)素子となる。
磁化固定層7cは、図示しないが、強磁性体と反強磁性体との積層構造によって構成され、反強磁性体によって強磁性体の磁化方向が一方向に固定された層である。上記強磁性体層には、例えばFe、CoFe、CoFeBを用いることができ、上記反強磁性体層には、例えばMnPt、MnIr、MnFeを用いることができる。磁化固定層7cは、磁化固定層7c自身から生じる磁界を軽減する目的で、上記強磁性体層の中間に膜厚1nm以下程度の非磁性体層を用いるものであっても構わない。上記非磁性体層には、例えばRuやPtを用いることができる。
磁気センサー7は、上述のような構成を有しているので、磁気記録媒体5に記録された磁気ビットから発生する漏洩磁界の向きによって、磁化自由層7aの磁化方向が変化し、磁化自由層7aと磁化固定層7cの磁化方向が互いに平行か反平行かによって、素子に流れる電流量が変化する特性を有する。この特性を利用して、磁気記録媒体5の磁気記録情報を読み出すことができる。磁気センサー7の一変形例として、ホール効果素子を用いることもできる。
非磁性体層15a、15bは、Al又はSiOなどからなる。バイアス層9a、9bは、磁化自由層7aの磁化方向を揃えるためのものであり、CoPt、CoFePt、CoPtB、CoCrPt、CoCrPtBなどの強磁性体からなる。
磁気センサー用電極層6a、6bは、導電性の高い金属材料から形成される。例えば、Au,Ag,Al,Pt,Ru,Taやこれらを含む材料を用いることができる。特に、誘電体4bを介して記録素子5と対向する磁気センサー用電極層6aは、記録素子5との間での多重干渉効果により、表面プラズモンを増強する役割を果たすので、可視光波長近傍の半導体レーザーから照射される光ビーム5に対して効率良くプラズモンを伝播できる材料が望ましい。具体的には、Au,Ag,Alまたはこれらを主体とする合金材料を用いることが望ましい。磁気センサー用電極層6aにAuを主体とする材料を用いる場合には、光源として600nmから1μm程度の半導体レーザーを用い、Ag,Alを主体とする材料を用いる場合には、600nm以下の短波長半導体レーザーを用いる。
突起部13と磁気センサー用電極層6aとの距離は、5nm以上100nm以下(好ましくは10nm以上50nm以下)となるように形成される。これにより、記録素子5の狭窄部5aに形成された突起部13と、磁気センサー用電極層6aとの間でより強い電場の多重干渉効果(共鳴効果)が得られることから、特に高強度の近接場光が得られ、磁気記録媒体をより効率的に加熱できる磁気センサー素子8を提供できる効果を奏する。すなわち、より低い強度のレーザー光を照射した場合でも高強度の近接場光が得られるため、レーザー光源の更なる低消費電力化が実現できる。また、上記のように、レーザー光の照射強度を低減できることによって、磁気センサー7が過度に熱せられることが無く、磁界検出能力の高い磁気センサー素子を提供できる。
磁気シールド3a、3bは、磁気センサー7の周囲に存在する磁界の影響をキャンセルするための磁気シールドであり、磁気センサー7と記録素子5とを挟みこみように形成されている。また、磁気シールド3a、3bは、磁気シールド効果を高めるために、図1(a)に示す磁気記録再生ヘッド100において、磁気記録媒体5に対向する面に露出するように形成されている。この磁気シールド3a、3bは、厚みが100nmから3μm程度であり、NiFeなどの磁気遮蔽効果を有している材料が用いられる。このような磁気シールド3a、3bは、ノイズ源となる周囲の浮遊磁界の影響を確実に減少でき、放熱効果もある。
保護膜8には、Alが用いられているが、SiO,SiN,AlN,GaNなどの誘電体材料を用いてもよい。
次に、磁気記録再生ヘッド100の製造方法について図5及び図6を用いて具体的に説明する。図5は、磁気記録再生ヘッド100の製造工程を順に示す図である。図6は、記録素子5の製造工程を順に示す図である。
まず、図5(a)に示すように、n型GaAsからなるスライダ基体1上に、MOCVD装置を用いてレーザー光源2を形成する。ここでレーザー光源2には、波長が750〜850nm程度のGaAlAs系半導体レーザーや、波長が620〜680nm程度のGaAlInP系半導体レーザー、さらには、波長が405nm近傍のGaN系半導体レーザー等を用いることができるが、ここではGaAlInP系半導体レーザーを用いた例を示す。
まず、n型GaAsからなるスライダ基体1上に、バッファ層としてn型GaInPを300nmの膜厚で形成し、続いて、n型AlGaInPクラッド層を膜厚1μmで、GaInPから成る活性層を膜厚60nmで、p型AlGaInPクラッド層を膜厚1.2μmで、それぞれ形成する。p型AlGaInPクラッド層の一部にはエッチングを施し、ストライプ状のリッジ構造を形成した上で、リッジ構造上部に膜厚200nmのp型GaInPからなるキャップ層を形成する。リッジ構造以外の領域は膜厚700nmのn型GaAsブロック層を形成し、さらにこれらの上部にp型GaAsからなるコンタクト層、Zn/Au層からなるp型電極層3aを形成する。一方、n型GaAsスライダ基体1上にGe/Auを形成し、これをn型電極3bとする。なお、これらはいずれも公知の半導体レーザーの構造および製造法を用いるものである。
続いて、レーザー光源2に隣接して、磁気シールド3aをNiFeで形成した(図5(b)参照)。このときの磁気シールド3aの膜厚は、1μmとする。
続いて、図5(b)の磁気シールド3a上に、誘電体4aを膜厚10nmで形成した後、図5(c)に示すように誘電体4a上に記録素子5を形成する。
ここで、記録素子5の形成法を、図6を用いて説明する。図6(a)に示すように、まず、磁気シールド3a上に積層されている誘電体4a上に記録素子5となるAu層6を膜厚400nmで形成する。
続いて、図6(b)に示すように中央部に幅100nmでエッチング処理を施し、Au層6の略中央部を除去する。
続いて、図6(c)に示すようにエッチングされた部分に凸部ができるように誘電体4aを埋め込むとともに、誘電体4a上部をエッチング処理して逆U字型にパターニングする。
さらに続いて、図6(d)に示すようにAu層を膜厚200nmで形成した後、図6(e)に示すように不要部をエッチング処理で除去して狭窄部5aと電極5bからなる記録素子5を形成する。このとき、狭窄部5aは、媒体対向面からZ方向に200nmの幅でエッチングして、図2に示すような形状の狭窄部5aを形成する。
続いて、図5(d)に示すように記録素子5上に誘電体4bを形成し、さらに図5(e)に示すように、誘電体4b上にAuから成る磁気センサー用電極層6aを膜厚50nmで形成するとともに、磁気抵抗効果素子から成る磁気センサー7、Auから成る磁気センサー用電極層6bを膜厚50nmずつ順に形成する。
磁気センサー7に含まれる磁化自由層7aには膜厚5nmのNiFeと膜厚3nmのCoFeBの積層膜を用いる。非磁性中間層7bには絶縁体であるMgOを膜厚1nmで用い、磁化固定層7cには、膜厚3nmのCoFeB、膜厚0.85nmのRu、膜厚3nmのCoFeB、膜厚15nmのMnPtを順に積層して用いる。なお、積層順はスライダ基体1側から磁化自由層7a、非磁性中間層7b、磁化固定層7cとする。この順に積層することにより、磁気記録媒体からの磁界を検知する磁化自由層7aを、近接場光12により近い位置に配置できる。そして、磁化自由層7aを露出させたまま、上記磁化自由層7aのY方向に沿ってAlから成る一対の非磁性体層15a、15bを形成した後、その上に一対のバイアス層9a、9bをそれぞれCoCrPtBで形成する。なお、磁気センサー用電極層6aおよび6bのZ方向の長さは200nmとし、磁気センサー7及び、非磁性体層15a、15b、バイアス層9a、9bのZ方向の長さは何れも100nmとする。
続いて、レーザー光源2及び磁気センサー用電極層6b以外の領域を誘電体4bで埋める。
そして、図5(f)に示すように、誘電体4b及び磁気センサー用電極層6b上に、膜厚1μmのNiFeからなる磁気シールド3bを形成した後、レーザー光源2と磁気シールド3b上に保護層膜10を形成して磁気記録再生ヘッド100を完成する。
次に、磁気記録再生ヘッド100の記録時の動作について説明する。レーザー光源2に通電し、レーザー光11を発しさせ、記録素子5の狭窄部5aに照射する。これにより、突起部13では電場の集中が起こり、表面プラズモンが発生するとともに、磁気センサー用電極層6aとの間の相互作用(多重干渉)によって電場強度が増幅され、レーザー光源2の波長よりも小さなスポット径(突起部13からの到達範囲)を有する高強度の近接場光12が発生する。これとともに、記録素子5に電流を通電し、狭窄部5aにおいて電流を狭窄し、記録磁界を発生させる。磁気記録媒体には近接場光12が照射され、磁気記録媒体に含まれる記録層が局所的に加熱されて磁性体の保磁力Hが一時的に小さく(狭窄部5aにおいて発生する記録磁界よりも小さく)なる。これと同時に、狭窄部5aから発生した記録磁界によって記録層の磁化方向が変化し記録が行われる。なお、記録磁界の向きは記録素子5に通電する電流の向きを反転させることによって行うことができる。記録層への記録を行った後、レーザー光源2への通電を停止してレーザー光11の照射を止めるか、または、レーザー光源2への通電量を減らしてレーザー光11の照射パワーを弱めることにより、記録層は冷却されて磁性体の保磁力Hは回復し、磁化情報が安定に保持される。
次に、磁気記録再生ヘッド100の再生時の動作について説明する。まず、レーザー光源2に通電し、レーザー光11を記録時よりも弱い電力で発生させ、これを記録素子5の狭窄部5aに照射する。これにより、記録時と同様に、突起部13において磁気センサー用電極層6aとの間の相互作用(多重干渉)によって電場強度が増幅された近接場光12が発生するが、レーザー光11のパワーに比例して、近接場光12のエネルギー密度も記録時よりも弱くなる。なお、再生時には、記録素子5への通電は行わず、狭窄部5aからの磁界は発生させないようにする。近接場光12が磁気記録媒体に照射されると、磁気記録媒体の記録層が局所的に加熱され、局所加熱箇所の磁気ビットのみから漏洩磁界が発生する。このとき、近接場光12のエネルギー密度が記録時よりも低く、且つ、記録磁界を加えていないことから、記録層の保磁力Hは、磁化反転を生じる程減少することはなく、安定な記録状態を保持したままである。近接場光12によって局所加熱された磁気記録媒体上の加熱領域は、磁気記録媒体の移動に伴って、記録素子5よりも媒体移動方向の後端側に形成された磁気センサー7の直下へと移動する。ここで、磁気記録媒体に照射される近接場光12のエネルギー分布はガウス分布を示すが、近接場光12によって加熱された磁気記録媒体上の熱分布は、磁気記録媒体が図1中のX方向に移動することに起因して、熱分布中心位置がXの正の方向にシフトする。このため、加熱源である近接場光12の発生箇所(突起部13)よりも磁気センサー7を媒体移動方向の後端側(Xが正の方向)に配置することによって、局所加熱された磁気記録媒体上の記録情報を効率的に読み出すことができる。さらに、近接場光12を発生する突起部13は、磁気センサー7側へと突出しており、近接場光発生箇所と磁気センサー7(具体的には磁化自由層7a)との距離が近接している。これにより、磁気記録媒体の加熱領域の温度が下がる前に磁気センサー7で漏洩磁界を検出することができる。磁気センサー7は、局所加熱領域からの漏洩磁界を検出し、これを電気信号に変換して記録情報を読み出すこと(再生)ができる。
上述のような光アシスト再生方式を用いれば、磁気記録媒体の記録層昇温部のみから強い漏洩磁界が生じることになり、加熱領域サイズが再生の空間分解能を決定することとなる。すなわち、再生対象のビットサイズよりも大きなサイズの磁気センサー7を用いた場合であっても、局所加熱を行うことで磁気センサー7の空間分解能を上回る再生分解能を実現できる。
本実施形態の磁気記録再生ヘッド100によれば、近接場光発生源である局所形状変化している突起部13と磁気センサー用電極層6aとの間の電場増強効果によって、高強度の近接場光12が得られる。このため、近接場光12発生位置と磁気センサー7とが近接し、光アシスト磁気記録と光アシスト再生との両方を、突起部13が発生源となる高強度の近接場光を用いて行うことが可能となる。したがって、製造コストが低く、超小型で軽量の磁気記録再生ヘッド100を実現できる。また、用いるレーザー光源2が1つだけでよいという点でも優れている。さらに、特許文献2のものに比べて大きな消費電力を必要としない。また、磁気シールド3a、3bにより、磁気センサー7がノイズ源となる周囲の浮遊磁界の影響を受けにくくなり、磁気シールド3a、3bがない場合に比べ精度の高い再生が可能となる。
また、突起部13が、狭窄部5a内において、一対の電極5bよりも磁気センサー7に近い位置に設けられた凸形状に湾曲した個所に形成されており、近接場光発生源(突起部13)と磁気センサー7とが近接して形成され、突起部13が凸形状に湾曲した個所以外の部分に形成されているときに比べ、効率的な光アシスト再生が可能となる。
さらに、磁気センサー7は、スピンバルブ型の磁気抵抗効果素子であり、磁化自由層7aが磁化固定層7cよりも記録素子5に近い位置に形成されているので、光アシスト再生の効率を向上できる。
加えて、磁気センサー電極8aとの距離が小さい箇所で局所的に増強された高強度の近接場光12を得ることが可能であるため、発生する近接場光12のサイズを突起部13の曲率半径よりも小さくでき、局所的な加熱を実現できる。その結果として、光アシスト再生の分解能を向上できる。
また、磁気記録再生ヘッド100においては、記録素子5と磁気センサー7とレーザー光源2とが同一の基体上に薄膜形成法を用いて連続形成されているので、レーザー光11と、記録素子5及び磁気センサー7との位置ずれが生じることなく、高精度な光アシスト磁気記録、光アシスト再生を実現できる。また記録素子と磁気センサー素子とを、個別に形成して組み合わせる必要が無いため、部材点数を減らすことができ、製造プロセスが簡略化できる。さらに、記録素子5が非磁性体であり、通電時以外には磁界を発生することが無いため、再生時に磁気センサー7の再生感度に影響することが無く、高感度の光アシスト再生が可能である。このため、磁気シールド3aおよび3b間に記録素子5を形成できる。
<第1実施形態の変形例>
次に、第1実施形態の磁気ヘッド100の変形例について説明する。図7は、第1実施形態の変形例に係る磁気記録再生ヘッドの主要部を示す図であって、一部透明化された斜視図である。なお、第1実施形態の符合1〜12と同様の部分には、順に符号21〜52を付け、その説明を省略することがある。
図7に示すように、本変形例の磁気記録再生ヘッド200は、磁気シールド23aが磁気記録媒体の対向面に沿って突出するとともに、誘電体24aを介して記録素子25の一対の電極25bにおける磁気記録媒体側の面を覆っている突起部25aを備えている点とで第1実施形態の磁気ヘッド100と異なっている。なお、図示しないが、磁気センサー27周辺の構成は、第1実施形態の磁気センサー7周辺の構成(バイアス層9a、9bや非磁性体層15a、15bなどの構成)と同様である。
本変形例の磁気記録再生ヘッド200の製造方法について図8を用いて説明する。図8は、本変形例の磁気記録再生ヘッド200の製造工程を順に示す図である。
まず、スライダ基体21上に第1実施形態と同様の方法でレーザー光源22を形成し、続いて、レーザー光源22に隣接して、磁気シールド23aをNiFeで形成する(図8(a)参照)。このときの磁気シールド23aの膜厚は、1.2μmとする。
続いて、図8(a)の磁気シールド23aのうち、媒体対向面側の端部において一段の階段形状を有するように、磁気記録媒体と対向する面からZ方向に100nmの幅を残し、残部をエッチングによって200nm削り、突出部27aを形成する(図8(b)参照)。
続いて、図8(b)において200nmのエッチングを行った部分に、誘電体24aを膜厚10nmで形成した後、Auからなる記録素子25を、図7の斜視図に示すような電極形状(略U字型)に形成する(図8(c)参照)。
続いて、Alから成る誘電体24bを記録素子25上に形成し(図8(d)参照)、続いて、第1実施形態と同様に、磁気センサー用電極層26a、磁気センサー27、磁気センサー用電極層26b、磁気シールド23b、保護膜28を順次形成して(図8(e)、(f)参照)、磁気記録再生ヘッド200を完成する。
本変形例によれば、第1実施形態と同様の効果が得られることに加え、記録素子25の電極26bの下部に磁気シールド23aの一部が突出している(磁気シールド23aと23bとの距離を近くしている)ため、磁気シールド23aと磁気シールド23bとの間のギャップを小さくすることができる。その結果として、外部からの浮遊磁界や、再生しようとするビットの周辺ビットから発生する漏洩磁界の影響が少ない磁気記録再生ヘッド200を提供できる。これにより、光アシスト再生時において、近接場光によって加熱された磁気記録媒体の記録ビットが、さらに効率良く磁気センサー27下に届くとともに、外部磁界ノイズ、周辺ビットからの磁気ノイズに強い磁気記録再生ヘッド200を提供できる。従って、より高い空間分解能を有する光アシスト再生が実現可能である。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る磁気記録再生ヘッドについて、図9を用いて説明する。図9は、第2実施形態に係る磁気記録再生ヘッドの側面模式図(X−Z平面模式図)である。なお、第1実施形態の符合1〜12と同様の部分には、順に符号41〜52を付け、その説明を省略することがある。
本実施形態に係る磁気記録再生ヘッド300は、記録素子45に照射されるレーザー光51のうちの一部、より具体的には磁気センサー47に照射される領域を遮光するための遮光体56が形成されている点で第1実施形態の磁気ヘッド100と異なっている。具体的には、図9に示すように、遮光体56は、磁気センサー47のレーザー光51照射側近傍に形成され、磁気センサー47に照射されるレーザー光51を遮光する程度の厚みで形成されている。なお、図示しないが、磁気センサー47周辺の構成は、第1実施形態の磁気センサー7周辺の構成(バイアス層9a、9bや非磁性体層15a、15bなどの構成)と同様である。
遮光体56に用いる材料は透過率の低い材料であれば良く、特に限定するものではないが、Au,Ag,Al,Cu,Pt,Ru,Taやこれらの合金を用いることができる。この中でも、熱伝導率の高いAu,Au,Cu等の材料を用いれば、放熱体としての効果も奏する。
遮光体56のZ方向の厚みは、レーザー光51を遮光できる厚みであればよく、例えば50nm以上の膜厚で形成される。また、紙面奥行き方向(Y方向)には、レーザー光51のスポット径よりも大きな幅で形成される。高い放熱効果を得ようとする場合には紙面奥行き方向(Y方向)に、スライダ基体41の両端幅まで形成しても構わない。このように遮光体56を形成すれば、磁気センサー47の温度上昇を抑え、近接場光発生源である記録素子45近傍にのみレーザー光51を照射できる。
本実施形態の磁気記録再生ヘッド300によれば、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、磁気センサー47の磁界検出性能を損なうことなく、近接場光を用いた効率的な光アシスト再生が実現できる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る磁気記録再生装置について、図10を用いて説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係る磁気記録再生装置の摸式構成図である。ここでは、磁気記録再生ヘッド及び磁気記録媒体に第1実施形態と同様のものを用いた場合を例にあげて説明する。
本実施形態に係る磁気記録再生装置400は、第1実施形態と同様の磁気記録再生ヘッド401、ディスク状の磁気記録媒体402、磁気記録媒体402を回転駆動するためのスピンドル403、磁気記録再生ヘッド401を支持固定するサスペンションアーム404、サスペンションアーム404を磁気記録媒体401上で駆動するボイスコイルモーター405、およびこれらを制御するための制御回路406を含んで成る。制御回路406には、スピンドル403の回転駆動を制御する回転駆動制御装置407と、磁気記録再生ヘッド401と信号をやり取りする信号処理装置408と、磁気記録再生ヘッド401に形成された光源の出力を制御する出力制御装置409と、読み出した情報を蓄積するためのメモリ装置410とが含まれる。スピンドル403が回転することによって磁気記録媒体402が回転し、空気流を発生する。発生した空気流を利用して磁気記録再生ヘッド401が磁気記録媒体402上を高さ約10nmで浮上し、磁気記録媒体402に対して記録再生を行う。これらの構成は磁気記録再生ヘッド401を除いて、何れも公知のハードディスクに用いられる構成である。
スピンドル403の回転数は、記録再生を安定に行うことができる回転数であればよく、特に限定するものでは無いが、例えば1800rpmから7200rpmの回転数を用いることができる。
磁気記録再生ヘッド401における磁気センサーは、記録素子の位置よりも、媒体移動方向の後端側に配置される。このように配置することで、光アシスト再生時に、磁気記録媒体402の加熱領域を効率的に磁気記録再生ヘッド401における磁気センサーの直下に移動させることが可能となる。
磁気記録媒体402は、光アシスト再生方式(第2617025号特許公報に記載のもの)に対応したものであり、シリコン又は石英などからなる基板402aと、この基板402aの上に形成された記録層402bとを備えている。記録層402bは、室温よりも高い、ある温度下において、室温下での磁化量よりも大きな磁化量を示すものである。磁気記録媒体402を実現するために、記録層402bには、フェリ磁性体や、反強磁性−強磁性転移を示す磁性体、または、これらの磁性体とフェロ磁性体との積層構造、フェリ磁性体同士の積層構造、反強磁性−強磁性転移を示す磁性体との積層構造を用いる。上記フェリ磁性体としては、重希土類金属と3d遷移金属とからなるフェリ磁性体、例えば、Tb,Dy,Gd,Hoから選ばれる重希土類金属と、Fe,Co,Niから選ばれる3d遷移金属とから成るフェリ磁性体を用いることができる。反強磁性−強磁性転移を示す磁性体としては、例えば、FeRh,FeRhIrを用いることができる。これらは、室温では反強磁性体としての特性を示すため漏洩磁界を発生せず、高温下で強磁性を示して漏洩磁界を発生する材料である。これらの磁性体と積層させるフェロ磁性体は、CoFeB,CoFePt,CoFePtB,FePt,FePd,CoPt,CoPdを含む垂直磁化膜であることが望ましい。
記録層402bにフェリ磁性体であるTbFeCoを用いる例について示せば以下の通りである。磁気記録媒体402には、ディスク状のガラス基体上に、記録層402bとしてフェリ磁性体であるTbFeCoを膜厚50nmで形成する。ここでTbFeCoは光アシスト再生が可能となるように、室温において保磁力Hが10kOe以上であり、かつ、トータル磁化がほぼ0となる補償温度となるように組成を調整する。また、磁化が消失するキュリー温度は約200℃となるように組成調整する。磁気記録媒体402の記録層402b上には、この記録層を保護する目的でC膜を膜厚5nmで形成し、さらに潤滑剤を膜厚1nmで塗布形成する。
次に、本発明の第3実施形態に係る磁気記録再生装置400の動作について説明する。電源が投入されると、磁気記録再生ヘッド401は、スピンドル403の回転に伴って生じる空気流によって10nm程度の浮上高さで磁気記録媒体402上を浮上し、磁気記録媒体402の記録層402bに対して光アシスト方式の記録再生を行うことができる。
磁気記録媒体402の記録層への記録プロセスは以下の通りである。まず、磁気記録再生ヘッド401のレーザー光源に通電し、レーザー光を発しさせ、このレーザー光を磁気記録再生ヘッド401の記録素子における狭窄部に照射する。これにより、狭窄部の突起部では電界の集中が起こり、磁気センサー用電極層との間で多重干渉による増強が行われて、レーザー光源波長よりも小さなスポット径(突起部からの到達範囲)を有する高強度の近接場光が発生する。これとともに、磁気記録再生ヘッド401の記録素子に電流を通電し、狭窄部において電流を狭窄し、記録磁界を発生させる。磁気記録媒体402の記録層402bには近接場光が照射され、磁気記録媒体402の記録層402bが局所的に加熱されて磁性体の保磁力Hが一時的に小さく(狭窄部において発生する記録磁界よりも小さく)なる。これと同時に、磁気記録再生ヘッド401の記録素子の狭窄部から発生した記録磁界によって磁気記録媒体402の記録層402bの磁化方向が変化し記録が行われる。なお、記録磁界の向きは磁気記録再生ヘッド401の記録素子に通電する電流の向きを反転させることによって行うことができる。磁気記録媒体402の記録層402bへの記録を行った後、磁気記録再生ヘッド401のレーザー光源への通電を停止してレーザー光の照射を止めるか、または、磁気記録再生ヘッド401のレーザー光源への通電量を減らしてレーザー光の照射パワーを弱めることにより、磁気記録媒体402の記録層402bは冷却されて磁性体の保磁力Hは回復し、磁化情報が安定に保持される。
続いて、上記の方法で記録した記録情報の再生プロセスについて示す。電源が投入されると、まずスピンドル403が回転し磁気記録媒体402を回転させる。続いて、磁気記録再生ヘッド401のレーザー光源に通電し、レーザー光を記録時よりも弱い電力で発生させ、これを磁気記録再生ヘッド401の記録素子における狭窄部の突起部に照射する。これにより、記録時と同様に磁気記録再生ヘッド401の突起部において増幅された高強度の近接場光が発生するが、レーザー光のパワーに比例して、近接場光のエネルギー密度も記録時の半分程度となる。このとき制御回路406に含まれる出力制御装置409は良好な再生信号品質が得られるように光源の出力を調整する。なお、再生時には、磁気記録再生ヘッド401の記録素子への通電は行わず、狭窄部からの磁界は発生させないようにする。近接場光が磁気記録媒体402に照射されると、磁気記録媒体402の記録層402bが局所的に加熱され、局所加熱箇所の磁気ビットのみから漏洩磁界が発生する。このとき、近接場光のエネルギー密度が記録時よりも低く、且つ、記録磁界を加えていないことから、磁気記録媒体402の記録層402bの保磁力Hは、磁化反転を生じる程減少することはなく、安定な記録状態を保持したままである。近接場光によって局所加熱された磁気記録媒体402上の加熱領域は、磁気記録媒体402の移動に伴って、磁気記録再生ヘッド401の記録素子よりも媒体移動方向の後端側に形成された磁気センサーの直下へと移動する。情報記録領域からの漏洩磁界を磁気記録再生ヘッド401の磁気センサーが検出することで、磁気記録情報を読み出す。磁気記録再生ヘッド401の磁気センサーは、局所加熱領域からの漏洩磁界を検出し、これを電気信号に変換して記録情報を読み出す。そして、磁気情報の再生は終了する。
本実施形態によれば、上述の磁気記録再生ヘッドの効果を奏するとともに、磁気記録媒体の加熱領域を効率的に磁気センサー直下に移動させることが可能となり、単一の近接場光源を用いて、光アシスト磁気記録と光アシスト再生とを効率よく実現でき、高密度な磁気記録が可能な磁気記録再生装置を提供できる。
本実施形態では、磁気記録再生ヘッドに第1実施形態と同様のものを用いたが、上記第1実施形態の変形例や第2実施形態に係る磁気記録再生ヘッドを代わりに用いてもよい。
次に、実施例を用いて本発明を説明する。なお、各実施例で用いた第1実施形態の磁気記録再生ヘッド100と同構成の磁気記録再生ヘッドについて説明する際、第1実施形態の磁気記録再生ヘッド100及びその各部位を代用して表現することがある。
(実施例1)
第1実施形態の磁気記録再生ヘッド100と同様のものを、実施例1に係る磁気記録再生ヘッドとして作製した。この磁気記録再生ヘッドにおけるレーザー光源としては、波長680nmのレーザー光11が照射できるものを用いた。この実施例に係る磁気記録再生ヘッド100において、磁気記録媒体の対向面における電場強度を、FDTD(Finite Difference Time Domain)法を用いてシミュレーションした。その結果を図11に示す。なお、シミュレーションに際してはレーザー光11の強度分布をガウス分布とし、スポット径を700nmとした。入射光の偏向方向は図中のY方向とした。また、レーザー光11の電場のピーク強度は1(V/m)とし、レーザー光11のスポット中心位置は、図11においてY方向の中心軸上、かつ、記録素子5の窪み部14上方50nmの誘電体4a内における位置とした(図中+印の位置)。また、突起部13先端と、磁気センサー用電極層6aとの距離は25nmとした。
図11に示すように、レーザー光11の照射によって、記録素子5の突起部13の先端部近傍における局所的な部分(トラック幅方向に約30nmの幅)で、磁気センサー用電極層6aとの間の相互作用(多重干渉)によって電場強度が強く増幅された部分が現れ、レーザー光11の電場ピーク強度よりも大きな5(V/m)を超える電場強度が得られた。
上記の電場強度が増強された領域は、突起部13の曲率半径よりも遥かに小さな領域であり、且つ、得られる電場強度は、窪み部14(レーザー光のスポット中心位置に近く曲率半径も突起部より小さい)の周辺よりも遥かに大きな電場強度である。
このような高強度の電場は、記録素子5の突起部13の先端部から媒体方向(Zが負の方向)に数10nm程度以下の近接した距離でのみ確認でき、上記の電場が近接場光12であることを示している。
このように、記録素子5の突起部13と磁気センサー用電極層6aとを、誘電体層4aを介して対向させた構成を近接場光12の発生源とすることによって、入射したレーザー光11よりも大きな電場強度が得られ、且つ、極めて局所的な領域に近接場光12を生成できることが確認できた。
(実施例2)
実施例2として、第1実施形態の磁気記録再生ヘッド100と同構成のものについて、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの間隔(すなわち、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとに挟まれた誘電体4bの厚み)を変化させた場合の電場強度変化をシミュレーションした。その結果を図12に示す。図12における横軸は、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの距離hを、縦軸は、媒体対向面における突起部13先端の電場強度を示している。なお、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの間隔を変化させた以外の条件は実施例1のシミュレーション条件と同じである。
記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの距離は、レーザー光11の透過光成分(farfield成分)が突起部13の周辺から通過しないようにする観点、および、近接場光12と磁気センサー7とを近付ける観点から、100nm以下程度とすることが望ましいと考えられる。従って、本実施例では、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの距離が100nm以下の範囲についてシミュレーションを行った。
図12に示すように、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの距離を100nmから小さくして行くと、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの間で相互作用(多重干渉)が生じることによって電場強度が増幅される効果が見られ、距離が20nmで6.5(V/m)の大きな電場強度が得られる結果となった。記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの距離が20nmよりも小さくなると、誘電体層3が薄くなることで表面プラズモンが伝播しにくくなり、得られる電場強度も小さくなるが、7nm以上の距離でレーザー光11のピーク電場強度(1(V/m))よりも大きな電場強度が得られた。従って、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの距離は、5nmから100nm程度の範囲とすることで、増幅された近接場光12を得ることができることがわかる。更に望ましくは、記録素子5の突起部13先端と磁気センサー用電極層6aとの間の相互作用(多重干渉)による電場強度の増幅効果が特に強い、10nmから50nmの範囲とすると良いことがわかる。
なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態や実施例に限定されるものではない。例えば、第1および第2実施形態における略円柱形状の狭窄部5a、45aをそれぞれ有する記録素子5、45に代えて、図13(a)に示す記録素子500又は図13(b)に示す記録素子500のように、断面が略V型柱形状の狭窄部を有する記録素子を用いてもよい。記録素子500は、第1および第2実施形態における記録素子5に対し、突起部501と窪み部502とがともに鋭角に形成されているものである。記録素子500は、第1および第2実施形態における記録素子5に対し、突起部601のみが鋭角に形成され、窪み部602は記録素子5と同様の形状である。
また、第1および第2実施形態において、スライダ基体上にレーザー光源を形成する磁気記録再生ヘッドについて示したが、スライダと、レーザー光源が形成された基板とを貼り付けて磁気記録再生ヘッドを製造しても構わない。すなわち、例えばアルチック(Al・TiC)からなるスライダに、レーザー光源が形成されたAlやGaN、GaAsから成る基板を貼り付けても良い。このとき、スライダ上に形成されるレーザー光源以外の部材は、スライダ上に形成してもよいし、レーザー光源とともに基板上に形成しても構わない。ここで、レーザー光源以外の部材をレーザー光源とともに基板上に形成する場合には、スライダと基板との張り合わせに伴う位置ずれ(特に磁気記録媒体との対向面が一致しなくなるずれ)を防ぐために、スライダと基板を予め接合した上で、ラッピングを行って、磁気記録媒体との対向面をスライダと基板とで一致させ、その上で、スライダにテーパー部とABS面加工形状を形成し、基板上に記録素子、磁気センサー、およびレーザー光源を形成する手順を用いてもよい。
また、第1、第2実施形態において、レーザー光源は必ずしも磁気記録再生ヘッドの内部に形成される必要はなく、磁気記録再生ヘッドの外部にあっても構わない。例えば、磁気記録再生ヘッドを支持するサスペンションアーム上にレーザー光源を配置し、光導波路を用いて磁気記録再生ヘッドにレーザー光を引き込む形態であっても構わない。
第1、2実施形態において、磁気センサー用電極層の一部または全体が磁気シールド効果を有する高透磁率材料で形成されていても構わない。例えばNiFeやNiFeTaを含む材料で形成されても構わない。このようにすれば、ノイズ源となる周囲の浮遊磁界の影響や、再生しようとする磁気ビット以外の領域からの磁界を打ち消す効果がより高い磁気記録再生ヘッドを提供できる。
また、第1、2実施形態において、磁気センサーにおいて、磁気センサー用電極層を形成せずに、磁気シールドを電極として兼用しても構わない。なお、第1、第2実施形態において、本発明の磁気記録再生ヘッドは、必ずしも本実施形態の製造方法で製造される必要は無く、本実施形態と同様の構成が得られるものであればどのような製造方法でもよい。また、磁気記録再生ヘッドの磁気記録媒体との対向面には、磁気記録媒体との接触による損傷を防ぐ目的で潤滑剤が塗布または成膜されていても構わない。
(a)が本発明の第1実施形態に係る磁気記録再生ヘッドの側断面図、(b)が(a)の磁気記録再生ヘッドの媒体対向面を示す図である。 図1の磁気記録再生ヘッドの主要部を示す図であって、一部透明化された斜視図である。 図1の磁気記録再生ヘッドにおける記録素子を示す平面図である。 図1の磁気記録再生ヘッドにおける磁気センサーと磁気シールドとを示す図であって、(a)が媒体対向面付近部分の側断面図、(b)が媒体対向面を示す図である。 図1の磁気記録再生ヘッドの製造工程を順に示す図である。 図1の磁気記録再生ヘッドの記録素子の製造工程を順に示す図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る磁気記録再生ヘッドの主要部を示す図であって、一部透明化された斜視図である。 図7の磁気記録再生ヘッドの製造工程を順に示す図である。 本発明の第2実施形態に係る磁気記録再生ヘッドの側断面図の主要部を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る磁気記録再生装置の摸式構成図である。 本発明の実施例1に係る磁気記録再生ヘッドの媒体対向面における電場強度シミュレーションの結果を示す図である。 本発明の実施例2に係る磁気センサー素子のシミュレーション結果を示すグラフ図である。 第1及び第2実施形態における記録素子の変形例を示す図であって、(a)が突起部と窪み部とがともに鋭角に形成されている記録素子を示す図、(b)が突起部のみが鋭角に形成されている記録素子を示す図である。
符号の説明
1、21、41 スライダ基体
1a テーパー部
2、22、42 レーザー光源
3a、3b、23a、23b、43a、43b 磁気シールド
3a、3b、23a、23b レーザー光源電極
4a、4b、24a、24b、44a、44b 誘電体層
5、25、45、500、600 記録素子
5a、25a、45a、500a、600a 狭窄部
5b、25b、45b、500b、600b 電極
6a、6b、26a、26b、46a、46b 磁気センサー用電極層
7、27、47 磁気センサー
7a 磁化自由層
7b 非磁性中間層
7c 磁化固定層
8、28、48 保護膜
9a、9b バイアス層
10 ABS面加工形状
11、31、51 レーザー光
12、52 近接場光
13、601、701 突起部
14、602、702 窪み部
15a、15b 非磁性体層
56 遮光体
100、200、300、401 磁気記録再生ヘッド
400 磁気記録再生装置
402 磁気記録媒体
403 スピンドル
404 サスペンションアーム
405 ボイスコイルモーター
406 制御回路
407 回転駆動装置
408 信号処理装置
409 出力制御装置
410 メモリ装置

Claims (17)

  1. 記録磁界を印加しつつ近接場光を用いて磁気記録媒体を昇温して磁気記録媒体に磁気情報を記録し、近接場光を用いて磁気記録媒体を昇温して磁気記録媒体に記録された記録情報を再生する光アシスト磁気記録再生方式に用いる磁気記録再生ヘッドであって、
    磁気記録媒体対向面から垂直方向に延設された一対の電極、及び、前記一対の電極の前記磁気記録媒体対向面側の端部同士を接続する狭窄部を有し、非磁性体からなる記録素子と、
    磁気記録媒体に記録された記録情報を再生する磁気センサーとを備え、
    前記狭窄部にレーザー光が照射されたときに前記狭窄部に形成された局所形状変化部を発生源とした近接場光が発生し、前記一対の電極間に電流が流れると前記狭窄部を発生源とした磁界が発生し、
    前記記録素子及び前記磁気センサーを挟む位置に設けられた一対の磁気シールド層をさらに備えていることを特徴とする磁気記録再生ヘッド。
  2. 前記記録素子と前記磁気センサーとの間に誘電体層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録再生ヘッド。
  3. 前記磁気センサーを挟み込むように第1の磁気センサー用電極層と第2の磁気センサー用電極層とが形成されており、
    前記第1の磁気センサー用電極層が、前記局所形状変化部との間に前記誘電体層を挟み込むように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録再生ヘッド。
  4. 前記狭窄部は、前記一対の電極よりも前記磁気センサー側に突出した突出部を有しており、
    前記局所形状変化部が、前記狭窄部の前記突出部に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気記録再生ヘッド。
  5. 前記近接場光の磁気記録媒体の表面と平行な方向における領域の最大幅が、前記突起部の曲率半径よりも小さいことを特徴とする請求項4に記載の磁気記録再生ヘッド。
  6. 前記局所形状変化部と前記第1の磁気センサー用電極層との距離が5nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項3から5に記載の磁気記録再生ヘッド。
  7. 前記局所形状変化部と前記第1の磁気センサー用電極層との距離が10nm以上50nm以下であることを特徴とする請求項3から5に記載の磁気記録再生ヘッド。
  8. 前記第1の磁気センサー用電極層の少なくとも一部がAu,Ag,Alを主体とする金属で形成されていることを特徴とする請求項3〜のいずれか1項に記載の磁気記録再生ヘッド。
  9. 前記磁気センサーが、非磁性層、磁化固定層、及び、前記磁化固定層との間で前記非磁性層を挟む磁化自由層を含むスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子であり、
    前記磁化自由層が前記磁化固定層よりも前記記録素子に近い位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁気記録再生ヘッド。
  10. 前記記録素子と前記磁気センサーと前記レーザー光源とが同一の基体上に形成されていることを特徴とする請求項1〜9に記載の磁気記録再生ヘッド。
  11. 前記局所形状変化部に鋭角が形成されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の磁気記録再生ヘッド。
  12. 前記一対の磁気シールドのうち1つが、磁気記録媒体の対向面に沿って突出し、前記記録素子の一対の電極における磁気記録媒体側の面の少なくとも一部を覆っている突起部を備えていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の磁気記録再生ヘッド。
  13. 前記磁気センサーにレーザー光が照射されることを防ぐための遮光体をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の磁気記録再生ヘッド。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の磁気記録再生ヘッドと、
    前記磁気記録再生ヘッドによって磁気記録再生が行われる磁気記録媒体とを備えている磁気記録再生装置。
  15. 前記磁気記録再生ヘッドにおける磁気センサーが、前記磁気記録再生ヘッドにおける記録素子よりも前記磁気記録媒体の移動方向の後方に配設されていることを特徴とする請求項14に記載の磁気記録再生装置。
  16. 磁気情報記録の際には、磁気記録媒体上に請求項1〜13のいずれか1項に記載の前記磁気記録再生ヘッドの近接場光源から近接場光を照射して磁気記録媒体を加熱するとともに磁界を印加して磁気情報を記録し、
    磁気情報再生の際には、前記磁気情報記録の際と同一の近接場光源から発する近接場光を磁気記録媒体上に照射して磁気記録媒体を前記磁気情報記録の際よりも低い温度に加熱し、磁気情報を読み出すことを特徴とする磁気情報記録再生方法。
  17. 磁気情報記録の際には、磁気記録媒体上に請求項14又は15に記載の磁気記録再生装置における磁気記録再生ヘッドの近接場光源から近接場光を照射して磁気記録媒体を加熱するとともに磁界を印加して磁気情報を記録し、
    磁気情報再生の際には、前記磁気情報記録の際と同一の近接場光源から発する近接場光を磁気記録媒体上に照射して磁気記録媒体を前記磁気情報記録の際よりも低い温度に加熱し、磁気情報を読み出すことを特徴とする磁気情報記録再生方法。
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