JP5146140B2 - 有機化合物の分解方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機化合物、特に架橋ポリマの分解方法に係り、特にアルキルカーボネートを用いて架橋ポリマなどの有機化合物を分解して処理するための有機化合物の分解方法に関するものである。
環境問題への取組みが急務である現代社会において、廃棄物処理は重要な課題となっている。多様な廃棄物の中で、各種素材をはじめ複合材料などにも広く使用されているポリマについても例外ではない。これまでの検討の中で、熱可塑性ポリマは加熱すれば流動性を増して再度成形可能であることから、マテリアルリサイクルが進みつつある。また、天然資源代替、且つカーボンニュートラルであることから注目されているバイオマス由来ポリマについての検討なども活発に行われている。
一方、熱硬化性ポリマや架橋ポリマ、ゴムなどは、加熱しても分子の三次元的なネットワークのために流動化が生じず、成形ができないのでマテリアルリサイクルが困難である。このため、一部でサーマルリサイクルが行なわれている他は、多くの場合が埋立等の廃棄処分に供されている。
このような熱硬化性ポリマや架橋ポリマについても、マテリアルリサイクルを実施しようとする動きが高まり、これを可能とする技術も現れつつある。例えば、二酸化窒素をラジカル反応開始剤として超臨界二酸化炭素中で架橋ポリエチレンを分解し、アジピン酸などの付加価値の高い生成物を得る方法が特許文献1に示されている。
また、超臨界二酸化炭素中で窒素酸化物により架橋ポリマ中のC−C結合分岐点を優先的に酸化分解し、高分子量の熱可塑性生成物を得る方法が特許文献2に示されている。また、高温のアルコールと接触させることによりシラン架橋ポリマの架橋結合であるシロキサン結合を選択的に切断して熱可塑化する方法が特許文献3に示されている。
特許3855006号公報 特開2008−038006号公報 特開2002−187976号公報 Pietro Tundo,Maurizio Selva. Accounts of Chemica1 Research 35,706-716(2002)
しかしながら、特許文献1及び2に示されるような架橋ポリエチレンを二酸化窒素により超臨界二酸化炭素中で分解する方法では、使用する二酸化窒素の毒性が問題であり、人体(特に呼吸器系)への悪影響が高いことやその毒性の強さから大気汚染防止法による環境基準にも設定されている。このため、可能な限りその使用を避けたい物質であり、より使用上安全な物質を用いたリサイクル方法の開発が求められる。
また、特許文献3に示されるような高温のアルコールを用いる方法は、架橋ポリマ中のシロキサン結合を選択的に切断するものであり、シロキサン結合を架橋結合に利用したシラン架橋ポリマの熱可塑化には有効であるが、シロキサン結合を持たない架橋ポリマに対しては有効ではない。従って、例えばシラン架橋ポリマ中にシロキサン結合を持たない架橋ポリマが混在するような場合についてはマテリアルリサイクルが困難となるケースが想定される。
そこで、本発明は、上記の問題を解決するために、比較的安全に取り扱うことができるアルキルカーボネートを用い、これまでと比較して短時間で、有機化合物、特に架橋ポリマを分解することができる有機化合物の分解方法を提供する。
請求項1の発明は、有機化合物を分解するために、反応容器内に、分子が三次元的に橋かけされた架橋構造を有する有機化合物とアルキルカーボネートを封入し(但し、アルコールの封入は除く)、前記反応容器内の温度を250℃以上にするとともに前記反応容器内の圧力を1MPa以上とすることで、前記反応容器内のアルキルカーボネートと前記有機化合物を反応させ、前記有機化合物の架橋構造を分解することに関する。
ここで、有機化合物としては、炭化水素そのものや部分構造として炭化水素を一部含むような有機化合物が挙げられる。また、本実施例に示すような架橋ポリエチレンとアルキルカーボネートの反応では、温度は250℃以上である。圧力については2.5MPa以上であることが望ましいが、1MPa程度でも反応が十分に進行する可能性はある。
請求項2の発明は、請求項1における有機化合物が特に分子が三次元的に橋かけされた架橋構造を有する架橋ポリマであることに関する。
請求項3の発明は、架橋ポリマが特に有機過酸化物架橋又は放射線架橋により架橋されたポリマであることに関する。
請求項4の発明は、架橋ポリマが特にシラン架橋により架橋されたポリマであることに関する。
また、請求項2〜4に記載の架橋ポリマとしては架橋ポリエチレンが考えられ、ポリエチレン分子鎖を直接C−C結合で架橋した有機過酸化物による化学架橋ポリエチレンや放射線架橋ポリエチレン、シロキサン結合を架橋結合としたシラン水架橋によるシラン架橋ポリエチレンを挙げることができる。
請求項5の発明は、アルキルカーボネートが特にジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネートであることに関する。
本発明によれば、高温のアルキルカーボネートを用いることにより、有機化合物の分解を短時間で行うことができる。特にジメチルカーボネートやジエチルカーボネートを用いて電線被覆廃材である架橋ポリエチレン等の有機化合物を分解する反応において有効に機能する。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
本発明において分解されるポリマ(有機化合物)は、子が三次元的に橋かけされた架橋構造を有するポリマ全般を対象とする。特に架橋方式や分子の架橋構造に制限されない。
架橋ポリマとしては、特に電線・ケーブル廃材であるポリオレフィン系の樹脂である。電線・ケーブル廃材とは、市場で使用された後に回収されるものの他にも電線・ケーブル製造時において排出されるオーバーフローや不良その他の理由で使用前に廃棄されるものなど、電線・ケーブルに関わる廃材全般を含むものである。
アルキルカーボネートとしては、特にジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネートであることが好ましい。
次に、図1により有機化合物をアルキルカーボネートにより処理する装置を説明する。
図1において、1はソルトバスで、アジテータ5とヒータ6とを備え、制御装置8にてソルトバス1内が所定の温度に加熱される。
このソルトバス1に、有機化合物とアルキルカーボネートを封入した容量20ccのSUS製反応容器2を投入する。
ここで、反応容器2内は、ポリマとアルキルカーボネートを封入後、ポリマの酸化を防止するために、Arガスなどの不活性ガスを配管7を通して反応容器2内に供給すると共に同じく配管7と減圧弁4を介して反応容器2内をArガスで十分にパージしてからソルトバス1に投入する。
有機化合物とアルキルカーボネートは、反応容器2内でアルキルカーボネートが所定の温度・圧力(超臨界あるいは亜臨界状態)に昇温・昇圧され、有機化合物はアルキルカーボネートとの反応により分解される。
このとき、反応中の圧力は、反応容器2に接続された圧力計3によって常時モニタリングされる。所定の反応時間が経過したら、ソルトバス1から反応容器2を取り出して水冷する。水冷後、反応容器2内が十分に減圧されたら、反応容器2から反応生成物及び液状残渣物を取り出す。
図1に示すような装置で、電線被覆廃材である架橋ポリエチレンをジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネートにより分解する検討を行った。
架橋ポリエチレンは、表1に示すように有機過酸化物を用いてポリエチレン分子鎖を架橋した化学架橋ポリエチレン(原料1)とシラン水架橋により架橋したシラン架橋ポリエチレン(原料2)を使用した。
Figure 0005146140
これらの架橋ポリエチレンのゲル分率を測定したところ化学架橋ポリエチレンは84%、シラン架橋ポリエチレンは65%であった。ここで、ゲル分率とは、ポリマの架橋度を示す指標であり、金網に入れたポリマを110℃熱キシレン中で24時間抽出させた後、金網に残ったポリマの重量を元のポリマの重量で割った百分率のことである。
次に、表2に示す条件で、予め所定の温度に加熱しておいたソルトバスに、架橋ポリエチレンを1.5g、ジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネートを所定の圧力になるよう調整した量を仕込んだ反応容器を投入した。反応時間は3〜30分であり、反応時間とは反応容器をソルトバスに投入した時点から反応容器をソルトバスから取り出した時点までとした。反応時間経過後、反応容器をソルトバスから取り出して十分に水冷し、残圧を抜いてから反応生成物を回収・評価した。
ジメチルカーボネートまたはジエチルカーボネートにより架橋ポリエチレンが分解されているかを評価するために、反応生成物のゲル分率の測定と分子量の測定を行った。架橋ポリエチレンの分解についての判定は、反応生成物のゲル分率が分解前の架橋ポリエチレンのゲル分率の50%未満であれば合格、50%以上であれば不合格とした。また、ゲル分率が0%となった反応生成物についてはo−ジクロロベンゼンを溶媒とした高温GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)により分子量測定を行い、反応前の架橋ポリエチレンのベースポリエチレン(表1参照)と比較した。
この実施例1〜20と比較例1〜6を表2に示す。
Figure 0005146140
〔実施例1〕
ジメチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は310℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は39%であり、ジメチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンが分解されたことが示唆された。
〔実施例2〕
ジメチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は330℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は31%であり、ジメチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例3〕
ジメチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は340℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は7%であり、ジメチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例4〕
ジメチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は350℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は0%であり、ジメチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。また、反応生成物の数平均分子量が12000であり急激な分子量の低下は生じていないことから、ポリエチレン主鎖に対して架橋部分のC−C結合が優先的にジメチルカーボネートにより分解されていることが示唆された。
〔実施例5〕
ジメチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は350℃、反応時間10分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は10%であり、ジメチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例6〕
ジエチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は290℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は40%であり、ジエチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例7〕
ジエチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は310℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は32%であり、ジエチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例8〕
ジエチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は330℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は19%であり、ジエチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例9〕
ジエチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は335℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は2%であり、ジエチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例10〕
ジエチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は340℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は0%であり、ジエチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。また、反応生成物の数平均分子量は12000であり急激な分子量の低下は生じていないことから、ポリエチレン主鎖に対して架橋部分のC−C結合が優先的にジエチルカーボネートにより分解されていることが示唆された。
〔実施例11〕
ジエチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は340℃、反応時間10分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は6%であり、ジエチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例12〕
ジメチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は250℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は31%であり、ジメチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例13〕
ジメチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は290℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は0%であり、ジメチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。また、反応生成物の数平均分子量は45000であり急激な分子量の低下は生じていないことから、ポリエチレン主鎖に対して架橋部分のC−C結合またはシロキサン結合が選択的にジメチルカーボネートにより分解されていることが示唆された。
〔実施例14〕
ジメチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は290℃、反応時間10分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は0%であり、ジメチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。また、反応生成物の数平均分子量は47000であったことから、ポリエチレン主鎖に対して架橋部分のC−C結合またはシロキサン結合が選択的にジメチルカーボネートにより分解されていることが示唆された。
〔実施例15〕
ジメチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は330℃、反応時間5分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は0%であり、ジメチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。また、反応生成物の数平均分子量は47000であったことから、ポリエチレン主鎖に対して架橋部分のC−C結合またはシロキサン結合が選択的にジメチルカーボネートにより分解されていることが示唆された。
〔実施例16〕
ジメチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は330℃、反応時間3分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は17%であり、ジメチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例17〕
ジエチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は250℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は0%であり、ジメチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。また、反応生成物の数平均分子量は48000であったことから、ポリエチレン主鎖に対して架橋部分のC−C結合またはシロキサン結合が選択的にジメチルカーボネートにより分解されていることが示唆された。
〔実施例18〕
ジエチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は290℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は17%であり、ジエチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
〔実施例19〕
ジエチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は290℃、反応時間10分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は0%であり、ジエチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。また、反応生成物の数平均分子量は46000であったことから、ポリエチレン主鎖に対して架橋部分のC−C結合またはシロキサン結合が選択的にジエチルカーボネートにより分解されていることが示唆された。
〔実施例20〕
ジエチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は330℃、反応時間3分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は14%であり、ジエチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンの架橋構造が分解されたことが示唆された。
実施例1〜20において、反応時間について、30分以上の反応時間を検討することは、工業化の観点から有意義とは言えないことから実施してはいないが、長時間の反応により同じ温度条件でも生成物のゲル分率を低下できることや低温化が図れることは容易に想像がつく。
〔比較例1〕
ジメチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は240℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は61%であり、この反応条件ではジメチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンは十分に分解できないことが示唆された。
〔比較例2〕
ジエチルカーボネートを用いて化学架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は240℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は56%であり、この反応条件ではジエチルカーボネートにより化学架橋ポリエチレンは十分に分解できないことが示唆された。
〔比較例3〕
アルキルカーボネートを用いずに化学架橋ポリエチレンのみを加熱する実験を行った。ソルトバスの温度は350℃、時間30分に設定して実験したところ、加熱後の化学架橋ポリエチレンのゲル分率は66%であり、単に化学架橋ポリエチレンを加熱するだけでは、架橋ポリエチレンを十分に分解できないことが示唆された。
〔比較例4〕
ジメチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は230℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は47%であり、この反応条件ではジメチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンは十分に分解できないことが示唆された。
〔比較例5〕
ジエチルカーボネートを用いてシラン架橋ポリエチレンを分解する実験を行った。ソルトバスの温度は230℃、反応時間30分に設定して実験したところ、反応生成物のゲル分率は43%であり、この反応条件ではジエチルカーボネートによりシラン架橋ポリエチレンは十分に分解できないことが示唆された。
〔比較例6〕
アルキルカーボネートを用いずにシラン架橋ポリエチレンのみを加熱する実験を行った。ソルトバスの温度は330℃、時間30分に設定して実験したところ、加熱後のシラン架橋ポリエチレンのゲル分率は50%であり、単にシラン架橋ポリエチレンを加熱するだけでは、シラン架橋ポリエチレンを十分に分解できないことが示唆された。
比較例1〜6より、化学架橋ポリエチレンおよびシラン架橋ポリエチレンを十分に分解するためには、アルキルカーボネートは250℃以上の高温で使用するのが好ましいことが分かった。また、実施例1〜20の結果は、熱分解によるものではなく、アルキルカーボネートとの化学反応によるものであることが示唆された。
本発明の検討に使用した実験装置の模式図を示したものである。
符号の説明
1 ソルトバス
2 反応容器
3 圧力計
4 減圧バルブ
5 アジテータ
6 ヒータ
7 配管

Claims (5)

  1. 反応容器内に、分子が三次元的に橋かけされた架橋構造を有する有機化合物とアルキルカーボネートを封入し(但し、アルコールの封入は除く)、前記反応容器内の温度を250℃以上にするとともに前記反応容器内の圧力を1MPa以上とすることで、前記反応容器内のアルキルカーボネートと前記有機化合物を反応させ、前記有機化合物の架橋構造を分解することを特徴とする有機化合物の分解方法。
  2. 前記有機化合物が架橋ポリマであることを特徴とする請求項1に記載の有機化合物の分解方法。
  3. 前記架橋ポリマが有機過酸化物架橋又は放射線架橋により架橋されたポリマであることを特徴とする請求項2記載の有機化合物の分解方法。
  4. 前記架橋ポリマがシラン架橋により架橋されたポリマであることを特徴とする請求項2記載の有機化合物の分解方法。
  5. 前記アルキルカーボネートが、ジメチルカーボネート又はジエチルカーボネートであることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の有機化合物の分解方法。
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