JP5193322B2 - 間接加熱式乾燥機 - Google Patents
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Description
なお、類似する発明として、例えば特許文献1に記載された乾燥機が知られているが、この乾燥機においても、中空軸の周囲に形成された螺旋状の回転体を回転させることによって被処理物を攪拌しつつ搬送している。
すなわち、本発明に係る間接加熱式乾燥機は、ケーシング内の被処理物を加熱しつつ搬送する間接加熱式乾燥機であって、楕円状の横断面を有するケーシングと、前記楕円の長軸方向に相互に間隔をおいて互いに平行に設けられた一対の回転軸と、前記回転軸の周囲に螺旋状に設けられた突起物と、前記回転軸と前記ケーシングとの間に設けられた被処理物収容空間と、を有し、前記突起物は、前記被処理物の入口から所定の範囲で断続的に設けられていることを特徴とする。
図1に示すように、本実施形態の乾燥システム2は、被処理物10が収容されたホッパ24を有する供給器3と、被処理物10を加熱、乾燥するための間接加熱式乾燥機1(以下、単に乾燥機ともいう)と、乾燥された被処理物10を回収する回収器4と、被処理物10の乾燥により発生した乾燥排ガス11が導入される凝縮器5と、乾燥機1に蒸気を供給するためのボイラ6とを主な構成要素として備えている。乾燥排ガス11は、凝縮器5に導入された水分が除去された後、必要に応じて排ガス処理を行い、大気に放出される。
また、ボイラ6から供給される蒸気は、搬送手段13を構成する中空の回転軸14、及び中空のケーシング12の内部に導入された後、再びボイラ6に循環するように構成されている。なお、本発明において「被処理物10」とは、所定量の水分を含んだ各種バイオマスや廃棄物のことをいい、廃棄物としては下水汚泥、工場排水汚泥、食品廃棄物、生ゴミ、し尿汚泥、家畜糞尿、植物搾汁粕等が挙げられる。
図2及び図3に示すように、乾燥機1の搬送手段13は、2本の回転軸14A,14Bと、各々の回転軸14A,14Bに設けられた突起物15とから構成されている。各々の回転軸14A,14Bはその両端が縮径されてケーシング12の外部に延在しており、外部にて軸受16,16に支持されている。回転軸14A,14Bには、ギヤ17,17が設けられており、これらのギヤ17,17が互いに噛み合わさり、回転軸14,14同士が逆回転するように構成されている。また、回転軸14Aには、スプロケット18が設けられており、図示しないモータ等の駆動源によって回転軸14Aを回転させるように構成されている。
ガス放出口8は、3つのガス放出口8A,8B,8Cから構成されており、供給口7より、搬送方向に沿って下流側の位置に所定間隔をおいて設けられている。この3つのガス放出口8A,8B,8Cは、最も上流側に位置する第一ガス放出口8A、最も下流側に位置する第三ガス放出口8C、及び、第一ガス放出口8Aと第三ガス放出口8Cの中間に位置する第二ガス放出口8Bから構成されている。これらのガス放出口8は、上流側の第一ガス放出口8Aが最も大きな径を有しており、第二ガス放出口8Bは、第一ガス放出口8Aよりも小径とされている。さらに第三ガス放出口8Cは、第二ガス放出口8Bよりも小径とされている。
回転軸14A,14Bとケーシング12との間の空間は、被処理物10が導入される被処理物収容空間22とされている。曲面壁部19と回転軸14の外周面との間隔、つまり、回転軸14とケーシング12の間のクリアランスは、突起物15の高さと略同じか、やや小さな寸法となっている。上述したように、突起物15の高さHは、回転軸14の直径に対して十分小さく形成されているため、回転軸14とケーシング12との間のクリアランスも十分小さくなっている。
前述した3つのガス放出口8A,8B,8Cの開口径(開口面積)は、突起物15A,15B,15Cの配置に対応した大きさとされている。
まず、搬送手段13及びケーシング12の加熱が行われる。具体的には、ボイラ6から発生した蒸気(熱媒油、温水など)が、搬送手段13やケーシング12の内部に送り込まれ、この蒸気が回転軸14やケーシング12の内部空洞を循環することによって、加熱が行われる。そして、搬送手段13及びケーシング12が十分に加熱されると、次に乾燥機1の内部に被処理物10が供給される。具体的には、供給器3が作動され、供給器3から送出される含水率60〜100質量%程度の被処理物10が、供給口7を介して乾燥機1の内部に送り込まれる。
また、被処理物10が第二区域23Bにあるとき、つまり、被処理物10の含水率がやや低くなった状態であるときは、第二突起物15Bの送り量が大きくなるため、被処理物10の搬送速度が速くなる。
さらに、被処理物10が第三区域23Cにあるとき、つまり、被処理物10の含水率が低く、粘性が低い状態にあるときには、連続的に形成された第三突起物15Cによって、被処理物10が搬送される。
また、ケーシングの側面部が曲面構造となっているため、ケーシングの強度が向上し、ケーシングの板厚をより薄くすることができる。
例えば、前述した実施形態では、2本の回転軸14を組み合わせる構成としたが、これに限ることはなく、3本以上の回転軸を組み合わせたものをケーシング内に配置する構成としてもよい。
また、突起物15の断面形状は、台形形状に限ることはなく、被処理物の性状に応じて適宜変更することが可能である。
7 供給口(入口)
8 ガス放出口
10 被処理物
12 ケーシング
14 回転軸
15 突起物
21 ガス流通空間
22 被処理物収容空間
Claims (6)
- ケーシング内の被処理物を加熱しつつ搬送する間接加熱式乾燥機であって、
楕円状の横断面を有するケーシングと、
前記楕円の長軸方向に相互に間隔をおいて互いに平行に設けられた一対の回転軸と、
前記回転軸の周囲に螺旋状に設けられた突起物と、
前記回転軸と前記ケーシングとの間に設けられた被処理物収容空間と、を有し、
前記突起物は、前記被処理物の入口から所定の範囲で断続的に設けられていることを特徴とする間接加熱式乾燥機。 - 前記突起物は、前記被処理物の出口側で連続的に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の間接加熱式乾燥機。
- 一方の前記回転軸に設けられた前記突起物と他方の前記回転軸に設けられた前記突起物とは、それらの回転軌跡が一部オーバーラップしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の間接加熱式乾燥機。
- 前記螺旋の送り角度は入口から出口の中間部で大きくされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の間接加熱式乾燥機。
- 前記ケーシングの上部には、前記突起物の回転軌跡との間隔が他の部分より大きく設定されたガス流通空間が設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の間接加熱式乾燥機。
- 前記ケーシングの上部には前記被処理物収容空間内のガスを外部へ放出する放出口が設けられ、該放出口の開口面積が前記突起物の配置に対応した大きさとされたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の間接加熱式乾燥機。
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