JP6832479B1 - 立体を形状の狭隘部で分割する画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像処理装置 - Google Patents

立体を形状の狭隘部で分割する画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】画像診断において検査範囲を診断対象の臓器周辺に限定でき、また臓器の立体形状を直感的に把握できる画像処理方法を提供する。【解決手段】三次元空間中の塊を表す二値三次元データについて、当該塊の形状的な狭隘部を境界として個別のセグメントに分割する。本技術を画像診断に応用した場合、画像上で境界に数値的な差のない一連の臓器であっても形状的には個別の臓器が識別可能であるので、一連の臓器を形状の狭隘部で個別臓器のセグメントに分割できる。この結果、画像診断においては対象臓器の領域に限定した範囲を検査することができ、読影の際には臓器の立体形状を直感的に把握できる立体表示を参照しながら検査を行うことができる。【選択図】図1

Description

本発明は、認識対象を前景、それ以外を背景とする二値三次元データとして与えられる立体を認識するため、立体を形状の狭隘部でセグメントに分割する画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像処理装置に関するものであり、また、本技術を医用画像に応用し、一連の臓器を立体形状の狭隘部で個別臓器に分割する画像処理装置に関するものである。
医師は特定の臓器を対象として医用コンピューター断層撮影装置が出力する平面画像を用いて読影を行う。読影は通常千数百枚に及ぶ大量の平面画像を見比べながら対象臓器の立体形状を推測し、診断する行為である。一方で、近年コンピューターの三次元処理能力は著しい進化を遂げている。コンピューターが臓器の立体形状を抽出すれば、画像診断は対象のデータ範囲を診断対象臓器の周辺に限定することができる。また、臓器の形状を立体表示することにより医師は読影の際に多数の平面画像を見比べることなく臓器形状を直感的に把握することができる。
三次元のデータから特定の領域を切り出すセグメンテーション技術には多くの手法が知られている。大半のセグメンテーション技術は領域の境界に数値的な差を探索するものである。しかし、人体内において、消化器、呼吸器、循環器のように、系統を構成する一連の臓器は連結されており、隣接する臓器間に明確な境界は存在しない。その理由は、消化器系統では食物、吸気系統では空気、循環器系統では血液がそれぞれ臓器間を通過するためである。したがって、こうしたセグメンテーション技術ではこのような一連の臓器を分割することができない。
このような特徴のある臓器をセグメントに分割するための一つのアプローチは、臓器の形状モデルを構築し、計測データを確率的な手法によってモデルに当てはめていくものである。特許文献1には肝臓の解剖学的なモデルを構築し、計測データをモデルに当てはめる技術が開示されている。
もう一つのアプローチは、臓器の形状に関する教師データを生成し、深層学習によって臓器のセグメントを生成する方法である。非特許文献1には深層学習を用いてCTの三次元データから肺のセグメントを生成する技術が開示されている。
特表2011−512999号
B. A. Skourt, A. El Hassani, and A. Majda, "Lung CT Image Segmentation Using Deep Neural Networks," Procedia Computer Science, vol. 127, pp.109, 2018.
医師は特定の臓器を対象として読影を行うが、医用コンピューター断層撮影装置が出力する多数の平面画像を見比べて臓器の立体形状を推測しつつ検査を行うという不自由を強いられている。医用画像から診断対象臓器の領域をセグメントとして切り出せば、検査対象とするデータの範囲を限定することが可能となり、またセグメントを立体表示することによって臓器の形状を直感的に把握できる。
一方、人体内において、消化器、呼吸器、循環器のように、系統を構成する一連の臓器はそれぞれ食物、空気、血液が通過するために連続している。このため、医用画像においても一連の臓器の境界には数値的な差が存在せず、数値的な差を探索する既存のセグメンテーション技術では系統を構成する一連の臓器を個別臓器に分割できないという問題点があった。
数値的な差を探索しないセグメンテーション技術には、確率モデルや教師データに基づいて臓器のセグメントを作成するものがある。しかし、こうした手法ではその性能を客観的に検証することが難しいという問題点があった。たとえば、こうした手法では確率モデルや教師データが前提としない入力を与えると異常な結果を出すことがあることが知られている。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、立体を形状の狭隘部で個別のセグメントに分割する画像処理方法、画像処理プログラム、および画像処理装置を提供することを目的としている。本画像処理方法の医用画像への応用においては、境界に数値的な差のない一連の臓器であっても個別臓器が形状的に識別可能であることに着目し、確率モデルや教師データを用いずに個別臓器のセグメントを生成する。個別臓器のセグメントを生成するにより、画像診断の際に検査対象のデータ領域を限定することができ、また読影の際に医師が検査対象の臓器の形状を直感的に把握することができる画像処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る画像処理方法は、前景領域と当該前景領域以外である背景領域を含み、前景領域と背景領域とを区別する二値三次元データから前景領域内の各ボクセルに対して背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換工程と、距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成工程と、階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出工程と、極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成工程と、核の外周の階層に属し、核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前景領域を核と同数のセグメントに分割するセグメント生成工程とを有する。
本発明に係る画像処理方法では、前景領域と背景領域とを区別する二値三次元データから前景領域内の各ボクセルに対して背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換工程と、当該距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成工程とを含む。その結果、階層は前景領域の外周から内部に向かって順次整数値が大きくなる階段状の三次元構造を形成する。また、階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出工程を含むことにより、極大値階層は前景領域の膨らみの中央部に形成される。極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成工程を含むことにより、核は膨らみの中央部に位置する。さらに、核の外周の階層に属し、核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前景領域を核と同数のセグメントに分割するセグメント生成工程を含む。その結果、拡張された核であるセグメントは前景領域の形状の狭隘部に境界を生ずる。このようにセグメントが生成されるので、二値三次元データの前景領域は形状の狭隘部で核と同数のセグメントに分割することができる。
また、本発明に係る画像処理方法において、セグメント生成工程は、所定の整数値を有する階層のボクセルを追加する隣接ボクセル追加工程を含み、当該整数値が、(最大整数値−1)からスタートして、1になるまで繰り返し行うこととしても良い。
本発明に係る画像処理方法のセグメント生成工程は、所定の整数値を有する階層のボクセルを追加する隣接ボクセル追加工程を含み、当該整数値が、(最大整数値−1)からスタートして、1になるまで繰り返し行うので、当該整数値を有する階層に当該階層を外周とする核が複数あるとき、それぞれの核に隣接するボクセルが順次追加され、拡張された核が接する場所にセグメントの境界を形成することができる。
さらに、本発明に係る画像処理方法のセグメント生成工程において、隣接ボクセル追加工程は、所定の整数値を有する階層のボクセルは核のボクセルと面接触、線接触、及び点接触する順に核に追加することとしても良い。
本発明に係る画像処理方法のセグメント生成工程の隣接ボクセル追加工程は、所定の整数値を有する階層のボクセルは核のボクセルと面接触、線接触、及び点接触する順に核に追加するので、核へのボクセルの追加をボクセルの中心間距離が短い面接触ボクセル、線接触ボクセル、点接触ボクセルの順に行うことによりセグメントの境界に生ずるひずみを小さくすることができる。
本発明に係る画像処理プログラムは、前景領域と当該前景領域以外である背景領域を含み、前景領域と背景領域とを区別する二値三次元データから前景領域内の各ボクセルに対して背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換処理と、距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成処理と、階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出処理と、極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成処理と、核の外周の階層に属し、核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前景領域を核と同数のセグメントに分割するセグメント生成処理とを有する。
本画像処理プログラムはコンピューターの実行により、前景領域と背景領域とを区別する二値三次元データから前景領域内の各ボクセルに対して背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換処理と、当該距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成処理とを含む。その結果、階層は前景領域の外周から内部に向かって順次整数値が大きくなる階段状の三次元構造を形成する。また、階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出処理を含むことにより、極大値階層は前景領域の膨らみの中央部に形成される。極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成処理を含むことにより、核は膨らみの中央部に位置する。さらに、核の外周の階層に属し、核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前景領域を核と同数のセグメントに分割するセグメント生成処理を含む。その結果、拡張された核であるセグメントは前景領域の形状の狭隘部に境界を生ずる。このようにセグメントが生成されるので、二値三次元データの前景領域は形状の狭隘部で核と同数のセグメントに分割することができる。
本発明に係る画像処理装置は、前景領域と当該前景領域以外である背景領域を含み、前景領域と背景領域とを区別する二値三次元データから前景領域内の各ボクセルに対して背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換部と、距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成部と、階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出部と、極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成部と、核の外周の階層に属し、核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前景領域を核と同数のセグメントに分割するセグメント生成部とを備える。
本画像処理装置は、前景領域と背景領域とを区別する二値三次元データから前景領域内の各ボクセルに対して背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換部と、当該距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成部とを含む。その結果、階層は前景領域の外周から内部に向かって順次整数値が大きくなる階段状の三次元構造を形成する。また、階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出部を含むことにより、極大値階層は前景領域の膨らみの中央部に形成される。極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成部を含むことにより、核は膨らみの中央部に位置する。さらに、核の外周の階層に属し、核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前景領域を核と同数のセグメントに分割するセグメント生成部を含む。その結果、拡張された核であるセグメントは前景領域の形状の狭隘部に境界を生ずる。このようにセグメントが生成されるので、二値三次元データの前景領域は形状の狭隘部で核と同数のセグメントに分割することができる。
本発明に係る画像処理装置は、医用コンピューター断層撮影装置による三次元データから一連の臓器に対応する二値三次元データを生成する連結臓器形状抽出部と、セグメント生成部から出力される複数のセグメントを融合して個別臓器のセグメントを生成する臓器セグメント生成部とを備えてもよい。
本画像処理装置は、医用コンピューター断層撮影装置による三次元データから一連の臓器に対応する二値三次元データを生成する連結臓器形状抽出部と、セグメント生成部から出力される複数のセグメントを融合して各臓器の個別臓器のセグメントを生成する臓器セグメント生成部とを備えるので、前記三次元データ中における一連の臓器から個別臓器のセグメントを生成することができる。
本発明に係る画像処理装置はさらに、臓器セグメント生成部から出力された個別臓器セグメントから、臓器ごとに外表面及び内部構造を識別可能な立体画像を生成する立体画像生成部を備えてもよい。
本画像処理装置は、臓器セグメント生成部から出力された個別臓器セグメントから、臓器ごとに外表面及び内部構造を識別可能な立体画像を生成する立体画像生成部を備えるので、平面画像からでは認識することが困難な臓器の立体形状を直感的に把握可能な立体表示が可能となる。
本発明に係る画像処理装置は、医用コンピューター断層撮影装置による三次元データから個別臓器のセグメントに相当する部分領域を切り出し、当該部分領域からアキシャル面、コロナル面、サジタル面として断層画像を生成する部分断層画像生成部を備えてもよい。
本画像処理装置は、医用コンピューター断層撮影装置による三次元データから個別臓器のセグメントに相当する部分領域を切り出し、当該部分領域からアキシャル面、コロナル面、サジタル面として断層画像を生成する部分断層画像生成部を備える。その結果、医師は読影の際に診断対象とする個別臓器のセグメントを指定することにより、医用コンピューター断層撮影装置による三次元データから体外の構造物や診断対象外の臓器などの検査対象以外の領域が除外された断層画像を検査することができる。
本発明によれば、三次元の立体を認識する際に立体を形状の狭隘部で構成要素に分割することができるという効果を有する。また、医用コンピューター断層撮影装置による三次元データへの応用においては、境界に数値的な差がない一連の臓器であっても立体形状の膨らみとして個別臓器を識別することができるので、確率モデルや教師データに依存せずに一連の臓器を個別臓器のセグメントに分割できるという効果を有する。本発明により生成される個別臓器のセグメントは、画像診断においては検査対象を限定することができるという効果を有し、また、医師による読影においてセグメントを立体表示すれば多数の平面画像を見比べることなく臓器の立体形状を直感的に把握することができるという効果を有する。
本発明に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。 狭隘分割部(240)の動作を説明するフローチャートである。 狭隘分割部(240)におけるセグメント生成工程(SA5)の動作を説明するフローチャートである。 面接触ボクセル、線接触ボクセル、点接触ボクセルの位置関係を示す図である。 結合した3つの球を示す低分解能の二値三次元データを形状の狭隘部でセグメントに分割した例を示すデータの中央断面図である。(a)は入力であり、(b)は階層であり、(c)は核であり、(d)はセグメントである。 結合した3つの球を示す高分解能の二値三次元データを形状の狭隘部で分割したセグメントを立体表示した図である。(a)は全てのセグメントを同時に示す図であり、(c)、(d)、(e)は3つのセグメントをそれぞれ個別に示す図である。 連結臓器形状抽出部(230)において、CTの三次元データから呼吸器系統に属する一連の臓器が連結した二値三次元データを生成する方法を説明するフローチャートである。 三次元空間の8隅を示す図である。 連結臓器形状抽出部(230)において、CTの三次元データから呼吸器系統に属する一連の臓器が連結した二値三次元データを生成する方法を適用した一例におけるデータの中央断面図である。(a)は入力データであり、(b)は体外領域を水のCT値で置き換えたデータであり、(c)は体内領域を空気成分で二値化し、最大領域を抽出したデータである。 臓器セグメント生成部(250)において、呼吸器系統に属する一連の臓器の二値三次元データから生成したセグメントを融合し、個別臓器に対応するセグメントを生成する方法を説明するフローチャートである。 臓器セグメント生成部(250)において、呼吸器系統に属する一連の臓器が連結した二値三次元データから生成したセグメントを融合し、個別臓器である右肺、左肺、気管に相当する3つのセグメントを生成する方法を適用した例について、生成されたセグメントを立体表示する図である。(a)は臓器セグメント生成部の入力であり、(b)は3つの個別臓器である右肺、左肺、気管を同時に示す図であり、(c)、(d)、(e)は、それぞれ右肺、左肺、気管を個別に示す図である。 右肺のセグメントの立体表示(300)と、このセグメントの領域をアキシャル面(410)、コロナル面(420)、サジタル面(430)として表示した図である。
[実施形態]
本発明の実施形態に係る画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理装置について、図面を参照して以下に説明する。
図1に、本実施形態に係る画像処理装置のブロックダイアグラムを示す。CT、MRIなどの医用コンピューター断層撮影装置の出力データを格納する医用画像管理システムPACS(Picture Archiving and Communication System)装置(100)と、PACS装置から通信手段等により出力データを受け取る画像処理装置(200)とを備える。
画像処理装置(200)は、PACS装置から受け取ったデータをDICOMデータ記憶部(210)にDICOM標準に則ったファイルとして記憶する。
DICOMデータ記憶部(210)のDICOMファイルは、三次元データ生成部(220)によりボクセルの集合である三次元データに変換される。三次元データのX軸、Y軸はそれぞれ医用コンピューター断層撮影装置の撮影画像であるアキシャル画像の水平軸、垂直軸である。X軸、Y軸の物理ピッチは通常同一である。アキシャル画像の例を図9(a)に示す。Z軸はアキシャル画像面に垂直な軸である。Z軸の物理ピッチは、通常X軸、Y軸の物理ピッチと同程度からその4倍程度である。
三次元データは、各軸のピッチを1とする単位立方体のボクセルによって構成される。三次元データの単位立方体ボクセルへの変換は、物理ピッチに関わらず、X軸、Y軸、Z軸のピッチを1とする。あるいは、X軸、Y軸、Z軸の物理ピッチが同一になるようリサンプリング処理を施しても良い。また、X軸、Y軸の物理ピッチに対するZ軸の物理ピッチの比が一定となるようにリサンプリング処理を施しても良い。
三次元データのサイズは以後の処理において計算時間に対する影響が大きいため、必要とされる分解能を満たせばリサンプリングによってデータサイズを圧縮しても良い。
三次元データ生成部(220)は、後述する体外領域消去工程(SC1)における二値化の際のノイズの影響を避けるため、三次元データ生成部(220)の入力にガウスフィルタを適用したり、あるいは境界を際立たせるためにエッジ強調を行うなど、各種のフィルタを適用しても良い。フィルタは、アキシャル画像に対する二次元のフィルタでも良い。三次元のフィルタを適用するには、X軸、Y軸、Z軸の物理ピッチが同一になるようなリサンプリング処理を施すことが好ましい。
連結臓器形状抽出部(230)は、三次元データ生成部(220)の出力から一連の臓器の形状を前景領域、それ以外を背景領域とする二値三次元データを生成する。
三次元データ生成部(220)と連結臓器形状抽出部(230)の処理は、結果が変わらない範囲で処理の順番を入れ替えても良い。
狭隘分割部(240)は、距離変換部(241)、階層形成部(242)、極大値階層検出部(243)、核生成部(244)、セグメント生成部(245)からなり、前景領域を核と同数のセグメントに分割する。
本実施形態においては狭隘分割部(240)が医用コンピューター断層撮影装置による三次元データから生成された二値三次元データを処理する一例を示すが、狭隘分割部(240)が処理するデータは、物体を3Dスキャナーによって計測したデータや、三次元CAD装置が出力するデータ等任意の二値三次元データであって良い。
臓器セグメント生成部(250)は、狭隘分割部(240)が連結臓器形状抽出部(230)の出力からセグメントを生成した場合について、セグメントのボクセル数、最大距離値などのセグメントの特性と、隣接セグメント対の境界面のボクセル数、境界面のボクセルの最大距離値などのセグメントの隣接特性等とに応じて隣接セグメント対を融合し、個別臓器の形状に合致させる。
臓器領域切出し部(260)は、三次元データ生成部から出力した三次元データについて、臓器セグメント生成部(250)が生成した臓器のセグメント中の特定の個別臓器について、当該臓器のセグメントを包含する直方体領域を切り出す。あるいは、直方体領域でなく当該臓器のセグメントの領域を切り出してもよい。
表示部(270)の立体画像生成部(271)は、臓器セグメント生成部(250)が生成した臓器のセグメントを、臓器ごとに異なる色彩を与えて半透明立体表示するなど、臓器の境界面および内部構造を識別可能とする立体表示用のデータを生成する。
部分断層画像生成部(272)は、臓器領域切出し部(260)が出力した個別臓器の領域について、アキシャル面、コロナル面、サジタル面として表示するための部分断層画像を生成する。
画像表示部(273)は、立体画像生成部(271)、部分断層画像生成部(272)が生成する画像を表示する。
図2は、狭隘分割部(240)が、二値三次元データの前景領域を形状の狭隘部でセグメントに分割する方法を示すフローチャートである。
距離変換工程(SA1)は、各前景領域のボクセルについて、背景領域との境界からの最短距離を算出する。ボクセルは単位立方体であるので、距離はボクセル間距離を1とするユークリッド距離である。
階層形成工程(SA2)は、整数化することによって前景領域を階段状の距離値をもつ階層に変換する。整数化は四捨五入によって行う。整数化により、階層は背景領域との境界から前景領域の内側に向かって値が大きくなる階段状の層を形成する。また、階層は前景領域の狭隘部では層数が少ないという性質を示す。
整数化は、切り捨て、切り上げを用いてもよい。また、階層の分解能は計算時間やセグメントの境界面の凹凸の程度に影響するので、距離を整数化する際の単位を1以外の値としても良い。
極大値階層検出工程(SA3)は、階層の内、隣接する階層より大きな整数値を有する階層を極大値階層として検出する。極大値階層は内部に他の階層を包含しない階層と言い換えても良い。階層は背景領域との境界から内部に向かって順次値が大きくなるので、極大値階層は前景領域のふくらみの中心付近に生ずる。
核生成工程(SA4)は、ラベリング処理によって極大値階層に固有の番号を付与し、次工程においてセグメントを生成するための核とする。
セグメント生成工程(SA5)は、核の外周の階層に属し、核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより核を拡張し、前景領域を核と同数のセグメントに分割する。
図3は、セグメント生成工程(SA5)において、核を拡張してセグメントを生成する方法を示すフローチャートである。
SB1工程は、次工程で選択される所定の階層を示す整数距離値として、最大の整数値をもつ核を囲む階層の整数値である(最大整数値−1)をセットする。
SB2工程は、核の外周の階層に属し、核に隣接するボクセルを順に核に追加する階層ループ工程であり、以下に説明するSB21工程、SB22工程、SB23工程、SB24工程を含む。
SB21工程は、所定の階層を選択する。
SB22工程は、所定の階層の核に隣接するボクセルを順次核に追加するボクセルループ工程であり、以下に説明するSB221工程、SB222工程を含む。
SB221工程は、所定の階層に属し、核に隣接するボクセルを核に追加する。
SB222工程は、所定の階層のボクセルがすべて核に追加されたかどうかを判定し、追加されていないボクセルがあればSB221工程に戻る。
SB23工程は、所定の階層のボクセルがすべて核に追加されると到達する処理であり、所定の階層を示す整数距離値をデクリメントする。
SB24工程は、所定の階層を示す整数距離値が0になったかどうかを判定し、0でなければSB21工程に戻り、0であれば処理を終了する。
所定の階層を示す整数距離値が0となってセグメント生成工程(SA5)が終了すると、前景領域のすべてのボクセルは核と同数のセグメントに分割される。
セグメント生成工程(SA5)の処理は、ある所定の階層に、当該階層を外周とする核が複数あるときに当該階層のボクセルをそれぞれの核にどのように配分するかを定める処理であるため、当該階層が単一の核しか持たない場合にはこのような処理を行わず、当該階層のすべてのボクセルを当該核に追加するとしても良い。
隣接ボクセル追加工程(SB221)において、ボクセルの隣接を定義する方法によりセグメントの境界面の凹凸の程度と処理時間とが異なることを説明する。
図4は、三次元データにおいてボクセルが接触する様子を示す。あるボクセル(a)は、(b)に示す面で接触する6個のボクセル、(c)に示す線で接触する12個のボクセル、(d)に示す点で接触する8個のボクセルの、3種類26個のボクセルと接触している。
あるボクセルとこれに接触するボクセルとの中心間距離は、面で接触するボクセルでは1であり、線で接触するボクセルではルート2であり、点で接触するボクセルではルート3である。
核に隣接するボクセルを核に追加する際に、距離が近い順に、面接触ボクセル、線接触ボクセル、点接触ボクセルの順にボクセルループ処理を行うと、セグメントの分割面の凹凸を小さくすることができる。
一方で、核に追加する隣接ボクセルを面接触ボクセルのみとすると、計算時間を短縮することができるが、前景領域の形状により点接触方向のボクセルが核に追加されるまでに最大3回のボクセルループ処理が必要となることがある。このため、面接触方向に比べて点接触方向のボクセルを核に追加する処理が遅れ、核が拡張される方向によりボクセルが追加される進展度が異なることにより、ボクセルの境界面にひずみが生ずることがある。
また、面接触、線接触、点接触するボクセルをすべて隣接ボクセルとして一度に核に追加しても計算時間を短縮することができるが、前景領域の形状により点接触方向への核への追加の進行が面接触方向に比べて速くなることがある。このため、点接触方向に比べて面接触方向のボクセルの核への追加が遅れ、核が拡張される方向によりボクセルが追加される進展度が異なることにより、ボクセルの境界面にひずみが生ずることがある。
セグメントの分割面の凹凸の程度よりも処理時間の短縮を優先する用途においては、隣接を面接触のみとする、あるいは面接触、線接触、点接触のすべてとするとしてもよい。
上述した狭隘分割部(240)における距離変換、ラベリングなどの処理は三次元の処理であるが、これらの処理は任意の次元のデータについて同様に処理することができる。したがって、狭隘分割部(240)は一次元、二次元、四次元等の二値データであっても狭隘部で分割することができる。
簡単な二値三次元形状を用いて狭隘分割部(240)の処理を具体的に説明する。
図5は、X軸、Y軸、Z軸各50要素の三次元空間中に置かれた3つの球が結合した立体図形の場合について、データの中央断面図を示したものである。
(a)は3つの球が結合した二値三次元データである。これに距離変換工程(SA1)と階層化工程(SA2)を施すことにより階層が生成される。(b)は生成された階層を縞模様で表現したものである。(b)は、実際には階層ごとに異なる色彩を用いたカラー画像である。階層に極大値階層検出工程(SA3)を施すことにより、3つの球の中央部に極大値階層が検出される。核生成工程(SA4)により極大値階層には個別番号が付与されるので、(c)においては3つの核は個別番号に対応する異なる色彩で表示される。セグメント生成工程(SA5)により、核が順次拡張されて3つのセグメントが生成される。(d)は前景領域が3つのセグメントに分割されたことを示す。(c)、(d)は、実際は核に与えられた個別番号に対応する色彩を用いたカラー画像である。
図6は、実際的なCT、MRIの分解能における臓器のサイズに相当する例として、図5に示した3つの球の例について、ボクセル空間のサイズをX軸、Y軸、Z軸各200要素に拡大した場合に生成されるセグメントを着色三次元立体表示したものである。
(a)は3つのセグメントを同時に示したものである。(b)、(c)、(d)は3つのセグメントをそれぞれ独立に示したものである。これらの図から明らかなように、狭隘分割部(240)の処理は結合した3つの球を示す二値三次元データから凹凸の少ない境界面が生成され、それぞれの球に対応するセグメントに分割されたことを示している。(a)、(b)、(c)、(d)は、実際には核に与えられた個別番号に対応する色彩を用いたカラー画像である。
図7は、連結臓器形状抽出部(230)において、CTの三次元データにおける呼吸器系統に属する一連の臓器の形状を抽出する例におけるフローチャートを示す。
CTの三次元データにおける呼吸器系統に属する一連の臓器は、体内における最大サイズの空気近似領域として抽出することができる。空気近似領域とは、CT値がHU値(Haunsfiled Unit)で−1000と定義される空気のCT値に近似する値をもつ領域のことである。空気に近似する値とは、たとえばCT値が−200以下の範囲である。
体外領域消去工程(SC1)は、体外の領域を水のCT値である0で置き換える処理である。まず、人体表面として脂肪以上のCT値をもつ領域を1、それ以外の領域を0としてCTの三次元データをしきい値処理により二値化する。脂肪以上のCT値とは、具体的にはたとえば−500以上のCT値をもつ範囲である。このデータに第一のラベリング処理を施し、最大サイズの領域を抽出すると人体領域が抽出されるので、人体領域を値1、それ以外を値0とする。次にデータを反転させて人体領域を0、体外領域を1として第二のラベリング処理を施し、三次元空間の8隅と連続するラベルの領域を抽出し、抽出した領域を値1、それ以外を値0として体外領域を改定する。
体外領域消去工程(SC1)における二値化は固定しきい値の例を示したが、判別分析法やPタイル法など、他の手段を用いても良い。
図8は、三次元空間の8隅を示す。8隅はX軸、Y軸、Z軸それぞれの最大値と最小値の組み合わせによって得られ、図の小球で示す。直方体の枠内の立体図形は三次元データ空間のイメージを示すために配置した任意図形である。
多くの場合、第二のラベリング処理の結果から最大領域を抽出すれば体外領域が得られるが、三次元データの8隅と連続するラベルとした理由は、CTの三次元データにおいて体外空気近似領域が人体によって複数の領域に分断されることがあるためである。
体外領域のデータを反転させて体外領域を0、それ以外を1としたマスクデータを作り、三次元データ生成部(220)の出力データとボクセルごとの乗算を行うと、体外領域を水のCT値である0で置き換えた体外領域消去データを生成することができる。
体内空気近似領域二値化工程(SC2)は、体外領域を消去したデータから前述の空気のCT値に近似する値の範囲を1、それ以外の領域を0としてしきい値処理を施して二値化することにより、体内空気近似領域を抽出する。体内空気近似領域には呼吸器系統臓器内の空気近似領域のほか、消化器系統臓器内の空気近似領域などが含まれる。
最大領域抽出工程(SC3)は、体内空気近似領域に第三のラベリング処理を施し、最も大きい領域を選択する。これにより、呼吸器系統臓器の領域よりも小さい消化器系統臓器内の空気近似領域などが取り除かれ、呼吸器系統臓器の領域を示す二値三次元データを得ることができる。
図9は、連結臓器形状抽出部(230)が胸部CTの三次元データから呼吸器系統臓器の二値三次元データを生成する一例における中央断面図である。
(a)は入力データである。(b)は体外領域消去工程(SC1)により体外領域を水のCT値である0で置き換え、体外領域を消去したデータである。(c)は体内空気近似領域二値化工程(SC2)により体内空気近似領域を二値化し、最大領域抽出工程(SC3)において第三のラベリング処理により最大領域として抽出された呼吸器系統臓器のデータである。
なお、呼吸器系統臓器の二値三次元データを生成する際に、患者の体内組成、CTの撮影条件、三次元データ生成部や連結臓器形状抽出部における処理パラメーター等により、呼吸器系統臓器の一部が欠損し、あるいは呼吸器系統臓器以外の領域が追加されることがある。
この例では連結臓器形状抽出部(230)が胸部CTの三次元データから呼吸器系統に属する一連の臓器を得るための例を示したが、一連の臓器の形状を示す二値三次元データを得る方法は医用コンピューター断層撮影装置のモダリティ、臓器系統の種類、二値化を行う画像処理方法等によって様々な手段があり、連結臓器データ生成部(230)における具体的な処理手順はここに記述した方法に限定されるものではない。
図10は、臓器セグメント生成部(250)が、二値三次元データを狭隘分割部(240)が生成したセグメントを個別臓器の形状に合致させる処理を行う場合のフローチャートである。
図7に示した呼吸器系統臓器が連結された形状を示す二値三次元データの例においては、気管の径の変動や肺内部に樹枝状に入り込む気管支や細気管支により複雑な形状をしている。そのため、これに狭隘分割部(240)の処理を施すと多数のセグメントが得られる。臓器セグメント生成部(250)は、個別臓器の形状的な特徴を捉えた隣接セグメントの融合処理を行うことにより、個別臓器に対応するセグメントを生成する。
狭隘分割部(240)に与えられる二値三次元データが想定する臓器をすべて含んでいない場合、臓器セグメント生成部(250)の出力においてその臓器が欠損することがある。また、二値三次元データが想定する臓器以外の要素をすべて含んでいる場合、臓器セグメント生成部(250)の出力において想定する臓器以外の要素が生成されることがある。
単一隣接セグメント結合工程(SD1)は、管状の形状をもつ臓器を想定した処理である。隣接するセグメント数が1であるセグメントは、その隣接セグメントに融合する。この処理を、この条件に該当するセグメント対がなくなるまで繰り返すことにより、管の先端のセグメントは順次延長される。
小セグメント結合工程(SD2)は、小さなセグメントを隣接する大きなセグメントに融合する処理である。この処理を、この条件に該当するセグメント対がなくなるまで繰り返すことにより、小さなセグメントは隣接する大きなセグメントに吸収される。
小さなセグメントとは、たとえば他のセグメントとの隣接面におけるボクセルの総数がそのセグメントのボクセル数の0.1倍を超えるセグメントである。
大セグメント結合工程(SD3)は、セグメント表面形状の微妙な凹凸やセグメントの内部構造などによって、本来単一であるべきセグメントが複数に分割される場合の処理である。セグメントの拡張前の核の最大距離値が大きく、また隣接するセグメントとの接触面におけるボクセルの最大距離値が大きいセグメント対は融合される。この処理を、この条件に該当するセグメント対がなくなるまで繰り返すことにより、本来単一であるべきセグメントが生成される。
大きなセグメント対とは、たとえば隣接するセグメントとそのセグメントの拡張前の核の最大距離値の比が±40%以内のセグメントである。隣接するセグメントとの接触面におけるボクセルの最大距離値が大きいセグメント対とは、たとえば隣接するセグメントとの接触面におけるボクセルの最大距離値がセグメントの拡張前の核の最大距離値の50%を超えるようなセグメント対である。
図11は、臓器セグメント生成部(250)が、図7に示した胸部CTの呼吸器系統に属する一連の臓器の例について、狭隘分割部(240)の出力から個別臓器のセグメントを生成した結果を立体表示したものである。
(a)は狭隘分割部(240)の出力であり、この例においては148個のセグメントが生成されている。(b)はこのセグメントを臓器セグメント生成部(250)によって処理し、生成された臓器である気管、右肺、左肺のセグメントを着色半透明立体表示したものである。この立体表示は、キーボードやマウス等の操作により自由に回転、平行移動、拡大縮小を行うことができるので、呼吸器系統臓器相互の位置関係や詳細な内部構造を直感的に把握することができる。また、着色半透明立体表示された臓器のセグメントでは個別臓器が識別できるので、後述する個別臓器を表示する際に臓器を視覚的に選択する用途に用いることもできる。
(c)、(d)、(e)はそれぞれ右肺、左肺、気管を別個に立体表示したものである。これらの図から明らかなように、臓器セグメント生成部(250)は個別臓器の形状に相当するセグメントを生成する。
図(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は白黒画像であるが、実際はセグメントごとに異なる色を用いたカラー画像である。
なお、医用画像では慣例として出力データの左右を反転して表示するので、右肺は左側に表示される。
図11の例においては、CTの三次元データから呼吸器系統に属する一連の臓器を狭隘分割部(240)によって生成したセグメントを融合し、個別臓器のセグメントを生成する一例を示したが、個別臓器の形状を生成する方法は、臓器の形状的な特徴、セグメントを個別臓器の形状に融合する処理方法等によって様々な方法があり、臓器セグメント生成部の具体的な処理はここに記述した方法に限定されるものではない。
図12は、図9に示した胸部CTの三次元データから呼吸器系統臓器を抽出した例について、右肺のセグメントを選択した場合の表示部のデータを示す一例である。
まず、臓器セグメント生成部(250)から右肺のセグメントを選択する。個別臓器のセグメントの半透明立体表示(300)は、右肺のセグメントを、内部の構造や背面側の形状を可視化するために半透明で立体表示したものである。この立体表示は、キーボードやマウス等の操作により、自由に回転、平行移動、拡大縮小を行うことができるので、臓器の外形や内部構造を直感的に把握することができる。
臓器領域切出し部(260)は、右肺のセグメントに相当する直方体領域を三次元データ生成部(220)の出力から切り出す。断層表示(400)は、切り出された部分断層画像表示であり、アキシャル面(410)、コロナル面(420)、サジタル面(430)の部分断層画像が表示される。これら3種類の断層画像はキーボードやマウス等の操作により、それぞれの面に垂直な軸上の位置を変更することができるので、臓器内の任意の場所を詳細に観察することができる。
このように、本発明を医用画像に適用すると、選択した臓器を含む領域に限定した部分断層画像による診断を行うことができ、また、当該臓器のセグメントを立体表示することにより、医師は読影の際に直感的に立体形状を把握することができるという利点がある。
100 PACS装置
200 画像処理装置
210 DICOMデータ記憶部
220 三次元データ生成部
230 連結臓器形状抽出部
240 狭隘分割部
241 距離変換部
242 階層形成部
243 極大値階層検出部
244 核生成部
245 セグメント生成部
250 臓器セグメント生成部
260 臓器領域切出し部
270 表示部
271 立体画像生成部
272 部分断層画像生成部
273 画像表示部

SA1 距離変換工程
SA2 階層形成工程
SA3 極大値階層検出工程
SA4 核生成工程
SA5 セグメント生成工程

SB1 所定階層設定
SB2 階層ループ
SB21 所定階層選択
SB22 ボクセルループ
SB221 隣接ボクセル追加
SB223 全ボクセル追加済判定
SB23 所定階層番号デクリメント
SB24 所定階層番号0判定

SC1 体外領域消去工程
SC2 体内空気近似領域二値化工程
SC3 最大領域抽出工程

SD1 単一隣接セグメント結合工程
SD2 小セグメント結合工程
SD3 大セグメント結合工程

300 個別臓器の半透明立体表示
400 個別臓器の断層画像表示
410 アキシャル面部分断層表示
420 コロナル面部分断層表示
430 サジタル面部分断層表示

Claims (8)

  1. 前景領域と当該前景領域以外である背景領域を含み、前記前景領域と前記背景領域とを区別する二値三次元データから前記前景領域内の各ボクセルに対して前記背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換工程と、
    前記距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成工程と、
    前記階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出工程と、
    前記極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成工程と、
    前記核の外周の前記階層に属し、前記核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前記前景領域を前記核に対応する複数のセグメントに分割するセグメント生成工程とを有し、
    前記セグメント生成工程において、前記複数のセグメントのそれぞれは、狭隘部を境界として分割されていることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記セグメント生成工程は、所定の整数値を有する階層のボクセルを追加する隣接ボクセル追加工程を含み、前記整数値が、(最大整数値−1)からスタートして、1になるまで繰り返し行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記隣接ボクセル追加工程は、前記所定の整数値を有する階層のボクセルは核のボクセルと面接触、線接触、及び点接触する順に核に追加することを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。
  4. 前景領域と当該前景領域以外である背景領域を含み、前記前景領域と前記背景領域とを区別する二値三次元データから前記前景領域内の各ボクセルに対して前記背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換処理と、
    前記距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成処理と、
    前記階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出処理と、
    前記極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成処理と、
    前記核の外周の前記階層に属し、前記核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前記前景領域を前記核に対応する複数のセグメントに分割するセグメント生成処理とを有し、
    前記セグメント生成工程において、前記複数のセグメントのそれぞれは、狭隘部を境界として分割されていることを特徴とする画像処理プログラム。
  5. 前景領域と当該前景領域以外である背景領域を含み、前記前景領域と前記背景領域とを区別する二値三次元データから前記前景領域内の各ボクセルに対して前記背景領域との境界からの距離値を算出する距離変換部と、
    前記距離値を整数化することにより、同じ整数値をもつボクセルによって構成される階層を形成する階層形成部と、
    前記階層の内、周囲の階層より大きい整数値をもつ階層を極大値階層とする極大値階層検出部と、
    前記極大値階層に個別番号を付与して核とする核生成部と、
    前記核の外周の前記階層に属し、前記核に隣接するボクセルを順に核に追加することにより、前記前景領域を前記核に対応する複数のセグメントに分割するセグメント生成部とを有し、
    前記セグメント生成工程において、前記複数のセグメントのそれぞれは、狭隘部を境界として分割されていることを特徴とする画像処理装置。
  6. 医用コンピューター断層撮影装置による三次元データから一連の臓器に対応する前記二値三次元データを生成する連結臓器形状抽出部と、
    前記セグメント生成部から出力される複数の前記セグメントを融合して個別臓器のセグメントを生成する臓器セグメント生成部と、を備えることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 臓器セグメント生成部から出力された前記個別臓器のセグメントから、臓器ごとに外表面及び内部構造を識別可能な立体画像を生成する立体画像生成部を備えた請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 医用コンピューター断層撮影装置による三次元データから前記個別臓器のセグメントに相当する部分領域を切り出し、当該部分領域からアキシャル面、コロナル面、サジタル面として断層画像を生成する部分断層画像生成部を備えた請求項6に記載の画像処理装置。
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