JP2008196787A - ヒートパイプ - Google Patents

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達朗 三浦
Masaaki Yamamoto
雅章 山本
Masanobu Sugimura
政信 杉村
Yasumi Sasaki
泰海 佐々木
Shinichi Furumoto
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Abstract

【課題】接合に際して、封止部の安定性の低下を防止することができるヒートパイプを提供する。
【解決手段】内部に作動流体が封入された空洞部を有するコンテナと、空洞部に備えられて毛細管力を有する毛管構造と、作動流体を封入したコンテナの端末部を接合して形成された封止部と、封止部を強化する封止部強化部材とを備えたヒートパイプ。封止部強化部材が金属製リング、リングを円弧状に湾曲させた構造、または、受熱機能を備えた金属板状材または金属ブロック材からなっている。
【選択図】図1

Description

この発明は、ヒートパイプ、特に、その封止部の形成時や、ヒートパイプと受熱ブロックやフィン等とを接合する際に、封止の安定性を高めたヒートパイプに関する。
パーソナルコンピュータ、AV、家電等の各種電気機器に搭載されている半導体素子等の電子部品は、その使用に大小発熱を伴う。このような電子部品の温度が過度に上昇すると、その部品性能の低下が起こる。近年はパーソナルコンピュータのMPUに代表される半導体素子の高発熱化が進み、電気機器に搭載された電子部品の放熱・冷却装置が必須となっている。
電子部品(以下、「被冷却部品」と称する)を冷却する方法の1つに、電気機器の筐体にファン等を取り付け、その筐体内の雰囲気を冷やすことによって被冷却部品の温度が過度に上昇することを防ぐ空冷方式が知られている。この方法は、比較的大型の電気機器において有効である。
上述した空冷式の他、被冷却部品にヒートシンクやフィン等を接続し、そのヒートシンク等を経由して放熱する方法が有力になってきている。そのヒートシンクまたはフィンと被冷却部品との間に高性能熱伝達素子であるヒートパイプを介在させる場合もある。この方法は特にノート型パーソナルコンピュータのように発熱密度の非常に高い被冷却部品の放熱において有力な方法のひとつである。
以下に、ヒートパイプについて説明する。ヒートパイプは密封された空洞部を備えており、主にその空洞部に収容された作動流体の相変移と移動により熱の移動・交換が行われる。棒状のヒートパイプを例に説明すると、その一方端付近に発熱部品(被冷却部品)を接続し、他方端付近には放熱用のフィンを取り付けておく。被冷却部品が取り付けられた部分(以下、「吸熱部または吸熱側」と呼ぶ)において、コンテナの肉厚部分を熱伝導によって伝わってきた被冷却部品の熱により作動流体が蒸発し、その蒸発がフィンを取り付けた部分(以下、「放熱部または放熱側」と呼ぶ)に移動する。そしてその蒸気は放熱部において再び液相に戻り、その熱は概ねフィンを経由して空洞部から外部に放出される。このようにして吸熱部から放熱部に熱移動がなされる。
上述した熱移動が連続的になされるようにするためには、放熱側では液相状態に戻った作動流体を、再び吸熱側に移動(還流)させる必要がある。このため、ヒートパイプ内部にはウイックと呼ばれる毛細管構造を持たせ、毛細管力による作動流体の還流を行う。ヒートパイプのウイックには金属のメッシュワイヤーあるいは多孔質金属焼結体あるいはコンテナ自体に微細な溝構造をもたせて毛細管力を付与したものが知られている。
また、この密封容器構造をもつ棒状ヒートパイプの端末封止方法にはカシメ等の圧接による接合を行ったあとに、より封止信頼性を高めるためにTIG・プラズマあるいは超音波等による溶接が広く適用されている。
特開2000−232191号公報
従来ヒートパイプの端末には圧接と溶接による封止がよく用いられるが、ヒートパイプの特性上、200℃を超える高温の加熱に対しては非常に脆弱である。すなわち、加熱により密閉されたヒートパイプ内部にて作動流体である水の蒸気圧力が上昇し、コンテナが膨張・変形することによって、端末封止部に応力が集中して亀裂が発生、最終的にはヒートパイプの封止部の安定性が低下し、リークが生じる場合がある。
昨今、ヒートパイプを利用した放熱機器はヒートパイプと受熱ブロック・フィンを組み合わせた形態を多くとり、その接合には半田付けが多く用いられる。ここで、半田付けの加熱でヒートパイプ端末封止部の安定性が低下するという現象が起きる場合がある。特に近年環境問題から融点200℃を超える高温鉛フリー半田の適用が全世界的に広がっており、信頼性の観点からヒートパイプは高温鉛フリー半田付けを適用しづらいことが知られている。
従って、この発明の目的は、接合に際して、封止部の安定性を高めることができるヒートパイプを提供することにある。
発明者は上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、ヒートパイプの封止部を溶接等によって接合するとき、温度が230〜260℃に達し、そのときのヒートパイプの内部圧力は5MPaに達するので、ヒートパイプの溶接封止部の加熱膨張および変形を防ぐためには、内部圧力5MPaに耐えることができるように封止部を強化する必要があることが判明した。
封止部強化部材として、金属製リングを扁平して機械的に組み付けた構造、または、扁平させたリングを円弧状に湾曲させた構造を採用することによって、5MPaの内部圧力に耐えて封止部を強化することができることが判明した。または、受熱機能を備えた金属板状材または金属ブロック材に埋め込む、または、放熱機能を備えた複数枚のフィン組立体挿通固定することによって、5MPaの内部圧力に耐えて封止部を強化することができることが判明した。
この発明は、上述した研究成果に基づいてなされたものである。
この発明のヒートパイプの第1の態様は、内部に作動流体が封入された空洞部を有するコンテナと、前記作動流体を封入したコンテナの端末部を接合して形成された封止部と、前記封止部を強化する封止部強化部材とを備えたヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第2の態様は、前記封止部強化部材が所定の厚みを有する金属製リングを扁平して機械的に組み付けた構造からなっているヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第3の態様は、前記封止部強化部材が扁平させたリングを円弧状に湾曲させた構造からなっているヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第4の態様は、前記封止部強化部材が、受熱機能を備えた金属板状材または金属ブロック材からなっており、前記封止部が前記金属板状材または前記金属ブロック材に埋め込まれているヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第5の態様は、前記封止部強化部材が、放熱機能を備えた複数枚のフィン組立体からなっており、前記封止部が前記フィン組立体に挿通固定されているヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第6の態様は、一方の端末部が受熱機能を備えた金属板状材または金属ブロック材に埋め込まれ、前記封止部強化部材が、他方の端部が挿通固定される放熱機能を備えた複数枚のフィン組立体からなっているヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第7の態様は、接合時の温度が200℃以上であるヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第8の態様は、コンテナの内圧が5MPa以上であるヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第9の態様は、前記コンテナの材質が銅またはアルミニウムであるヒートパイプである。
この発明のヒートパイプの第10の態様は、前記コンテナが直径3mmから8mmの丸形状、または、それを扁平した薄型形状であるヒートパイプである。
この発明のヒートパイプにおいては、封止部強化部材として、金属製リングを扁平して機械的に組み付けた構造を使用する、または、扁平させたリングを円弧状に湾曲させた構造を採用している。また、別の機能を有する部材を封止部強化部材として使用する、即ち、受熱機能を備えた金属板状材または金属ブロック材を使用してヒートパイプの封止部を埋め込む、または、放熱機能を備えた複数枚のフィン組立体にヒートパイプの封止部を挿通固定している。従って、ヒートパイプの封止部を溶接によって接合するときに、5MPaの内部圧力に耐えて、ヒートパイプの封止部を強化するので、封止部に亀裂が発生したり、ヒートパイプの封止部の安定性が低下したり、リークが生じたりすることを防止することができる。
この発明のヒートパイプを、図面を参照しながら説明する。
この発明のヒートパイプの1つの態様は、内部に作動流体が封入された空洞部を有するコンテナと、前記作動流体を封入したコンテナの端末部を接合して形成された封止部と、前記封止部を強化する封止部強化部材とを備えたヒートパイプである。空洞部に毛細管力を有する毛管構造を備えていてもよい。
図1は、この発明のヒートパイプの1つの態様を示す部分拡大図である。図1(a)は断面図、図1(b)は平面図をそれぞれ示す。図1(a)に示すように、丸型ヒートパイプ1のコンテナ2の1つの端末部(溶接部)3に金属製リング4を取り付けて、カシメている。即ち、丸型ヒートパイプのコンテナの上板部2−1と下板部2−2が合わさり、作動液の注入およびコンテナ内の圧力を減じる減圧口として機能する端末の溶接部3に、上下両方から板状の金属製リング4−1、4−2を取り付けて、端末部(溶接部)3が所定の厚さになるようにカシメた。図1(b)に示すように、丸型ヒートパイプ1の端末部3に取り付けられた板状の金属製リング4によってカシメられて幅方向に広がっている。このように端末部3が金属製リング4によってカシメられ圧接された状態で溶接等によって接合される。
図2は板状の金属製リング4をヒートパイプ2の端末部(溶接部)3にカシメて圧接した後、更にリング4を円弧状に曲げた状態を示す図である。このようにリング4を円弧状に曲げることによって、耐圧強度を更に増大することができる。図3は板状の金属製リング4をヒートパイプ2の端末部(溶接部)にカシメて圧接した後、リング4に凹凸のカシメを追加した状態を示す図である。図ではT字形に追加のカシメ5を施しているが、追加のカシメの形状は特に限定されるものではない。このようにヒートパイプ1の端末部3に圧接されたリング4に、更に追加のカシメを施すことによって、耐圧強度を更に増大することができると共に、ヒートパイプ1からのリング4の脱落を防止することができる。なお、リングの材料として、強度、耐熱、耐腐食性等の観点から、SUS304等のステンレス材が適している。
図4はこの発明のヒートパイプを更に具体的に説明する断面拡大図である。
図4に示すように、直径6mm、コンテナの厚さが0.3mmの銅またはアルミニウム材の丸型ヒートパイプの空洞部に作動流体としての水が封入されるヒートパイプ(a)の端末部(溶接部)に対して、材質がSUS304の厚さ0.5mmの矩形のリング(b)を上下から圧接してカシメた。即ち、図4に示すように、長さが6mmの材質がSUS304の矩形のリングで、ヒートパイプの溶接部端(c)から2mmの長さの部分に、上側のリングの上端と下側のリングの下端との厚さが1.8mmになるように垂直方向にリングで加圧してカシメを施した。
ここで、リング取り付けが無い場合には、ヒートパイプが内圧2.5MPaにあたる高温鉛フリー半田の溶融温度230℃相当に達すると、(d)で示す箇所で概ね0.5mmのヒートパイプ端部膨張が発生し、破損が生じる可能性が高まった。しかし、上述したようにヒートパイプの端末部にステンレス製リングによって上下方向から圧接してカシメた場合、高温鉛フリー半田の溶融温度230℃では膨張が発生せず、更に、内圧5MPa相当となる260℃に達しても膨張は0.1mm未満に抑えられ、ヒートパイプの封止部の安定性の低下は生じなかった。
上述した態様においては、ヒートパイプの端末部(溶接部)を金属製のリングによって圧接してヒートパイプ端末部をカシメて強化したが、以下に述べる態様においては、別の機能を備えた部材を利用して、ヒートパイプの端末部(溶接部)を強化する。
図5は、この発明のヒートパイプの別の態様を示す斜視図である。この態様では、熱源の熱を伝える受熱ブロックを使用して、ヒートパイプの端末部(溶接部)をカシメる。図5に示すように、例えば扁平型のヒートパイプ2の端末部(溶接部)7を収容する孔部8を受熱ブロック6に設ける。
受熱ブロック6は熱伝導性に優れた金属、例えばアルミニウムまたは銅系の材料で作製されている。特に純銅が好ましい。受熱ブロック6は、一方の面に熱源例えばCPUが熱的に接続されて、熱源が発生する熱を一旦全体で受け入れて、他方の面または一部に熱的に接続されたヒートパイプ2の吸熱部に熱を移動する。受熱ブロック6は通常熱源の熱を受け入れるに必要な大きさ(縦横、厚さ)を備えている。
吸熱部では、受熱ブロック6からヒートパイプを形成する材料中を熱が伝導されて、ヒートパイプ2の中に封入された作動流体を蒸発させ、ヒートパイプ2の内部を気化した作動流体が他方の端部の放熱部に向かって高速で移動し、放熱部で冷却されて再び液相に戻り、毛細管力および重力によって吸熱部に還流する。このような現象を生じるヒートパイプ2の吸熱部が受熱ブロック6に形成された孔部に挿着される。
上述したように、例えば純銅製の受熱ブロック6に形成された孔部8に扁平型のヒートパイプ2の吸熱部として機能する側の端末部(溶接部)7を収容し、受熱ブロック6を機械的にカシメて、ヒートパイプ2と受熱ブロック6を接合する。なお、カシメる前に受熱ブロック6の孔部8とヒートパイプ2との間に伝熱グリースを塗布して、ヒートパイプ2と受熱ブロック6の間の熱の伝達が効率的に行われるように準備する。
この態様では、熱源からの熱を受け入れてヒートパイプ等に熱を伝達する本体的な機能を備えた受熱ブロック6を使用して、ヒートパイプ2の端末部(溶接部)7を強化する。即ち、発熱体の放熱およびヒートパイプの端末部の保護を同時に行う。受熱ブロック6を使用することによって、高温鉛フリー半田の溶融温度230℃以上、更には、内圧5MPa相当となる260℃に達しても膨張を抑制し、ヒートパイプ端末部7の封止の安定性の低下を防止する。
図6は、この発明のヒートパイプの他の態様を示す斜視図である。この態様では、図5で示した受熱ブロックの代わりに積層フィンからなる放熱フィンを使用したものである。図6に示すように、複数の並列配置された積層フィン9のそれぞれに突出部10を備えた孔部14を設ける。突出部10は、挿通された扁平型ヒートパイプ2を周囲から固定するように、例えば押出成形によって積層フィン9の中央部に設けられている。個々の積層フィン9は主面部と、両端部が突出部10と反対側に折り曲げられた側面部13とを有し、概ねコの字形に形成されている。側面部13は隣接する側面部13と機械的に嵌合するように(図示しない)爪部および爪受部を備え、図に示すように積層されて組み立てられている。
積層フィンのそれぞれのフィン9は、例えば厚さ0.2〜1mmで、熱伝導性に優れた金属、例えばアルミニウムまたは銅系の材料で作製されている。積層されたフィンからなる放熱フィン12の上述した突出部10を備えた孔部14に、ヒートパイプ2の放熱部が挿通されて熱的に接続される。この態様では、ヒートパイプの端末部(溶接部)11が放熱部になるようにヒートパイプを準備して、孔部14に端末部11を挿通する。扁平型ヒートパイプ2の他方の端部には(図示しない)熱源例えばCPUが熱的に接続されている。
吸熱部では、熱源からヒートパイプ2を形成する材料中を熱が伝導されて、ヒートパイプ2の中に封入された作動流体を蒸発させ、ヒートパイプ2の内部を気化した作動流体が他方の端部の放熱部に向かって高速で移動し、放熱部で冷却されて再び液相に戻り、毛細管力および重力によって吸熱部に還流する。このような現象を生じるヒートパイプ2の放熱部が積層フィンに形成された孔部14に挿着され熱的に接続される。
例えばアルミニウム製の積層フィン9からなる放熱フィン12に形成された孔部14に扁平型のヒートパイプ2の放熱部として機能する側のカシメられた端末部(溶接部)11を収容して、ヒートパイプ2と積層フィン9を接合する。なお、積層フィン9の孔部14とヒートパイプ2との間に伝熱グリースを塗布して、ヒートパイプ2と積層フィン9の間の熱の伝達が効率的に行われるように準備する。
この態様では、吸熱部である一方の端部で熱源からの熱を吸熱するヒートパイプ2の他方の端部である放熱部を溶接部として使用し、本質的に放熱機能を備えた放熱フィン12の孔部14に溶接部11を挿通して、ヒートパイプ2の端末部(溶接部)11を強化する。即ち、発熱体の放熱およびヒートパイプ2の端末部11の保護を同時に行う。積層フィン9からなる放熱フィン12を使用することによって、上述したように、フィン9の突出部10によってヒートパイプ2が挿通され固定されて、高温鉛フリー半田の溶融温度230℃以上、更には、内圧5MPa相当となる260℃に達しても膨張を抑制し、ヒートパイプ端末部の封止の安定性の低下を防止する。
図7は、この発明のヒートパイプの他の態様を示す斜視図である。この態様のヒートパイプは、一方の端末部が受熱機能を備えた金属板状材または金属ブロック材に埋め込まれ、前記封止部強化部材が、他方の端部が挿通固定される放熱機能を備えた複数枚のフィン組立体からなっているヒートパイプである。
即ち、図5を参照して説明した受熱ブロックと、図6を参照して説明した放熱フィンとが熱的に接続されたヒートパイプである。受熱ブロック6に形成された孔部8にヒートパイプ2の一方の端部(吸熱部)が挿通されて熱的に接続されている。積層フィンからなる放熱フィンの突出部10を備えた孔部14にヒートパイプの端末部(溶接部)となる他方の端部(放熱部)が挿通されて熱的に接続されて固定されている。受熱ブロックの孔部と吸熱部の間、および、放熱フィンの孔部と放熱部との間にはそれぞれ伝熱グリースを塗布して、ヒートパイプ2と受熱ブロック6の間、ヒートパイプ2と放熱フィン12の間の熱の伝達が効率的に行われるように準備する。
図6を参照して説明したように、複数の並列配置された積層フィン9のそれぞれに突出部10を備えた孔部14を設ける。突出部10は、挿通された扁平型ヒートパイプ2を周囲から固定するように、例えば押出成形によって積層フィン9の中央部に設けられている。個々の積層フィン9は主面部と、両端部が突出部10と反対側に折り曲げられた側面部13とを有し、概ねコの字形に形成されている。側面部13は隣接する側面部13と機械的に嵌合するように(図示しない)爪部および爪受部を備え、図に示すように積層されて組み立てられている。
この態様においても、吸熱部である一方の端部で熱源から受熱ブロックに伝わった熱を吸熱するヒートパイプ2の他方の端部である放熱部を溶接部として使用し、本質的に放熱機能を備えた放熱フィン12の孔部14に溶接部11を挿通して、ヒートパイプ2の端末部(溶接部)11を強化する。即ち、発熱体の放熱およびヒートパイプ2の端末部11の保護を同時に行う。積層フィン9からなる放熱フィン12を使用することによって、上述したように、フィン9の突出部10によってヒートパイプ2が挿通され固定されて、高温鉛フリー半田の溶融温度230℃以上、更には、内圧5MPa相当となる260℃に達しても膨張を抑制し、ヒートパイプ端末部の封止の安定性の低下を防止する。
なお、コンテナの材質は、銅またはアルミニウムが好ましい。またコンテナが直径3mmから8mmの丸形状、または、それを扁平した薄型形状であってもよい。
この発明によると、金属製リング、扁平させたリングを円弧状に湾曲させた構造、別の機能を有する部材等の封止部強化部材を使用するので、ヒートパイプの封止部を溶接によって接合するときに、5MPaの内部圧力に耐えて、ヒートパイプの封止部を強化するので、封止部に亀裂が発生したり、ヒートパイプの封止部の安定性が低下したり、リークが生じたりすることを防止することができる。
図1は、この発明のヒートパイプの1つの態様を示す部分拡大図である。図1(a)は断面図、図1(b)は平面図をそれぞれ示す。 図2は板状の金属製リング4をヒートパイプ2の端末部(溶接部)3にカシメて圧接した後、更にリング4を円弧状に曲げた状態を示す図である。 図3は板状の金属製リング4をヒートパイプ2の端末部(溶接部)にカシメて圧接した後、リング4に凹凸のカシメを追加した状態を示す図である。 図4はこの発明のヒートパイプを更に具体的に説明する断面拡大図である。 図5は、この発明のヒートパイプの別の態様を示す斜視図である。 図6は、この発明のヒートパイプの他の態様を示す斜視図である。 図7は、この発明のヒートパイプの他の態様を示す斜視図である。
符号の説明
1 ヒートパイプ
2 コンテナ
3 端末部(溶接部)
4 金属製リング
5 追加のカシメ
6 受熱ブロック
7 端末部(溶接部)
8 孔部
9 積層フィン
10 突出部
11 端末部(溶接部)
12 放熱フィン
13 側面部
14 突出部

Claims (10)

  1. 内部に作動流体が封入された空洞部を有するコンテナと、前記作動流体を封入したコンテナの端末部を接合して形成された封止部と、前記封止部を強化する封止部強化部材とを備えたヒートパイプ。
  2. 前記封止部強化部材が所定の厚みを有する金属製リングを扁平して機械的に組み付けた構造からなっている、請求項1に記載のヒートパイプ。
  3. 前記封止部強化部材が扁平させたリングを円弧状に湾曲させた構造からなっている、請求項1に記載のヒートパイプ。
  4. 前記封止部強化部材が、受熱機能を備えた金属板状材または金属ブロック材からなっており、前記封止部が前記金属板状材または前記金属ブロック材に埋め込まれている、請求項1に記載のヒートパイプ。
  5. 前記封止部強化部材が、放熱機能を備えた複数枚のフィン組立体からなっており、前記封止部が前記フィン組立体に挿通固定されている、請求項1に記載のヒートパイプ。
  6. 一方の端末部が受熱機能を備えた金属板状材または金属ブロック材に埋め込まれ、前記封止部強化部材が、他方の端部が挿通固定される放熱機能を備えた複数枚のフィン組立体からなっている、請求項1に記載のヒートパイプ。
  7. 接合時の温度が200℃以上である、請求項1から6の何れか1項に記載のヒートパイプ。
  8. コンテナの内圧が5MPa以上である、請求項1から6の何れか1項に記載のヒートパイプ。
  9. 前記コンテナの材質が銅またはアルミニウムである、請求項1から6の何れか1項に記載のヒートパイプ。
  10. 前記コンテナが直径3mmから8mmの丸形状、または、それを扁平した薄型形状である、請求項1から6の何れか1項に記載のヒートパイプ。
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