JP4674803B2 - 流動物の熱処理方法及び流動物の熱処理装置 - Google Patents

流動物の熱処理方法及び流動物の熱処理装置 Download PDF

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本発明は、流動物を、加熱、冷却、乾燥等の熱処理する方法及び装置に関するものである。
この種の熱処理装置としては、一方端から流動物が供給される横型円筒と、この円筒内周面と内接し前記一方端から供給された流動物を他方端まで搬送し排出するスクリュー羽根とを有する、例えば、ロータリーキルンなどが、実用化されている(スクリュー羽根が横型円筒内周面と内接する熱処理装置は、現存するが、このことを明確に示す文献は、みあたらなかった。なお、ロータリーキルン自体については、特許文献1参照。)。本熱処理装置においては、横型円筒の一方端から流動物を供給し、この流動物を熱処理しつつ円筒内周面と内接するスクリュー羽根を回転して他方端まで搬送し排出する。本熱処理装置のスクリュー羽根は、回転速度が遅いと、流動物がフロック化し熱処理が不均一になるおそれがあるため、ある程度の速さ以上で回転される。
しかしながら、ある程度の速さ以上で回転してフロックの発生を防いだとしても、供給された流動物のうち、流動性の良い部分は搬送スピードが速く、他方、流動性の悪い部分は搬送スピードが遅くなるため、熱処理時間差が生じてしまい、なお熱処理が不均一になるおそれがある。例えば、平均熱処理時間が1時間の装置では、熱処理時間が短いもので0.5時間、長いもので2時間と、大きな差が生じてしまう。
また、スクリュー羽根を、ある程度の速さ以上で回転すると、搬送スピードが速くなるため、十分な熱処理時間を確保することができなくなる。十分な熱処理時間を確保するためには、例えば、横型円筒及びスクリュー羽根を、円筒軸方向に著しく長くしたり、あるいはスクリュー羽根のピッチを短くしたりすることも考えられる。しかしながら、これらの装置改造は、製造上困難、あるいは製造費が著しく増加するとの問題があり、現実的にも存在していない。
特開11−182825号公報
本発明が解決しようとする主たる課題は、流動物を均一な熱履歴でかつ十分に熱処理することができながら、設備費が著しく増加することもない、流動物の熱処理方法及び熱処理装置を提供することにある。
この課題を解決した本発明は、次のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
横型円筒の一方端から流動物を供給し、この流動物を熱処理しつつ前記円筒内周面と内接するスクリュー羽根を回転して他方端まで搬送し排出する、流動物の熱処理方法であって、
前記流動物の搬送は、前記スクリュー羽根の正転及びこれに続く逆転を1回又は複数回繰り返してから、正転して行い、
前記流動物の供給は、前記最後の正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった熱処理空間に対して行い、
前記流動物の排出は、前記最後の正転に続く正転によって行う、ことを特徴とする流動物の熱処理方法。
〔請求項2記載の発明〕
横型円筒の一方端から流動物を供給し、この流動物を熱処理しつつ前記円筒内周面と内接するスクリュー羽根を回転して他方端まで搬送し排出する、流動物の熱処理方法であって、
前記流動物の搬送は、前記スクリュー羽根の(S+α)度(°)正転及びこれに続くS度(°)逆転を、次記(A)の条件を満たすように複数回行い、
前記流動物の供給は、前記正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった熱処理空間に対して行い、
前記流動物の排出は、前記正転によって行う、ことを特徴とする流動物の熱処理方法。
(A)… α(°)=(360×L/P)/(T/ts)
ここで、Lは横型円筒の有効全長(m)、Pはスクリュー羽根のピッチ(m)、Tは滞留時間(h)、tsは1回の正転及び逆転に要する時間(h)、である。
〔請求項3記載の発明〕
一方端から流動物が供給される横型円筒と、この円筒内周面と内接し前記一方端から供給された流動物を他方端まで搬送し排出するスクリュー羽根と、を有し、前記スクリュー羽根の相互に隣接する一対の羽根片及び前記円筒の底側内周面で円筒軸方向に複数の熱処理空間が形成された、流動物の熱処理装置であって、
前記スクリュー羽根の回転を、正転及びこれに続く逆転を1回又は複数回繰り返してから、正転するように制御する回転制御手段と、
前記流動物の供給を、前記最後の正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった熱処理空間のみに対して行う供給制御手段と、
を有することを特徴とする流動物の熱処理装置。
〔請求項4記載の発明〕
一方端から流動物が供給される横型円筒と、この円筒内周面と内接し前記一方端から供給された流動物を他方端まで搬送し排出するスクリュー羽根と、を有し、前記スクリュー羽根の相互に隣接する一対の羽根片及び前記円筒の底側内周面で円筒軸方向に複数の熱処理空間が形成された、流動物の熱処理装置であって、
前記スクリュー羽根の回転を、(S+α)度(°)正転及びこれに続くS度(°)逆転を次記(A)の条件を満たすように複数回行うように制御する回転制御手段と、
前記流動物の供給を、前記正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった熱処理空間のみに対して行う供給制御手段と、を有することを特徴とする流動物の熱処理装置。
(A)… α度(°)=(360×L/P)/(T/ts)
ここで、Lは横型円筒の有効全長(m)、Pはスクリュー羽根のピッチ(m)、Tは滞留時間(h)、tsは1回の正転及び逆転に要する時間(h)、である。
(主な作用効果)
(1)流動物の供給を、最後の正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった状態になったときのみに行うと、熱処理時間差が、1回で供給した流動物ごとに生じるに過ぎなくなるため、均一な熱処理が可能となる。
(2)流動物の搬送を、スクリュー羽根の正転及びこれに続く逆転を1回又は複数回繰り返してから、正転して行うと、正転及びこれに続く逆転時には、流動物が進まない状態になるため、横型円筒及びスクリュー羽根を著しく長くしたり、スクリュー羽根のピッチを短くしたりしなくても、十分な熱処理時間の確保が可能となる。
(3)この回転制御に関して、回転角度を厳密に制御することができる場合は、流動物の搬送を、スクリュー羽根の(S+α)度(°)正転及びこれに続くS度(°)逆転を、α(°)=(360×L/P)/(T/ts)となるようにして行っても、同様の効果が得られる。
本発明によると、流動物を均一な熱履歴でかつ十分に熱処理することができながら、設備費が著しく増加することもない、流動物の熱処理方法及び熱処理装置となる。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
〔流動物〕
流動物とは、例えば、粉粒状の物質(粉粒体)、液状の物質(液体)、液体中に固体が分散したスラリー状の物質など、流動性を有する物質をいう。流動物の具体例としては、例えば、下水汚泥、樹脂粉末、穀物等の食料原料、セラミック粉末ケーキ等の無機原料などを、例示することができる。
〔熱処理〕
本発明の熱処理には、例えば、加熱、冷却、乾燥などが、含まれる。本熱処理の目的は、特に限定されない。例えば、化学物質や樹脂、食品などの流動物を、所定の温度で所定の時間保持するなどして、流動物の物性変化や、均質化、揮発成分の蒸発分離、濃縮、晶析を図る場合などが考えられる。
〔熱処理装置及び方法〕
図1に、本実施の形態の熱処理装置1を示した。本熱処理装置1は、キルン形状の横型(横置き)円筒2と、この横型円筒2の内周面と内接するスクリュー羽根3と、を主に有する。
横型円筒2の内周面及びスクリュー羽根3の当接部(内接部)は、一体化されていても、一体化されていなくてもよい。一体化されていない場合は、通常、横型円筒2は回転せず、この横型円筒2内において、スクリュー羽根3のみが回転する。ただし、図示例のように、横型円筒2の内周面及びスクリュー羽根3の当接部(内接部)は、例えば、溶接等によって、一体化されている方が好ましい。次の理由からである。
すなわち、本熱処理装置1は、スクリュー羽根3の相互に隣接する一対の羽根片3A及び3B…と、横型円筒2の底側内周面2Aとで、横型円筒2の軸方向に複数の熱処理空間C,C…が形成されている必要がある。ところが、横型円筒2の内周面及びスクリュー羽根3の当接部(内接部)が一体化されていないと、羽根片3A、3B…が、各熱処理空間C,C…の隔壁として、確実に作用せず、各熱処理空間C,C…が連続してしまい、連続した1つの空間になってしまう可能性があるためである。なお、各羽根片3A、3B…は、各々が独立した羽根ではない。それぞれがスクリュー羽根3の一部を構成する。
本熱処理装置1においては、まず、流動物Rbが、ホッパー4及び定量供給可能なフィーダー5等からなる供給制御手段によって、断続的(間欠的)に、横型円筒2に供給される(なお、この断続供給のダイミングについては、後述する。)。供給制御手段(4,5)は、横型円筒2の一方端(図示例では、紙面左側。)に取り付けられており、フィーダー5及び横型円筒2は、シール材6によって、気密化(気体が通り抜けない状態)されている。
横型円筒2に供給された流動物Rbは、加熱,冷却、乾燥等の熱処理をされる。この熱処理の方法は、特に限定されない。例えば、加熱の場合であれば、図示例のように、横型円筒2の外周面周りに外部加熱器7設けて加熱する方法、横型円筒2の外周面周りに内部を蒸気が流通するジャケット8を設け、このジャケット8内の蒸気を、連通管9を通して、ジャケット式スクリュー11に送り加熱する方法、横型円筒2及びスクリュー羽根3の回転軸12(この回転軸12は、スクリュー羽根3の内側縁3a内方を通っており、図示例では、水平軸となっている。)を、ロータリージョイント12Aを介して他の管と連通する二重管とし、この二重管(回転軸)12と、横型円筒2の一方端側に設けられたパイプ式フライト13,13…とを連通させ、このフライト13,13…内に、二重管12を通して、蒸気を流通させて加熱する方法(以上、全て間接加熱方式)、横型円筒2に熱風を流通させて加熱する方法(直接加熱方式)などが考えられる。ここで、本形態のフライト13,13…は、図2に示すように、周方向に間隔をおいて複数設けられている。本フライト13,13…は、横型円筒2及びスクリュー羽根3の回転にともなって、回転円筒2の軸心回りに回転するので、流動物Rbの加熱機能とともに、かきあげ機能も発揮する。
一方端から供給された流動物Rbは、以上のように加熱されつつ、スクリュー羽根3によって、他方端(図示例では、紙面右側。)まで搬送される。他方端まで搬送された流動物Rbは、熱処理後の流動物(以下、単に熱処理物ともいう。)Raとして、排出口17から排出される。
本熱処理装置1は、横型円筒2の外周面周りにタイヤ15,15が設けられているとともに、横型円筒2の下方に、図示しない駆動源によって横型円筒2の軸方向を回転軸として回転するローラー16,16が設けられている。タイヤ15,15及びローラー16,16は、当接しており、ローラー16,16が回転すると、タイヤ15,15も回転し、もって、横型円筒2及びスクリュー羽根3が回転する。
〔回転及び供給の制御並びに排出〕
次に、この横型円筒2及びスクリュー羽根3の回転制御、流動物Rbの供給制御、並びに熱処理物Raの排出について、説明する。
本熱処理装置1は、図示しない回転制御手段によって、流動物Rbを搬送するスクリュー羽根3の回転が、正転(流動物Rbを排出口17側に送る回転)及びこれに続く逆転(流動物Rbを供給制御手段(4,5)側に戻す回転)を1回又は複数回繰り返してから、正転するように制御されている。この制御によると、正転及びこれに続く逆転(以下、単に揺動ともいう。)時には、流動物Rbが排出口17側に進まない状態になるため、横型円筒2及びスクリュー羽根3を著しく長くしたり、スクリュー羽根3のピッチを短くしたりしなくても、十分な熱処理時間を確保することができるようになる。
本揺動は、1回のみであっても、2回、3回、4回又はそれ以上の複数回繰り返してもよい。また、各回の揺動は、正転及び逆転がそれぞれ1回転であっても、正転及び逆転がそれぞれ2回転、つまり正転(1回転)、正転(1回転)、逆転(1回転)、逆転(1回転)であっても、正転及び逆転がそれぞれ3回転以上の複数回転であっても、よい。
ただし、本形態において、流動物Rb(熱処理物Ra)の排出は、十分な熱処理時間の確保という目的を実現するために、最後の正転(揺動時の正転でない正転)に続く正転(揺動時の最初の正転)によって行う必要がある。したがって、スクリュー羽根3が、最後の正転に続く正転以外の正転では流動物Rbが排出されない巻数になっている必要があり、揺動時の各回の正転・逆転の回転数が多くなると、それに応じてスクリュー羽根3の巻数を多くする必要が生じてしまう(設備費の増加)。したがって、揺動時の各回の正転・逆転の回転数は、少ない方が好ましく、それぞれ1回転であるのがより好ましい。
一方、流動物Rbの供給は、最後の正転(揺動時の正転でない正転)によって前回供給した流動物Rbと今回供給する流動物Rbとが混ざらない状態になったとき、つまり供給制御手段(4,5)によって、最後の正転(揺動時の正転でない正転)によって前回供給した流動物Rbが存在しなくなった熱処理空間Cのみに対して行う(断続供給)ように制御する(つまり、図示しない回転制御手段と供給制御手段(4,5)とは、連動することになる。)。流動物Rbの供給を、最後の正転(揺動時の正転でない正転)によって前回供給した流動物Rbと今回供給する流動物Rbとが混ざらない状態になったときのみに行うと、熱処理時間差が、1回で供給した流動物Rbごとに生じるに過ぎなくなるため、熱処理時間差が短くなる(つまり、本方法は、各熱処理空間を単位として行うバッチ操作を複数つなぎ合わせて連続的に行う方法ということができる。)。そして、特に1回に供給する流動物Rbの量を、所定量以下に制御すれば、ほぼ均一な熱処理が可能となる。ここで、この所定量は、例えば、流動物Rbの性質、横型円筒2やスクリュー羽根3の径、スクリュー羽根3のピッチ、熱処理の内容(加熱か冷却か等。)、熱処理の方法、などをファクターとして、適宜求めることができる。なお、供給時に各回の流動物Rb,Rb…が混ざらないようにすれば、各回の流動物Rb,Rb…は、横型円筒2の底側に滞留するため、スクリュー羽根3の相互に隣接する一対の羽根片3A及び3B…に隔離されて、その後も混ざらないことになる。
次に、以上の回転及び供給の制御並びに排出について、具体例を、図3(側面図)及び図4(底面図)に基づいて、説明する。なお、図3及び図4において、流動物Rbは、最初(図示例では1回目)に供給されたものをR1、その次(図示例では2回目)に供給されたものをR2、その次(図示例では3回目)に供給されたものをR3として、以後同様に示している。また、熱処理空間Cは、一方端(供給側)から他方端(排出側)へ順に、熱処理空間C1,熱処理空間C2,熱処理空間C3,熱処理空間C4と示している。
まず、図示例のように、1回目の供給、2回目の供給、3回目の供給を終えた後、4回目の供給を行う場合は、図3の(1)及び図4の(1)に示すように、最後の正転(揺動時の正転でない正転)によって前回(3回目)供給した流動物R3が存在しなくなった熱処理空間C1に行う。これによると、前回(3回目)供給した流動物R3と今回(4回目)供給する流動物R4は、羽根片3A、3B…に隔離されるため、混じることがない。
流動物R4の供給を終えたら、次に、スクリュー羽根3を正転する。この正転は、最後の正転(揺動時の正転でない正転)に続く正転であり、揺動時の最初の正転にあたる。本正転によって、図3の(2)及び図4の(2)に示すように、1回目に供給した流動物R1が排出され、その後に供給した流動物R2,R3,R4は、それぞれ熱処理空間C3,C2,C1から、熱処理空間C4,C3,C2に送られる。
流動物R1の排出を終えたら、次に、スクリュー羽根3を逆転する。この逆転は、揺動時の正転に続く逆転にあたる。本逆転によって、図3の(3)及び図4の(3)に示すように、流動物R2,R3,R4は、それぞれ熱処理空間C4,C3,C2から、熱処理空間C3,C2,C1に戻される。
次いで、更にスクリュー羽根3を正転する。この正転は、揺動が1回の場合は、最後の正転(揺動時の正転でない正転)にあたり、揺動が複数回の場合は、揺動時の正転にあたる。本正転によって、図3の(4)及び図4の(4)に示すように、流動物R2,R3,R4は、それぞれ熱処理空間C3,C2,C1から、熱処理空間C4,C3,C2に送られる。本正転が揺動時の正転にあたる場合は、次に、スクリュー羽根3を逆転する。この逆転によって、図3の(3)及び図4の(3)に示すように、流動物R2,R3,R4は、それぞれ熱処理空間C4,C3,C2から、熱処理空間C3,C2,C1に戻される。
他方、本正転が最後の正転(揺動時の正転でない正転)にあたる場合は、図3の(5)及び図4の(5)に示すように、最後の正転(揺動時の正転でない正転)によって前回(4回目)供給した流動物R4が存在しなくなった熱処理空間C1に、5回目の供給を行う。これによると、前回(4回目)供給した流動物R4と今回(5回目)供給する流動物R5は、羽根片3A、3B…に隔離されるため、混じることがない。
流動物R5の供給を終えたら、次に、スクリュー羽根3を正転する。この正転は、最後の正転(揺動時の正転でない正転)に続く正転であり、揺動時の最初の正転にあたる。本正転によって、図3の(6)及び図4の(6)に示すように、2回目に供給した流動物R2が排出され、その後に供給した流動物R3,R4,R5は、それぞれ熱処理空間C3,C2,C1から、熱処理空間C4,C3,C2に送られる。
流動物R2の排出を終えたら、次に、スクリュー羽根3を逆転する。この逆転は、揺動時の正転に続く逆転にあたる。本逆転によって、図3の(7)及び図4の(7)に示すように、流動物R3,R4,R5は、それぞれ熱処理空間C4,C3,C2から、熱処理空間C3,C2,C1に戻される。
次いで、更にスクリュー羽根3を正転する。この正転は、揺動が1回の場合は、最後の正転(揺動時の正転でない正転)にあたり、揺動が複数回の場合は、揺動時の正転にあたる。本正転によって、図3の(8)及び図4の(8)に示すように、流動物R3,R4,R5は、それぞれ熱処理空間C3,C2,C1から、熱処理空間C4,C3,C2に送られる。本正転が揺動時の正転にあたる場合は、次に、スクリュー羽根3を逆転する。この逆転によって、図3の(7)及び図4の(7)に示すように、流動物R3,R4,R5は、それぞれ熱処理空間C4,C3,C2から、熱処理空間C3,C2,C1に戻される。
他方、本正転が最後の正転(揺動時の正転でない正転)にあたる場合は、図3の(1)及び図4の(1)に示すように、最後の正転(揺動時の正転でない正転)によって前回(5回目)供給した流動物R5が存在しなくなった熱処理空間C1に、6回目の供給を行う。
以後、同様に繰り返されることで、流動物Rbは、熱処理設備1において、連続的に熱処理されることになる。
〔回転制御に関する他の形態〕
以上で示した形態では、スクリュー羽根の正転、逆転、最後の正転等の回転を、いずれも同一の角度、例えば、360度(°)とするものである。しかしながら、スクリュー羽根の回転角度を厳密に制御することができる場合は、スクリュー羽根の(S+α)度(°)正転及びこれに続くS度(°)逆転(1回の揺動でα度(°)、揺動の基点がずれることになる。)を、α=(360×L/P)/(T/ts)となるようにして行っても、同様の効果が得られる。ここで、Lは横型円筒の有効全長(m)、Pはスクリュー羽根のピッチ(m)、Tは滞留時間(h)、tsは1回の正転及び逆転に要する時間(h)、である。例えば、L=15(m)、P=0.5(m)、T=10h、ts=18(sec)=0.005(h)の場合は、α=5.4(度(°))となる。
この制御方法によると、タイヤ(15)、ローラー(16)などの駆動部関係の部材がほぼ均一に使用されることになり、機械的な損耗が均一化されるため、機械的に好ましい制御方法ということもできる。加えて、この制御方法によると、回転角度を少なくすることができ、回転角度を少なくすると流動物が持ち上がる高さも低くなるため、流動物が隣接する熱処理空間に移動してしまうおそれは、ほぼ皆無になる。
また、流動物のかさ密度が時間経過とともに大きく増える場合は、スクリュー羽根のピッチを、流動物の供給側から排出側に行くにしたがって、長くするとよい。流動物が隣接する熱処理空間に移動してしまうおそれを防ぐためである。
本発明は、流動物を、加熱、冷却、乾燥等の熱処理する方法及び装置として、適用可能である。
熱処理装置の断面模式図である。 図1のI−I線断面模式図である。 流動物の処理フロー図(側面図)である。 流動物の処理フロー図(底面図)である。
1…熱処理装置、2…横型円筒、3…スクリュー羽根、3A,3B…羽根片、4…ホッパー、5…フィーダー、C…熱処理空間、Rb…流動物、Ra…熱処理物。

Claims (4)

  1. 横型円筒の一方端から流動物を供給し、この流動物を熱処理しつつ前記円筒内周面と内接するスクリュー羽根を回転して他方端まで搬送し排出する、流動物の熱処理方法であって、
    前記流動物の搬送は、前記スクリュー羽根の正転及びこれに続く逆転を1回又は複数回繰り返してから、正転して行い、
    前記流動物の供給は、前記最後の正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった熱処理空間に対して行い、
    前記流動物の排出は、前記最後の正転に続く正転によって行う、ことを特徴とする流動物の熱処理方法。
  2. 横型円筒の一方端から流動物を供給し、この流動物を熱処理しつつ前記円筒内周面と内接するスクリュー羽根を回転して他方端まで搬送し排出する、流動物の熱処理方法であって、
    前記流動物の搬送は、前記スクリュー羽根の(S+α)度(°)正転及びこれに続くS度(°)逆転を、次記(A)の条件を満たすように複数回行い、
    前記流動物の供給は、前記正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった熱処理空間に対して行い、
    前記流動物の排出は、前記正転によって行う、ことを特徴とする流動物の熱処理方法。
    (A)… α(°)=(360×L/P)/(T/ts)
    ここで、Lは横型円筒の有効全長(m)、Pはスクリュー羽根のピッチ(m)、Tは滞留時間(h)、tsは1回の正転及び逆転に要する時間(h)、である。
  3. 一方端から流動物が供給される横型円筒と、この円筒内周面と内接し前記一方端から供給された流動物を他方端まで搬送し排出するスクリュー羽根と、を有し、前記スクリュー羽根の相互に隣接する一対の羽根片及び前記円筒の底側内周面で円筒軸方向に複数の熱処理空間が形成された、流動物の熱処理装置であって、
    前記スクリュー羽根の回転を、正転及びこれに続く逆転を1回又は複数回繰り返してから、正転するように制御する回転制御手段と、
    前記流動物の供給を、前記最後の正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった熱処理空間のみに対して行う供給制御手段と、
    を有することを特徴とする流動物の熱処理装置。
  4. 一方端から流動物が供給される横型円筒と、この円筒内周面と内接し前記一方端から供給された流動物を他方端まで搬送し排出するスクリュー羽根と、を有し、前記スクリュー羽根の相互に隣接する一対の羽根片及び前記円筒の底側内周面で円筒軸方向に複数の熱処理空間が形成された、流動物の熱処理装置であって、
    前記スクリュー羽根の回転を、(S+α)度(°)正転及びこれに続くS度(°)逆転を次記(A)の条件を満たすように複数回行うように制御する回転制御手段と、
    前記流動物の供給を、前記正転によって前回供給した流動物が存在しなくなった熱処理空間のみに対して行う供給制御手段と、を有することを特徴とする流動物の熱処理装置。
    (A)… α度(°)=(360×L/P)/(T/ts)
    ここで、Lは横型円筒の有効全長(m)、Pはスクリュー羽根のピッチ(m)、Tは滞留時間(h)、tsは1回の正転及び逆転に要する時間(h)、である。
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