JP4674645B2 - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に関するものである。
従来、バルブタイミングを決めるクランク軸及びカム軸間の相対位相(以下、「機関位相」という)を、アクチュエータにより発生したブレーキトルクに従って調整するバルブタイミング調整装置が知られている。このようなバルブタイミング調整装置としては、流体アクチュエータによりブレーキトルクを発生して機関位相を調整する装置が、特許文献1に開示されている。
具体的に特許文献1の装置では、筐体内部の流体室に封入されてブレーキ回転体と接触する磁気粘性流体に磁束を通過させることにより、当該磁気粘性流体の粘度を可変制御するアクチュエータが用いられている。このアクチュエータによれば、磁気粘性流体の粘度に応じたブレーキトルクを筐体の支持するブレーキ回転体へ入力して、当該ブレーキ回転体と連繋する位相調整機構により機関位相をブレーキトルクに従って調整するのである。
また、特に特許文献1の装置のアクチュエータでは、ブレーキ回転体を筐体外部の位相調整機構と連繋させるため、ブレーキ回転体を筐体の内外に貫通させている。故に、このアクチュエータにおいて筐体及びブレーキ回転体間では、筐体内部の流体室の磁気粘性流体が筐体外部へ漏出して当該流体によるブレーキトルクの入力特性が変化するのを回避し得るよう、オイルシール又は磁極を利用するシール構造が設けられている。ここで、ブレーキトルクの入力特性の変化が回避されることによれば、当該ブレーキトルクに従う機関位相の調整特性の変化も回避され得るので、信頼性の確保が可能となるのである。
特開2008−51093号公報
さて、特許文献1の装置のアクチュエータにおいてオイルシールを利用したシール構造の場合、シール作用の発揮により磁気粘性流体の漏出を規制するには、ブレーキ回転体に対するオイルシールの緊迫力を強くする必要がある。しかし、緊迫力を強くすると、オイルシール及びブレーキ回転体間の摩擦抵抗に起因した磨耗が発生して、耐久性の低下を招くことになってしまう。
一方、特許文献1の装置のアクチュエータにおいて磁極を利用したシール構造の場合には、磁極を形成するブレーキ回転体の着磁部と筐体の軸受との間に、ブレーキ回転体の回転を許容する程度のクリアランスを設けることが不可欠となる。故に、着磁部及び軸受間のクリアランスを通じて磁気粘性流体が筐体外部へ漏出することについては、十分な規制が困難であり、そのことが、シール性を高める上でのネックとなっている。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、耐久性及び信頼性を両立して確保するバルブタイミング調整装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、流体室を内部に形成する筐体と、流体室に封入され、通過する磁束に応じて粘度が変化する磁気粘性流体と、流体室の磁気粘性流体に磁束を通過させることにより当該磁気粘性流体の粘度を可変制御する粘度制御手段と、筐体を内外に貫通して当該筐体により回転可能に支持され、流体室の磁気粘性流体と接触して当該磁気粘性流体の粘度に応じたブレーキトルクが入力されるブレーキ回転体と、筐体外部においてブレーキ回転体と連繋し、当該ブレーキ回転体へ入力されたブレーキトルクに従って機関位相を調整する位相調整機構と、筐体及び前記ブレーキ回転体間をシールするシール構造と、を備え、シール構造は、筐体内部においてブレーキ回転体の回転方向へ延びる環状に配置されて筐体及びブレーキ回転体の一方により保持され、磁束を発生する永久磁石と、筐体内部においてブレーキ回転体の回転方向へ延びる環状に配置されて筐体及びブレーキ回転体の前記一方により保持され、流体室から磁気粘性流体が流入し且つ永久磁石の発生磁束を案内するガイドギャップを筐体及びブレーキ回転体の他方との間に、筐体内部側から筐体外部側へ向かって順に形成する複数の磁束ガイドと、を有することを特徴とする。
この発明によると、筐体及びそれを内外に貫通するブレーキ回転体の間をシールするシール構造として永久磁石及び磁束ガイドは、筐体内部においてブレーキ回転体の回転方向へ延びる環状に配置され、筐体及びブレーキ回転体の一方により保持される。ここで磁束ガイドは、筐体及びブレーキ回転体の他方との間にガイドギャップを形成するので、筐体内部の流体室に封入された磁気粘性流体は、永久磁石の発生磁束が案内されるガイドギャップへ流入することにより粘度上昇し、当該ギャップにて膜状に捕捉されることになる。しかも、こうしたガイドギャップは、複数の磁束ガイドにより筐体内部側から筐体外部側へ向かって順に形成されるので、磁気粘性流体は多段で捕捉されて筐体外部へは漏出し難くなる。以上によれば、筐体及びブレーキ回転体の間において磨耗の発生を抑制しつつ、磁気粘性流体による自己シール作用を確実に発揮して、ブレーキトルクの入力特性変化、ひいては機関位相の調整特性変化を回避することができる。したがって、耐久性と信頼性とを両立して確保することが可能となるのである。
請求項2に記載の発明によると、内燃機関に固定される筐体により永久磁石と共に保持される各磁束ガイドは、ガイドギャップをブレーキ回転体との間に形成する。この発明によれば、内燃機関に固定の筐体により永久磁石と共に保持される各磁束ガイドについては、ブレーキ回転体の回転に拘らず永久磁石との相対位置が安定するので、形成するガイドギャップへ案内される磁束が一定となる。したがって、磁気粘性流体の自己シール作用が変化して信頼性が低下する事態を、回避することができる。
請求項3に記載の発明によると、筐体は、シール構造よりも筐体外部側に設けられてブレーキ回転体を支持する軸受部を有する。この発明によれば、ブレーキ回転体を支持する筐体の軸受部は、複数の磁束ガイドが筐体内部側から筐体外部側へ向かって順に形成するガイドギャップに磁気粘性流体を捕捉するシール構造よりも、当該筐体外部側に設けられる。故に軸受部には、筐体内部の磁気粘性流体が到達し難くなるので、磁気粘性流体が軸受部へ浸入して耐久性を低下させる事態を回避し得るのである。
請求項4に記載の発明は、筐体内部においてシール構造を覆う非磁性シールドを備える。この発明のように、筐体内部において非磁性シールドに覆われるシール構造では、永久磁石の発生磁束が当該シールドからは漏れ難くなることにより、各磁束ガイドが形成するガイドギャップを優先して通過し易くなる。これにより、各磁束ガイドが形成するガイドギャップへの磁束の案内効率、ひいては磁気粘性流体の自己シール作用を高めて、信頼性の確保に貢献し得るのである。
請求項5に記載の発明によると、各磁束ガイドが形成するガイドギャップの間隔は、非磁性シールドの厚さよりも小さく設定される。この発明によれば、永久磁石の発生磁束について、非磁性シールドを通過することに比べ、当該シールドの厚さよりも小さな間隔にて各磁束ガイドが形成するガイドギャップを通過することが優先され得る。したがって、各磁束ガイドが形成するガイドギャップへの磁束の案内効率、ひいては磁気粘性流体の自己シール作用を確実に高めて、信頼性の確保を確固たるものとなし得るのである。
請求項6に記載の発明によると、非磁性シールドは流体室に露出し、各磁束ガイドが形成するガイドギャップの間隔は、当該非磁性シールドにおいて流体室に露出する部分の厚さよりも小さく設定される。この発明のように、シール構造を覆う非磁性シールドが流体室に露出する構成では、当該非磁性シールドにおいて流体室へ露出して磁気粘性流体と接触した部分を、永久磁石の発生磁束が通過するおそれがある。しかし、非磁性シールドにおいて流体室に露出する部分の厚さよりも小さな間隔にて、ガイドギャップが各磁束ガイドにより形成されることによれば、永久磁石の発生磁束を当該露出部分よりも優先して、各磁束ガイドの形成ギャップに通過させることができる。したがって、筐体内部において非磁性シールドを流体室に露出させて小型化を図りつつも、磁気粘性流体の自己シール作用を確実に高めて信頼性の確保を確固たるものとなし得るのである。
請求項7に記載の発明によると、磁束ガイドは、永久磁石を軸方向に挟んだ一方側において配列される。この発明では、永久磁石を軸方向に挟んだ一方側に配列される各磁束ガイドは、ガイドギャップを筐体内部側から筐体外部側へ向かって連続的に形成して、それらガイドギャップによる磁気粘性流体の多段捕捉を実現し得る。こうした多段捕捉によれば、磁気粘性流体の高い自己シール作用を発揮して信頼性を確保することができるのである。
請求項8に記載の発明によると、筐体は、配列された各磁束ガイドに対して永久磁石を軸方向に挟んだ反対側に設けられて永久磁石の発生磁束を通過させる磁性部を有する。この発明において、配列された各磁束ガイドに対して永久磁石を軸方向に挟んだ反対側では、それら磁束ガイドが形成のガイドギャップへと案内される永久磁石の発生磁束を筐体の磁性部にも通過させることで、ループ状の磁気回路を形成することが可能になる。こうした磁気回路の形成によれば、配列された各磁束ガイドが形成するガイドギャップへの磁束の案内効率、ひいては磁気粘性流体の自己シール作用を高めて、信頼性の確保に貢献し得るのである。
請求項9に記載の発明によると、配列された各磁束ガイドが形成するガイドギャップの間隔は、互いに等しく設定される。この発明によれば、永久磁石を挟んだ一方側において配列された各磁束ガイドは、互いに等しい間隔のガイドギャップを形成するので、それらガイドギャップへ案内する磁束に違いを生じさせ難くすることができる。したがって、配列された各磁束ガイドが形成するガイドギャップのいずれにおいても磁気粘性流体の捕捉を確実に実現して、磁気粘性流体の高い自己シール作用による信頼性の確保を確固たるものとなし得るのである。
請求項10に記載の発明によると、筐体は、シール構造よりも筐体外部側に設けられてブレーキ回転体を支持する軸受部を有し、磁束ガイドは、当該軸受部に対して永久磁石を軸方向に挟んだ反対側において配列される。この発明によれば、シール構造よりも筐体外部側に設けられてブレーキ回転体を支持する筐体の軸受部に対して、当該シール構造の磁束ガイドは、永久磁石を軸方向に挟んだ反対側に配列されることで、ガイドギャップを筐体内部側から軸受部側へ向かって連続的に形成することになる。故に筐体内部の磁気粘性流体は、連続的に形成のガイドギャップにより多段捕捉されることで軸受部には到達し難くなるので、磁気粘性流体が軸受部へ浸入して耐久性を低下させる事態を回避し得るのである。
請求項11に記載の発明によると、磁束ガイドは、永久磁石を軸方向に挟んだ両側にそれぞれ配置される。この発明のように、永久磁石を軸方向に挟んで磁束ガイドが配置される両側においては、それら磁束ガイドが形成するガイドギャップへと永久磁石の発生磁束を案内して、ループ状の磁気回路を形成することが可能となる。こうした磁気回路の形成によれば、永久磁石両側の各磁束ガイドが形成するガイドギャップへの磁束の案内効率を高めた状態で、それらガイドギャップによる磁気粘性流体の多段捕捉を実現し得る。したがって、磁気粘性流体の高い自己シール作用を発揮して信頼性を確保することができるのである。
請求項12に記載の発明によると、永久磁石を挟んで筐体外部側の磁束ガイドが形成するガイドギャップの間隔は、永久磁石を挟んで筐体内部側の磁束ガイドが形成するガイドギャップの間隔よりも小さく設定される。この発明では、永久磁石を挟んで筐体内部側の磁束ガイドが形成するガイドギャップから磁気粘性流体が抜けたとしても、永久磁石を挟んで筐体外部側の磁束ガイドが形成する小間隔のガイドギャップにより、抜けた流体の確実な捕捉が可能となる。こうした多段且つ筐体外部側ほど確実となる流体捕捉によれば、磁気粘性流体の高い自己シール作用を発揮して、信頼性の確保に貢献し得るのである。
請求項13に記載の発明によると、筐体及びブレーキ回転体のうち永久磁石及び磁束ガイドを保持しない前記他方は、ブレーキ回転体の回転方向へ延びる環状に突出して永久磁石を挟んだ磁束ガイド間に挿入される突部を有する。この発明では、永久磁石及び磁束ガイドを保持しない筐体又はブレーキ回転体の突部が、ブレーキ回転体の回転方向へ延びる環状に突出して永久磁石を挟んだ磁束ガイド間に挿入されることで、それら磁束ガイドが形成するガイドギャップ間の流体経路がラビリンス化し得る。こうした流体経路のラビリンス化によれば、筐体内部の磁気粘性流体を、永久磁石両側の磁束ガイドが形成するガイドギャップにより多段捕捉して自己シール作用を発揮させるのみならず、それらギャップ間に滞留させることで筐体外部へは漏出し難くなるので、信頼性の確保に貢献し得るのである。
請求項14に記載の発明によると、突部の突出高さは、永久磁石を挟んで筐体外部側の磁束ガイドが形成するガイドギャップの間隔よりも大きく設定される。この発明によれば、永久磁石を挟んで筐体外部側の磁束ガイドが形成するガイドギャップと、当該ギャップの間隔よりも突出高さが大きな突部との間では、流体経路のラビリンス化を確実に実現することができる。したがって、自己シール作用及びガイドギャップ間での滞留による信頼性の確保を、確固たるものとなし得るのである。
請求項15に記載の発明によると、筐体は、シール構造よりも筐体外部側に設けられてブレーキ回転体を支持する軸受部を有し、永久磁石を挟んだ筐体外部側の磁束ガイドは、当該軸受との間に軸方向の空間を形成する。この発明によれば、ブレーキ回転体を支持する筐体の軸受部は、永久磁石を挟んだ両側の各磁束ガイドが形成するガイドギャップにより磁気粘性流体を捕捉するシール構造よりも、筐体外部側に設けられるので、筐体内部の磁気粘性流体は筐体外部側の軸受部には到達し難くなる。しかも、永久磁石を挟んだ筐体外部側の磁束ガイドと軸受部との間に軸方向の空間が形成されるので、磁気粘性流体は、筐体外部側の磁束ガイドが形成するガイドギャップを万が一抜けたとしても、当該軸方向空間において軸受部への到達前に滞留し得る。したがって、磁気粘性流体が軸受部へ浸入して耐久性を低下させる事態を、高い確度にて回避することができるのである。
請求項16に記載の発明によると、複数の磁束ガイドのうち、少なくとも一つの磁束ガイドと、ブレーキ回転体の軸部との間には、筐体内部側から筐体外部側へ向かって径方向の間隙寸法が増減するガイドギャップが形成されている。
この発明によれば、一つの磁束ガイドとブレーキ回転体の軸部との間においても、筐体内部側から筐体外部側に向かって間隙寸法の大きい部分が間隙寸法の小さい部分に挟まれる形態のガイドギャップが形成される。これにより、間隙寸法の小さい部分が複数あるガイドギャップが、一つの磁束ガイドと当該軸部との間に形成されることで、より多段で磁気粘性流体を捕捉することができるため、磁気粘性流体による自己シール作用を向上させることができる。また、より少ない個数の磁束ガイドによって磁気粘性流体を膜状に捕捉する部分を形成することができる。
請求項17に記載の発明によると、磁束ガイドは、軸部と対向する内径側端部を分岐させて軸部側に突出させた複数のガイド側突出部を有し、軸部は、複数のガイド側突出部のそれぞれと対向するように軸部から磁束ガイド側に突出させた軸部側突出部を有し、対向するそれぞれのガイド側突出部と軸部側突出部との間に、ガイドギャップにおける間隙寸法の小さい部分が形成されている。
この発明によれば、対向するガイド側突出部と軸部側突出部との間にはガイドギャップとして間隙寸法が小さい部分が形成されるとともに、それぞれのガイド側突出部の間、およびそれぞれの軸部側突出部の間にはそれぞれ凹部が形成され、この両側の凹部が対向することによって間隙寸法の大きな部分が形成されることとなる。そして、間隙寸法の小さい部分で磁気粘性流体が捕捉されて自己シール部が形成される。しかし、自己シール部の前後の差圧によって磁気粘性流体が自己シール部を破って流入した場合、後方の径方向の両側に凹部が形成されていることにより、流入した磁気粘性流体の流れが凹部によって拡がった空間内に分散するので、後段の自己シール部までをも破ろうとする勢いを抑えることができる。
請求項18に記載の発明によると、ブレーキ回転体の軸部外周面には、磁束ガイドの内周面と対向する環状の突出部が形成され、当該突出部の軸方向における位相調整機構側面が傾斜面に形成されている。この発明によれば、温度低下に伴って筐体内の圧力が低下したとき、ガイドギャップに補足されていた磁気粘性流体が、突出部の傾斜面に沿って流れることにより、流体室へ戻り易くすることができる。
請求項19に記載の発明によると、複数の磁束ガイドのうち、同一形状の磁束ガイドを少なくとも二つ以上用いてシール構造が構成されている。この発明によれば、部品種類の削減となり、バルブタイミング調整装置の製造コストを抑えることができる。
請求項20に記載の発明によると、筐体は、シール構造よりも筐体外部側に設けられてブレーキ回転体を支持する軸受部を有し、軸受部と軸方向において当接する筐体の当接部が、軸受部とシール構造との間に形成され、さらに、永久磁石の発生磁束を案内するガイドギャップが当接部の内周面とブレーキ回転体の軸部外周面との間に形成されている。この発明によれば、ガイドギャップ部分毎に形成される自己シール部の段数を増やすことができるため、シール性能を向上させることができる。
請求項21に記載の発明によると、筐体は、配列された各磁束ガイドに対して永久磁石を軸方向に挟んだ反対側に設けられて永久磁石の発生磁束を通過させる磁性部を有し、永久磁石の内周側もしくは外周側で且つ永久磁石に隣接する磁束ガイドと筐体の磁性部との間に形成される環状空間に非磁性部材を設けている。また、請求項22に記載の発明によると、永久磁石の内周側もしくは外周側で且つ永久磁石両側の磁束ガイド間に形成される環状空間に非磁性部材を設けている。
これらの発明のように、永久磁石に隣接する磁束ガイドと筐体の磁性部との間、もしくは、永久磁石を挟んでいる磁束ガイド間、に磁気粘性流体が入り込むと、磁気回路にショートカット回路が生じることとなり、磁気シールに用いる有効磁束が減少することとなる。しかし、この磁気粘性流体が入りうる環状空間に非磁性部材を設けることにより、磁束のショートカット回路が生じるのを防ぐことができ、安定した磁気シール作用を得ることができる。
第一実施形態のバルブタイミング調整装置を示す断面図である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 図1のアクチュエータの要部を示す拡大断面図である。 図1のアクチュエータの特徴について説明するための模式図である。 第二実施形態のバルブタイミング調整装置のアクチュエータを示す図であって、図4に対応する拡大断面図である。 図6のアクチュエータの特徴について説明するための模式図である。 第三実施形態のバルブタイミング調整装置のアクチュエータを示す図であって、図4、図6に対応する拡大断面図である。 図8のアクチュエータの特徴について説明するための模式図である。 第四実施形態のバルブタイミング調整装置のアクチュエータを示す図であって、図9に対応する拡大断面図である。 図4のアクチュエータの変形例を示す断面図である。 図6のアクチュエータの変形例を示す断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置1を示している。バルブタイミング調整装置1は車両に搭載され、内燃機関のクランク軸(図示しない)からカム軸2へ機関トルクを伝達する伝達系に設置されている。ここで、図1に示すカム軸2は、内燃機関の「動弁」のうち吸気弁(図示しない)を開閉するものであり、バルブタイミング調整装置1は、当該吸気弁のバルブタイミングを調整するのである。
(基本部分)
まず、第一実施形態の基本部分について説明する。第一実施形態のバルブタイミング調整装置1は、アクチュエータ100、通電制御回路200及び位相調整機構300等を組み合わせてなり、クランク軸に対するカム軸2の相対位相として機関位相を調整することにより、内燃機関に適したバルブタイミングを実現する。
(アクチュエータ)
図1に示すように、アクチュエータ100は電動式の流体ブレーキであり、筐体110、ブレーキ回転体130、ソレノイドコイル150及びシール構造160を備えている。
筐体110は全体として中空形状を呈しており、固定部材111及び流体室区画部材112を有している。固定部材111は、例えば炭素鋼等の磁性材により円環板状に形成され、内燃機関の固定節であるチェーンケース(図示しない)に固定されている。流体室区画部材112は、固定部材111と同じ磁性材により有底円筒状に形成され、固定部材111を軸方向に挟んで位相調整機構300とは反対側となる箇所にて同軸上に配置されている。流体室区画部材112は固定部材111に螺子留めされることにより、筐体110内部の固定部材111との間に流体室114を形成している。
ブレーキ回転体130は、軸部材131及び磁性回転部材132を相互固着してなる。軸部材131は、例えばクロムモリブデン鋼等の金属によりシャフト状に形成され、筐体110を内外に貫通している。筐体110において軸部材131が貫通している固定部材111には、軸受部115が設けられており、軸部材131は当該軸受115によって回転可能に支持されている。ここで、特に第一実施形態の軸受部115は、内外輪及び転動体が例えば炭素鋼等によって形成されたラジアル軸受を、複数組み合わせてなる。
軸部材131において筐体110の外部へ延出している一端部131aは、当該外部において位相調整機構300と連繋している。これによりブレーキ回転体130は、内燃機関の運転中にクランク軸から出力される機関トルクが位相調整機構300から伝達されることで、図2、3の反時計方向へ回転する。
図1に示すように磁性回転部材132は、例えば炭素鋼等の磁性材により形成され、軸部133及びロータ部134を有している。円筒状の軸部133は、軸部材131において位相調整機構300に連繋する端部131aと反対側の端部131bに同心上に嵌合固定され、軸受部115に対して筐体110の内部側に隣接している。軸部133の外周側にはシール構造160が設けられており、当該シール構造160によって筐体110及びブレーキ回転体130の間がシールされている。
円環板状のロータ部134は軸部133の外周側に同心上に設けられ、シール構造160を軸方向に挟んで軸受部115とは反対側となる箇所にて、筐体110内部の流体室114に収容されている。これにより流体室114においては、ロータ部134と固定部材111とに挟まれた部分が磁気ギャップ120を形成し、ロータ部134と流体室区画部材112の底壁部112aとに挟まれた部分が磁気ギャップ122を形成している。
このように磁気ギャップ120、122を形成する流体室114には、磁気粘性流体140が空気と共に部分充填状態で封入されている。ここで、磁気粘性流体140は機能性流体の一種であり、液状のベース材に磁性粒子を懸濁させてなる。磁気粘性流体140のベース材としては、例えばオイル等といった液状の非磁性材が用いられ、より好ましくは内燃機関の潤滑オイルと同種のオイルが用いられる。磁気粘性流体140の磁性粒子としては、例えばカルボニル鉄等といった粉状の磁性材が用いられる。こうした成分構成の磁気粘性流体140は、磁束の通過によりその磁束密度に追従して見かけ上の粘度が上昇変化し、当該粘度に比例して且つ磁気粘性流体140の存在スペースのサイズに反比例してせん断応力が増大する特性を現出する。
ソレノイドコイル150は、円筒状のボビン152の外周側に金属線材を巻回してなり、ロータ部134の外周側に同心上に配置されている。ソレノイドコイル150は、ボビン152及びスペーサ154を介して固定部材111と流体室区画部材112とにより保持されている。ソレノイドコイル150は通電により励磁することで、固定部材111、磁気ギャップ120、ロータ部134、磁気ギャップ122及び流体室区画部材112を順に通過する磁束を発生する。
したがって、ブレーキ回転体130の回転中にソレノイドコイル150が磁束を発生するときには、磁気粘性流体140が各磁気ギャップ120、122へ引き寄せられて流入し、当該発生磁束が磁気粘性流体140を通過する状態となる。その結果、各磁気ギャップ120、122の磁気粘性流体140に接触する要素110、130間では、磁束通過状態にある磁気粘性流体140の粘度に比例するせん断応力によって、ロータ部134を制動するブレーキトルクが図2、3の時計方向に発生する。このように本実施形態では、通電されたソレノイドコイル150が磁束を発生することにより、磁気粘性流体140の粘度に応じたブレーキトルクがブレーキ回転体130へ入力されることになるのである。
(通電制御回路)
図1に示す通電制御回路200は、マイクロコンピュータを主体に構成され、アクチュエータ100の外部に配置されてソレノイドコイル150及び車両のバッテリ4と電気接続されている。内燃機関の停止中において通電制御回路200は、バッテリ4からの電力供給の遮断により、ソレノイドコイル150への通電をカットした状態とする。したがって、このときには、ソレノイドコイル150により磁束が発生せず、ブレーキ回転体130へ入力されるブレーキトルクが消失した状態となる。
一方、内燃機関の運転中において通電制御回路200は、バッテリ4からの電力供給の下、ソレノイドコイル150への通電電流を制御することにより、磁気粘性流体140に通過させる磁束を発生する。したがって、このときには、磁気粘性流体140の粘度が可変制御され、ブレーキ回転体130へ入力されるブレーキトルクがソレノイドコイル150への通電電流に追従して増減設定されることになるのである。
(位相調整機構)
図1に示すように位相調整機構300は、駆動回転体10、従動回転体20、アシスト部材30、遊星キャリア40及び遊星歯車50を備えている。
駆動回転体10は、共に円筒状を呈する歯車部材12及びスプロケット13を、同軸上に螺子留めしてなる。歯車部材12の内周部は、駆動側内歯車部14を形成している。スプロケット13は、その外周部の複数の歯16とクランク軸の複数の歯との間で環状のタイミングチェーンが掛け渡されることにより、クランク軸と連繋する。したがって、内燃機関の運転中にクランク軸から出力される機関トルクがタイミングチェーンを通じてスプロケット13へ入力されることで、駆動回転体10はクランク軸と連動して図2、3の反時計方向へ回転する。
図1に示すように、従動回転体20は円筒状を呈しており、スプロケット13の内周側に同心上に配置されている。従動回転体20の外周部は、従動側内歯車部22を形成している。従動回転体20の内周部は、カム軸2に同軸上にボルト固定されて連繋する連繋部24を形成している。これにより従動回転体20は、カム軸2と連動して図3の反時計方向へ回転可能となっており、また駆動回転体10に対して相対回転可能となっている。
図1に示すように、アシスト部材30はねじりコイルばねからなり、スプロケット13の内周側に同心上に配置されている。アシスト部材30の一端部31はスプロケット13に係止され、アシスト部材30の他端部32は連繋部24に係止されている。アシスト部材30は回転体10、20間にてねじり変形することによりアシストトルクを発生して、駆動回転体10に対する遅角側へ従動回転体20を付勢する。
図1〜3に示すように遊星キャリア40は、全体として筒状を呈している。遊星キャリア40は、アクチュエータ100のブレーキ回転体130からブレーキトルクが伝達される伝達部41を内周部により形成している。回転体10、20及びブレーキ回転体130に対して同心上に配置される伝達部41は、複数の嵌合溝部42を有しており、それら嵌合溝部42に嵌合する継手43を介して遊星キャリア40がブレーキ回転体130の軸部材131と連繋している。これにより遊星キャリア40は、ブレーキ回転体130と一体に回転可能となっており、また駆動回転体10に対して相対回転可能となっている。
遊星キャリア40は、伝達部41に対して偏心する偏心部44を外周部により形成している。偏心部44は、遊星歯車50の内周側に遊星ベアリング45を介して同心上に嵌合している。これにより、遊星キャリア40は遊星歯車50を、駆動側内歯車部14に対する遊星キャリア40の相対回転に応じて遊星運動可能に支持している。ここで遊星運動とは、遊星歯車50が偏心部44の偏心中心線周りに自転しつつ、遊星キャリア40の回転方向へ公転する遊星運動をいう。
遊星歯車50は円筒状を呈し、偏心部44に対して同心上に配置されている。即ち遊星歯車50は、歯車部14、22に対しては偏心して配置されている。遊星歯車50の外周部は、歯車部14、22に対する偏心側にて駆動側内歯車部14と噛合する駆動側外歯車部52と、当該偏心側にて従動側内歯車部22と噛合する従動側外歯車部54とを、同軸上に形成している。
以上の構成の位相調整機構300は、ブレーキ回転体130へ入力のブレーキトルクと、アシスト部材30のアシストトルクと、カム軸2に作用する変動トルクとの釣り合いに従って機関位相を調整する。
具体的には、ブレーキトルクの保持等によりブレーキ回転体130が駆動回転体10と同速で回転して遊星キャリア40が駆動側内歯車部14に対して相対回転しないときには、遊星歯車50が遊星運動せずに回転体10、20と共に回転する。したがって、このときには、機関位相が保持されることになる。
一方、ブレーキトルクの増加等によりブレーキ回転体130が駆動回転体10よりも低速で回転して遊星キャリア40が駆動側内歯車部14に対する遅角側へ相対回転するときには、遊星歯車50が遊星運動して従動回転体20が駆動回転体10に対する進角側へ相対回転する。したがって、このときには、機関位相が進角することになる。
また一方、ブレーキトルクの減少等によりブレーキ回転体130が駆動回転体10よりも高速で回転して遊星キャリア40が駆動側内歯車部14に対する進角側へ相対回転するときには、遊星歯車50が遊星運動して従動回転体20が駆動回転体10に対する遅角側へ相対回転する。したがって、このときには、機関位相が遅角することになるのである。
(特徴部分)
次に、第一実施形態の特徴部分について詳細に説明する。図1、4に示す第一実施形態のアクチュエータ100では、磁気粘性流体140の封入された流体室114を筐体110外部に対して隔絶するシール構造160が、非磁性シールド161により覆われた状態で筐体110内部に配置されている。
図4に示すように非磁性シールド161は、例えばステンレス鋼等の非磁性材により有底円筒状に形成され、ブレーキ回転体130の軸部133の外周側において同回転体130のロータ部134及び筐体110の軸受部115との間に配置されている。非磁性シールド161は、開口部を軸受部115側へ向けた状態で、筐体110をなす固定部材111の内周側に嵌合固定されている。これにより非磁性シールド161は、その底壁部161aを筐体110内部の流体室114に露出させてロータ部134と対向させていると共に、筐体110外部側の軸受部115との間にシール構造160を保持する形となっている。
シール構造160は、永久磁石162と、磁性スペーサ163a、163bが間に介装された複数の磁束ガイド164a、164b、164cとを有してなる。
永久磁石162は、例えばフェライト磁石等により円環板状に形成され、軸部133の外周側に同軸上に配置されてブレーキ回転体130の回転方向へ連続的に延びる形となっている。これにより、永久磁石162は軸方向の両側、即ち筐体110内部側と外部側とに相反極性の磁極をそれぞれ形成して、それら磁極間に磁束を常時発生させるようになっている。永久磁石162は、固定部材111に対して筐体110内部側に隣接した状態で非磁性シールド161の周壁部161bの内周側に嵌合固定されることで、当該非磁性シールド161を介して筐体110に保持されている。尚、以上の永久磁石162について、軸方向の厚さは適宜設定可能であるが、例えば2.5mm等の厚さに設定される。
磁束ガイド164a、164b、164c及びそれらの間の磁性スペーサ163a、163bは、例えば炭素鋼等の磁性材により円環板状に形成され、軸部133の外周側に同軸上に配置されてブレーキ回転体130の回転方向へ連続的に延びる形となっている。磁束ガイド164a、164b、164c及び磁性スペーサ163a、163bは、永久磁石162を軸方向に挟んで固定部材111及び軸受部115とは反対側となる流体室114側に配列されて、非磁性シールド161の周壁部161bの内周側に嵌合固定されている。これにより、磁束ガイド164a、164b、164c及び磁性スペーサ163a、163bは、非磁性シールド161を介して筐体110に保持されている。
ここで具体的には、磁束ガイド164aは非磁性シールド161の底壁部161aに対して筐体110外部側に隣接し、磁性スペーサ163aは磁束ガイド164aに対して筐体110外部側に隣接している。また、磁束ガイド164bは磁性スペーサ163aに対して筐体110外部側に隣接し、磁性スペーサ163bは磁束ガイド164bに対して筐体110外部側に隣接している。さらにまた、磁束ガイド164cは、磁性スペーサ163bに対して筐体110外部側に且つ永久磁石162に対して筐体110内部側に隣接している。尚、以上の磁束ガイド164a、164b、164c及び磁性スペーサ163a、163bについて、軸方向の厚さは適宜設定可能であるが、例えば冷間圧延鋼板のプレス加工品を用いることにより、永久磁石162の軸方向厚さよりも薄い0.5mm等の厚さに設定される。
さて、第一実施形態において磁束ガイド164a、164b、164cの内径は、軸方向に隣接する要素161a、163a、163b、162の内径よりも小さく、且つ内周側を貫通する軸部133の外径よりも大きくなるように、互いに等しく設定されている。これにより、各磁束ガイド164a、164b、164cの内周面と軸部133の外周面との間には、円環状の隙間であるガイドギャップ166a、166b、166cが筐体110内部側から、シール構造160よりも筐体110外部側となる軸受部115側へ向かって順に形成されている。また、これら各ガイドギャップ166a、166b、166cの径方向の間隔は、非磁性シールド161において流体室114に露出する底壁部161aの軸方向の厚さよりも小さくなるように、互いに等しく設定されている。
以上の構成のシール構造160において永久磁石162の発生磁束は、ガイドギャップ166a、166b、166cの間隔よりも底壁部161aが厚い非磁性シールド161の磁気シールド作用によって、当該底壁部161aから流体室114側へは漏れ難くなっている。故に永久磁石162の発生磁束は、図5に矢印にて模式的に示すようにループして、磁気回路168を形成するようになっている。ここで、第一実施形態におけるループ状の磁気回路168は、各磁束ガイド164a、164b、164cから各ガイドギャップ166a、166b、166cへ案内されて、軸部133を筐体110外部側へと通過し、さらに軸受部115及び固定部材111を通過するように形成されるのである。
ここまで説明のシール構造160では、永久磁石162を挟んだ流体室114側に偏って配列の各磁束ガイド164a、164b、164cが同一間隔のガイドギャップ166a、166b、166cを、筐体110内部側から外部側へ順に連続形成している。これにより、筐体110内部の流体室114の磁気粘性流体140は、各磁束ガイド164a、164b、164から永久磁石162の発生磁束が略均等に案内される各ガイドギャップ166a、166b、166cへと流入することで、粘度上昇することになる。
ここで、特に永久磁石162の発生磁束は、各磁束ガイド164a、164b、164cと、それらガイドとは永久磁石162を挟んで反対側の磁性要素115、111との間を、各ガイドギャップ166a、166b、166cを介してループしている。また、永久磁石162及び各磁束ガイド164a、164b、164cが内燃機関に固定の筐体110に保持されていることで、各ガイドギャップ166a、166b、166cでの磁束変化が生じ難くなっている。これらのことから、各ガイドギャップ166a、166b、166cへは永久磁石162の発生磁束が高効率且つ安定して案内されることになるので、それらギャップにおいては磁気粘性流体140が確実に粘度上昇するのである。
以上の粘度上昇によって磁気粘性流体140は、軸部133の軸方向に並ぶ各ガイドギャップ166a、166b、166cに捕捉されて、シール膜を形成する。即ち、磁気粘性流体140は、筐体110を内外に貫通する軸部133に沿って多段捕捉されることで、シール膜の形成による自己シール作用を発揮することになる。故に、こうした自己シール作用によれば、筐体110及びブレーキ回転体130間において摩擦抵抗を低減しつつ、磁気粘性流体140が軸受部115を抜けて筐体110外部へ漏出するのを規制できる。したがって、要素110、130間での摩擦抵抗による磨耗並びに磁気粘性流体140の浸入による軸受部115の劣化のみならず、磁気粘性流体140の漏出によるブレーキトルクの入力特性変化、ひいては機関位相の調整特性変化について、回避され得るのである。
加えてシール構造160では、上述の如く筐体110及びブレーキ回転体130間での摩擦抵抗が低減されることにより、ブレーキ回転体130におけるブレーキトルク消失時のトルクロスも低減され得る。ここで特にトルクロスは、ガイドギャップ166a、166b、166cに共通する内径(=軸部133の外径)の半径値の二乗と、ガイドギャップ166a、166b、166cの軸方向長さ(=磁束ガイド164a、164b、164cの軸方向厚さ)の総和と、ガイドギャップ166a、166b、166cに発生するシール抵抗との乗算値に比例する。故に、磁束ガイド164a、164b、164cの軸方向厚さを比較的薄くできるシール構造160では、シール耐圧を強化しつつも、ガイドギャップ166a、166b、166cの小さな軸方向長さによりトルクロスの低減が十分に可能となるのである。したがって、ブレーキ回転体130に位相調整機構300を介して連繋することでトルクロス相当分の回転ロスがカム軸2に発生する内燃機関においては、当該回転ロスによる燃費の低下が回避され得ることになる。
このようなことから第一実施形態によれば、高耐久性と高信頼性とを両立して確保すると共に、燃費の向上に貢献することができるのである。尚、以上の第一実施形態では、ソレノイドコイル150及び通電制御回路200が共同して特許請求の範囲に記載の「粘度制御手段」を構成し、筐体110の固定部材111及び軸受部115が共同して特許請求の範囲に記載の「磁性部」を構成している。
(第二実施形態)
図6に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例である。第二実施形態のアクチュエータ500は、第一実施形態とは異なる構成のシール構造560及び非磁性シールド561を備えている。
非磁性シールド561は、第一実施形態の非磁性シールド161と実質的に同一構成のシールド本体561aと、当該シールド本体561aの開口部を覆うシールドカバー561bとを有している。シールドカバー561bは、シールド本体561aと同じ磁性材により円環板状に形成され、ブレーキ回転体530の軸部133の外周側に配置されて軸受部115とは筐体110内部側に隣接している。シールドカバー561bは固定部材111の内周側に嵌合固定されることで、シールド本体561aの底壁部161aとの間にシール構造560を保持して覆う形となっている。
また、シール構造560では、第一実施形態の磁性スペーサ163b及び磁束ガイド164cが省かれている。その代わりに、磁束ガイド164bが永久磁石162の筐体110内部側に隣接している一方、磁束ガイド564cが同磁石162の筐体110外部側且つシールドカバー561bの筐体110内部側に隣接している。即ち、シール構造560では、永久磁石162を軸方向に挟んだ両側、即ち永久磁石162を挟んで筐体110内部側と外部側とにそれぞれ、磁束ガイド164a、164bと磁束ガイド564cとが配置されているのである。
ここで磁束ガイド564cは、他の磁束ガイド164a、164bと同じ磁性材により円環板状に形成され、軸部133の外周側に同軸上に配置されてブレーキ回転体130の回転方向へ連続的に延びる形となっている。磁束ガイド564cは、シールド本体561aの周壁部161bの内周側に嵌合固定されることにより非磁性シールド561を介して筐体110に保持され、軸受部115との間にシールドカバー561bの厚さ分の軸方向空間569を形成している。尚、磁束ガイド564cについても、軸方向の厚さは適宜設定可能であるが、他の磁束ガイド164a、164bと同様、例えば冷間圧延鋼板のプレス加工品を用いて0.5mm等の厚さに設定される。
さて、第二実施形態において磁束ガイド564cの内径は、軸方向に隣接する要素162、561bの内径よりも小さく、且つ内周側を貫通する軸部133の外径よりも大きくなるように、他の磁束ガイド164a、164bの内径よりも小さく設定されている。これにより、磁束ガイド564cの内周面と軸部133の内周面との間には、他のガイドギャップ166a、166bよりも径方向間隔の小さな円環状隙間であるガイドギャップ566cが、永久磁石162の筐体110外部側に形成されている。また、かかる筐体110外部側のガイドギャップ566cの径方向間隔は、流体室114に露出する底壁部161aの軸方向厚さよりも小さくなるように、設定されている。このような第二実施形態では、間隔の異なるガイドギャップ166a、166bとガイドギャップ566cとが、筐体110内部側から、シール構造160よりも筐体110外部側となる軸受部115側へ向かって順に形成されているのである。
そしてさらに、第二実施形態のアクチュエータ500においてブレーキ回転体530の磁性回転部材532には、軸部133及びロータ部134に加えて、突部536が設けられている。この突部536は、軸部133においてロータ部134よりも筐体110外部側(軸受部115側)となる箇所から、ブレーキ回転体530の回転方向へ連続的に延びる円環板状に突出している。これにより突部536は、シール構造560において永久磁石162を挟んだ磁束ガイド164b、564c間に挿入されて、それらガイドとの間に軸方向の隙間をあけることで、ラビリンス状の流体経路538を筐体110及びブレーキ回転体530間に形成している。また、特に突部536の径方向の突出高さは、筐体110内部側のガイドギャップ166a、166bの径方向間隔よりも小さく、且つ筐体110外部側のガイドギャップ566cの径方向間隔よりも大きくなるように、設定されている。これにより、流体経路538のラビリンス化が確実に且つ製造可能に実現されているのである。
以上の構成のシール構造560において永久磁石162の発生磁束は、ガイドギャップ166a、166b、566cの間隔よりも底壁部161aが厚い非磁性シールド561の磁気シールド作用によって、当該底壁部161aから流体室114側へは漏れ難くなっている。故に永久磁石162の発生磁束は、図7に矢印にて模式的に示すようにループして、磁気回路568を形成するようになっている。但し、第二実施形態におけるループ状の磁気回路568は、磁束ガイド164a、164bから各ガイドギャップ166a、166bへ案内されて、軸部133を筐体110外部側へと通過し、さらにガイドギャップ566cを磁束ガイド564cへ向かって案内されるように形成されるのである。
ここまで説明のシール構造560では、筐体110内部側の磁束ガイド164a、164bが形成するガイドギャップ166a、166bと、筐体110外部側の磁束ガイド564cが形成するガイドギャップ566cとへ、永久磁石162の発生磁束がループ状に案内される。さらにシール構造560では、永久磁石162及び各磁束ガイド164a、164b、564cが内燃機関に固定の筐体110に保持されていることで、各ガイドギャップ166a、166b、566cへ案内される磁束の変化が生じ難くなっている。
これらにより高効率且つ安定した磁束案内が実現される各ガイドギャップ166a、166b、566cには、筐体110内部の流体室114から磁気粘性流体140が流入することで、粘度上昇した当該流体140が捕捉されて、シール膜を形成する。即ち、磁気粘性流体140は、筐体110を内外に貫通する軸部133に沿って多段捕捉されることで、シール膜の形成による自己シール作用を発揮することになる。したがって、こうした自己シール作用によれば、筐体110及びブレーキ回転体530間において摩擦抵抗を低減しつつ、磁気粘性流体140が軸受部115を抜けて筐体110外部へ漏出することを規制できるのである。
ここで、特にシール構造560では、筐体110外部側のガイドギャップ566cの間隔が筐体110内部側のガイドギャップ166a、166bの間隔よりも小さく設定されている。故に、磁気粘性流体140がガイドギャップ166a、166bを順次抜けたとしても、小間隔のガイドギャップ566cに確実に捕捉され得る。さらにシール構造560では、図7の如く永久磁石162の厚さ分、軸方向に離間した形となっているガイドギャップ166a、166bとガイドギャップ566cとの間に、突部536が挿入されることで、流体経路538がラビリンス化されている。故に、ガイドギャップ166a、166bを抜けた磁気粘性流体140は、ラビリンス状の流体経路538にて突部536や磁束ガイド564cへの衝突により跳ね返されることで、滞留し易くなる。しかもシール構造560では、ガイドギャップ566cを形成する磁束ガイド564cと軸受部115との間に軸方向の空間569が存在しているので、磁気粘性流体140は、ガイドギャップ566cを万が一抜けたとしても、当該空間569にて滞留し得るのである。これらのことから、磁気粘性流体140が軸受部115を抜けて筐体110外部へ漏出する事態の規制効果が、高められ得ているのである。
以上より第二実施形態においても、要素110、530間での摩擦抵抗に起因した磨耗並びに磁気粘性流体140の浸入による軸受部115の劣化のみならず、磁気粘性流体140の漏出による特性変化について、回避され得る。したがって、高耐久性と高信頼性とを両立して確保することができるのである。
(第三実施形態)
図8は、第三実施形態のバルブタイミング調整装置のアクチュエータ600を示す図であり、図4、図6に対応する拡大断面図である。図9は、図8のアクチュエータ600の特徴について説明するための模式図である。図8に示すように、本実施形態は、第二実施形態の更なる変形例として説明する。本実施形態のアクチュエータ600は、第二実施形態とは異なる構造のシール構造660、ブレーキ回転体630及び筐体110を備えている。
シール構造660は、第二実施形態と同様の永久磁石162と、第二実施形態と実質的に同一のシールド本体561aとシールドカバー561bとを有する非磁性シールド561と、本実施形態の特徴の一つとなる磁束ガイド664aとを有している。本実施形態において磁束ガイド664aは、永久磁石162を挟んで両側に一つずつ配列されている。
そして、それぞれの磁束ガイド664aとブレーキ回転体630の軸部633との間には、筐体内部側から筐体外部側へ向かって(換言すると軸方向へ向かって)径方向の間隙寸法を増減させることにより、複数(図9の例では二つずつ)の間隙寸法が小さい部分としてのガイドギャップ666a、666b、666c、666d(以下、これらを総称して「複数のガイドギャップ」とも言う)を形成している。
このような形態とするために、本実施形態の磁束ガイド664aのそれぞれは、ブレーキ回転体630の軸部633と対向する内径側端部を軸方向に二股に分岐させた構造として、軸部633側に突出させたガイド側突出部665を二箇所ずつ形成している。このガイド側突出部665は、ブレーキ回転体630の軸部633の外周を、周方向に取り囲む円環状の突出部となっている。そして、本実施形態では、同一形状の磁束ガイド664aを二つ用いて、シール構造660を構成している。
なお、磁束ガイドは、永久磁石162の両側において形状が異なるもので構成してもよく、永久磁石162に対して片側の磁束ガイドだけが前述の複数のガイドギャップを形成するものであってもよい。また、前述した第一実施形態のシール構造160において、複数の磁束ガイドのうちの少なくとも一つの磁束ガイドによって、複数のガイドギャップを形成するものとしてもよい。
また、本実施形態では、磁束ガイド664aのガイド側突出部665のそれぞれと対向するように、ブレーキ回転体630の軸部633から磁束ガイド664a側に突出させた軸部側突出部633aを形成している。この軸部側突出部633aは、ブレーキ回転体630の軸部633の外周に、周方向に連続するように形成された円環状の突出部となっている。
つまり、間隙寸法が増減するガイドギャップのうち、間隙寸法が小さい部分は、対向するガイド側突出部665と軸部側突出部633aとの間に形成される部分であり、間隙寸法が大きい部分は、隣り合うガイド側突出部665間に形成される凹部と、隣り合う軸部側突出部633aの間に位置してガイド側の凹部に対向する軸部633の外面との間に形成される部分である。
なお、本実施形態では、複数のガイドギャップ666a、666b、666c、666dを形成するために、複数のガイド側突出部665と複数の軸部側突出部633aとの両方を形成した例を示したが、本発明には、磁束ガイド664a側にのみ複数のガイド側突出部665を形成して複数のガイドギャップを形成したもの、もしくは軸部633側にのみ複数の軸部側突出部633aを形成して複数のガイドギャップを形成したもの(いずれも図示せず)も含まれる。
これらによれば、対向する複数のガイド側突出部665と複数の軸部側突出部633aとの間、対向する複数のガイド側突出部665と軸部633との間、および対向する磁束ガイド664aと複数の軸部側突出部633aとの間、のいずれにおいても、一つの磁束ガイド664aと軸部633との間に複数のガイドギャップとして間隙寸法が小さい部分が形成される。
また、それぞれのガイド側突出部665の間、それぞれの軸部側突出部633aの間には、間隙寸法を大きくするための凹部が形成されることとなる。そして、間隙寸法の小さい部分で磁気粘性流体が捕捉されて自己シール部が形成される。しかし、前後の差圧によって磁気粘性流体が自己シール部を破って流入した場合、後方(筐体外部側)の径方向のいずれか、もしくは径方向の両側に凹部が形成されていることにより、流入した磁気粘性流体の流れが凹部で拡がった空間内に分散して、後段の自己シール部までをも破ろうとする勢いを抑えることができる。
この作用効果は、磁束ガイド664a側にのみ複数のガイド側突出部665を形成して凹部を形成したもの、もしくは軸部633側にのみ複数の軸部側突出部633aを形成して凹部を形成したものにおいては、磁気粘性流体の流れが片側の凹部内に分散する分の効果が得られるが、特に本実施形態に示すように、自己シール部後方の径方向の両側に凹部が形成されていると、磁気粘性流体の流れが両側の凹部によって片側に片寄ることなく分散されてより有効である。
本実施形態の筐体110は、第一、第二実施形態と同様の流体室区画部材112(図示せず)と、本実施形態の特徴の一つとなる固定部材611とを有している。固定部材611は、軸受部115と軸方向において当接する当接部611aを、軸方向において軸受部115とシール構造660との間に形成している。当接部611aは、ブレーキ回転体630の軸部633の外周を、周方向に取り囲む円環状の突出部となっており、軸受部115を軸方向で位置決めする部分の一部となっている。
そして、当接部611aの内周面を、ブレーキ回転体630の軸部633の外周面と対向させて、当接部611aの内周面とブレーキ回転体630の軸部633の外周面との間にガイドギャップ666eを形成している(図9参照)。このために、本実施形態では当接部611aと対向するように、ブレーキ回転体630の軸部633に軸部側突出部633bを形成している。この軸部側突出部633bは、ブレーキ回転体630の軸部633の外周に、周方向に連続するように形成された円環状の突出部となっている。
このような本実施形態では、間隔が略等しく設定されたガイドギャップ666a、666b、666c、666dとガイドギャップ666eとが、筐体110内部側から、シール構造660よりも筐体110外部側となる軸受部115側へ向かって順に形成されている。
そしてさらに、本実施形態の特徴の一つとして、永久磁石162の内周側で且つ永久磁石162両側の磁束ガイド664a間に形成される環状空間に、非磁性部材によって形成された非磁性リング663を設けている。これは、永久磁石162を挟んでいる磁束ガイド664a間に磁気粘性流体140が入り込むと、図9に示す磁気回路668に破線で示すようなショートカット回路が生じることとなり、磁気シールに用いる有効磁束が減少することとなるためである。
非磁性部材としては、樹脂材や非磁性金属を用いることができ、非磁性金属としては例えば、オーステナイト系のステンレス、銅、アルミニウム、真鍮などを用いることができる。本実施形態では、耐熱性のあるフッ素樹脂で形成した非磁性リング663を用いており、磁束ガイド664a間に永久磁石162を配置する際、非磁性リング663を永久磁石162の内径側に嵌め込んで一緒に配置することで、シール構造660内に組み込んでいる。
なお、この非磁性部材は、前記した環状空間を充満するように充填するとさらによい。また、本実施形態では、非磁性リング663を永久磁石162の内周側に配置するように構成しているが、永久磁石162の外周側にショートカット回路を生じうる環状空間がある場合、その永久磁石162の外周側の環状空間に非磁性部材を配置してもよい。
以上の構成において、永久磁石162の発生磁束は、図9に矢印にて模式的に示すようにループして、磁気回路668を形成するようになっている。このループ状の磁気回路668は、永久磁石162に対して流体室114側の磁束ガイド664aのガイド側突出部665からガイドギャップ666a、666bを通り、流体室114側の軸部側突出部633aから軸部633を筐体110外部側へと通過し、軸受部115側の軸部側突出部633aからガイドギャップ666c、666dを通り、軸受部115側の磁束ガイド664aへ向かうように形成される。
また、軸部633を筐体外部側へと通過した磁束の一部は、軸部側突出部633bからガイドギャップ666eを通り、固定部材611の当接部611aから空間569に滞留している磁気粘性流体140を介して軸受部115側の磁束ガイド664aへ向かい、ループが形成される。
次に、本実施形態の特徴と、その効果について述べる。まず、複数の磁束ガイド664のうち、少なくとも一つの磁束ガイド664と、ブレーキ回転体630の軸部633との間に、軸方向に並ぶガイドギャップ666が形成されている。これによれば、一つの磁束ガイド664とブレーキ回転体の軸部633との間においても複数の間隙寸法が小さくなる部分としてのガイドギャップ666を形成することで、より多段で磁気粘性流体140を捕捉することができる。
つまり、一枚の磁束ガイド664でも複数の磁束ガイド664によって軸部633との間に複数のガイドギャップ666を形成したのと同様の効果が得られる。このため、磁気粘性流体140による自己シール作用を向上させることができる。また、複数の磁束ガイドを積み重ねるよりも磁束ガイドの個数が減って、薄く構成できるため、小型化が可能となる。また、部品点数削減となり、組付工数の低減もできため、バルブタイミング調整装置1のコストを抑えることができる。
また、磁束ガイド664aは、軸部633と対向する内径側端部を分岐させて軸部633側に突出させたガイド側突出部665を有し、軸部633は、ガイド側突出部665のそれぞれと対向するように軸部633から分岐させて磁束ガイド664a側に突出させた軸部側突出部633aを有している。そして、対向するそれぞれのガイド側突出部665と軸部側突出部633aとの間に間隙寸法の小さい部分であるガイドギャップ666a、666b、666c、666dが形成されている。
これによれば、対向するガイド側突出部665と軸部側突出部633aとの間にはガイドギャップ666a、666b、666c、666dとして間隙寸法が小さくなった部分が形成されるとともに、それぞれのガイド側突出部665および軸部側突出部633aの間には間隙寸法が大きくなるように凹部が形成されることとなる。そして、間隙寸法の小さいガイドギャップ666a、666b、666c、666dで磁気粘性流体が捕捉されて自己シール部を形成する。
しかし、ガイドギャップ666a、666b、666c、666d前後の差圧によって磁気粘性流体が自己シール部を破って流入した場合であっても、ガイドギャップ666a、666b、666c、666d後方の上下両側に凹部が形成されていることにより、流入した磁気粘性流体の流れが凹部で拡がった空間内に分散して、後段の自己シール部までをも破ろうとする勢いを抑えることができる。
また、複数の磁束ガイド664のうち、少なくとも同一形状の磁束ガイド664aを二つ以上用いてシール構造660が構成されている。これによれば、部品種類の削減となり、バルブタイミング調整装置1の製造コストを抑えることができる。
また、当接部611aを軸方向において軸受部115とシール構造660との間に形成するとともに、当接部611aの内周面をブレーキ回転体630の軸部633の外周面と対向させて当接部611aの内周面とブレーキ回転体630の軸部633外周面との間にガイドギャップ666eを形成している。
これによれば、前述した第一実施形態と比べて、軸受部115を通過させていた磁束を、その軸受部115の手前となる当接部611aを通過させて自己シールとして利用するため、軸受部115への磁気粘性流体140の進入を抑えることができる。また、前述した第二実施形態と比べて、ガイドギャップ666部分毎に形成される自己シール段数を増やすことができるため、シール性能を向上させることができる。
また、永久磁石162の内周側で且つ永久磁石162両側の磁束ガイド664a間に形成される環状空間に、非磁性リング663を配置している。これによれば、磁気粘性流体140が入りうる環状空間に非磁性リング663を介在させることにより、磁束のショートカット回路が生じるのを防ぐことができ、安定した磁気シール作用を得ることができる。
以上により、第三実施形態においても、要素110、630間での摩擦抵抗に起因した磨耗並びに磁気粘性流体140の浸入による軸受部115の劣化のみならず、磁気粘性流体140の漏出による特性変化についても回避され得る。従って、高耐久性と高信頼性とを両立して確保することができる。
(第四実施形態)
図10は、第四実施形態のバルブタイミング調整装置1のアクチュエータ600を示す図であって、図9に対応する拡大断面図である。上述した第三実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態は、ブレーキ回転体630の軸部633の外周面に、磁束ガイド664b、664cの内周面と対向する環状の軸部側突出部633cを有している。この軸部側突出部633cは、ブレーキ回転体630の軸部633の外周に、周方向に連続するように形成された円環状の突出部となっている。
なお、本実施形態の磁束ガイド664b、664cは、永久磁石162の両側で異なる形状となっているが、それぞれ二つのガイド側突出部665を有しており、ブレーキ回転体630の軸部633との間に複数のガイドギャップ666f、666g、666h、666iを形成している。
そして、本実施形態の特徴として、軸部側突出部633cそれぞれの軸方向における位相調整機構300側の面(軸受部115側の面)には、傾斜面が形成されている。この傾斜面は、軸部側突出部633cの軸方向における位相調整機構300側の面の全周をテーパー面663dとすることによって実現してもよい。これによれば、温度低下に伴って筐体110内の圧力が低下したときに、各ガイドギャップ666f、666g、666h、666iに補足されていた磁気粘性流体は、筐体外部側から筐体内部側へ向かって吸引されるが、このとき、図10の中に矢印で示すように、磁気粘性流体が各軸部側突出部633cに形成されたテーパー面(傾斜面)663dに沿って流れ易くなることにより、磁気粘性流体を流体室114へ戻り易くすることができる。
以上により、第四実施形態においても、要素110、630間での摩擦抵抗に起因した磨耗並びに磁気粘性流体140の浸入による軸受部115の劣化のみならず、磁気粘性流体140の漏出による特性変化についても回避され得る。従って、高耐久性と高信頼性とを両立して確保することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
具体的に、第一及び第二実施形態では、図11(同図は第一実施形態の変形例)に示すように、永久磁石162及び磁束ガイド164a、164b、164c、564cを非磁性シールド161、561を介してブレーキ回転体130、530(軸部133)に保持させて、それら磁束ガイドと筐体110(固定部材111)との間にガイドギャップ166a、166b、166c、566cを形成してもよい。
また、第一実施形態では、各ガイドギャップの間隔について互いに異ならせてもよく、例えば筐体110外部側ほど大きくなるように設定してもよい。さらに、第一実施形態では磁束ガイドについて、永久磁石162を挟んで筐体110外部側(軸受部115側)に配列させてもよい。またさらに、第一実施形態では磁束ガイドの配列数について、複数であれば適宜設定することができる。
加えて第二実施形態では、永久磁石162を挟む両側においてガイドギャップの間隔を互いに等しく設定してもよい。さらに、第二実施形態では磁束ガイドの配列数について、永久磁石162を挟む両側に少なくとも一つずつ設定されていればよく、例えば図12に示すように当該両側の設定数を一つずつとして、小型化を図ることもできる。またさらに第二実施形態では、図12の変形例に準じて突部536を設けないようにしてもよい。
また、第一及び第二実施形態において、永久磁石162の内周側もしくは外周側で且つ永久磁石に隣接する磁束ガイド164cと筐体110の磁性部としての軸受部115との間に形成される環状空間、もしくは、永久磁石162の内周側もしくは外周側で且つ永久磁石162両側の磁束ガイド164b、564cの間に形成される環状空間、に非磁性リング663を配置した構成としてもよい。
また加えて第一及び第二実施形態では、位相調整機構300について、回転体10がカム軸2と連動して回転し且つ回転体20がクランク軸と連動して回転する構成としてもよい。さらに、位相調整機構300としては、上述の如き遊星歯車機構(差動歯車機構)以外にも、回転体10に対するブレーキ回転体130、530の回転状態に応じて機関位相を調整可能であれば、各種の機構を用いることができる。
そして、本発明は、吸気弁のバルブタイミングを調整する装置以外にも、「動弁」としての排気弁のバルブタイミングを調製する装置や、吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置にも、適用することができるのである。
1…バルブタイミング調整装置、2…カム軸、10…駆動回転体、20…従動回転体、40…遊星キャリア、50…遊星歯車、100,500,600…アクチュエータ、110…筐体、111…固定部材(磁性部)、112…流体室区画部材、114…流体室、115…軸受部(磁性部)、120,122…磁気ギャップ、130,530,630…ブレーキ回転体、131…軸部材、132,532,632…磁性回転部材、133,633…軸部、134…ロータ部、140…磁気粘性流体、150…ソレノイドコイル(粘度制御手段)、160,560,660…シール構造、161,561…非磁性シールド、161a…底壁部、161b…周壁部、162…永久磁石、163a,163b…磁性スペーサ、164a,164b,164c,564c,664a,664b,664c…磁束ガイド、166a,166b,166c,566c,666a,666b,666c,666d,666e,666f,666g,666h,666i…ガイドギャップ、168,568,668…磁気回路、200…通電制御回路(粘度制御手段)、300…位相調整機構、536…突部、538…流体経路、561a…シールド本体、561b…シールドカバー、569…空間、611a…当接部、633a,633b,633c…軸部側突出部(突出部)、663…非磁性リング(非磁性部材)、663d…テーパー面(傾斜面)、665…ガイド側突出部

Claims (22)

  1. 内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    流体室を内部に形成する筐体と、
    前記流体室に封入され、通過する磁束に応じて粘度が変化する磁気粘性流体と、
    前記流体室の前記磁気粘性流体に磁束を通過させることにより当該磁気粘性流体の粘度を可変制御する粘度制御手段と、
    前記筐体を内外に貫通して当該筐体により回転可能に支持され、前記流体室の前記磁気粘性流体と接触して当該磁気粘性流体の粘度に応じたブレーキトルクが入力されるブレーキ回転体と、
    前記筐体外部において前記ブレーキ回転体と連繋し、当該ブレーキ回転体へ入力された前記ブレーキトルクに従って前記クランク軸及び前記カム軸間の相対位相を調整する位相調整機構と、
    前記筐体及び前記ブレーキ回転体間をシールするシール構造と、を備え、
    前記シール構造は、
    前記筐体内部において前記ブレーキ回転体の回転方向へ延びる環状に配置されて前記筐体及び前記ブレーキ回転体の一方により保持され、磁束を発生する永久磁石と、
    前記筐体内部において前記回転方向へ延びる環状に配置されて前記筐体及び前記ブレーキ回転体の前記一方により保持され、前記流体室から前記磁気粘性流体が流入し且つ前記永久磁石の発生磁束を案内するガイドギャップを前記筐体及び前記ブレーキ回転体の他方との間に、前記筐体内部側から前記筐体外部側へ向かって順に形成する複数の磁束ガイドと、を有することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記内燃機関に固定される前記筐体により前記永久磁石と共に保持される各前記磁束ガイドは、前記ガイドギャップを前記ブレーキ回転体との間に形成することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記筐体は、前記シール構造よりも前記筐体外部側に設けられて前記ブレーキ回転体を支持する軸受部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記筐体内部において前記シール構造を覆う非磁性シールドを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 各前記磁束ガイドが形成する前記ガイドギャップの間隔は、前記非磁性シールドの厚さよりも小さく設定されることを特徴とする請求項4に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記非磁性シールドは前記流体室に露出し、各前記磁束ガイドが形成する前記ガイドギャップの間隔は、当該非磁性シールドにおいて前記流体室に露出する部分の厚さよりも小さく設定されることを特徴とする請求項5に記載のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記磁束ガイドは、前記永久磁石を軸方向に挟んだ一方側において配列されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  8. 前記筐体は、配列された各前記磁束ガイドに対して前記永久磁石を軸方向に挟んだ反対側に設けられて前記永久磁石の発生磁束を通過させる磁性部を有することを特徴とする請求項7に記載のバルブタイミング調整装置。
  9. 配列された各前記磁束ガイドが形成する前記ガイドギャップの間隔は、互いに等しく設定されることを特徴とする請求項7又は8に記載のバルブタイミング調整装置。
  10. 前記筐体は、前記シール構造よりも前記筐体外部側に設けられて前記ブレーキ回転体を支持する軸受部を有し、前記磁束ガイドは、当該軸受部に対して前記永久磁石を軸方向に挟んだ反対側において配列されることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  11. 前記磁束ガイドは、前記永久磁石を軸方向に挟んだ両側にそれぞれ配置されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  12. 前記永久磁石を挟んで前記筐体外部側の前記磁束ガイドが形成する前記ガイドギャップの間隔は、前記永久磁石を挟んで前記筐体内部側の前記磁束ガイドが形成する前記ガイドギャップの間隔よりも小さく設定されることを特徴とする請求項11に記載のバルブタイミング調整装置。
  13. 前記筐体及び前記ブレーキ回転体のうち前記他方は、前記回転方向へ延びる環状に突出して前記永久磁石を挟んだ前記磁束ガイド間に挿入される突部を有することを特徴とする請求項11又は12に記載のバルブタイミング調整装置。
  14. 前記突部の突出高さは、前記永久磁石を挟んで前記筐体外部側の前記磁束ガイドが形成する前記ガイドギャップの間隔よりも大きく設定されることを特徴とする請求項13に記載のバルブタイミング調整装置。
  15. 前記筐体は、前記シール構造よりも前記筐体外部側に設けられて前記ブレーキ回転体を支持する軸受部を有し、前記永久磁石を挟んだ前記筐体外部側の前記磁束ガイドは、当該軸受部との間に軸方向の空間を形成することを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  16. 前記複数の磁束ガイドのうち、少なくとも一つの前記磁束ガイドと、前記ブレーキ回転体の軸部との間には、前記筐体内部側から前記筐体外部側へ向かって径方向の間隙寸法が増減するガイドギャップが形成されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  17. 前記磁束ガイドは、前記軸部と対向する内径側端部を分岐させて前記軸部側に突出させた複数のガイド側突出部を有し、前記軸部は、前記複数のガイド側突出部のそれぞれと対向するように前記軸部から前記磁束ガイド側に突出させた軸部側突出部を有し、対向するそれぞれの前記ガイド側突出部と前記軸部側突出部との間に、前記ガイドギャップにおける間隙寸法の小さい部分が形成されていることを特徴とする請求項16に記載のバルブタイミング調整装置。
  18. 前記ブレーキ回転体の軸部外周面には、前記磁束ガイドの内周面と対向する環状の突出部が形成され、当該突出部の軸方向における前記位相調整機構側面に傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  19. 前記複数の磁束ガイドのうち、同一形状の前記磁束ガイドを少なくとも二つ以上用いて前記シール構造が構成されていることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  20. 前記筐体は、前記シール構造よりも前記筐体外部側に設けられて前記ブレーキ回転体を支持する軸受部を有し、前記軸受部と軸方向において当接する前記筐体の当接部が、前記軸受部と前記シール構造との間に形成され、さらに、前記永久磁石の発生磁束を案内するガイドギャップが前記当接部の内周面と前記ブレーキ回転体の軸部外周面との間に形成されていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  21. 前記筐体は、配列された各前記磁束ガイドに対して前記永久磁石を軸方向に挟んだ反対側に設けられて前記永久磁石の発生磁束を通過させる磁性部を有し、前記永久磁石の内周側もしくは外周側で且つ前記永久磁石に隣接する前記磁束ガイドと前記筐体の前記磁性部との間に形成される環状空間に非磁性部材を設けていることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  22. 前記永久磁石の内周側もしくは外周側で且つ前記永久磁石両側の前記磁束ガイド間に形成される環状空間に非磁性部材を設けていることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
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