JP4678577B2 - 廃水処理システム - Google Patents

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本発明は、廃水中の窒素成分を除去する廃水処理システムに係り、特に嫌気性アンモニア酸化細菌を用いた脱窒処理の高速化技術に関する。
下水や産業廃水に含有する窒素成分は、湖沼の富栄養化の原因になること、河川の溶存酸素の低下原因になること等の理由から、窒素成分を除去する必要がある。下水や産業廃水に含有する窒素成分は、アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素、有機性窒素などが主たる窒素成分である。
従来、この種の廃水は、窒素濃度が低濃度であれば、イオン交換法での除去や塩素、オゾンによる酸化も用いられているが、中高濃度の場合には生物処理が採用されており、一般的には以下の条件で運転されている。
生物処理では好気硝化と嫌気脱窒による硝化・脱窒処理が行われており、好気硝化では、アンモニア酸化細菌(Nitrosomonas属、Nitrosococcus 属、Nitrosospira属、Nitrosolobus属など)や、亜硝酸酸化細菌(Nitrobactor 属、Nitrospina属、Nitrococcus 属、Nitrospira属など)によってアンモニア性窒素や亜硝酸性窒素の酸化が行われる一方、嫌気脱窒では、従属栄養細菌(Pseudomonas denitrificans など)によって脱窒が行われる。
又、好気硝化を行なう硝化槽は負荷0.2〜0.3kg−N/m3 /日の範囲で運転され、嫌気脱窒の脱窒槽は負荷0.2〜0.4kg−N/m3 /日の範囲で運転される。下水の総窒素濃度30〜40mg/Lを処理するには、硝化槽で6〜8時間の滞留時間、脱窒槽で5〜8時間が必要であり、大規模な処理槽が必要であった。また無機質だけを含有する産業廃水では、硝化槽や脱窒槽は先と同様の負荷で設計されるが、脱窒に有機物が必要で、窒素濃度の3〜4倍濃度のメタノールを添加していた。このため、イニシャルコストばかりでなく、多大なランニングコストを要するという問題もあった。
これに対し最近では、特許文献1で記載されているように、嫌気性アンモニア酸化細菌を用いた廃水処理方法が注目されている。この嫌気性アンモニア酸化は、アンモニアを水素供与体とし、亜硝酸を水素受容体として、嫌気性アンモニア酸化細菌によりアンモニアと亜硝酸とを同時脱窒する方法である。
この方法によれば、アンモニアを水素供与体とするため、脱窒で使用するメタノール等の使用量を大幅に削減できることや、汚泥の発生量を削減できる等のメリットがあり、今後の廃水処理方法として有効な方法であると考えられている。
特開2001−37467号公報
ところで、嫌気性アンモニア酸化反応を行なう嫌気性アンモニア酸化細菌としては、Planctomycete 属が代表的であり、その他にも多くの種や属があるものと考えられるが、増殖速度が0.001h-1と極めて遅いことが報告されている(Strous,M.et al.:Nature,400-446,1999)。従って、嫌気性アンモニア酸化細菌を用いて実際の廃水処理方法や装置を構成するには、この増殖速度の極めて遅い嫌気性アンモニア酸化細菌を用いた廃水処理において、処理運転を高速に立ち上げるとともに、立ち上げ後の運転中の脱窒反応を高速で行なうことが必要になる。
しかしながら、この方法は未だ反応特性が十分に解明されておらず、高速な立ち上げや脱窒速度を大きくすることが難しいという欠点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、増殖速度の極めて遅い嫌気性アンモニア酸化細菌を用いた廃水処理の立ち上げ運転や、立ち上げ後の定常運転での脱窒反応を高速化することができる廃水処理システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、廃水中の窒素成分を除去する廃水処理システムにおいて、前記廃水中に存在する亜硝酸酸化細菌を除去する亜硝酸酸化細菌除去手段と、前記亜硝酸酸化細菌除去手段で亜硝酸酸化細菌を除去した廃水中のアンモニアから亜硝酸を生成する亜硝酸生成槽と、前記亜硝酸生成槽で生成された亜硝酸とアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌によって同時脱窒させる嫌気性アンモニア酸化槽と、を備え、前記亜硝酸酸化細菌除去手段は、前記廃水中の亜硝酸酸化細菌をオゾン及び/又は紫外線により殺菌する手段であり、前記廃水中の亜硝酸酸化細菌を10cells/mL以下まで除去するように設定されることを特徴とする。
本発明の廃水処理システムによれば、亜硝酸生成槽の前段に亜硝酸酸化細菌除去手段を設けて、廃水中に存在する亜硝酸酸化細菌を除去するようにした。これにより、亜硝酸生成槽での亜硝酸生成反応が行なわれる際に、廃水中の亜硝酸が硝酸化することを効果的に防止することができる。これにより、嫌気性アンモニア酸化槽における亜硝酸型の硝化反応を安定した状態で高速化することができる。ここで亜硝酸型の硝化反応とは、アンモニアを硝酸まで酸化させずに、亜硝酸で酸化を停止する反応である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の亜硝酸酸化細菌除去手段において、前記廃水に対する前記亜硝酸酸化細菌が102 cells/mL以下まで除去されることを特徴とする。これは、廃水中から亜硝酸酸化細菌を102 cells/mL以下まで除去することで長期間安定した亜硝酸型の硝化反応を継続することができるからである。尚、より好ましい亜硝酸酸化細菌の除去は、10cells/mL以下である。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の亜硝酸生成槽における容積負荷は、0.3kg−N/m3 /日以上に設定されることを特徴とする。これは、亜硝酸生成槽における容積負荷が0.3kg−N/m3 /日未満の場合には、亜硝酸酸化細菌が亜硝酸生成槽内に滞留し易くなり、亜硝酸から硝酸への反応が起こり易くなるからである。尚、より好ましい容積負荷は、0.8kg−N/m3 /日以上である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうち1つに記載の亜硝酸酸化細菌除去手段は、廃水中の浮遊成分を濾過処理、凝集処理、膜分離処理の何れかで除去する手段、又は廃水中の亜硝酸酸化細菌をオゾン及び/又は紫外線により殺菌する手段のうちの少なくとも1つであることを特徴とする。廃水中の浮遊成分を濾過処理、凝集処理、膜分離処理の何れかで除去することにより、浮遊成分中の亜硝酸酸化細菌を除去することができる。又、廃水中の亜硝酸酸化細菌をオゾン及び/又は紫外線により殺菌することで除去してもよい。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうち何れか1つに記載の亜硝酸酸化細菌除去手段と前記亜硝酸生成槽との間に、前記廃水中の有機物を除去する有機物除去手段を設けたことを特徴とする。
請求項5によれば、亜硝酸酸化細菌除去手段と前記亜硝酸生成槽との間に有機物除去手段を設けたので、廃水中の有機成分を亜硝酸生成槽の前で除去でき、亜硝酸生成槽やその後段の嫌気性アンモニア酸化槽での有機物による反応阻害を防止できる。尚、この有機物除去手段としては、無酸素槽や再曝気槽等が挙げられる。
請求項に記載の発明は、請求項3に記載の有機物除去手段は、嫌気性アンモニア酸化槽における廃水中のBOD/N比が1.5以下になるように設定されることを特徴とする。これは、BOD/N比が1.5を超えると、亜硝酸とアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌により同時脱窒する際に、嫌気性アンモニア酸化反応がBODにより顕著に阻害を受け易くなるからである。
以上説明したように本発明に係る廃水処理システムによれば、脱窒処理を行なう廃水中の亜硝酸酸化細菌を除去しているので、亜硝酸型硝化反応の処理に必要な亜硝酸生成を行なう際に、亜硝酸酸化細菌の流入によって反応が阻害されることを効果的に防止できる。これにより、運転の立ち上げに要する時間を大幅に短縮することができると共に、立ち上げ後の定常運転における脱窒反応の高速化を促進することができる。
以下、添付図面に従って、本発明に係る廃水処理システムにおける好ましい実施の形態について説明する。
これまで、嫌気性アンモニア酸化の安定した処理が行なえない原因として、安定した亜硝酸生成メカニズムを把握できていない点が挙げられることから、本願発明者は、嫌気性アンモニア酸化細菌の反応を律速させる要因である亜硝酸生成の特性を解明した。即ち、流入する廃水中の亜硝酸酸化細菌数、アンモニアから亜硝酸を生成する亜硝酸生成槽での容積負荷、及び、廃水中のBOD/N比、の3点の要因が亜硝酸生成に大きく影響する。そのため、これらの要因を適切に制御することで嫌気性アンモニア酸化の高速処理を可能にした。
一般に、下水や産業廃水には亜硝酸酸化細菌が多く存在する。従って、長期間にわたって廃水の処理運転を行なうと、流入する原水中の亜硝酸酸化細菌が亜硝酸生成槽内に残存し、この残存した亜硝酸酸化細菌によって生成した亜硝酸が硝酸に分解される可能性がある。これにより、嫌気性アンモニア酸化槽における亜硝酸とアンモニアとの比率が変化してしまうため、脱窒処理を効率よく安定して行なうことができなくなる。
そこで、本願発明者は、廃水中の亜硝酸濃度と亜硝酸生成槽での亜硝酸型反応の維持できる限界について検討した。アンモニア性窒素が残留する下水処理水を廃水原水として用い、亜硝酸酸化細菌濃度をそれぞれ変更して、容積負荷を0.5kg−N/m3 /日に安定させて処理運転した。亜硝酸生成槽では、リングレースを40%充填し、底部から曝気して、運転開始時に50°Cで加熱処理した活性汚泥を4000mg/L投入してリングレース充填材に付着させた。廃水原水のアンモニア性窒素濃度は40〜55mg/Lであった。
そして、以下に示す亜硝酸酸化細菌の計測手法で亜硝酸酸化細菌数を計測し、廃水中の亜硝酸酸化細菌数と、亜硝酸型の反応継続時間との関係を調べた。
(亜硝酸酸化細菌数計測方法)
表1は、亜硝酸酸化細菌の計測のための培地である。
Figure 0004678577
表1の無機培地を除菌ろ過し、試験管に9mLずつ分注した。この培地に、最確値法(鈴木達彦編「土壌微生物実験法」、養賢堂、P21−41、1978)に準じて菌数測定サンプルを希釈接種し、25°Cで3ケ月培養した。培養後、亜硝酸の生成を判定し、最確値法に準じて亜硝酸酸化細菌数を換算した。
上記計測手法で計測された廃水中の亜硝酸酸化細菌数と、亜硝酸型の反応継続時間との関係は、表2の通りであった。
Figure 0004678577
表2に示すように、亜硝酸酸化細菌数が10cells/mL未満、及び10〜102 cells/mLの範囲では、処理水が亜硝酸型の処理状態を1年以上継続することができた。一方、103 cells/mL以上では、短期間で処理が亜硝酸型から硝酸型に変化して、それ以降安定して硝酸型となった。従って、亜硝酸型の処理を安定して行なうためには、亜硝酸生成槽に流入する亜硝酸酸化細菌数を102 cells/mL以下に制御することが重要であることが分かった。102 cells/mL以下で亜硝酸の硝酸化反応が進行しないのは、他の微生物によって亜硝酸酸化細菌が捕食されるため増殖しないからと考えられる。
次に、本願発明者は、上述した装置を用いてBOD/N比による処理の影響について調査した。容積負荷が0.5kg−N/m3 /日で、BOD濃度のみを変化させて処理運転した。その結果を図1に示す。図1は、亜硝酸生 成槽に流入する流入水のBOD/N比に対する亜硝酸生成速度と嫌気性アンモニア酸化槽へ流入するBOD量の相対比率とを示したグラフである。尚、このグラフの処理水とは嫌気性アンモニア酸化槽に流入する流入水のことであり、グラフの右縦軸は嫌気性アンモニア酸化槽に流入するBOD量の相対比を示している。相対比Hは、以下の数2の式で定義される。
H=(B1 /B0 )×100・・・(数2)
ここで、B1 :嫌気性アンモニア酸化槽へ流入するBOD濃度(mg/L)
0 :亜硝酸型生成槽へ流入するBOD濃度(mg/L)
図1のグラフによると、BOD/N比が1.5を超えると亜硝酸生成速度が極端に減少し、それに伴い処理水のBOD量も増大した。一方、嫌気性アンモニア酸化反応は、BOD濃度が50mg/L以上、即ち相対比率Hが50%以上になると阻害されやすい傾向にあった。このことから、亜硝酸生成速度を高く設定すると共に、嫌気性アンモニア酸化槽に流入するBOD量の相対比Hを低い範囲にする、即ちBOD/N比が1.5以下、好ましくは1以下にすることにより、嫌気性アンモニア酸化反応を効率よく行なうことができることが判明した。
更に、本願発明者は、上述した装置を用いて廃水の負荷による処理の影響についても調査した。亜硝酸酸化槽に流入する亜硝酸酸化細菌を102 cells/mL以下にすることは勿論であるが、亜硝酸生成槽の容積負荷を0.3kg−N/m3 /日以上にすることが好ましい。更に好ましくは、亜硝酸酸化細菌が10cells/mL以下で、且つ容積負荷が0.8kg−N/m3 /日以上に制御すれば亜硝酸型硝化反応を安定させることができることを見出した。なぜならば、亜硝酸生成槽の容積負荷が0.3kg−N/m3 /日未満では、亜硝酸酸化細菌が槽内に滞留し易くなるため、槽内で硝酸が生成され易くなる傾向にあるからである。従って、亜硝酸酸化細菌が亜硝酸生成槽から洗い出すことができるように、亜硝酸生成槽における容積負荷を0.8kg−N/m3 /日以上で制御することが好ましい。
本発明の廃水処理方法において、亜硝酸酸化細菌除去を行なう手段としては、以下のものが挙げられる。
(1)ろ過による亜硝酸酸化細菌の除去
図2に示した亜硝酸酸化細菌除去装置12では、処理槽14の底部から供給された廃水は、充填された多数の浮上ろ過材16,16…によって浮遊成分がろ過される。これにより、浮遊成分中の亜硝酸酸化細菌とBOD成分が除去されて、処理槽14の上面から処理水として排出される。ろ過速度は、流水速度が5〜14m/hで亜硝酸酸化細菌を102 cells/mL以下まで除去することができる。浮上ろ過材16としては、3cm径のプラスチック担体が使用されることが好ましいが、特に限定するものではない。尚、ろ過方法としては、砂ろ過を行なってもよいし、アンスラサイトをろ材としたろ過を行なってもよい。
(2)凝集処理による亜硝酸酸化細菌の除去
硫酸ばん土や塩化第2鉄を添加することにより廃水中の亜硝酸酸化細菌とBOD成分を凝集させて、沈澱や加圧浮上によって固液分離して、亜硝酸酸化細菌とBOD成分を除去する。硫酸ばん土や塩化第2鉄は、2〜5mg/Lの添加量で亜硝酸酸化細菌やBOD成分を凝集させることができるので、沈澱又は加圧浮上処理することにより廃水中の亜硝酸酸化細菌を102 cells/mL以下まで処理することができる。
(3)オゾン注入による亜硝酸酸化細菌の除去
オゾン注入量を5mg/L以上で完全に亜硝酸酸化細菌を除去することができる。
その他に、紫外線照射による殺菌や、膜分離によって廃水から完全に亜硝酸酸化細菌を除去することができる。
尚、これらの亜硝酸酸化細菌の除去において、亜硝酸酸化細菌の除去と共にBOD成分の一部も除去することができる。特に、廃水に対してこれら処理を行なうことによってBOD成分が除去されると、BOD/N比を1.5以下にすることができる。又、ろ過や凝集処理、膜分離を採用することにより、廃水中のBOD成分をも完全に除去することができる。
以下添付図面に従って本発明に係る廃水処理方法における好ましい実施の形態について詳説する。
図3は、本発明の廃水処理方法を好適に用いた第1の実施の形態である廃水処理システム100の構成図である。
同図の如く、廃水処理システム100は、亜硝酸酸化細菌除去装置12→無酸素槽18→亜硝酸生成槽20→嫌気性アンモニア酸化槽22→硝化槽24→沈殿池26の順に配置されている。各槽間は、配管32,34…,40によって接続される。又、硝化槽24からの流出水の一部を無酸素槽18へ返送する返送ライン42が設けられる。そして、無酸素槽18と亜硝酸生成槽20とを接続する配管34には、無酸素槽18からの流出水の一部を嫌気性アンモニア酸化槽22へバイパスするバイパスライン44が接続される。
有機物を含有するアンモニア性廃水が原水供給部28から亜硝酸酸化細菌除去装置12に流入すると、廃水中に存在する亜硝酸酸化細菌が102 cells/mL以下に除去されると同時に、廃水中に含有されるBOD成分の一部がBOD/N比で1.5以下まで除去される。
有機物除去手段である無酸素槽18では、亜硝酸酸化細菌除去装置12からの溶解性BOD成分が利用されて、それにより返送ライン42で硝化槽24から返送された硝酸や亜硝酸が脱窒されると同時に、BOD成分が更に低減される。無酸素槽18内では通常の脱窒反応が行なわれており、汚泥を付着固定化させた充填材19と接触させて生物処理を行なうことが好ましい。
亜硝酸生成槽20では、運転開始時に50°C以上で加熱処理した活性汚泥をろ材に付着固定化させた充填材21を用いて生物処理を行なうことが好ましい。又、活性汚泥を包括固定した担体を50〜90°Cで熱処理したものを投入して処理に用いてもよい。これらの熱処理は、生物処理に使用される汚泥中の亜硝酸酸化細菌を失活させることができるのと同時に、アンモニア酸化細菌を優先させることができる。従って、亜硝酸生成槽20では、無酸素槽18からのアンモニアを酸化して亜硝酸生成する処理を行なうことができる。このとき、アンモニアの全量を亜硝酸化してもよいし、3〜5割を亜硝酸化してもよい。但し、アンモニアの全量を亜硝酸化した場合は、無酸素槽18からの流出水の3〜5割をバイパスライン44でバイパスさせて、嫌気性アンモニア酸化槽22へ流入させる必要がある。
嫌気性アンモニア酸化槽22では、流入したアンモニア及び亜硝酸が嫌気性アンモニア酸化細菌によって脱窒される。ここで使用される嫌気性アンモニア酸化細菌は、自然界に多く分布しており、活性汚泥や硝化汚泥、消化汚泥などから6ヶ月程度で馴養することができる。馴養された集積汚泥を運転開始前の嫌気性アンモニア酸化槽22を添加することにより、1ヶ月で運転を立ち上げることができる。又、嫌気性アンモニア酸化槽22では、若干量の硝酸を生成すると共にアンモニアを残存させるように運転させれば、嫌気性アンモニア酸化反応をより安定させることができる。更に、嫌気性アンモニア酸化槽22では、運転開始時に窒素を吹き込むことにより、脱気して酸素を除去するようにすることが好ましく、減圧下で処理を行なうと効果的である。その上、槽内を循環させることが好ましく、その通気線速度は1〜5cm/secにすると特に有効である。尚、嫌気性アンモニア酸化槽22において、微生物の総菌数を107 個/mL以上にすると共に嫌気性アンモニア酸化細菌数を1/10から1/1000の範囲にすることにより、運転の立ち上げに要する時間を大幅に短縮することができる。この条件は、浮遊菌の状態でもよいし、以下に示す固定化した状態でもよい。
嫌気性アンモニア酸化細菌の固定化には、付着固定化及び包括固定化の2つの方法が用いられる。付着固定化では、球状や筒状などの付着担体や、ひも状材料、ゲル状担体、不織布状材料など凹凸が多い材料が付着し易いので処理効率を向上させることができる。一方、包括固定化では、嫌気性アンモニア酸化細菌と固定化材料(モノマ、プレポリマ)を混合して、重合させることによって担体内部に包括固定化する。モノマ材料としては、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、トリアクリルフォルマールなどが好ましい。プレポリマ材料としては、ポリエチレングリコールジアクリレートやポリエチレングリコールメタクリレートが好ましく、その誘導体が多く使用される。このように形成される包括固定化担体として、球状や筒状などの包括担体、ひも状包括担体、不織布状包括担体など凹凸が多い包括担体を採用すれば、接触効率がよいため除去率が向上する。
本願発明者は、嫌気性アンモニア酸化細菌を付着固定又は包括固定によって固定化された担体の脱窒速度を調査した。その結果、表3に示す。表3は、嫌気性アンモニア酸化細菌を付着固定又は包括固定で固定化した各担体における嫌気性アンモニア酸化反応による脱窒速度を示した表である。尚、固定化に使用した種汚泥は、アンモニアと亜硝酸で集積培養して得られ、且つ脱窒速度が1.2kg−N/m3 /日の能力をもった反応装置から採取した汚泥が使用され、その汚泥中の嫌気性アンモニア酸化細菌は8×106 cells/mLで存在し、総菌数は8×108 cells/mLであった。
Figure 0004678577
表3に示すように、いずれの付着担体及び包括担体においても高い脱窒速度を得ることができることが判明した。
硝化槽24では、アンモニア酸化細菌を付着又は包括固定化した担体(図示せず)が充填されており、これによって嫌気性アンモニア酸化槽22で除去できずに残存する少量のアンモニアが亜硝酸や硝酸に硝化される。硝化槽24からの流出水の一部は沈殿池26へ流入して固液分離された後、処理水として処理水排出部30から系外へ排出される。一方、硝化槽24からの残りの流出水は、返送ライン42によって無酸素槽18へ返送されて無酸素槽18で脱窒処理される。
図4は、本発明の廃水処理方法を好適に用いた第2の実施の形態である廃水処理システム300の構成図である。尚、図3に示した第1の実施の形態である廃水処理システム100と同様の装置及び部材については、同符号で付すと共にその説明は省略する。又、第3及び4の実施の形態についても同じである。
図4の廃水処理システム300では、亜硝酸酸化細菌除去装置12として、廃水中のBOD成分をほぼ完全に除去することができる性能を有した装置が使用される。これにより、亜硝酸生成槽20への亜硝酸酸化細菌の流入を完全に防止することができる。従って、廃水処理システム300は、図4に示すように、図3の廃水処理システム100に設けられている無酸素槽18が撤去された状態で構成される。又、図4の廃水処理システム300では、図3の廃水処理システム100で嫌気性アンモニア酸化槽22の後段に設けられていた硝化槽24の代わりに、有機物除去手段として再曝気槽46が設けられている。再曝気槽46では、流入した流入水に対して再曝気を行なって、仕上げ処理を行なう。
図5は、本発明の廃水処理方法を好適に用いた第3の実施の形態である廃水処理システム500の構成図である。
廃水処理システム500において、亜硝酸酸化細菌除去装置12で除去された亜硝酸酸化細菌は、浮遊性のBOD成分と共に濃縮された状態で、SS性BOD供給ライン50を介して後段に設けられた無酸素槽18へ送られる。これにより、有機物除去手段である無酸素槽18内において、供給された亜硝酸酸化細菌及び浮遊性BOD成分を水素供与体として利用することができるので、無酸素槽18における脱窒効率の向上をより促進できると共に亜硝酸酸化細菌除去装置12からの廃棄物量を低減することができる。
図6は、本発明の廃水処理方法を好適に用いた第4の実施の形態である廃水処理システム700の構成図である。
廃水処理システム700では、亜硝酸生成槽20の前段に設けられた第1の亜硝酸酸化細菌除去装置12aとは別に、第2の亜硝酸酸化細菌除去装置12bが亜硝酸生成槽20の近傍に配置される。第2の亜硝酸酸化細菌除去装置12bは、亜硝酸生成槽20に流入した流入水の一部を抜き取って、亜硝酸酸化細菌の除去を行なって返送する。これにより、亜硝酸生成槽20に流入した微量の亜硝酸酸化細菌が槽内で繁殖することを確実に防止することができるので、亜硝酸生成槽20における効率のよい亜硝酸生成を安定して行なうことができる。
尚、上述した廃水処理システム100,300,500,700において、使用される各装置及び部材の個数、形状、及び材質などは特に限定するものではない。
(実施例1)
本願発明者は、本発明の廃水処理方法における高速化の効果を立証するために、実施例1として、図3〜7に示した廃水処理システム100,300,500,700を用いた本発明法及び従来法による廃水処理試験を行なった。
本試験で供試される廃水は、BODが292〜420mg/L、アンモニア性窒素濃度が136〜246mg/L、亜硝酸酸化細菌数が2.3×103 〜6.2×104 cells/mLである産業廃水が使用された。尚、この廃水は、浮遊性のBODであった。
又、嫌気性アンモニア酸化槽22に供試される集積汚泥としては、アンモニアと亜硝酸の下で集積培養して得られた、脱窒速度が1.2kg−N/m3 /日の能力をもち、嫌気性アンモニア酸化細菌濃度が8×108 cells/mLである汚泥を種汚泥として使用した。この種汚泥を槽内に投入し、更に活性汚泥を添加することによって槽内のMLSSを4000mg/L、総菌数を4×108 cells/mL、嫌気性アンモニア酸化細菌濃度を8×105 cells/mLに調整して運転を開始した。
各々の本発明法及び従来法における条件は、以下の通りである。尚、亜硝酸生成槽20は、運転開始時より高負荷運転で処理が行なわれた。
○本発明法1
本発明法1は、図3に示した廃水処理システム100を使用して、上述した廃水処理試験を行なった。亜硝酸酸化細菌除去装置12は、浮遊プラスチック担体を30%充填した上向流式のろ過を行なう構成とし、そのろ過速度は5m/hに設定されると共に、逆洗頻度を1回/日とした。次に、無酸素槽18では、不織布担体を充填率30%で充填してから、4000mg/Lの汚泥を投入して付着させた付着担体が使用された。滞留時間は2時間に設定された。次に、亜硝酸生成槽20では、馴養したアンモニア酸化細菌固定化担体を充填率20%になるように投入して、滞留時間を3時間に設定して好気処理を行なった。次に、嫌気性アンモニア酸化槽22では、運転開始後は滞留時間を6時間で運転し、その後は滞留時間を2時間で運転した。次に、硝化槽24では、硝化細菌を包括固定化した担体が10%の充填率で投入されており、滞留時間を1時間に設定された。尚、返送ライン42における返送率は50%で運転された。そして、亜硝酸生成槽20及び嫌気性アンモニア酸化槽22に対する分配率は、図中のa:bの割合が4:5になるように設定された。
○本発明法2
本発明法2は、図4に示した廃水処理システム300を使用して、上述した廃水処理試験を行なった。亜硝酸酸化細菌除去装置12では、内部に精密ろ過膜を設置して、膜処理による亜硝酸酸化細菌とBOD成分の除去を行なった。ろ過速度は0.5m/日に、逆洗頻度は1回/日設定された。次に、亜硝酸生成槽20では、馴養したアンモニア酸化細菌固定化担体を充填率20%になるように投入して、滞留時間を6時間に設定して好気処理を行なった。次に、嫌気性アンモニア酸化槽22では、運転開始後は滞留時間を6時間で運転し、その後は滞留時間を3時間で運転した。不織布充填材を40%充填し、上述した供試汚泥を投入して付着固定させて処理を行なった。次に、硝化槽24では、硝化細菌を包括固定化した担体が10%の充填率で投入されており、滞留時間を2時間に設定された。尚、返送ライン42における返送率は50%で運転された。そして、亜硝酸生成槽20及び嫌気性アンモニア酸化槽22に対する分配率は、図中のa:bの割合が4:5になるように設定された。
○本発明法3
本発明法3は、図5に示した廃水処理システム500を使用して、上述した廃水処理試験を行なった。亜硝酸酸化細菌除去装置12は、浮遊プラスチック担体を30%充填した上向流式のろ過を行なう構成とし、そのろ過速度は5m/hに設定されると共に、逆洗頻度を1回/日とした。次に、無酸素槽18では、不織布担体を充填率30%で充填してから、4000mg/Lの汚泥を投入して付着させた付着担体が使用された。滞留時間は2時間に設定された。次に、亜硝酸生成槽20では、馴養したアンモニア酸化細菌固定化担体を充填率20%になるように投入し、滞留時間を3時間に設定して好気処理を行なった。次に、嫌気性アンモニア酸化槽22では、運転開始後は滞留時間を6時間で運転し、その後は滞留時間を2時間で運転した。次に、硝化槽24では、硝化細菌を包括固定化した担体が10%の充填率で投入されており、滞留時間を1時間に設定された。尚、返送ライン42における返送率は50%で運転された。そして、亜硝酸生成槽20及び嫌気性アンモニア酸化槽22に対する分配率は、図中のa:bの割合が4:5になるように設定された。
○本発明法4
本発明法4は、図6に示した廃水処理システム700を使用して、上述した廃水処理試験を行なった。亜硝酸酸化細菌除去装置12は、内部に精密ろ過膜を設置して、膜処理によって亜硝酸酸化細菌とBOD成分の除去を行なった。ろ過速度は0.5m/日に、逆洗頻度は1回/日設定された。次に、亜硝酸生成槽20では、馴養したアンモニア酸化細菌固定化担体を充填率20%になるように投入し、滞留時間を6時間に設定して好気処理を行なった。次に、嫌気性アンモニア酸化槽22では、運転開始後は滞留時間を6時間で運転し、その後は滞留時間を3時間で運転した。不織布充填材を40%充填し、上述した供試汚泥を投入して付着固定させて処理を行なった。次に、硝化槽24では、硝化細菌を包括固定化した担体が10%の充填率で投入されており、滞留時間を2時間に設定された。尚、返送ライン42における返送率は50%で運転された。そして、亜硝酸生成槽20及び嫌気性アンモニア酸化槽22に対する分配率は、図中のa:bの割合が4:5になるように設定された。
○従来法1
図3〜6の廃水処理システム100,300,500,700において、亜硝酸酸化細菌除去装置12を取り外した状態で各処理運転を行なった。
○従来法2
図7に示した廃水処理システム900を用いて、本発明法と同様の廃水処理試験を行なった。廃水処理システム900は、無酸素槽18、硝化槽24、及び沈殿池26から構成される。無酸素槽18では、内部に不織布充填材を40%充填すると共に、運転開始時に汚泥を4000mg/Lを投与して付着固定化させて、滞留時間を16時間に設定して処理を行なった。又、硝化槽24では、硝化菌を包括固定化した担体を15%の充填率で投入し、滞留時間を18時間に設定して処理を行なった。そして、硝化槽24からの硝化液を廃水原水量の4倍量で循環させて処理を行った。
上述した本発明法1〜4及び従来法1及び2の廃水処理試験の結果を図8に示す。
図8の表より、本発明法では、いずれも良好な処理水を得ることができた。一方、従来法1では、各廃水処理システム100,300,500,700において、運転を開始すると共に処理水中のBODが上昇すると共に、亜硝酸生成槽20での硝化反応が進行せず、そのため嫌気性アンモニア酸化槽22での脱窒処理が停止した。これは、BODが直接的に亜硝酸生成槽20や嫌気性アンモニア酸化槽22に流入してしまうため、各槽における反応を阻害して処理不能となるからと考えられる。又、従来法2では、廃水原水に含まれるBOD量が脱窒反応に利用する量として十分な量でないため、窒素を十分に脱窒できずに処理水の水質が悪化する結果となった。
(実施例2)
実施例2では、図3の廃水処理システム100を用いて、都市下水に対する処理について検討するために、下水処理の試験を行なった。
供試される下水は、BODが92〜120mg/Lであり、アンモニア性窒素濃度が36〜56mg/Lであり、亜硝酸細菌数が1.8×103 〜4.2×104 cells/mLであった。
亜硝酸酸化細菌除去装置12は、処理槽内に浮遊プラスチック担体を30%充填した上向流式のろ過を行なう構成とした。そして、ろ過速度は8m/hに設定されると共に、逆洗頻度を1回/日とした。
無酸素槽18では、不織布担体を充填率30%で充填してから、4000mg/Lの汚泥を投入して付着させた付着担体が使用された。滞留時間は2時間に設定された。
亜硝酸生成槽20では、馴養したアンモニア酸化細菌固定化担体を20%充填し、滞留時間を1時間に設定し、溶存酸素量が2mg/L以下の微好気処理で行なった。
嫌気性アンモニア酸化槽22では、運転開始後は滞留時間を6時間で運転し、その後は滞留時間を2時間で運転した。
硝化槽24は、硝化細菌を包括固定化した担体が10%の充填率で投入され、槽内の滞留時間が1時間に設定された。硝化槽24における返送ライン42による返送率は50%で運転された。
又、無酸素槽18から亜硝酸生成槽20及び嫌気性アンモニア酸化槽22に供給される廃水の分配率は、図中のa:bの割合が4:6になるように設定した。
嫌気性アンモニア酸化槽22で使用される固定化担体の種汚泥は、アンモニアと亜硝酸の下で集積培養して得られた脱窒速度が1.2kg−N/m3 /日の能力を持った汚泥であり、初期濃度が8×108 cells/mLのものを固定化の種菌として供試した。この種菌を遠心分離で回収してから活性汚泥と共に分子量4000番のポリエチレングリコールジアクリレートに懸濁し、過硫酸カリウムの添加により重合させて、種菌を包括固定したゲルを得た。それぞれの添加量を以下の表4に示す。
Figure 0004678577
こうして形成されたゲルを3mm角に成型することにより、供試される包括担体を得た。
又、本願発明者は、実施例2の比較例として図7に示した循環変法による処理を行なう従来の廃水処理システム900を用いて試験を行なった。尚、無酸素槽18では、内部に不織布充填材を40%充填すると共に、運転開始時に汚泥を4000mg/Lを投与して付着固定化させて、滞留時間を16時間に設定して処理を行なった。又、硝化槽24では、硝化菌を包括固定化した担体を15%の充填率で投入し、滞留時間を18時間に設定して処理を行なった。そして、硝化槽24からの硝化液を廃水原水量の4倍量で循環させて処理を行った。
その結果、本発明法である実施例2では、BOD濃度が8〜19mg/L、T−Nが2〜8mg/Lの処理水を得ることができた。これに対し、比較例での下水処理では、処理水のT−Nを10〜18mg/Lまでしか脱窒できなかった。
このことから、本発明の廃水処理方法は、実際の都市下水に対しても安定して効率よく脱窒処理をすることができることが判明した。
亜硝酸生成槽に流入する流入水のBOD/N比に対する亜硝酸生成速度と嫌気性アンモニア酸化槽へ流入するBOD量の相対比率とを示したグラフ 本発明の廃水処理方法で使用される亜硝酸酸化細菌除去装置の一例を示した構成図 本発明の廃水処理方法を好適に用いた第1の実施の形態である廃水処理システムの構成図 本発明の廃水処理方法を好適に用いた第2の実施の形態である廃水処理システムの構成図 本発明の廃水処理方法を好適に用いた第3の実施の形態である廃水処理システムの構成図 本発明の廃水処理方法を好適に用いた第4の実施の形態である廃水処理システムの構成図 従来の嫌気性アンモニア酸化反応を用いた脱窒を行なう代表的な廃水処理システムの構成図 実施例1における各廃水処理試験の結果を示した表
符号の説明
100,300,500,700…廃水処理システム、12…亜硝酸酸化細菌除去装置、14…処理槽、16…浮上ろ過材、18…無酸素槽、20…亜硝酸生成槽、22…嫌気性アンモニア酸化槽、24…硝化槽、26…沈殿池、28…原水供給部、30…処理水排出部、42…返送ライン、44…バイパスライン、46…再曝気槽、50…SS性BOD供給ライン

Claims (4)

  1. 廃水中の窒素成分を除去する廃水処理システムにおいて、
    前記廃水中に存在する亜硝酸酸化細菌を除去する亜硝酸酸化細菌除去手段と、
    前記亜硝酸酸化細菌除去手段で亜硝酸酸化細菌を除去した廃水中のアンモニアから亜硝酸を生成する亜硝酸生成槽と、
    前記亜硝酸生成槽で生成された亜硝酸とアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌によって同時脱窒させる嫌気性アンモニア酸化槽と、を備え、
    前記亜硝酸酸化細菌除去手段は
    記廃水中の亜硝酸酸化細菌をオゾン及び/又は紫外線により殺菌する手段であり、
    前記廃水中の亜硝酸酸化細菌を10cells/mL以下まで除去するように設定されることを特徴とする廃水処理システム。
  2. 前記亜硝酸生成槽における容積負荷は、0 .3kg−N/m/日以上に設定されることを特徴とする請求項1に記載の廃水処理システム。
  3. 前記亜硝酸酸化細菌除去手段と前記亜硝酸生成槽との間に、前記廃水中の有機物を除去する有機物除去手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の廃水処理システム。
  4. 前記有機物除去手段は、前記嫌気性アンモニア酸化槽における廃水中のBOD/N比が1.5以下になるように設定されることを特徴とする請求項3に記載の廃水処理システム。
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