JP4689253B2 - 孔版印刷機の製版装置 - Google Patents

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Description

本発明は孔版印刷機の製版装置に関するものである。
従来より、原紙収容部にロール状の孔版原紙を収容し、収容された孔版原紙を引き出して製版部により加熱穿孔して製版し、製版された孔版原紙を給版装置へ向けて搬送するとともに、給版装置によって孔版原紙を印刷装置に供給し、その一方で、給紙トレイから搬送した用紙を印刷装置に供給し、当該印刷装置において、孔版原紙の穿孔した部分にインキを透過させて用紙に転移するようにした、孔版印刷機が公知である。
上記孔版原紙は、和紙や不織布等のインク透過性の支持体に、ポリエステル等の熱可塑性プラスチックのフィルムを接着剤で貼り合せたものが一般的に使用されている。しかし、この原紙は、支持体にインクが吸収されるため無駄が多く、原紙が厚くなるので1ロール当たりの版数が少なくなる等の種々の問題が指摘されており、そのため、支持体を省略したフィルム単体の孔版原紙を用いる試みが種々なされている(例えば、下記特許文献1〜3)。
支持体の無いフィルム単体の孔版原紙は、素材の腰の弱さからシワや弛みを生じやすく、巻癖や内部応力によって先端部等がカールすることがあるため、製版装置に対して孔版原紙を初期セットするのが特に困難になる。
このため、下記特許文献1は、原紙収容部から給版装置への搬送経路を開閉自在に構成し、搬送経路を開放することによって、孔版原紙を初期セットし易くし、また、孔版原紙を搬送経路に挿入した後、孔版原紙の先端部を切断により整合するようにしている。
この技術の場合、搬送経路を開放することによって、シワや弛みを手で延ばしながら孔版原紙をセットできるという利点がある。しかし、先端部のカールについては手で延ばしてもすぐに戻ってしまうため、完全に抑制することができなかった。また、切断された孔版原紙の先端部を収集するために搬送ローラを逆回転する動作等を必要としているため、動作制御が複雑となり、収集した切り屑を取り除く必要があるため、作業者負担が増大するという問題もあった。
特許文献2は、ロール状の孔版原紙の先端部を、アーム状の挟持部材の先端で挟持し、挟持部材を横軸回りに揺動することによって孔版原紙を引き出し、所定のセット位置に位置づけるようにしている。この技術の場合、孔版原紙の先端部を挟持することによってカールの発生を抑制し、先端を挟持したまま孔版原紙を引き出すことによって、シワや弛みの発生も防止できる。しかし、挟持部材やその駆動機構等の存在によって部品点数が増加し、構造の複雑化やコスト増大を招くという欠点があった。
特許文献3は、特許文献1の技術と同様に、搬送経路を開放することによって孔版原紙をセットし易くし、搬送経路を閉じた後にカールした先端部をカットするものとなっている。このように、カールした先端部そのものをカットすることで、当該先端部にカールが残ることはないが、カットした孔版原紙を製版装置から取り除く作業が新たに必要になり、作業者負担が増大するという欠点がある。
また、特許文献3には、別の技術として、孔版原紙のカールした先端部を平板状のガイド板の搬送方向下流側端に引っ掛け、ガイド板からはみ出したカール部分をエア吸引によって引き延ばしながら、孔版原紙を逆搬送することで、孔版原紙の先端部を延ばした状態でガイド板上に位置づける方法も開示されている。しかし、この技術の場合、孔版原紙の先端部がガイド板上に完全に載ってしまうとエアの吸引はもはや作用しないため、カールが戻ってしまう恐れがあり、また、孔版原紙を逆搬送する動作が必要であるため、搬送ローラ等の制御が複雑になるとともに、初期セットに要する時間が長くなるという欠点がある。
特開平9−123580号公報 特開2000−211232号公報 特開2004−262125号公報
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、支持体の無いフィルムのみからなる腰の弱い孔版原紙であっても、簡素な構造により容易に、カールやシワ、弛みの無い状態で製版装置に初期セット等を行えるようにすることを目的とする。
請求項1記載の発明は、孔版原紙を原紙収容部に収容し、原紙収容部から引き出した孔版原紙を製版部により製版し、製版された孔版原紙を、搬送部により搬送路面を通過して被供給場所に搬送するようにした、孔版印刷機の製版装置であって、前記製版装置が、前記搬送路面に孔版原紙を吸着させて保持する原紙保持部を有しており、前記製版部が、孔版原紙を挟持して製版するプラテンローラ及びサーマルヘッドを有し、前記搬送部が、孔版原紙を挟持して搬送する一対の搬送部材を有しており、前記原紙保持部が、前記搬送路面に形成され、孔版原紙の先端部を位置づける吸着孔と、前記搬送路面の裏側から前記吸着孔を介して孔版原紙を吸引する吸引手段と、を有しており、前記プラテンローラ及び前記プラテンローラ側の搬送部材は、前記搬送路面と離接可能となっており、前記プラテンローラ及び前記プラテンローラ側の搬送部材が前記搬送路面から離隔すると、前記吸引手段が作動し、原紙収容部から引き出した孔版原紙の先端部を前記吸着孔によって前記搬送路面に吸着させた後、前記プラテンローラ及び前記プラテンローラ側の搬送部材が前記搬送路面に当接すると、前記プラテンローラと前記搬送部材との間で生じた孔版原紙の弛みを除去するように、前記プラテンローラを停止させた状態で前記搬送部材のみが駆動され、更に、弛み除去後に前記プラテンローラ及び前記搬送部材を駆動させ、孔版原紙の先端部が所定のセット位置に到達するまで孔版原紙を前記搬送路面に吸着したまま搬送させるようにしたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記吸着孔が、孔版原紙の全幅に対応して複数設けられており、前記吸着孔の開口率が、前記搬送路面の孔版原紙の幅方向中央部に対応する部位よりも幅方向両側部に対応する部位で高くなっていることを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記吸着孔の所定面積当たりの数量が、前記搬送路面の孔版原紙の幅方向中央部に対応する部位よりも幅方向両側部に対応する部位で、多く形成されていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記吸着孔の開口ピッチが、前記搬送路面の孔版原紙の幅方向中央部に対応する部位よりも幅方向両側部に対応する部位で、小さくなっていることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記搬送路面の裏側に吸引チャンバを備えており、前記吸着孔が、前記吸引チャンバ内に連通され、前記吸引手段が、前記吸引チャンバ内を負圧にするように該吸引チャンバに接続されており、前記吸引チャンバが、前記吸着孔よりも原紙搬送方向の上流側に、内部に孔版原紙を挿入可能な開口部を有していることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記吸引チャンバが、前記吸引手段により前記開口部から吸引した製版済の孔版原紙を一時的に貯留する機能を有していることを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記製版部が、互いに接離自在に設けられ且つ接触したときに孔版原紙を挟持して製版するプラテンローラ及びサーマルヘッドを有し、前記搬送部が、互いに接離自在に設けられ且つ接触したときに孔版原紙を挟持して搬送する一対の搬送部材を有し、プラテンローラとサーマルヘッド、及び、一対の搬送部材、を離反することによって、孔版原紙の搬送経路が開放可能に構成されていることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の発明において、孔版原紙を初期セットする場合において、搬送経路を開放した状態で原紙収容部から引き出した孔版原紙を挿入し、その後、搬送経路を閉じたときに、孔版原紙の先端部が前記一対の搬送部材に挟持されるようになっていることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項7又は8に記載の発明において、孔版原紙を初期セットする場合において、搬送経路を開放した状態で原紙収容部から引き出した孔版原紙を挿入し、その後、搬送経路を閉じた後に、プラテンローラと搬送部材との間で生じた孔版原紙の弛みを除去するように、プラテンローラを停止した状態で搬送部材のみを駆動し、更に、弛み除去後にプラテンローラ及び搬送部材を駆動して孔版原紙を搬送するように制御する、制御手段を備えていることを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項8記載の発明において、前記一対の搬送部材の一方が搬送路面を構成する路面板であり、搬送経路を閉じたとき、前記路面板を孔版原紙の搬送方向に移動することにより、孔版原紙の先端部が一対の搬送部材に挟持されるようになっていることを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項1に記載の発明において、孔版原紙の先端部が所定のセット位置に到達したことを検出する原紙先端検知センサーを備え、該原紙先端検知センサーの検出信号に基づき孔版原紙の搬送を停止し、孔版原紙の先端部を所定のセット位置に位置づけるように制御する、制御手段を備えていることを特徴としている。
請求項1の発明によれば、原紙収容部から引き出した孔版原紙を搬送路面に吸着することによって、カールやシワ、弛み等の無い状態で、孔版原紙の初期セットを容易に行えるようになる。
また、製版部と搬送部との間に原紙の弛みが生じていたとしても、これを取り除くことが可能となり、その後の搬送でシワ等が生じるのを防止することができる。
また、孔版原紙を搬送路面に吸着することによって、カールやシワ、弛み等の無い状態で、孔版原紙の初期セットや搬送を容易に行えるようになる。
また、搬送路面に対して孔版原紙を吸着させる構成を簡素な構造で実現できる。
請求項2の発明によれば、孔版原紙の全幅に対応して設けられた吸着孔によって、孔版原紙を確実に保持することができ、特に、孔版原紙の幅方向両側部に対応する部位の開口率を、幅方向中央部に対応する部位よりも高めることにより、孔版原紙のカールし易い部分をより確実に保持することができる。
請求項3及び4の発明によれば、請求項2の発明を簡単に実現できる。
請求項5の発明によれば、原紙保持部としての吸引手段を用いて、吸引チャンバ内に開口部から孔版原紙を吸引、挿入することができる。このため、例えば、製版動作中に、吸着孔よりも上流側の開口部を用いて孔版原紙を吸引チャンバ内に一時的に貯留したり、印刷装置への給版のために、下流側の開口部を用いて孔版原紙を吸引チャンバ内に挿入したりすることができる。
請求項6の発明によれば、吸引チャンバを、吸着孔を介して孔版原紙を保持するための中継空間として機能させるだけでなく、製版動作中等における孔版原紙の貯留部としても機能させることにより、吸引チャンバを兼用することができ、構造の簡素化、コストの低減を図ることができる。
請求項7の発明によれば、孔版原紙の初期セットの際に、搬送経路を開放することによって、孔版原紙の先端部をプラテンローラ及びサーマルヘッド間、一対の搬送部材間に挿入し易くなり、原紙保持部による保持も容易に行える。
請求項8の発明によれば、搬送経路を閉じることによって、原紙保持部により保持されてシワ等の無い状態の孔版原紙の先端部を、一対の搬送部材間に適切に挟持することができ、その後円滑に孔版原紙を搬送できるようになる。
請求項9の発明によれば、孔版原紙の初期セットの際に、プラテンローラと搬送部材との間に弛みが生じていたとしても、これを取り除くことが可能となり、その後の搬送でシワ等が生じるのを防止することができる。
請求項10の発明によれば、搬送経路を閉じたとき、路面板を搬送方向に移動することで、プラテンローラと搬送部材との間の孔版原紙の弛みを延ばすことができ、その後の搬送でシワ等が生じるのを防止することができる。
請求項11の発明によれば、孔版原紙の初期セットの際や、製版後の再セットの際に、孔版原紙の先端部を確実に所定のセット位置に位置づけることができる。
図1は本発明の第1の実施形態に係る製版装置、給版装置等を備えた孔版印刷機を模式的に示す正面断面図である。この孔版印刷機は、原紙収容部10内に保持されたロール状の孔版原紙17を引き出して製版するとともに搬送する製版装置11と、製版装置11から搬送された孔版原紙17を印刷装置12に供給する給版装置13と、印刷用紙を印刷装置12に搬送する給紙装置14と、印刷後の印刷用紙を排紙する排紙装置15と、印刷に使用された孔版原紙17を印刷装置12から回収する排版装置16等を備えている。
なお、本実施形態の孔版原紙17は、熱可塑性樹脂フィルム材のみから構成されたもの、例えば、厚さが約10μmのポリエステルフィルム材等が用いられる。但し、ポリエチレン樹脂フィルム材、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム材等の他の素材のフィルム材を用いてもよく、熱可塑性樹脂フィルム材と、和紙や不織布等のインク透過性の支持体とを張り合わせてなるものを用いてもよい。
〔印刷装置12の構成〕
印刷装置12は、2つのローラ18を有する複胴式の孔版装着体19を備えており、給版装置13から給版されてきた孔版原紙17が、挟持部材20によって挟持されて孔版装着体19に巻装される。複胴式の孔版装着体19は、上下に間隔をあけて並設された2つの前記ローラ18と、各ローラ18の両側にローラ18と同軸状に設けられたプーリー(図示せず)と、両ローラ18の同じ側の2つのプーリーに掛け渡された無端ベルト21(一方のみ図示)と、を備えており、製版後の孔版原紙17が2つのローラ18に沿って掛け渡されて巻装されるようになっている。
そして、挟持部材20は、孔版原紙17の巻装方向(矢印B方向)に対する直交方向に沿って、両無端ベルト間に架設されており、孔版原紙17の先端部と後端部とをそれぞれ挟持するために、2箇所に設けられている。
〔製版装置11の構成〕
図2は、製版装置及び給版装置の斜視図、図3は、同正面断面図である。製版装置11は、装置枠体22と、原紙収容部10と、製版部24と、搬送部25と、貯留部26と、を備えて構成されており、装置枠体22は、前後の縦壁27と、開閉自在な上カバー28とを有している。原紙収容部10、製版部24及び搬送部25は、この順番で図3の左から右へ並んで配置され、貯留部26は、搬送部25の下側に配置されている。また、各部は、前後の縦壁27間に配置されている。図3中の矢印Xは、孔版原紙17の搬送方向を示しており、従って、同図の左側が搬送方向の上流側、右側が下流側となっている。
原紙収容部10は、前後立壁29、左右立壁30A,30B及び底壁31を有し、上方が開放された形態である。前後立壁29、左立壁30A及び底壁31は一体に形成され、収容部材を構成している。収容部材は、前後縦壁27間に架設された支持基台32に左右移動自在に支持され、図3の右方向(搬送方向X)に付勢されている。原紙収容部10の右立壁30Bは、前後縦壁27間に架設されている。孔版原紙17は、前後左右立壁29,30A,30Bの間に挿入され、保持されるようになっている。
製版部24は、サーマルヘッド33とプラテンローラ34とを備えている。サーマルヘッド33は、前後縦壁27に架設された支持ロッド35にブラケット36を介して支持されており、プラテンローラ34は、前後方向の軸心を有し、サーマルヘッド33の上面に接するように配置されている。
搬送部25は、路面板37と、この路面板37の上方に配置された搬送ローラ38A,38Bと、を有している。路面板37は、平坦な上面が水平に配置され、前後の縦壁27間に架設されている。
搬送ローラ38A,38Bは、前後方向の軸心を有する所謂スポンジローラとされ、その外周部が路面板37の上面に接している。また、搬送ローラ38A,38Bは、左右に2つ設けられており、双方が路面板37の上面に接触している。
プラテンローラ34と搬送ローラ38A,38Bとは、上カバー28に回転自在に支持されている。具体的に、上カバー28は、下方が開放した略箱形に形成されており、各ローラ34,38の軸の両端部が、上カバー28の前後壁に回転自在に支持されている。また、上カバー28は、右側の搬送ローラ38Bの軸39を支点として前後の縦壁27に揺動自在に支持されている。
そして、図2に示すように、上カバー28を上方に揺動して開くと、プラテンローラ34がサーマルヘッド33から上方に離反するとともに、左側の搬送ローラ38Aが路面板37から上方に離反し、孔版原紙17の搬送経路40が開放されるようになっている。逆に、上カバー28を下方に揺動して閉じると、プラテンローラ34がサーマルヘッド33に接触するとともに、搬送ローラ38Aが路面板37に接触する。右側の搬送ローラ38Bは、上カバー28の開閉に関わらず路面板37に接触している。
上カバー28の開閉は、図示しない上カバー開閉検知センサー84によって検出されるようになっている。また、上カバー28の自由端側内部には、ハンドレバー41付きのフック部材42が回動自在に設けられており、該フック部材42は、上カバー28を閉じたときに前後縦壁27に設けられたフック受43に係合し、上カバー28がロックされる。また、フック部材42は、ハンドレバー41を押すことによってフック受43から外れ、上カバー28が開放可能となる。
左右の搬送ローラ38A,38Bは、軸方向の一端部で巻掛伝導具44によって連結され、駆動モーター等の搬送ローラ駆動部45(図12)により連動して回転駆動されるようになっている。また、プラテンローラ34は、駆動モーター等のプラテンローラ駆動部47(図12)により、ベルト伝動機構48及びギヤ機構49を介して回転駆動されるようになっている。少なくとも搬送ローラ駆動部45には、ステッピングモーターが用いられており、回転角度に比例する回転パルスが出力されるようになっている。
原紙収容部10から引き出された孔版原紙17は、各ローラ34,38の回転により、プラテンローラ34とサーマルヘッド33の間、搬送ローラ38A,38Bと路面板37の間の搬送経路40を通って、図3の左から右へと搬送方向Xに搬送される。ここで、搬送ローラ38A,38B及び路面板37は、孔版原紙17を上下から挟持して搬送する搬送部材を構成し、路面板37は、搬送路面として搬送経路40の一部を構成している。
貯留部26は、路面板37の裏面側(下方側)に配置された吸引チャンバ50と、吸引チャンバ50内を負圧にするように接続されたブロア等の吸引手段51と、を有している。吸引チャンバ50は、前後の縦壁27と、前後縦壁27の間に架設された左右壁52、53と、底壁54と、を有しており、更に、路面板37が吸引チャンバ50の上壁を構成する一構成部材となっている。路面板37の左右両端と左右壁52,53の上端とは間隔があけられており、この間隔により形成された第1,第2開口部55,56から吸引チャンバ50内に孔版原紙17を挿入できるようになっている。吸引手段51は、吸引ファン57(図6)と、駆動モーター等の吸引ファン駆動部58(図12)とを有し、吸引チャンバ50のチャンバ底壁54に接続されている。
製版装置11は、更に、原紙保持部59を備えている。この原紙保持部59は、搬送経路40を通って搬送される孔版原紙17を、延ばした状態(カールやシワ、弛みの無い状態)に保持するものであり、前記路面板37に形成された吸着孔60と、吸着孔60を介して孔版原紙17を路面板37の上面(搬送路面)に吸着する吸引手段51とを有している。
図4は、路面板37に形成された吸着孔60の平面図であり、路面板37には、複数の吸着孔60が孔版原紙17の幅方向(搬送方向Xに直交する方向)に沿って一列に形成されている。吸着孔60が形成されている範囲は、孔版原紙17の全幅に対応している。各吸着孔60の間隔(開口ピッチP)は一定である。また、図3に示すように、吸着孔60は、左右搬送ローラ38A,38Bの間に形成され、図2に示すように、上カバー28を開くことによって露出するようになっている。
吸引手段51は、前記貯留部26の吸引手段51と兼用されている。したがって、吸引手段51は、吸引チャンバ50の内部空間を中継して吸着孔60から孔版原紙17を吸引する。
製版装置11は、上記以外に次の構成を備えている。図6は、製版装置11を模式的に示した正面断面図であり、右側の搬送ローラ38Bの右方には、搬送された孔版原紙17を切断する切断具61が設けられ、その右側には、孔版原紙17の先端位置を検出する原紙先端検知センサー62が設けられている。切断具61としては、回転刃タイプ、ギロチンタイプ等が採用され、駆動モーター等の原紙切断駆動部63(図12)によって駆動される。原紙先端検知センサー62は、製版装置11に孔版原紙17を初期セットする場合や製版終了後に再セットする場合等、孔版原紙17の先端位置を検出する。プラテンローラ34と左側の搬送ローラ38Aとの間には、これらの間の孔版原紙17の張り具合(弛み具合)を検知する原紙張り検知センサー64(図12)が設けられている。
〔給版装置13の構成〕
図2及び図3に示すように、給版装置13は、吸引チャンバ50内に配設された給版部材65と、この給版部材65を作動する作動機構66とを有している。給版部材65は、水平に配置された平板材であり、その幅が、孔版原紙17の幅と同じか大きく形成されている。給版部材65の前後端部は、前後縦壁27に形成された左右方向のガイド溝68に左右移動自在に案内されており、左方に移動したときに、給版部材65全体が吸引チャンバ50内に収まり、右方に移動したときに、先端が吸引チャンバ50の第2開口部56から突出するようになっている。
図5は、給版部材65を左右移動させる作動機構66を示す斜視図であり、作動機構66は、給版部材65を上端部にて支持する支持ブラケット69と、支持ブラケット69の下端に一端が連結された作動アーム70と、作動アーム70の他端に一端が連結された回動アーム71と、回動アーム71の他端に連結された水平方向の回動軸72と、を有している。支持ブラケット69の上部は縦壁27のガイド溝68を貫通している。
回動軸72は、図示しない駆動モーター等の給版部材駆動部73(図12)に接続されており、該駆動部73によって回動軸72を矢印Cのように回動させると、作動アーム70が矢印Dのように移動し、支持ブラケット69及び給版部材65が矢印Eのように移動し、該給版部材65が吸引チャンバ50から突出する。更に、回動軸72を同方向に回動させると、作動アーム70が反D方向に移動し、支持ブラケット69及び給版部材65が反矢印E方向に移動し、給版部材65が吸引チャンバ50内に後退するようになっている。
給版装置13は、更に、吸引チャンバ50、吸引手段51、第2開口部56等により構成された吸引部74を備えている。吸引部74は、路面板37の右端からはみ出した孔版原紙17の先端部を、吸引手段51により下方(搬送方向Xに交差する方向)に吸引し、当該先端部を第2開口部56を介して吸引チャンバ50内に挿入するようにしており(図9)、給版部材65を第2開口部56から突出したときに、給版部材65に孔版原紙の先端を係止できるようにしている。
なお、図3に示すように、吸引チャンバ50の右壁53は、上端部が右斜め上に傾斜している。この傾斜部分75の上面は、第2開口部56から挿入された孔版原紙17の先端部を、反搬送方向に略折り返す(90°以上折り返す)ようにガイドするガイド面を構成しており、これにより、給版部材65を突出したときに確実に孔版原紙17の先端部に係止できるようになっている。
〔製版及び給版装置11,13の制御手段の構成〕
図12は、製版装置11及び給版装置13の制御手段の構成を示すブロック図であり、装置全体の制御を統括するCPU76には、操作者が指示を与えるための操作入力部77と、制御プログラムを記憶しているROM78と、一時的にデータを記憶するためのRAM79が接続されている。
また、CPU76には、上カバー開閉検知センサー84と、孔版原紙17の原紙先端検知センサー62と、孔版原紙17の張り(弛み)を検出する原紙張り検知センサー64と、吸引ファン駆動部58と、搬送ローラ駆動部45と、プラテンローラ駆動部47と、原紙切断駆動部63と、給版部材駆動部73とが接続されている。
〔孔版原紙17の初期セット動作〕
次に、孔版原紙17を製版装置11に初期セットする動作について、図6〜図8、図13、図14を参照して説明する。図6〜図8は、製版装置及び給版装置を模式的に示す正面図であり、図13は、孔版原紙ロールの初期セット動作のフローチャート、図14は、同タイムチャートである。タイムチャートには、対応するフローチャートの各行程(ステップS)も示している。
ステップS1において、新しい孔版原紙17のロールを原紙収容部10にセットし、ステップS2において、図6に示すように上カバー28を開ける。すると、ステップ3において、上カバー開閉検知センサー84(図12)が、上カバー28の開放を検出する。CPU(図12)は、その検出信号に基づいて吸引ファン57を駆動し、これによって吸引チャンバ50内が負圧になる。
ステップS3において、図6に示すように、原紙収容部10内の孔版原紙17を引き出し、路面板37の吸着孔60が形成された位置(手動セット位置)W1に、孔版原紙17の先端部を位置づける。この際、吸引手段51が作動しているので、吸着孔60を介して孔版原紙17の先端部が吸引され、路面板37の上面に吸着により保持される。
ステップS4において、上カバー28を閉じると、上カバー開閉検知センサー84がそのことを検出し、ステップS5において、CPU76は、その検出信号に基づき、搬送ローラ38A,38Bを駆動する。この際、プラテンローラ34は停止したままであるので、図7に示すように、プラテンローラ34と搬送ローラ38A,38Bとの間で孔版原紙17が弛んでいる場合には、その弛み17aが解消され、張った状態になる。
ステップS5において、張り検知センサー64(図12)が孔版原紙17の張りを検出すると、ステップS6において、CPU76は、その検出信号に基づきプラテンローラ34を駆動する。これにより、プラテンローラ34と搬送ローラ38A,38Bとの双方で孔版原紙17が搬送される。この搬送の間も、吸引手段51は駆動しているため、孔版原紙17は路面板37上面に吸着されながら搬送される。
ステップS7において、孔版原紙17の先端部が所定の初期セット位置W2(図8)に到達したかどうかが原紙先端検知センサー62によって検出され、到達が検出されると、ステップS8において、吸引ファン57、搬送ローラ38A,38B、プラテンローラ34が停止され、初期セットが完了する。
以上の初期セット動作において、原紙収容部10から引き出された孔版原紙17の先端部は、吸着孔60を介して路面板37に吸着されるようになっているので、カールやシワ、弛みの無い状態で路面板37上に沿わせて保持することができ、その後の搬送も良好に行えるようになっている。
また、上カバー28を開くことによって搬送経路40を開放し、孔版原紙17を挿入した後上カバー28を閉じたとき、プラテンローラ34と搬送ローラ38Aとの間の弛みを除去するように搬送ローラ38A,38B及びプラテンローラ34を動作制御しているので、その後の搬送でシワ等が生じるのを防止することができる。
〔印刷時の製版及び給版装置11,13の動作〕
以上の動作によって孔版原紙17が初期セットされた後、通常の印刷が行われる。以下、図8〜図11、図15、図16を参照して、通常の印刷を行う場合における製版装置11及び給版装置13の動作を説明する。図8〜図11は、製版装置11及び給版装置13を模式的に示す正面図であり、図15は、製版及び給版の動作フローチャート、図16は、同タイムチャートである。
孔版原紙17は、図8に示すように、先端部が所定の初期セット位置W2に位置づけられている。図15及び図16のステップS11において、製版開始の操作入力があると、ステップS12において、吸引ファン57、搬送ローラ38A,38B、プラテンローラ34を駆動し、サーマルヘッド33において孔版原紙17の加熱穿孔を開始する。
ステップS13において、所定長さ分製版されたかどうかが判断され、製版されると、ステップS14において、搬送ローラ38A,38Bの駆動を停止する。この際、吸引ファン57が駆動しているため、孔版原紙17の先端部は、図9に示すように、路面板37の右端から下方に吸引され、第2開口部56から吸引チャンバ50内に挿入される。このように孔版原紙17の先端部を吸引することによって、当該先端部のシワや弛み、カールが引き延ばされる。なお、この場合の「所定長さ分」とは、次に説明する給版動作において、給版部材65が孔版原紙17に係止するために必要な長さである。
孔版原紙17が、所定長さ分製版されたかどうかは、搬送ローラ38A,38Bの回転を検出することによって判断される。すなわち、搬送ローラ38A,38Bを駆動する搬送ローラ駆動部45にはステッピングモータが用いられており、製版開始の操作入力により、CPU76の内部カウンタをリセットし、搬送ローラ駆動部45の回転パルスのカウントを開始する。そして、所定の回転パルスがカウントされると、所定長さ分の製版が行われたと判断し、搬送ローラ駆動部45を停止する。
また、ステップS14において、図10に示すように、給版装置13が駆動し、給版部材65が孔版原紙17に係止しながら第2開口部56から突出する。給版部材65に係止した孔版原紙17は、印刷装置12における孔版装着体19の一対の挟持部材20に挿入され、挟持される。その後、ステップS15において、給版部材65が後退し、ステップS16において、搬送ローラ38A,38Bが再度駆動されるとともに孔版装着体19が回転駆動され、製版後の孔版原紙17が孔版装着体19に装着される。
上記給版装置13において、孔版原紙17の先端は、吸引ファン57により吸引されることでシワやカールが引き延ばされており、この状態で給版部材65を突出し、孔版原紙17に係止することにより、簡単且つ確実に孔版装着体19に供給できる。また、孔版原紙の先端部を吸引するだけシワ等を取り除くことができるので、従来のような複雑な構造や機構は不要であり、構造の簡素化、コスト低減が図れるようになっている。
上記ステップS14及びS15の間、搬送ローラ38A,38Bは停止しているが、プラテンローラ34は駆動し、サーマルヘッド33による加熱穿孔(製版)は継続して行われている。このため、プラテンローラ34を過ぎた製版後の孔版原紙17は、図10に示すように、吸引ファン57によって吸引チャンバ50の上流側の第1開口部55から吸引チャンバ50内に挿入され、該吸引チャンバ50内に一時的に貯留される。
上記吸引ファン57(吸引手段51)は、上述の原紙保持部59と貯留部26との双方で用いられており、部品の兼用を行うことによって、構造の簡素化、コスト低減が図られている。また、吸引チャンバ50も、原紙保持部59における吸着孔60と吸引手段51との間の中継空間としての機能と、孔版原紙17の貯留空間としての機能とを兼備しており、同様に、構造の簡素化とコスト低減に寄与している。
さらに、吸引ファン57(吸引手段51)及び吸引チャンバ50は、前述したように給版装置13の構成要素としても用いられており、この部品の兼用によっても一層の構造の簡素化、コンパクト化、コスト低減が可能となっている。
その後、ステップS17において、全画像の製版が完了したか否かが判別され、製版が完了すると、ステップS18において、所定長さ分搬送されたかが判別される。全画像の製版が完了し、所定長さ分搬送されると(図11)、ステップS19において孔版装着体19、搬送ローラ38A,38B、プラテンローラ34の駆動が停止される。なお、図示は省略しているが、ステップS17、S18の間では、吸引チャンバ50内に貯留された製版済の孔版原紙17を引き出すため、プラテンローラ34よりも搬送ローラ38A,38Bの回転速度を速くしたり、一時的にプラテンローラ34を停止し、搬送ローラ38A,38Bのみを駆動したりする制御等が行われる。
ステップS20において、切断具61により孔版原紙17が切断され、ステップS21において、孔版装着体19が回転駆動され、1版分の孔版原紙17が孔版装着体19に装着される。その後ステップS22において、搬送ローラ38A,38B及びプラテンローラ34を再度駆動し、搬送経路40上に残った孔版原紙17を搬送する。
ステップS23において、孔版原紙17の先端部が所定のセット位置W2に到達したかどうかが原紙先端検知センサー62によって検出され、到達が検出されると、ステップS24において、吸引ファン57、搬送ローラ38A,38B、プラテンローラ34を停止する。これによって、図8に示した初期セット状態に戻る。
継続して印刷を行う場合には、前の孔版原紙17を排版装置16により除去したあと、上記と同様の動作を繰り返し行う。
〔他の実施形態〕
図17及び図18は、原紙保持部59における吸着孔60の第2,第3の実施形態を示している。いずれの例も、路面板37の、孔版原紙17の幅方向中央部に対応する部位よりも、幅方向両側部に対応する部位で、吸着孔60の開口率を高くしたものである。
具体的に、図17に示す第2実施形態では、吸着孔60の開口ピッチが、幅方向中央部(P1)よりも幅方向の両側部(P2)で小さくなっている。図18に示す第3実施形態では、吸着孔60の所定面積当たりの数量が、幅方向中央部よりも幅方向両側部で多くなっている。
このように構成したのは、孔版原紙17は、先端の幅方向両側部で最もカールしやすく、この幅方向の両側部に対応する吸着孔60の開口率を高めることにより、カールし易い部分をより確実に保持できるからである。なお、開口率は、吸着孔60の孔サイズを変化させることによって、変化させることも可能である。
図19及び図20は、本発明の第4実施形態に係る製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図であり、図19は上カバー開いた状態、図20は上カバーを閉じた状態である。図21は、第4の実施形態における路面板(搬送路面)に形成された吸着孔の平面図である。
本実施形態では、上カバー28の揺動支点82が、右側の搬送ローラ38Bの軸39上ではなく、上カバー28を閉じた状態で、軸39よりも搬送方向下流側に配置されている。そして、上カバー28を開くと、図19に示すように、左右双方の搬送ローラ38A,38Bが路面板37から上方に離反するようになっている。路面板37に形成された吸着孔60は、図21に示すように、上カバー28を閉じたときに、右側の搬送ローラ38Bの下側に位置するように配置されている。
したがって、孔版原紙17を初期セットする場合に、上カバー28を開放し、孔版原紙17の先端部を吸着孔60を介して路面板37に吸着させ、上カバー28を閉じると、孔版原紙17の先端部は、左側の搬送ローラ38Aだけでなく、右側の搬送ローラ38Bによっても、路面板37との間で挟持される。
このため、原紙保持部59により保持されてシワ等の無い状態の孔版原紙17の先端部を、両搬送ローラ38A、38Bと路面板37との間に適切に挟持することができ、両搬送ローラ38A,38Bの駆動によって円滑に孔版原紙17を搬送できるようになる。
図22及び図23は、本発明の第5の実施形態に係る製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図であり、図22は、上カバーを開いた状態、図23は上カバーを閉じた状態である。図24及び図25は、第5の実施形態における路面板の移動機構を模式的に示す正面断面図であり、図24は、上カバーを開いた状態、図25は上カバーを閉じた状態である。
本実施形態では、上カバー28を開いた状態で、搬送経路40を構成する路面板37が、搬送方向Xの上流側にあり、上カバー28を閉じることによって、路面板37が搬送方向X下流側に移動し、製版時の正規位置に配置されるようになっている。
具体的には、図24及び図25に示すように、路面板37は、製版装置11の装置枠体22等に対して搬送方向Xに往復移動自在に支持され、上カバー28の揺動軸心上には、上カバー28の回動に伴って回動するピニオン80が設けられ、路面板37には、ピニオン80に噛み合うラック81が設けられている。従って、上カバー28を開放するとピニオン80が回転し、ラック81とともに路面板37が搬送方向Xの上流側(反搬送方向)へ移動し、上カバー28を閉じると、路面板37が搬送方向Xの下流側に移動するようになっている。吸引チャンバ50の第1開口部55は、路面板37の反搬送方向Xへの移動を許容する空間を形成している。
したがって、本実施形態では、孔版原紙17の初期セットを行う場合に、上カバー28を開放し、孔版原紙17の先端部を路面板37の吸着孔60に吸着させ、上カバー28を閉じると、路面板37が搬送方向Xの下流側に移動し、孔版原紙17の先端部が、路面板37に吸着されたまま下流側に引っ張られ、右側の搬送ローラ38Bと路面板37との間に差し込まれるようになっている。
本実施形態によれば、路面板37の移動により孔版原紙17が搬送方向X下流側に引っ張られるため、図7に示したような、プラテンローラ34と搬送ローラ38Aとの間の孔版原紙17の弛み17aの発生を防止できるようになっている。なお、孔版原紙17の弛み17aは、ピニオン80の径を選択して路面板37の移動距離を最適な距離にすることにより、発生させないようにすることができる。
また、上カバー28を閉じることによって、孔版原紙17の先端部を両搬送ローラ38A,38Bと路面板37との間に適切に挟持できるため、その後の搬送を、シワ等を生じることなく円滑に行えるようになっている。
なお、上カバー28の開閉に伴って路面板37を搬送方向Xに移動させる構成は、上記以外にも、種々採用できる。例えば、路面板37をモーター等の駆動手段により単独で移動可能に構成し、上カバー28の開閉を、開閉検知センサー84で検知するとともに、この検知に基づいて駆動手段を駆動し、路面板37を移動させるようにすることができる。このように、単独の駆動手段を採用することにより、孔版原紙17の弛み17aを発生させないようにする路面板37の移動距離の制御が容易となる。
また、本実施形態では、第4実施形態のように、上カバー28の揺動軸心82(図20)を、右側の搬送ローラ38Bよりも搬送方向Xの下流側に配置することができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更可能である。例えば、上記実施形態では、印刷装置12の孔版装着体19として複胴式のものを示したが、単胴式とすることができる。
搬送部25は、一対の搬送部材としての搬送ローラ38A,38Bと路面板37との間に孔版原紙17を挟持して搬送するものとなっているが、路面板37とは別に下側の搬送ローラを設けて、上下の搬送ローラで孔版原紙17を挟持して搬送するようにしてもよい。
原紙保持部59の吸着孔60は、孔版原紙17の全幅に対応して設けるに限らず、幅方向両側部のみに対応して設けることもできる。
本発明は、孔版印刷機、主として、フィルム単体の孔版原紙を用いた孔版印刷機に有効に利用できる。
本発明の第1の実施形態に係る製版装置、給版装置等を備えた孔版印刷機を模式的に示す正面断面図である。 製版装置及び給版装置の斜視図である。 同正面断面図である。 路面板(搬送路面)に形成された吸着孔の平面図である。 給版部材を移動させる作動機構を示す斜視図である。 製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 製版及び給版装置の制御手段の構成を示すブロック図である。 孔版原紙ロールの初期セット動作のフローチャートである。 同タイムチャートである。 製版及び給版の動作フローチャートである。 同タイムチャートである。 第2の実施形態に係る路面板(搬送路面)に形成された吸着孔の平面図である。 第3の実施形態に係る路面板(搬送路面)に形成された吸着孔の平面図である。 第4の実施形態に係る製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 第4の実施形態に係る製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 第4の実施形態における路面板(搬送路面)に形成された吸着孔の平面図である。 第5の実施形態に係る製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 第5の実施形態に係る製版装置及び給版装置を模式的に示す正面断面図である。 第5の実施形態における路面板の移動機構を模式的に示す正面断面図である。 第5の実施形態における路面板の移動機構を模式的に示す正面断面図である。
10 原紙収容部
11 製版装置
12 印刷装置
13 給版装置
17 孔版原紙
19 孔版装着体
24 製版部
25 搬送部
26 貯留部
33 サーマルヘッド
34 プラテンローラ
35 支持ロッド
36 ブラケット
37 路面板
38 搬送ローラ
40 搬送経路
44 巻掛伝導具
45 搬送ローラ駆動部
47 プラテンローラ駆動部
50 吸引チャンバ
51 吸引手段
55 第1開口部
56 第2開口部
59 原紙保持部
60 吸着孔
62 原紙先端検知センサー

Claims (11)

  1. 孔版原紙を原紙収容部に収容し、原紙収容部から引き出した孔版原紙を製版部により製版し、製版された孔版原紙を、搬送部により搬送路面を通過して被供給場所に搬送するようにした、孔版印刷機の製版装置であって、
    前記製版装置が、前記搬送路面に孔版原紙を吸着させて保持する原紙保持部を有しており、
    前記製版部が、孔版原紙を挟持して製版するプラテンローラ及びサーマルヘッドを有し、前記搬送部が、孔版原紙を挟持して搬送する一対の搬送部材を有しており、
    前記原紙保持部が、前記搬送路面に形成され、孔版原紙の先端部を位置づける吸着孔と、前記搬送路面の裏側から前記吸着孔を介して孔版原紙を吸引する吸引手段と、を有しており、
    前記プラテンローラ及び前記プラテンローラ側の搬送部材は、前記搬送路面と離接可能となっており、
    前記プラテンローラ及び前記プラテンローラ側の搬送部材が前記搬送路面から離隔すると、前記吸引手段が作動し、
    原紙収容部から引き出した孔版原紙の先端部を前記吸着孔によって前記搬送路面に吸着させた後、前記プラテンローラ及び前記プラテンローラ側の搬送部材が前記搬送路面に当接すると、前記プラテンローラと前記搬送部材との間で生じた孔版原紙の弛みを除去するように、前記プラテンローラを停止させた状態で前記搬送部材のみが駆動され、更に、弛み除去後に前記プラテンローラ及び前記搬送部材を駆動させ、孔版原紙の先端部が所定のセット位置に到達するまで孔版原紙を前記搬送路面に吸着したまま搬送させるようにしたことを特徴とする製版装置。
  2. 前記吸着孔が、孔版原紙の全幅に対応して複数設けられており、前記吸着孔の開口率が、前記搬送路面の孔版原紙の幅方向中央部に対応する部位よりも幅方向両側部に対応する部位で高くなっている、請求項1記載の孔版印刷機の製版装置。
  3. 前記吸着孔の所定面積当たりの数量が、前記搬送路面の孔版原紙の幅方向中央部に対応する部位よりも幅方向両側部に対応する部位で、多く形成されている、請求項2記載の孔版原紙の製版装置。
  4. 前記吸着孔の開口ピッチが、前記搬送路面の孔版原紙の幅方向中央部に対応する部位よりも幅方向両側部に対応する部位で、小さくなっている、請求項2記載の孔版印刷機の製版装置。
  5. 前記搬送路面の裏側に吸引チャンバを備えており、
    前記吸着孔が、前記吸引チャンバ内に連通され、前記吸引手段が、前記吸引チャンバ内を負圧にするように該吸引チャンバに接続されており、
    前記吸引チャンバが、前記吸着孔よりも原紙搬送方向の上流側に、内部に孔版原紙を挿入可能な開口部を有している、請求項1記載の孔版印刷機の製版装置。
  6. 前記吸引チャンバが、前記吸引手段により前記開口部から吸引した製版済の孔版原紙を一時的に貯留する機能を有している、請求項5記載の孔版印刷機の製版装置。
  7. 前記製版部が、互いに接離自在に設けられ且つ接触したときに孔版原紙を挟持して製版するプラテンローラ及びサーマルヘッドを有し、
    前記搬送部が、互いに接離自在に設けられ且つ接触したときに孔版原紙を挟持して搬送する一対の搬送部材を有し、
    プラテンローラとサーマルヘッド、及び、一対の搬送部材、を離反することによって、孔版原紙の搬送経路が開放可能に構成されている、請求項1記載の孔版印刷機の製版装置。
  8. 孔版原紙を初期セットする場合において、
    搬送経路を開放した状態で原紙収容部から引き出した孔版原紙を挿入し、その後、搬送経路を閉じたときに、孔版原紙の先端部が前記一対の搬送部材に挟持されるようになっている、請求項7記載の孔版印刷機の製版装置。
  9. 孔版原紙を初期セットする場合において、
    搬送経路を開放した状態で原紙収容部から引き出した孔版原紙を挿入し、その後、搬送経路を閉じた後に、プラテンローラと搬送部材との間で生じた孔版原紙の弛みを除去するように、プラテンローラを停止した状態で搬送部材のみを駆動し、更に、弛み除去後にプラテンローラ及び搬送部材を駆動して孔版原紙を搬送するように制御する、制御手段を備えている、請求項7又は8に記載の孔版印刷機の製版装置。
  10. 前記一対の搬送部材の一方が搬送路面を構成する路面板であり、
    搬送経路を閉じたとき、前記路面板を孔版原紙の搬送方向に移動することにより、孔版原紙の先端部が一対の搬送部材に挟持されるようになっている、請求項8記載の孔版印刷機の製版装置。
  11. 孔版原紙の先端部が所定のセット位置に到達したことを検出する原紙先端検知センサーと、該原紙先端検知センサーの検出信号に基づき孔版原紙の搬送を停止し、孔版原紙の先端部を所定のセット位置に位置づけるように制御する、制御手段と、を備えている、請求項1に記載の孔版印刷機の製版装置。
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