JP5235272B2 - 再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート - Google Patents

再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート Download PDF

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Description

本発明は、半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品製造の際に表面保護や破損防止のために使用される再剥離用水分散型アクリル系粘着シート及び該シートの製造に好適に使用できる粘着剤組成物に関する。特に半導体ウエハの裏面研削時やダイシング時に使用される半導体ウエハ加工用粘着シートとして好適に用いられる再剥離用水分散型アクリル系粘着シート及び該シートの製造に好適に用いられる粘着剤組成物に関する。
従来、半導体、回路、各種プロント基盤、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品製造の際に、表面保護や破損防止のために再剥離用粘着シート類が使用されている。通常、半導体集積回路は、高純度シリコン単結晶などをスライスしてウエハとした後、ウエハ表面にICなどの所定の回路パターンをエッチング形成して集積回路を組み込み、ついでウエハ裏面を研削機により研削して、ウエハの厚さを100〜600μm程度まで薄くし、最後にダイシングしてチップ化することにより製造されている。ここで、上記研削時には、ウエハ表面に粘着シートを貼り付けて、ウエハの破損を防止したり、研削加工を容易にしている。また、上記ダイシング時には、ウエハ裏面側に粘着シート類を貼り付けて、ウエハを接着固定した状態でダイシングし、ダイパッド上に固定させている。
このような目的で用いられる半導体ウエハ加工用粘着シートは、研削加工やダイシング加工中に剥離しない程度の粘着力が必要である一方、研削加工後や、ダイシング後のピックアップ時には容易に剥離でき、また半導体ウエハを破損しない程度の低い粘着力であることが要求される。
一方、研削するウエハにはパターンやダイシングラインなどの凹凸が存在してる。粘着シートはその凹凸のあるウエハパターン表面に貼り付けられる。粘着シートがウエハ表面の凹凸を埋めず空へきが存在している場合や、ウエハ表面への接着性が低い場合、研削時に水が浸入し、ウエハパターン表面を汚染してしまう問題が発生する。
つまり、半導体ウエハ加工用の粘着シート類には、良好な再剥離性を実現する程度の低い接着力でありながら、被着体表面の凹凸への追従性及び耐水浸入性に優れていることが要求される。このような特性を有する水分散型アクリル系粘着シートとして、例えばシリコン含有モノマーを含むモノマー混合物に反応性界面活性剤を添加して重合することにより得られたアクリル系樹脂エマルジョンを主成分とする粘着剤を基材フィルムに塗布してなるウエハ加工用テープが開示されている(特許文献1)。しかし、該テープは耐水浸入性には優れているものの、再剥離後被着体表面にリン酸基含有モノマーに由来する残留物が残るため、例えば半導体ウエハを樹脂で封入する際に半導体ウエハと樹脂との密着性が低下するなど、後の作業に支障を来す場合がある。また、粘着剤中にポリジメチルシロキサンなどの有機ケイ素化合物を含有するため、環境衛生上好ましくない。
特開平6−771493号公報
本発明は上記課題に鑑み、水系で製造及び塗工できる水分散型の粘着剤組成物であって、該組成物を用いて粘着シートを製造した際には、被着体表面の凹凸への追従性と耐水浸入性に優れ、かつ接着目的達成後は被着体から快適に再剥離することが可能な粘着シートが得られる粘着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明はまた、被着体表面の凹凸への追従性、耐水浸入性及び再剥離性に優れ、特に半導体ウエハ加工用途に好適に使用することができる水分散型アクリル系粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、リン酸基含有モノマーを含むモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、該エマルション系重合体のガラス転移温度を一定の値とすることにより粘着シート等とした際には被着体表面の凹凸への追従性、耐水浸入性及び再剥離性を同時に実現することができる粘着剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、カルボジイミド架橋剤を含む粘着剤組成物であって、上記モノマー混合物が、末端にオキシ(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素にリン酸基が酸素原子を介してリン酸エステルの形態で結合した化合物を全モノマー100重量部に対して0.01〜5重量部、カルボキシル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して1〜5重量部含み、アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−70〜−30℃である、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物を提供する。
また、本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、ヒドラジン架橋剤を含む粘着剤組成物であって、上記モノマー混合物が、末端にオキシ(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素にリン酸基が酸素原子を介してリン酸エステルの形態で結合した化合物を全モノマー100重量部に対して0.01〜5重量部、カルボニル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.7〜4重量部、カルボキシル基含有モノマーを含み、アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−70〜−30℃である、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物を提供する。
また、本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、エポキシ系架橋剤及びオキサゾリン系架橋剤を含む粘着剤組成物であって、上記モノマー混合物が、末端にオキシ(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素にリン酸基が酸素原子を介してリン酸エステルの形態で結合した化合物を全モノマー100重量部に対して0.01〜15重量部含み、さらにカルボキシル基含有モノマーを含み、アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−70〜−30℃である、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物を提供する。
上記本発明の粘着剤組成物は、該組成物を層状に成形して粘着剤層を作製した際の該粘着剤層の引張試験における初期弾性率が0.20〜1.50MPa、最大強度が1.0〜8.0MPa、破断伸びが50〜900%、ゲル分率が90%以上であるのが好ましい。
本発明は又、上記水分散型アクリル系粘着剤組成物よりなる粘着剤層を支持体上に設けてなり、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用水分散型アクリル系粘着シートを提供する
なお、本明細書では、上記発明のほか、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とする粘着剤組成物であって、上記モノマー混合物が、リン酸基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.01〜15重量部含み、アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−80〜−20℃である水分散型アクリル系粘着剤組成物、についても説明する。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物は、有機溶剤等を使用せず水系で製造、塗工作業等ができるため環境衛生上優れている。本発明の粘着剤組成物を使用して、被着体表面の凹凸によく追従して適度な粘着力を発現し、耐水浸入性に優れ、且つ良好な再剥離性を有する粘着剤を製造することができる。
本発明の水分散型アクリル系粘着シートは、水系で塗工でき、有機溶媒を使用しなくても製造することができるため、環境衛生上優れている。さらに、被着体へ貼付時は被着体表面の凹凸によく追従し、適度な接着力を発現するため耐水浸入性優れており、かつ良好な再剥離性を有する。従って、本発明の水分散型アクリル系粘着シートは、特に半導体ウエハの裏面研削時やダイシング時に使用される半導体ウエハ加工用粘着シートとして好適に用いることができる。また該シートは、シリコン含有モノマーを使用せずに製造して上記良好な諸特性を発現するものであるため、半導体ウエハ加工用粘着シートとして使用した場合は、ウエハ表面が有機ケイ素系化合物により汚染されることにより後の作業に支障を来すことはなく、これにより製品(半導体ウエハなど)の品質の低下を招くことを防止できる。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物の主成分であるアクリルエマルション系重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とし、リン酸基含有モノマーを全モノマーに対して0.01〜15重量部含むモノマー混合物をエマルション重合することにより得られ、且つ該アクリルエマルション重合体のガラス転移温度は−80〜−20℃である。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの具体例としては例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソデシルなどがあげられる。
モノマー混合物は上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルに加えて、リン酸基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.01〜15重量部、好ましくは0.01〜10重量部、さらに好ましくは0.01〜5重量部含有する。リン酸基含有モノマーを使用すると半導体ウエハ加工用粘着シートとして使用した場合には、高い耐水浸入性を有する粘着剤を製造することができる。この理由について詳細は不明であるが、リン酸基がシリコンウエハと相互作用することで密着性が向上するものと推察される。リン酸基含有モノマーの使用量が0.01重量部より少ないと耐水浸入性が不十分となり、15重量部より多いと粘着剤の弾性率が高くなることにより接着性の低下を招く。
リン酸基含有モノマーとしては、特に制限されず、代表的なものとしては、下記式(1)で表されるリン酸基を含み、主モノマーである(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なものを何れも使用でき特に制限されない。
Figure 0005235272
(式(1)中、R1及びR2は同一又は異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、末端に(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素基を表す。)
このような化合物としては、例えば、(モノ[ポリ(プロピレンオキシド)(メタ)アクリレート])リン酸エステル、(モノ[ポリ(エチレンオキシド)(メタ)アクリレート])リン酸エステル、(モノ[2−メタクリロイルオキシエチル])リン酸エステル、(モノ[2−アクリロイルオキシエチル])リン酸エステルのような末端にオキシ(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素に、リン酸基が酸素原子を介してリン酸エステルの形態で結合した化合物などが挙げられる。リン酸基含有モノマーは、リン酸基において、例えばエタノールアミンなどの有機塩基類の塩の形態となっていてもよい。さらに、有機塩基類がアルコールアミンである場合には、(メタ)アクリル酸とエステル結合して両末端アクリレートの形態となっているのも好ましい。本発明で使用することのできるリン酸基含有モノマーの市販の例としては、例えばローディア日華(株)製:商品名「Simpomer PAM−100」、「Simpomer PAM−200」、ユニケミカル(株)製:商品名「Phosmer PE」、「Phosmer PEH」、「Phosmer PEDM」、「Phosmer M」、「Phosmer PP」、「Phosmer PPH」、「Phosmer PPDM」、新日本理化(株)製:商品名「リカレジンZ−1」などが挙げられる。
アクリルエマルション系重合を得るためのモノマー混合物には、上述の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及びリン酸基含有モノマーに加えて、必要に応じてエマルション粒子の安定化、粘着剤層の基材への密着性向上、又被着体への初期接着性の向上などを目的として、主モノマーと共重合可能なモノマーが含まれていてもよい。なお、このようなモノマーを本明細書中でその他のモノマーと称する場合がある。その他のモノマーは、全モノマー混合物中60重量%以下、好ましくは25重量%以下の範囲で、各モノマーの種類に応じて適宜その使用量を選択できる。
その他のモノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、アクリル酸ダイマー、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレートなどのカルボキシル基含有モノマー;酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;スチレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシル基含有モノマー;N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;アクリロイルモルホリンなどのアミノ基含有モノマー;ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アクロレイン、ホルミルスチロール、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソブチルケトン、ジアセトンアクリレート、ジアセトンメタクリレート、アセトニトリルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレートアセトアセテート、ブタンジオールアクリレートアセトアセテート等のカルボニル基含有モノマーなどが挙げられる。
アクリルエマルション系重合体を調製する際には、後述する粘着剤のゲル分率を調整するために、多官能モノマー(架橋剤)を共重合することができる。多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類、ジビニルベンゼン等の多官能芳香族ビニル化合物などがあげられる。
主モノマーである(メタ)アクリル酸アルキルエステル、リン酸基含有モノマー、及びその他のモノマー等の種類及びその組み合わせ、配合の割合は、得られるアクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−80〜−20℃、好ましくは−75〜−22℃、さらに好ましくは−70〜−30℃となるように調節して選択される。ガラス転移温度が−20℃より高くなるとパターンウエハ表面の段差への粘着剤の追従性が悪くなり、ウエハ研削時に研削水がウエハと粘着テープ界面に浸入する不具合が発生してしまう。なお、ガラス転移温度は、分子全体の運動が分子構造の部分−部分間の相互作用よりも強くなり、物性の大きな変化が起きる温度のことをいう。本発明においてガラス転移温度は、レオメトリック社製動的粘弾性測定装置:商品名「ARES」を用いて、サンプル厚さ1.5mmで、Φ7.9mmのパラレルプレートの治具を用い、周波数1Hz、昇温速度5℃/分で測定し、得られた損失弾性率のピーク点の温度をガラス転移温度とした。
アクリルエマルション系重合体は、上述のモノマー混合物に重合開始剤及び乳化剤などを加え、通常のエマルション重合方法を用いて調製する。エマルション重合は、一般的な一括重合、連続滴下重合、分割滴下重合など任意の方法を用いることができ、その方法は特に限定されるものではない。また、重合温度は、用いる開始剤の種類等に応じて、例えば5〜100℃程度の範囲内から選択することができる。
アクリルエマルション系重合体の調製のために使用する乳化剤は、公知乃至慣用の乳化剤を何れも使用することができ、特に制限されない。例えばビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基(ビニルオキシ基)、アリルエーテル基(アリルオキシ基)などのラジカル重合性官能基を有する反応性乳化剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン系乳化剤などが挙げられる。上記反応性乳化剤の市販の例としては、例えば旭電化工業(株)製:商品名「アデカソープSE−10N」、第一工業製薬(株)製:商品名「アクアロンHS−20」、「アクアロンHS−10」、「アクアロンHS−05」などがある。
乳化剤の使用量は、全モノマー混合物100重量部に対して、例えば0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部程度の範囲から選択することができる。乳化剤の配合量が5重量部を超えると粘着剤の凝集力が低下して被着体への汚染量が増加し、又乳化剤自身による汚染も起こる場合がある。また乳化剤の使用量が0.1重量部未満では安定した乳化が維持できない場合があり、何れも好ましくない。
重合開始剤としては、たとえば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)などのアゾ系、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどの過酸化物系や、過酸化水素水とアスコルビン酸、過酸化水素水と鉄(II)塩、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムなどのレドックス系重合開始剤などがあげられる。これらの重合開始剤は、その種類や使用するモノマーの種類やその割合に応じて使用量を選択することができ、特に制限されないが、例えば全モノマー混合物100重量部に対して0.001〜0.1重量部程度である。
アクリルエマルション系重合体の調製において、分子量を調整するために連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、特に限定されるものではないが、たとえばラウリルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメルカプト−1−プロパノールなどが挙げられ、その目的、用途に応じて1種又は2種以上が用いられる。
上述のようにして得られたアクリルエマルション系重合体は、そのまま粘着剤組成物として使用することもできるが、該重合体に架橋剤を添加し、必要に応じて放射線照射などの処理を行ってもよい。上記架橋剤としては、例えば多官能のエポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、カルボジイミド架橋剤、ヒドラジン架橋剤、過酸化物系架橋剤が挙げられる。なお、多官能とは2官能以上であることを意味する。
ここで、カルボジイミド架橋剤としては、カルボジイミド基を2以上有する化合物を使用できる。なお、カルボジイミド基はカルボジイミド(HN=C=NH)から水素原子が1つ又は2つ引き抜かれた基(−N=C=NH、−N=C=N−)を示す。例えば、R1−N=C=N−R2−N=C=N−R3(R1、R2、R3は何れも炭化水素基を示す。)で表される化合物などが挙げられる。また、カルボジイミド架橋剤としては、カルボジイミド基を有するポリマー(ポリカルボジイミド)などを好適に使用することができる。カルボジイミド基に加えて、例えばエチレンオキサイド(−CH2−CH2−O−)部位など、水との親和性に優れた部位を有するポリマーは特に好適に使用できる。ヒドラジン架橋剤としては、多官能性ヒドラジン系化合物、例えば飽和又は不飽和ジカルボン酸ジヒドラジドなどを使用できる。
具体的には、N,N,N′,N′−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテルなどのエポキシ系架橋剤、商品名「エポクロスWS−500」((株)日本触媒製)などのオキサゾリン系架橋剤、商品名「ケミタイトPZ−33」((株)日本触媒製)などのアジリジン系架橋剤、トリレンジイソシアネート(ブロック)、商品名「エラストロンBN−69」(第一工業製薬(株)製)などのブロックイソシアネート系架橋剤、商品名「カルボジライトV−02」、「カルボジライトV−02−L2」、「カルボジライトV−04」、「カルボジライトE−01」、「カルボジライトE−02」(日清紡(株)製ポリカルボジイミド樹脂)などのカルボジイミド系架橋剤、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、味の素ファインテクノ(株)製、商品名「アミキュアVDH」、「アミキュアUDH」などのヒドラジン架橋剤などが挙げられる。架橋剤は1種又は2種以上を選択して使用することができる。架橋剤の使用量は特に制限されず、使用する架橋剤の種類等に応じて、所望の特性が得られるよう通常の使用量の範囲内で選択して使用すればよい。
架橋剤としてカルボジイミド架橋剤を使用する場合であれば、モノマー混合物中、その他のモノマーとしてカルボキシル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは0.5〜7重量部、特に好ましくは1〜5重量部使用すると、耐水浸入性と再剥離性の向上に効果が高い。これは、アクリルエマルション系重合体中のカルボキシル基と、カルボジイミド架橋剤との組み合わせにより架橋の効率が向上し、且つ被着体汚染に影響を及ぼす不純物が少ないためと推察される。なお、この際のカルボジイミド架橋剤の使用量はアクリルエマルション系重合体100重量部に対して、例えば03〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部程度の範囲から選択できる。カルボキシル基含有モノマーの使用量が0.5重量部より少ないとカルボジイミド架橋剤との反応点が少なくなり、良好な再剥離性への効果が得られにくくなる。10重量部より多いとアクリルエマルション系重合体の粘度が高くなり、支持体上や剥離ライナー上に塗布する際に塗工筋などの問題が発生しやすくなる。
また、架橋剤としてヒドラジン架橋剤を使用する場合であれば、モノマー混合物中、その他のモノマーとしてカルボニル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.5〜10重量部、好ましくは0.5〜7重量部、特にに好ましくは0.7〜4重量部使用すると耐水浸入性と再剥離性の向上に効果が高い、これはアクリルエマルション系重合体中のカルボニル基とヒドラジン架橋剤との組み合わせにより架橋の効率が向上し、かつ被着体汚染に影響を及ぼす不純物が少ないためと推察される。なお、この際のヒドラジン架橋剤の使用量はアクリルエマルション系重合体100重量部に対し例えば0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜3重量部程度の範囲から選択できる。カルボニル基含有モノマーの使用量が0.5重量部より少ないとヒドラジン架橋剤との反応点が少なくなり、良好な再剥離性への効果が得られにくくなる。10重量部より多いとアクリルエマルション系重合体の粘度が高くなり、支持体上や剥離ライナー上に塗布する際に塗工筋などの問題が発生しやすくなる。
上述のように、本発明の水分散型アクリル系粘着剤組成物はアクリルエマルション系重合体のみからなるものであってもよく、アクリルエマルション系重合体と架橋剤との組み合わせによりなるものであってもよく、さらにこれらに他の成分を含んでいてもよい。何れの場合であっても、本発明の粘着剤組成物は該組成物を層状に成形して粘着剤層を作製した際の該粘着剤層の引張試験における初期弾性率が0.2〜1.5MPa、最大強度が1.0〜8.0MPa、破断伸びが50〜900%、ゲル分率が90%以上であるのが望ましい。
ここで引張試験は、粘着剤層を、断面積0.75mm、長さ30mmの円柱状に形成し、この形成体に対して、23℃×50%RH雰囲気下、引張試験機により、チャック間距離10mm、引張速度50mm/minにて引張試験を行う。初期弾性率は、伸び−応力曲線の初期接線を引き、その接線と試験片が100%すなわち20mmまで伸びた所の交点(伸び=20mmの直線との交点)の応力を求め、単位初期断面積当たりのその応力値を表す。最大強度は、単位初期断面積当たりの伸び−応力曲線における最大応力値をとして表される。破断伸びは、引張試験で、試験片が破断したときの伸びを表し、「破断伸び」%=(「破断時の試験片の長さ」−「初期長さ(10mm)」)÷「初期長さ(10mm)」×100で計算される。
粘着剤層の初期弾性率は、好ましくは0.20〜1.50MPa、さらに好ましくは0.30〜1.0MPaである。初期弾性率が0.20MPa未満であると粘着シートを被着体に貼付後再剥離した際に、粘着シートの粘着剤層の粘着剤が被着地表面に残ってしまう場合がある。初期弾性率が1.5MPaより大きいと、例えば粘着シートを半導体ウエハ加工用粘着シートとして使用した場合、パターンウエハ表面の段差への粘着剤の追従性が悪くなりウエハ研削時に研削水がウエハと粘着シート界面に浸入する不具合が発生してしまう場合がある。最大強度は好ましくは1.0〜8.0MPa、さらに好ましくは2.5〜5.0MPaである。最大強度が1.0MPa未満であると、粘着シートをウエハ等被着体から剥離した後、粘着剤がウエハ等被着体表面に残ってしまう場合がある。最大強度が8.0MPaより大きいと、パターンウエハ表面の段差への粘着剤の追従性が悪くなり、ウエハ研削時に研削水がウエハと粘着シート界面に浸入する不具合が発生してしまう場合がある。破断伸びは好ましくは50〜900%、さらに好ましくは100〜800%である。破断伸びが50%未満であると再剥離後被着体(例えばウエハ)表面に糊残りを生じる場合がある。
粘着剤のゲル分率は好ましくは90%以上(例えば90〜99%)、特に好ましくは95%以上(例えば95〜99%)である。ゲル分率が90%未満では、被着体への汚染物の転写が増加する場合がある。ゲル分率とは、粘着剤の架橋度合いを表しており、90%未満であると架橋度が小さいため、低分子量成分などが被着体表面に転写するなどの不具合を生じる場合があり、好ましくない。なお、ゲル分率は試料約0.1gをサンプリングして秤量し、これを約50mlの酢酸エチル中に室温で1週間浸漬した後、溶剤不溶分を取り出し、130℃で約1時間乾燥して秤量することにより、上記ゲル分率(重量%)=[(浸漬・乾燥後の重量)/試料の重量]×100として算出されるものである。
粘着剤層の初期弾性率、最大強度、破断伸び、ゲル分率等の諸特性は、例えば粘着剤組成物の主成分であるアクリルエマルション系重合体の調製において、モノマーの種類やその割合、その他の添加剤の種類や添加量を調節することや、粘着剤組成物の調整において配合する架橋剤の種類や量、放射線処理の有無やその処理条件などを選択することにより調整できる。
上記放射線処理は、粘着剤組成物を調製する際に該組成物に対して行ってもよいが、支持体上に粘着剤組成物を塗布するなどして粘着剤層を形成した後、該粘着剤層に対して行うこともできる。放射線には、活性エネルギー線として、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線や、紫外線などが用いられる。放射線の照射量は、ゲル分率が上述のように90%以上となるように調整すればよいが、電離性放射線であれば通常2−Mrad以下、好ましくは10Mrad以下、紫外線であれば通常3000mj/cm2以下とするのがよい。照射量が多すぎると、例えば支持体上に粘着剤層を設けた状態で該粘着剤層に対して放射線処理を行った場合であれば、支持体が劣化するなどの問題が生じやすい。なお、紫外線を照射する場合、使用する紫外線は180〜460nmの波長範囲であることが好ましく、その発生源としては、水銀ランプ、メタハライドランプなどを好適に使用できる。また、紫外線を照射する処理を行う場合には、あらかじめ粘着剤組成物中に光反応開始剤(光増感剤)を含ませておくのがよい。光反応開始剤としては、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ジベンジル、ベンジルジメチルケタールなどを挙げることができる。
本発明の粘着剤組成物からなる粘着剤層を支持体上に設けてシート状やテープ状等の形状とし、必要に応じて乾燥や放射線処理などを行うことにより、被着体に貼付後再剥離可能な本発明の粘着シートを製造することができる。粘着剤層の厚さは特に制限されないが、例えば5〜100μm、好ましくは10〜40μm程度である。支持体上に粘着剤層を設ける方法は特に制限されず、公知適宜な方法により粘着シートを製造すればよい。例えば、支持体上に粘着剤組成物を直接塗布してもよく、適宜な剥離ライナー等に塗布し、成形した粘着剤層を支持体上に転写してもよい。
支持体としては適宜な薄葉体を何れも使用することができ特に制限されないが、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂などのブラスチックフィルムや、金属箔、又はこれらの積層体などが用いられる。支持体の厚みは特に制限されないが、例えば50〜300μm、好ましくは70〜200μm程度の範囲から選択することができる。支持体は、片面又は両面に粘着剤層との密着力向上を目的として、コロナ処理やプラズマ処理等の物理的処理、下塗り剤等の化学的処理など適宜な表面処理を施したものであってもよい。また、支持体と粘着剤層との間には、被着体(半導体ウエハなど)への接着面積の増大や、表面への追従性を向上させること、応力の緩和などを目的とする適宜な中間層を設けてもよい。
また、本発明の再剥離用水分散型アクリル系粘着シートは巻回体とすることができ、剥離フィルムで粘着剤層を保護した状態でロール状に巻き取ることができる。また剥離フィルムを用いない場合、粘着シートの背面にはシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル系剥離剤などの剥離処理剤により背面処理を施してもかまわない。
上述のようにして得られる本発明の水分散型アクリル系粘着シートは、適度な接着力を有し、優れた耐水浸入性と再剥離性を共に実現するものであるため、特に半導体ウエハ加工用粘着シートとして好適に用いることができるが、その用途は何ら限定されるものではなく、半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品製造の際の表面保護や破損防止、あるいは異物の除去、マスキング等にも好適に使用することができ、その用途は限定されない。
本発明の粘着剤組成物は、層状に形成し、必要に応じて乾燥その他の処理を行い粘着剤層としたとき、被着体の凹凸によく追従し、優れた耐水浸入性を発現する。さらに良好な再剥離性を有し被着体に糊残りを生ずることなく再剥離可能である。従って、本発明の粘着剤組成物を使用して製造した本発明の粘着シートは、例えば半導体ウエハの裏面研削時やダイシング時に使用される半導体ウエハ加工用粘着シートとして特に好適に使用することができる。本発明の半導体ウエハ加工用水分散型アクリル系粘着シートを使用して加工作業等を行うことにより、半導体チップの製造時に行われるワイヤーボンディングにおいてアルミ表面と金ワイヤー間で界面破壊することを防止でき、高いシェア強度を維持することができる。さらに、その用途は特に限定されず、各種工業部材、特に半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品製造の際に表面保護や破損防止のために使用する再剥離用水分散型アクリル系粘着シートとして幅広く利用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
〈試験評価〉
実施例比較例で得た粘着シートについて、以下の試験を行った。結果を表3に示す。
(ガラス転移温度)
レオメトリック社製の動的粘弾性測定装置[商品名『ARES』]を用いて、サンプル厚さ約1.5mmで、φ7.9mmパラレルプレートの治具を用い、周波数1Hz、昇温速度5℃/分にて測定し、得られた損失弾性率のピーク点の温度をガラス転移温度とした。
(初期弾性率・最大強度・破断伸び)
断面積0.75mm、長さ30mmの円柱状の粘着剤を作成し、23℃×50%RH雰囲気下、引張試験機により、チャック間距離10mm、引張速度50mm/minにて引張試験を行う。初期弾性率は、伸び−応力曲線の初期接線を引き、その接線と試験片が100%すなわち20mmまで伸びた所の交点(伸び=20mmの直線との交点)の応力を求め、単位初期断面積当たりのその応力値として表される。最大強度は、単位初期断面積当たりの伸び−応力曲線における最大応力値を表す。破断伸びは、引張試験で、試験片が破断したときの伸びを表し、「破断伸び」%=(「破断時の試験片の長さ」−「初期長さ(10mm)」)÷「初期長さ(10mm)」×100で計算される。
(ゲル分率)
粘着剤のゲル分率は、試料0.1gをサンプリングして精秤し、これを約50mlの酢酸エチル中に室温で一週間浸漬したのち、溶剤不溶分を取り出し、130℃で約1時間乾燥して、秤量することにより、「上記ゲル分率(重量%)」=[(浸漬・乾燥後の重量)÷試料の重量]×100として算出される。
(耐水浸入性)
高さ7μm、エッジリンス幅3.5mmにポリイミドでコーティングされた8インチウエハを、幅90μm、高さ7μmのストリートを10mm間隔でXY方向に作成し、碁盤目上にストリートラインがあるサンプルウエハを作製した。このウエハをJEOL社製:商品名「JEH−01TS」により下表1の条件にて酸素プラズマ処理を行い、エッジリンス上のPI残渣を除去した。このウエハに、テープ貼り合わせ機[商品名『DR8500−II』(日東精機(株)製)]にて粘着シート片を貼り付け(貼り付け圧力:0.25MPa、貼り付け速度2.4m/min)、23℃中に1時間放置後、ウエハ裏面研削機[商品名『8460』(DISCO社製)]にてウエハ裏面を表2記載の条件で、厚み730μmから250μmまで研削後、粘着シート片をテープ剥離機[商品名『HR8500−II』(日東精機 (株)製)]にて剥離する(剥離速度8m/min、剥離角度180度)。ウエハストリートおよびその周辺に水浸入した跡を光学顕微鏡で観察し、水浸入した面積比率を出す。水浸入が見られたものを『×』、見られなかったものを『○』とし評価を行った。
Figure 0005235272
Figure 0005235272
(実施例1)
冷却管、窒素導入管、温度計、撹拌装置を備えた反応容器に、水180重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル56重量部、メタクリル酸n−ブチル40重量部、アクリル酸2重量部、リン酸基含有モノマーとしてローディア日華(株)製:商品名「Simpomer PAM−200」(モノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル)2重量部、エーテルサルフェート型反応性ノニオンアニオン系界面活性剤である旭電化工業(株)製:商品名「アデカソープSE−10N」2重量部を乳化機で乳化して得られたエマルション溶液を仕込み、撹拌下1時間窒素置換した。以降、重合中の内浴温度は25℃に制御した。ここに、過酸化水素水(30重量%)0.1重量部を加えた後、アスコルビン酸0.05重量部及び水10重量部からなるアスコルビン酸水溶液を1ml添加し重合を開始させた。重合開始からから5時間経過後から残りのアスコルビン酸水溶液を2時間かけて滴下し、さらに2時間反応を熟成し完了した。その後、10重量%のアンモニア水で中和してアクリル系重合体Aを作製した。
アクリル系重合体A100重量部に架橋剤として1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学(株)製:商品名「テトラッドC」)2重量部及び(株)日本触媒製:商品名「エポクロスWS−500」0.5重量部を添加してなる粘着剤組成物を厚さ60μmのポリオレフィンフィルムの片面に塗工し、100℃で3分間乾燥させて厚さ15μmの粘着剤層を形成した。粘着剤層の粘着面側に、コロナ放電式で表面酸化処理をした厚さ135μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムを貼り合わせ、粘着剤層をを転写して粘着シートを得た。
粘着剤層のガラス転移温度は−38℃、初期弾性率は1.29MPa、最大強度は2.5MPa、破断伸びは130%、ゲル分率は99%であった。
(実施例2)
モノマーをアクリル酸2−エチルヘキシル55重量部、メタクリル酸n−ブチル39重量部、アクリル酸2重量部、リン酸基含有モノマーとして(モノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル(ローディア日華(株)製:商品名「Sipomer PAM−200)4重量部を使用した以外は実施例1と同様の操作を行いアクリル系重合体Bを作製した。
続いて、アクリル系重合体Aのかわりにアクリル系重合体Bを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−36℃、初期弾性率は1.46MPa、最大強度は2.0MPa、破断伸びは110%、ゲル分率は91%であった。
(実施例3)
モノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル(ローディア日華(株)製:商品名「Sipomer PAM−200)の使用量を0.01重量部とした以外は実施例1と同様の操作を行い、アクリル系重合体Cを作製した。
次いで、アクリル系重合体Aのかわりにアクリル系重合体Cを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−40℃、初期弾性率は1.37MPa、最大強度は3.0MPa、破断伸びは150%、ゲル分率は98%であった。
(実施例4)
リン酸基含有モノマーとして、モノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル(ローディア日華(株)製:商品名「Sipomer PAM−200)2重量部のかわりに、ユニケミカル(株)製:商品名「Phosmer PE」(モノ[ポリ(エチレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル)2重量部を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行いアクリル系重合体Dを作製した。
アクリル系重合体Aのかわりにアクリル系重合体Dを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−38℃、初期弾性率は0.76MPa、最大強度は1.4MPa、破断伸びは120%、ゲル分率は96%であった。
(実施例5)
リン酸基含有モノマーとして、モノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル(ローディア日華(株)製:商品名「Sipomer PAM−200)2重量部のかわりに、ユニケミカル(株)製:商品名「Phosmer M」(モノ[2−メタクリロイルオキシエチル]リン酸エステル)2重量部とした以外は、実施例1と同様の操作を行いアクリル系重合体Eを作製した。
次いで、アクリル系重合体Aのかわりにアクリル系重合体Eを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−38℃、初期弾性率は0.75MPa、最大強度は1.7MPa、破断伸びは140%、ゲル分率は96%であった。
(実施例6)
リン酸基含有モノマーとしてモノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル(ローディア日華(株)製:商品名「Sipomer PAM−200)2重量部のかわりに、新日本理化(株)製:商品名「リカレジンZ−100」(モノ[2−アクリロイルオキシエチル]リン酸エステル)2重量部を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行い、アクリル系重合体Fを作製した。
ついでアクリル系重合体Aのかわりにアクリル系重合体Fを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−38℃、初期弾性率は0.80MPa、最大強度は1.6MPa、破断伸びは120%、ゲル分率は96%であった。
(実施例7)
1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学(株)製:商品名「テトラッドC」)及び(株)日本触媒製:商品名「エポクロスWS−500」のかわりに、カルボジイミド架橋剤(日清紡(株)製:商品名「カルボジライトV−04」)1.5重量部を使用した以外は実施例1と同様の操作を行い、粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−38℃、初期弾性率は0.52MPa、最大強度は2.8MPa、破断伸びは300%、ゲル分率は97%であった。
(実施例8)
モノマーをアクリル酸2−エチルヘキシル55重量部、メタクリル酸n−ブチル40重量部アクリル酸2重量部、ダイアセトンアクリルアミド1重量部、リン酸基含有モノマーとしてローディア日華(株)製:商品名「Simpomer PAM−200」(モノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル)2重量部使用した以外は実施例1と同様の操作を行いアクリル系重合体Gを作製した。
続いて、アクリルエマルション系重合体Aの代わりにアクリルエマルション系重合体Gを使用し、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学(株)製:商品名「テトラッドC」)及び(株)日本触媒製:商品名「エポクロスWS−500」のかわりに、ヒドラジン架橋剤であるアジピン酸ジヒドラジド0.5重量部を使用した以外は実施例1と同様の操作を行い粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−38℃、初期弾性率は0.58MPa、最大強度は1.7MPa、破断伸びは260%、ゲル分率は98%であった。
(比較例1)
リン酸基含有モノマーを使用しない以外は実施例1と同様の操作を行いアクリルエマルション系重合体Hを作製した。
続いてアクリルエマルション系重合体Aの代わりにアクリルエマルション系重合体Hを使用した以外は実施例1と同様の操作を行い粘着シートを作製した。
粘着剤層のガラス転移温度は−40℃、初期弾性率は1.1MPa、最大強度は2.1MPa、破断伸びは110%、ゲル分率は98%であった。
Figure 0005235272
表3の結果から明らかなように、アクリルエマルション系重合体の調製においてモノマーとしてリン酸基含有モノマーを使用している実施例1〜8で得られた粘着シートは耐水浸入性に優れたアクリル系粘着シートである。これに対し、リン酸基含有モノマーを使用していない比較例1で得られた粘着シートは、耐水浸入性が低い。

Claims (5)

  1. (メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、カルボジイミド架橋剤を含む粘着剤組成物であって、上記モノマー混合物が、末端にオキシ(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素にリン酸基が酸素原子を介してリン酸エステルの形態で結合した化合物を全モノマー100重量部に対して0.01〜5重量部、カルボキシル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して1〜5重量部含み、アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−70〜−30℃である、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  2. (メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、ヒドラジン架橋剤を含む粘着剤組成物であって、上記モノマー混合物が、末端にオキシ(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素にリン酸基が酸素原子を介してリン酸エステルの形態で結合した化合物を全モノマー100重量部に対して0.01〜5重量部、カルボニル基含有モノマーを全モノマー100重量部に対して0.7〜4重量部、カルボキシル基含有モノマーを含み、アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−70〜−30℃である、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  3. (メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー混合物をエマルション重合して得られるアクリルエマルション系重合体を主成分とし、エポキシ系架橋剤及びオキサゾリン系架橋剤を含む粘着剤組成物であって、上記モノマー混合物が、末端にオキシ(メタ)アクリロイル基を有する炭化水素にリン酸基が酸素原子を介してリン酸エステルの形態で結合した化合物を全モノマー100重量部に対して0.01〜15重量部含み、さらにカルボキシル基含有モノマーを含み、アクリルエマルション系重合体のガラス転移温度が−70〜−30℃である、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  4. 請求項1〜3何れかの項に記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物であって、該組成物を層状に成形して粘着剤層を作製した際の該粘着剤層の引張試験における初期弾性率が0.20〜1.50MPa、最大強度が1.0〜8.0MPa、破断伸びが50〜900%、ゲル分率が90%以上である、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用粘着シートに用いる水分散型アクリル系粘着剤組成物。
  5. 請求項1〜4何れかの項に記載の水分散型アクリル系粘着剤組成物よりなる粘着剤層を支持体上に設けてなり、半導体ウエハに貼付後再剥離可能な半導体ウエハ加工用水分散型アクリル系粘着シート。
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