JP4678477B2 - 再剥離型水性粘着剤組成物及び粘着製品 - Google Patents
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Description
(1)水性粘着剤組成物から形成される皮膜の水抽出物量が2重量%以下であり、水性媒体中に分散するカルボニル基とカルボキシル基を含有する酸価が3〜30の重合体からなる平均粒子径が300nm以下の重合体粒子[X]であると耐水白化性が向上する。
(2)前記水性粘着剤組成物が、(メタ)アクリレートを主成分とする単量体成分を水性媒体が存在する密閉型圧力反応容器に一括して仕込み乳化重合して得られる前記重合体粒子[X]と、少なくとも2個のヒドラジノ基を有する化合物[Y]とを含有し、かつ該水性粘着剤組成物から形成される皮膜のゲル分率が80重量%以上であると再剥離性が向上する。
(3)前記皮膜のガラス転移温度が−25℃以下であると、粘着剤被膜の再剥離性と接着力とのバランスが良好である。
重合転化率(%)
= 100 × (水分散型アクリル系ポリマーの固形分濃度:実測値(%) − 単量体成分以外の原料の固形分濃度:計算値(%)) / 単量体成分の全仕込原料に対する濃度:計算値(%)
本発明では、効率的に水分散型アクリル系ポリマーを生産することを目的としているため、単量体成分の重合転化率が95%に達するのに要する時間が、180分以内であることが好ましい。
その粘着製品は、基材と上記の水性粘着剤組成物の層とから構成されている。かかる基材としては、紙、プラスチックフィルム、不織布等が挙げられる。
塗工方法としては、塗工機としてロールコーター、コンマコーター、リップコーター、ファウンテンダイコーター、グラビアコーター等を使用する方法が挙げられる。
[重合転化率の測定方法]
乳化重合中の密閉型圧力反応容器から、内容液を10gサンプリングし、重合禁止剤として硫酸ヒドロキシルアミンの10%水溶液0.2gを添加し、攪拌し重合率測定用サンプルとする。次に、このサンプルの固形分濃度を、110℃で1時間乾燥した後の残さの重量から測定し、以下の式に従って重合転化率を求めた。
重合転化率(%)
= 100 × (サンプルの固形分濃度:実測値(%) − 単量体成分以外の原料の固形分濃度:計算値(%)) / 単量体成分の全仕込原料に対する濃度:計算値(%))
ガラス板上に3milアプリケーターにて再剥離型水性粘着剤組成物を塗工し、常温で1時間乾燥して半乾きの粘着剤被膜(試料)を作成後、得られた粘着剤被膜をガラス板から剥がし、この粘着剤被膜1gを精秤してテトラヒドロフラン(THF)100gに溶解したものを測定試料とした。測定方法は、水酸化カリウム水溶液による中和滴定法で行った。なお、テトラヒドロフランに溶解しなかった試料については、本方法での測定が不可能であるので、再剥離型水性粘着剤組成物製造時に使用したカルボキシル基含有単量体の仕込み量から求めた計算値を酸価として求めた。
[平均粒子径の測定方法]
日機装(株)製マイクロトラックUPA型粒度分布測定装置にて測定した平均粒子径(体積基準での50%メジアン径)の値を求めた。
[Tgの測定方法]
再剥離型水性粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が0.3mmとなるようにガラス板に塗工し、25℃で24時間乾燥した後、ガラス板から剥離し、更に100℃で5分間乾燥したものを試料とし、直径5mm、深さ2mmのアルミニウム製円筒型セルに試料約10mgを秤取し、TAインスツルメント社製のDSC−2920モジュレイテッド型示差走査型熱量計を用い、窒素雰囲気下で−150℃から昇温速度20℃/分で100℃まで昇温した時の吸熱曲線を測定して求めた。
[ゲル分率の測定方法]
ガラス板上に乾燥後の膜厚が0.3mmとなるように再剥離型水性粘着剤組成物を塗工し、25℃で24時間乾燥した後、ガラス板から剥離し、更に100℃で5分間乾燥したものを50mm角に切り取り、これを試料とした。次に、予め上記試料のトルエン浸漬前の重量(G1)を測定しておき、トルエン溶液中に常温で24時間浸漬した後の試料のトルエン不溶解分を300メッシュ金網で濾過することにより分離し、110℃で1時間乾燥した後の残さの重量(G2)を測定し、以下の式に従ってゲル分率を求めた。
[水抽出物量の測定方法]
再剥離型水性粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が0.3mmとなるようにガラス板に塗工し、25℃で24時間乾燥した後、ガラス板から剥離し、更に120℃で5分間加熱処理して残存する水分を蒸発させた。そのフィルムを20mm角に切り取り重量(W1)を測定し試験フィルムとした。試験フィルムを25℃水中に7日間浸漬し、引き上げてフィルム表面の水分を軽く拭き取った後、そのフィルムを110℃で1時間乾燥し、放冷後、重量(W2)を測定し、以下の式に従ってフィルムの水抽出物量を求めた。
[耐水白化性試験の測定方法]
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に、乾燥後における膜厚が25μmとなるように再剥離型水性粘着剤組成物を塗布し、100℃で2分間乾燥して粘着シートを作成し試料とした。粘着剤塗工面が暴露される様に30℃の水中に試料を24時間浸漬し、水浸漬前と水浸漬後の試料の濁度を濁度計で測定し、その濁度の変化度合いをW値として求め、耐水白化性を評価した。
測定光源;ハロゲンランプ
受光素子;JIS K7105に準拠するシリコンフォトセル
濁度および水浸漬前後の濁度の変化度合いは下記の式に従って求めた。
TL;全透過率(%)
DF;拡散透過率(%)
濁度の変化度合い;W値=H1/H0(H0;水浸漬前の濁度、H1;水浸漬後の濁度)を求めた後、下記の判定基準で結果を求めた。
△;濁度の変化度合いW値が5以上で且つ30未満
×;濁度の変化度合いW値が30以上
[接着力の測定方法]
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの表面に、乾燥後における膜厚が25μmとなるように再剥離型水性粘着剤組成物を塗布し、100℃で2分間乾燥して粘着シートを作成した。粘着シートおよび被着体として鏡面仕上げしたステンレス板を用い、JIS Z−0237に準じて23℃、50%RHの雰囲気下で180度剥離強度を測定し、接着力とした。
[保持力の測定]
接着力測定時と同様にして粘着シートを作成し、ステンレス板に接着面積が25mm×25mmとなるように粘着シートを貼付け、40℃にて1kgの荷重をかけてずれ落ちるまでの時間を測定し、その保持時間を保持力とした。また、720分後にも保持されていた場合には、保持時間を720分以上とし、初期貼付け位置からのずれ幅を測定し、併記した。
[再剥離性]
接着力測定時と同様にして粘着シートを作成し、ステンレス板に接着面積が25mm×25mmとなるように粘着シートを貼付け、23℃、65%RHの雰囲気に30日間放置後、引っ張り試験機にて引っ張り速度300mm/分で剥離して、剥離後の被着体表面の状態を目視にて判定した。
[タック]
接着力測定時と同様にして粘着シートを作成し、JIS Z−0237の球転法に準じて23℃、50%RHの雰囲気下で測定した。
攪拌機、加圧が可能な窒素導入管、減圧管(減圧ポンプ)、原料仕込口、温度計を備えた内容積が2Lの密閉型圧力反応容器(容器内の材質:グラスライニング製)に、25℃の脱イオン水560部を仕込み、攪拌下、窒素導入管から窒素ガスを反応容器に導入し、1分間かけて反応容器内圧力が0.3MPaになるように加圧した。その後、減圧管から減圧ポンプを使用して、5分間かけて反応容器内圧力が−0.08MPaになるように減圧した。この操作を3回繰り返した後、反応容器内の脱イオン水の溶存酸素濃度を測定したところ、0.5ppmであった。反応容器内を攪拌下、アクアロンKH−10[第一工業製薬(株)製:有効成分100%]2部、2−エチルヘキシルアクリレート80部、ブチルアクリレート72部、メタクリル酸8部を仕込んだ。引き続き、重亜硫酸ナトリウムの2.4%水溶液16.4部を仕込み、窒素導入管から窒素ガスを反応容器に導入し、1分間かけて反応容器内圧が0.3MPaになるように加圧した。その後、減圧管から減圧ポンプを使用して、5分間かけて反応容器内圧力が−0.08MPaになるように減圧し、この操作を3回繰り返し、その後、反応容器圧力を0.05MPaに加圧した。この間に反応容器内温度を30℃に調整した。
次に、内容積が0.2Lの別の密閉型圧力容器に、過硫酸アンモニウムの4.8%水溶液16.8部を仕込み、10秒間かけて容器内圧力が0.3MPaになるように加圧した。その後、減圧管から減圧ポンプを使用して、20秒間かけて容器内圧力が−0.08MPaになるように減圧し、この操作を3回繰り返し、その後、容器内圧力を0.15MPaに加圧した。
密閉型圧力反応容器の内温度が30℃であることを確認後、原料仕込口に過硫酸アンモニウムが入った圧力容器を設置し、過硫酸アンモニウム水溶液を密閉型圧力反応容器内に圧入した。過硫酸アンモニウム水溶液の圧入直後から、反応容器内温度の上昇が始まり、乳化重合が開始したことを確認した。乳化重合開始から45分後に反応容器内温度の上昇が45℃で停止した。この間、反応容器の温度調整操作は行わなかった。その後、反応容器内温度を55℃に調整して60分間保持した。その後、内容物を冷却し、反応容器内圧力を常圧に戻した後、200メッシュ金網で濾過し、本発明の重合体粒子[A]を得た。ここで得られた重合体粒子[A]は、固形分濃度21.6%、粘度5mPa・s、平均粒子径160nm、重合転化率は100%であった。
攪拌機、加圧が可能な窒素導入管、減圧管(減圧ポンプ)、原料仕込口、温度計を備えた内容積が2Lの密閉型圧力反応容器(容器内の材質:グラスライニング製)に、脱イオン水224部、前記参考例1の25℃の重合体粒子[A](水性分散液)400部、アクアロンKH−10を0.8部仕込み、攪拌下、窒素導入管から窒素ガスを反応容器に導入し、1分間かけて反応容器内圧力が0.3MPaになるように加圧した。その後、減圧管から減圧ポンプを使用して、5分間かけて反応容器内圧力が−0.08MPaになるように減圧した。この操作を3回繰り返した後、反応容器内の重合体粒子[A](水性分散液)の溶存酸素濃度を測定したところ、0.5ppmであった。反応容器内を攪拌下、2−エチルヘキシルアクリレート640部、メタクリル酸メチル72部、メタクリル酸8部、ジアセトンアクリルアミド8部、ラウリルメルカプタン0.8部を仕込んだ。引き続き、アスコルビン酸の2.4%水溶液32.8部を仕込み、窒素導入管から窒素ガスを反応容器に導入し、1分間かけて反応容器内圧力が0.3MPaになるように加圧した。その後、減圧管から減圧ポンプを使用して、5分間かけて反応容器内圧力が−0.08MPaになるように減圧し、この操作を3回繰り返し、その後、反応容器内圧力を0.30MPaに加圧した。この間に反応容器内温度を40℃に調整した。
次に、内容積が0.2Lの別の密閉型圧力容器に、過硫酸カリウムの4.8%水溶液33.6部を仕込み、10秒間かけて容器内圧力が0.3MPaになるように加圧した。その後、減圧管から減圧ポンプを使用して、20秒間かけて容器内圧力が−0.08MPaになるように減圧し、この操作を3回繰り返し、その後、容器内圧力を0.40MPaに加圧した。
密閉型圧力反応容器の内温度が40℃であることを確認後、原料仕込口に過硫酸アンモニウムが入った圧力容器を設置し、過硫酸アンモニウム水溶液を密閉型圧力反応容器内に圧入した。過硫酸アンモニウム水溶液の圧入直後から5分後、反応容器内温度の上昇が始まり、乳化重合が開始したことを確認した。乳化重合開始から40分後に反応容器内温度の上昇が105℃で停止した。この間、反応容器の温度調整操作は行わなかった。その後、反応容器内温度を90℃に調整して90分間保持した。その間、乳化重合の開始を確認した後から10分間隔でサンプリングし、重合転化率を測定して重合転化率が95%に達するまでの時間を求めた。重合転化率が95%に達するまでに要した時間は、乳化重合の開始を確認後55分であった。その後、内容物を冷却し、pHが8.0になるようにアンモニア水(有効成分10%)で調整した。なお、冷却前に重合転化率が100%に達していることを確認した。pH調整後、200メッシュ金網で濾過し、本発明の水分散型アクリル系ポリマーを得た。ここで得られた水分散型アクリル系ポリマーは、固形分濃度55.2%、粘度410mPa・s、平均粒子径220nmであり、カルボキシル基含有単量体の仕込量から求めた酸価が9.8であった。
単量体混合物として第1表に示したものを用いた以外は、実施例1と全く同様にして本発明の再剥離型水性粘着剤組成物を得た。この再剥離型水性粘着剤組成物に含まれる重合体粒子の酸価、平均粒子径(50%メジアン径)、固形分濃度、粘度は第1表に記載した通りであった。また、この再剥離型水性粘着剤組成物から得られた被膜のガラス転移温度(実測Tg)、ゲル分率(トルエン不溶解分率)、水抽出物量、および粘着シートの耐水白化性、接着力、保持力、再剥離性、タックの評価結果を第1表に記載した通りであった。
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にラテムルE−118B[花王(株)製:有効成分25%]を0.4部と脱イオン水500部を入れ、窒素を吹き込みながら75℃まで昇温した。撹拌下、続いて酒石酸0.24部、t−ブチルハイドロパーオキサイド0.4部を添加し、続いて2−エチルヘキシルアクリレート688部、メタクリル酸メチル80部、メタクリル酸16部、ジアセトンアクリルアミド16部、ラウリルメルカプタン8部からなる単量体混合物に、ラテムルE−118Bを4.0部と脱イオン水144部を加えて乳化させたモノマープレエマルジョン(前記単量体混合物と乳化剤と水でモノマーを乳化状態にしたものを云う)の一部(3部)を添加し、反応容器内温度を75℃に保ちながら60分間で重合させた。引き続き、反応容器内温度を75℃に保ちながら、残りのモノマープレエマルジョン(927.3部)と、t−ブチルハイドロパーオキサイドの2.4%水溶液33.6部、酒石酸の1.2%水溶液32.8部を、各々別の滴下漏斗を使用して、反応容器内温度を75℃に保ちながら240分間かけて滴下、重合した。滴下終了後、同温度にて120分間撹拌し、内容物を冷却、pHが8.0になるようにアンモニア水(有効成分10%)で調整した。ここで得られたは、固形分濃度52.3%、粘度120mPa・s、平均粒子径500nmであり、カルボキシル基含有単量体の仕込量から求めた酸価が13であった。
単量体混合物として第2表に示したものを用いた以外は、比較例1と全く同様にして本発明の再剥離型水性粘着剤組成物を得た。この再剥離型水性粘着剤組成物に含まれる重合体粒子の酸価、平均粒子径(50%メジアン径)、固形分濃度、粘度は第2表に記載した通りであった。また、この再剥離型水性粘着剤組成物から得られた被膜のガラス転移温度(実測Tg)、ゲル分率(トルエン不溶解分率)、水抽出物量、および粘着シートの耐水白化性、接着力、保持力、再剥離性、タックの評価結果を第2表に記載した通りであった。
であった。
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器にレベノールWZ[花王(株)製:有効成分25%]0.4部と脱イオン水28部を入れ、窒素を吹き込みながら75℃まで昇温した。攪拌下、過硫酸カリウム0.02部を添加し、続いて2−エチルヘキシルアクリレート48.5部、アクリル酸1部、ジアセトンアクリルアミド0.5部からなる単量体混合物に、レベノールWZを1.6部と脱イオン水20部を加えて乳化させたモノマープレエマルジョン(前記単量体混合物と乳化剤と水でモノマーを乳化状態にしたものを云う)の一部(3部)を添加し、反応容器内温度を75℃に保ちながら60分間で重合させた。引き続き、反応容器内温度を75℃に保ちながら、残りのモノマープレエマルジョン(75.9部)と、過硫酸カリウムの水溶液(有効成分1%)10部を、各々別の滴下漏斗を使用して、反応容器内温度を75℃に保ちながら120分間かけて滴下して重合した。
この再剥離型水性粘着剤組成物を用いて得た被膜のガラス転移温度(実測Tg)、ゲル分率(トルエン不溶解分率)、水抽出物量、および粘着シートの耐水白化性、接着力、保持力、再剥離性、タックの評価結果を第2表に示した。
比較例5
攪拌機、窒素導入管、コンデンンサー(冷却管)、原料仕込口、温度計を備えた内容積が2Lの反応容器に、25℃の脱イオン水280部を仕込み、攪拌下、窒素導入管から50mL/minの流量で窒素ガス導入した。120分後、反応容器内の溶存酸素濃度を測定したところ、2.3ppmであった。反応容器内を攪拌下、窒素ガスを導入しながら、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム塩7.5部、ブチルアクリレート237.5部、アクリロニトリル10部、アクリル酸2.5部を仕込み、全体を均一に乳化した。その後、反応容器内温度を40℃に調整した。次に、反応容器内温度が40℃であることを確認後、2、2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]の5重量%メタノール溶液0.25部を加え、40℃に12時間維持して乳化重合を行った。重合転化率は95.1%であった。その後、更に上記の5重量%メタノール溶液0.1部を加え、40℃で24時間維持した。その後、内容物を冷却し、pHが8.0になるようにアンモニア水(有効成分10%)で調整した後、200メッシュ金網で濾過し、本発明の水分散型アクリル系ポリマーを得た。ここで得られた水分散型アクリル系ポリマーは、固形分濃度46.6%、粘度180mPa・s、平均粒子径220nmであり、、カルボキシル基含有単量体の仕込量から求めた酸価が7.8であった。また、重合転化率は100%であった。
この再剥離型水性粘着剤組成物を用いて得た被膜のガラス転移温度(実測Tg)、ゲル分率(トルエン不溶解分率)、水抽出物量、および粘着シートの耐水白化性、接着力、保持力、再剥離性、タックの評価結果を第2表に示した。
2−EHA ;2−エチルヘキシルアクリレート
BA ;n−ブチルアクリレート
AN ;アクリロニトリル
MMA ;メチルメタクリレート
MAA ;メタクリル酸
AA ;アクリル酸
DAAM ;ジアセトンアクリルアミド
L−SH ;ラウリルメルカプタン
TBHP ;t−ブチルハイドロパーオキサイド
KPS ;過硫酸カリウム
AIIP ;2、2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]
POEA ;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートアンモニウム 塩
ADH ;アジピン酸ジヒドラジド
CDH ;カルボジヒドラジド
WS−500;(株)日本触媒製 エポクロスWS−500
OT−75 ;三井サイテック(株)製 AEROSIL OT−75
また、表1、2で用いられている単量体、界面活性剤、重合開始剤、架橋剤、レベリング剤の量は固形分の重量部で表した。
重合開始温度;モノマー中に重合開始剤を添加し、重合発熱が開始したときの反
応系内の温度。
発熱停止温度;重合発熱が停止したときの反応系内の温度。
発熱時間 ;重合発熱が、開始してから停止するまでに要した時間。
反応時間 ;水性粘着剤用ポリマーを得るのに要した総反応時間。
Claims (5)
- (メタ)アクリレートを主成分とする単量体成分を、水性媒体が存在する密閉型圧力反応容器に一括して仕込み乳化重合し、単量体成分の重量転化率が95%に達するのに要する時間が実質的に180分以内であり、かつカルボニル基とカルボキシル基とを含有し、酸価が3〜30で平均粒子径が300nm以下である重合体粒子[X]と、分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有するヒドラジン誘導体[Y]とからなる水性粘着剤組成物であって、前記単量体成分が全単量体類当たり、(a)分子中に少なくとも1個のカルボニル基含有エチレン性不飽和単量体0.1〜2重量%、(b)カルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体0.5〜4重量%、及び(c)炭素原子数が4〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート45〜99.4重量%を必須成分とした重合性単量体混合物であり、前記水性粘着剤組成物から形成される皮膜が、ガラス転移温度が−25℃以下、ゲル分率が80重量%以上であり、前記水性粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が0.3mmとなるようにガラス板に塗工し、25℃で24時間乾燥した後、ガラス板から剥離し、更に120℃で5分間加熱処理して残存する水分を蒸発させて得た20mm角の試験フィルムの重量(W1)と、該試験フィルムを25℃の水中に7日間浸漬し、引き上げてフィルム表面の水分を軽く拭き取った後、そのフィルムを110℃で1時間乾燥し、放冷した後の重量(W2)とを用い、式{(W1−W2)/W1}×100によって算出された水抽出物量が2重量%以下であることを特徴とする再剥離型水性粘着剤組成物。
- 前記重合体粒子[X]が有機過酸化物系重合開始剤を使用して乳化重合されたものである請求項1記載の再剥離型水性粘着剤組成物。
- 更に、アセチレンジオール系界面活性剤[Z]を含有する請求項1または2に記載の再剥離型水性粘着剤組成物。
- 前記重合体粒子[X]が、アセチレンジオール系界面活性剤[Z]の存在下で乳化重合して得られたものである請求項3に記載の再剥離型水性粘着剤組成物。
- 基材と請求項1〜4のいずれか1項に記載の再剥離型水性粘着剤組成物の層とから構成されてなる粘着製品。
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