JP6139958B2 - 加熱乾燥方法、および、間接加熱式乾燥装置 - Google Patents

加熱乾燥方法、および、間接加熱式乾燥装置 Download PDF

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Description

この発明は、廃棄物などの被処理物を所定の搬送方向に搬送しつつ加熱し乾燥させる、被処理物の加熱乾燥方法、および、間接加熱式乾燥装置に関する。
各種バイオマスや廃棄物(汚泥)等の被処理物は、多量の水分を含有しているため、乾燥装置を用いて加熱による乾燥処理が実施される場合がある。
乾燥装置としては、例えば、断面略U字状のケーシングと、ケーシングの内部で互いに逆方向に回転する2本の中空軸と、この中空軸の外周に配列された扇状などの中空の羽根を備えた間接加熱式の乾燥装置が知られている。
上記間接加熱式乾燥装置は、搬送方向下流側に向かって下るように形成されたケーシングを有している。このケーシングの上流端には、被処理物を投入するための供給口が形成されている。また、上記ケーシング内部には、供給口から投入された被処理物を収容可能な被処理物収容空間が形成されている。被処理物収容空間に収容された上記被処理物は、回転可能な中空軸の外周に取り付けられた羽根により攪拌されながら、ケーシングの傾斜による重力作用によって搬送方向下流側に向かって徐々に移動する。
上述した中空軸の内部、攪拌翼の内部、および、ケーシングの内部には、それぞれ蒸気、熱媒油、温水等の加熱媒体が導入されている。そのため、上記被処理物は、撹拌されながら搬送方向下流側に移動する際に加熱されて、例えば、液体状、粘土状、粉体状へと状態を変化させて、ケーシング後端に配される汚泥排出口から乾燥された粉体の状態で排出される。
上述した間接加熱式乾燥装置にあっては、被処理物の加熱・乾燥の進行とともに、伝熱面との接触の機会が減少して、十分な乾燥性能が得られない場合があった。そこで、らせん状の撹拌翼を外周面に有した2本の中空軸相互の熱媒体温度又は流量に差を持たせることで、乾燥装置内部へ供給された被乾燥物が、一方の中空軸の伝熱面に付着する一方で、他方の中空軸の伝熱面に付着しない状況とし、さらに、一方の中空軸に付着した被処理物を他方の中空軸で掻き取ることで、撹拌効果を持たせる間接加熱式乾燥装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、間接加熱式乾燥装置としては、図11に示すように、回転軸5の軸線O方向に間隔をあけて、その径方向に延びる略扇状の攪拌用の羽根6を配したものがある。この間接加熱式乾燥装置は、2本の回転軸5に設けられた各羽根6が、軸線O方向で交互に噛み合わされるように間隔をあけて配され、各回転軸5が内側に向かって互いに逆回転するようにされている。
ここで、下水汚泥などの被処理物P1は、間接加熱式乾燥装置に供給する前に脱水工程が行われる場合が多く、ほとんどの場合、この脱水工程において被処理物に高分子凝集剤が投入される。この高分子凝集剤が被処理物に含まれていることで、被処理物P1の粘度が高くなり、例えば、含水率50〜60%台付近の範囲で、最も粘度が高くなる。つまり、液体状の被処理物が、間接加熱式乾燥装置の内部で加熱されて、含水率が徐々に低下して乾燥した粉体状となる過程で、一度、粘度の高い生ゴムのような状態になる。
液体状や粉体状の被処理物P1は、ケーシング3を搬送方向に傾斜させて撹拌させることで搬送方向に容易に移動させることができる。また粘度が低い処理物では、粘土状の被処理物P1は、各羽根6が噛み合わせされる箇所で、対向する羽根6によってせん断されて小さな塊になるため、この小さな塊が、隣り合う羽根6同士の隙間を抜けて、更に下流側の次段の羽根6の間へと移動して行くことができる。
しかし、被処理物P1の粘度が高い場合、その性質から羽根6の間で大きな塊となる場合がある。このように被処理物P1が大きな塊になると、押し出し流れによる移動が起きなくなってしまう。より具体的には、被処理物P1が、粘度の高い生ゴムのような状態になってしまい、間接加熱式乾燥装置の中間部で、被処理物P1が軸線O方向で隣り合う羽根6同士の間から移動できない位の大きな塊になってしまう。すると、図12に示すように、回転軸5や羽根6とともにその場で回転し続け、撹拌および押し出し流れによる移動が不能になってしまう場合がある。
上述したように、被処理物P1の移動ができなくなってしまうと、この被処理物P1によって、後続の被処理物P1が堰き止められてしまう。その結果、堰き止められる被処理物P1の範囲が増加して、最終的には空間内が全て粘度の高い被処理物P1で埋め尽くされてしまう。また、この状態で被処理物P1が加熱され続けた場合には、被処理物P1の含水率が低下して硬化しまう。そして、被処理物P1によって空間内が埋め尽くされ状態、および、被処理物P1の硬化した状態になると、過トルクなどにより回転軸5が停止してしまう。
上記現象を回避するため、一般には、粘度の高い被処理物P1が大きな塊となって閉塞されないように、流路断面積に対して被処理物P1の流量を十分に小さくすることで、後続の被処理物P1が堰き止められることを防止している。
特開昭63−189776号公報
上記の現象の例として、無機物を多く含む被処理物に対して高分子凝集剤が大量投入される場合などがある。そして、例えば、被処理物の固形物中の無機分含有率である灰分含有率が30%以上でなおかつ非常に高い粘度(100Pa・s以上)の場合、被処理物が加熱乾燥の過程において極めて特異な流動性質および乾燥特性を示すことを本発明者らは鋭意研究した結果つきとめた。上記特異な性質とは、通常の技術常識では粘度が高いほど乾燥速度が低下するはずであるが、上記条件の被処理物の場合、粘度が高いほど乾燥速度が大きくなる。これは、灰分含有率が支配的になっているためと考えられる。
このような被処理物は、その性質から、流量を十分に低下させた場合であっても乾燥速度が速いことから急激な乾燥の進行によって粘度が急増し、羽根の間で大きな塊となることが考えられる。このように被処理物の灰分含有率が30%以上でなおかつ非常に高い粘度の場合、大きな塊となった粘土状の被処理物に対して羽根が切り込んでいったとしても、被処理物がせん断されずに大きな塊のまま同じ場所で中空軸とともに回転し続けてしまう。そのため、被処理物の移動が滞ってしまうことを防止するためには、被処理物の流量をさらに減少させなければならないため、処理能力が著しく低下してしまうという課題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、処理能力の低下を抑制しつつ、被処理物をスムーズに加熱乾燥させることができる加熱乾燥方法、および、間接加熱式乾燥装置を提供するものである。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明に係る加熱乾燥方法は、少なくとも2つの隣り合う回転軸に取り付けられた羽根で被処理物を撹拌して下流側に搬送しつつ、該被処理物を加熱して乾燥させる加熱乾燥方法であって、前記回転軸の回転方向の前方側を向く面を前記回転方向の前端部に有する第一の羽根で、前記回転軸の回転に伴い前記被処理物を掻き上げて、搬送方向下流側へ落とし込むステップと、前記回転軸と隣り合う回転軸とを同一方向に回転させて、落とし込んだ前記被処理物を前記隣り合う回転軸に設けられた第二の羽根で撹拌するステップと、を有することを特徴としている。
このように構成することで、被処理物がせん断され難く、被処理物が大きな塊の状態を維持する場合であっても、第一の羽根によって被処理物を掻き上げて搬送方向下流側へと落とし込むことができる。そして、搬送方向下流側へ落とし込んだ被処理物を第二の羽根によって撹拌することができる。そのため、被処理物を移動させながら加熱乾燥の処理を進めることができる。
さらに、隣り合う回転軸のうち、一方の回転軸に粘度が非常に高い状態の被処理物がその粘性により纏わりついた場合などに、一方の回転軸の回転によって周方向を上下の一方に移動している被処理物を、他方の回転軸の回転によって周方向を上下の他方に移動している第一の羽根の回転方向前方側を向く面によって掻き取ることができる。そして、掻き取られた被処理物を、他方の回転軸とともに回転させるとともに下流側に落とし込んで、一方の回転軸側に移動したときに、一方の回転軸に設けられた第二の羽根によって撹拌することができる。
さらに、この発明に係る加熱乾燥方法は、上記加熱乾燥方法において、処理前の前記被処理物は、灰分含有率が30[%]以上、かつ、粘度が100[Pas]以上であってもよい。
被処理物が大きな塊を維持し易い、処理前の灰分含有率が30[%]以上、かつ、粘度が100[Pas]以上の場合に、被処理物を第一の羽根によって搬送方向下流側へ落とし込み、第二の羽根によって撹拌して、被処理物を下流へ順次移動させることができる。
さらに、この発明に係る間接加熱式乾燥装置は、前部側に被処理物を投入する投入口、後部側に加熱乾燥処理された被処理物を排出する排出口が形成され、前部側が後部側よりも上方に配されるように傾斜して設けられるケーシングと、軸線方向を前記ケーシングの前後方向に配し、前記ケーシングの前部側から後部側の内部に軸線回りに回転可能に設けられた複数の回転軸と、前記回転軸の外周面から径方向外側に突出しつつ周方向に延びるとともに、前記回転軸の軸線方向に所定の間隔をあけて複数段配され、径方向外側から見てくさび形状をなす複数の羽根と、を備え、前記複数の回転軸のうち、一方の回転軸に設けられた前記羽根は、前記一方の回転軸の回転方向の前端部に、前記一方の回転軸の回転方向の前方側を向く面を有するとともに、軸線方向に突出するパドル部を備え、前記複数の回転軸のうち、他方の回転軸に設けられた前記羽根は、前記他方の回転軸の回転方向の後端部に、軸線方向に突出するパドル部を備え、前記隣り合う回転軸同士が同一方向に回転することを特徴としている。
このように構成することで、一般的な構成の間接加熱式乾燥装置の複数の回転軸を、隣り合う回転軸同士で同一方向に回転させるだけで、逆方向に回転する場合に生じる被処理物による閉塞を防止できる。その結果、既存の間接加熱式乾燥装置を有効利用することができる。
この発明に係る加熱乾燥方法、および、間接加熱式乾燥装置によれば、高粘度の粘土状の被処理物を搬送方向下流側に移動させることができるため、処理流量を減少させることなく被処理物をスムーズに加熱乾燥させることができる。
この発明の実施形態における間接加熱式乾燥装置の構成を示す図である。 上記間接式乾燥装置を軸線方向から見た断面図である。 上記間接式乾燥装置の内部に収容された回転軸および羽根の斜視図である。 上記回転軸および羽根を同一方向に回転させた場合の被処理物の移動を説明するための図である。 この発明の実施例における汚泥の粘度と含水率の関係を示すグラフである。 上記実施例における汚泥の含水率と運転時間との関係を示すグラフである。 上記実施例における運転時間と、各汚泥の投入量および排出量との関係を示すグラフである。 比較例における図7に相当するグラフである。 この発明が特に有効となる汚泥の粘度および灰分含有率の範囲を示すグラフである。 この発明の実施形態の変形例を示す概略構成図である。 一般的な間接式乾燥装置における図3に相当する斜視図である。 一般的な間接式乾燥装置における図4に相当する図である。
次に、この発明の一実施形態に係る間接加熱式乾燥器について図面に基づき説明する。
図1は、この実施形態の間接加熱式乾燥装置1の概略構成を示している。
ここで、この実施形態の間接加熱式乾燥装置1は、各種のバイオマス、下水汚泥、工場排水汚泥、食品廃棄物・厨芥、し尿汚泥、家畜糞尿、植物搾汁粕などの廃棄物などの被処理物Pを撹拌および搬送しながら加熱乾燥(含水率を低減)する装置である。
本実施形態の間接加熱式乾燥装置1は、図1及び図2に示すように、断面略U字状のトラフ2を備えた容器であるケーシング3と、ケーシング3(ひいては被処理物P)を加熱するジャケット4と、ケーシング3の前後方向Tの前部側S1(被処理物Pの搬送方向上流側)から後部側S3(下流側)の内部を貫通するように設けられ、モータなどの回転駆動装置によって軸線O1回りに回転する回転軸5と、回転軸5に内周端が接続されて、回転軸5の軸線O1中心の径方向に突出するとともに周方向に延びて略扇形に形成された複数の羽根6とを備えている。
ケーシング3は、前部側S1に投入口7、後部側S3に排出口8を備え、前部側S1を後部側S3よりも上方に配し、回転軸5とともに所定の傾斜角度で傾斜している。さらに、間接加熱式乾燥装置1は、ケーシング3の内部に、互いに逆方向に回転する2本の回転軸5を平行に配している。これら2本の回転軸5は、同一方向に向かって回転可能とされている。
羽根6は、各回転軸5の軸線O1方向の同位置に、軸線O1中心の周方向に所定の隙間(流通開口)をあけて2つずつ設けられている。羽根6は、軸線O1方向の同位置に配された2つの羽根6を一つの段とし、前部側S1から後部側S3まで、軸線O1方向に所定の間隔をあけ、複数段設けられている。このとき、各段における2つの羽根6間に形成された所定の隙間は、被処理物Pをケーシング3の前部側S1から後部側S3に流通させるための流路開口9とされている。また、回転軸5と羽根6とは、中空状に形成され、内部に蒸気、熱媒油、温水などの加熱流体を流通させ、接触する被処理物Pを加熱可能とされている。
また、2つの回転軸5のうち、一方の回転軸5aに設けられた羽根6a(第二の羽根)と、他方の回転軸5bに設けられた羽根6b(第一の羽根)とは、軸線O1方向で所定の隙間をあけて交互に配置されている。さらに、一方の回転軸5aに設けられた羽根6aと、他方の回転軸5bに設けられた羽根6bとは、回転軸5a,5bがそれぞれ回転しているときに軸線O1方向から見て径方向で重なるように配されている。つまり、一方の回転軸5aに設けられた羽根6aは、他方の回転軸5bに設けられた各段の羽根6b間を通過可能とされ、他方の回転軸5bに設けられた羽根6bも、一方の回転軸5aに設けられた各段の羽根6a間を通過可能とされている。
2つの回転軸5のうち、一方の回転軸5aは、その上部が他方の回転軸5b側に向かって移動する方向に回転(以下、単に正回転と称する)する。また、他方の回転軸5bは、その上部が一方の回転軸5aから離れる方向に回転する(以下、単に逆回転と称する)。つまり、2つの回転軸5は、軸線O1方向から見て同一方向に回転している。
一方の回転軸5aに設けられた羽根6aは、径方向外側から見て、回転方向前方に向かうにつれて幅が狭くなるくさび型となっている。さらに、羽根6aは、回転方向の後端部12に、軸線O1方向の両側に突出する平板状のパドル部11aを備えている。パドル部11aは、後端部12から軸線O1方向の両側に突出形成され、回転方向前方を向く面16を備えている。これらパドル部11aは、回転方向前方を向く面16によって、軸線O1方向で隣り合う羽根6a間に存在する被処理物Pを引っかけることが可能となっている。
他方の回転軸5bに設けられた羽根6bは、径方向外側から見て、回転方向後側に向かうにつれて幅が狭くなるくさび型となっている。そして、羽根6bは、回転方向の前端部13に、軸線O1方向の両側に突出する平板状のパドル部11bを備えている。パドル部11bは、その回転方向前方を向く面が、軸線O1方向で隣り合う羽根6a間に存在する被処理物Pを上方に掻きあげ可能な掻きあげ面21を形成している。
次に、上述した間接加熱式乾燥装置1による被処理物Pの加熱乾燥方法について図3、図4を参照しながら説明する。なお、図3、図4中、符号「P」で示す被処理物は、ケーシング3内に液体状で供給されたものが、上流側で加熱されて含水率が低下(50%〜60%台程度)され、粘土状で且つ非常に高粘度となった汚泥である。
まず、回転軸5aと回転軸5bとが同一方向に回転されているため、トラフ2内に存在する被処理物P(図3中、図示略)が、隣り合う羽根6aの各パドル部11aによって回転方向上側に掻きあげられる。すると、被処理物Pは、大きな塊の状態で、隣り合う羽根6a間に留まる。そして、この被処理物Pは、回転軸5a周りを回転軸5b側に移動する。
一方で、羽根6bは、回転軸5bの回転により、隣り合う羽根6a間を下から上に向かって通過する。そのため、羽根6bの前端部に形成された掻きあげ面21が、隣り合う羽根6a間に留まっている被処理物Pと衝突する。すると、隣り合う羽根6a間に留まっている被処理物Pが、掻きあげ面21によって上方に掻きあげられる。これにより、被処理物Pは、回転軸5aの周回から離脱して、回転軸5b周りを回転軸5bの回転に伴い移動する。この際、掻きあげられた被処理物Pは、ケーシング3の傾斜によって、当該掻きあげ面21を有する羽根6bと、その搬送方向下流側で隣り合う羽根6bとの間に落とし込まれ入り込む。
これら隣り合う羽根6b間に入り込んだ被処理物Pは、回転方向の後方からパドル部11bなどにより押圧されていない状態なので、各羽根6bに対して、回転方向の後方に相対移動する。すると、被処理物Pは、回転方向後側に配された羽根6bのパドル部11bによって、軸線O1方向両側から押圧されて、回転軸5b周りを回転軸5bの回転に伴い移動する。この際、被処理物Pは、回転軸5bとトラフ2との間に溜まっている被処理物Pと一体にされる。パドル部11bは、さらに回転軸5bとトラフ2との間に溜まっている被処理物Pの中を通過して、被処理物Pを回転軸5a側へと移動させる。
そして、回転軸5aの羽根6aは、回転軸5aの回転により、回転軸5bの隣り合う羽根6b間を上から下に通過するため、パドル部11bによって回転軸5a側に移動された被処理物P、すなわち隣り合う羽根6b間に存在する被処理物Pは、回転軸5aの羽根6aによって撹拌される。より具体的には、羽根6b間に存在する被処理物Pは、羽根6aにより上から下へと切り込まれ押圧されることで、回転軸5aとトラフ2との間に入り込む。この際、被処理物Pは、ケーシング3の傾斜により、被処理物Pを押圧した羽根6aの下流側に移動して、隣り合う羽根6a間に入り込むこととなる。そして、隣り合う羽根6a間に入り込んだ被処理物Pは、上述した移動を繰り返して、ケーシング3や回転軸5a,5bなどにより加熱されながら、徐々に下流側へと搬送されていくこととなる。つまり、被処理物Pは、回転軸5a周りと回転軸5b周りとを交互に周回し、その軸線O1方向から見た移動軌跡が、図4中の矢印で示すように、8の字に近似した形状となる。
(実施例)
以下、この発明の実施例について説明する。
まず、被処理物Pとして、それぞれ性状の異なる3種類の汚泥「A」,「B」,「C」を用意した。これら汚泥の投入口7における灰分含有率および粘度(処理前の灰分含有率および粘度)を以下の表に示す。
Figure 0006139958
ここで、灰分含有率は、投入汚泥固形物中の無機分含有率であって、その測定方法は、JIS M8812に準拠する。さらに、粘度の測定方法はJIS K7199:1999(ISO 11443:1995、キャピラリーレオメータ使用)に準拠する。さらに測定時、せん断速度は100(1/s)一定、汚泥含水率は80(%)、汚泥温度は17℃とした。
図5は、含水率に対する汚泥A,B,Cの粘度の変化を示すグラフである。
また、図6は、汚泥A,B,Cの乾燥速度を表したグラフである(電子天秤にて加熱し含水率を測定)。なお、図5において、所定の含水率を下回ると各汚泥A,B,Cが粉体状の領域となっている。
図5のグラフに示すように、汚泥A,B,Cは、同一の含水率である場合、それぞれの粘度が異なる。さらに、汚泥A,B,Cは、粘度のピーク(ピーク粘度)が異なっている。より具体的には、同一含水率の場合、汚泥Cの粘度が最も高く、汚泥Aの粘度が最も低い。また、粘度のピーク値も汚泥Cの値が最も高く、汚泥Aの値が最も低くなっている。汚泥A〜Cのいずれの場合も粘度のピーク値が現れる含水率は、同程度の含水率(例えば、50%〜60%台程度)となっている。さらに、汚泥A〜Cのいずれの場合も、ピーク粘度を境にして、含水率が上昇する場合と含水率が低下する場合との両方の場合で粘度が徐々に低下している。
一方で、図6のグラフに示すように、汚泥A,B,Cは、それぞれ乾燥する速度、すなわち投入口7に投入してからの経過時間に対する含水率の低下特性がそれぞれ異なる。図6のグラフからも分かるように、粘度の高い汚泥Cが最も早く乾燥し、粘度の低い汚泥Aが最も乾燥し難い。
図7は、この実施例におけるグラフであって、上述した回転軸5a,5bを互いに同一方向に回転させて連続運転させた場合における汚泥の投入量と排出量との関係を示している。このグラフは、縦軸を汚泥流量、横軸を運転時間としている。
この図7のグラフからも分かるように、汚泥A,B,Cの投入量が一定であるのに対して、汚泥A,B,Cの全てにおいて排出量が一定となっている。つまり、汚泥の種類にかかわらず装置内部で閉塞が起こらずに安定的に連続運転が可能となっている。
(比較例)
次に、比較例について説明する。この比較例においても、上述した実施形態と同じ3種類の汚泥A,B,Cを用いた。
図8は、この比較例におけるグラフであって、上述した回転軸5a,5bを互いに逆方向に回転させて連続運転させた場合の、汚泥の投入量と排出量との関係を示している。このグラフにおいても、図7のグラフと同様に、縦軸を汚泥流量、横軸を運転時間としている。
この図8のグラフからも分かるように、汚泥A,B,Cの投入量が一定であるのに対して、汚泥Aは、実施例と同様に一定の排出量で継続して排出される。一方で、汚泥B,Cは、汚泥Aよりも排出量が少なく、途中で過トルクなどにより運転停止してしまった。さらに、汚泥Bで運転停止するまでの時間t2よりも、汚泥Cで運転停止するまでの時間t1の方が短い結果となった。これは、汚泥Cの方が短時間で含水率が低下して、更に元から相対的に高い粘度が含水率の低下に伴い急上昇して、機内が汚泥により閉塞されてしまったためと考えられる。また、汚泥Bの場合も、汚泥Cよりは長く運転できるものの、徐々に汚泥が堆積されて、定格容量(機内の保持量)を超えたため運転停止したと考えられる。
図9は、縦軸を投入口7における汚泥の粘度、横軸を投入される汚泥の灰分含有率としたグラフである。
つまり、この図9のグラフに示すように、この発明の加熱乾燥方法、および、間接加熱式乾燥装置1は、被処理物Pである汚泥が、100(Pa・s)以上の粘度を有し、かつ、30(%)以上の灰分含有率を有する場合にとりわけ有効であることが分かる。
したがって、上述した実施形態の間接加熱式乾燥装置1、および、その加熱乾燥方法によれば、被処理物Pの粘度が非常に高く、被処理物Pが大きな塊の状態を維持する場合であっても、羽根6bの掻きあげ面21によって被処理物Pを掻き上げて搬送方向下流側へと落とし込むことができる。そして、搬送方向下流側へ落とし込んだ被処理物Pを羽根6bによって撹拌することができるため、被処理物Pの加熱乾燥の処理を進めることができる。
その結果、高粘度の粘土状の被処理物Pであっても、移動が滞って閉塞が生じることを防止できる。
また、隣り合う回転軸5a,5bのうち、回転軸5aに粘度が非常に高い状態の被処理物Pがその粘性により纏わりついた場合に、回転軸5aの回転によって周方向を下に移動している被処理物Pを、回転軸5bの回転によって周方向を上に移動している羽根6bの掻きあげ面21によって掻き取ることができる。そして、掻き取られた被処理物Pを、回転軸5bとともに回転させつつ下流側に落とし込み、回転軸5a側に移動したときに、回転軸5aに設けられた羽根6aによって撹拌することができる。
その結果、回転軸5aから掻き取った被処理物Pを下流側に落とし込ませて、被処理物Pの移動が滞ることによる閉塞をより確実に防止することができる。
また、一般的な構成の間接加熱式乾燥装置1の複数の回転軸5a,5bを、隣り合う回転軸5a,5b同士で同一方向に回転させるだけで、逆方向に回転させる場合に生じる被処理物Pによる閉塞を防止できる。
その結果、既存の間接加熱式乾燥装置を有効利用することができる。
なお、この発明は上述した実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、ケーシング3の前部側から後部側の内部に軸線O1回りに回転可能に設けられた2本の回転軸5と、2本の回転軸5の外周面からそれぞれ径方向外側に突出しつつ周方向に延びるとともに、各回転軸5の軸線O1方向に間隔をあけて複数段配され、径方向外側から見てくさび形状をなす複数の羽根6と、を備え、隣り合う回転軸5に設けられた羽根6同士が、互いにくさび形状の先端部側が周方向で反対方向を向くとともに、軸線O1方向で交互に配され、羽根6が、周方向で先端部とは反対側の基部から軸線O1方向に突出するパドル部11を備える場合について説明した。
しかしながら、この実施形態の変形例として図10に示すように、一方の回転軸5の羽根6を省略して、回転方向前方を向く面である掻きあげ面21を備える突出部20を回転軸5bの径方向外側に突出するように設けても良い。
上記変形例によれば、軸線O1方向で隣り合う羽根6a同士の間に滞留する被処理物Pを掻きあげ面21により掻きあげて、回転軸5bの上半部に被処理物Pが移動したときに、ケーシング3の傾斜により下流側に落とし込むことができる。その結果、上述した実施形態と同様に、被処理物Pの移動が滞ることによる閉塞をより確実に防止することができる。
また、上述した実施形態では、径方向外側から見て羽根6がくさび型に形成される場合について説明したが、厚さが一定なストレート型、回転方向に対して傾斜した傾斜型などの羽根6を用いてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、回転軸5の軸線O1方向で羽根6を複数段備えるとともに、1段につき2つの羽根6を備える場合について説明したが、3つ以上の羽根6を備えていても良い。
また、上述した実施形態においては、2本の回転軸5を備える場合を一例にして説明したが、回転軸5の本数は2本に限られず、3本以上であっても良い。
1 間接加熱式乾燥装置
2 トラフ
3 ケーシング
4 ジャケット
5 回転軸
6 羽根
6a 羽根
6b 羽根
7 投入口
8 排出口
9 流路開口
11 パドル部
11a パドル部
11b パドル部
12 後端部
13 前端部
16 回転方向前方を向く面
17 回転方向前方を向く面
20 突出部
21 掻きあげ面
P 被処理物
O1 軸線

Claims (3)

  1. 少なくとも2つの隣り合う回転軸に取り付けられた羽根で撹拌して下流側に搬送しつつ、加熱乾燥させる被処理物の加熱乾燥方法であって、
    前記回転軸の回転方向の前方側を向く面を前記回転方向の前端部に有する第一の羽根で、前記回転軸の回転に伴い前記被処理物を掻き上げて、搬送方向下流側へ落とし込むステップと、
    前記回転軸と隣り合う回転軸とを同一方向に回転させて、落とし込んだ前記被処理物を前記隣り合う回転軸に設けられた第二の羽根で撹拌するステップと、を有することを特徴とする加熱乾燥方法。
  2. 処理前の前記被処理物は、灰分含有率が30[%]以上、かつ、粘度が100[Pas]以上である請求項1に記載の被処理物の加熱乾燥方法。
  3. 前部側に被処理物を投入する投入口、後部側に加熱乾燥処理された被処理物を排出する排出口が形成され、前部側が後部側よりも上方に配されるように傾斜して設けられるケーシングと、
    軸線方向を前記ケーシングの前後方向に配し、前記ケーシングの前部側から後部側の内部に軸線回りに回転可能に設けられた複数の回転軸と、
    前記回転軸の外周面から径方向外側に突出しつつ周方向に延びるとともに、前記回転軸の軸線方向に間隔をあけて複数段配され、径方向外側から見てくさび形状をなす複数の羽根と、を備え、
    前記複数の回転軸のうち、一方の回転軸に設けられた前記羽根は、前記一方の回転軸の回転方向の前端部に、前記一方の回転軸の回転方向の前方側を向く面を有するとともに、軸線方向に突出するパドル部を備え、
    前記複数の回転軸のうち、他方の回転軸に設けられた前記羽根は、前記他方の回転軸の回転方向の後端部に、軸線方向に突出するパドル部を備え、
    前記隣り合う回転軸同士が同一方向に回転することを特徴とする間接加熱式乾燥装置。
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