JP4676133B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版原紙に画像データに基づいた穿孔画像を形成し、この孔版原紙の穿孔画像を印刷媒体に転写することにより印刷物を得る孔版印刷装置に関し、特に、長尺状の孔版原紙を搬送経路に沿って搬送し、搬送する孔版原紙に穿孔画像を書き込みヘッドによって形成する製版部に係わる。
【0002】
【従来の技術】
長尺状の孔版原紙に画像データに基づいた穿孔画像を書き込みヘッドで形成し、この穿孔画像を形成した孔版原紙を所定寸法にカットし、この所定寸法にカットした孔版原紙をドラムの外周に巻き付け装着し、回転するドラムに対して印刷用紙を圧接搬送し、この圧接搬送過程で孔版原紙の穿孔画像を印刷用紙に転写することにより印刷物を得る孔版印刷装置が種々提案されている。
【0003】
そして、孔版原紙に穿孔画像を形成する製版部の従来例として、図7〜図9に示すものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図7及び図8に示すように、製版部100は、長尺状でロール状に巻装された孔版原紙101を収容する原紙収容部102を有し、この原紙収容部102と印刷部のドラム103近傍位置までの間に孔版原紙101の搬送経路Rが形成されている。
【0005】
搬送経路Rは、原紙収容部102の直ぐ下流に配置されたテンションロール104と、このテンションロール104の下流側で、且つ、搬送経路Rの下側に配置された下方ガイド部材105と、この下方ガイド部材105の下流に配置されたプラテンロール106及び書き込みヘッド107と、このプラテンロール106及び書き込みヘッド107の下流位置に配置された上下一対の第1ガイド部材108a,108bと、この一対の第1ガイド部材108a,108bのガイド区間に配置された上下一対のロードロール109a,109bと、一対の第1ガイド部材108a,108bの下流側で、且つ、原紙カッタ110の下流位置に配置された上下一対の第2ガイド部材111a,111bとによって形成されている。
【0006】
プラテンロール106及び下方ロードロール109bは、孔版原紙101の搬送経路Rの下方側に設けられ、図示しない印刷装置本体に支持されている。書き込みヘッド107及び上方ロードロール109aは、印刷装置本体に回転支持ピン112を介して回転自在に支持された圧板113に固定されている。この圧板113は、孔版原紙101の搬送経路Rの上方側に配置され、搬送経路Rの上方を閉塞する閉位置(図8の位置)と搬送経路Rの上方を開放する開位置(図7の位置)との間で移動する。書き込みヘッド107及び上方ロードロール109aは、圧板113の閉位置ではプラテンロール106及び下方ロードロール109bの対向、圧接位置に、圧板113の開位置ではプラテンロール106及び下方ロードロール109bの離間位置にそれぞれ位置する。
【0007】
上記構成において、製版動作が選択されると、不図示のソレノイド等の駆動装置により、書き込みヘッド107がプラテンロール106に圧接され、プラテンロール106及び下方ロードロール109bが共に回転して孔版原紙101が搬送経路Rに沿って移動される。この移動される孔版原紙101に対して書き込みヘッド107が適所の位置に感熱穿孔することにより画像データに基づいた穿孔画像を形成する。
【0008】
次に、原紙収容部102にセットした孔版原紙101が無くなり、新規の孔版原紙101を初期セット位置にセットする作業を説明する。
【0009】
先ず、図7に示すように、圧板113を開放位置に変移して図示しない空ロール部を取り出す。
【0010】
次に、新規の孔版原紙101を原紙収容部102に収容し、この収容した孔版原紙101の先端側を引き出す。この引き出した先端側を搬送経路Rに沿って配置すると共に、孔版原紙101の先端を一対の第1ガイド部材108a,108bの間に挿入する。孔版原紙101の先端側に弛みや斜行等がなく孔版原紙101を搬送経路Rにセットしたら、図8に示すように、圧板113を閉位置に戻し、これで完了する。孔版原紙101は、プラテンロール106と書き込みヘッド107との間に位置し、一対のロードロール109a,109bの間に圧接された状態で搬送経路Rに沿って配置される。
【0011】
【特許文献1】
特開平6−255226号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の孔版印刷装置の製版部100では、図9(a)に示すように、上下一対の第1ガイド部材108a,108bの間が孔版原紙101の厚み以上の間隙dに設定されている。そして、図9(b)に示すように、上下一対の第1ガイド部材108a,108b間の狭いスペースに腰が弱く、且つ、先端がカールし易い孔版原紙101の先端を挿入しなければならないため、孔版原紙101の初期セット作業が非常に煩雑であった。特に、先端がカールした状態の孔版原紙101をそのままセットした場合には、孔版原紙101の先端がカール部分で折り曲がった状態でセットされ、ジャミングの原因になった。
【0013】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、孔版原紙の初期セット作業を簡単に行うことができる孔版印刷装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、孔版原紙の搬送経路の一方側にプラテンロールを設け、前記孔版原紙の搬送経路の他方側に搬送経路の開閉が可能な圧板と前記孔版原紙への穿孔が可能な書き込みヘッドを設け、この書き込みヘッドが前記圧板の閉位置で前記プラテンロールと対向する位置に、前記圧板の開位置で前記プラテンロールの離間位置にそれぞれ変移すると共に、前記プラテンロール及び前記書き込みヘッドより搬送経路の下流位置に、搬送経路を構成する上下一対のガイド部材を設け、前記圧板を開位置として搬送経路の他方側を開放状態とし、前記孔版原紙の搬送先端側を搬送経路に沿って配置し、且つ、その搬送先端を前記下方のガイド部材上に載置し、前記上方のガイド部材を前記下方のガイド部材との間で前記孔版原紙をガイドするガイド位置に配置して前記孔版原紙を初期セット位置とする孔版印刷装置において、前記上方のガイド部材は、前記下方のガイド部材の上方に配置された回転支持部を介して印刷装置本体に回転自在に支持され、前記下方のガイド部材より離間する離間位置とガイド位置との間で移動自在であると共に、ガイド位置において前記下方のガイド部材と平行になるように設けられ、前記上方のガイド部材の離間位置からガイド位置への移動軌跡は、前記孔版原紙上を搬送経路の上流側より下流側に向かい、徐々に前記下方のガイド部材に近づく円弧状の軌跡とされていることを特徴とする。
【0015】
この孔版印刷装置では、孔版原紙を初期セットする際に、上方のガイド部材をガイド位置から離間位置に変移し、この上方のガイド部材の変移により下方のガイド部材の上面に開放スペースが形成され、この開放スペースを利用して孔版原紙の先端を下方のガイド部材上に載置し、このように孔版原紙を下方のガイド部材上に載置した後に上方のガイド部材を離間位置からガイド位置に戻せば孔版原紙が初期セットされる。
【0017】
この孔版印刷装置では、孔版原紙の先端が上方にカールした状態で載置した場合にあって、上方のガイド部材を離間位置からガイド位置に戻すと、上方のガイド部材が孔版原紙のカールを矯正しつつガイド位置に戻る。
【0019】
この孔版印刷装置では、印刷装置本体に上方のガイド部材を回転支持状態で取り付けすれば良い。
【0020】
請求項2の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置であって、前記上方のガイド部材のガイド位置では、前記上下一対のガイド部材の間で前記孔版原紙をニップするように設定されたことを特徴とする。
【0021】
この孔版印刷装置では、請求項1の発明の作用に加え、初期セットを終えた孔版原紙の先端は上下一対のガイド部材の間でニップされる。従って、孔版原紙が低坪量のものである場合にも、若しくは、孔版原紙に静電気やカールがある場合にも容易に抜け出ることがない。また、孔版原紙の搬送先端側の弛みを取ったり、皺を取ったり、斜行を取ったりするために孔版原紙を搬送方向の逆方向に引っ張っても孔版原紙の先端が一対のガイド部材間より容易に抜け出ることがない。
【0022】
請求項3の発明は、請求項2記載の孔版印刷装置であって、前記上方のガイド部材は、ユーザの手動により離間位置とガイド位置との間で変移し、前記下方のガイド部材は、前記圧板の開閉移動に連動し、前記圧板の開位置では前記孔版原紙をニップするガイド位置に、前記圧板の閉位置ではニップしない離間位置に位置することを特徴とする。
【0023】
この孔版印刷装置では、請求項2の発明の作用に加え、圧板の開閉に伴ってユーザが下方のガイド部材を所望の位置に変移させる操作を行う必要がない。そして、孔版原紙の初期セット作業が簡単に行われ、且つ、孔版原紙が搬送抵抗の少ない状態で搬送される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1〜図6は本発明の一実施形態を示し、図1は圧板が開位置に位置する製版部の側面図、図2は圧板が閉位置に位置する製版部の側面図、図3は孔版印刷装置の製版部の要部の斜視図、図4は上方の第2ガイド部材がガイド位置に位置する状態を示す概略側面図、図5は上方の第2ガイド部材を離間位置に変移し、孔版原紙の先端を下方の第2ガイド部材上に載置した状態を示す概略側面図、図6は上方の第2ガイド部材を離間位置からガイド位置に戻した状態を示す概略側面図である。
【0026】
図1及び図2に示すように、孔版印刷装置1の製版部2は、長尺状でロール状に巻装された孔版原紙3を収容する原紙収容部4を有し、この原紙収容部4と印刷部のドラム5近傍位置までの間に孔版原紙3の搬送経路R(図1では一点鎖線で示す)が形成されている。
【0027】
この搬送経路Rは、原紙収容部4の直ぐ下流に配置された第1テンションロール6aと、この第1テンションロール6aの下流側で、且つ、搬送経路Rの下方側に配置された一対の第1ガイド部材7a,7bと、この一対の第1ガイド部材7a,7bの下流に配置された第2テンションロール6bと、この第2テンションロール6bの下流に配置されたプラテンロール8及び書き込みヘッド(例えばサーマルヘッド)9と、このプラテンロール8及び書き込みヘッド9の下流位置に配置された上下一対の第2ガイド部材(ガイド部材)10a,10bと、この一対の第2ガイド部材10a,10bのガイド区間の下流に配置された上下一対のロードロール11a,11bと、この一対のロードロール11a,11bの下流側で、且つ、原紙カッタ13の下流位置に配置された上下一対の第3ガイド部材12a,12bとによって形成されている。
【0028】
第1テンションロール6a、下方の第1ガイド部材7b、プラテンロール8及び下方のロードロール11bは、孔版原紙3の搬送経路Rの下方側に設けられ、印刷装置本体20に支持されている。上方の第1ガイド部材7a、第2テンションロール6b、書き込みヘッド9及び上方のロードロール11aは、印刷装置本体20に回転支持ピン21を介して回転自在に支持された圧板22に固定されている。
【0029】
圧板22は、孔版原紙3の搬送経路Rの上方側に配置され、搬送経路Rの上方を閉塞する閉位置(図2の位置)と搬送経路Rの上方を開放する開位置(図1の位置)との間で変移する。書き込みヘッド9及び上方のロードロール11aは、圧板22の閉位置ではプラテンロール8及び下方のロードロール11bの対向、及び圧接位置(図2の状態)に、圧板22の開位置ではプラテンロール8及び下方のロードロール11bの離間位置(図1の状態)にそれぞれ位置する。プラテンロール8及び下方のロードロール11bは図示しない駆動源の駆動力により別個独立に回転できるように構成されている。尚、不図示だが、書き込みヘッド9は、ソレノイド等の駆動装置により上下動可能であり、圧板22を閉じた状態では、プラテンロール8と対向する位置にあり、その後の製版処理が実行されると上記駆動装置により書き込みヘッド9が下方に移動するためプラテンロール8に圧接することとなる。
【0030】
上下一対のガイド部材である第2ガイド部材10a,10bは、搬送経路Rの上方側に配置される上方の第2ガイド部材10aと搬送経路Rの下方側に配置される下方の第2ガイド部材10bとから構成されている。
【0031】
上方の第2ガイド部材10aは、図3に示すように、孔版原紙3の幅方向の全域をガイドする寸法を有し、且つ、図3〜図6に示すように、搬送方向Rの上流側が上方に広がった形状を有する。上方の第2ガイド部材10aは、アーム部23の一端側に支持され、このアーム部23の他端側が回転支持部24を介して印刷装置本体20に支持されている。つまり、上方の第2ガイド部材10aは、下方の第2ガイド部材10bとの間で孔版原紙3をガイドするガイド位置(図4の位置)と、下方の第2ガイド部材10bより上方に離間する離間位置(図5の位置)との間で揺動自在に設けられている。そして、上方の第2ガイド部材10aの離間位置からガイド位置への移動軌跡は、図6に示すように、円弧上の軌跡であって、搬送経路Rの上流側より下流側に向かい、且つ、徐々に下方の第2ガイド部材10bに近づくように設定されている。
【0032】
下方の第2ガイド部材10bは、支持ピン26を介して印刷装置本体20に回転自在に支持されており、図1に示す如く上方の第2ガイド部材10aとの間で孔版原紙3をニップするガイド位置と、図2に示す如く上方の第2ガイド部材10aに対して下方に離間する離間位置との間で変移自在に設けられている。
【0033】
下方の第2ガイド部材10bと圧板22との間には引っ張りばね27が介在されており、この引っ張りばね27のばね力によって下方の第2ガイド部材10bはガイド位置側に付勢されている。尚、下方の第2ガイド部材10bは、図5に示すように、上方の第2ガイド部材10aが離間位置に変移された場合にあっても、ストッパ(図示しない)によってほぼガイド位置を保持するようになっている。
【0034】
圧板22には下方に突出する押圧突起22aが設けられており、この押圧突起22aは、図2に示すように、圧板22の閉位置で下方の第2ガイド部材10bを引っ張りばね27のばね力に抗して離間位置に変移させる。下方の第2ガイド部材10bは、図1に示すように、圧板22の開位置では引っ張りばね27のばね力によってガイド位置に変移する。つまり、下方の第2ガイド部材10bは、圧板22の開閉移動に連動するように構成されている。
【0035】
下方の第2ガイド部材10bの下方には溜め箱30が配置されている。溜め箱30の上面は、圧板22の開位置では下方の第2ガイド部材10bによって閉塞され、圧板22の閉位置では下方の第2ガイド部材10bが変移することによって開放される。この溜め箱30の下面には原紙吸引ファン31が設けられており、この原紙吸引ファン31によって孔版原紙3をスムーズに溜め箱30に収容するようになっている。
【0036】
原紙カッタ13は、一対の第2ガイド部材10a,10bと一対の第3ガイド部材12a,12bとの間に配置され、孔版原紙3を切断するものである。
【0037】
マスタブレーキパッド32は、圧板22に固定されており、圧板22が閉位置に位置する場合に孔版原紙3に所定の搬送抵抗を作用させるべくロール部3aに圧接するようになっている。
【0038】
原紙有無センサ33は、下方ガイド部材7の位置に配置されており、孔版原紙3の有無を検出するものである。この原紙有無センサ33の検出結果により、孔版原紙3の交換時期等を認識できるようになっている。
【0039】
原紙待機センサ34は、原紙カッタ13の下流側に配置されており、孔版原紙3の先端位置を検出するものである。この原紙待機センサ34の検出結果により、孔版原紙3のカット位置等を認識するようになっている。
【0040】
シャッタ35は、原紙待機センサ34の直ぐ下流に配置され、圧板22の閉位置では搬送経路Rを開放する待機位置に位置し、圧板22の開位置では搬送経路Rを塞ぐ位置に位置する。このシャッタ35により孔版原紙3の初期セット時において孔版原紙3の先端が必要以上に挿入される事態を防止するようになっている。
【0041】
次に、上記製版部2の製版動作を説明する。図2に示すように、圧板22が閉位置に位置され、孔版原紙3が搬送経路Rに沿って配置されている。この状態において、製版動作が選択されると、書き込みヘッド9とプラテンロール8が圧接され、このプラテンロール8が回転して孔版原紙3が搬送経路Rに沿って移動される。この移動される孔版原紙3に対して書き込みヘッド9が適所の位置に感熱穿孔することにより画像データに基づいた穿孔画像を形成する。画像形成された孔版原紙3の部分は溜め箱30に折り畳まれた状態で収容される。
【0042】
画像形成が完了すると、下方のロードロール11bが回転して溜め箱30内の孔版原紙3が搬送経路Rに沿って移動される。そして、搬送される孔版原紙3の先端がドラム5に巻き付け装着されると共に、この孔版原紙3の所定長さ下流側の部分を原紙カッタ13がカットする。カットした後も孔版原紙3のドラム5への巻き付け装着動作が続けられ、ドラム5に孔版原紙3が完全に装着されれば完了する。
【0043】
次に、原紙収容部4にセットした孔版原紙3が無くなり、新規の孔版原紙3を初期セット位置にセットする作業を説明する。先ず、図1に示すように、圧板22を開放位置に変移する。すると、図3に示すように、孔版原紙3の搬送経路Rの上方側が一部開放され、この開放スペースを利用して図示しない空ロール部を取り出す。
【0044】
次に、新しい孔版原紙3を原紙収容部4に収容し、収容した孔版原紙3の先端側を引き出す。この孔版原紙3の引き出し動作と並行し、また、相前後して上方の第2ガイド部材10aを図4のガイド位置から図5の離間位置に移動する。そして、孔版原紙3の引き出した先端側を下方の第2ガイド部材10bの上面に載置する。
【0045】
次に、上方の第2ガイド部材10aを図5の離間位置から図6のガイド位置に戻す。これによって、孔版原紙3の先端側が上下一対の第2ガイド部材10a,10bの間に挟持される。孔版原紙3の先端側に弛みや斜行等がなく孔版原紙3を搬送経路Rにセットしたら、図2に示すように、圧板22を閉位置に戻し、これで完了する。
【0046】
孔版原紙3は、プラテンロール8と書き込みヘッド9との間、及び、一対のロードロール11a,11bの間で対向及び圧接された状態で搬送経路Rに沿って配置される。また、下方の第2ガイド部材10bは、図2に示すように、押圧突起22aに押圧され、引っ張りばね27のばね力に抗して離間位置に変移される。
【0047】
上記した孔版原紙3の初期セット作業にあって、上方の第2ガイド部材10aをガイド位置から離間位置に変移し、この上方の第2ガイド部材10aの変移により下方の第2ガイド部材10bの上面に開放スペースが形成され、この開放スペースを利用して孔版原紙3の先端を下方の第2ガイド部材10bの上面に載置し、このように孔版原紙3を下方の第2ガイド部材10b上に載置した後に上方の第2ガイド部材10aを離間位置からガイド位置に戻せば孔版原紙3を初期セットできる。従って、孔版原紙3の操作としては上方に大きなスペースが開けられた下方の第2ガイド部材10bの上面に単に載置すれば良く、孔版原紙3の初期セット作業を簡単に行うことができる。
【0048】
上記実施形態では、上方の第2ガイド部材10aは、離間位置からガイド位置への移動軌跡が搬送経路の上流側より下流側に向かい、且つ、徐々に下方の第2ガイド部材10bに近づくように設定されている。従って、図5に示すように、孔版原紙3に先端カール部3bを有し、この先端カール部3bを矯正することなくする下方の第2ガイド部材10b上に載置した場合にあって、上方の第2ガイド部材10aを離間位置からガイド位置に戻すと、図6に示すように、上方の第2ガイド部材10aが孔版原紙3の先端カール部3bを矯正しつつ(先端カール部3bをカールしていない状態に均しつつ)ガイド位置に戻る。従って、孔版原紙3の先端カール部3bを直すことなく下方の第2ガイド部材10b上に載置しても適正な初期セットが可能である。以上より、孔版原紙3の先端がカール部分で折り曲がった状態でセットされることがなく、ジャミングの発生を確実に防止することができる。
【0049】
上記実施形態では、上方の第2ガイド部材10aの離間位置からガイド位置への移動軌跡は、上方の第2ガイド部材10aが印刷装置本体20に回転自在に支持されることによって円弧状の軌跡とされているので、所望の移動軌跡を実現するのに、印刷装置本体20に上方の第2ガイド部材10aを回転支持状態で取り付けすれば良いため、取付け構造が簡単である。
【0050】
上記実施形態では、上方の第2ガイド部材10aのガイド位置では、上下一対の第2ガイド部材10a,10bの間で孔版原紙3をニップするように設定されているので、初期セットを終えた孔版原紙3の先端は上下一対の第2ガイド部材10a,10bの間でニップされる。従って、孔版原紙3が低坪量のものである場合にも、若しくは、孔版原紙3に静電気やカールがある場合にも容易に抜け出ることがないため、孔版原紙3の初期セット作業が容易である。また、孔版原紙3の搬送先端側の弛みを取ったり、皺を取ったり、斜行を取ったりするために孔版原紙3を搬送方向の逆方向に引っ張っても孔版原紙3の先端が一対の第2ガイド部材10a,10b間より容易に抜け出ることがないため、容易に上述した弛み等を解消した初期セットができる。
【0051】
上記実施形態では、下方の第2ガイド部材10bは、圧板22の開閉移動に連動し、圧板22の開位置では孔版原紙3をニップするガイド位置に、圧板22の閉位置ではニップしない離間位置に位置するので、圧板22の開閉に伴ってユーザが下方の第2ガイド部材10bを所望の位置に変移させる操作を行う必要がない。そして、孔版原紙3の初期セット作業を簡単に行うことができ、且つ、孔版原紙3を搬送抵抗の少ない状態で搬送することができる。また、下方の第2ガイド部材10bの離間位置は、溜め箱30の入口を開放させる位置に設定されている。従って、下方の第2ガイド部材10bの離間位置への変移は、孔版原紙3のニップ解除と共に溜め箱30の開放とを行うようになっている。
【0052】
尚、前記実施形態では、上方の第2ガイド部材10aが印刷装置本体20に回転移動自在に設けられ、回転運動するように設定されているが、回転運動以外の運動、直線運動によって、或いは、直線運動と回転運動との混合運動によってガイド位置と離間位置との間を変移するように設定しても良い。
【0053】
また、前記実施形態では、上方の第2ガイド部材10aは、ユーザが手動でガイド位置と離間位置との間で変移するよう構成されているが、圧板22の開閉移動に連動して変移するように構成しても良い。つまり、圧板22が閉位置では上方の第2ガイド部材10aがガイド位置に、圧板22が開位置では上方の第2ガイド部材10aが離間位置に位置するようにする。このように構成すれば、ユーザが上方の第2ガイド部材10aの操作を行う必要がなく、孔版原紙3の初期セット作業がより簡単になる。但し、孔版原紙3の先端が上下一対の第2ガイド部材10a,10bの間に適正に挿入されたか否かを目視で確認できない。従って、孔版原紙3の初期セットを確実に行わせる場合には、上記実施形態の構成が好ましい。
【0054】
さらに、前記実施形態では、上方の第2ガイド部材10aは、孔版原紙3の幅方向の全域をガイドするよう設定されているが、孔版原紙3の幅方向に分割して設け、その一部のみがガイド位置と離間位置との間で変移するように構成しても良い。
【0055】
また、前記実施形態では、孔版印刷装置1は搬送経路Rの途中に溜め箱30を有するものであるが、溜め箱30を有しないものであっても本発明を略同様に適用できることは勿論である。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、孔版原紙の先端を上下一対のガイド部材間にまで挿入することで孔版原紙を初期セット位置とする孔版印刷装置において、上方のガイド部材は、下方のガイド部材との間で孔版原紙をガイドするガイド位置と下方のガイド部材より離間する離間位置との間で移動自在に設けられたので、孔版原紙を初期セットする際に、上方のガイド部材をガイド位置から離間位置に変移し、この上方のガイド部材の変移により下方のガイド部材の上面に開放スペースが形成され、この開放スペースを利用して孔版原紙の先端を下方のガイド部材上に載置し、このように孔版原紙を下方のガイド部材上に載置した後に上方のガイド部材を離間位置からガイド位置に戻せば孔版原紙を初期セットできる。これにより、孔版原紙の操作としては上方に開放スペースが開けられた下方のガイド部材の上面に単に載置すれば良く、孔版原紙の初期セット作業を簡単に行うことができる。
【0057】
請求項1の発明によれば、孔版原紙の先端が上方にカールした状態で載置した場合にあって、上方のガイド部材を離間位置からガイド位置に戻すと、上方のガイド部材が孔版原紙のカールを矯正しつつガイド位置に戻るため、孔版原紙の先端カールを直すことなく適正な初期セットが可能である。従って、孔版原紙の先端がカール部分で折り曲がった状態でセットされることがなく、ジャミングの発生を確実に防止することができる。
【0058】
請求項1の発明によれば、印刷装置本体に上方のガイド部材を回転支持状態で取り付けすれば良いため、取付け構造が簡単である。
【0059】
請求項2の発明によれば、上方のガイド部材のガイド位置では、上下一対のガイド部材の間で孔版原紙をニップするように設定されているので、初期セットを終えた孔版原紙の先端を上下一対のガイド部材の間でニップすることができる。従って、孔版原紙が低坪量のものである場合にも、若しくは、孔版原紙に静電気やカールがある場合にも容易に抜け出ることがないため、孔版原紙の初期セット作業が容易である。また、孔版原紙の搬送先端側の弛みを取ったり、皺を取ったり、斜行を取ったりするために孔版原紙を搬送方向の逆方向に引っ張っても孔版原紙の先端が一対のガイド部材間より容易に抜け出ることがないため、容易に上述した弛み等を解消した初期セットができる。
【0060】
請求項3の発明によれば、下方のガイド部材は、圧板の開閉によって連動移動し、圧板の開位置では孔版原紙をニップするガイド位置に、圧板の閉位置ではニップしない離間位置に位置するので、圧板の開閉に伴ってユーザが下方のガイド部材を所望の位置に変移させる操作を行う必要がない。そして、孔版原紙の初期セット作業を簡単に行うことができ、且つ、孔版原紙を搬送抵抗の少ない状態で搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、圧板が開位置に位置する製版部の側面図である。
【図2】本発明の一実施形態を示し、圧板が閉位置に位置する製版部の側面図である。
【図3】本発明の一実施形態を示し、孔版印刷装置の製版部の要部の斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態を示し、上方の第2ガイド部材がガイド位置に位置する状態を示す概略側面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示し、上方の第2ガイド部材を離間位置に変移し、孔版原紙の先端を下方の第2ガイド部材上に載置した状態を示す概略側面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示し、上方の第2ガイド部材を離間位置からガイド位置に戻した状態を示す概略側面図である。
【図7】従来例を示し、圧板が開位置に位置する製版部の側面図である。
【図8】従来例を示し、圧板が閉位置に位置する製版部の側面図である。
【図9】従来例を示し、(a)は一対の第1ガイド部材の側面図、(b)は一対の第1ガイド部材の間の孔版原紙を挿入した状態の側面図である。
【符号の説明】
1 孔版印刷装置
2 製版部
3 孔版原紙
8 プラテンロール
9 書き込みヘッド
10a 上方の第2ガイド部材(上方のガイド部材)
10b 下方の第2ガイド部材(下方のガイド部材)
22 圧板
R 搬送経路
Claims (3)
- 孔版原紙の搬送経路の一方側にプラテンロールを設け、前記孔版原紙の搬送経路の他方側に搬送経路の開閉が可能な圧板と前記孔版原紙への穿孔が可能な書き込みヘッドを設け、この書き込みヘッドが前記圧板の閉位置で前記プラテンロールと対向する位置に、前記圧板の開位置で前記プラテンロールの離間位置にそれぞれ変移すると共に、前記プラテンロール及び前記書き込みヘッドより搬送経路の下流位置に、搬送経路を構成する上下一対のガイド部材を設け、前記圧板を開位置として搬送経路の他方側を開放状態とし、前記孔版原紙の搬送先端側を搬送経路に沿って配置し、且つ、その搬送先端を前記下方のガイド部材上に載置し、前記上方のガイド部材を前記下方のガイド部材との間で前記孔版原紙をガイドするガイド位置に配置して前記孔版原紙を初期セット位置とする孔版印刷装置において、
前記上方のガイド部材は、前記下方のガイド部材の上方に配置された回転支持部を介して印刷装置本体に回転自在に支持され、前記下方のガイド部材より離間する離間位置とガイド位置との間で移動自在であると共に、ガイド位置において前記下方のガイド部材と平行になるように設けられ、
前記上方のガイド部材の離間位置からガイド位置への移動軌跡は、前記孔版原紙上を搬送経路の上流側より下流側に向かい、徐々に前記下方のガイド部材に近づく円弧状の軌跡とされている
ことを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項1記載の孔版印刷装置であって、
前記上方のガイド部材のガイド位置では、前記上下一対のガイド部材の間で前記孔版原紙をニップするように設定されたことを特徴とする孔版印刷装置。 - 請求項2記載の孔版印刷装置であって、
前記上方のガイド部材は、ユーザの手動により離間位置とガイド位置との間で変移し、
前記下方のガイド部材は、前記圧板の開閉移動に連動し、前記圧板の開位置では前記孔版原紙をニップするガイド位置に、前記圧板の閉位置ではニップしない離間位置に位置することを特徴とする孔版印刷装置。
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