JP4087517B2 - 領域抽出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、領域抽出方法に関し、さらに詳しくは、大きな領域の一部である分岐枝領域だけを抽出することができる領域抽出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の領域抽出方法としては、次の3つが知られている。
(1) 関心領域の輪郭を追跡する輪郭追跡法
(2) 関心領域の内部の点から領域拡張を行う領域拡張法
(3) 関心領域の濃度しきい値を用いる濃度しきい値法
【0003】
(1) の輪郭追跡法は、画像の局所的な濃度差を参照して関心領域の輪郭を自動追跡していく方法であり、例えば「Radiology, pp.287〜pp.280(April, 1987)」や「第11回日本磁気共鳴医学会講演抄録集, p.93」にて論じられている。
【0004】
(2) の領域拡張法は、リージョン・グローイング(Region Growing)法とも呼ばれ、まず、関心領域内のある一点を選び、次いで、拡張条件として同一領域内では各点の濃度値はある濃度範囲に属するという条件(大域的変化の条件)および隣接点同士の濃度差は小さいという条件(局所的変化の条件)を用いることにより、それに連結している点を抽出し、その連結点を取り込んで領域を拡大することにより、関心領域を抽出するものであり、例えば「リージョングローイングをベースにした対話型3次元領域抽出法:電子情報通信学会論文誌D-II No.2 Vol.J76-D-II pp.350-358 (1993.2)」にて言及されている。
【0005】
(3) の濃度しきい値法は、画素値の度数分布グラフを作成し、表示し、その度数分布グラフを用いて濃度しきい値の上限と下限を指定し、その上限と下限の範囲内の画素を関心領域として抽出するものであり、例えば「医用画像処理装置:特願平5−292365号」に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術を用いれば、同程度の画素値を持ち且つ連結しているピクセルにより構成される領域を抽出可能である。
しかし、その領域の一部である分岐枝領域だけを抽出することができない問題点がある。
そこで、本発明の目的は、大きな領域の一部である分岐枝領域だけを抽出することができる領域抽出方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の観点では、本発明は、関心領域である分岐枝領域を含む領域中に分岐開始点と関心領域方向とを指定する指定ステップと、同一領域内では各点の濃度値はある濃度範囲に属するという条件(大域的変化の条件)および隣接点同士の濃度差は小さいという条件(局所的変化の条件)を用いて前記分岐開始点から前記関心領域方向へ領域拡張することにより分岐枝領域を抽出する拡張ステップとを有することを特徴とする領域抽出方法を提供する。
上記第1の観点の領域抽出方法では、分岐開始点から関心領域方向へと領域拡張するので、領域の一部である分岐枝領域だけを抽出できる。
【0008】
第2の観点では、本発明は、上記第1の観点の領域抽出方法において、前記拡張ステップでは、前記関心領域方向に垂直で且つ前記分岐開始点を含む拡張領域境界を求め、該拡張領域境界に沿って前記分岐開始点から領域拡張を行って第1段階拡張点を求め、該第1段階拡張点から前記関心領域方向に領域拡張を行って第2段階拡張点を求め、該第2段階拡張点からは全方向に領域拡張を行って次段階拡張点を求めることを特徴とする領域抽出方法を提供する。
上記第2の観点の領域抽出方法では、関心領域方向に垂直で且つ分岐開始点を含む拡張領域境界を求め、その拡張領域境界から関心領域方向へと領域拡張するので、領域の一部である分岐枝領域だけを抽出できる。
【0009】
第3の観点では、本発明は、関心領域である分岐枝領域を含む領域中にターゲット領域点を指定する指定ステップと、前記領域を領域拡張法により抽出したときの抽出履歴情報を用いて前記ターゲット領域点から逆領域拡張することにより分岐枝領域境界を判定する境界判定ステップと、前記分岐枝領域境界および前記抽出履歴情報を用いて分岐枝領域を抽出する抽出ステップとを有することを特徴とする領域抽出方法を提供する。
上記第3の観点の領域抽出方法では、抽出履歴情報を用いてターゲット領域点から逆領域拡張して分岐枝領域境界を判定し、その分岐枝領域境界および前記抽出履歴情報を用いて分岐枝領域を抽出するので、領域の一部である分岐枝領域だけを抽出できる。また、自動的に分岐枝領域境界を判定するので、ユーザは、ターゲット領域点を指定するだけ済む。
【0010】
第4の観点では、本発明は、上記第3の観点の領域抽出方法において、前記抽出履歴情報が、拡張段階であるか又は拡張段階と拡張方向であることを特徴とする領域抽出方法を提供する。
拡張段階だけを抽出履歴情報とすれば、処理が簡単になる。一方、拡張段階だけでは分岐枝領域境界を判定できないような場合でも、拡張段階と拡張方向を抽出履歴情報とすれば、分岐枝領域境界を判定可能となる。
【0011】
第5の観点では、本発明は、上記第3または第4の観点の領域抽出方法において、前記抽出ステップの代わりに、前記分岐枝領域境界から領域拡張を行って分岐枝領域を抽出する拡張ステップを有することを特徴とする領域抽出方法を提供する。
上記第5の観点の領域抽出方法では、分岐枝領域境界から領域拡張をやり直すため、拡張条件を緩めることにより細かな分岐枝領域を抽出でき、拡張条件を厳しくすることにより太い分岐枝領域のみを抽出できるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像処理システムの構成図である。
この画像処理システム35は、I/O装置30と、プログラムなどを記憶する記憶装置31と、演算処理を行う演算装置32と、メッセージや画像などを表示する表示装置33と、ユーザがコマンドなどを入力するユーザ入力装置34とを具備して構成される。
前記I/O装置30は、X線CT,MRIなどの断層撮影装置により計測された画像データ1の取り込み、前記記憶装置31および前記演算装置32とのデータのやりとり、さらに、前記ユーザ入力装置34からのデータの入力、前記表示装置33へのデータの出力を行う。
前記記憶装置31は、前記I/O装置30で取り込まれた画像データや領域拡張法による抽出ステップの履歴情報や領域抽出した結果などを格納する。
前記演算装置32は、前記記憶装置31に格納した画像データを読み込み表示装置33に表示する。また、前記ユーザ入力装置34からの入力により、関心領域となる血管など枝状構造のうちのある分岐枝領域を抽出し、抽出結果を前記記憶装置31に格納する。
【0013】
図2は、画像データ1の例示図である。
この画像データ1は、X線CTで計測した腹部の断層画像2〜5を含む3次元画像データである。
図3は、断層画像2の例示図である。
断層画像2中には、体6と、肝臓7と、血管8と、骨12とが表示されている。
なお、X線CTで撮影する場合には、造影剤を用いることで、肝臓7と血管8の濃度コントラストをつけることが可能である。
【0014】
−第1の実施形態−
第1の実施形態は、関心領域として抽出したい分岐枝領域を含む領域中に分岐開始点と関心領域方向を決定するためのターゲット領域点とをユーザが指定する例である。
図4は、第1の実施形態にかかる分岐枝領域抽出処理のフローチャートである。
ステップ100では、演算装置32は、記憶装置31より画像データを読み込む。
ステップ101では、読み込んだ画像データの画像を表示装置33に表示する。表示は、断層画像(図3)または3次元画像(図5)を表示する。なお、断層画像を表示する場合は、該断層画像の断層面位置をユーザ入力装置34により変更できるようにしておくのが好ましい。
【0015】
図5は、3次元画像の例示図である。
この3次元画像20は、3次元画像データ1をボリュームレンダリングした結果であり、血管8や骨12などが立体的に投影されている。ボリュームレンダリングは、光学的影響をシミュレートし、陰影付けされた立体的な投影画像を生成する手法であり、「Display of Surfaces from Volume Data: IEEE CG & A, Vol.8, No.5, pp.29-37(1988)」などにより公知である。
【0016】
図4に戻り、ステップ102では、表示された画像上で、関心領域として抽出したい分岐枝領域の分岐開始点と関心領域方向を決定するためのターゲット領域点とを、ユーザ入力装置34により指定する。
例えば、図3の断層画像2上で、関心領域として抽出したい分岐枝領域が血管枝9である場合、血管枝の分岐開始点10とターゲット領域点11とを指定する。
また、図5の3次元画像20上で、関心領域として抽出したい分岐枝領域が血管枝9である場合、血管枝の分岐開始点10とターゲット領域点11とを指定する。
【0017】
図4に戻り、ステップ103では、領域拡張法により分岐枝領域を抽出する。この詳細は、図6を参照して後で説明する。
ステップ104では、抽出結果を記憶装置31に記憶する。この抽出結果は、抽出した関心領域だけの表示や関心領域の影響範囲の解析などに利用できる。
【0018】
図6は、領域拡張法により分岐枝領域を抽出する手順のフローチャートである。
ステップ112では、図7に示すように、分岐開始点41からターゲット領域点42へのベクトルとして関心領域方向43を求める。
ステップ113では、図7に示すように、関心領域方向43に垂直な直線で且つ分岐開始点41を通る直線として拡張領域境界44を求める。
ステップ114では、図8に示すように、拡張領域境界44に沿って分岐開始点41から領域拡張法により抽出した点を第1段階拡張点45とする。このとき分岐開始点41も第1段階拡張点とする。そして、第1段階拡張点(41,45)のピクセルは、領域拡張の第1段階で抽出されたピクセルとして記憶する。なお、図8でピクセル内に記入してある数字は、領域拡張の段階数を示している。図9以降も同様である。
【0019】
ステップ115では、図9に示すように、第1段階拡張点(41,45)に隣接し且つ関心領域方向43の±90度以内の方向にあるピクセルを領域拡張法により抽出し、第2段階拡張点とする。第2段階拡張点のピクセルは、領域拡張の第2段階で抽出されたピクセルとして記憶する。
なお、「隣接するピクセル」の探索は、図11に示すように、着目するピクセル51から隣接するピクセルに記入してある番号順に領域拡張法を適用していく。既に抽出したピクセルは再抽出しない。
【0020】
ステップ116では、前の段階で抽出したピクセルに隣接するピクセルを領域拡張法により抽出する。
ステップ117では、前記ステップ116で新たに抽出したピクセルがあったなら前記ステップ116に戻り、なければ処理を終了する。
結局、図10に示すように、領域拡張の第6段階で処理が終了する。
【0021】
上記ではピクセルの2次元配列に対して分岐枝領域を抽出したが、ボクセルの3次元配列に対しても同様に分岐枝領域を抽出できる。但し、関心領域方向が3次元ベクトルとなり、拡張領域境界は関心領域方向を法線とする平面となる。また、「隣接するボクセル」の探索は、図12に示すように、着目するボクセル(図に現れていない)から隣接するボクセルに記入してある番号順に領域拡張法を適用していく。既に抽出したボクセルは再抽出しない。
【0022】
−第2の実施形態−
第2の実施形態は、関心領域として抽出したい分岐枝領域を含む領域を抽出し、次いでその領域中に分岐開始点と関心領域方向を決定するためのターゲット領域点とをユーザが指定する例である。
図13は、第2の実施形態にかかる分岐枝領域抽出処理のフローチャートである。
ステップ100では、演算装置32は、記憶装置31より画像データを読み込む。
ステップ101では、読み込んだ画像データの画像を表示装置33に表示する。表示は、断層画像または3次元画像を表示する。なお、断層画像を表示する場合は、該断層画像の断層面位置をユーザ入力装置34により変更できるようにしておくのが好ましい。
【0023】
ステップ120では、表示した画像から関心領域を一部に含む領域を抽出する。例えば、分岐枝領域を一部に含む血管領域全体を抽出する。抽出方法は、任意である(従来公知の方法でよい)。
ステップ121では、抽出領域全体を表示する。この表示は、断層画像型でも3次元画像型でも構わない。
ステップ122では、表示された抽出領域全体の中から、関心領域として抽出する分岐枝領域の分岐開始点とターゲット領域点をユーザが指定する。
ステップ123では、抽出領域の中で、第1の実施形態と同様にして、分岐枝領域を抽出する。
ステップ104では、抽出結果を記憶装置31に記憶する。
【0024】
第2の実施形態によれば、関心領域となる分岐枝領域を段階的に絞り込むことが可能となる。
【0025】
−第3の実施形態−
第3の実施形態は、関心領域として抽出したい分岐枝領域を含む全体領域を領域拡張法により抽出し、拡張段階を記録した抽出履歴情報を作成し、画像上でターゲット領域点をユーザが指定し、前記抽出履歴情報を利用した逆領域拡張法を用いて分岐枝領域境界を判定し、分岐枝領域を求める例である。
図14は、第3の実施形態にかかる分岐枝領域抽出処理のフローチャートである。
ステップ100では、演算装置32は、記憶装置31より画像データを読み込む。
ステップ101では、読み込んだ画像データの画像を表示装置33に表示する。表示は、断層画像または3次元画像を表示する。なお、断層画像を表示する場合は、該断層画像の断層面位置をユーザ入力装置34により変更できるようにしておくのが好ましい。
【0026】
ステップ130では、表示した画像から関心領域を一部に含む着目領域を領域拡張法により抽出する。例えば、分岐枝領域を一部に含む血管領域全体を抽出する。抽出方法は、従来技術で述べた領域拡張法でよい。このとき、抽出したピクセルの拡張段階を抽出履歴として保存しておく。例えば、図16に示すような第1拡張段階から第12拡張段階までのピクセルが抽出され、抽出したピクセルの拡張段階が保存されているものとする。また、抽出したピクセルの領域の周囲の非拡張領域60が記憶され、その非拡張領域60には拡張できないことが判明しているものとする。
【0027】
ステップ121では、抽出領域全体を表示する。この表示は、断層画像型でも3次元画像型でも構わない。
ステップ131では、表示された抽出領域中の、関心領域として抽出する分岐枝領域中に、ターゲット領域点をユーザが指定する。
ステップ132では、抽出履歴とターゲット領域点から逆領域拡張法により分岐枝領域境界を求め、その分岐枝領域境界と抽出履歴から分岐枝領域を抽出する。この詳細は、図17を参照して後で説明する。
ステップ104では、抽出結果を記憶装置31に記憶する。
【0028】
図15は、逆領域拡張法を用いて分岐枝領域を抽出する手順のフローチャートである。
ステップ141では、図16に示すように、指定されたターゲット領域点61と同一拡張段階(第11段階)のピクセルで且つターゲット領域点61に連結するピクセル62を求め、図17に示すように、ターゲット領域点61とピクセル62とを合わせて逆領域拡張点群64とする。また、逆領域拡張点群64とした点数を逆領域抽出履歴として保存する。図17に示す場合は、点数“3”を保存する。
なお、「連結する」とは、あるピクセルとあるピクセルとが1段以上の隣接関係にあることを言う。
【0029】
ステップ142では、最新に逆領域拡張点群としたピクセルと連結し且つ最新に逆領域拡張点群としたピクセルより1つ前の拡張段階のピクセルを求める。図17に示すように、最新に逆領域拡張点群としたピクセルがピクセル64なら、ピクセル63が求まる。
ステップ143では、最新に逆領域拡張点群としたピクセルの点数に対して前記ステップ142で求めたピクセルの点数が例えば±50%以内の変化であれば関心領域とそれ以外の領域の境界がないものと判定しステップ144へ進み、±50%を越える変化であれば関心領域とそれ以外の領域の境界があるものと判定してステップ145へ進む。図17の段階では、33%の変化なので、ステップ144へ進む。
【0030】
ステップ144では、前記ステップ142で求めたピクセルを最新の逆領域拡張点群とし、前記ステップ142に戻る。
上記ステップ142〜144を繰り返して、図17から図19を経て、図20の段階に至る。図20の段階では、前記ステップ142で求めたピクセル63が、最新に逆領域拡張点群としたピクセルの点数に対して57%の変化なので、ステップ145へ進む。
【0031】
ステップ145では、最新の逆領域拡張点群と隣接し且つ一つ前の拡張段階の点を求め、それらの点群を分岐枝領域境界65とする。例えば図12の(a)の段階では、第7拡張段階のピクセルのうちで最新の逆領域拡張点群と隣接したピクセルを分岐枝領域境界65とする。
ステップ146では、図20に示す分岐枝領域境界65に連結し且つ分岐枝領域境界65の拡張段階である第7段階以降の領域抽出履歴を持つ点を関心領域として抽出する。
【0032】
第3の実施形態によれば、抽出したい関心領域である分岐枝領域内の1点を指定するだけで、自動的に関心領域とそれ以外の領域の境界を判定し、関心領域の抽出が可能となる。
【0033】
なお、上記ステップ143での判定方法に関しては、特開平5-18195号公報「多次元データ処理方法」に記載がある。他の判定方法としては、逆領域抽出履歴の拡張点数の平均増加率の変化が急激な場所に境界があると判定するなどが挙げられる。
【0034】
−第4の実施形態−
第4の実施形態は、関心領域として抽出したい分岐枝領域を含む領域を領域拡張法により抽出し、拡張段階と拡張方向を記録した抽出履歴情報を作成し、画像上でターゲット領域点をユーザが指定し、前記抽出履歴情報を利用して分岐枝領域境界を判定し、分岐枝領域を求める例である。
図21は、第4の実施形態にかかる分岐枝領域抽出処理のフローチャートである。
ステップ100では、演算装置32は、記憶装置31より画像データを読み込む。
ステップ101では、読み込んだ画像データの画像を表示装置33に表示する。表示は、断層画像または3次元画像を表示する。なお、断層画像を表示する場合は、該断層画像の断層面位置をユーザ入力装置34により変更できるようにしておくのが好ましい。
【0035】
ステップ150では、表示した画像から関心領域を一部に含む着目領域を領域拡張法により抽出する。例えば、分岐枝領域を一部に含む血管領域全体を抽出する。抽出方法は、従来技術で述べた領域拡張法でよい。このとき、抽出したピクセルの拡張段階と拡張方向とを抽出履歴情報として保存しておく。例えば、図23〜図25に示すような第1拡張段階から第12拡張段階までのピクセルが抽出され、抽出したピクセルの拡張段階と拡張方向が保存されているものとする。図23〜図25については、さらに後述する。
【0036】
ステップ121では、抽出領域全体を表示する。この表示は、断層画像型でも3次元画像型でも構わない。
ステップ131では、表示された抽出領域中の、関心領域として抽出する分岐枝領域中に、ターゲット領域点をユーザが指定する。ここでは、図26に示す座標(13,13)のピクセルがターゲット領域点66として指定されたものとする。
ステップ151では、ターゲット領域点から抽出履歴情報を用いた逆領域拡張法により分岐枝領域境界を求め、その分岐枝領域境界と抽出履歴情報とから分岐枝領域を抽出する。この詳細は、図22を参照して後で説明する。
ステップ104では、抽出結果を記憶装置31に記憶する。
【0037】
図23〜図25は、図16に対応しており、抽出したピクセル座標を8分木の階層的なリスト構造としたものであり、抽出履歴リストと呼ぶ。なお、3次元の場合には、抽出履歴リストは、26分木のリスト構造となる。
抽出履歴リストでは、拡張段階は、階層の段階数で表現されている(例えば第2拡張段階のピクセルは第2階層に登録されている)。また、拡張方向は、抽出履歴リスト上の位置で表現されている(例えば図11の“1”の方向に拡張したピクセルは8分木の一番上のエントリに登録されている)。
【0038】
抽出履歴リストは、次のような規則で作成される。
・注目するピクセルに隣接する8ピクセルを、図11の順にチェックする。
・隣接する8ピクセルのどれへも拡張しない場合には、次の階層へのポインタを“NULL”とする。
・隣接する8ピクセルのどれかへ拡張する場合は、隣接する8ピクセルに図11の順に対応する8つのエントリを用意し、拡張するピクセルの座標を対応するエントリに記憶する。
・チェックしたピクセルが既にチェック済みの場合は、対応するエントリに“−”を記憶する。
・チェックしたピクセルが非拡張領域60である場合は、対応するエントリに“N”を記憶する。
【0039】
図22は、抽出履歴リストを用いて分岐枝領域を抽出する手順のフローチャートである。
ステップ160では、図25に示すように、抽出履歴リスト中にターゲット領域点66を検索する。
ステップ161では、図25に示すように、ターゲット領域点66と同一拡張段階でターゲット領域点66に連結する点67を検索する。そして、点66,点67を合わせて段階分岐枝領域点とする。
【0040】
ステップ162では、図25に示すように、段階分岐枝領域点を含むリストの親リストに含まれる前拡張段階の連結点68を検索する。
ステップ163では、図25に示すように、連結点68と同一拡張段階で連結点68と連結する点69を検索する。
ステップ164では、前記ステップ163で点69が見つからない場合および見つかった点69の子リストが全て“NULL”の場合はステップ165へ進み、それ以外の場合はステップ166へ進む。
ステップ165では、連結点68および点69を新たな段階分岐枝領域点として前記ステップ162に戻る。
以上のステップ162〜165の繰り返しにより、拡張方向を遡っていく。
【0041】
ステップ166では、連結点68および点69のうちで子リストが“NULL”のものを分岐枝領域境界点70とする。
ステップ167では、分岐枝領域境界点70の子リストに含まれる全ての点を分岐枝領域として抽出する。
【0042】
第4の実施形態によれば、逆領域拡張法では判定できないような分岐枝領域境界を、抽出履歴情報を利用して判定できるようになる。
【0043】
なお、図23〜図25のような抽出履歴リストを用いる代わりに、チェック済みピクセルの記憶領域を削減し、拡張した座標と方向を記憶するリストとしても良い。また、抽出履歴リストの検索効率を上げるためのデータ構造を定義してもよい。
【0044】
−第5の実施形態−
第5の実施形態は、分岐枝領域境界を判定した後、領域拡張パラメータを変更してから領域拡張をやり直す例である。
例えば図15のステップ146で、拡張条件を変更してから(緩めるか、厳しくしてから)、分岐枝領域境界を開始点として領域拡張法により領域拡張をやり直す。
また、例えば図22のステップ167の代わりに、拡張条件を変更してから分岐枝領域境界を開始点として領域拡張法により領域拡張をやり直す。
第5の実施形態によれば、拡張条件を緩めることにより、より細かな分岐枝領域(細かな血管)を抽出することが可能となる。逆に、拡張条件を厳しくすることにより、より太い分岐枝領域(太い血管)のみを抽出することが可能となる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の領域抽出方法によれば、大きな領域の一部である分岐枝領域だけを抽出することが出来る。これにより、X線CTやMRIなどにより撮像された断層画像上で血管や気管支などの枝状分岐物の一部を抽出でき、治療計画を行う際に、ある血管が影響する領域の評価が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理システムのブロック図である。
【図2】3次元画像データの説明図である。
【図3】断層画像の例示図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる分岐枝領域抽出処理のフローチャートである。
【図5】3次元画像データを用いたボリュームレンダリングにより生成された3次元画像の例示図である。
【図6】領域拡張法により分岐枝領域を抽出する手順のフローチャートである。
【図7】分岐開始点とターゲット領域点と関心領域方向と拡張領域境界の説明図である。
【図8】第1段階拡張点の説明図である。
【図9】第2段階拡張点の説明図である。
【図10】抽出結果の説明図である。
【図11】着目ピクセルに隣接するピクセルとチェック順番の説明図である。
【図12】着目ボクセルに隣接するボクセルとチェック順番の説明図である。
【図13】本発明の第2の実施形態にかかる分岐枝領域抽出処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第3の実施形態にかかる分岐枝領域抽出処理のフローチャートである。
【図15】逆領域拡張法により分岐枝領域を抽出する手順のフローチャートである。
【図16】逆領域拡張の第1段階の説明図である。
【図17】逆領域拡張の第2段階の説明図である。
【図18】逆領域拡張の第3段階の説明図である。
【図19】逆領域拡張の第4段階の説明図である。
【図20】逆領域拡張の第5段階の説明図である。
【図21】本発明の第4の実施形態にかかる分岐枝領域抽出処理のフローチャートである。
【図22】抽出履歴リストを用いて分岐枝領域を抽出する手順のフローチャートである。
【図23】抽出履歴リスト(その1)の例示図である。
【図24】抽出履歴リスト(その2)の例示図である。
【図25】抽出履歴リスト(その3)の例示図である。
【図26】ターゲット領域点の説明図である。
【符号の説明】
30:I/O装置、31:記憶装置、32:演算装置、33:表示装置、34:ユーザ入力装置、35:画像処理システム

Claims (5)

  1. 関心領域である分岐枝領域を含む領域中に分岐開始点と、前記分岐開始点に対して抽出する分岐枝の領域の方向である関心領域方向とを指定する指定ステップと、前記分岐開始点を通り前記関心領域方向に垂直な直線である拡張領域境界を求め、同一領域内では各点の濃度値はある濃度範囲に属するという大域的変化の条件および隣接点同士の濃度差は小さいという局所的変化の条件を用いて前記拡張領域境界から前記関心領域方向へ領域拡張することにより分岐枝領域を抽出する拡張ステップとを有することを特徴とする領域抽出方法。
  2. 請求項1に記載の領域抽出方法において、前記拡張ステップでは、前記拡張領域境界に沿って前記分岐開始点から領域拡張を行って第1段階拡張点を求め、該第1段階拡張点から前記関心領域方向に領域拡張を行って第2段階拡張点を求め、該第2段階拡張点からは全方向に領域拡張を行って次段階拡張点を求めることを特徴とする領域抽出方法。
  3. 関心領域である分岐枝領域を含む領域を領域拡張法により抽出し抽出履歴情報を作成し、関心領域である分岐枝領域中にターゲット領域点を指定する指定ステップと、前記抽出履歴情報を用いて前記ターゲット領域点から逆領域拡張することにより分岐枝領域境界を判定する境界判定ステップと、前記分岐枝領域境界および前記抽出履歴情報を用いて分岐枝領域を抽出する抽出ステップとを有することを特徴とする領域抽出方法。
  4. 請求項3に記載の領域抽出方法において、前記抽出履歴情報が、拡張段階であるか又は拡張段階と拡張方向であることを特徴とする領域抽出方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の領域抽出方法において、前記抽出ステップの代わりに、前記分岐枝領域境界から領域拡張を行って分岐枝領域を抽出する拡張ステップを有することを特徴とする領域抽出方法。
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