JP4674420B2 - ホログラム包装体、及びホログラム展示装置 - Google Patents

ホログラム包装体、及びホログラム展示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムのホログラム面を保護しながらこれを包装するホログラム包装体関する。また、本発明は、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムを展示するホログラム展示装置に関する
【0002】
【従来の技術】
ホログラムは、再生光が入射されることによって立体画像(ホログラム像)を再生することが可能とされている。この再生光としては、例えばレーザ光などのようにコヒーレントな光が必要とされる場合もあるが、例えばいわゆるレインボーホログラムやリップマンホログラム等を再生する場合には、ハロゲンランプや自然光などのインコヒーレントな白色光源を再生光として用いることができる。
【0003】
このように再生光として白色光源を用いることが可能なホログラムは、従来から、立体画像を再生することが可能なホログラムが、例えばクレジットカードにおける偽造防止等の目的で広く利用されている。また、例えば、鑑賞目的でホログラム像を展示する装置として、各種のホログラム展示装置が利用されている。
【0004】
ホログラムに再生光が入射されると、記録時における物体光の波面が再生され、この波面が観察者によってホログラム像として観察されることとなる。
【0005】
また、ホログラムの一種としては、いわゆるホログラフィックステレオグラムと称されるものがある。ホログラフィックステレオグラムは、例えば、被写体を異なる観察点から順次撮像することによって得られた多数の画像を原画として、これらを1枚のホログラム用記録媒体に短冊状又はドット状の要素ホログラムとして順次露光記録することによって作製される。
【0006】
例えば、横方向のみに視差情報を有するホログラフィックステレオグラムは、図18に示すように、被写体00を横方向の異なる観察点から順次撮影することによって得られた複数の原画01a〜01eを、所定の光学系を有するホログラフィックステレオグラム作製装置における表示器に順次表示し、表示された画像にレーザ光を照射することで画像変調した物体光と参照光との干渉によって生じる干渉縞を短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体102に順次露光記録することによって作製される。
【0007】
このようにして作製されたホログラフィックステレオグラムは、横方向の異なる観察点から順次撮影することによって得られた画像情報が、短冊状の要素ホログラムとして横方向に順次記録されていることから、観察者がこれをある位置から片方の目で見た場合には、各要素ホログラムの一部分として記録されている画像情報の集合体が2次元画像として識別され、また、この位置とは異なる他の位置から片方の目で見た場合には、各要素ホログラムの他の一部分として記録されている画像情報の集合体が他の2次元画像として識別される。したがって、ホログラフィックステレオグラムは、観察者がこれを両目で見た場合には、左右の目の視差により、露光記録画像が3次元画像として認識される。
【0008】
ところで、上述したようなホログラフィックステレオグラム等のホログラムを良好に再生してホログラム像の視認性を向上させるためには、光源から再生光として放射される光の発散角をホログラムの記録時における参照光に近い状態とすることが求められる。したがって、ホログラムを再生する場合には、このホログラムと光源や観察者との空間的な位置関係、或いはこれらの物理的な形状などに応じて、観察されるホログラム像の視認性や画質が変化する。
【0009】
したがって、特に鑑賞目的でホログラムを展示する場合には、ホログラム、光源、及び観察者の位置関係を制限することによってホログラム像の良好な再生を可能とすることが要求される。
【0010】
このようなホログラム展示装置としては、例えば、特開平10−063210号公報に記載されているように、ホログラムと、このホログラムに再生光を照射する光源とを備えるものが各種提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のホログラム展示装置は、上述のようにホログラム、光源、及び観察者の位置関係を制限してホログラム像の視認性を向上させるために、ホログラムに対して再生光を照明する光源や光学系が複雑で大掛かりな構造とされており、大きな体積や重量を有する立体構造物とされている。したがって、従来のホログラム展示装置は、輸送や運搬に多くの労力が必要であった。
【0012】
また、ホログラムは、輸送中や運搬中にホログラム面に破損や損傷などが生じると、ホログラム像の視認性が劣化してしまうといった虞があった。
【0013】
そこで、本発明は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、輸送中や運搬中にホログラム又はホログラフィックステレオグラムに破損や損傷が生じてしまうことを防止するとともに、ホログラム像を良好に再生することが可能なホログラム包装体、ホログラム展示装置、及びホログラム包装方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るホログラム包装体は、少なくとも2つの薄板状部材が折り畳み自在に連設された外装部と、薄板状部材を開いた状態で、その内面側に立体構造をなすように形成された立体構造部と、立体構造部の表面に、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムを支持するように配設されたホログラム支持部と、を備える。
外装部は、薄板状部材を開く回転軸の方向が、ホログラム支持部により支持するホログラム又はホログラフィックステレオグラムの再生に適した照明光の入射方向と略同一方向となるようにされている
【0015】
また、本発明に係るホログラム展示装置は、少なくとも2つの薄板状部材が折り畳み自在に連設された外装部と、薄板状部材を開いた状態で、その内面側に立体構造をなすように形成された立体構造部と、立体構造部の表面に、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムを支持するように配設されたホログラム支持部と、を備える。
外装部は、薄板状部材を開く回転軸の方向が、ホログラム支持部により支持するホログラム又はホログラフィックステレオグラムの再生に適した照明光の入射方向と略同一方向となるようにされている
【0016】
以上のように構成された本発明に係るホログラム包装体及びホログラム展示装置は、例えば、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムを輸送・運搬する場合、或いは収納する場合には、外装部を折畳むことによって厚さを薄くすることができる。また、このように外装部を折畳んだ状態で、外装部によってホログラム又はホログラフィックステレオグラムが挟持されることとなり、これによりホログラム面が保護された状態となる。
【0017】
また、本発明に係るホログラム包装体及びホログラム展示装置においては、外装部を開いた状態で立体構造をなす立体構造部が外装部の内面に配設され、この立体構造部にホログラム又はホログラフィックステレオグラムが取り付けられることとなる。したがって、この立体構造部による立体表現とホログラム像による立体表現との相乗効果により、極めて効果的な3次元表現を行うことができる。
【0018】
さらに、本発明に係るホログラム包装体及びホログラム展示装置においては、外装部を開いた状態で、この外装部によってホログラム又はホログラフィックステレオグラムに入射する光の方向を制限することができることから、このホログラム又はホログラフィックステレオグラムにより再生されるホログラム像の視認性を向上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムを包装体や展示装置に取り付ける場合に適用されるものである。
【0022】
そこで、以下では、本発明を適用した包装体や展示装置についての説明に先だって、これら包装体や展示装置に取り付けられるホログラムやホログラフィックステレオグラムの一例として、ホログラフィックステレオグラムについて具体的に説明する。
【0023】
まず、ホログラム用記録媒体に対する要素ホログラムの露光記録原理について説明する。
【0024】
ホログラム用記録媒体3は、図1に示すように、例えばポリエチレンテレフタラート(PolyEthylene Terephthalate;以下、PETという。)フィルムからなる支持材料たるベースフィルム4の上に光重合型フォトポリマからなる記録層たるフォトポリマ層5が形成されるとともに、このフォトポリマ層5の上に、例えばPETフィルムからなる支持材料たるカバーフィルム6が被着形成されてなり、いわゆるフィルム塗布型記録媒体として構成されている。
【0025】
このようなホログラム用記録媒体3は、図2(A)に示すように、フォトポリマ層5を構成する光重合型フォトポリマが、初期状態においてはマトリクスポリマ中にモノマMが均一に分散している状態にある。光重合型フォトポリマは、10mJ/cm2乃至400mJ/cm2のパワーを有するレーザ光LAが照射されることにより、同図(B)に示すように、露光部においてマトリクスポリマ中に均一に分散していたモノマMが重合してポリマ化した状態となる。
【0026】
光重合型フォトポリマは、ポリマ化するにつれて、モノマMが周囲から移動することによりモノマMの濃度の不均一さが生じ、これにより露光部と未露光部とで屈折率の変調が生じる。光重合型フォトポリマは、この後、同図(C)に示すように、1000mJ/cm2程度のパワーの紫外線又は可視光LBが全面に照射されることにより、マトリクスポリマ中においてモノマMの重合が完了する。
【0027】
ホログラム用記録媒体3においては、上述のように、フォトポリマ層5を構成する光重合型フォトポリマが、入射されたレーザ光LAに応じて屈折率が変化することによって、物体光と参照光との干渉によって生じる干渉縞を屈折率の変化として露光記録される。
【0028】
また、ホログラム用記録媒体3は、いわゆるフィルム塗布型記録媒体として構成されていることから、露光記録後に、特別な現像処理を施す工程が不要とされている。したがって、このようなホログラム用記録媒体3を用いてホログラム像を記録することによって、ホログラフィックステレオグラム作製装置において現像工程を行う構造が不要となり、装置構成を簡易化することができるとともに、ホログラフィックステレオグラムを迅速に作製することができる。
【0029】
ここで、上述したホログラム用記録媒体3を用いてホログラフィックステレオグラムを作製するホログラフィックステレオグラム作製装置について説明する。
【0030】
なお、以下の説明においては、短冊状の複数の要素ホログラムを1つのホログラム用記録媒体3に露光記録することにより、横方向の視差情報を有するホログラフィックステレオグラムを作製するものとして説明する。ただし、ホログラフィックステレオグラムは、例えば、ドット状の複数の要素ホログラムを1つのホログラム用記録媒体に露光記録することにより、横方向及び縦方向の視差情報を有するものであってもよいことは云うまでもない。
【0031】
ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、図3に示すように、感光フィルムからなるホログラム用記録媒体3に対してホログラフィックステレオグラム画像を露光記録するものである。ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、露光記録対象の画像データの処理を行う画像データ処理部11と、当該ホログラフィックステレオグラム作製装置10を統括的に制御する制御用コンピュータ12と、ホログラフィックステレオグラム作製用の光学系を有するホログラフィックステレオグラム作製部13とを備える。
【0032】
画像データ処理部11は、少なくとも画像処理用コンピュータ14及び記憶装置15を有し、例えば多眼式カメラや移動式カメラ等を有する視差画像列撮像装置1から供給される視差情報を含む撮像画像データD1や、画像データ生成用コンピュータ2によって生成された視差情報を含むコンピュータ画像データD2等の画像データに基づいて、視差画像データ列D3を生成する。
【0033】
なお、撮像画像データD1は、例えば多眼式カメラによる同時撮影又は移動式カメラによる連続撮影によって得られた複数の画像データであり、撮像画像データD1を構成する各画像データ間には視差情報が含まれる。また、コンピュータ画像データD2は、例えばCAD(Computer Aided Design)やCG(Computer Graphics)として作成された複数の画像データであり、コンピュータ画像データD2を構成する各画像データ間には視差情報が含まれる。
【0034】
画像データ処理部11は、これらの撮像画像データD1及び/又はコンピュータ画像データD2に基づく視差画像データ列D3に対して、画像処理用コンピュータ14によってホログラフィックステレオグラム用の所定の画像処理を施してホログラム画像データD4を生成する。ホログラム画像データD4は、例えばメモリやハードディスク装置等の記憶装置15に一時的に格納される。画像データ処理部11は、後述するように、ホログラム用記録媒体3に対して要素ホログラム画像を露光記録する際に、記憶装置15に格納されたホログラム画像データD4から1画像分毎の要素ホログラム画像データD5を順次読み出し、これらの要素ホログラム画像データD5を、制御用コンピュータ12に供給する。
【0035】
制御用コンピュータ12は、ホログラフィックステレオグラム作製部13を制御して、画像データ処理部11から供給された要素ホログラム画像データD5に基づく要素表示画像を、ホログラフィックステレオグラム作製部13の一部に設けられたホログラム用記録媒体3に短冊状の要素ホログラムとして順次露光記録させる。この際、制御用コンピュータ12は、後述するように、ホログラフィックステレオグラム作製部13の各機構の動作を制御する。
【0036】
ホログラフィックステレオグラム作製部13は、光学系を構成する各部材が図示しない支持基板(光学定盤)に配設支持されるとともに、この支持基板が図示しないダンパ等を介して装置筐体に支持された構造とされている。ホログラフィックステレオグラム作製部13は、ホログラフィックステレオグラム作製用の光学系として、入射光学系、物体光学系及び参照光学系を有する。なお、ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、感光材であるホログラム用記録媒体3を用いることから、装置筐体は、少なくとも光学系の遮光性を保持した構造となっている。
【0037】
ホログラフィックステレオグラム作製部13は、図4(A)に示すように、入射光学系として、所定の波長のレーザ光を出射するレーザ光源21と、このレーザ光源21からのレーザ光L1の光軸上に配されてレーザ光L1を後段へ入射させる又は遮断するシャッタ機構22と、レーザ光L1を物体光L2と参照光L3とに分割するハーフミラー23とを有する。
【0038】
レーザ光源21は、例えば単一波長で且つ干渉性のよいレーザ光L1を出射する半導体励起YAGレーザ装置、水冷アルゴンイオンレーザ装置又は水冷クリプトンレーザ装置等のレーザ装置から構成される。
【0039】
シャッタ機構22は、要素ホログラム画像データD5の出力タイミングに対応して制御用コンピュータ12から出力された制御信号C1によって開閉動作され、レーザ光L1を後段の光学系へと入射させる、又は、レーザ光L1の後段の光学系への入射を遮断する。
【0040】
ハーフミラー23は、入射されたレーザ光L1を透過光と反射光とに分割する。レーザ光L1は、透過光が上述した物体光L2として用いられる一方、反射光が参照光L3として用いられる。これらの物体光L2と参照光L3とは、それぞれ、後段に設けられた物体光学系又は参照光学系に入射される。
【0041】
なお、入射光学系には、図示しないが、レーザ光L1の進行方向を適宜変化させ、物体光L2と参照光L3との光路長を同一にすること等を目的としてミラー等を設けてもよい。また、シャッタ機構22は、例えば、シャッタ片を機械的に駆動するように構成したものや、音響光学変調器(Acousto-Optic Modulation;AOM)を用いた電子シャッタによって構成したものであってもよい。すなわち、シャッタ機構22は、レーザ光L1を遮蔽及び透過可能とする開閉自在なものであればよい。
【0042】
また、ホログラフィックステレオグラム作製部13は、図4(A)及び図4(B)に示すように、物体光学系として、ミラー24、スペーシャルフィルタ25、コリメータレンズ26、投影レンズ27、シリンドリカルレンズ28及びマスク29等の光学部品を有し、これらの各光学部品を光軸に沿ってその入力側から順次配列させている。
【0043】
ミラー24は、ハーフミラー23を透過した物体光L2を反射する。このミラー24によって反射された物体光L2は、スペーシャルフィルタ25へと入射される。
【0044】
スペーシャルフィルタ25は、例えば凸レンズとピンホールとを組み合わせて構成されており、ミラー24によって反射された物体光L2を後述する透過型液晶表示器30の表示面幅に対応して等方的に拡大させる。
【0045】
コリメータレンズ26は、スペーシャルフィルタ25によって拡大された物体光L2を、平行光化して透過型液晶表示器30へと導光する。
【0046】
投影レンズ27は、物体光L2を若干拡散させ、シリンドリカルレンズ28へと投影する。この投影レンズ27は、物体光L2を若干拡散させることにより、作製されるホログラフィックステレオグラムの画質の向上に寄与するものである。
【0047】
シリンドリカルレンズ28は、平行光化された物体光L2を横方向に対して集光する。
【0048】
マスク29は、短冊状の開口部を有しており、シリンドリカルレンズ28によって集光された物体光L2のうち、開口部を通過したものを、ホログラム用記録媒体3へと入射させる。
【0049】
また、物体光学系には、コリメータレンズ26と投影レンズ27との間に位置して透過型液晶表示器30が配設されている。透過型液晶表示器30には、制御用コンピュータ12から供給された要素ホログラム画像データD5に基づいて、要素ホログラム画像が順次表示される。なお、制御用コンピュータ12は、要素ホログラム画像データD5の出力タイミングに対応して、駆動信号C2を後述するホログラム用記録媒体3の記録媒体送り機構34に供給し、その動作制御を行うことにより、ホログラム用記録媒体3の送り動作を制御する。
【0050】
このような物体光学系においては、入射光学系から分割されて入射される細いビーム状である物体光L2が、スペーシャルフィルタ25によって拡大されるとともに、コリメータレンズ26に入射することで平行光とされる。さらに、物体光学系においては、コリメータレンズ26を介して透過型液晶表示器30に入射された物体光L2が、この透過型液晶表示器30に表示された要素ホログラム画像に応じて画像変調されるとともに、投影レンズ27を介してシリンドリカルレンズ28へと入射される。そして、物体光学系は、シャッタ機構22が開放動作されている間、画像変調された物体光L2をマスク29の開口部を介してホログラム用記録媒体3に入射させ、要素ホログラム画像に対応してこれを露光記録する。
【0051】
さらに、ホログラフィックステレオグラム作製部13は、参照光学系として、スペーシャルフィルタ31、コリメータレンズ32及びミラー33を有し、これらの各光学部品を光軸に沿ってその入力側から順次配列させている。
【0052】
スペーシャルフィルタ31は、上述した物体光学系におけるスペーシャルフィルタ25とは異なり、例えばシリンドリカルレンズとスリットとが組み合わされて構成され、ハーフミラー23によって反射分割された参照光L3を所定幅、具体的には、透過型液晶表示器30の表示面幅に対応して1次元方向に拡大させる。
【0053】
コリメータレンズ32は、スペーシャルフィルタ31によって拡大された参照光L3を平行光化する。
【0054】
ミラー33は、参照光L3を反射させてホログラム用記録媒体3の後方へと導光して入射させる。
【0055】
このような光学系を備えるホログラフィックステレオグラム作製部13は、ハーフミラー23によって分割された物体光L2が通過する光学系である物体光学系と、参照光L3が通過する光学系である参照光学系との光路長がほぼ同一に構成されている。したがって、ホログラフィックステレオグラム作製部13は、物体光L2と参照光L3との干渉性の向上が図られて、より鮮明な再生像が得られるホログラフィックステレオグラムを作製することができる。
【0056】
さらに、ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、ホログラム用記録媒体3を図4(B)中の矢印で示す方向へと1要素ホログラム分だけ間欠送りする記録媒体送り機構34を備える。
【0057】
記録媒体送り機構34は、制御用コンピュータ12から供給される駆動信号C2に基づいて、ホログラム用記録媒体3を間欠的に走行駆動する。また、ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、この記録媒体送り機構34の動作に連動して制御用コンピュータ12から供給される制御信号C1に基づいて、上述したシャッタ機構22が動作されてレーザ光L1の光路を開放する。
【0058】
このようなホログラフィックステレオグラム作製装置10は、1要素画像分の露光記録終了毎に制御用コンピュータ12から1要素ホログラムに対応した駆動信号C2が記録媒体送り機構34に対して供給されることにより、ホログラム用記録媒体3を1要素ホログラムに対応した量だけ走行路に沿って走行駆動させ、マスク29の開口部に未露光部位を対応させて停止させる。なお、ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、ホログラム用記録媒体3の走行動作に伴って当該ホログラム用記録媒体3に生じた振動が速やかに停止されるように構成される。
ここで、ホログラム用記録媒体3は、長尺状の感光フィルムからなり、図示しないが、例えば全体が遮光状態に保持されたフィルムカートリッジの内部に回転自在に設けられた供給ロールに巻回されている。ホログラム用記録媒体3は、このフィルムカートリッジがホログラフィックステレオグラム作製装置10に装填されると、ホログラフィックステレオグラム作製装置10の内部に繰り出され、記録媒体送り機構34によって走行路を走行駆動させられる。
【0059】
ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、この状態でシャッタ機構22が開放動作されてホログラム用記録媒体3に対してその表裏面から画像変調された物体光L2と参照光L3とをホログラム用記録媒体3に入射させ、要素ホログラム画像に対応した干渉縞を露光記録する。ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、1要素画像の露光記録が終了すると制御用コンピュータ12から記録媒体送り機構34に対して駆動信号C2が供給され、ホログラム用記録媒体3を速やかに所定量だけ走行駆動させ停止させる。
【0060】
さらに、ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、図示しない定着処理部により、ホログラム用記録媒体3に対する紫外線の照射処理と、ホログラム用記録媒体3に対する所定温度での加熱処理とからなる定着処理を行い、ホログラム用記録媒体3に対して露光記録されたホログラフィックステレオグラム画像を定着させる。ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、定着処理が施されたホログラム用記録媒体3を、ホログラフィックステレオグラム画像毎に所定の大きさに順次切り抜き、1枚のホログラフィックステレオグラムとして外部に排出する。
【0061】
ホログラフィックステレオグラム作製装置10は、以下順次この動作を行うことにより、長尺状のホログラム用記録媒体3に対して、複数のホログラフィックステレオグラム画像を順次露光記録し、1枚のホログラフィックステレオグラム画像が露光記録されたホログラフィックステレオグラムを作製する。
【0062】
つぎに、以下では、本発明を適用して構成され、上述のようにして作成されたホログラフィックステレオグラムや、各種のホログラムが取り付けられるホログラム包装体及びホログラム展示装置の一構成例として、図5に示すようなポストカード50について説明する。
【0063】
ポストカード50は、図5に示すように、例えば紙や薄板状に形成された樹脂材料などによって形成された外装部51を有する。外装部51は、同図中A−A線で示す位置(以下、折り部と称する。)で折り畳み自在とされており、この折り部によって2つの薄板状部材51a,51bに分割された構造とされている。言い換えると、ポストカード50は、2つの薄板状部材51a,51bが折り部で連設され、この折り部で折り畳み自在とされている。
【0064】
また、外装部51には、開いた状態での内面側(すなわち折り部が谷折りとなる側)に位置して、立体構造部52が取り付けられている。立体構造部52は、外装部51と同様に、例えば紙や薄板状に形成された樹脂材料によって形成されており、図5中B−B線で示す位置で、外装部51の内面側からみて山折りとされている。
【0065】
また、立体構造部52は、山折りとされたことにより分割されてなる部位の端部に、それぞれ係止片52aが形成されており、これら係止片52aがそれぞれ薄板状部材51a,51bの所定の位置に、例えば接着剤などによって外装部51の折り部と平行な方向に固定されている。すなわち、係止片52aは、いわゆる「のりしろ」としての機能を有している。
【0066】
ここで、立体構造部52は、山折りされたことにより分割された2つの部位が、外装部51を90°の角度で開いた状態で、この外装部51における2つの薄板状部材51a,51bとそれぞれ略々平行となるように取り付けられている。
【0067】
立体構造部52は、上述のように外装部51に取り付けられていることによって、外装部51を閉じた状態のときに、山折りとされた位置で折り畳まれた状態となる。また、立体構造部52は、外装部51を開くに伴って山折りとされた位置が開き、全体として立体構造を呈することとなる。
【0068】
なお、立体構造部51は、図5に示す構造とすることに限定されるものではなく、外装部51を開いた状態における立体構造については、立体構造部52における全体の形状、折りの位置及び形状、或いは外装部51に対して取り付ける位置や向きなどに応じて、任意の構造とすることができる。
【0069】
具体的には、例えば、立体構造部52の全体形状を台形とし、薄板状部材51a,51bのそれぞれに対して、外装部51の折り部とは平行でない方向に取り付けることによって、外装部51を開くに伴って斜め方向に立体構造部52が飛び出すような構造とすることもできる。
【0070】
また、立体構造部51は、上述したように、外装部51とは別の部材を新たに取り付けることにより構成することに限定されるものではなく、例えば図6に示すように、外装部51のうちの一部が切り出されることによって構成されていてもよい。なお、図6に示す例においては、外装部51の折り部に対して垂直な方向に、互いに平行に同じ長さで切れ込みを形成し、これらの切れ込みによって分断された領域を、外装部51全体の折り部とは逆向きに(すなわち、山折りで)折り込んだ場合について示している。
【0071】
このように外装部51のうちの一部を切り出すことによって立体構造部51を構成することにより、別の部材を取り付けるために要する手間を不要とすることができる。ただし、この場合には、外装部51を裏面側(すなわち立体構造部52が立体として飛び出す側とは反対側)から見たときに立体構造部51を構成するために切り出した分に相当する穴部が生じてしまうため、美観を損ねる虞が生じる。したがって、この場合には、外装部51の裏面側に、この外装部51と略々同等の大きさの別の部材を貼り付けることが望ましい。これによって、外装部51を閉じた状態における美観を確保することができる。
【0072】
ポストカード1は、以上のように構成された立体構造部51の表面(すなわち立体構造部51が立体として飛び出す側)における所定の部位に、各種のホログラム又はホログラフィックステレオグラム(以下では、単にホログラム53と称する。)が取り付けされる。
【0073】
具体的には、例えば、図7に示すように、立体構造部51の一主面に薄板状とされたホログラム53の一端を固定することにより、このホログラム53が立体構造部51に取り付けられる。なお、このようにホログラムを取り付けるに際しては、例えば、立体構造部51におけるホログラム53の取付部位に、例えば粘着剤や接着剤などを塗布することによって固定することができる。また、例えば、各種の粘着テープや接着テープなどによって固定するとしてもよい。
【0074】
ポストカード1においては、このように立体構造部52にホログラム53が取り付けられていることによって、外装部51を閉じた状態でホログラム53が立体構造部51とともに折り畳まれた状態とされ、全体として平坦なカード状を呈することとなる。また、ポストカード1においては、外装部51を開くに伴って、立体構造部51とともにホログラム52が起き上がり、全体として立体構造を呈することとなる。
【0075】
なお、図7に示す例においては、ホログラム53が立体構造部51の一主面に直接取り付けられていることから、この面が、ホログラム53を支持するホログラム支持部としての機能を有していることとなる。
【0076】
以上のように構成されたポストカード1は、外装部51を閉じた状態で、この外装部51がホログラム53を挟持した状態となるとともに、全体として折り畳まれて厚さが薄くなる。そして、ポストカード1は、この状態(折り畳まれた状態)で、例えば封筒等に封入され、郵送される。また、ポストカード1は、外装部51を開いた状態とすることによって、ホログラム53を鑑賞することができる。
【0077】
このように、ポストカード1は、ホログラム53を外装部51によって挟持された状態で輸送・運搬したり、或いは収納することができる。したがって、ホログラム53のホログラム面を外装部51によって保護することができ、ホログラム面に破損や損傷などが生じてしまうことがない。また、輸送・運搬時や収納時には、全体が折り畳まれて厚さが薄くなることから、優れた可搬性を備えているといった特徴を有している。
【0078】
また、ポストカード1は、外装部51を開いた状態で、ホログラム53を支持する立体構造部52が立体構造を呈することから、この立体構造部52による立体表現とホログラム53のホログラム像による立体表現との相乗効果により、極めて効果的な3次元表現を行うことができる。
【0079】
なお、ポストカード1においては、例えば図8に示すように、外装部51の内面側(すなわち立体構造部51が立体として飛び出す側)、或いは外面側(すなわち立体構造部51が立体として飛び出す側とは反対側)に、例えば人物や風景などの図や写真などが印刷されていたり、立体構造部51と同様な構造とされて外装部51を開いたときに立体的に飛び出す飛び出し部54が設けられていてもよい。
【0080】
これにより、ホログラム53のホログラム像が周囲の図や写真、或いは飛び出し部54の中に配置されることになり、ホログラム像による立体感を強調することができる。
【0081】
なお、上述の例においては、ポストカード1における外装部51が2つの薄板状部材51a,51bによって構成され、これらが2つ折りで折り畳まれる場合について説明したが、ポストカード1は、2つ折りとすることに限定されるものではなく、例えば3つ以上の薄板状部材によって外装部51が構成され、3つ折り以上に折り畳むことが可能とされていてもよい。
【0082】
また、ポストカード1は、ホログラム53を1つだけ備えることに限定されるものではなく、例えば2つ以上のホログラム53を備えるとしてもよい。
【0083】
また、上述の例においては、ポストカード1における外装部51が紙等によって平面状に形成され、立体構造部52にホログラム53が接着されている場合を想定しているが、ポストカード1は、このような構成とすることに限定されるものではない。
【0084】
ポストカード1においては、例えば図9に示すように、外装部51における薄板状部材51a,51bが、所定の厚さで形成されていてもよい。このように薄板状部材51a,51bの厚さを厚くすることによって、外装部51における機械的強度を向上させることが容易となることから、ホログラム53に対する保護を強化することができる。また、このように厚みを設けた外装部51の内部に、各種の弾性体を備えて構成してもよい。
【0085】
また、図9に示す例においては、立体構造部52の一面に、一対の切れ込み52bが形成されており、ホログラム53において対角線上に位置する角部がそれぞれ切れ込み52bに挿入されている。すなわち、立体構造部52におけるホログラム53の取付面に形成された切れ込み52bによって、ホログラム53が角部で挟持されている。
【0086】
このように、ポストカード1は、切れ込み52bによってホログラム53を支持するように構成されていることにより、ホログラム53を立体構造部52から着脱自在とすることができる。したがって、例えば、ホログラム53の裏面(ホログラム面とは反対側の面)に粘着剤等を塗布しておき、この粘着剤の上に保護テープを貼り付けた状態でホログラム53を立体構造部52に取り付けることによって、例えば、ポストカード1の受取人が、ホログラム53を立体構造部52(ひいては外装部51)から取り外し、このホログラム53をいわばシールとして利用して、他の場所に貼り付けることが可能となる。
【0087】
なお、上述の説明においては、ホログラム53が対角線上に位置する角部でそれぞれ切れ込み52bにより支持されるとしたが、ポストカード1においては、切れ込み52bを形成する位置や数について特に限定されるものではない。具体的には、例えば、ホログラム53の一側縁の両端部に位置する角部に対応した位置にそれぞれ切れ込み52bが形成されていてもよいし、ホログラム53における4つの角部の全てに対応した位置に4つの切れ込み52bが形成されていてもよい。これらの場合であってもホログラム53を支持することができる。
【0088】
なお、ポストカード1においては、ホログラム53を取り付ける構造について特に限定されるものではなく、上述したように、粘着剤や粘着テープなどによって接着したり、切れ込み52bによって挟持する構造の他に、例えばクリップやステープルを用いるなどして各種の構造や手法により固定すればよい。
【0089】
また、ポストカード1は、図9に示すような構造とされた場合であっても、例えば図10に示すように、ホログラム53の周囲に、例えば人物や風景などの図や写真などを印刷したり、立体構造部52と同様な構造とされて外装部51を開いたときに立体的に飛び出す飛び出し部54を設けるなどしてもよい。
【0090】
また、上述の説明においては、ホログラム53のホログラム像に対して垂直方向(上下方向)に外装部51が折り畳まれ、この方向に外装部51が開けられることを想定して説明したが、ポストカード1は、このような構成とすることに限定されるものではない。
【0091】
具体的には、例えば図11に示すように、ホログラム53のホログラム像に対して水平方向(左右方向)に外装部51が折り畳まれ、この方向に外装部51が開けられるとしてもよい。また、ポストカード1は、このように水平方向に折り畳まれる場合であっても、例えば図12に示すように、ホログラム53の周囲に、例えば人物や風景などの図や写真などを印刷したり、立体構造部52と同様な構造とされて外装部51を開いたときに立体的に飛び出す飛び出し部54を設けるなどしてもよい。
【0092】
ここで、反射型のホログラムは、ホログラム面に対して鉛直な平面内で、法線方向から±45°前後(±15°〜±80°程度)の角度で入射される光が再生光として適している場合が多い。したがって、ホログラムを観察者が正視した状態で、このホログラムの上下方向から再生光が入射された場合に、ホログラム像が最も良好に再生されることとなる。
【0093】
したがって、ポストカード1は、図11に示したように、ホログラム53のホログラム像に対して水平方向(左右方向)に外装部51が折り畳まれる構造とすることが望ましい。この場合、外装部51において一対の薄板状部材51a,51bを開く回転軸(すなわち折り部が形成された方向)が、ホログラム53の再生に適した照明光(再生光)の入射方向と略々同一方向となる。
【0094】
これにより、例えば図13に示すように、ホログラム53の上方から照射された光は遮断されずに、このホログラム53に入射する一方で、ホログラム53に対して水平方向から斜めに照射された光は、外装部51の薄板状部材51a,51bによって遮断される。
【0095】
したがって、外装部51は、薄板状部材51a,51bを開く回転軸の方向が、ホログラム53の再生に適した照明光の入射方向と略々同一方向とすることによって、ホログラム53の再生に適した光だけをこのホログラム53に入射させることができる。これにより、ホログラム53のホログラム像の視認性を向上させて、優れた画質でホログラム像を再生することができる。
【0096】
なお、ポストカード1においては、上述のようにホログラム53に対して光を選択的に入射させるに際して、薄板状部材51a,51bが開く回転軸の方向を、ホログラム53の再生に適した照明光の入射方向と略々同一方向とすることに特に限定されるものではなく、例えば、立体構造部52と同様な構造とされて外装部51を開いたときに立体的に飛び出す飛び出し部54を設けることなどによって、外装部51がホログラム53に対する光の入射方向を制限してもよい。
【0097】
ところで、ポストカード1は、立体構造部52にホログラム53が取り付けられた構造とされ、薄板状部材51a,51bが開く回転軸の方向を、ホログラム53の再生に適した照明光の入射方向と略々同一方向とされていることから、図15に示すように、外装部51を開く際に、ホログラム53に対する光の入射方向に対してホログラム面が回転することとなる。なお、図15(a)は、外装部51をホログラム53のホログラム像に対して水平方向に開く場合の動作を時系列的に示す模式図であり、図15(b)は、このときのホログラム53に対する光源からの光の入射方向、及び観察者の方向を示す模式図である。
【0098】
したがって、例えばホログラム53がホログラフィックステレオグラムである場合に、ホログラム53に対する光の入射方向や観察者の方向が変化することから、外装部51の開閉動作に伴って、このホログラム53に記録されたホログラム像を連続的に順次再生することが可能となる。したがって、ポストカード1によれば、極めて簡便な構成により、立体表示された動画像を再生することが可能である。
【0099】
なお、図15においては、ホログラム53のホログラム像に対して水平方向に外装部1が開閉される場合について図示しているが、上述したようにしてホログラフィックステレオグラムを再生するに際しては、このように水平方向に外装部1が開閉される場合に限定されるものではない。
【0100】
すなわち、ポストカード1においては、薄板状部材51a,51bが開く回転軸の方向を、ホログラム53の再生に適した照明光の入射方向と略々同一方向とすることにより、外装部51の開閉動作に伴って、ホログラム53に対する光の入射方向とホログラム面に対する観察者の視点とが順次変化することとなる。したがって、例えばホログラム53がホログラフィックステレオグラムとして形成され、ホログラム像に対して垂直方向に複数の要素ホログラムが記録されている場合には、このホログラム像に対して垂直方向に外装部1を開閉する構造とすることによって、立体表示された動画像を良好に再生することが可能となる。
【0101】
また、以上の説明においては、外装部51の内面側からみて山折りとされた構造を有する立体構造部52にホログラム53が取り付けられるとしたが、立体構造部52は、外装部1を開いた状態においてこの外装部1の内面側で立体構造をなすものであれば特に限定されるものではない。
【0102】
具体的には例えば、上述した立体構造部52の代わりに、可撓性を有するシート状部材により、図16に示すような形状で立体構造部60を構成してもよい。この場合、立体構造部60は、例えば図16に示すように、ホログラム53が取り付けられ、このホログラム53を支持するホログラム支持部61と、このホログラム支持部61の一側から延在された長方形状のアーム部62と、このアーム部62の端部に設けられ、外装部51の内面側において所定の位置に取り付けられた取付部63とにより構成する。
【0103】
なお、図16(a)は、ホログラム支持部61に対して、例えば粘着剤や接着剤、或いは粘着テープや接着テープなどによってホログラム53を取り付ける場合における立体構造部60の概略を示しており、図16(b)は、ホログラム支持部61に形成された一対の切れ込み61aによってホログラム53を取り付ける場合における立体構造部60の概略を示している。なお、図16(b)に示す構造は、ホログラム支持部61に一対の切れ込み61aが形成されている他は、図16(a)に示す構造と同等である。
【0104】
そして、このように構成された立体構造部60によりホログラム53を支持する場合には、図17に示すように、この立体構造部60の取付部63を外装部51の内面側で所定の部位に固定する。立体構造部60は、可撓性を有する材料によって形成されていることから、外装部51を閉じた状態で、アーム部62の端部近傍などの位置で撓み、厚さが薄くなる。また、外装部51を開いた状態では、立体構造部60が可撓性を有する材料により形成されていることから、この立体構造部60がアーム部62で立ち上がり、ホログラム53を立体的に支持することとなる。
【0105】
このとき、立体構造部60の取付部63は、例えば接着剤や接着テープなどのような各種の構造や手法によって外装部に固定すればよい。また、外装部51には、図17に示すように、ホログラム53の周囲に、例えば人物や風景などの図や写真などを印刷したり、立体構造部52と同様な構造とされて外装部51を開いたときに立体的に飛び出す飛び出し部54を設けるなどしてもよい。
【0106】
ところで、立体構造部60におけるアーム部62は、ホログラム支持部61近傍における幅が、取付部53近傍における幅よりも小とされていることが望ましい。これにより、立体構造部60は、立ち上がった状態で外部から振動が加えられた場合に、ホログラム支持部61が並進運動や回転運動を始めるが、これらの運動がねじれ運動へと変換されやすくなる。この結果、ホログラム支持部61に回転運動が生じやすくなる。
【0107】
したがって、ホログラム支持部61によって支持されるホログラム53は、ホログラム像に対して水平方向に回転しやすくなる。これにより、ホログラム53に入射する光の角度と、このホログラム53のホログラム面に対する観察者の視点方向とが順次変化することができる。このため、ホログラム53として、例えばホログラフィックステレオグラムを用いた場合に、観察者が視点を変えることなく、ホログラム53のホログラム面が振動することから、連続した3次元の動画像を再生することができる。
【発明の効果】
本発明に係るホログラム包装体及びホログラム展示装置は、例えば、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムを輸送・運搬する場合、或いは収納する場合には、外装部を折畳むことによって厚さを薄くすることができる。また、このように外装部を折畳んだ状態で、外装部によってホログラム又はホログラフィックステレオグラムが挟持されることとなり、これによりホログラム面が保護された状態となる。
【0108】
また、本発明に係るホログラム包装体及びホログラム展示装置においては、外装部を開いた状態で立体構造をなす立体構造部が外装部の内面に配設され、この立体構造部にホログラム又はホログラフィックステレオグラムが取り付けられることとなる。したがって、この立体構造部による立体表現とホログラム像による立体表現との相乗効果により、極めて効果的な3次元表現を行うことができる。
【0109】
さらに、本発明に係るホログラム包装体及びホログラム展示装置においては、外装部を開いた状態で、この外装部によってホログラム又はホログラフィックステレオグラムに入射する光の方向を制限することができることから、このホログラム又はホログラフィックステレオグラムにより再生されるホログラム像の視認性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示すポストカードに取り付けられるホログラフィックステレオグラムを記録するホログラム用記録媒体を説明する要部断面図である。
【図2】同ホログラム用記録媒体の感光プロセスを説明する図であって、(A)は、初期状態を示し、(B)は、露光状態を示し、(C)は、定着状態を示す図である。
【図3】同ホログラフィックステレオグラムを作製するホログラフィックステレオグラム作製装置の全体構成を説明する図である。
【図4】同ホログラフィックステレオグラム作製装置の光学系を説明する図であって、(A)は、同ホログラフィックステレオグラム作製装置の光学系の正面図であり、(B)は、同ホログラフィックステレオグラム作製装置の光学系の平面図である。
【図5】本発明の実施の形態として示すポストカードの概略斜視図である。
【図6】本発明の別の実施の形態として示すポストカードの概略斜視図である。
【図7】同ポストカードにホログラムを取り付けた状態を示す概略斜視図である。
【図8】同ポストカードにおいて、ホログラムの周囲に図柄や写真を設けた場合の例を示す概略斜視図である。
【図9】同ポストカードの外装部に厚みを設け、切り込みによってホログラムを支持する場合の例を示す概略斜視図である。
【図10】図9に示すポストカードにおいて、ホログラムの周囲に図柄や写真を設けた場合の例を示す概略斜視図である。
【図11】本発明の別の実施の形態として示すポストカードの概略斜視図である。
【図12】図11に示すポストカードにおいて、ホログラムの周囲に図柄や写真を設けた場合の例を示す概略斜視図である。
【図13】図11に示すポストカードにおいて、ホログラムに入射する光の方向について説明する模式図である。
【図14】図11に示すポストカードにおいて、外装部によりホログラムに入射する光の方向が制限されることを説明する模式図である。
【図15】図11に示すポストカードにおいて、外装部を開くに伴い、ホログラムのホログラム面が回転する様子を示す模式図であり、図15(a)は、その概略を時系列的に示す斜視図であり、図15(b)は、このときの光源からの光の方向と観察者の視点とを示す模式図である。
【図16】本発明のさらに別の実施の形態として示すポストカードにおける立体構造部の構造を示す概略図であり、図16(a)は、ホログラム支持部にホログラムを接着する場合の例であり、図16(b)は、ホログラム支持部にホログラムを切れ込みによって挟持する場合の例である。
【図17】図16に示す構造の立体構造部が取り付けられたポストカードを示す概略斜視図である。
【図18】一般的なホログラフィックステレオグラムの作製方法を説明するための図である。
【符号の説明】
50 ポストカード
51 外装部
51a,51b 薄板状部材
52 立体構造部
53 ホログラム

Claims (4)

  1. 少なくとも2つの薄板状部材が折り畳み自在に連設された外装部と、
    前記薄板状部材を開いた状態で、その内面側に立体構造をなすように形成された立体構造部と、
    前記立体構造部の表面側に、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムを支持するように配設されたホログラム支持部と、を備え、
    前記外装部は、前記薄板状部材を開く回転軸の方向が、前記ホログラム支持部により支持するホログラム又はホログラフィックステレオグラムの再生に適した照明光の入射方向と略同一方向となるようにされている、ホログラム包装体。
  2. 前記立体構造部は、一端を前記ホログラム支持部に取り付け、且つ他端を前記外装部に取り付けた、可撓性を有するアーム部からなり、
    前記アーム部の、前記ホログラム支持部との取付部位の幅を、前記外装部との取付部位の幅よりも小さくなるようにした、請求項1に記載のホログラム包装体。
  3. 少なくとも2つの薄板状部材が折り畳み自在に連設された外装部と、
    前記薄板状部材を開いた状態で、その内面側に立体構造をなすように形成された立体構造部と、
    前記立体構造部の表面側に、ホログラム又はホログラフィックステレオグラムを支持するように配設されたホログラム支持部と、
    前記ホログラム支持部に固定されたホログラム又はホログラフィックステレオグラムとを備え、
    前記外装部は、前記薄板状部材を開く回転軸の方向が、前記ホログラム又はホログラフィックステレオグラムの再生に適した照明光の入射方向と略同一方向とされている、ホログラム展示装置。
  4. 前記立体構造部は、一端を前記ホログラム支持部に取り付け、且つ他端を前記外装部に取り付けた、可撓性を有するアーム部からなり、
    前記アーム部は、前記ホログラム支持部との取付部位の幅を、前記外装部との取付部位の幅よりも小さくなるようにした、請求項3に記載のホログラム展示装置。
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