JP4675509B2 - 臓器の特定領域抽出表示装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、生体内の臓器の特定領域抽出表示方法及び装置に関するもので、特に、医師が臨床において肝臓のような臓器の診断や治療を行う際に医師を支援するためのシミュレーション方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、X線撮影装置やX線CT装置やMRI装置などの医用画像診断装置で得られる画像を診断のみならず治療に用いることが盛んに行われるようになっている。治療には被検体にカテーテルを挿入して患部を切除するカテーテル術と、従来どおり切開手術により患部を切除する外科手術とがある。このうち、外科手術では、手術前に前記医用画像診断装置により患部の画像を得て、その切除する部分を決めておくことが通常行われる。
【0003】
上記切除する部分を決めるための表示画像は三次元画像を用いている。これは人体の形態により近いので直感的に切除部分が決められるからである。一方、従来の画像上での臓器の抽出に関しては、目的とする臓器を他の臓器と分離する方法が専ら研究されており、単一の臓器内の特定領域を抽出する方法としては、例えば臓器の三次元画像中に領域特定用の幾何学的平面又は曲面を医師等が解剖学的知識に基づいて設定して特定領域を設定するという方法が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような単一臓器内の特定領域を抽出する方法はあるが、実際の臨床の場において、シミュレーションのように臓器を幾何学的な平面や曲面で切除することは行われておらず、そのようなシミュレーションでは実際の臨床の場ではあまり役立つものとは言えないものであった。
【0005】
また、三次元的に特定された領域を観察する際、解剖学的知識から領域設定した結果と極めて類似したものとなるが、解剖学的検証は従来からの実績がある二次元画像を用いて行われることが多く、三次元的に特定された領域を二次元画像にて確認したいという要求があった。
【0006】
また、その他に診断用画像として利用される任意断面画像、最大輝度値投影画像、最小輝度値投影画像、サーフェイスレンダリング画像、ボリュームレンダリング画像に対しても三次元的に行った領域特定結果を反映させ、それに附随した診断方針の決定を支援するための特定領域内に含まれる抽出臓器の情報も反映し、表示提供することが望まれていた。
【0007】
但し、抽出臓器の情報が診断に支障を来す位置に表示される場合には、その表示について実行/不実行を選択できる機能も望まれていた。
【0008】
つまり、医療現場では、術後に切除部をスライスするなどして生検する作業を行ってきたが、その作業をコンピュータ上でシミュレーションすることと、切除部以外の情報も含まれた断面が表示されるため、純粋に切除部のみの断面を観察することが困難であったのでこの技術課題が解決されることが望まれていた。
【0009】
本発明は、肝臓のように血管が複雑に入り込んだ臓器のその特性を利用して、切除手術時のシミュレーションに適した臓器の特定領域のみの三次元画像を表示することができる方法と装置を提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、医用画像診断装置にて得た被検体の複数枚の二次元画像を用いて臓器の特定領域を抽出し表示装置に表示する方法において、前記画像中の目的臓器を構成する組織の情報から特定の条件を設定するステップと、前記特定の条件を満たす組織情報に連なる領域を抽出するステップと、前記臓器として抽出された領域を前記複数枚の二次元画像分得て、該得られた臓器抽出領域の積み上げ三次元画像を構成するステップと、該構成された積み上げ三次元画像を前記表示装置に表示させるステップとを含むことを特徴とする臓器の特定領域抽出表示方法によって達成される。
【0011】
また、医用画像診断装置にて得た被検体の複数枚の二次元画像を用いて臓器の特定領域を抽出し表示装置に表示する臓器の特定領域抽出表示装置において、前記画像中の目的臓器を構成する組織の情報から特定の条件を設定する手段と、前記特定の条件を満たす組織情報に連なる領域を抽出する手段と、前記臓器として抽出された領域を前記複数枚の二次元画像分得て、該得られた臓器抽出領域の積み上げ三次元画像を構成する手段と、該構成された積み上げ三次元画像を前記表示装置に表示させる手段とを備えたことを特徴とする臓器の特定領域抽出表示装置によって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る臓器の特定領域抽出表示方法及び装置の好ましい実施の形態について説明する。
【0013】
実施の形態として、肝臓の造影撮影を行ったX線CT画像を処理対象画像として用い門脈の走行情報を利用して肝臓の領域特定を行う手順及びそれを用いて肝臓の切除部分を表示する方法を以下に説明する。
【0014】
図1(a)に示すように、X線CT装置やMRI装置等の三次元計測の可能な画像診断装置で取得した複数の断層像11を積み上げて図1(b)に示すような積み上げ三次元画像12とし、処理対象を三次元化する。積み上げ三次元画像12は肝臓の組織と門脈を含み、ここには図示しない二次元の投影面に陰影付けして投影処理された擬似三次元画像として例えばモニタへ表示される。
【0015】
図2は本発明の臓器の特定領域抽出表示方法を示すフローチャートである。本発明の領域特定処理80は、関心領域抽出処理81、距離値変換処理82、細線化処理83又は表面画素検出処理84、支配領域特定処理85、指定抽出処理86及び切除処理87から成る。
【0016】
読み込まれた積み上げ三次元画像データに対し関心領域抽出処理81が行われ、図3に示すように関心領域(対象臓器:肝臓実質31、門脈32)が抽出される。図4に示すように、抽出された門脈32に対して距離値変換処理82が行われ、更に細線化処理83又は表面画素検出処理84が行われる。距離値変換処理82と細線化処理83又は表面画素検出処理84との処理は、矢印が示すように細線化処理を先に行いそれに続いて距離値変換処理を、また表面画素検出処理を先に行いそれに続いて距離値変換処理を行っても良い。処理結果を利用して、肝臓実質31のうち門脈32が支配する支配領域特定処理85を行う。次に、門脈32のうちの切除領域を特定する門脈枝を特定し抽出する関心領域部特定処理86を行い、前記指定抽出処理86により定義される切除領域を特定する切除処理87を行う。
【0017】
図5は本発明の臓器の特定領域抽出表示方法の実施に即した詳細な手順の一例を示すフローチャートである。まず積み上げ三次元画像データを読み込み(ステップ21)、図3に示すように読み込まれた三次元画像データから関心領域(門脈32、肝臓実質31)の抽出処理を行う(ステップ22)。この抽出処理には、積み上げ三次元画像データに対して、画像処理の分野においては公知の閾値による二値化を利用したセグメンテーションや領域拡張法を利用する。
【0018】
抽出された門脈32に対して距離値変換処理を行う(ステップ23)。距離値変換については門脈を構成する各抽出画素に対する背景画素からの最短距離を求める方法を用いる。この公知技術として、「画像理解のためのディジタル画像処理(II):鳥脇純一郎著(昭晃堂):3.5距離変換とスケルトン」を挙げる。この公知技術を三次元方向に拡張して利用することで、三次元的な距離値変換を行う。ステップ23の距離値変換処理とステップ24の芯線抽出結果とを組み合わせ、芯線を構成する画素の位置における距離値を利用することで、抽出データ(門脈)の血管径を定義することができる。
【0019】
更に抽出された門脈に対して細線化処理を行う(ステップ24)。芯線抽出については抽出データに対して細線化処理を行い、細線化結果を芯線として利用する。細線化の手法は一般的に利用されている二次元の細線化手法、例えばHilditchのアルゴリズムを三次元に拡張して利用したり、三次元的な薄面化処理を拡張した細線化手法を用いても良い。ここでも公知技術として「画像理解のためのディジタル画像処理(II):鳥脇純一郎著(昭晃堂):アルゴリズム3.5」を挙げることができる。
【0020】
また、ステップ23の距離値変換結果を利用し、背景画素との距離が、8近傍の場合は1、18近傍の場合は1と√2、26近傍の場合は1と√2と√3、すなわち背景画素と隣り合っている(接している)画素を選択することで、ステップ24において表面抽出処理を行うこともできる。
【0021】
抽出した門脈に対してこのような処理を行った後に、ステップ23、24の処理結果を利用して肝臓実質31のうち門脈32が支配する支配領域特定処理を行う(ステップ25)。支配領域の特定方法としては、門脈32の表面画素を利用する方法、門脈32の芯線の位置を利用する方法、門脈32の芯線の位置と距離情報(血管径)を合わせて利用する方法等が考えられる。血管径を利用する方法では単純に血管径を利用する方法、血管径を利用して芯線を構成する画素の地点における血管断面積を利用する方法、さらに門脈32を構成する画素数(血管体積)を利用する方法などが考えられる。ここでは門脈32の芯線の位置と血管径を合わせて利用する方法を説明する。
【0022】
抽出された肝臓実質データ集合をL=[Lijk]、抽出された門脈32の芯線データ集合をP=[Pijk]、Pijkにおける距離値変換値(径)をRijkと定義すると、肝臓実質構成画素Lijkを支配する芯線画素Pijkは式1を満たすものとして定義できる。
Pijk=min(p,q,r)[(Lijk-Ppqr)2/(α×Rpqr)]…(1)
ここでαは係数である。
【0023】
すなわち、肝臓実質構成画素Lijkと芯線画素Ppqrとの三次元的距離を元にした値を門脈径Rpqrに比例した値で割った相対値が最も小さくなる芯線画素Ppqrが、肝臓実質構成画素Lijkを支配する芯線画素Pijkとして定義されるとになる。この場合、門脈枝51,52,53の芯線毎に設定される肝臓実質の支配領域の境界54,55,56は、図6に示すように血管径が大きい門脈枝52程境界55,56が離れた位置に設定されることになる。なお、上式において、距離値変換値(上記式における分母)を径から近似として計算できる血管断面の縁の長さ(円周)、もしくは断面積を与え、条件式とすることも可能である。
【0024】
一方、門脈枝の表面情報、もしくは芯線の位置情報のみを利用して同様な支配領域を設定する場合、門脈の表面データ集合をS=[Sijk]とすると、肝臓実質構成画素Lijkを支配する門脈表面画素Sijk以下の式2を満たすものとして定義される。
Sijk=min(p,q,r)[(Lijk-Ppqr)2]…(2)
【0025】
すなわちこの場合、門脈枝61,62,63毎に設定される肝臓実質の支配領域の境界64,65,66は図7に示すように門脈枝の径によらず、境界64,65,66は各門脈枝との中間位置に設定されることになる。このようにして求められた肝臓実質を支配する画素情報Pijk(またはSijk)を各肝臓実質画素Lijk毎に持たせておく。
【0026】
次に、切除領域を特定する抽出門脈枝、例えばグリソン鞘と呼ばれる部分についての特定処理を行う(ステップ26)。切除領域を決定するために利用される門脈枝を設定する。門脈枝の指定には前述の領域拡張法を利用して、指定した位置から末梢部までの門脈枝を設定する方法や、3次元的にクリッピング等の処理を利用して門脈枝を切り出す方法等を利用する。
【0027】
さらに、この処理を全ての門脈枝に対して行い、抽出門脈枝全体をグループ化し、それぞれの門脈枝グループを構成する総画素数を求める。この画素数を式1における分母に利用することで、門脈枝毎の体積による支配領域設定処理を行うこともできる。この場合、ステップ26の処理をステップ24の前に行う必要がある。
【0028】
切除領域データを特定する(ステップ27)。最後に切り出した門脈枝における芯線画素を検索し、この芯線画素に支配さているものとして定義される肝臓実質画素を検索し、削除することで、所望の切除領域を設定することができる。すなわち、切り出した芯線画素データ集合をC=[Cijk]とすると、集合Lにおいて集合Cの情報を含むデータを検索し、削除する(計算結果として表示しない)または区別できる画素に置き換えて表示する処理を行う。以上の処理により図8に示されるような切除領域71を設定することができる。
【0029】
このようにして得られたデータを表示用データとして合成し、表示データ処理を行う(ステップ28)。ステップ28の画像合成については一般的な画像再構成方法である平行投影法を利用したサーフェイスレンダリング法やボリュームレンダリング法等を利用する。
【0030】
処理結果を表示する(ステップ29)。この時、抽出された特定領域、即ち切除領域とその他の非抽出領域とを画像の濃度値や色相を異ならせて、画像観察者が特定領域をその他の非抽出領域と識別可能に表示すると良い。これで一連の処理は完了する。
【0031】
また、本発明の別の実施形態として、処理対象画像を門脈の造影像とし、撮影を行ったX線CT画像を二次元像として用い、門脈の走行情報を利用した肝臓の領域設定を行うと共に二次元像との参照表示のアルゴリズムを説明する。
【0032】
図10にCT像と積み上げた三次元CT像、抽出データの位置関係を示す。造影データより抽出した主要データ、例えば、肝臓実質、門脈、静脈、腫瘍などと、特定領域抽出に利用した門脈枝、および領域特定結果のデータを、濃度値、もしくは色相を変えて保存した三次元データ102(図10(C)参照)が上記実施形態により作成される。これらのデータはCT像100(図10(a)参照)を積み上げた三次元CT画像101(図10(b)参照)の三次元的位置関係と一致している。
【0033】
図11において積み上げ三次元CT像110に対して任意の切断面110aを設定し、断面像110bを作成する。抽出データ111に対しても前記切断面と実質的に同じ位置、角度に切断面111aを設定し、その特定領域の断面像111bを作成する。これらの断面像110bと111bを重ね合せることで重合画像112を作成し、表示する。
【0034】
図12に示すように、重合画像は、特定領域の断面像の輪郭部120aをCT像に重ね合わせた画像120、特定領域の断面像121aを合成してCT像と重ね合せた画像121、特定領域の断面像に血管情報を付与して合成したものをCT像と重ね合せた画像122のように場合分けして表示できる。これらの場合分けは、画像120のように特定領域の範囲だけが分ればよい場合、画像121のように特定領域のデータとCT像を重ね合せた画像を診断したい場合、画像122のように血管の走行の情報も診断したい場合というように、診断に応じて所望の画像をオペレータの入力に基いて指定できるようになっている。また、CT像又は特定領域の少なくとも一方をオペレータの入力に基いて選択して表示できるようになっている。
【0035】
また、図13のように積み上げ三次元CT画像132を特定の方向に、最大輝度値または最小輝度値で投影した画像130に対して、同じ方向に特定領域を投影したデータ133を重ね合せることで重合画像131を作成することができる。
【0036】
また、三次元画像再構成方法において、一般的な陰影付け方法であるサーフェースレンダリング法やボリュームレンダリング法については、上記重合画像に適用できることはいうまでもない。
【0037】
また、重合画像の画素値、または色相に基いて上記陰影付け方法を行ってもよい。
【0038】
また、図14に示すように切り出し画像140と同様の処理を行った画像を、積み上げた積み上げ三次元画像141の内部には、上記作成された領域と重なる領域のみの三次元データ142が作成される。なお、積み上げ三次元画像の構成の方法は特公平07-089380号公報に開示されたものである。
【0039】
すなわち、142に対して任意切断面画像や、最大値投影画像、最小値投影画像、サーフェイスレンダリング画像やボリュームレンダリング画像を再構成することができる。これらの画像は、臨床における生検と同等の状況をシミュレーションするために最適な画像となる。
【0040】
図9には、本発明のシステムが実現可能であるハードウェア例の構成図を示す。このシステムは、CPU92、主メモリ90、磁気ディスク91、表示メモリ93、CRT94、コントローラ95、マウス96、及び共通バス97から成る。磁気ディスク91には、各断層像が格納されており、主メモリ90の投影表示ソフトウェア(図5)に従ってCPU92が所定の処理を行う。この処理では、マウス96やコントローラ95に付加されているキーボードを利用して入出力処理や処理操作が行われる。積み上げ三次元画像は表示メモリ93を介してCRT94に表示され、オペレータの操作を利用して図5の処理がなされ、閾値条件にあった画像が得られる。また、表示内容は磁気ディスク91に格納され、再表示に利用される。
【0041】
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明の手法はX線CT装置だけでなく、磁気共鳴イメージング装置や超音波診断装置などの他の画像診断装置により取得した三次元画像に対しても用いることができる。また、対象臓器としては上記実施の形態中で説明した肝臓の他に人体の多くの部位について適用可能である。
【0042】
また、臓器の特定抽出領域結果の三次元的領域と重なる領域の医用画像診断装置より得られる画像領域を抽出して表示してもよい。
【0043】
また、医用画像診断装置より得られる画像を3次元的に積み上げ、積み上げ3次元画像を作成し、任意の方向に割面を入れ、その断面をいわゆるMPR表示してもよい。
【0044】
また、医用画像診断装置より得られる画像を3次元的に積み上げ、任意の方向からその3次元的に積み上げた画像データの奥行き方向に検索を行い、最大画素値、もしくは最小画素値を表示する画像表示方法の結果である画像データを表示してもよい。
【0045】
また、医用画像診断装置より得られる画像を3次元的に積み上げ、積み上げ3次元画像を作成し、しきい値や各画素値に任意の不透明度を与えて三次元的に可視化を行う画像再構成方法により作成される画像を表示してもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明の臓器の特定領域抽出表示方法及び装置によれば、切除領域と非切除領域とを識別可能に表示することによって、例えば肝臓切除シミュレーション等を行う際に、より臨床に近い形での手術計画、切除シミュレーション、切除率の計算や3次元的な可視化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】断層像とデータの関係を示す図。
【図2】本発明の処理方法の概要を説明するフローチャート図。
【図3】断層像データからの関心領域抽出を示す図。
【図4】抽出データに対する各種処理を示す図。
【図5】本アルゴリズムの基本処理フローの一例を説明する図。
【図6】本発明における抽出血管の距離値変換処理と細線化結果を組み合わせて利用して領域設定を行った際の領域境界の位置関係を示す図。
【図7】本発明における抽出血管の細線化結果、もしくは表面情報のみを利用して領域設定を行った際の領域境界の位置関係を示す図。
【図8】本発明による切除領域設定結果を示す図。
【図9】本発明を実施可能なハードウェア構成例を示す図。
【図10】本発明の別の実施形態を説明する図で、CT像と積み上げた三次元CT像、抽出データの位置関係を示す図。
【図11】本発明の別の実施形態の原理を説明する図。
【図12】図11の重ね合わせ、合成処理方法の例を示す図。
【図13】図11の画像の輝度値投影データに対する処理を示す図。
【図14】図2で得られた切除領域
【符号の説明】
11 断層像
12 積み上げ三次元像
31,32抽出データ
51,52,53 抽出血管
54,55,56 支配領域境界
61,62,63 抽出血管
64,65,66 支配領域境界
71 切除領域
140 領域抽出データ
141 積み上げ三次元領域抽出画像
142 抽出領域三次元画像
Claims (6)
- 医用画像診断装置にて得た被検体の複数枚の二次元画像を用いて臓器の特定領域を抽出し表示装置に表示する装置において、
各二次元画像中の目的臓器が撮影された領域を関心領域として抽出する関心領域抽出手段と、
前記各二次元画像から抽出された関心領域内の領域であって、当該関心領域に含まれる血管により支配される支配領域を特定する支配領域特定手段と、
前記各二次元画像中の支配領域において、前記血管上の指定された位置から先の血管が支配する領域を特定領域として抽出する特定領域抽出手段と、
前記各二次元画像から抽出された特定領域の積み上げ三次元画像を構成する手段と、
前記特定領域の積み上げ三次元画像を前記表示装置に表示させる表示手段と、
を備えたことを特徴とする臓器の特定領域抽出表示装置。 - 前記関心領域内の前記特定領域と異なる他の領域の表示又は非表示を設定する手段を更に備え、
前記表示手段は、前記表示又は非表示の設定に基づいて、前記特定領域の積み上げ三次元画像と前記他の領域とを前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の臓器の特定領域抽出表示装置。 - 前記目的臓器は、前記被検体の肝臓実質と血管とであって、
前記支配領域は、前記肝臓実質のうち前記血管が支配する領域であって、
前記特定領域は、その特定領域を決定するために利用される血管上の指定された位置から末梢部までの領域である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の臓器の特定領域抽出表示装置。 - 前記特定領域は、前記被検体の肝臓内のグリソン鞘が撮影された領域を特定して抽出する、
ことを特徴とする請求項3に記載の臓器の特定領域抽出表示装置。 - 医用画像診断装置にて得た被検体の複数枚の二次元画像を用いて臓器の特定領域を抽出し表示装置に表示する方法において、
各二次元画像中の目的臓器が撮影された領域を関心領域として抽出するステップと、
前記各二次元画像から抽出された関心領域内の領域であって、当該関心領域に含まれる血管により支配される支配領域を特定するステップと、
前記各二次元画像中の支配領域において、前記血管上の指定された位置から先の血管が支配する領域を特定領域として抽出するステップと、
前記各二次元画像から抽出された特定領域の積み上げ三次元画像を構成するステップと、
前記特定領域の積み上げ三次元画像を前記表示装置に表示させるステップと、
を含むことを特徴とする臓器の特定領域抽出表示方法。 - 前記関心領域内の前記特定領域と異なる他の領域の表示又は非表示を設定するステップを更に含み、
前記表示させるステップにおいて、前記表示又は非表示の設定に基づいて、前記特定領域の積み上げ三次元画像と前記他の領域とを前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の臓器の特定領域抽出表示方法。
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