JP4676008B2 - 電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートパイプを有する電子機器に関する。
パーソナルコンピュータのような電子機器は、例えば複数の発熱体を搭載している。特許文献1は、複数の発熱体を冷却する放熱構造を備えた電子機器を開示している。この電子機器は、冷却ファンに向かい合う放熱器と、第1の発熱体の熱を前記放熱器に輸送する第1のヒートパイプと、第2の発熱体の熱を前記放熱器に輸送する第2のヒートパイプとを備える。
特開2007−34699号公報
しかしながら、特許文献1に示すような従来の技術では、ヒートパイプの取り外し作業の効率化について考慮がなされていない。例えばヒートパイプは粘着性を有した伝熱部材などで発熱部品等に接着されるため、当該ヒートパイプを取り外す場合には伝熱部材近傍にかかる負荷を効率よく分散させなくては、ヒートパイプが変形して伝熱性能が下がる可能性がある。
本発明の目的は、ヒートパイプの取り外し作業の効率を向上することができる電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る電子機器は、筺体と、前記筺体内に収納された回路基板と、前記回路基板に実装された発熱体と、熱部と、この放熱部とは反対側に位置されて一部が前記回路基板側に曲げられるとともに先端が前記回路基板と離間して該回路基板と対向した端部と、前記端部と前記放熱部との間に位置されて前記発熱体に熱的に接続された受熱部と、を有するヒートパイプと、前記発熱体と前記受熱部とを熱接続した熱接続部材と、を具備する。
上記の構成によれば、ヒートパイプの取り外し作業の効率を向上することができる電子機器を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係るポータブルコンピュータの斜視図である。 図1中に示されたポータブルコンピュータの断面図である。 図2中に示された第1の発熱体のF3−F3線に沿う断面図である。 図2中に示された第2の発熱体のF4−F4線に沿う断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る第1ヒートパイプの延出部の構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る第1ヒートパイプの延出部の構成を示した断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る第2ヒートパイプの延出部の構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る第1ヒートパイプの延出部の構成を示した断面図である。 本発明の第1実施例における第2ヒートパイプの延出部の第1の変形例を示した図である。 本発明の第1実施例における第2ヒートパイプの延出部の第2の変形例を示した図である。 本発明の第1実施例における第2ヒートパイプの延出部の第3の変形例を示した図である。 本発明の第1実施例における第2ヒートパイプの延出部の第4の変形例を示した図である。 本発明の第1実施例におけるヒートパイプの取り外し方法を示した図である。 本発明の第2実施例の構成を示した図である。 本発明の第2実施例におけるヒートパイプの取り外し方法を示した図である。
以下に本発明の実施の形態を、ポータブルコンピュータに適用した図面に基づいて説明する。
以下に、本発明の実施の形態をポータブルコンピュータに適用した図面に基づいて説明する。図1ないし図4は、本発明の第1の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ1を開示している。図1は、ポータブルコンピュータ1の全体を示す。図1に示すように、ポータブルコンピュータ1は、本体2と、表示ユニット3とを備えている。本体2は、箱状に形成された筐体4を有する。
筐体4は、上壁4a、周壁4b、および下壁4cを有する。上壁4aは、キーボード5を支持している。周壁4bには、排気孔6が開口している。筐体4は、上壁4aを含む筐体カバー7と、下壁4cを含む筐体ベース8とを有する。筐体カバー7は、筐体ベース8に対して上方から組み合わされ、筐体ベース8との間に収納空間を形成している。
図1に示すように、表示ユニット3は、ディスプレイハウジング9と、このディスプレイハウジング9に収納された表示装置10とを備えている。表示装置10は、表示画面10aを有する。表示画面10aは、ディスプレイハウジング9の前面の開口部9aを通じてディスプレイハウジング9の外部に露出している。
表示ユニット3は、筐体4の後端部に一対のヒンジ部11a,11bを介して支持されている。そのため、表示ユニット3は、上壁4aを上方から覆うように倒される閉じ位置と、上壁4aを露出させるように起立する開き位置との間で回動可能である。
図2は、筐体4の内部を示す。図2に示すように、筐体4内には、回路基板14が収納されている。さらに筐体4内には、放熱部15が設けられている。放熱部15は、周壁4bの排気孔6に対向している。放熱部15は、互いに独立した第1および第2の放熱部材16,17を含む。なお、「互いに独立する」とは、第1および第2の放熱部材16,17が互いに連結されておらず、一方の位置や傾きなどに他方が影響されないことをいう。第1および第2の放熱部材16,17の一例は、それぞれ複数のフィン要素を有する放熱フィンである。
図2に示すように、筐体4内には、冷却ファン18が収納されている。冷却ファン18は、放熱部15に対向している。冷却ファン18は、例えばファンケース19と、このファンケース19内で回転駆動されるインペラ20とを有する。ファンケース19には、筐体4内に開口する吸気口18aと、放熱部15に対向する吐出口18bとが設けられている。
冷却ファン18は、吸気口18aを通じて筐体4内の空気を吸気するとともに、吸気した空気を吐出口18bから放熱部15に向けて吐出する。第1および第2の放熱部材16,17は、冷却ファン18の空気の吐出方向に沿って互いに前後に並んでいる。一つの冷却ファン18は、二つの放熱部材16,17をまとめて冷却する。
図2に示すように、回路基板14には、第1および第2の発熱体21,22が実装されている。第1および第2の発熱体21,22は、それぞれ使用時に熱を発する電子部品であって、例えばCPU、グラフィックチップ、ノース・ブリッジ(登録商標)、またはメモリなどが具体例として挙げられる。ただし第1および第2の発熱体21,22は、前記の例に限らず、放熱が望まれる種々の部品が該当する。
図2に示すように、筐体4内には第1および第2のヒートパイプ31,32が設けられている。第1および第2のヒートパイプ31,32は、冷却ファン18の一方の側方にまとめて配置されている。これにより冷却ファン18の実装位置が制約されにくく、回路基板14の設計の自由度が大きくなる。
第1および第2のヒートパイプ31,32は、それぞれ例えば内部に中空空間を有するコンテナと、このコンテナ内部に設けられたウィックと、コネクタ内部に封入された作動流体とを有し、作動流体の蒸発と凝縮の潜熱を利用して熱を輸送する。
詳しくは、ヒートパイプは、発熱体からの熱を受ける受熱部分と、放熱部に熱的に接続された放熱部分とを有する。作動流体は、前記受熱部分で熱を吸収して蒸発し、気体となって放熱部分に移動する。作動流体は、前記放熱部分で熱を放出して凝縮し、液体となって受熱部分に還流する。これによりヒートパイプは、発熱体の熱を放熱部まで輸送する。
図2に示すように、第1のヒートパイプ31は、第1の発熱体21から放熱部15に亘って延びている。第1のヒートパイプ31は、受熱部31aと、第1の端部31bと、第2の端部31cとを有する。受熱部31aは、第1の端部31bと第2の端部31cとの間に位置する。受熱部31aは、第1の発熱体21に熱的に接続された受熱部分である。第1の端部31bは、第1の放熱部材16に熱的に接続された放熱部分である。第1のヒートパイプ31は、第1の発熱体21から熱を受熱し、その受熱した熱を第1の放熱部材16に輸送する。また、本実施例のポータブルコンピュータ1は、第2の端部31cから回路基板14に向かって延出した延出部31c1を有している。この延出部31c1については、図5を参照しながら後述する。
図3に示すように、第1のヒートパイプ31と第1の発熱体21との間には、第1の受熱部材35が設けられている。第1の受熱部材35の一例は、受熱板である。第1の受熱部材35は、第1の発熱体21に対向するとともに、第1の発熱体21に熱的に接続されている。第1の受熱部材35と第1の発熱体21との間には、例えば伝熱グリス37が塗布されている。この伝熱グリス37により、第1の受熱部材35と第1の発熱体21との間の熱接続がより強固になっている。
図3に示すように、第1のヒートパイプ31の受熱部31aと第1の受熱部材35との間には、例えば伝熱性接着部材38が塗布されている。この伝熱性接着部材38により、第1のヒートパイプ31の受熱部31aと第1の受熱部材35との間の熱接続がより強固になっている。伝熱性接着部材38は、粘着性の接着材料であり、第1のヒートパイプ31を第1の受熱部材35に強固に固定する。
一方、図2に示すように、第2のヒートパイプ32は、第2の発熱体22から放熱部15にまで延びている。図3に示すように、第2のヒートパイプ32は、第1のヒートパイプ31と比較して、回路基板14に沿う方向の幅mが回路基板14に直する方向の幅nより長く設計された扁平形状を有している。尚、回路基板14に沿う方向とは、回路基板14における第2の発熱体22等の電子部品が実装される部品実装面14aに沿う方向を示し、回路基板14に直行する方向とは、部品実装面14aに対して直行する方向を示す。
第2のヒートパイプ32は、扁平な形状を有することで、第2のヒートパイプ32では、実装高の大きい発熱部品に対応することができる。例えば、実装高の大きい発熱部品に追従して他の部品や筐体のサイズを大きくすることなく、第1のヒートパイプ31に比べて、設計自由度を高めることができる。
第2のヒートパイプ32は、受熱部32aと、第1の端部32bと、第2の端部32cとを有する。受熱部32aは、第1の端部32bと第2の端部32cとの間に位置する。また、本実施例のポータブルコンピュータ1は、第2の端部32cから回路基板14に向かって延出した延出部32c1を有している。この延出部32c1については、図6を参照しながら後述する。
受熱部32aは、第2の発熱体22に熱的に接続された受熱部分である。第1の端部32bは、第2の放熱部材17に熱的に接続された放熱部分である。第2のヒートパイプ32は、第2の発熱体22から熱を受熱し、その受熱した熱を第2の放熱部材17に輸送する。
図4に示すように、第2のヒートパイプ32と第2の発熱体22との間には、第2の受熱部材36が設けられている。第2の受熱部材36の一例は、受熱板である。第2の受熱部材36は、第2の発熱体22に対向するとともに、第2の発熱体22に熱的に接続されている。第2の受熱部材36と第2の発熱体22との間には、例えば伝熱グリス37が塗布されている。この伝熱グリス37により、第2の受熱部材36と第2の発熱体22との間の熱接続がより強固になっている。
図4に示すように、第2のヒートパイプ32の受熱部32aと第2の受熱部材36との間には、例えば伝熱性接着部材39が塗布されている。この伝熱性接着部材39により、第2のヒートパイプ32の受熱部32aと第2の受熱部材36との間の熱接続がより強固になっている。伝熱性接着部材39は、粘着性の接着材料であり、第2のヒートパイプ32を第2の受熱部材36に強固に固定する。
伝熱性接着部材38、39は、柔軟性を有する。本発明でいう「柔軟性を有する」とは、例えば第1のヒートパイプ31と第1の受熱部材35との間の隙間の大きさ、及び第2のヒートパイプ32と第2の受熱部材36との間の隙間の大きさに追従して変形可能であることをいう。別の観点から見れば、本発明でいう「柔軟性を有する」とは、例えば各部品の部品公差によって生じる第1のヒートパイプ31と第1の受熱部材35との間の隙間、及び第2のヒートパイプ32と第2の受熱部材36との間の隙間の違いを吸収可能であることをいう。
伝熱性接着部材38、39の一例は、粘着性を有した熱伝導性シートである。この熱伝導性シートは、例えば合成樹脂を主材料として形成され、例えば部品形状に追従可能な大きな柔軟性を有する。
この伝熱性接着部材38、39が柔軟性を有すると、各部品の部品公差によって生じる第1のヒートパイプ31と第1の受熱部材35との間の隙間、及び第2のヒートパイプ32と第2の受熱部材36との間の隙間の違いを吸収して、第1のヒートパイプ31と第1の発熱体21との間、及び第2のヒートパイプ32と第2の発熱体22との間をより強固に熱接続することができる。
伝熱性接着部材38、39は、接着領域38a,38b,39a,39bを其々有する。接着領域38a,39aは、伝熱性接着部材38、39の位置から見て第1の端部31b,32b側の伝熱性接着部材38、39塗布領域であり、接着領域38b,39bは、伝熱性接着部材38、39の位置から見て第2の端部31c,32c側の伝熱性接着部材38、39塗布領域である。
図2に示すように、回路基板14には、第1および第2のヒートパイプ31,32を固定する第1および第2の押圧部材51,52が装着される。図2および図3に示すように、第1の押圧部材51は、本体部54と、複数例えば四つの脚部55とを有する。
本体部54は、例えば板状に形成されるとともに、第1のヒートパイプ31の受熱部31aに対向している。本体部54には、第1のヒートパイプ31に向いて突出する突起部56が設けられている。脚部55は、本体部54の周縁から外側に延びるとともに回路基板14を向いて屈曲している。脚部55の先端部には、ねじ挿通孔55aが設けられている。本体部54および脚部55は、協働して板ばね構造を形成している。
図3に示すように、回路基板14には、第1の押圧部材51の脚部55に対応して複数のスタッド58が立設されている。スタッド58には、雌ねじが形成された固定穴58aが設けられている。ねじ59が脚部55のねじ挿通孔55aに挿通して、スタッド58の固定穴58aに螺合されると、第1の押圧部材51は回路基板14に固定される。第1の押圧部材51は、板ばねとして機能し、突起部56が第1のヒートパイプ31の受熱部31aを第1の発熱体21に向けて押圧する。第1の押圧部材51は、第2のヒートパイプ32とは接しておらず、第2のヒートパイプとの間に隙間を空けている。
第2の押圧部材52は、例えば第1の押圧部材51と同様に、本体部54と、複数例えば四つの脚部55とを有する。本体部54は、例えば板状に形成されるとともに、第2のヒートパイプ32の受熱部32aに対向している。本体部54には、第2のヒートパイプ32に向いて突出する突起部56が設けられている。本体部54および脚部55は、協働して板ばね構造を形成している。
図4に示すように、回路基板14には、第2の押圧部材52の脚部55に対応して複数のスタッド58が立設されている。ねじ59が脚部55のねじ挿通孔55aに挿通して、スタッド58の固定穴58aに螺合されると、第2の押圧部材52は回路基板14に固定される。第2の押圧部材52は、板ばねとして機能し、突起部56が第2のヒートパイプ32の受熱部32aを第2の発熱体22に向けて押圧する。
次に、ポータブルコンピュータ1の作用について説明する。
ポータブルコンピュータ1の使用時には、第1および第2の発熱体21,22がそれぞれ発熱する。ここで、第2の発熱体22の発する熱の多くは、第2の受熱部材36を介して第2のヒートパイプ32の受熱部32aによって受熱され、第2のヒートパイプ32によって放熱部15まで輸送される。
一方、第1の発熱体21の発する熱の一部は、第1の受熱部材35を介して第1のヒートパイプ31の受熱部31aによって受熱され、第1のヒートパイプ31によって放熱部15まで輸送される。
第1のヒートパイプ31の受熱部31aを押圧する押圧部材51によって、当該受熱部31aが伝熱性接着部材38に向けて押圧されると、受熱部31aが第1の発熱体21に対して浮き上がりにくく、受熱部31aを第1の発熱体21により強固に熱接続することができる。さらに伝熱性接着部材38が柔軟性を有すると、第1のヒートパイプ31の受熱部31aを押圧する押圧部材51によって、受熱部31aを伝熱性接着部材38に強固に熱的に接続することができる。
また、第2のヒートパイプ32の受熱部32aを押圧する押圧部材52によって、当該受熱部32aが伝熱性接着部材39に向けて押圧されると、受熱部32aが第2の発熱体22に対して浮き上がりにくく、受熱部32aを第2の発熱体22により強固に熱接続することができる。さらに伝熱性接着部材39が柔軟性を有すると、第2のヒートパイプ32の受熱部32aを押圧する押圧部材52によって、受熱部32aを伝熱性接着部材39に強固に熱的に接続することができる。
第1および第2の受熱部材35,36を備えると、発熱体21,22とヒートパイプ31,32との間の熱接続面積を確保しやすい。第1の放熱部材16および第2の放熱部材17が互いに独立していると、第1および第2の発熱体21,22の部品公差に合わせて第1および第2のヒートパイプ31,32を実装することができる。発熱体21,22と受熱部材35,36との間が伝熱グリス37により熱接続されていると、例えば熱伝導性シートを使用する場合よりも発熱体21,22と受熱部材35,36との間を強固に熱接続することができる。
次に、図5乃至図8を参照して本実施例のヒートパイプ31,32における延出部31c1,延出部32c1の構成について説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係る第1ヒートパイプの延出部の構成を示した図である。図6は、本発明の第1の実施形態に係る第1ヒートパイプの延出部の構成を示した断面図である。図7は、本発明の第1の実施形態に係る第2ヒートパイプの延出部の構成を示した図である。図8は、本発明の第1の実施形態に係る第1ヒートパイプの延出部の構成を示した断面図である。
図5に示すように、本実施例のヒートパイプ31における延出部31c1は、ヒートパイプ31の第2の端部31cを回路基板14の部品実装面14a側に曲げて形成される。延出部31c1は、部品実装面14aとの間に間隙sを有して対向した対向部31c2を有している。
図6に示すように、本実施例のヒートパイプ31における延出部31c1は、内部の空洞を埋めることで剛性を向上させた硬化部31c3を有する。尚、硬化部31c3は、ヒートパイプ31の先端部分の剛性を向上させた構成であればよく、例えばヒートパイプ31の先端部分の肉厚を増したり、ヒートパイプ31の内部の空洞内にリブを設けたりする構成でもよい。
一方、図7に示すように、本実施例のヒートパイプ32における延出部32c1は、ヒートパイプ32の第2の端部32cを回路基板14の部品実装面14a側に曲げて形成される。延出部32c1は、部品実装面14aとの間に間隙tを有して対向した対向部32c2を有している。
図8に示すように、本実施例のヒートパイプ32における延出部32c1の先端部分は、幅n方向にヒートパイプ32をかしめ締めることで内部の空洞を無くしたかしめ部32c11を有するとともに、当該かしめ部32c11を幅n方向に折り曲げることで剛性を向上させた硬化部32c3を有する。
尚、硬化部32c3は、ヒートパイプ32の先端部分の剛性を向上させた構成であればよく、幅mに対して幅nが比較的小さい形状の場合、例えば、図9乃至図12に示すような変形例を採用しても良い。図9は、本発明の第1実施例におけるヒートパイプ32の延出部32c1の第1の変形例を示した図である。図10は、本発明の第1実施例におけるヒートパイプ32の延出部32c1の第2の変形例を示した図である。図11は、本発明の第1実施例におけるヒートパイプ32の延出部32c1の第3の変形例を示した図である。図12は、本発明の第1実施例におけるヒートパイプ32の延出部32c1の第4の変形例を示した図である。
図9には、かしめ部32c11を幅m方向に折り曲げた場合の構成例を示す。図9(a)は、ヒートパイプ32の延出部32c1を上側から見た図であり、図9(b)は、ヒートパイプ32の延出部32c1の斜視図である。このような構成にすることで、図7及び図8に示した構成と比較し、より強度を向上させることができる。
図10には、かしめ部32c11を、先端を中心にして巻き込んだ場合の構成例を示す。図10(a)は、ヒートパイプ32の延出部32c1を上側から見た図であり、図10(b)は、ヒートパイプ32の延出部32c1の断面図である。このような構成にすることで、図9に示した構成と同様、図7及び図8に示した構成と比較してより強度を向上させることができる。
図11には、かしめ部32c11に対し、当該かしめ部32c11とは別体で構成された補強部材32c12を取り付けた場合の構成例を示す。図11(a)は、ヒートパイプ32の延出部32c1を上側から見た図であり、図11(b)は、ヒートパイプ32の延出部32c1の断面図である。このような構成にすることで、図9に示した構成と同様、図7及び図8に示した構成と比較してより強度を向上させることができる。
図12には、かしめ部32c11に対し、窪み加工を施した場合の構成例を示す。本変形例のかしめ部32c11は、窪み部32c13を有する。図11(a)は、ヒートパイプ32の延出部32c1を上側から見た図であり、図11(b)は、ヒートパイプ32の延出部32c1の断面図である。図11(c)は、ヒートパイプ32の延出部32c1を放熱部とは反対に位置する側から見た図である。このような構成にすることで、図9に示した構成と同様、図7及び図8に示した構成と比較してより強度を向上させることができる。
ここで本実施例のヒートパイプ31,32は、伝熱性接着部材38、39によって、発熱体21,22に其々接着されている。例えばヒートパイプ31,32の取り外す際に、受熱部31a,32aから見て第1の端部31b,32b側からのみに応力を加えた場合、ヒートパイプ31,32における伝熱性接着部材38、39が設けられた接着領域38a,39aに負荷が集中し、当該接着領域38a,39aにおいてヒートパイプ31,32が屈折してしまう可能性がある。この場合、ヒートパイプ31,32内部における受熱部31a,32aから放熱部材16,17までの作動流体の流路が変形してしまったり、内部に凹凸が形成されたりすることで、このヒートパイプ31,32の熱移送能力が下がり、再利用することが不可能となる。
そこで、本実施例におけるヒートパイプ31,32の取り外し方法は、伝熱性接着部材38、39が設けられた領域にかかる負荷を分散させることで、ヒートパイプ31,32の屈折を抑制する。
以下、図13を参照して本実施例におけるヒートパイプ31,32の取り外し方法について説明する。図13は、本発明の第1実施例におけるヒートパイプ3の取り外し方法を示した図である。尚ここでは、説明を簡略化するため、ヒートパイプ3の取り外し方法について説明するが、ヒートパイプ3の場合も同様である。
上述した通り、本実施例におけるヒートパイプ3は、発熱体2に対向した受熱部3aから見て第1の端部3bとは逆側に延びた第2の端部3cを有する。このような構成にすることで、本実施例では、受熱部3aの両側、即ち、伝熱性接着部材3が設けられた接着領域3aと接着領域3bとに略均等に負荷をかけてヒートパイプ3伝熱グリス37の領域で取り外すことができる。これにより、ヒートパイプ3が接着領域3a又は接着領域3bの近傍で屈折してしまう可能性を半減以下とすることができる。
また、第2の端部3cには、延出部3c1が設けられている。この延出部3c1には対向部3c2が設けられている。
これにより、図13に示すように、本実施例では、対向部3c2と回路基板14の部品実装面14aとの間に取り外し器具を挿入し、ヒートパイプ3を第2の端部3c側から容易に持ち上げることが可能となる。
また、ヒートパイプ3の先端部分には、剛性を向上させた硬化部3c3が設けられている。これにより、回路基板14の部品実装面14aと直交する方向にヒートパイプ3を持ち上げる応力を加えた場合にも延出部3c1が潰されることを抑制できる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る電子機器としてのポータブルコンピュータ1について、図14及び図15を参照して説明する。なお前記第1の実施形態の構成と同一または類似の機能を有する構成は、同一の符号を付してその説明を省略する。図14は、本発明の第2実施例の構成を示した図である。図15は、本発明の第2実施例におけるヒートパイプ31,32の取り外し方法を示した図である。
図14に示すように、本実施形態に係るポータブルコンピュータ1では、回路基板14におけるヒートパイプ31,32の第2の端部31c,32c近傍にリブ61,62が形成される。
このような構成によれば、図15に示すように、第1および第2のヒートパイプ31,32の対向部31c2,32c2と回路基板14の部品実装面14aとの間に取り外し器具を挿入した際に、当該取り外し器具をリブ61,62に当接させ、梃子の原理を用いてヒートパイプ31,32を第2の端部31c,32c側から容易に持ち上げることが可能となる。
以上、本発明の第1及び第2の実施形態に係るポータブルコンピュータ1について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。各実施形態に係る構成は適宜組み合わせて適用することができる。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…ポータブルコンピュータ
2…本体
3…表示ユニット
4…本体筐体
4a,4b,4c,4d…側面部
9…ディスプレイハウジング
10…表示装置
10a…表示画面
11a.11b…ヒンジ機構
14…回路基板
15…放熱部
16,17…放熱部材
21…第1の発熱体
22…第2の発熱体
31…第1のヒートパイプ
31a…受熱部
31b…第1の端部
31c…第2の端部
32…第2のヒートパイプ
32a…受熱部
32b…第1の端部
32c…第2の端部
35,36…受熱部材
37…伝熱グリス
38,39…伝熱性接着部材
51,52…押圧部材
61,62…リブ

Claims (7)

  1. 筺体と、
    前記筺体内に収納された回路基板と、
    前記回路基板に実装された発熱体と、
    放熱部と、この放熱部とは反対側に位置されて一部が前記回路基板側に曲げられるとともに先端が前記回路基板と離間して該回路基板と対向した端部と、前記端部と前記放熱部との間に位置されて前記発熱体に熱的に接続された受熱部と、を有するヒートパイプと、
    前記発熱体と前記受熱部とを熱接続した熱接続部材と、
    を具備することを特徴とする電子機器。
  2. 前記ヒートパイプは、前記回路基板に沿う方向の幅が前記回路基板に直する方向の幅より長い扁平形状を有することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記ヒートパイプの端部は、前記幅nの方向にかしめて形成されたかしめ部を有することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  4. 前記端部は、前記かしめ部の一部を曲げて剛性を向上させた硬化部を有したことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記端部の硬化部は、前記かしめ部を前記mの方向の中心で折り曲げて剛性を向上させたことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  6. 前記端部の硬化部は、前記ヒートパイプの先端を中心に前記かしめ部を巻き込ことで剛性を向上させたことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  7. 前記回路基板は、前記端部を梃子の原理で前記回路基板側から持ち上げるための支点となるリブを有することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
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