JP4679550B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

この発明は弾球遊技機(以下「パチンコ遊技機」という)に関し、特に、確変状態の継続回数(連荘回数)を制限したパチンコ遊技機に関するものである。
従来のパチンコ遊技機が、例えば、特開平10−179860号公報(特許文献1)に開示されている。同公報には、確率変動状態(「確変状態」または「確変」という)において大当たりが所定の回数(リミッタ)連続すると、強制的に確変状態を解除するパチンコ遊技機が開示されている。
また、同公報に開示されているパチンコ遊技機は、最初の大当たりの生起時の確変図柄の種類によってリミッタ値を決定する。これにより、スリルに富んだゲーム性を提供することができると記載されている。
特開平10−179860号公報
上記構成のパチンコ遊技機は、確変図柄とリミッタ値とが関連付けられているので、遊技者は容易に確変の終了時期を知ることができる。その結果、リミッタ値が予め固定されているパチンコ遊技機と同様に、遊技者の興趣を減退させてしまうという問題があった。
そこで、この発明の目的は、遊技者から見たリミッタ値を可変とすることによって、興趣に富んだパチンコ遊技機を提供することである。
この発明に係るパチンコ遊技機は、遊技媒体が遊技盤の特定領域を通過することを条件に乱数値を取得すると共に、乱数値と予め定められた特定値とが一致するか否かを判定する乱数抽選を実行する抽選手段と、乱数値と特定値とが一致したことを条件として遊技者にとって有利となる第1および第2の特定遊技状態を含む特別遊技状態を生起させる特別遊技状態生起手段と、特別遊技の生起確率が相対的に低い低確遊技状態において特別遊技が生起したことを条件として、特別遊技の生起確率が低確遊技状態よりも高い特定遊技状態へ移行させる特定遊技状態移行手段と、特定遊技状態における特別遊技の生起回数をカウントする生起回数カウント手段と、生起回数カウント手段によるカウント結果が所定の閾値に達したときに特定遊技状態を終了して低確遊技状態に移行させる特定遊技状態終了手段と、を備える弾球遊技機に関する。
特定遊技状態は、遊技媒体が特定領域を通過する確率が相対的に低い第1特定遊技状態と、遊技媒体が特定領域を通過する確率が相対的に高くなる時短遊技を伴う第2特定遊技状態とを含むと共に、時短遊技には、特定遊技状態終了手段が作動するまで実質的に無制限に継続する無制限時短遊技と、特別遊技終了後から抽選手段による抽選の回数が所定回数に至るまでに特別遊技を生起させることが出来なかった場合には終了する抽選回数制限付時短遊技とを含む。
生起回数カウント手段は、第1特定遊技状態および無制限時短遊技を伴う第2特定遊技中に発生した特別遊技の生起回数をカウントする。
低確遊技状態(低確モード)または第1特定遊技状態(通常確変モード)中に、第1の特別遊技(大当たりα,β)が生起した場合には、特定遊技状態終了手段が作動しないことを条件に、抽選回数制限付時短遊技を伴う第2特定遊技状態(チャンスモード)へ移行させると共に、第2の特別遊技(大当たりγ)が生起した場合には、特定遊技状態終了手段が作動しないことを条件に、無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態(天国モード)へ移行させ、
抽選回数制限付時短遊技を伴う第2特定遊技状態(チャンスモードA)中に特別遊技が生起した場合には、その特別遊技の種別(大当たりα,β,γ)に拘らず、無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態(天国モード)へ移行させ、
無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態(天国モード)中に特別遊技が生起した場合には、その特別遊技の種別(大当たりα,β,γ)に拘らず、特定遊技状態終了手段が作動しないことを条件に、無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態(天国モード)を継続する遊技状態制御手段と、特定遊技状態終了手段が作動するまでの特別遊技の残り生起回数を記憶する特別遊技残生起回数記憶手段と、無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態への移行が確定したことを条件として、特別遊技残生起回数記憶手段に記憶された残り生起回数を遊技者に報知する特別遊技残生起回数報知手段とを備える。
上記構成のパチンコ遊技機は、特定遊技状態の中で相対的に利益の低い第1の特定遊技状態と、相対的に利益の大きい第2の特定遊技状態とを有する。そして、第2の特定遊技状態に移行した直後の特別遊技状態の残り生起回数(ST残回数)は、通常遊技状態から直接第2の特定遊技状態に移行する場合と、第1の特定遊技状態を経由して第2の特定遊技状態に移行する場合とで異なる。このように、大きな利益を得られる第2の特定遊技状態での遊技回数を表面上可変とすることにより、遊技者の興趣を向上させたパチンコ遊技機を得ることができる。
特別遊技状態残生起回数報知手段は第2の特定遊技状態でのみ作動するので、遊技者は、第2の特定遊技状態に移行して初めてST残回数を知ることになる。これにより、遊技者の興趣がさらに向上する。
好ましくは、遊技状態制御手段は、特定遊技状態における特別遊技状態の生起回数が所定の閾値に達した場合に、抽選回数制限付時短遊技を伴う低確遊技状態へ移行させ、当該抽選回数制限付時短遊技中に特別遊技が生起した場合には、その特別遊技の種別に拘らず、無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態へ移行させる
好ましくは、特別遊技は、遊技者にとっての利益が相対的に大きい高利益特別遊技と、相対的に小さな低利益特別遊技とからなり、第1の特別遊技には、低利益特別遊技が含まれ、第2の特別遊技は、高利益特別遊技のみからなることを特徴とする
なお、本明細書において単に「特別遊技状態」と記載したときは、第1および第2の特別遊技状態の両方を含むものとする。また、単に「特定遊技状態」と記載したときは、第1および第2の特定遊技状態の両方を含むものとする。さらに、単に「チャンスゲーム」と記載したときは、第1および第2のチャンスゲームの両方を含むものとする。
この発明によれば、大きな利益を得ることのできる第2の特定遊技状態の連荘回数を表面上可変とすることにより、遊技者の興趣を向上させたパチンコ遊技機を得ることができる。
図1〜図9を参照して、この発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1を説明する。図1はパチンコ遊技機1の外観構成を示す正面図である。パチンコ遊技機1は、ベース枠2に開閉自在に取り付けられた正面扉3を有している。正面扉3には、その上部を開口する略円形の窓4が形成されている。窓4には、例えばガラス板等の透明板が嵌め込まれており、この透明板を介して、その奥側に設けられた遊技盤5を視認することができる。
正面扉3の下部には、遊技媒体である遊技球を貯留するための球受容器(球受け皿)6が配置されている。球受容器6に貯留された遊技球は、パチンコ遊技機1の内部に設けられた発射装置(図示省略)に1球ずつ供給される。球受容器6の右側にはハンドル7が設けられており、遊技者がこのハンドル7を握って軸線回りに回転させることにより、発射装置から遊技盤5に向かって遊技球が1つずつ発射される。さらに、遊技盤5の下部には操作手段としての押ボタン8,9,10が配置されている。
図2は、図1に示した遊技盤5の構成を示す正面図である。遊技盤5の周縁には、発射装置から発射された遊技球を遊技盤5の左側上部に導くための略円弧状のガイドレール(図示省略)が配置されている。遊技盤5には、多数本の障害釘(図示省略)が配設されており、ガイドレールに沿って遊技盤5の左側上部から上方に放たれた遊技球は、遊技盤5の盤面に沿って多数本の障害釘の間を通って下方へと落下していく。
遊技盤5のほぼ中央には、演出表示手段14が配置されている。この演出表示手段14は、回転ドラム15と、ドット表示器16とを含む。なお、演出表示手段の他の例として、液晶表示器やブラウン管等を採用してもよい。
演出表示手段14の左隣には入球により普通図柄抽選の契機となる普通図柄始動ゲート21が設けられている。また、演出表示手段14の下方には、入賞口としての役物始動口19と、入賞役物としての電動式チューリップ(いわゆる、電チュー。「普通電動役物」ともいう)20とで構成される普通電動役物入賞装置が配置されている。
役物始動口19は、入球により乱数抽選の契機となる特定領域として機能する。電動式チューリップ20には、役物始動口19を開放または閉鎖する羽根181,182が設けられている。
通常時には、電動式チューリップ20の羽根181、182が互いに近接して、羽根181、182の先端が役物始動口19との間に入球が難しい所定の隙間をあけた状態になっている。一方、普通図柄当選時には、電動式チューリップ20の羽根181,182が所定の時間および回数だけ左右に開いて、役物始動口19への入球を案内する。
役物始動口19に遊技球が入ると、予め定める個数の賞球(遊技球)が遊技者に付与されると共に、特別遊技状態(以下「大当たり遊技」または「大当たり」という)を生起するか否かを決定するための乱数抽選(「大当たり抽選」および「特別図柄振分抽選」等を含む)が行われる。
大当たり抽選は、抽選乱数の中から任意に乱数値(「取得乱数値」という)を1つ取得する。また、パチンコ遊技機1は、予め定めた特定値(「大当たり乱数」という)を保持しており、取得乱数値と大当たり乱数とが一致するか否かを判定する。そして、取得乱数値と大当たり乱数とが一致したことを条件として、大当たり遊技を生起させる。
特別図柄振分抽選は、大当たり抽選の当選種類(「確変大当たりか否か」や「大当たりラウンド数」等)を決定し、その決定結果を遊技者に報知する特別図柄を決定するための抽選である。この抽選で選択された特別図柄は、大当たり抽選結果導出演出終了時に特別図柄表示部25に表示される。
大当たり抽選の抽選結果は、特別図柄振分抽選によって選択された特別図柄を特別図柄表示部25に表示することによって遊技者に報知する。また、演出表示手段14において、大当たり抽選の結果を遊技者に報知するための演出表示(「大当たり抽選結果導出演出」という)が行われる。
役物始動口19の下方には、例えば左右に長い長方形状に形成され、複数個の遊技球が同時に入球可能な入賞口としての大入賞口22と、大入賞口22に遊技球を案内する開放状態および大入賞口22に遊技球が入るのを阻止する閉鎖状態に切替可能な入賞役物としての開閉板23(「特別電動役物」ともいう)とで構成される特別電動役物入賞装置が設けられている。
すなわち、開閉板23は、遊技盤5の盤面に沿った状態で大入賞口22を閉鎖して、大入賞口22に遊技球が入るのを阻止することができる。また、この状態から大入賞口22の下端縁に沿って配置された回動軸(図示省略)を中心に手前側に倒伏することにより、大入賞口22を開放して、大入賞口22上に落下してくる遊技球を大入賞口22内に導き入れることができる。
大入賞口22への遊技球の入球に対しては、予め定める個数の遊技球が、賞球払出装置(図示省略)により賞球として球受容器6に払い出される。大当たり遊技に突入すると、開閉板23が所定の回数だけ開閉する。これにより、容易に遊技球が大入賞口22に入るので、遊技者は多数個の賞球を獲得することができる。
遊技盤5の下部には、遊技球の入球に対して賞球が付与されるだけの普通入賞口28が、左側に2箇所、右側に2箇所(計4箇所)配置されている。役物始動口19および普通入賞口28に入らなかった遊技球(アウト球)は、遊技盤5の下部に形成されたアウト球回収口(図示省略)から機内に回収される。
また、演出表示手段14の上部には、装飾効果を演出するための演出ランプL(図2では図示省略)が設けられており、その他にパチンコ遊技機1における遊技の雰囲気を盛り上げるためのランプ等の発光部(図示省略)が演出表示手段14の上部に配置されている。
また、演出表示手段14の上部には、左から特別図柄用保留表示部24と、特別図柄表示部25と、普通図柄用保留表示部26と、普通図柄表示部27とが設けられている。特別図柄表示部25および普通図柄表示部27には7セグメント表示器が用いられている。特別図柄用保留表示部24および普通図柄用保留表示部26には、それぞれ4個の発光ダイオードが用いられており、特別図柄および普通図柄の抽選結果を保留している遊技球数を表示する。
図3は、第1実施形態に係るパチンコ遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。図3を参照して、制御部100は、I/Oポート101,102と、ドライバ回路103,104,105と、主制御部110と、副制御部120,130と、中継基板140とを含む。I/Oポート101,102は、各制御部110,120と入力部30とのインタフェースであり、ドライバ回路103,104,105は、各制御部110,120,130の指令に基づいて出力部60を駆動する。
入力部30は、ゲートセンサ31と、役物始動口センサ32と、大入賞口センサ33と、複数の普通入賞口28それぞれに設けられる普通入賞口センサ41,42,43,44と、左押ボタン8に関連して設けられる左押ボタンセンサ51と、中押ボタン9に関連して設けられる中押ボタンセンサ52と、右押ボタン10に関連して設けられる右押ボタンセンサ53とを含む。
ゲートセンサ31は、普通図柄始動ゲート21を遊技球が通過したことを検出する。役物始動口センサ32は役物始動口19への入球を、大入賞口センサ33は大入賞口22への入球をそれぞれ検出する。普通入賞口センサ41,42,43,44はそれぞれ対応する普通入賞口28への遊技球の入球を検出する。左押ボタンセンサ51と、中押ボタンセンサ52と、右押ボタンセンサ53とは、押ボタン8,9,10それぞれが押下されたことを検出する。
出力部60は、特別図柄用保留表示部24と、特別図柄表示部25と、普通図柄用保留表示部26と、普通図柄表示部27と、普通電動役物駆動部61と、特別電動役物駆動部62と、ドラム表示部71と、DOT表示部72と、スピーカ11,12と、各種演出ランプLとを含む。普通電動役物駆動部61は、図2に示した電動式チューリップ20の羽根181、182を開閉する。特別電動役物駆動部62は、大入賞口22の開閉板23を開閉する。ドラム表示部71は回転ドラム15の回転を制御する。DOT表示部72はドット表示器16の表示を制御する。
主制御部110は、パチンコ遊技機1における遊技の基本となる動作を制御するためのものであり、抽選手段(図示省略)、特別遊技状態生起手段(図示省略)、特定遊技状態制御手段114、ST残回数報知手段115、およびチャンスゲーム制御手段116として作動するCPU111と、大当たり乱数やプログラムソフト等が記憶されたROM112と、ST回数記憶手段117および時短回数記憶手段118を有するRAM113とを含むマイクロコンピュータで構成されている。
主制御部110は、入力部30からI/Oポート101を介して入力された信号に基づいて、乱数抽選の結果に応じたコマンドやデータ等を中継基板140を介して副制御部120に一方向に出力すると共に、ドライバ回路103を介して出力部60に含まれる特別図柄用保留表示部24と、特別図柄表示部25と、普通図柄用保留表示部26と、普通図柄表示部27と、普通電動役物駆動部61と、特別電動役物駆動部62とに制御信号を与える。
抽選手段として作動するCPU111は、遊技球が役物始動口19に入球したことを条件として各種乱数値を取得し、取得乱数値と大当たり乱数とが一致するか否かを判定する。特別遊技状態生起手段として作動するCPU111は、乱数抽選において取得乱数値と大当たり乱数とが一致したことを条件として遊技者にとって有利となる大当たり遊技を生起させる。
この実施形態における大当たりは、第1の特別遊技状態としての大当たりα、βと、第2の特別遊技状態としての大当たりγとを含む。また、大当たりα、γは、遊技者にとっての利益が相対的に大きい高利益遊技状態(10R)であり、大当たりβは、大当たりα、γと比較して利益の少ない低利益遊技状態(2R)である。なお、「10R」および「2R」は、大当たり遊技中の開閉板23の開閉回数(ラウンド数)を示す。
また、この実施形態において第1の特別遊技状態(大当たりα、β)の生起確率を97%、第2の特別遊技状態(大当たりγ)の生起確率を3%とする。また、高利益遊技状態(大当たりα、γ)の生起確率を65%、低利益遊技状態(大当たりβ)の生起確率を35%としている。なお、大当たりの種類は、特別図柄振分抽選で選択決定される特別図柄によって区別される。
特定遊技状態制御手段114は、大当たりの生起確率が相対的に低い低確率モード(通常遊技状態)と、大当たりの生起確率が低確率モードより高い高確率モード(特定遊技状態)とを相互に切り替える。なお、高確率モードは、通常確変モード(第1の特定遊技状態)と、通常確変モードにさらに時短が付与される天国モード(第2の特定遊技状態)と含む。
「時短」とは、大当たり抽選結果導出演出の演出時間が短くなると共に、電動式チューリップ20の開放回数および開放時間が通常状態より長くなって、遊技球の役物始動口19に入球する確率が高くなった状態を指す。したがって、時短が付与されている状態では、遊技者は遊技球を減らさないで遊技を継続することができる。
ST回数報知手段115(特別遊技状態残生起回数報知手段)は、天国モードにおいて大当たりの残り生起回数、具体的には、ST回数記憶手段117の記憶内容を報知する。報知形態は特に限定されないが、例えば、ドット表示器16に表示してもよい。
チャンスゲーム制御手段116(第1および第2のチャンスゲーム制御手段)は、低確率モードまたは通常確変モードにおいて大当たりα、βが生起したことを条件として行われるチャンスゲームA(第1のチャンスゲーム)と、通常確変モードまたは天国モードから低確率モードに移行するのに先立って行われるチャンスゲームB(第2のチャンスゲーム)とを実行する。なお、この実施形態におけるチャンスゲームは、いわゆる「時短」を指す。そして、このチャンスゲーム中に大当たりα、β、γが生起すれば、天国モードに移行することができる。
ST回数記憶手段117(特別遊技状態残生起回数記憶手段)は、高確率モード中の大当たりの残り生起回数を記憶する。このST回数記憶手段117の記憶内容が0になると、高確率モードから低確率モードに移行する。
時短回数記憶手段118(チャンスゲーム残実行回数記憶手段)は、時短時における乱数抽選の残り実行回数を記憶する。この実施形態においては、天国モードおよびチャンスゲームA,Bで使用する。
副制御部120は、主制御部110からの制御信号を受信して各種の演出を行うものであり、CPU121と、ROM122と、RAM123とを含むマイクロコンピュータで構成されている。
また、副制御部120は、I/Oポート102を介して入力部30の左押ボタンセンサ51,中押ボタンセンサ52,および右押ボタンセンサ53からセンサ信号を受信する。さらに、ドライバ回路104を介して出力部60に含まれるドラム表示部71およびDOT表示部72に制御信号を与える。
さらに、副制御部120には、双方向でデータを送受信する副制御部130が接続されている。副制御部130は、ドライバ回路105を介して、スピーカ11,12と装飾効果を演出するための演出ランプLとを制御するものであり、CPU131と、ROM132と、RAM133とを含む。
ここで、パチンコ遊技機1の基本的な遊技の流れを説明する。まず、主制御部110は、役物始動口19への入球を検出すると、乱数抽選手段として作動するCPU111が各種乱数値を取得する。具体的には、大当たり抽選および特別図柄振分抽選のための乱数値を取得する。
次に、乱数抽選手段として作動するCPU111は、取得乱数値が大当たり乱数と一致するか否かを判断する。この処理は、役物始動口19への入球を契機として行われる場合と、特別図柄保留表示部24に保留されている保留球を消化する場合とを含む。
次に、特別図柄表示部25の特別図柄が変動を開始する。さらに、主制御部110は、大当たり抽選の結果に応じた演出開始コマンドを副制御部120に送信する。副制御部120は、主制御部110からの演出開始コマンドを受信して大当たり抽選結果導出演出を開始する。具体的には、3つの回転ドラム15を回転(「スクロール」ともいう)させる。
そして、所定時間経過後、図柄振分抽選で選択決定された特別図柄が特別図柄表示部25に表示される。それと共に、主制御部11は、演出終了コマンドを副制御部120に送信する。副制御部120は、主制御部110からの演出終了コマンドを受信して大当たり抽選結果導出演出を終了する。具体的には、変動している3つの回転ドラム15を順に停止させ、停止表示された3つの図柄の組み合わせによって大当たり抽選の結果を確定報知する。つまり、「大当たり」の場合には、3つの回転ドラム15に同一の図柄(例えば、「777」)が表示される。一方、「はずれ」の場合には、3つの回転ドラム15に異なる図柄が表示される。なお、図柄には、1,2,3…等の数字を使用するが、アルファベット等の文字やキャラクタ絵柄等を使用することができる。
次に、図4〜図9を参照して、パチンコ遊技機1の具体的な動作を説明する。なお、図4はパチンコ遊技機1の遊技状態の遷移を示す図、図5〜図9は各遊技状態における遊技の流れを示すフロー図である。
まず、図4を参照して、この実施形態に係る低確率モードは、大当たりの生起確率が1/240であり、時短は付与されない。なお、低確率モードに移行するのは、パチンコ遊技機1の電源投入時と、天国モードおよびチャンスゲームBにおいて時短回数を消化した場合である。
通常確変モードは、大当たりの生起確率が1/100であり、時短は付与されない。なお、通常確変モードに移行するのは、チャンスゲームAにおいて時短回数を消化した場合のみである。
天国モードは、大当たりの生起確率が1/100であり、2000回転の時短が付与される。天国モードに移行するのは、低確率モードおよび通常確変モードで大当たりγが生起した場合、およびチャンスゲームA、Bで大当たりα、β、γが生起した場合である。
なお、通常確変モードおよび天国モードは、低確率モードと比較して大当たりの生起確率が高い高確率モードである。この発明に係るパチンコ遊技機1は、賞球が多くなりすぎるのを防止するために、高確率モード中における大当たりの生起回数(ST回数)に閾値を設けている。この実施形態においては、ST回数の閾値を13回としている。
チャンスゲームAは、大当たりの生起確率が1/100であり、10回転または30回転の時短が付与される。チャンスゲームAが実行されるのは、低確率モードおよび通常確変モードにおいて大当たりα、βが生起した場合である。一方、チャンスゲームAにおいて大当たりα、β、γが生起すると天国モードに、時短回数を消化すると通常確変モードに移行する。
なお、チャンスゲームAと通常確変モードとは、大当たりの生起確率を同一(1/100)としている。しかし、通常確変モードでは大当たりγが生起したときにのみ天国モードに移行するのに対して、チャンスゲームAでは大当たりの種類(α、β、γ)を問わず天国モードに移行する。すなわち、チャンスゲームAにおける天国モードへの移行確率(1/100)は、通常確変モードにおける天国モードへの移行確率(3/10000)と比較して高く設定されている。
チャンスゲームBは、大当たりの生起確率が1/240であり、50回転の時短が付与される。チャンスゲームBが実行されるのは、高確率モードにおいてST回数を消化した場合のみである。一方、チャンスゲームBにおいて大当たりα、β、γが生起すると天国モードに、時短回数を消化すると低確率モードに移行する。
なお、チャンスゲームBと低確率モードとは、大当たりの生起確率を同一(1/240)としている。しかし、低確率モードでは大当たりγが生起したときにのみ天国モードに移行するのに対して、チャンスゲームBでは大当たりの種類(α、β、γ)を問わず天国モードに移行する。すなわち、チャンスゲームBにおける天国モードへの移行確率(1/240)は、通常モードにおける天国モードへの移行確率(1/8000)と比較して高く設定されている。
次に、図5〜図9を参照して、各遊技状態における遊技の流れを詳しく説明する。なお、図5は低確率モードにおける遊技の流れを示すフロー図、図6は通常確変モードにおける遊技の流れを示すフロー図、図7は天国モードにおける遊技の流れを示すフロー図、図8はチャンスゲームAにおける遊技の流れを示すフロー図、図9はチャンスゲームBにおける遊技の流れを示すフロー図である。
図5を参照して、まず、ステップSP11において大当たりの生起を監視する。大当たりの生起を検出すると(ステップSP11でYES)、ステップSP12において大当たり遊技を実行する。なお、大当たりの種類(α、β、γ)によってラウンド数が異なる(以下、同じ)。また、ステップSP13において特定遊技状態制御手段114がST回数記憶手段117にST回数の閾値(13回)をセットする。
次に、特定遊技状態制御手段114は、ステップSP14〜ステップSP16において大当たりの種類(α、β、γ)を判断し、ステップSP17〜ステップSP19において遊技状態を遷移させる。
具体的には、大当たりαであれば(ステップSP14でYES)、ステップSP17においてチャンスゲームA(時短回数30回転)に移行させる。大当たりβであれば(ステップSP15でYES)、ステップSP18においてチャンスゲームA(時短回数10回転)に移行させる。大当たりγであれば(ステップSP16でYES)、ステップSP19において天国モードに移行させる。
なお、低確率モードにおいて大当たりが生起すると必ず高確率モードに移行する。具体的には、大当たりγが生起すると直接天国モードに移行し、大当たりα,βが生起するとチャンスゲームAを経由して天国モード(大当たりが生起した場合)、または通常確変モード(時短回数を消化した場合)に移行する。つまり、この実施形態に係るパチンコ遊技機1の確変突入率は、100%である。
図6を参照して、通常確変モードに移行すると、まず、ステップSP21において大当たりの生起を監視する。大当たりの生起を検出すると(ステップSP21でYES)、ステップSP22において大当たり遊技を実行する。また、ステップSP23において特定遊技状態制御手段114がST回数記憶手段117の記憶内容を1減算する。
次に、特定遊技状態制御手段114は、ステップSP24においてST回数を消化したか否か、すなわちST回数記憶手段117の記憶内容が0であるか否かを判断する。ST回数を消化していれば(ステップSP24でYES)、ステップSP25においてチャンスゲームBに移行させる。一方、ST回数を未だ消化していなければ(ステップSP24でNO)、大当たりの種類によって遊技状態を遷移させる。具体的な内容は、図5に示すステップSP14〜ステップSP19と重複するので、説明は省略する。
通常確変モードでは、大当たりの発生確率が低確率モードと比較して高くなっているものの、時短が付与されていないので時間と共に遊技球が減少してしまう。また、大当たりの生起によってST回数が減少するので、天国モードに移行した後に享受できる利益が減少する。また、最悪の場合には、天国モードの利益を享受できないまま低確率モードに移行してしまうおそれがある。
そこで、大当たりα,βの生起を条件としてチャンスゲームAを実行すると共に、ST回数の消化を条件としてチャンスゲームBを実行することによって、遊技者に天国モードに突入する期待感を持たせることができる。
なお、低確率モードおよび通常確変モードにおいては、現在の遊技状態が報知されない(つまり、「確変非報知タイプ」)ので、遊技者は遊技を開始する時点の遊技状態を知ることはできない。また、通常確変モードにおいてはST残回数が報知されないので、通常確変モードであることが分かっても、ST回数が何回残っているのか、つまり、天国モードの利益を享受するチャンスが何回残っているのかを知ることはできない。
図7を参照して、天国モードに移行すると、まず、ステップSP31において時短回数をセットする。具体的には、時短回数記憶手段118に天国モードにおける時短回数(2000回転で固定)をセットする。
次に、ステップSP32において時短回数を消化したか否か、すなわち、時短回数記憶手段118の記憶内容が0であるか否かを判断する。時短回数を消化していれば(ステップSP32でYES)、ステップSP39において低確率モードに移行させる。
一方、時短回数を未だ消化していなければ(ステップSP32でNO)、ステップSP33において大当たりの生起を判断する。大当たりが生起していなければ(ステップSP33でNO)、ステップSP34において時短回数記憶手段118の記憶内容を1減算し、ステップSP32に戻って天国モードを継続する。
一方、大当たりが生起していれば(ステップSP33においてYES)、ステップSP35において大当たり遊技を実行すると共に、ステップSP36においてST回数記憶手段117の記憶内容を1減算する。
次に、ステップSP37においてST回数を消化したか否かを判断する。ST回数を消化していれば(ステップSP37でYES)、ステップSP38においてチャンスゲームBに移行する。一方、ST回数を未だ消化していなければ(ステップSP37でNO)、ステップSP31に戻って天国モードを継続する。
なお、天国モードでは、ST回数報知手段115がST残回数を報知する。報知のタイミングや報知形態は特に限定されないが、例えば、天国モードに移行した直後、およびST回数を減算(図7のSP36)するタイミングでドット表示器16にST残生起回数を表示する等することができる。
また、天国モードに移行した直後のST残回数は、低確率モードから直接天国モードに移行する場合と、通常確変モードを経由して天国モードに移行する場合とで異なる。また、ST回数報知手段115は天国モードでのみ作動するので、遊技者は天国モードに移行して初めてST残回数を知ることになる。つまり、遊技者から見るとST回数は可変となる。
また、天国モードにおける時短回数(2000回転)は、大当たり確率(1/100)と比較して極めて大きい上に、大当たりの生起によって初期値に戻る。つまり、天国モードにおける時短は事実上無制限であり、遊技者はST回数を消化するまでの間、遊技球を減らすリスクを負うことなく天国モードの利益(連荘)を享受することができる。
上記構成のパチンコ遊技機1は、ST回数を表面上可変とし、天国モードに移行した後は、ST回数を消化するまで利益を享受し続けられるようにしている。また、天国モードに移行する複数の経路を設けているので、遊技の画一化を解消することができる。これにより、遊技者の興趣を向上したパチンコ遊技機1を得ることができる。
図8を参照して、チャンスゲームAが実行されると、まず、ステップSP41において時短回数記憶手段118に時短回数をセットする。なお、チャンスゲームAにおける時短回数は大当たりの種類によって可変、具体的には、大当たりαの場合は30回転、大当たりβの場合は10回転であるので、直近の大当たりの種類によって適切な数値をセットする。
次に、ステップSP42において時短回数を消化したか否かを判断する。時短回数を消化していれば(ステップSP42でYES)、ステップSP43において通常確変モードに移行する。
一方、時短回数を未だ消化していなければ(ステップSP42でNO)、ステップSP44において大当たりの生起を判断する。大当たりが生起していなければ(ステップSP44でNO)、ステップSP45において時短回数記憶手段118の記憶内容を1減算し、ステップSP42に戻ってチャンスゲームAを継続する。一方、大当たりが生起していれば(ステップSP44においてYES)、ステップSP46において大当たり遊技を実行し、ステップSP47において天国モードに移行する。
チャンスゲームAは、低確率モードおよび通常確変モードにおいて大当たりα,βが生起した場合、つまり、大当たりが生起したにも拘らず天国モードに移行できなかった場合に実行される。
また、チャンスゲームAでは、大当たりの種類(α,β,γ)を問わずに天国モードに移行することができる。さらに、チャンスゲームAではST回数が減算されない。つまり、遊技者にとってのチャンスゲームAは、天国モードに移行する大きなチャンスである。
このように、天国モードに移行できなかったことにより遊技者が落胆したタイミングで、一時的に天国モードに移行するチャンスを付与することにより、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。
なお、この実施形態においては、2種類の時短回数を設定した例を示したが、これに限ることなく、1種類であってもよいし、3種類以上あってもよい。また、2種類の時短回数をチャンスゲームAに移行する直前の大当たりの種類に応じて振り分けた例を示したが、これに限ることなく、乱数抽選を行う等してもよい。これは、天国モードおよび後述するチャンスゲームBで付与される時短にも同様に当てはまる。
図9を参照して、チャンスゲームBが実行されると、まず、ステップSP51において時短回数(50回転で固定)をセットする。次に、ステップSP52において時短回数を消化したか否かを判断する。時短回数を消化していれば(ステップSP52でYES)、ステップSP53において低確率モードに移行する。
一方、時短回数を未だ消化していなければ(ステップSP52でNO)、ステップSP54において大当たりの生起を判断する。大当たりが生起していなければ(ステップSP54でNO)、ステップSP55において時短回数記憶手段118の記憶内容を1減算し、ステップSP52に戻ってチャンスゲームBを継続する。
一方、大当たりが生起していれば(ステップSP54においてYES)、ステップSP56において大当たり遊技を実行し、ステップSP57においてST回数記憶手段117にST回数(14回)をセットし、ステップSP58において天国モードに移行する。
チャンスゲームBは、高確率モードにおいてST回数を消化した場合、つまり、遊技者が遊技を終了しようとするタイミングで実行される。また、チャンスゲームBでは、大当たりの種類(α,β,γ)を問わずに天国モードに移行することができる。さらに、チャンスゲームBから天国モードに移行する場合にST回数は最大(14回)となる。つまり、遊技者にとってのチャンスゲームBは、大きな利益を享受するチャンスである。
例えば、天国モードでST回数を消化した後のチャンスゲームBで大当たりが生起すれば、連荘回数は極めて大きくなる。その結果、遊技者の興趣をさらに向上させることができる。また、遊技者が遊技の終了を考えるタイミングで、一時的に大きな利益を享受するチャンスを付与することにより、パチンコ遊技機1の稼働率向上にも寄与する。
なお、上記の実施形態においては、低確率モードで大当たりが発生したときにセットされるST回数を13回(図5に示すステップSP13)とし、チャンスゲームBで大当たりが発生したときにセットされるST回数を14回(図9に示すステップSP14)としている。これは、低確率モードでは、直前に発生した大当たり分(図5に示すステップSP12)をST回数から予め減算しているのに対し、チャンスゲーム(A、Bの両方)では、大当たりの発生によってST回数を減算しないからである。ただし、これらの値は任意に設定することができるものであり、両者を同一の値としてもよいし、両者の差をさらに大きくしてもよい。
また、上記の実施形態においては、大当たりが生起する度にST回数記憶手段117の記憶内容を1減算し、天国モードにおいてST残回数を報知する例を示したが、これに限ることなく、任意の仕組みを採用することができる。
例えば、低確率モードで大当たりが生起したタイミングでST回数記憶手段117に0をセット(図5に示すステップSP13)する。次に、高確率モードで大当たりが生起する度にST回数記憶手段117の記憶内容を1加算する(図6に示すステップSP23および図7に示すステップSP37)。そして、ST回数記憶手段117の記憶内容が閾値に達したことを条件(図6に示すステップSP24および図7に示すステップSP37)として、チャンスゲームBを実行するようにしてもよい。この場合、ST回数報知手段115は、天国モードにおいて現時点で大当たりが何回生起したかを報知することになる。
また、上記の実施形態における大当たり確率、時短の有無、時短回数、およびST回数等は、一例であって、任意に設定することができる。また、チャンスゲームAおよびチャンスゲームBは、この発明の必須の構成要素ではなく、省略してもこの発明の効果を得ることはできる。
さらに、上記の実施形態においては、大当たりの種類を3種類とした例を示したが、これに限ることなく、2種類以上の任意の数の大当たりを設定することができる。また、各大当たりにおけるラウンド数は、全て同じであってもよいし、この実施形態のように、相互に異なっていてもよい。また、各大当たりの割付率も任意に設定することができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を示す正面図である。 図1に示した遊技盤の構成を示す正面図である。 パチンコ遊技機の制御部の構成を示すブロック図である。 遊技状態の遷移を示す図である。 低確率モードにおける遊技の流れを示すフロー図である。 通常確変モードにおける遊技の流れを示すフロー図である。 天国モードにおける遊技の流れを示すフロー図である。 チャンスゲームAにおける遊技の流れを示すフロー図である。 チャンスゲームBにおける遊技の流れを示すフロー図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機、2 ベース枠、3 正面扉、4 窓、5 遊技盤、6 玉受容器、7 ハンドル、8,9,10 押ボタン、11,12 スピーカ、14 演出表示手段、15 回転ドラム、16 ドット表示器、19 役物始動口、20 電動式チューリップ、21 普通図柄始動ゲート、22 大入賞口、23 開閉板、24 特別図柄用保留表示部、25 特別図柄表示部、26 普通図柄用保留表示部、27 普通図柄表示部、28 普通入賞口、29 可動役物、30 入力部、31 ゲートセンサ、32 役物始動口センサ、33 大入賞口センサ、41,42,43,44 普通入賞口センサ、51,52,53 押ボタンセンサ、60 出力部、61 普通電動役物駆動部、62 特別電動役物駆動部、71 ドラム表示部、72 DOT表示部、100 制御部、101,102 I/Oポート、103,104,105 ドライバ回路、110 主制御部、111,121,131 CPU、112,122,132 ROM、113,123,133 RAM、120,130 副制御部、140 中継基板、181,182 羽根、L 各種演出ランプ、114 特定遊技状態制御手段、115 ST残回数報知手段、116 チャンスゲーム制御手段、117 ST回数記憶手段、118 時短回数記憶手段。

Claims (3)

  1. 遊技媒体が遊技盤の特定領域を通過することを条件に乱数値を取得すると共に、前記乱数値と予め定められた特定値とが一致するか否かを判定する乱数抽選を実行する抽選手段と、
    前記乱数値と前記特定値とが一致したことを条件として、遊技者にとって有利となる第1または第2の特別遊技を生起させる特別遊技生起手段と、
    前記特別遊技の生起確率が相対的に低い低確遊技状態において特別遊技が生起したことを条件として、前記特別遊技の生起確率が前記低確遊技状態よりも高い特定遊技状態へ移行させる特定遊技状態移行手段と、
    前記特定遊技状態に含まれる所定の遊技状態における特別遊技の生起回数をカウントする生起回数カウント手段と、
    前記生起回数カウント手段によるカウント結果が所定の閾値に達したときに前記特定遊技状態を終了して前記低確遊技状態に移行させる特定遊技状態終了手段と、を備える弾球遊技機において、
    前記特定遊技状態には、遊技媒体が前記特定領域を通過する確率が相対的に低い第1特定遊技状態と、遊技媒体が前記特定領域を通過する確率が相対的に高くなる時短遊技を伴う第2特定遊技状態とを含
    前記時短遊技には、前記特定遊技状態終了手段が作動するまで実質的に無制限に継続する無制限時短遊技と、特別遊技終了後から前記抽選手段による抽選の回数が所定回数に至るまでに特別遊技を生起させることが出来なかった場合には終了する抽選回数制限付時短遊技とを含み、
    前記低確遊技状態には、遊技媒体が前記特定領域を通過する確率が相対的に低い第1低確遊技状態と、遊技媒体が前記特定領域を通過する確率が相対的に高くなる前記抽選回数制限付時短遊技を伴う第2低確遊技状態とを含み、
    前記生起回数カウント手段は、前記第1特定遊技状態および前記無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態中に発生した特別遊技の生起回数をカウントし、
    前記第1低確遊技状態または前記第1特定遊技状態中に、前記第1の特別遊技が生起した場合には、前記特定遊技状態終了手段が作動しないことを条件に、前記抽選回数制限付時短遊技を伴う第2特定遊技状態へ移行させると共に、前記第2の特別遊技が生起した場合には、前記特定遊技状態終了手段が作動しないことを条件に、前記無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態へ移行させ、
    前記抽選回数制限付時短遊技を伴う第2特定遊技状態中に特別遊技が生起した場合には、その特別遊技の種別に拘らず、前記無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態へ移行させ、
    前記無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態中に特別遊技が生起した場合には、その特別遊技の種別に拘らず、前記特定遊技状態終了手段が作動しないことを条件に、前記無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態を継続する遊技状態制御手段と、
    前記特定遊技状態終了手段が作動するまでの特別遊技の残り生起回数を記憶する特別遊技残生起回数記憶手段と、
    前記無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態への移行が確定したことを条件として、前記特別遊技残生起回数記憶手段に記憶された残り生起回数を遊技者に報知する特別遊技残生起回数報知手段とを備えた、ことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記遊技状態制御手段は、前記特定遊技状態終了手段が作動した場合に、前記第2低確遊技状態へ移行させ、当該第2低確遊技状態中に特別遊技が生起した場合には、その特別遊技の種別に拘らず、前記無制限時短遊技を伴う第2特定遊技状態へ移行させる、請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記特別遊技は、遊技者にとっての利益が相対的に大きい高利益特別遊技と、相対的に小さな低利益特別遊技とからなり、前記第1の特別遊技には、前記低利益特別遊技が含まれ、前記第2の特別遊技は、前記高利益特別遊技のみからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の弾球遊技機。
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