JP2004233561A - カード状情報記録媒体及び体積ホログラム記録方法 - Google Patents

カード状情報記録媒体及び体積ホログラム記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】体積ホログラムの追記を可能とし、一枚毎に異なるデータを盛り込んだIDカード等を即時発行可能とする。
【解決手段】カード1の一部分をホログラム記録領域とし、ここに個別に体積ホログラムを記録することが可能なホログラム記録部2が嵌め込み形成されている。ホログラム記録部2は、体積ホログラムを後から記録することが可能な未露光のフォトポリマー層4を体積ホログラム記録層として有する。このように、プラスチックカードの内部に未露光のフォトポリマー層を形成しておけば、成型済みのカードに直接ホログラムを記録することが可能となり、例えばオンデマンドプリントシステムと組み合わせることで、顔写真のような個人情報や一枚毎に異なるデータを盛り込んだカードの即時発行が実現される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体積ホログラムを利用して偽造防止性や娯楽性を付与したカード状情報記録媒体に関するものであり、さらには、このカード状情報記録媒体に対する体積ホログラム記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特許文献1乃至特許文献5等に記載されるように、ホログラムをプラスチックカードに固着して利用することが提案されている。ホログラムは、模様が精緻であり、製造に高度な技術を要することから、銀行カードやクレジットカード等に証紙としてホログラムシールを貼付することで、偽造や変造に対抗することができる。また、ホログラムは、絵柄や写真等を立体的な3次元画像として再生することができ、偽造防止効果のみならず、高い娯楽性、意匠性をカードに付与することもできる。
【0003】
しかしながら、従来、プラスチックカード等に固着して利用されるホログラムは、いずれも別途作製された原版を元に予め大量に複製されたものであり、例えば顔写真等の個人情報やカード一枚毎に異なるデータを盛り込むことは事実上不可能である。したがって、顔写真のような個別に異なる情報の体積ホログラムを直接カードに記録して、高度な偽造防止性を付与したIDカード等を即時発行することは、これまで実現された例がない。
【0004】
一方で、例えば特許文献6や特許文献7等において、原版を必要とせず、画像情報を直接フォトポリマーに記録することでホログラムを作製する1ステップホログラフィックステレオグラム高速プリンタが開発されている。これらは、1枚1枚異なるコンテンツを高速プリント可能な、いわゆるオンデマンドプリントシステムであり、量産では必要な原版を不要とし、撮影画像等を画像処理してプリンタ内の空間変調器にプリントデータを表示させ、ホログラムを露光する。このようなシステムを利用すれば、その場で撮影した画像をホログラムにして即時発行することも可能になるものと期待される。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−315472号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2002−137581号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2001−322393号公報
【0008】
【特許文献4】
特開2000−10482号公報
【0009】
【特許文献5】
特許第2840825号公報
【0010】
【特許文献6】
特開2001−249606号公報
【0011】
【特許文献7】
特開2000−89651号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらシステムに用いられる記録媒体は、ガラスまたは樹脂基板上に塗布されたフォトポリマーであって、これをプラスチックカードに固着せしめるためには、フォトポリマーの上に保護カバーを設けた後、シール加工して貼付するか、あるいは、カード基材に挟み込むようにしてカード内部に封入する等の煩雑な後加工が必要となってしまう。そればかりか、例えば前者の如くシール加工した後、カードの貼付する方法では、ホログラムの貼り替えが可能であることから、セキュリティー上好ましくない上に、通常の使用環境下でも誤ってホログラムを損傷してしまう虞れもあり、カードの信頼性を損なう可能性もある。また、後者の如く画像を記録したホログラムをカード基材に挟み込み、カード内部に封入する方法では、カード成型工程で発生する不良によって個人情報が盛り込まれた個別のホログラムが損なわれてしまう場合がある。
【0013】
加えて、一般にプラスチックカードの製造は、熱プレス機等の大型の装置を備えた専用の工場で一度に大量に行われるが、例えば個人情報を記録したホログラムをカード化する場合には、カードを一枚単位で製造する必要があり、このような方法で対応するのは採算性の観点等から見て事実上不可能に近い。
【0014】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、体積ホログラムを直接記録することが可能で、一枚毎に異なるデータを盛り込んで即時発行することが可能なカード状情報記録媒体を提供することを目的とし、さらにはカード状情報記録媒体に対する体積ホログラム記録方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明のカード状情報記録媒体は、未露光のフォトポリマー層を体積ホログラム記録層として有することを特徴とするものである。
【0016】
プラスチックカードの内部に未露光のフォトポリマー層を体積ホログラム記録層として形成しておけば、成型済みのカードに直接ホログラムを記録することが可能となり、例えば1枚1枚異なるコンテンツを高速プリント可能な、いわゆるオンデマンドプリントシステムと組み合わせることで、顔写真のような個人情報や一枚毎に異なるデータを盛り込んだカードの即時発行が実現される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用したカード状情報記録媒体及び体積ホログラム記録方法について、図面を参照して説明する。
【0018】
本実施形態のカード状情報記録媒体は、図1及び図2に示すように、カード1の一部分をホログラム記録領域とし、ここに個別に体積ホログラムを記録することが可能なホログラム記録部2を嵌め込み形成してなるものである。具体的には、カード1の主体をなすカード基材3に上記ホログラム記録領域に対応して開口部3aを打ち抜き形成し、ここにホログラム記録部2が嵌め込まれている。なお、ホログラム記録領域は、ここではカード1の一部分としたが、これに限らず、例えばカード1の全面であってもよい。
【0019】
上記ホログラム記録部2は、体積ホログラムを後から記録することが可能な未露光のフォトポリマー層4を体積ホログラム記録層として有するものである。ただし、未露光のフォトポリマー層4のみでは取り扱いが難しいこと等の理由から、本実施形態では、フォトポリマー層4の両側に透明バリア層5,6が設けられ、この透明バリア層5,6の外側にそれぞれ高透明光学プラスチック材料層7,8が貼り合わされてホログラム記録部2が構成されている。
【0020】
ここで、フォトポリマー層4に用いられる未露光のフォトポリマー材料としては、従来公知のホログラフィック材料が広く使用可能であり、参照光と物体光との干渉によって生じる干渉縞を屈折率変化として記録し得るものであれば、いずれも使用可能である。具体的には、例えば特許第2849021号公報に開示されるような、(a)9,9−ジアリールフルオレン骨格を有し、かつ常温で液状であるラジカル重合性化合物、(b)カチオン重合性化合物、9,9−ジアリールフルオレン骨格を有さないラジカル重合性化合物、可塑剤の群から選ばれる成分(a)と相溶する化合物、(c)特定波長のレーザー光またはコヒーレンス性の優れた光に感光して成分(a)を重合させる光ラジカル重合開始剤系の各成分を含み、かつ成分(a)の平均の屈折率が成分(b)の平均の屈折率より高い体積ホログラム記録用感光性組成物や、特許第2873126号公報に開示されるような、(a)常温で液状であるカチオン重合性化合物、(b)ラジカル重合性化合物、(c)特定波長のレーザー光またはコヒーレンス性の優れた光に感光して成分(b)を重合させる光ラジカル重合開始剤系、及び(d)上記特定波長の光に対しては低感光性であり、別の波長の光に感光して成分(a)を重合させる光カチオン重合開始剤系の各成分を含み、かつ成分(a)の平均の屈折率が成分(b)の平均の屈折率より低い体積ホログラム記録用感光性組成物等を挙げることができる。
【0021】
上述のホログラフィック材料は、光重合型フォトポリマを主体とするものであり、初期状態では、モノマがマトリクスポリマに均一に分散している。このホログラフィック材料に対して、例えば10〜400mJ/cm程度のパワーの光を照射すると、照射された光のパワーに応じて、露光された部分のモノマが重合し、その結果、モノマの濃度が場所によって変化して、屈折率変調が生じる。その後、例えば1000mJ/cm程度のパワーの紫外線を全面に照射することにより、モノマの重合が完了し、屈折率変調度が増強されるとともに、この屈折率変調が定着される。
【0022】
本実施形態では、上記フォトポリマー層4のホログラフィック材料を未露光のまま、すなわち上記初期状態のままとし、体積ホログラムを後から記録することが可能な状態としておく。
【0023】
一方、上記透明バリア層5,6や高透明光学プラスチック材料層7,8は、ホログラム記録部2の厚さをカード基材3の厚さに一致させるとともに、ホログラム記録部2の平滑性を保ったまま、記録特性や貯蔵安定性に優れ、ホログラム記録、定着後には平面性が保たれ明るく見やすいホログラムを得ることを目的として形成されるものである。
【0024】
したがって、高透明光学プラスチック材料層7,8には、フォトポリマー層4と同等な屈折率を有し、光学的に等方な材料を用いることが好ましい。高透明光学プラスチック材料層7,8の屈折率がフォトポリマー層4の屈折率と大きく相違すると、ホログラム記録部2表面の垂線に対して斜めから入射した光を反射してしまい、また、高透明光学プラスチック材料層7,8が光学的に等方な材料でないと、透過する光が複屈折の影響を受けて偏光状態が変化(例えば縦偏光が楕円偏光に変化)してしまい、結果として、フォトポリマー層4での記録特性(回折効率)が低下してしまうという不都合が生ずる。
【0025】
このような高透明光学プラスチック材料層7,8に用いる高透明光学プラスチック材料としては、シクロオレフィン系材料(例えば、日本ゼオン社製、商品名ZEONOR)や、三酢酸セルロース(TAC)、一般に低複屈折と言われるポリカーボネート、ポリオレフィン系樹脂等を挙げることができる。フォトポリマー層4を構成するホログラフィック材料の屈折率は、1.45〜1.50程度であるが、例えば、前記三酢酸セルロース(TAC)の屈折率は1.48、レターデーションは7nm、前記シクロオレフィン系材料(例えば、日本ゼオン社製、商品名ZEONOR)の屈折率は1.53、レターデーションは5nm未満であり、いずれも良好な屈折率、及び光学的等方性を有する。
【0026】
上述の光学的に等方な材料は、フォトポリマー層4に含まれる溶剤によりアタックを受け易く、化学変化を起こして特性の劣化の原因となる傾向にある。特に、本実施形態では、フォトポリマー層4は溶剤が残存した状態にあり、前記劣化が顕著となる。そこで、上記フォトポリマー層4と高透明光学プラスチック材料層7,8の間に透明バリア層5,6を設け、このような不都合を解消することとする。
【0027】
したがって、この透明バリア層5,6に用いる透明樹脂材料は、耐溶剤性に優れ、フォトポリマー層4に含まれる溶剤によって化学変化を起こさないことが必要であり、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂や、ポリビニルアルコール樹脂等が使用可能である。
【0028】
ただし、例えば透明バリア層5,6にポリエチレンテレフタレートを用いた場合、ポリエチレンテレフタレートは複屈折を有することから、レターデーションを小さくするために、なるべく薄くすることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートからなる透明バリア層5,6の厚みが増すと、それに比例してポリエチレンテレフタレートを透過した光の偏光状態が変わってしまい、ホログラムの記録特性(回折効率)が低下する。また、この透明バリア層5,6の屈折率が大きくなると、透明バリア層5,6での界面反射が増大し、やはりホログラムの記録特性が劣化し、結果として得られるホログラムが暗くなってしまう。
【0029】
上記ポリエチレンテレフタレートは、屈折率が面内で1.60〜1.70、厚み方向で約1.49であり、上記透明バリア層5,6にポリエチレンテレフタレートを用いる場合、その厚さは3μm〜20μmの範囲とすることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートからなる透明バリア層5,6の厚さが前記範囲を越えて厚すぎると、上記複屈折が問題になる。逆に、3μm未満であると、取り扱いが難しくなる。
【0030】
なお、このように薄い透明バリア層5,6を用いた場合、フォトポリマーを塗布することが難しく、仮に塗布することができたとしてもフィルムとして支持してホログラムを露光することが困難である。そこで、この透明バリア層5,6と重ねて上記高透明光学プラスチック材料層7,8を設けており、上記高透明光学プラスチック材料層7,8は支持体としての機能も有する。
【0031】
以上の構成を有するホログラム記録部2は、カード基材3等とは別工程で作製され、所定の大きさに切りそろえられて、カード基材3に設けられた開口部3aに填め込まれ、これらを覆う透明オーバーシート9,10とともに熱プレスすることにより、図1に示すカード状情報記録媒体が作製される。
【0032】
カード基材3は、例えば白色であってもよいし、透明であってもよい。透明オーバーシート9,10は、少なくともホログラム記録部2を覆う部分は光学的に透明であることが必要である。これらカード基材3や透明オーバーシート9,10の材質としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエステル等が使用可能であり、さらには特開2001−71669号公報、特開2001−80251号公報、特開2001−171274号公報等においてカード基材やオーバーシートの材料として開示されるもの等、この種のカードに用いられるカード基材、オーバーシートの材質がいずれも使用可能である。
【0033】
上記ホログラム記録部2、カード基材3及び透明オーバーシート9,10は、熱プレスにより一体化するが、透明オーバーシート9,10とカード基材3の界面、透明オーバーシート9,10とホログラム記録部2の界面、ホログラム記録部2における透明バリア層5,6と高透明光学プラスチック材料層7,8の界面のうちの少なくとも1以上に、接着剤や粘着剤を介在させてもよい。その場合、透明オーバーシート9,10とホログラム記録部2の界面、ホログラム記録部2における透明バリア層5,6と高透明光学プラスチック材料層7,8の界面については、高透明性を有するものを選択して使用することが好ましい。
【0034】
上述のカード状情報記録媒体においては、例えばカード基材3や透明オーバーシート9,10に印刷を施して、装飾を付与することも可能である。あるいは、透明オーバーシート9,10に磁気テープを貼り付ける等により磁気記録部を設け、ここに各種情報を磁気的に記録可能にすることも可能である。さらには、ホログラム記録領域以外の部分にICモジュールを埋め込み、より多くの情報を記録可能とすることもできる。
【0035】
以上の構成を有するカード状情報記録媒体は、例えば1ステップホログラフィックステレオグラム高速プリンタにより個別に異なるホログラムを追記することが可能であり、これにより顔写真のような個人情報や一枚毎に異なるデータを盛り込んだカードの即時発行が可能となる。
【0036】
1ステップホログラフィックステレオグラム高速プリンタによる高速プリントシステムは、例えば特開2001−249606号公報や、特開2000−89651号公報等に詳しいが、ここでは特開2001−249606号公報に開示されるシステムを応用して本発明のカード状情報記録媒体へ体積ホログラム記録する方法について説明する。
【0037】
この特開2001−249606号公報に記載される高速プリントシステムは、複数台のカメラ、若しくはインターネット等のネットワークからのデータを一度サーバコンピュータのような画像配給手段に集め、このサーバコンピュータの指示により、集められている画像データを適当に複数台のホログラムプリンターに割り振り、ホログラフィックステレオグラムをプリントするというシステムである。
【0038】
本発明のカード状情報記録媒体は、上記高速プリントシステムのプリンタに装着されて体積ホログラムの記録が行われるが、このホログラムプリンタの構成は、例えば図3に示すようなものである。図3(A)は、ホログラムプリンタ全体の光学系を上から見た図であり、図3(B)は、ホログラムプリンタの光学系の要部を横から見た図である。
【0039】
ホログラムプリンタは、図3(A)に示すように、所定の波長のレーザ光を出射するレーザ光源21と、レーザ光源21からのレーザ光L1の光軸上に配された露光用シャッタ22及びハーフミラー23とを備えている。
【0040】
露光用シャッタ22は、ホログラム用記録媒体20(本発明のカード状情報記録媒体である先のカード1)を露光しないときには閉じられ、ホログラム用記録媒体20を露光するときに開かれる。また、ハーフミラー23は、露光用シャッタ22を通過してきたレーザ光L2を、参照光と物体光とに分離するためのものであり、ハーフミラー23によって反射された光L3が参照光となり、ハーフミラー23を透過した光L4が物体光となる。
【0041】
ハーフミラー23によって反射された光L3の光軸上には、参照光用の光学系として、シリンドリカルレンズ24と、参照光を平行光とするためのコリメータレンズ25と、コリメータレンズ25によって平行光とされた光を反射する全反射ミラー26とがこの順に配置されている。
【0042】
そして、ハーフミラー23によって反射された光は、先ず、シリンドリカルレンズ24によって発散光とされ、次に、コリメータレンズ25によって平行光とされる。その後、全反射ミラー26によって反射され、ホログラム用記録媒体20に入射する。
【0043】
一方、ハーフミラー23を透過した光L4の光軸上には、図3(A)及び図3(B)に示すように、物体光用の光学系として、ハーフミラー23からの透過光を反射する全反射ミラー28と、凸レンズとピンホールを組み合わせたスペーシャルフィルタ29と、物体光を平行とするためのコリメータレンズ30と、記録対象の画像を表示する表示装置31と、物体光をホログラム用記録媒体20上に集光させるシリンドリカルレンズ32とがこの順に配置されている。
【0044】
そして、ハーフミラー23を透過した光L4は、全反射ミラー28によって反射された後、スペーシャルフィルタ29によって点光源からの拡散光とされ、次に、コリメータレンズ30によって平行光とされ、その後、表示装置31に入射する。ここで、表示装置31は、例えば液晶パネルからなる透過型の画像表示装置であり、撮影系から送られた画像データに基づく画像を表示する。そして、表示装置31を透過した光は、表示装置31に表示された画像に応じて変調された後、シリンドリカルレンズ32に入射する。
【0045】
表示装置31を透過した光は、シリンドリカルレンズ32により横方向に集束され、この集束光が物体光としてホログラム用記録媒体20に入射する。すなわち、このホログラムプリンタでは、表示装置31からの投影光が短冊状の物体光としてホログラム用記録媒体20に入射する。
【0046】
ここで、参照光及び物体光は、参照光がホログラム用記録媒体20の一方の主面に入射し、物体光がホログラム用記録媒体20の他方の主面に入射するようにする。すなわち、上記カードのホログラム記録部2では、参照光、物体光のいずれもが透明オーバーシート9,10や高透明光学プラスチック材料層7,8、透明バリア層5,6を介して未露光のフォトポリマー層4に照射される。
【0047】
このとき、ホログラム用記録媒体20の一方の主面に、参照光を所定の入射角度にて入射させるとともに、ホログラム用記録媒体20の他方の主面に、物体光をホログラム用記録媒体20に対して光軸がほぼ垂直となるように入射させる。これにより、参照光と物体光とがホログラム用記録媒体20上において干渉し、当該干渉によって生じる干渉縞が、ホログラム用記録媒体20(フォトポリマー層4)に屈折率の変化として記録される。
【0048】
また、このホログラフィックステレオグラムプリンタ装置は、ホログラム用記録媒体20を間欠送りし得る記録媒体送り機構33を備えている。この記録媒体送り機構33は、記録媒体送り機構33に所定の状態でセットされたホログラム用記録媒体20に対して、上記原画像データに基づく1つの画像が1つの要素画像として記録される毎に、ホログラム用記録媒体を1要素ホログラム分だけ間欠送りする。これにより、原画像データに基づく画像が、要素画像として、ホログラム用記録媒体20に横方向に連続するように順次記録される。
【0049】
このホログラムプリンタでは、表示装置31に画像データに基づく露光用画像を表示する。そして、露光用シャッタ22を所定時間だけ開放することによりホログラム用記録媒体20が露光される。
【0050】
このとき、レーザ光源21から出射され、露光用シャッタ22を透過したレーザ光L2のうち、ハーフミラー23によって反射された光L3が、参照光としてホログラム用記録媒体20に入射する。また、ハーフミラー23を透過した光L4が、表示装置31に表示された画像が投影された投影光となり、当該投影光が物体光としてホログラム用記録媒体20に入射する。これにより、表示装置31に表示された露光用画像が、ホログラム用記録媒体20に短冊状の要素画像として記録される。
【0051】
そして、ホログラム用記録媒体20への1画像の記録が終了すると、次いで、記録媒体送り機構33により、ホログラム用記録媒体20が1要素ホログラム分だけ送られる。
【0052】
以上の動作を、表示装置31に表示させる露光用画像を視差画像列順に順次変えて繰り返す。これにより、上記原画像データに基づく露光用画像が、ホログラム用記録媒体20に短冊状の要素画像として順次記録される。
【0053】
ここで、ホログラムプリンタは、管理情報ファイル中の撮影情報をもとに、内蔵するルックアップテーブルや画像の明るさ、アスペクト比等を最適化し、ホログラフィックステレオグラムの露光を露光用シャッタ22を介して行う。また、プリント枚数情報に基づいてホログラフィックステレオグラムを所定枚数だけプリントアウトする。
【0054】
上述のホログラムプリンタでは、例えば画像データ識別IDに基づいたID番号のホログラフィックステレオグラムへの織り込みを行うこともできる。ホログラフィックステレオグラムの特徴を利用すれば、特定の角度からホログラフィックステレオグラムを見たときのみID番号を見えるようにすることが可能である。また、ID番号の表示に際し、ID番号のみを見えるようにすることも可能であるが、撮影した人物などの画像とID番号を合成して見せることも可能である。さらには、見る位置を変えるにしたがって異なる情報が見えるように画像処理を行うことも可能である。このようなID番号の織り込みを行うことで、撮影データとプリントアウトしたホログラフィックステレオグラムの対応付けが容易になり、再プリントや顧客管理等の点で有利である。
【0055】
また、上述のホログラムプリンタは、上記管理情報ファイル中の合成画像情報にしたがって、撮影系からの原画像と合成するために前景又は背景の画像番号を指定し、画像合成したホログラフィックステレオグラムをプリントアウトすることもできる。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明のカード状情報記録媒体及び体積ホログラム記録方法によれば、成型済みのカードに直接ホログラムを記録することが可能であり、オンデマンドプリントシステムと組み合わせることで、顔写真のような個人情報や一枚毎に異なるデータを盛り込んだカードを即時発行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したカード状情報記録媒体の一例を示す概略平面図である。
【図2】本発明を適用したカード状情報記録媒体の一例を示す概略断面図である。
【図3】ホログラムプリンタの一例を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 カード、2 ホログラム記録部、3 カード基材、4 フォトポリマー層、5,6 透明バリア層、7,8 高透明光学プラスチック材料層、9,10 透明オーバーシート

Claims (7)

  1. 未露光のフォトポリマー層を体積ホログラム記録層として有することを特徴とするカード状情報記録媒体。
  2. 上記フォトポリマー層の両側に透明バリア層が設けられ、この透明バリア層の外側にそれぞれ高透明光学プラスチック材料層が貼り合わされてホログラム記録部が構成されていることを特徴とする請求項1記載のカード状情報記録媒体。
  3. 上記ホログラム記録部がカード基材に打ち抜き形成された開口部に嵌め込まれ、これらホログラム記録部及びカード基材を覆って両面に透明オーバーシートがラミネートされていることを特徴とする請求項2記載のカード状情報記録媒体。
  4. 未露光のフォトポリマー層を体積ホログラム記録層として有するカード状情報記録媒体に対し、被写体を異なる観察点から順次撮影することにより得られる多数の画像を原画とし、これらを要素ホログラムとして順次露光記録することを特徴とする体積ホログラム記録方法。
  5. 上記カード状情報記録媒体は、フォトポリマー層の両側に透明バリア層が設けられ、この透明バリア層の外側にそれぞれ高透明光学プラスチック材料層が貼り合わされてホログラム記録部が構成されていることを特徴とする請求項4記載の体積ホログラム記録方法。
  6. 上記カード状情報記録媒体は、上記ホログラム記録部がカード基材に打ち抜き形成された開口部に嵌め込まれ、これらホログラム記録部及びカード基材を覆って両面に透明オーバーシートがラミネートされており、
    前記透明オーバーシート上から上記露光記録を行うことを特徴とする請求項5記載の体積ホログラム記録方法。
  7. 上記露光記録の後、上記ホログラム記録部に対応して背面側の透明オーバーシート上に遮光層を印刷形成することを特徴とする請求項6記載の体積ホログラム記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006243078A (ja) * 2005-02-28 2006-09-14 Fuji Xerox Co Ltd ホログラム記録媒体
JP2010506212A (ja) * 2006-10-09 2010-02-25 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 体積ホログラムが組み込まれた成形品
JP2011164554A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Sony Corp ホログラム記録媒体

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