JP4674864B2 - 架橋ポリマーのリサイクル方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性をもたないためにマテリアルリサイクルが難しく、大量に埋立て投棄されている架橋ポリマーを熱可塑化し、リサイクルを可能とする架橋ポリマーのリサイクル方法に関するものである。
連続したC−C結合を持つポリマーは、ポリオレフイン系のポリマーに代表されるように電線・ケーブルの被覆材料、接続部材料、給湯パイプ材料、畜熱材料をはじめとして、広く用いられている。このようなポリマーの成形加工性には、架橋構造を含むC−C結合の分岐の度合いが強く関与している。
特に架橋ポリマーは、3次元網目構造を持つために熱により溶融しないので、廃材を成型加工して再利用することが困難である。そのために再利用が難しく、使用後の材料はほとんどが埋立てや焼却処分されているのが現状である。
一方、最近では、世界的な地球環境保全の意識の高まり、資源の枯渇といった問題から架橋ポリマーについても、リサイクルを目的とした検討がされるようになった。その一つは、架橋ポリマーを微粉化し、燃焼効率の良い微粉燃料として回収し、燃料として再利用するものである。
もう一つは、微粉化したものを高温に熱し、熱分解により油化し、燃料として回収する方法(特許文献1)である。
また、微粉化したものを架橋されていない樹脂と混ぜて溶融できるようにして、押出成形することにより、製品を得る方法も検討されている。
さらに、最近では、超臨界水や亜臨界水を用いて、架橋したポリマーを分解する方法も提案されている(特許文献2,3)。
しかし、上記の方法でポリマーを熱分解した場合、分子量の低下が大きく、ほとんどが低分子量のワックスや油にまで分解反応が進んでしまい、架橋前の元のポリマーに戻すマテリアルリサイクルは難しい。
一方、架橋を選択的に切断する方法としては、化学結合の結合エネルギーの差を利用して結合エネルギーの小さい硫黄結合のみを切断することで、硫黄架橋ポリマーを熱可塑化する方法や、超臨界アルコール中の化学反応を利用してシロキサン結合のみを切断してシラン架橋ポリマーを熱可塑化する方法などが挙げられる。
しかし、これらの方法はいずれも架橋を形成する硫黄結合やシロキサン結合の部分とポリマーの主鎖を形成する部分の化学構造の違いを利用して架橋ポリマーを熱可塑化する方法であり、たとえばパーオキサイド架橋や電子線架橋といった手法で架橋された架橋ポリマーは、ほとんどのポリマーの主鎖に含まれている化学結合と同じC−C結合で架橋されている。
そのため、架橋部分とポリマーの主鎖の化学結合が共通なために、上記の方法では架橋を優先的に切断して熱可塑化ポリマーとしてリサイクルすることは難しい。
特開平10−160149号公報 特開平6−279762号公報 特開平10−24274号公報 特開2002−212334号公報
また、本発明者は、特許文献4に示されるように、廃棄ポリマーなどを超臨界二酸化炭素中で、廃棄ポリマーを窒素酸化物による酸化分解反応で中分子化或いは小分子化する方法を提案した。
この方法で架橋ポリマーを熱可塑化しようとすると、生成物は分子量の大幅な低下をきたすので、高分子材料としての用途が限られリサイクルは難しい。
このように、架橋ポリマーにあっては、架橋部分とポリマーの主鎖の化学結合エネルギー差が少ないために、上記した方法では、架橋部分を優先的に切断して熱可塑化ポリマーとしてリサイクルすることは難しい。また、より複雑で高い要求特性を満たす成形物を得るためには、架橋部分であるC−C結合の分岐点を選択的に切断して、従来は加工が難しかったポリマーの加工性を向上させる必要がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、従来リサイクルが難しく大量に埋立てまたは焼却処分されている架橋ポリマーを熱可塑化してリサイクルを可能とするもので、しかも、架橋部分であるC−C結合の分岐点を優先的に分解することにより、架橋部分を優先的に切断して、架橋前のポリマーの高分子量成分が無くならないように維持しながら、架橋ポリマーを熱可塑化してマテリアルリサイクルを可能とする架橋ポリマーのリサイクル方法を提供するものである。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、架橋ポリマーを超臨界二酸化炭素中で、窒素酸化物による酸化分解反応で、C−C結合を切断してリサイクルする際に、100℃以下、10時間以上に保持して、架橋ポリマーの架橋部分のC−C結合した架橋点を優先的に酸化してC−Cの架橋結合を切断することを特徴とする架橋ポリマーのリサイクル方法である。
請求項2の発明は、架橋ポリマーが、パーオキサイド架橋、電子線架橋、シラン水架橋によって架橋した、3級炭素と4級炭素を含むポリオレフィンやエチレン共重合体である請求項1記載の架橋ポリマーのリサイクル方法である。
請求項3の発明は、架橋ポリマーを反応容器内に収容した後、反応容器内の空気を二酸化炭素に置換し、その後、窒素酸化物と二酸化炭素を反応容器に加えて、反応容器内を二酸化炭素の超臨界圧以上に保つと共に反応容器内を85℃以下、10時間以上に保持して、架橋ポリマーの架橋部分のC−C結合した架橋点を優先的に酸化してC−Cの架橋結合を切断することを特徴とする架橋ポリマーのリサイクル方法である。
請求項4の発明は、架橋ポリマーを反応容器内に収容した後、反応容器内の空気を二酸化炭素に置換し、その後、窒素酸化物と二酸化炭素を反応容器に加えて、反応容器内を二酸化炭素の超臨界圧以下に保持して架橋ポリマーに窒素酸化物を収着させ、余剰な窒素酸化物を除去した後、二酸化炭素を超臨界圧以上に保つと共に100℃以上、熱分解或いは解重合される温度以下で短時間保持して、窒素酸化物と架橋ポリマーを反応させて架橋ポリマーの架橋部分のC−C結合した架橋点を優先的に酸化してC−Cの架橋結合を切断することを特徴とする架橋ポリマーのリサイクル方法である。
請求項5の発明は、前記窒素酸化物が、二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素であり、圧力と温度をコントロールして窒素酸化物の反応性を制御する請求項1〜4のいずれかに記載の架橋ポリマーのリサイクル方法である。
本発明によれば、従来リサイクルが難しく大量に埋立てまたは焼却処分されている架橋ポリマーの架橋部分を優先的に分解してリサイクルを可能とするもので、架橋結合を形成している炭素結合が分岐した部分を優先的に分解する。架橋が優先的に分解でき、架橋前のポリマーのもつ高分子量成分が完全になくならない状態に保てるので、得られた再生樹脂はポリマーとしてマテリアルリサイクルが可能であり、その工業的価値は著しく高いという優れた効果を発揮するものである。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
本発明は、架橋ポリマーを反応容器に入れ、反応容器内を二酸化炭素の超臨界状態に保つと共に二酸化炭素に窒素酸化物を加え、反応容器内の反応温度を100℃以下、10時間以上に保持して、橋かけ構造を持つ架橋ポリマーの架橋部分のC−C結合した架橋点(以下C−C結合分岐点という)を優先的に酸化してC−C結合を切断するようにしたものである。
また、本発明は、100℃以下の反応温度で長時間の酸化反応を行う他に、架橋ポリマーに窒素酸化物を収着する工程と、収着した架橋ポリマーを超臨界二酸化炭素中で100℃以上、短時間で反応させC−C結合を切断する反応を分けて行うようにしてもよい。
すなわち、架橋ポリマーを反応容器に入れ、その反応容器内に、窒素酸化物と二酸化炭素を加えて、反応容器内を二酸化炭素の超臨界圧以下に保持して架橋ポリマーに窒素酸化物を収着(吸収・吸着)させ、余剰な窒素酸化物を除去した後、二酸化炭素を超臨界に保つと共に100℃以上、熱分解或いは解重合される温度以下で短時間保持して、窒素酸化物と架橋ポリマーを反応させてC−C結合分岐点(特に橋かけ構造を持つ場合にはその部分)を優先的に酸化してC−C結合を切断するようにしてもよい。
窒素酸化物とは、二酸化窒素、四酸化二窒素、一酸化窒素、一酸化二窒素、三酸化二窒素などがあげられ、それらは単独で使用してもよいし、あるいは組み合わせて使用してもよく、さらに酸素、オゾン、過酸化水素、二酸化硫黄などと組み合わせて使用してもよく、中でも好ましいのは二酸化窒素あるいは四酸化二窒素である。窒素酸化物などによる酸化分解反応では、Ru,Rh,Pd、Pt、Ti、V、Cr、Mn、Fe,Co,Ni,Cuなどの金属触媒や、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、N−ヒドロキシフタルイミドなどのラジカル開始剤、あるいは、蟻酸、酢酸などの有機酸などを添加して反応してもよい。
本発明に記載の収着とは、窒素酸化物などの物質がポリマーに溶解或いは含浸してポリマーに保持させることを言う。
この時の100℃以上の反応温度は、熱分解温度或いは解重合温度以下に保持するのが良い。また、上記熱分解温度或いは解重合温度以下とは、360℃以下である。
本発明の架橋ポリマーは、連続したC−C結合を持つポリマーであり、C−C結合分岐点が、パーオキサイド架橋、電子線架橋、シラン水架橋によって架橋結合した化学構造をもつポリオレフィンやエチレン共重合体である。
連続したC−C結合を持つポリマーとは、ポリエチレンを代表とするポリマーで、C−C結合の分岐点とは、例えばポリエチレンの側鎖と主鎖の分岐点や、架橋結合の部分をいう。
一般にC−C結合の一方の炭素の置換度(すなわち1級、2級、3級炭素)の違いのみによって、2級あるいは3級の炭素との結合から優先的に開裂させることは困難である。
しかし、本発明では、炭酸ガス中にNO2 ラジカルを分散させることによって、2級あるいは3級の炭素との結合から優先的に反応させることができる。
これは、2級あるいは3級の炭素ラジカルが1級の炭素ラジカルよりも安定であることを利用していると考えられる。
このような反応は、特にパーオキサイド架橋や電子線架橋によって架橋され、架橋構造にC−C結合を持つ架橋ポリマーを熱可塑化するために利用可能であると考えられる。
すなわち化1に示したように架橋を形成する部分の構造は、2級の炭素のポリマー分子鎖(主鎖)に4級の炭素を持つ。3級の炭素ラジカルは、1級の炭素ラジカルよりも安定なため、架橋部分のC−C結合が開裂してラジカルが生成すると考えられる。
Figure 0004674864
したがって、架橋構造がもつC−C結合の分岐点が優先的に反応すると予想され、この結果、架橋構造が優先的に切断されるのでポリマー主鎖の分解、すなわち劣化を最小限に抑えて再生ポリマーとして架橋ポリマーをリサイクルすることが可能になる。
また、本発明は、例えばビニルシランを用いてポリマーにアルコキシシランをグラフトし、その後水分の存在下でシラノール基の縮合反応によって架橋するような場合にもC−C結合の分岐点が生成するので、本発明が有効利用できると考えられる。さらに、シラン水架橋のポリマーは、C−C結合よりC−Si結合の方が結合エネルギーが小さいことから、本発明の反応条件で選択的にC−Si結合を切断できると考えられる。
このような理由から、例えばビニルシランで架橋したものとパーオキサイド架橋がお互いに混ざった場合にも架橋を優先的に切ることが可能である。
二酸化窒素(NO2 )は、四酸化二窒素(N24)と化学平衡状態にある物質で、圧力や温度によって平衡をコントロールできるので、これらを用いることによって反応がコントロールしやすくなる。
二酸化炭素は、臨界圧力7.38MPa、臨界温度31.1℃と、臨界点が低く、ラジカルによる化学反応が抑制できるような低温の条件でも超臨界流体として利用可能であるため、例えば二酸化窒素のように反応性が高い物質を用いて選択的な分解反応を行う場合に有効である。
マテリアルリサイクルするためには、100℃以下、より好ましくは85℃以下にすることが好ましく、また反応時間は10時間以上が良い、これにより3級あるいは4級炭素が優先的にラジカル化されてその炭素結合が切断される。
この場合、反応温度が上記の条件以上になると、ランダムにポリマーが分解されるので、分子量の低下が著しく、架橋結合以外の部分の分解が起こる。そのため、ポリマーの機械強度、伸び等が著しく低下するので、再生材をポリマーとして再利用することが困難となるため、反応温度は100℃以下、好ましくは85℃以下とし、その際、反応速度が低下するので反応時間は10時間以上とする。
また、3級あるいは4級炭素を優先的にラジカル化して切断する場合、架橋ポリマーに二酸化炭素とともに二酸化窒素などのラジカルを超臨界以下の圧力で溶解乃至収着させた後、これを一旦取り出して余剰の窒素酸化物を除去した後、超臨界二酸化炭素中で比較的高温で短時間加熱することでC−C結合の分岐点を切断するようにしてもよい。
架橋結合の切断を効率良く行うため、架橋ポリマーを粉砕したペレットやパウダー状で供給させることも可能である。
また、分解を促進させるため、2種以上の過酸化物や窒素酸化物を混合したり、あるいは二酸化炭素以外の他の不活性ガスを混合してもよい。
ここで、連続したC−C結合を持ったポリマーとは、例えばポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンや、塩素化ポリエチレン、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−オクテンゴムなどエチレン共重合体が挙げられる。
以下、本発明の実施例と比較例を説明する。
実施例1;
ゲル分率90%のパーオキサイド架橋ポリエチレンを1mmのシート形状に成型し、これを粉砕して2〜3mmのペレット状にした。このペレット6.0gを、200mlのオートクレーブ(反応容器)に充填したのちに、オートクレーブ内の空気を二酸化炭素で置換し、その後、1.0gの二酸化窒素(NO2)と炭酸ガスを加えて圧力を19MPa,85℃として18時間反応させた。
反応後に反応容器を冷却し、ポリマーを回収して分子量分布、架橋度の指標となるゲル分率を測定した。
これらの測定条件は、次の通りである。
分子量分布は、o−ジクロロベンゼンを溶媒として、高温GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)を用いて測定した。その結果、回収した生成物の数平均分子量が低下しても300,000以上の高分子量成分が残っているものを○、高分子量成分が残らなかったものを×とした。
ゲル分率は、JIS C3005に準拠し、反応後の試料を110℃のキシレンに24時間浸漬し、残ったサンプルを真空乾燥し、初期重量との比から求めた。 実施例2;
実施例1におけるパーオキサイド架橋ポリエチレンに替わりシラン架橋ポリエチレンを用いた他は、実施例1と同様である。
実施例3;
実施例1におけるパーオキサイド架橋ポリエチレンに替わり、電子線で架橋したエチレン酢酸ビニルを用いた他は、実施例1と同様である。
実施例4;
ゲル分率90%のパーオキサイド架橋ポリエチレンを1mmのシート形状に成型し、これを粉砕して2〜3mのペレット状にした。このペレット0.5gを、50mlのオートクレーブに充填したのちに、オートクレーブ内の空気を二酸化炭素で置換し、その後、1.2gのNO2と炭酸ガスを加えて圧力を4MPa,60℃として1時間NO2をパーオキサイド架橋ポリエチレンに収着させた。その後、ポリエチレンを取り出して再び加熱、加圧し140℃,14MPaの条件で1時間反応させた。
反応後に反応容器を冷却し、ポリマーを回収して分子量分布、架橋度の指標となるゲル分率を測定した。
これらの測定条件は、次の通りである。
分子量分布は、o−ジクロロベンゼンを溶媒として、高温GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)を用いて測定した。その結果、回収後の数平均分子量が低下しても分子量300,000以上の高分子量成分が残っているものを○、高分子量成分が残らなかったものを×とした。
ゲル分率は、JIS3005に準拠し、反応後の試料を110℃のキシレンに24時間浸漬し、残ったサンプルを真空乾燥に初期重量との比から求めた。
実施例5;
実施例4において、ポリエチレンを取り出した後の再加熱・加圧する条件を、140℃、14MPa、15分間として反応させた。
比較例1;
実施例1においてNO2 を加えずに実験を行った。
比較例2;
実施例1において、反応容器(オートクレーブ)の温度を250℃とした以外は実施例1と同様に実験を行った。
比較例3;
実施例2に用いたシラン架橋ポリエチレンを用い、比較例1と同様にNO2 を加えずに実験を行った。
比較例4;
実施例3に用いた電子線で架橋したエチレン酢酸ビニルを用い、比較例1と同様にNO2 を加えずに実験を行った。
比較例5;
実施例1において、反応容器の反応温度を140℃とし、反応時間を2時間として実験を行った。
実施例1〜5と比較例1〜5の実験結果を表1に示す。
Figure 0004674864
実施例1,2においてはゲル分率が0%で、分子量300,000以上の成分が残っていた。
一方、比較例1、3、4ではラジカル発生物質を加えなかったため架橋を分解する反応が起きなかった。
また、比較例2のように温度が高い条件では反応性が高すぎるために、分解反応が架橋結合にかぎらずランダムにおきて分子量が下がることが分かった。
また、比較例5のように140℃で長時間処理した場合はゲル分率が下がるものの分子量が低下してしまうのに対し、実施例4、5のようにNO2 を収着する工程と反応させる工程の2工程に分けることで、分子量を下げずにゲル分率を下げることができる。すなわちC−C結合の分岐点で優先的に切断する反応が起きることがわかった。
すなわちこの方法を用いれば、より短時間の反応時間でC−C結合の分岐点を優先的に分解する反応を利用できることが分かった。

Claims (5)

  1. 架橋ポリマーを超臨界二酸化炭素中で、窒素酸化物による酸化分解反応で、C−C結合を切断してリサイクルする際に、100℃以下、10時間以上に保持して、架橋ポリマーの架橋部分のC−C結合した架橋点を優先的に酸化してC−Cの架橋結合を切断することを特徴とする架橋ポリマーのリサイクル方法。
  2. 架橋ポリマーが、パーオキサイド架橋、電子線架橋、シラン水架橋によって架橋した、3級炭素と4級炭素を含むポリオレフィンやエチレン共重合体である請求項1記載の架橋ポリマーのリサイクル方法。
  3. 架橋ポリマーを反応容器内に収容した後、反応容器内の空気を二酸化炭素に置換し、その後、窒素酸化物と二酸化炭素を反応容器に加えて、反応容器内を二酸化炭素の超臨界圧以上に保つと共に反応容器内を85℃以下、10時間以上に保持して、架橋ポリマーの架橋部分のC−C結合した架橋点を優先的に酸化してC−Cの架橋結合を切断することを特徴とする架橋ポリマーのリサイクル方法。
  4. 架橋ポリマーを反応容器内に収容した後、反応容器内の空気を二酸化炭素に置換し、その後、窒素酸化物と二酸化炭素を反応容器に加えて、反応容器内を二酸化炭素の超臨界圧以下に保持して架橋ポリマーに窒素酸化物を収着させ、余剰な窒素酸化物を除去した後、二酸化炭素を超臨界圧以上に保つと共に100℃以上、熱分解或いは解重合される温度以下で短時間保持して、窒素酸化物と架橋ポリマーを反応させて架橋ポリマーの架橋部分のC−C結合した架橋点を優先的に酸化してC−Cの架橋結合を切断することを特徴とする架橋ポリマーのリサイクル方法。
  5. 前記窒素酸化物が、二酸化窒素及び/又は四酸化二窒素であり、圧力と温度をコントロールして窒素酸化物の反応性を制御する請求項1〜4のいずれかに記載の架橋ポリマーのリサイクル方法。
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