JP3838057B2 - 背景画像生成装置及び背景画像生成方法 - Google Patents

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    • G03H1/00Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
    • G03H1/26Processes or apparatus specially adapted to produce multiple sub- holograms or to obtain images from them, e.g. multicolour technique
    • G03H1/268Holographic stereogram

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列に基づいて製造される印刷物に対して、背景として記録する画像を生成する背景画像生成装置及び背景画像生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像情報の記録は、2次元画像情報を対象とした平面的な記録が一般的であるが、近年では、例えばホログラフィックステレオグラムといった立体画像の記録技術が確立されつつある。
【0003】
ホログラフィックステレオグラムは、例えば、被写体を異なる観察点から順次撮像することによって得られた多数の画像を原画として、これらを1枚のホログラム用記録媒体に短冊状又はドット状の要素ホログラムとして順次露光記録することによって作製される。ホログラフィックステレオグラムは、観察者がこれをある位置から片方の目で見た場合には、各要素ホログラムの一部分として記録されている画像情報の集合体が2次元画像として識別され、また、この位置とは異なる他の位置から片方の目で見た場合には、各要素ホログラムの他の一部分として記録されている画像情報の集合体が他の2次元画像として識別される。したがって、ホログラフィックステレオグラムは、観察者がこれを両目で見た場合には、左右の目の視差により、露光記録画像が3次元画像として認識される。
【0004】
このようなホログラフィックステレオグラムを適用したアプリケーションとしては、例えば、
○「Akira Shirakura, Nobuhiro Kihara and Shigeyuki Baba, “Instant holographic portrait printing system”, Proceeding of SPIE, Vol. 3293, pp. 246-253, Jan. 1998」
○「木原、白倉、馬場:“高速ホログラムポートレイトプリントシステム”、3次元画像コンファレンス1998、1998年7月」
に記載されているように、横方向のみの視差を表現可能とする印刷物を生成するシステムの他、
○「山口、本田、大山:“リップマンホログラフィックステレオグラムを用いたホログラフィック3Dプリンタ”、第20回画像工学コンファレンス、1989年12月」
○「遠藤、山口、本田、大山:“ホログラフィック・3−Dプリンタの高密度記録”、第23回画像工学コンファレンス、1992年12月」
に記載されているように、縦横両方向の視差を表現可能とする印刷物を生成するシステムが挙げられる。
【0005】
このような視差画像を用いて印刷物を製造するシステムは、複数の静止画像を動画像のように表示することにより、専用の撮影装置によって異なる視点からの複数の画像を撮影することにより、又は、コンピュータグラフィックス(Computer Graphics;CG)によって異なる視点からの複数の画像を生成することにより、印刷物を製造することができる。
【0006】
一方、近年、いわゆるディジタルスチルカメラやディジタルビデオカメラレコーダといったディジタル画像を取り扱う機器が普及している。そして、これらの機器の普及にともない、例えばコンピュータ等の画像処理を行うことが可能な機器に対して、連続画像や横流し画像を画像データとして取り込み、これらの画像同士を繋ぎ合わせることにより、いわゆるパノラマ画像を生成することも行われている。
【0007】
このようなパノラマ画像を生成するためのソフトウェアとしては、例えば、
○“ソニー株式会社”が発売している“PictureGear Version4.0(商標)”及び“PictureGear Version5.0(商標)”
○“米国Live Picture Inc.”により開発されたものであり、“ライブピクチャージャパン株式会社”が発売している“Reality Studio(商標)”
○“米国Apple Computer Inc.”により開発されたものであり、“アップルコンピュータ株式会社”が発売している“QuickTime VR Authoring Studio(商標)”
○“三洋電機株式会社”が発売している“パノラマブティック・ライト(商標)”、“パノラマブティック・プロ(商標)”及び“タイリングブティック(商標)”
といったものが挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した印刷物を製造するシステムのように、視差画像列を撮影して得る際には、撮影装置における撮影画角、撮影視点と被写体との位置関係を示す撮影距離、撮影装置の移動距離及び撮影ピッチといった種々のパラメータが存在する。また、ホログラフィックステレオグラムを作製して印刷物として出力する際には、印刷装置においても、どの程度の視野角をもって露光記録するか、どの程度の露光ピッチで露光記録するかといった種々のパラメータを必要とする。
【0009】
ここで、撮影装置によって撮影されて得られた視差画像列を用いてホログラフィックステレオグラム等の印刷物を作製する場合には、撮影装置における各種パラメータと印刷装置における各種パラメータとの整合をとる必要があり、この整合がとれない場合には、正しい立体画像を得ることができない。
【0010】
また、視差画像列は、CG等によるコンピュータ画像として生成することもできる。このCG等によって生成された視差画像列を用いてホログラフィックステレオグラム等の印刷物を作製する場合にも、同様に、画像生成時における各種パラメータと印刷装置における各種パラメータとの整合をとることが、正しい立体画像を得るための必須条件となる。
【0011】
このような条件は、ホログラフィックステレオグラム等の印刷物に対して、背景として記録する画像についても同様である。このような背景画像としては、上述した連続画像や横流し画像同士を繋ぎ合わせることによって生成されるパノラマ画像等の2次元画像が考えられる。通常、連続画像や横流し画像を撮影する際には、カメラの上下動等の視線の移動方向に対する誤差や、カメラが一定速度でないことによる視線の移動量に対する誤差、さらには手ぶれといった精確な撮影を阻害する種々の要因を考慮して、例えば、図15(A)に示すように、被写体OBJに対して、視差方向である水平方向に移動するカメラHCMや、同図(B)に示すように、被写体OBJに対して、固定位置で水平方向に回転するカメラRCMといったように、専用カメラを用いる必要がある。
【0012】
しかしながら、連続画像や横流し画像における上述した各種パラメータの設定は、撮影及び/又はCG生成の際と、連続画像や横流し画像に基づいて生成したパノラマ画像の印刷の際とのそれぞれにおいて、個別に行われていたことから、処理が煩雑で時間を要し、また、パラメータを知らなければ正しい背景画像を得ることができず、印刷物を通して正しいパノラマ画像を観察することができないといった問題があった。
【0013】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、ホログラフィックステレオグラム等の印刷物に対して、パノラマ画像のようなサイズの大きい静止画像を背景画像として記録して観察可能とする背景画像生成装置及び背景画像生成方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明にかかる背景画像生成装置は、視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列に基づいて製造される印刷物に対して、背景として記録する画像を生成する背景画像生成装置であって、外部から読み込んだ撮影又は画像生成に必要となる時間的及び/空間的な情報である時空間パラメータに基づいて、撮影機器又は仮想的な撮影機器の視点を移動させて撮影を行い、複数の画像を生成する画像生成手段と、この画像生成手段によって生成された複数の画像に対して背景として記録するパノラマ画像への変換処理を施す画像変換手段と、この画像変換手段によって変換されて生成されたパノラマ画像に基づいて複数の視点変換画像を生成する視点変換手段とを備え、視点変換手段は、製造される印刷物から再生されるパノラマ画像の再生像が観察視点から所定の距離に定位するように、時空間パラメータに基づいて、複数の視点変換画像を生成することを特徴としている。
【0015】
このような本発明にかかる背景画像生成装置は、外部から読み込んだ所望の時空間パラメータに基づいて画像生成手段によって複数の画像を生成し、これらの複数の画像に基づいて画像変換手段によって背景として記録するパノラマ画像を生成し、このパノラマ画像が観察視点から所定の距離に定位するように時空間パラメータに基づいて視点変換手段によって複数の視点変換画像を生成する。
【0016】
また、上述した目的を達成する本発明にかかる背景画像生成方法は、視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列に基づいて製造される印刷物に対して、背景として記録する画像を生成する背景画像生成方法であって、外部から読み込んだ撮影又は画像生成に必要となる時間的及び/空間的な情報である時空間パラメータに基づいて、撮影機器又は仮想的な撮影機器の視点を移動させて撮影を行い、複数の画像を生成する画像生成工程と、この画像生成工程にて生成された複数の画像に対して背景として記録するパノラマ画像への変換処理を施す画像変換工程と、この画像変換工程にて変換されて生成されたパノラマ画像に基づいて複数の視点変換画像を生成する視点変換工程とを備え、視点変換工程では、製造される印刷物から再生されるパノラマ画像の再生像が観察視点から所定の距離に定位するように、時空間パラメータに基づいて、複数の視点変換画像が生成されることを特徴としている。
【0017】
このような本発明にかかる背景画像生成方法は、外部から読み込んだ所望の時空間パラメータに基づいて複数の画像を生成し、これらの複数の画像に基づいて背景として記録するパノラマ画像を生成し、このパノラマ画像が観察視点から所定の距離に定位するように時空間パラメータに基づいて複数の視点変換画像を生成する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0019】
この実施の形態は、2次元の静止画像を印刷物として提供する印刷物製造システムである。この印刷物製造システムは、レンチキュラ技術を利用した視差画像写真や、ホログラフィックステレオグラム等の視差画像印刷物を利用するものであって、視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列に基づいて露光記録することによって3次元画像として再生される露光記録画像の背景画像として、いわゆるパノラマ画像のようなサイズの大きい静止画像を、観察視点から所定の距離に定位するように記録することにより、印刷物でありながら、3次元画像はもとより、あたかもビューアソフトウェアのように、画像の大きさよりも物理的に小さい表示面から、当該画像の全情報を観察することができる印刷物を製造するものである。
【0020】
概念的には、例えば図1に示すように、観察者OBは、印刷物製造システムによって製造された印刷物Pを通して静止画像であるパノラマ画像PIの再生像を観察することになる。ここで、印刷物Pは、パノラマ画像PIの再生像が当該印刷物Pの表示面に対して奥の所定の距離に定位するように記録している。そのため、観察者OBは、パノラマ画像PIのうちの同図中破線部で囲まれた領域を印刷物Pを通して観察することができる。そして、観察者OBは、図2に示すように、Aの位置から印刷物Pを観察することにより、パノラマ画像PIのうちの同図中破線部で囲まれた領域PIを印刷物Pを通して観察することができ、Bの位置から印刷物Pを観察することにより、パノラマ画像PIのうちの同図中破線部で囲まれた領域PIを印刷物Pを通して観察することができる。したがって、観察者OBは、異なる観察視点から印刷物Pを観察することにより、パノラマ画像PIの大きさよりも物理的に小さい印刷物Pの表示面から、当該パノラマ画像PIの全情報を観察することができる。
【0021】
印刷物製造システムは、撮影機器によって被写体を撮影して得られた画像列及び/又はコンピュータグラフィックス(Computer Graphics;CG)によって生成された画像列に基づいて、3次元画像として再生される露光記録画像の背景画像としてのパノラマ画像を生成する際に、撮影及び/又は画像データの生成に必要となる時間的及び/又は空間的な情報である各種パラメータを、蓄積機器である蓄積サーバによって1元的に管理する、及び/又は、記録媒体に記録することで管理し、この時空間パラメータを用いて、パノラマ画像の再生像が観察視点から所定の距離に定位するように、後述する複数の視点変換画像の生成を行うものである。
【0022】
さて、このような印刷物Pを製造することができる印刷物製造システムについて説明する。なお、以下では、印刷物製造システムは、ホログラフィックステレオグラム画像が露光記録されたホログラフィックステレオグラムを印刷物Pとして製造するものとして説明する。
【0023】
図3に示すように、印刷物製造システムは、蓄積サーバ100に蓄積された時空間パラメータTSP又は記録媒体MDに記録された時空間パラメータTSPを用いて印刷物製造装置1によって印刷物Pを製造するものである。
【0024】
印刷物製造装置1は、画像処理を行う画像処理用コンピュータ10と、この画像処理用コンピュータ10によって生成された複数の視点変換画像からなる視点変換画像列PXIに基づいて印刷物Pを製造する印刷部60とを備える。
【0025】
画像処理用コンピュータ10は、複数の画像からなる画像列Iを生成する画像生成手段である画像生成部20と、この画像生成部20によって生成された複数の画像からなる画像列Iに対してパノラマ画像への変換処理を施す画像変換手段である画像変換部30と、この画像変換部30によって変換されて生成されたパノラマ画像PIに基づいて複数の視点変換画像からなる視点変換画像列PXIを生成する視点変換手段である画像処理部40と、印刷部60を制御する印刷制御部50とを有する。
【0026】
画像生成部20は、例えば、図示しないディジタルスチルカメラによって連続画像を撮影したり、いわゆるビデオカメラレコーダによって横流し画像を撮影するといったように、少なくとも2枚以上の複数の画像からなる画像列Iを生成する。また、画像生成部20は、連続画像や横流し画像を仮想的な撮影機器を想定したCGによって生成することもできる。このとき、画像生成部20は、例えば、USB(Universal Serial Bus)(商標)、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)によって承認されたIEEE Std. 1394-1995 IEEE Standard for a High Performance serial Bus規格、SCSI(Small Computer System Interface)又はRS−232C等のインターフェース、並びに、イーサネット(登録商標)や電話回線を含むネットワークインターフェース等を介して接続された蓄積サーバ100に蓄積されている各種時空間パラメータの中から、図示しない制御部の制御の下に、撮影に必要な時空間パラメータTSPを読み出し、この時空間パラメータTSPに基づいて、撮影又はCGによる画像生成を行う。
【0027】
ここで、時空間パラメータTSPとしては、当該画像が撮影又は生成されたときの被写体距離、焦点面での解像度及び/又は焦点距離等の視野角(画角)情報、撮影に用いたカメラ等の機種名情報、撮影時間、移動距離、及び/又は、撮影ピッチ等が挙げられ、撮影条件を示す情報から構成される。
【0028】
画像生成部20は、この時空間パラメータTSPに示された条件に基づいて、図示しない制御部の制御の下に、視点を移動させて撮影又は画像生成を行い、複数の画像からなる画像列Iを生成する。
【0029】
また、画像生成部20は、例えば、いわゆるフレキシブルディスクやハードディスク等の磁気記録媒体FD、メモリスティック(商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)又はスマートメディア(商標)等の半導体記録媒体MM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc - Recordable)又はDVD(Digital Versatile Disc)等の光記録媒体、MO(Magneto Optical)等の光磁気記録媒体ODといった記録媒体であり、各種時空間パラメータが記録されている記録媒体MDの配布を受け、この記録媒体MDを装着して記録されている各種時空間パラメータの中から、図示しない制御部の制御の下に、撮影又は画像生成に必要な時空間パラメータTSPを読み出し、この時空間パラメータTSPに基づいて、撮影又は画像生成を行うこともできる。
【0030】
画像生成部20は、撮影又は画像生成に用いた時空間パラメータTSPを、例えば、画像ファイルフォーマット規格Exif(Exif Version2.1、ディジタルスチルカメラ用画像ファイルフォーマット規格(Exif)Version2.1、日本電子工業振興協会、1998)による記録形式に準拠して、生成した画像列Iを構成する各画像に対して記録する。この時空間パラメータTSPは、どの程度の視野角をもって露光記録するか、どの程度の露光ピッチで露光記録するかといった、印刷物Pを製造する際に必要な時空間パラメータとして画像処理部40にて用いられる。
【0031】
このような画像生成部20によって生成された複数の画像からなる画像列Iは、画像変換部30に供給される。
【0032】
画像変換部30は、画像列Iを構成する複数の画像を繋ぎ合わせることにより、パノラマ画像PIへと変換する。この際、画像変換部30は、既存の任意の方法を用いてパノラマ画像PIを生成する。例えば、画像変換部30は、画像列Iを構成する各画像の空間的相関を求めることにより、並進、回転、拡大、縮小等の幾何的な位置関係を求め、得られた幾何的な位置関係に基づいて、並進、回転、拡大、縮小等の空間的処理を加えた上で、重ね合わせ及び繋ぎ合わせを行う。また、画像変換部30は、各画像の重ね合わせ及び繋ぎ合わせを行う際には、各画像の空間的相関に応じて、重ね合わせる領域の決定や各画像の重ね合わせの度合いを調整することにより、継ぎ目が少ない又は見えにくいパノラマ画像PIを生成することができる。
【0033】
なお、印刷物製造装置1は、画像列Iを構成する各画像に上述した時空間パラメータTSPとしての視野角情報が記録されている場合には、これらの視野角情報と各画像の幾何的な位置関係とに基づいて、合成されたパノラマ画像PIの視野角情報を得ることができる。また、印刷物製造装置1は、視野角情報の代わりに上述した機種名情報が画像列Iを構成する各画像に記録されている場合には、この機種名情報に基づいて、各画像の視野角を求めることもできる。これらの視野角情報は、後述する画像処理部40におけるマッピング変換処理に用いられる。
【0034】
また、画像変換部30は、パノラマ画像PIを生成する際に、空間的形状が平面、円筒面又は球面といったように、パノラマ画像PIの空間的形状を任意に定めることができる。例えば、魚眼レンズは、球面に投影されるべきパノラマ画像を平面に投影して表示するものであるが、画像変換部30は、この魚眼レンズを通して観察されるパノラマ画像と同様に、パノラマ画像PIの空間的形状を算出し、生成することができる。画像変換部30は、パノラマ画像PIがどのような空間的形状に投影されているかを示す投影方法情報を、生成したパノラマ画像PIに付随的に記録することができる。この投影方法情報は、後述する画像処理部40におけるマッピング変換処理に用いられる。
【0035】
このような画像変換部30によって生成されたパノラマ画像PIは、画像処理部40に供給される。
【0036】
画像処理部40は、最終的にホログラフィックステレオグラム画像として再生されるパノラマ画像PIの再生像を所定の距離に定位させるためのマッピング変換処理(視点変換処理)を施す。ここで、マッピング変換処理は、印刷物Pを製造した際に、ホログラフィックステレオグラム画像として再生されるパノラマ画像PIの再生像が観察視点から所定の距離に定位するように再構成し、視点を変換した視点変換画像を生成する処理である。このマッピング変換処理においては、最終的に製造された印刷物Pにおいて再生されるパノラマ画像PIの再生像をどの距離に定位させるかを示す距離情報が、予め定められるべきパラメータの1つとなる。画像処理部40は、パノラマ画像PIの視野角情報を把握している場合には、この視野角情報に関連付けて、再生像を定位させるべき距離を算出することができる。また、画像処理部40は、パノラマ画像PIの投影方法情報を把握している場合には、この投影方法情報を利用して、視点変換画像列PXIを生成することができる。画像処理部40によって生成された視点変換画像列PXIを構成する複数の視点変換画像は、それぞれ、ホログラフィックステレオグラムとして露光記録する際に後述する透過型液晶表示器に順次表示される表示要素単位である要素ホログラム画像として印刷部60に供給される。なお、マッピング変換処理については、後に詳述するものとする。
【0037】
印刷制御部50は、印刷物製造装置1の各部を統括的に制御するものであり、特に、印刷部60の動作制御を行う。
【0038】
印刷部60は、印刷制御部50の制御のもとに、要素ホログラム画像となる複数の視点変換画像からなる視点変換画像列PXIに基づいて印刷物Pを製造する。具体的には、印刷部60は、ホログラフィックステレオグラムを作製するための所定の光学系を有し、視点変換画像列PXIを構成する複数の視点変換画像を要素ホログラム画像としてホログラム用記録媒体に露光記録することによってホログラフィックステレオグラムを作製し、このホログラフィックステレオグラムに対して所定の定着処理を施すことにより、印刷物Pを製造する。なお、印刷部60の構成については、後に詳述するものとする。
【0039】
このような印刷物製造装置1は、複数の画像からなる画像列Iに基づいてパノラマ画像PIを生成し、このパノラマ画像PIの再生像が観察視点から所定の距離に定位するように所定のマッピング変換処理を施し、得られた視点変換画像列PXIを構成する各視点変換画像を要素ホログラム画像としてホログラム用記録媒体に露光記録することにより、パノラマ画像PIの大きさよりも物理的に小さい表示面を有するホログラフィックステレオグラムからなる印刷物Pを製造することができる。したがって、印刷物製造装置1は、先に図2に示したように、観察者OBが異なる観察視点から印刷物Pを観察することにより、パノラマ画像PIの全情報を観察することができる。
【0040】
なお、印刷物製造装置1においては、ディジタル画像を用いて処理を行う場合には、画像生成部20、画像変換部30、画像処理部40及び印刷部制御部50をハードウェアとして構成するのみならず、画像処理用コンピュータ10によって動作可能な画像処理用のソフトウェアとして実現することもできる。
【0041】
以下、上述した印刷部60の構成について図4乃至図7を用いて詳細に説明する。ここではまず、印刷部60の構成の説明に先だって、ホログラム用記録媒体に対する要素ホログラムの露光記録原理について説明する。
【0042】
図4に示すように、ホログラム用記録媒体110は、例えば長尺状のベースフィルム111の上に光重合型フォトポリマからなるフォトポリマ層112が形成されるとともに、このフォトポリマ層112の上に、カバーフィルム113が被着形成されたいわゆるフィルム塗布型記録媒体である。
【0043】
このようなホログラム用記録媒体110は、図5(A)に示すように、フォトポリマ層112を構成する光重合型フォトポリマが、初期状態においてはマトリクスポリマ中にモノマMが均一に分散している状態にある。光重合型フォトポリマは、10mJ/cm乃至400mJ/cmのパワーを有するレーザ光LAが照射されることにより、同図(B)に示すように、露光部においてマトリクスポリマ中に均一に分散していたモノマMが重合してポリマ化した状態となる。
【0044】
光重合型フォトポリマは、ポリマ化するにつれて、モノマMが周囲から移動することによるモノマMの濃度の不均一さから、露光部と未露光部とで屈折率の変調が生じる。光重合型フォトポリマは、この後、同図(C)に示すように、1000mJ/cm程度のパワーの紫外線又は可視光LBが全面に照射されることにより、マトリクスポリマ中においてモノマMの重合が完了する。ホログラム用記録媒体110は、このようにフォトポリマ層112を構成する光重合型フォトポリマが、入射されたレーザ光LAに応じて屈折率が変化することから、物体光と参照光との干渉によって生じる干渉縞を屈折率の変化として露光記録する。
【0045】
印刷部60は、ホログラム用記録媒体110として、このような光重合型フォトポリマによってフォトポリマ層112を構成したフィルム塗布型記録媒体を用いることにより、露光後に、ホログラム用記録媒体110に特別な現像処理を施す工程が不要とされる。したがって、印刷部60は、現像装置等が不要とされることによってその構成を簡易化することができるとともに、ホログラフィックステレオグラムを迅速に製造することができる。
【0046】
さて、このようなホログラム用記録媒体110に対してホログラフィックステレオグラム画像を露光記録してホログラフィックステレオグラムを作製し、印刷物Pを製造する印刷部60は、図6(A)に示すように、ホログラフィックステレオグラムを作製するための光学系70を有する。印刷部60においては、図示しないが、光学系70を構成する各部材が支持基板(光学定盤)に配設支持されるとともに、この支持基板をダンパを介して装置筐体に支持されている。光学系70は、入射光学系70A、物体光学系70B及び参照光学系70Cを有する。なお、印刷部60は、印刷物Pとしてのホログラフィックステレオグラムを作製するために、感光材であるホログラム用記録媒体1を用いることから、装置筐体は、少なくとも光学系70の遮光性を保持した構造となっている。
【0047】
入射光学系70Aは、所定の波長のレーザ光L1を出射するレーザ光源71と、このレーザ光源71からのレーザ光L1の光軸上に配されてレーザ光L1を後段へ入射させる又は遮断するシャッタ機構72と、レーザ光L1を物体光L2と参照光L3とに分割するハーフミラー73とを有する。
【0048】
レーザ光源71は、例えば単一波長で且つ干渉性のよいレーザ光L1を出射する半導体励起YAGレーザ装置、水冷アルゴンイオンレーザ装置又は水冷クリプトンレーザ装置等のレーザ装置から構成される。
【0049】
シャッタ機構72は、視点変換画像列PXIを構成する要素ホログラム画像となる視点変換画像の出力タイミングに対応して上述した印刷制御部50から出力された制御信号によって開閉動作され、レーザ光L1を後段の光学系へと入射させる、又は、レーザ光L1の後段の光学系への入射を遮断する。
【0050】
ハーフミラー73は、入射されたレーザ光L1を透過光と反射光とに分割する。レーザ光L1は、透過光が上述した物体光L2として用いられる一方、反射光が参照光L3として用いられる。これらの物体光L2と参照光L3とは、それぞれ後段に設けられた物体光学系70B又は参照光学系70Cに入射される。
【0051】
なお、入射光学系70Aには、図示しないが、レーザ光L1の進行方向を適宜変化させ、物体光L2と参照光L3との光路長を同一にすること等を目的としてミラー等を設けてもよい。また、シャッタ機構72は、例えば、シャッタ片を機械的に駆動するように構成したものや、音響光学変調器(Acousto-Optic Modulation;AOM)を用いた電子シャッタによって構成したものであってもよい。すなわち、シャッタ機構72は、レーザ光L1を遮蔽及び透過可能とする開閉自在なものであればよい。
【0052】
物体光学系70Bは、同図(A)及び同図(B)に示すように、ミラー74、スペーシャルフィルタ75、コリメータレンズ76、投影レンズ77、シリンドリカルレンズ78及びマスク79等の光学部品を有し、これらの各光学部品を光軸に沿ってその入力側から順次配列させている。
【0053】
ミラー74は、ハーフミラー73を透過した物体光L2を反射する。このミラー74によって反射された物体光L2は、スペーシャルフィルタ75へと入射される。
【0054】
スペーシャルフィルタ75は、例えば凸レンズとピンホールとを組み合わせて構成されており、ミラー74によって反射された物体光L2を後述する透過型液晶表示器80の表示面幅に対応して等方的に拡大させる。
【0055】
コリメータレンズ76は、スペーシャルフィルタ75によって拡大された物体光L2を、平行光化して透過型液晶表示器80へと導光する。
【0056】
投影レンズ77は、物体光L2を若干拡散させ、シリンドリカルレンズ78へと投影する。この投影レンズ77は、物体光L2を若干拡散させることにより、製造されるホログラフィックステレオグラムの画質の向上に寄与するものである。
【0057】
シリンドリカルレンズ78は、平行光化された物体光L2を横方向に対して集光する。
【0058】
マスク79は、短冊状の開口部を有しており、シリンドリカルレンズ78によって集光された物体光L2のうち、開口部を通過したものを、ホログラム用記録媒体110へと入射させる。
【0059】
また、物体光学系70Bには、コリメータレンズ76と投影レンズ77との間に位置して透過型液晶表示器80が配設されている。透過型液晶表示器80には、上述した画像処理部40から供給された視点変換画像列PXIに基づいて、視点変換画像が要素ホログラム画像として順次表示される。なお、印刷部60は、画像処理部40からの視点変換画像列PXIの出力タイミングに対応して上述した印刷制御部50から出力される制御信号が後述するホログラム用記録媒体110の記録媒体送り機構84に供給され、その動作制御が行われることにより、ホログラム用記録媒体110の送り動作が制御される。
【0060】
このような物体光学系70Bにおいては、入射光学系70Aから分割されて入射される細いビーム状である物体光L2が、スペーシャルフィルタ75によって拡大されるとともに、コリメータレンズ76に入射することで平行光とされる。さらに、物体光学系70Bにおいては、コリメータレンズ76を介して透過型液晶表示器80に入射された物体光L2が、この透過型液晶表示器80に表示された要素ホログラム画像に応じて画像変調されるとともに、投影レンズ77を介してシリンドリカルレンズ78へと入射される。そして、物体光学系70Bは、シャッタ機構72が開放動作されている間、画像変調された物体光L2をマスク79の開口部を介してホログラム用記録媒体110に入射させ、要素ホログラム画像に対応してこれを露光記録する。
【0061】
参照光学系70Cは、スペーシャルフィルタ81、コリメータレンズ82及びミラー83を有し、これらの各光学部品を光軸に沿ってその入力側から順次配列させている。
【0062】
スペーシャルフィルタ81は、上述した物体光学系70Bにおけるスペーシャルフィルタ75とは異なり、例えばシリンドリカルレンズとスリットとが組み合わされて構成され、ハーフミラー73によって反射分割された参照光L3を所定幅、具体的には、透過型液晶表示器80の表示面幅に対応して1次元方向に拡大させる。
【0063】
コリメータレンズ82は、スペーシャルフィルタ81によって拡大された参照光L3を平行光化する。
【0064】
ミラー83は、参照光L3を反射させてホログラム用記録媒体110の後方へと導光して入射させる。
【0065】
このような光学系70は、ハーフミラー73によって分割された物体光L2が通過する光学系である物体光学系70Bと、参照光L3が通過する光学系である参照光学系70Cとの光路長がほぼ同一に構成されている。したがって、光学系70は、物体光L2と参照光L3との干渉性の向上が図られて、より鮮明な再生像が得られるホログラフィックステレオグラムを製造することができる。
【0066】
さらに、印刷部60は、ホログラム用記録媒体110を図6(B)中矢印aで示す方向へと1要素ホログラム分だけ間欠送りする記録媒体送り機構84を備え、この記録媒体送り機構84によってホログラム用記録媒体110を図7に示す記録媒体走行系に沿って走行させる。ここで、ホログラム用記録媒体110は、同図に示すように、長尺状の感光フィルムからなり、例えば全体が遮光状態に保持されたフィルムカートリッジ91の内部に回転自在に備えられた供給ロール91aに巻回されている。ホログラム用記録媒体110は、このフィルムカートリッジ91が印刷部60に装填されると、印刷部60の内部に繰り出され、記録媒体送り機構84によって記録媒体走行系を走行駆動する。
【0067】
記録媒体走行系は、図7に示すように、上述した供給ロール91aと、記録媒体送り機構84と、ヒートローラ93と、一対の排出ローラ94a、94bと、カッタ95等によって略S字状を呈して構成される。記録媒体走行系には、記録媒体送り機構84とヒートローラ93との間に位置して、紫外線ランプ92が配設されている。
【0068】
記録媒体送り機構84は、フィルムカートリッジ91から繰り出されたホログラム用記録媒体110を保持して走行させる駆動ローラ96及びこの駆動ローラ96に添動して回転するピンチローラ97と、駆動ローラ96の駆動源を構成する図示しないステッピングモータ等によって構成されている。記録媒体送り機構84は、上述した印刷制御部50から供給される制御信号に基づいて、駆動ローラ96がステッピングモータによって間欠的に回転駆動されることにより、駆動ローラ96とピンチローラ97とで挟み込まれたホログラム用記録媒体110を間欠的に走行駆動する。
【0069】
紫外線ランプ92は、上述したように駆動ローラ96とヒートローラ93との間の記録媒体走行系に沿って配置されている。紫外線ランプ92は、物体光L2と参照光L3との干渉縞によるホログラフィックステレオグラムが露光記録されたホログラム用記録媒体110に対して、1000mJ/cm 程度のパワーの紫外線LBを照射することにより、マトリクスポリマ中においてモノマMの重合を完了させる。
【0070】
ヒートローラ93は、その外周部にホログラム用記録媒体110を約半周の巻付角を以って掛け合わせて走行させる。また、ヒートローラ93は、内部にヒータ93aが備えらており、約120℃程度の温度に保持されることによってホログラム用記録媒体110を加熱してそのフォトポリマ層112の屈折率変調度を増加させる。
【0071】
排出ローラ94a及び94bは、上述した印刷制御部50から供給される制御信号に基づいて駆動されるステッピングモータによって駆動ローラ96と同期して間欠駆動される。排出ローラ94a及び94bは、ホログラム用記録媒体110を、1要素ホログラム画像分の露光記録終了毎に、当該1要素ホログラムに対応して間欠的に送り出す。したがって、ホログラム用記録媒体110は、これら排出ローラ94a及び94bと上述した記録媒体送り機構84とにより、撓むことなくヒートローラ93の外周部に密着した状態で走行される。
【0072】
カッタ95は、上述した印刷制御部50から供給される制御信号に基づいて駆動される図示しない駆動機構によって駆動され、走行するホログラム用記録媒体110を一定長さ、すなわち、ホログラフィックステレオグラム画像毎に切断する。
【0073】
このような光学系70及び記録媒体走行系を有する印刷部60は、1要素ホログラム画像分の露光記録終了毎に、印刷制御部50から1要素ホログラムに対応した制御信号が記録媒体送り機構84に対して供給されることにより、物体光学系70Bと参照光学系70Cとの光軸がそれぞれホログラム用記録媒体110の表裏面に対して直交するように、ホログラム用記録媒体110を1要素ホログラムに対応した量だけ走行路に沿って走行駆動させ、供給ロール91aと駆動ローラ96との間に未露光部位を対応させて停止させる。なお、印刷部60は、ホログラム用記録媒体110の走行動作に伴って当該ホログラム用記録媒体110に生じた振動が速やかに停止されるように構成される。
【0074】
印刷部60は、この状態でシャッタ機構72が開放動作されてホログラム用記録媒体110に対してその表裏面から画像変調された物体光L2と参照光L3とを入射させ、要素ホログラム画像に対応した干渉縞を露光記録する。印刷部60は、1要素画像の露光記録が終了すると印刷制御部50から記録媒体送り機構84に対して制御信号が供給され、ホログラム用記録媒体110を速やかに所定量だけ走行駆動させ停止させる。
【0075】
さらに、印刷部60は、記録媒体走行系における紫外線ランプ92によるホログラム用記録媒体110に対する紫外線の照射処理と、ヒートローラ93によるホログラム用記録媒体110に対する所定温度での加熱処理とからなる定着処理を行い、ホログラム用記録媒体110に対して露光記録されたホログラフィックステレオグラム画像を定着させる。印刷部60は、定着処理が施されたホログラム用記録媒体110を、カッタ95によってホログラフィックステレオグラム画像毎に所定の大きさに順次切り抜き、必要に応じて、台紙等を貼付して、1枚のホログラフィックステレオグラムからなる印刷物Pとして外部に排出する。
【0076】
印刷部60は、以下順次この動作を行うことにより、ホログラフィックステレオグラムを作製し、印刷物Pを製造する。
【0077】
さて、以下では、このような印刷部60における透過型液晶表示器80に表示される要素ホログラム画像としての視点変換画像列PXIを生成する上述した画像処理部40におけるマッピング変換処理(視点変換処理)について詳細に説明する。
【0078】
印刷物製造装置1においては、上述したように、時空間パラメータTSPに基づいて、画像処理部40によってパノラマ画像PIに対してマッピング変換処理を施し、印刷部60によってホログラム用記録媒体110に対して要素ホログラム画像として露光記録すべき複数の視点変換画像からなる視点変換画像列PXIを生成する。印刷物製造装置1においては、マッピング変換処理を行うことにより、図8に概略を示すように、観察者OBによる観察視点から所定の距離eだけ離隔された印刷物Pの表示面、すなわち、ホログラム面SFから、さらに所定の距離fだけ離隔された位置にパノラマ画像PIがホログラフィックステレオグラム画像として再生される印刷物Pを製造することができる。このマッピング変換処理についての基本的な原理については、文字列情報や画像情報等の2次元画像情報を、ホログラフィックステレオグラム画像と合成してホログラム用記録媒体の任意の深さ位置に露光記録するものとして、本件出願人が先に出願している特開平11−109839号公報に記載されている。まず、この基本原理について、図9乃至図12を用いて簡単に説明する。
【0079】
ホログラフィックステレオグラムは、印刷部60における光学系70と同様の光学系によって作製することができ、上述した透過型液晶表示器80に相当する表示手段を透過した物体光は、図9に示すように、上述したシリンドリカルレンズ78に相当する光学部品OPによって横方向に対して集光され、ホログラム用記録媒体に入射される。
【0080】
ここで、表示手段を透過した物体光によって露光記録される要素ホログラム画像に対応する画像を投影画像PJと称し、物体光の集光点が属する表示面をホログラム面SFと称する。また、画像が露光記録されるホログラム面SFからzだけ離隔された深さ位置の面をスクリーン面SCと称する。このスクリーン面SCは、仮想面であり、同図中斜線部で示す領域に画像が投影されることを示すものである。このスクリーン面SC上に投影される画像を仮想投影像VPと称する。この仮想投影像VPは、所定の深さ位置z[mm]に実際に露光記録される画像に対応するものである。
【0081】
さらに、投影画像PJにおける横方向(視差方向)の長さをYs[mm]とし、縦方向(非視差方向)の長さをXs[mm]とし、横方向の画素数をYsp[pixel]とし、縦方向の画素数をXsp[pixel]とする。また、仮想投影像VPにおける横方向(視差方向)の長さをYh[mm]とし、縦方向(非視差方向)の長さをXh[mm]とし、横方向の画素数をYhp[pixel]とし、縦方向の画素数をXhp[pixel]とする。なお、仮想投影像VPにおける縦方向の長さXh[mm]は、投影画像PJにおける縦方向の長さXs[mm]と等しく、これに伴い、仮想投影像VPにおける縦方向の画素数Xhp[pixel]は、投影画像PJにおける縦方向の画素数Xsp[pixel]と等しい。また、仮想投影像VPにおける横方向の画素数Yhp[pixel]については、投影画像PJにおける縦方向の画素数Xsp[pixel]に対する仮想投影像VPの縦横比にすることが望ましい。すなわち、仮想投影像VPにおける横方向の画素数Yhp[pixel]については、次式(1)に示すように、
Yhp=Xsp×(Yh/Xh) ・・・(1)
とするのが望ましい。
【0082】
また、投影画像PJを集光する光学部品OPは、焦点距離をf[mm]とし、集光角をθ[degree]とすると、次式(2)に示すように、
θ=tan−1(Ys/f) ・・・(2)
の関係を満たすものとなる。さらに、観察者OBによる観察視点からホログラム面SFまでの距離をe[mm]とする。
【0083】
さて、このような条件のもとに、ホログラム面SFには、図10(A)に示すように、横方向のあるポイントPPからスクリーン面SCを見込む領域に仮想投影像VPが投影される。したがって、スクリーン面SCには、この仮想投影像VPにおける横方向の画素数Yhp[pixel]のうち、(Yhp×Yi/Yh)[pixel]の画素を抜き出したものが投影されればよい。ただし、Yiは、次式(3)に示すように、
Yi=2×z×tan(θ/2) ・・・(3)
である。この原理から明らかなように、マッピング変換処理においては、画像をホログラム用記録媒体の所定の深さ位置z[mm]に露光記録する場合には、観察視点からホログラム面SFまでの距離e[mm]に制限されることはない。
【0084】
一方、同図(B)に示すように、画像をホログラム面SFから所定の深さ位置z[mm]に露光記録することから、投影画像PJは、ホログラム面SF上において縦方向についてe/(e+z)の倍率で縮小されなければならない。投影画像PJは、ホログラム面SF上での縦方向の長さ(Xs×e/(e+z))[mm]が、スクリーン面SCから拡大又は縮小されずにそのまま露光記録される。したがって、スクリーン面SCには、この仮想投影像VPにおける縦方向の画素数Xhp[pixel]のうち、(Xhp×e/(e+z))[pixel]の画素を抜き出したものが投影されればよい。
【0085】
さらに、マッピング変換処理においては、ホログラム面SF上の移動ピッチdy[mm]とスクリーン面SCにおける切出範囲の中心位置との関係を考慮する必要がある。この関係は、表示手段に表示するための要素ホログラム画像に対応する画像を生成するにあたって、その原画像に対して(Yhp×dy/Yh)[pixel]の移動条件を与えればよい。
【0086】
このようなマッピング変換処理が施されて視点が変換された1枚の要素ホログラム画像に対応する画像と再生像との関係をまとめると、図11に示すようになる。マッピング変換処理が施された画像が表示された上述した透過型液晶表示器80に相当する表示手段を透過した物体光を用いて、ホログラム用記録媒体の深さ位置z[mm]に露光記録された投影画像PJにおける横方向(視差方向)の長さをYr[mm]とし、縦方向(非視差方向)の長さをXr[mm]とし、横方向の画素数をYrp[pixel]とし、縦方向の画素数をXrp[pixel]とする。なお、投影画像PJにおける縦方向の解像度Mr[pixel/mm]は、次式(4)に示すように、
Mr=Xrs/Xr[pixel/mm] ・・・(4)
で表される。
【0087】
このとき、この投影画像PJによって露光記録された要素ホログラムについて再生された再生像EPLが、観察者OBによる観察視点から仮想的に所定の距離D[mm]だけ奥に離隔された位置に定位するものとし、観察者OBによる観察視点からホログラム面SFまでの距離をe[mm]とすると、ホログラム面SFから再生像EPLまでの仮想的な距離は、距離Dと距離eとの差分であるk[mm]となる。
【0088】
この場合、再生像EPLの大きさは、横方向(視差方向)の長さをYt[mm]とし、縦方向(非視差方向)の長さをXt[mm]とすると、それぞれ、次式(5)及び次式(6)に示すように、
Yt=(Yr/z)×k=2×tan(θ/2)×k ・・・(5)
Xt=(Xr/e)×D=(Xr/e)×(e+k) ・・・(6)
となる。また、視点が変換された1枚の要素ホログラム画像に対応する画像に対する再生像EPLにおける縦方向の解像度Mt[pixel/mm]は、次式(7)に示すように、
Mt=Mr×(Xr/Xt)=Mr×(e/D) ・・・(7)
で表される。
【0089】
さらに、最終的に作製されるホログラフィックステレオグラムの大きさに対する再生像の関係をまとめると、図12に示すようになる。
【0090】
作製されたホログラフィックステレオグラム全体から再生される再生像PLの大きさは、その両端に位置する要素ホログラムについての再生像EPLの間隔で決定される。すなわち、ホログラフィックステレオグラムにおける横方向の長さをYu[mm]とし、縦方向の長さをXu[mm]とすると、両端に位置する要素ホログラムの間隔がYu[mm]である。そして、図11に示したように、これらの要素ホログラムについて再生される再生像EPLにおける横方向(視差方向)の長さがYt[mm]であり、縦方向(非視差方向)の長さがXt[mm]であることから、再生像PLの大きさは、横方向(視差方向)の長さをYv[mm]とし、縦方向(非視差方向)の長さをXv[mm]とすると、それぞれ、次式(8)及び次式(9)に示すように、
Yv=Yu+Yt=Yu+(Yr/z)×k ・・・(8)
Xv=Xt=(Xr/e)×D=(Xr/e)×(e+k) ・・・(9)
となる。なお、視点が変換された1枚の要素ホログラム画像に対応する画像に対する再生像PLにおける縦方向の解像度Mv[pixel/mm]も変わらず、次式(10)に示すように、
Mv=Mt=Mr×(Xr/Xt)=Mr×(e/D) ・・・(10)
で表される。ここで、ホログラフィックステレオグラムにおける縦方向が非視差方向であって、物体光によって入射される投影画像PJが縦方向については等倍で要素ホログラムとして露光記録されることから、投影画像PJとホログラフィックステレオグラムとの大きさの関係においては、Xr=Xuとなる。
【0091】
さて、印刷物製造装置1においては、上述した画像変換部30によってパノラマ画像PIを生成する一方、上述した画像処理部40により、このような関係を有する原理を応用し、ホログラフィックステレオグラム画像として再生されるパノラマ画像PIの再生像が観察視点から所定の距離に定位するように、マッピング変換処理を行う。このとき、画像処理部40は、以下に示す3つの方法のいずれかを用いて、パノラマ画像PIの再生像を定位させる観察視点からの所定の距離Dを決定する。ここでは、図13に示すように、上述した画像生成部20によって生成された6枚の画像I,I,I,I,I,Iからなる画像列Iから生成したパノラマ画像PIに対して、マッピング変換処理を行う場合について説明する。
【0092】
ここで、画像列Iを構成する各画像I,I,I,I,I,Iは、それぞれ、画像生成部20によって水平画角(視野角)が40[degree]且つ垂直画角(視野角)が30[degree]で撮影され、(横方向×縦方向)の画素数が(1280×960)[pixel]であるものとする。この場合、画像変換部30は、(横方向×縦方向)の画素数が(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIを生成するものとすると、このパノラマ画像PIは、水平画角が90[degree]且つ垂直画角が50.625[degree]相当の画像となる。
【0093】
画像処理部40は、このようなパノラマ画像PIに対して、以下の方法を用いて、パノラマ画像PIの再生像を定位させる観察視点からの所定の距離Dを決定する。
【0094】
まず、第1の方法は、パノラマ画像PIの再生像における空間解像度を設定することによるものである。すなわち、第1の方法は、図14(A)に示すように、想定される観察視点から印刷物Pにおけるホログラム面SFまでの距離をe[mm]としたときに、観察視点から距離D[mm]の位置にパノラマ画像PIの再生像を解像度Mv[pixel/mm]で定位させるものである。これについて、数値を与えて具体的に説明する。
【0095】
上述した(横方向×縦方向)の画素数が(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIを、(横方向Yu×縦方向Xu)の長さが(40×30)[mm]のホログラフィックステレオグラムによって表示するものとし、想定される観察視点から印刷物Pにおけるホログラム面SFまでの距離e[mm]を50[mm]としたとき、観察視点から距離D=60[mm]の位置にパノラマ画像PIの再生像を解像度Mv=45[pixel/mm]で定位させるものとする。なお、パノラマ画像PIに対してマッピング変換処理を施して視点が変換された視点変換画像列PXIを構成する複数の視点変換画像による投影画像PJは、画角θ=90[degree]で露光記録されるものとする。
【0096】
この場合、印刷しようとするパノラマ画像PIの大きさは、観察視点から距離D=60[mm]の位置において、(横方向×縦方向)の長さが(64×36)[mm]となる。
【0097】
一方、想定される観察視点から印刷物Pにおけるホログラム面SFまでの距離e[mm]を50[mm]としたとき、(横方向Yu×縦方向Xu)の長さが(40×30)[mm]のホログラフィックステレオグラムによって観察視点から距離D=60[mm]の位置に表示可能な画像領域は、(横方向Yv×縦方向Xv)の長さが(60×36)[mm]となる。すなわち、このホログラフィックステレオグラムによって表示可能な画像領域は、(横方向×縦方向)の画素数が(2700×1620)[pixel]となる。
【0098】
したがって、画像処理部40は、上述した(横方向×縦方向)の画素数が(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIにおける周囲領域を切り落とし、同図中破線で囲まれた領域で示すように、(横方向×縦方向)の画素数が(2700×1620)[pixel]であるパノラマ画像PI’を切り出し、このパノラマ画像PI’の全領域をマッピング変換処理に用いることにより、観察視点から距離D[mm]の位置にパノラマ画像PI’の再生像を定位させることができる。画像処理部40は、この第1の方法を用いた場合には、再生像を定位させる位置に着目するならば、ホログラフィックステレオグラムの大きさやパノラマ画像PIの画素数には関係なく、パノラマ画像PIの空間的な大きさに関連付けて再生像を定位させることができる。
【0099】
つぎに、第2の方法は、パノラマ画像PIの画素数に着目して、図14(B)に示すように、ホログラフィックステレオグラムからなる印刷物Pを通してパノラマ画像PIの再生像の全てが観察できるように設定することによるものである。これについて、数値を与えて具体的に説明する。
【0100】
上述した(横方向×縦方向)の画素数が(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIを、(横方向Yu×縦方向Xu)の長さが(40×30)[mm]のホログラフィックステレオグラムによって表示するものとし、想定される観察視点から印刷物Pにおけるホログラム面SFまでの距離e[mm]を40[mm]とする。なお、パノラマ画像PIに対してマッピング変換処理を施して視点が変換された視点変換画像列PXIを構成する複数の視点変換画像による投影画像PJは、画角θ=90[degree]で露光記録されるものとする。
【0101】
この場合、ホログラフィックステレオグラム全体から再生される再生像の大きさは、横方向の(視差方向)長さYv[mm]及び縦方向(非視差方向)の長さXv[mm]が、それぞれ、次式(11)及び次式(12)に示すように、
Yv=Yu+Yt=Yu+(Yr/z)×k=40+2×k ・・・(15)
Xv=(30/40)×(40+k) ・・・(12)
となる。
【0102】
この条件のもとに、ホログラフィックステレオグラムからなる印刷物Pを通してパノラマ画像PIの再生像の全てが観察できるように、すなわち、画素数が(横方向×縦方向)=(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIと、(横方向×縦方向)=(Yv×Xv)[mm]で表されるホログラフィックステレオグラム全体から再生される再生像の大きさとが一致するように、ホログラム面SFから再生像までの仮想的な距離k[mm]を求めると、20[mm]となる。
【0103】
これにより、ホログラフィックステレオグラム全体から再生される再生像の大きさは、(横方向Yv×縦方向Xv)=(80×45)[mm]となり、(横方向×縦方向)=(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIを表示した場合の解像度Mv[pixel/mm]は、36[pixel/mm]となる。
【0104】
したがって、画像処理部40は、上述した(横方向×縦方向)の画素数が(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIに対して、上述したホログラム面SFから再生像までの仮想的な距離k=20[mm]と、解像度Mv=36[pixel/mm]とを用いてマッピング変換処理を行うことにより、観察視点から距離D=e+k=40+20=60[mm]の位置にパノラマ画像PIの再生像を定位させることができる。画像処理部40は、この第2の方法を用いた場合には、パノラマ画像PIの画素数とその縦横比とに応じて、再生像を定位させる位置とその位置での空間的な解像度とを関連付けることができる。
【0105】
つぎに、第3の方法は、パノラマ画像PIの視野角(画角)に着目して、図14(C)に示すように、この視野角と同一又は一定の関係を有するように設定することによるものである。これについて、数値を与えて具体的に説明する。
【0106】
上述した(横方向×縦方向)の画素数が(2880×1620)[pixel]であり、水平画角が90[degree]且つ垂直画角が50.625[degree]相当であるパノラマ画像PIを、(横方向Yu×縦方向Xu)の長さが(40×30)[mm]のホログラフィックステレオグラムによって表示するものとし、想定される観察視点から印刷物Pにおけるホログラム面SFまでの距離e[mm]を50[mm]とする。ここで、ホログラフィックステレオグラムを正面中央部を観察視点として観察した場合における横方向(視差方向)の画角Yu_ang[degree]及び縦方向(非視差方向)の画角Xu_ang[degree]は、それぞれ、次式(13)及び次式(14)に示すように、
Yu_ang=2×tan−1(Yu/(2×e)) ・・・(13)
Xu_ang=2×tan−1(Xu/(2×e)) ・・・(14)
で求められ、Yu_ang=43.60[degree]、Xu_ang=33.40[degree]となる。
【0107】
パノラマ画像PIに対してマッピング変換処理を施して視点が変換された視点変換画像列PXIを構成する複数の視点変換画像による投影画像PJが、画角θ=90[degree]で露光記録されるものとすると、ホログラフィックステレオグラム全体から再生される再生像の大きさは、横方向の長さYv[mm]及び縦方向(非視差方向)の長さXv[mm]が、それぞれ、次式(15)及び次式(16)に示すように、
Figure 0003838057
となる。
【0108】
このとき、ホログラフィックステレオグラム全体から再生される再生像の横方向(視差方向)の画角Yv_ang[degree]及び縦方向(非視差方向)の画角Xv_ang[degree]は、それぞれ、次式(17)及び次式(18)に示すように、
Yv_ang=2×tan−1(Yv/(2×(50+k)))・・・(17)
Xv_ang=2×tan−1(Xv/(2×(50+k)))・・・(18)
で求められる。ここで、縦方向(非視差方向)の画角Xv_ang[degree]は、上式(16)及び上式(18)を用いて、Xv_ang=2×tan−1((30/50)/2)=33.40[degree]となる。
【0109】
この条件のもとに、観察視点から距離D=80[mm]の位置にパノラマ画像PIの再生像を定位させるものとすると、ホログラム面SFから再生像までの仮想的な距離k=30[mm]となることから、横方向(視差方向)の画角Yv_ang[degree]は、上式(17)を用いて、Yv_ang=64.01[degree]となる。
【0110】
これにより、想定される観察視点から印刷物Pにおけるホログラム面SFまでの距離e[mm]を50[mm]としたとき、(横方向Yu×縦方向Xu)の長さが(40×30)[mm]のホログラフィックステレオグラムによって観察視点から距離D=80[mm]の位置に表示可能な画像領域は、(横方向×縦方向)の画素数が(64.01×2880/90)×(33.40×1620/50.625)=(2048.34×1068.75)[pixel]となる。
【0111】
したがって、画像処理部40は、上述した(横方向×縦方向)の画素数が(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIにおける周囲領域を切り落とし、同図中破線で囲まれた領域で示すように、(横方向×縦方向)の画素数が(2048.34×1068.75)[pixel]であるパノラマ画像PI’を切り出し、このパノラマ画像PI’の全領域をマッピング変換処理に用いることにより、与えられたパノラマ画像PIの視野角と同一の画角でのパノラマ画像PI’の表示が可能となる。このとき、ホログラフィックステレオグラムの正面中央部を観察視点として観察した場合における横方向(視差方向)の画角Yu_ang[degree]が43.60[degree]であるのに対して、ホログラフィックステレオグラム全体から再生される再生像の横方向(視差方向)の画角Yv_ang[degree]が64.01[degree]と大きくなっていることがわかる。画像処理部40は、この第3の方法を用いた場合には、パノラマ画像PIの画素数とその画角とに応じて、再生像を定位させる位置とその位置での空間的な解像度とを関連付けることができる。
【0112】
なお、ここでは、第3の方法として、与えられたパノラマ画像PIの視野角と同一の画角を有するようにパノラマ画像PI’を切り出し、その切り出されたパノラマ画像PI’の全領域をマッピング変換処理に用いるものとして説明したが、同一の画角を有するようにしなくとも、例えば比例関係等の一定の関係を有するようにしてもよい。
【0113】
例えば、画像処理部40は、上述した(横方向×縦方向)の画素数が(2880×1620)[pixel]であるパノラマ画像PIにおける周囲領域を切り落とすことによって切り出すパノラマ画像PI’として、(横方向×縦方向)の画素数をともに所定数倍、例えば1.25倍したものとし、(1.25×64.01×2880/90)×(1.25×33.40×1620/50.625)=(2560.43×1335.94)[pixel]の画素数を有するパノラマ画像PI’を切り出し、このパノラマ画像PI’の全領域をマッピング変換処理に用いることにより、画角的に縮小する方式のパノラマ画像効果と、ホログラフィックステレオグラムが視差画像印刷物であることによるパノラマ画像効果との両方の効果を有するパノラマ画像の表示が可能となる。
【0114】
このように、画像処理部40は、
○パノラマ画像PIの再生像における空間解像度を設定する方法
○パノラマ画像PIの画素数に基づいて、パノラマ画像PIの再生像の全てが観察できるように設定する方法
○パノラマ画像PIの視野角(画角)と同一又は一定の関係を有するように設定する方法
のいずれかを用いて、パノラマ画像PIの再生像を定位させる観察視点からの所定の距離Dを決定することができる。なお、作製されたホログラフィックステレオグラムは、横方向の視差については、このようなマッピング変換処理によって視点位置情報の補正がなされ、縦方向については、パノラマ画像PIの情報がそのまま保存される。これにより、印刷物製造装置1は、観察者が印刷物Pを介してパノラマ画像PIを観察する上で、視覚的に位置関係の矛盾が少なく、高臨場感且つ高画質の表示が可能な印刷物Pを製造することができる。
【0115】
また、印刷物Pは、ホログラム面SFの近傍にパノラマ画像PIが定位されずに、ホログラム面SFから奥の所定の距離に定位されているため、記録されているスリット状の要素ホログラム画像の筋が視認されにくいものとなる。すなわち、ホログラム面SFの近傍にホログラフィックステレオグラム画像が定位するように作製されたホログラフィックステレオグラムは、通常、記録されている要素ホログラム画像の数が解像度となる。そのため、ホログラフィックステレオグラムは、要素ホログラム画像の数が少ない場合には、その筋が観察者に視認されやすく、解像度の粗いホログラフィックステレオグラム画像が再生されるものとなる。印刷物Pは、ホログラム面SFの近傍にホログラフィックステレオグラム画像たるパノラマ画像PIが定位されないことから、要素ホログラムの数が解像度に直接影響するものではなくなり、要素ホログラム画像の筋が観察者に視認されにくいものとなる。なお、この効果は、パノラマ画像PIを記録する場合に限られたものではなく、任意の画像を記録する場合にも生じるものである。
【0116】
なお、印刷物製造装置1は、このように露光記録されるパノラマ画像PIを背景画像として、他の3次元画像がパノラマ画像PIに対して手前に再生されるホログラフィックステレオグラムとしての印刷物Pを製造することができる。すなわち、印刷物製造装置1は、画像処理部40により、パノラマ画像PIに対してマッピング変換処理を施して生成された視点変換画像列PXIと、視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列とを合成し、この合成画像に基づいて印刷部50による露光記録を行うことにより、3次元画像の背景画像として2次元のパノラマ画像PIが再生される印刷物Pを製造することができる。なお、印刷物製造装置1は、複数の視差画像からなる視差画像列についても、上述した時空間パラメータTSPを用いて、例えば再生される3次元画像がホログラム面SF上に定位するような視点変換処理を施すことが望ましい。この視点変換処理については、上述した特開平11−109839号公報に記載されている。印刷物製造装置1は、視点変換画像列PXIと、複数の視差画像からなる視差画像列との合成処理に際して、パノラマ画像PIに対するマッピング変換処理に用いた時空間パラメータと、複数の視差画像からなる視差画像列に対する視点変換処理に用いた時空間パラメータとのマッチングを図ることになる。
【0117】
以上説明したように、本発明の実施の形態として示す印刷物製造システムは、撮影及び/又は画像生成に必要となる時空間パラメータを、蓄積サーバ3によって1元的に管理する、及び/又は、記録媒体MDに記録することで管理し、印刷物製造装置1における画像生成部20によって蓄積サーバ100や記録媒体MDから読み込んだ時空間パラメータTSPに基づいて複数の画像を生成し、画像変換部30によって複数の画像をパノラマ画像PIに変換し、画像処理部40によってパノラマ画像PIが所定の距離に定位するように時空間パラメータTSPに基づいてマッピング変換処理を施して視点変換画像を生成し、印刷部60によってホログラフィックステレオグラムとして印刷することにより、時空間パラメータを自動的に設定することができ、容易且つ短時間に視点変換画像列PXIを生成することができ、印刷物でありながら、パノラマ画像PIの大きさよりも物理的に小さい表示面SFから当該パノラマ画像PIの全情報を高画質で観察することができる携帯性に優れた印刷物Pを製造することができる。したがって、印刷物製造システムにおいては、このようなパノラマ画像PIを背景画像として他の3次元画像を合成して露光記録した印刷物Pを製造することができ、観察者に対して、高い娯楽と優れた利便を提供することができる。
【0118】
また、印刷物製造システムは、画像処理部40によるマッピング変換処理を行う際に、パノラマ画像PIの投影方法情報を用いて視点変換画像を生成することにより、臨場感の高い印刷物Pを製造することができる。
【0119】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した実施の形態では、印刷物製造装置1が短冊状の複数の要素ホログラムを1つのホログラム用記録媒体110に露光記録することにより、横方向の視差情報を有するホログラフィックステレオグラムからなる印刷物Pを製造するものとして説明したが、本発明は、縦方向にも視点の変換を施し、ドット状の複数の要素ホログラムを1つのホログラム用記録媒体110に露光記録することにより、横方向及び縦方向の視差情報を有するホログラフィックステレオグラムからなる印刷物Pを製造するものであってもよい。
【0120】
また、上述した実施の形態では、印刷物製造装置1がホログラフィックステレオグラムとしての印刷物Pを製造するものとして説明したが、本発明は、レンチキュラシートとしての印刷物Pを製造するものであってもよく、上述したパノラマ画像を定位させるための方法にしたがうことによってパノラマ画像を表示することが可能となる。
【0121】
このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0122】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明にかかる背景画像生成装置は、視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列に基づいて製造される印刷物に対して、背景として記録する画像を生成する背景画像生成装置であって、外部から読み込んだ撮影又は画像生成に必要となる時間的及び/空間的な情報である時空間パラメータに基づいて、撮影機器又は仮想的な撮影機器の視点を移動させて撮影を行い、複数の画像を生成する画像生成手段と、この画像生成手段によって生成された複数の画像に対して背景として記録するパノラマ画像への変換処理を施す画像変換手段と、この画像変換手段によって変換されて生成されたパノラマ画像に基づいて複数の視点変換画像を生成する視点変換手段とを備え、視点変換手段は、製造される印刷物から再生されるパノラマ画像の再生像が観察視点から所定の距離に定位するように、時空間パラメータに基づいて、複数の視点変換画像を生成する。
【0123】
したがって、本発明にかかる背景画像生成装置は、外部から読み込んだ所望の時空間パラメータに基づいて画像生成手段によって複数の画像を生成し、これらの複数の画像に基づいて画像変換手段によって背景として記録するパノラマ画像を生成し、このパノラマ画像が観察視点から所定の距離に定位するように時空間パラメータに基づいて視点変換手段によって複数の視点変換画像を生成することにより、時空間パラメータを自動的に設定することができ、容易且つ短時間に視点変換画像列を生成することができ、背景としてのパノラマ画像の全情報を高画質で観察することができる携帯性に優れた印刷物の製造に寄与することができる。すなわち、本発明にかかる背景画像生成装置は、このようなパノラマ画像を背景画像として他の3次元画像を合成して露光記録した印刷物の製造に寄与することができ、観察者に対して、高い娯楽と優れた利便を提供することができる。
【0124】
また、本発明にかかる背景画像生成方法は、視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列に基づいて製造される印刷物に対して、背景として記録する画像を生成する背景画像生成方法であって、外部から読み込んだ撮影又は画像生成に必要となる時間的及び/空間的な情報である時空間パラメータに基づいて、撮影機器又は仮想的な撮影機器の視点を移動させて撮影を行い、複数の画像を生成する画像生成工程と、この画像生成工程にて生成された複数の画像に対して背景として記録するパノラマ画像への変換処理を施す画像変換工程と、この画像変換工程にて変換されて生成されたパノラマ画像に基づいて複数の視点変換画像を生成する視点変換工程とを備え、視点変換工程では、製造される印刷物から再生されるパノラマ画像の再生像が観察視点から所定の距離に定位するように、時空間パラメータに基づいて、複数の視点変換画像が生成される。
【0125】
したがって、本発明にかかる背景画像生成方法は、外部から読み込んだ所望の時空間パラメータに基づいて複数の画像を生成し、これらの複数の画像に基づいて背景として記録するパノラマ画像を生成し、このパノラマ画像が観察視点から所定の距離に定位するように時空間パラメータに基づいて複数の視点変換画像を生成することにより、時空間パラメータを自動的に設定することが可能となり、容易且つ短時間に視点変換画像列を生成することができ、背景としてのパノラマ画像の全情報を高画質で観察することができる携帯性に優れた印刷物の製造に寄与することが可能となる。すなわち、本発明にかかる背景画像生成方法は、このようなパノラマ画像を背景画像として他の3次元画像を合成して露光記録した印刷物の製造に寄与することができ、観察者に対して、高い娯楽と優れた利便を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パノラマ画像と本発明の実施の形態として示す印刷物製造システムによって製造された印刷物との関係を説明する図であり、観察者が印刷物を通して静止画像であるパノラマ画像を観察する様子を概念的に説明するための図である。
【図2】パノラマ画像と印刷物との関係を説明する図であり、観察者が異なる観察視点から印刷物を観察することによってパノラマ画像の全情報を観察することができる様子を概念的に説明するための図である。
【図3】同印刷物製造システムの構成を説明するブロック図である。
【図4】同印刷物製造システムで用いられるホログラム用記録媒体を説明する要部断面図である。
【図5】同ホログラム用記録媒体の感光プロセスを説明する図であって、(A)は、初期状態を示し、(B)は、露光状態を示し、(C)は、定着状態を示す図である。
【図6】同印刷物製造システムにおける印刷物製造装置が有する印刷部における光学系を説明する図であって、(A)は、同光学系の正面図であり、(B)は、同光学系の平面図である。
【図7】同印刷部が備える記録媒体走行系の構成を説明する図である。
【図8】同印刷物製造装置が有する画像処理部によるマッピング変換処理の概略を説明する図であって、マッピング変換処理を施してホログラフィックステレオグラムとしての印刷物を製造した場合におけるホログラフィックステレオグラム画像たるパノラマ画像の様子を示す図である。
【図9】同画像処理部によるマッピング変換処理の基本原理を説明する図であって、投影画像とスクリーン面上に投影される仮想投影像とホログラム面との関係を説明するための図である。
【図10】同画像処理部によるマッピング変換処理の基本原理を説明する図であって、(A)は、投影画像とスクリーン面とホログラム面との関係を平面図で表したものであり、(B)は、これらの関係を側面図で表したものである。
【図11】同画像処理部によるマッピング変換処理の基本原理を説明する図であって、マッピング変換処理が施されて視点が変換された1枚の要素ホログラム画像に対応する画像と再生像との関係を説明するための図である。
【図12】同画像処理部によるマッピング変換処理の基本原理を説明する図であって、最終的に作製されるホログラフィックステレオグラムの大きさに対する再生像の関係を説明するための図である。
【図13】例示としてのパノラマ画像を生成する様子を説明する図である。
【図14】パノラマ画像の再生像を定位させる観察視点からの所定の距離を決定する際の同画像処理部における処理内容を説明する図であって、(A)は、パノラマ画像の再生像における空間解像度を設定することによる第1の方法を示し、(B)は、パノラマ画像の画素数に着目して、ホログラフィックステレオグラムからなる印刷物Pを通してパノラマ画像の再生像の全てが観察できるように設定することによる第2の方法を示し、(C)は、パノラマ画像の視野角(画角)に着目して、この視野角と同一又は一定の関係を有するように設定することによる第3の方法を示す図である。
【図15】連続画像や横流し画像を撮影する専用カメラによる通常の撮影方法を説明する図であって、(A)は、被写体に対して、水平方向に移動するカメラを示し、(B)は、被写体に対して、固定位置で水平方向に回転するカメラを示す図である。
【符号の説明】
1 印刷物製造装置、 10 画像処理用コンピュータ、 20 画像生成部、 30 画像変換部、 40 画像処理部、 50 印刷制御部、 60 印刷部、 100 蓄積サーバ、 110 ホログラム用記録媒体、 I 画像列、 MD 記録媒体、 P 印刷物、 PI パノラマ画像、 PXI 視点変換画像列、 TSP 時空間パラメータ

Claims (22)

  1. 視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列に基づいて製造される印刷物に対して、背景として記録する画像を生成する背景画像生成装置であって、
    外部から読み込んだ撮影又は画像生成に必要となる時間的及び/空間的な情報である時空間パラメータに基づいて、撮影機器又は仮想的な撮影機器の視点を移動させて撮影を行い、複数の画像を生成する画像生成手段と、
    上記画像生成手段によって生成された上記複数の画像に対して上記背景として記録するパノラマ画像への変換処理を施す画像変換手段と、
    上記画像変換手段によって変換されて生成された上記パノラマ画像に基づいて複数の視点変換画像を生成する視点変換手段とを備え、
    上記視点変換手段は、製造される上記印刷物から再生される上記パノラマ画像の再生像が観察視点から所定の距離に定位するように、上記時空間パラメータに基づいて、上記複数の視点変換画像を生成すること
    を特徴とする背景画像生成装置。
  2. 上記視点変換手段は、上記時空間パラメータに基づいて、上記印刷物から再生される上記パノラマ画像の再生像における空間解像度を設定することにより、上記再生像を定位させるべき上記所定の距離を決定すること
    を特徴とする請求項1記載の背景画像生成装置。
  3. 上記視点変換手段は、上記画像変換手段によって変換されて生成された上記パノラマ画像の画素数に基づいて、上記印刷物を通して上記パノラマ画像の再生像の全てが観察できるように、上記再生像を定位させるべき上記所定の距離を決定すること
    を特徴とする請求項1記載の背景画像生成装置。
  4. 上記視点変換手段は、上記画像生成手段によって上記複数の画像のそれぞれを生成する際に用いた上記時空間パラメータとしての視野角情報、及び/又は、上記視野角情報に基づいて得られる上記パノラマ画像の視野角情報に基づいて、上記印刷物から再生される上記パノラマ画像の再生像を定位させるべき上記所定の距離を決定すること
    を特徴とする請求項1記載の背景画像生成装置。
  5. 上記視点変換手段は、上記パノラマ画像の視野角と同一又は一定の関係を有するように、上記再生像を定位させるべき上記所定の距離を決定すること
    を特徴とする請求項4記載の背景画像生成装置。
  6. 上記視点変換手段は、上記パノラマ画像が投影されている空間的形状を示す投影方法情報を用いて、上記複数の視点変換画像を生成すること
    を特徴とする請求項1記載の背景画像生成装置。
  7. 各種時空間パラメータを蓄積する蓄積機器とネットワークを介して接続されており、
    上記画像生成手段は、上記蓄積機器に蓄積されている各種時空間パラメータの中から、撮影又は画像生成に必要となる所望の時空間パラメータを読み出すこと
    を特徴とする請求項1記載の背景画像生成装置。
  8. 上記画像生成手段は、装着された記録媒体に記録されている各種時空間パラメータの中から、撮影又は画像生成に必要となる所望の時空間パラメータを読み出すこと
    を特徴とする請求項1記載の背景画像生成装置。
  9. 上記時空間パラメータは、上記撮影機器又は上記仮想的な撮影機器の撮影条件を示す情報から構成されること
    を特徴とする請求項1記載の背景画像生成装置。
  10. 上記時空間パラメータは、被写体距離、視野角情報、上記撮影機器の機種名情報、撮影時間、移動距離及び/又は撮影ピッチであること
    を特徴とする請求項9記載の背景画像生成装置。
  11. 上記印刷物は、レンチキュラシート又はホログラフィックステレオグラムからなること
    を特徴とする請求項1記載の背景画像生成装置。
  12. 視差情報を含む複数の視差画像からなる視差画像列に基づいて製造される印刷物に対して、背景として記録する画像を生成する背景画像生成方法であって、
    外部から読み込んだ撮影又は画像生成に必要となる時間的及び/空間的な情報である時空間パラメータに基づいて、撮影機器又は仮想的な撮影機器の視点を移動させて撮影を行い、複数の画像を生成する画像生成工程と、
    上記画像生成工程にて生成された上記複数の画像に対して上記背景として記録するパノラマ画像への変換処理を施す画像変換工程と、
    上記画像変換工程にて変換されて生成された上記パノラマ画像に基づいて複数の視点変換画像を生成する視点変換工程とを備え、
    上記視点変換工程では、製造される上記印刷物から再生される上記パノラマ画像の再生像が観察視点から所定の距離に定位するように、上記時空間パラメータに基づいて、上記複数の視点変換画像が生成されること
    を特徴とする背景画像生成方法。
  13. 上記視点変換工程では、上記時空間パラメータに基づいて、上記印刷物から再生される上記パノラマ画像の再生像における空間解像度が設定されることにより、上記再生像を定位させるべき上記所定の距離が決定されること
    を特徴とする請求項12記載の背景画像生成方法。
  14. 上記視点変換工程では、上記画像変換工程にて変換されて生成された上記パノラマ画像の画素数に基づいて、上記印刷物を通して上記パノラマ画像の再生像の全てが観察できるように、上記再生像を定位させるべき上記所定の距離が決定されること
    を特徴とする請求項12記載の背景画像生成方法。
  15. 上記視点変換工程では、上記画像生成工程にて上記複数の画像のそれぞれを生成する際に用いた上記時空間パラメータとしての視野角情報、及び/又は、上記視野角情報に基づいて得られる上記パノラマ画像の視野角情報に基づいて、上記印刷物から再生される上記パノラマ画像の再生像を定位させるべき上記所定の距離が決定されること
    を特徴とする請求項12記載の背景画像生成方法。
  16. 上記視点変換工程では、上記パノラマ画像の視野角と同一又は一定の関係を有するように、上記再生像を定位させるべき上記所定の距離が決定されること
    を特徴とする請求項15記載の背景画像生成方法。
  17. 上記視点変換工程では、上記パノラマ画像が投影されている空間的形状を示す投影方法情報を用いて、上記複数の視点変換画像が生成されること
    を特徴とする請求項12記載の背景画像生成方法。
  18. 上記画像生成工程では、各種時空間パラメータを蓄積する蓄積機器に蓄積されている各種時空間パラメータの中から、撮影又は画像生成に必要となる所望の時空間パラメータがネットワークを介して読み出されること
    を特徴とする請求項12記載の背景画像生成方法。
  19. 上記画像生成工程では、装着された記録媒体に記録されている各種時空間パラメータの中から、撮影又は画像生成に必要となる所望の時空間パラメータが読み出されること
    を特徴とする請求項12記載の背景画像生成方法。
  20. 上記時空間パラメータは、上記撮影機器又は上記仮想的な撮影機器の撮影条件を示す情報から構成されること
    を特徴とする請求項12記載の背景画像生成方法。
  21. 上記時空間パラメータは、被写体距離、視野角情報、上記撮影機器の機種名情報、撮影時間、移動距離及び/又は撮影ピッチであること
    を特徴とする請求項20記載の背景画像生成方法。
  22. 上記印刷物は、レンチキュラシート又はホログラフィックステレオグラムからなること
    を特徴とする請求項12記載の背景画像生成方法。
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