JP4288722B2 - 画像データ作成装置及び作成方法、画像データ変換装置及び変換方法、ホログラフィックステレオグラム作成装置及び作成方法、記録媒体並びにデータ伝送方法 - Google Patents

画像データ作成装置及び作成方法、画像データ変換装置及び変換方法、ホログラフィックステレオグラム作成装置及び作成方法、記録媒体並びにデータ伝送方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホログラフィックステレオグラムの作成等に使用される視差画像列のデータを作成する画像データ作成装置及び作成方法に関する。また、本発明は、視差画像列のデータに対して視点変換処理を施して新たな視差画像列のデータを作成する画像データ変換装置及び変換方法に関する。また、本発明は、視差画像列のデータをもとにホログラフィックステレオグラムを作成するホログラフィックステレオグラム作成装置及び作成方法に関する。また、本発明は、ホログラフィックステレオグラムの作成等に使用される視差画像列のデータが格納された記録媒体に関する。また、本発明は、ホログラフィックステレオグラムの作成等に使用される視差画像列のデータの伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホログラフィックステレオグラムは、被写体を異なる観察点から順次撮影することにより得られた多数の画像を原画として、これらを1枚のホログラム用記録媒体に短冊状又はドット状の要素ホログラムとして順次記録することにより作成される。
【0003】
例えば、横方向のみに視差情報を持つホログラフィックステレオグラムを作成する際は、図15に示すように、先ず、被写体100を横方向の異なる観察点から順次撮影することにより、横方向の視差情報を有する複数の画像からなる視差画像列101を得る。そして、この視差画像列101を構成する各画像102を、短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体103に横方向に連続するように順次記録する。これにより、横方向に視差情報を持つホログラフィックステレオグラムが得られる。
【0004】
このホログラフィックステレオグラムでは、横方向の異なる観察点から順次撮影することにより得られた複数の画像102の情報が、短冊状の要素ホログラムとして横方向に連続するように順次記録されているので、このホログラフィックステレオグラムを観察者が両目で見たとき、その左右の目にそれぞれ写る2次元画像は異なるものとなる。これにより、観察者は視差を感じることとなり、3次元画像が再生されることとなる。
【0005】
なお、ホログラフィックステレオグラムの元となる視差画像列は、例えば、図16に示すように、被写体100に向けたカメラ104をその方向を一定に保持したまま平行に動かして、異なる位置から被写体100を多数撮影することによって得られる。すなわち、被写体100がカメラ104による撮影範囲に入る位置から、被写体100がカメラ104による撮影範囲から外れる位置に至るまで、被写体100に向けたカメラ104を平行に動かし、この間において多数の画像を撮影することにより、ホログラフィックステレオグラムの元となる画像である視差画像列が得られる。なお、このようにカメラ104の方向を一定に保持したままカメラ104を平行に動かして、異なる位置から被写体100を多数撮影する方式は、straight track方式と称される。
【0006】
ところで、ホログラフィックステレオグラムにおいて、撮影時におけるカメラ104の視点と被写体100との位置関係は、作成されたホログラフィックステレオグラムの再生像に対しても保持される。したがって、上述のように撮影された視差画像列をそのまま用いてホログラフィックステレオグラムを作成すると、図17に示すように、再生像ZがホログラフィックステレオグラムHのホログラム面Haよりも奥に結像してしまう。そのため、このようなホログラフィックステレオグラムHでは、再生像Zと観察者の視点Sとの距離d0が、撮影時における被写体100とカメラ104の視点との距離dに一致するように、視点Sをホログラム面Haにおいて再生像Zを見ない限り、再生像Zに歪みやぼけが生じてしまう。
【0007】
そこで、ホログラフィックステレオグラムを作成する際には、このような問題を解決するために、元の視差画像列のデータに対して視点変換処理を施して、図18に示すように、再生像ZがホログラフィックステレオグラムHのホログラム面Haの近傍に結像するようにする必要がある。このような視点変換処理を施すことにより、ホログラム面Haから離れた位置に視点Sをおいても、歪みやぼけの少ない再生像Zが得られるようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本願出願人は、例えば特願平8−170018号(特開平10−20754号)において、以上のように視差画像列のデータに対して視点変換処理を施してホログラフィックステレオグラムを作成するシステムを開示している。このシステムは、被写体を異なる複数の視点から撮影して視差画像列のデータを作成し、当該視差画像列のデータに対して視点変換処理を施し、視点変換処理を施した視差画像列のデータを用いてホログラフィックステレオグラムを作成するものである。
【0009】
しかしながら、上記システムでは、視差画像列のデータを作成する機構と、視点変換処理を施す機構と、ホログラフィックステレオグラムを作成する機構とが一体とされていたため、全体として非常に大掛かりなシステムとなってしまっていた。
【0010】
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、ホログラフィックステレオグラムを作成するシステムのように、視差情報を含む複数の画像からなる視差画像列のデータに対して視点変換処理を施して用いるシステムにおいて、視差画像列のデータを作成する機構と、その他の機構とを独立させることが出来るようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者は、ホログラフィックステレオグラムの作成等に使用される視差画像列のデータを作成する画像データ作成装置及び作成方法と、視差画像列のデータに対して視点変換処理を施して新たな視差画像列のデータを作成する画像データ変換装置及び変換方法と、視差画像列のデータをもとにホログラフィックステレオグラムを作成するホログラフィックステレオグラム作成装置及び作成方法と、ホログラフィックステレオグラムの作成等に使用される視差画像列のデータが格納された記録媒体と、ホログラフィックステレオグラムの作成等に使用される視差画像列のデータの伝送方法とを発明した。
【0012】
まず、本発明に係る画像データ作成装置は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内における画像データ作成装置であり、視差画像列データ作成手段と、データ付加手段とを備える。ここで、視差画像列データ作成手段は、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータを作成する。また、データ付加手段は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置において被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報を、上記視差画像列のデータに付加する。上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置に受け渡され、該画像データ変換装置においてホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報も含まれている。
【0013】
この画像データ作成装置では、視差画像列データ作成手段によって、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータが作成される。そして、データ付加手段によって、視点変換処理を視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報が、視差画像列のデータに付加される。したがって、この画像データ作成装置によれば、視点変換処理を施すのに必要な情報が付加された視差画像列のデータを得ることができる。
【0014】
また、本発明に係る画像データ作成方法は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置により、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータを作成し、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置において被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報を、上記視差画像列のデータに付加することを特徴とする。上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置に受け渡され、この画像データ変換装置においてホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報も含まれている。
【0015】
この画像データ作成方法では、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータが作成されるとともに、視点変換処理を施すのに必要な情報が、視差画像列のデータに付加される。したがって、この画像データ作成方法によれば、視点変換処理を施すのに必要な情報が付加された視差画像列のデータを得ることができる。
【0016】
また、本発明に係る画像データ変換装置は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内における画像データ変換装置であり、データ受け取り手段と、視点変換手段とを備える。ここで、データ受け取り手段は、例えば記録媒体又はネットワーク等を介して、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、視差画像列のデータに対して視点変換処理を施すのに必要な情報とを受け取る。また、視点変換手段は、上記データ受け取り手段により受け取った上記視差画像列のデータに対して、上記情報に基づいて視点変換処理を施す。上記視点変換手段により視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報も含まれている。
【0017】
この画像データ変換装置では、データ受け取り手段により、視差画像列のデータと、当該視差画像列のデータに対して視点変換処理を施すのに必要な情報とを受け取る。また、視点変換手段により、上記視差画像列のデータに対して上記情報に基づいて視点変換処理を施す。したがって、この画像データ変換装置によれば、視点変換処理が施された視差画像列のデータを得ることができる。
【0018】
また、本発明に係る画像データ変換方法は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報とを演算処理手段を入力し、上記演算処理手段により、上記視差画像列のデータに対して上記情報に基づいて視点変換処理を施すことを特徴とする。上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報も含まれている。
【0019】
この画像データ変換方法では、視差画像列のデータと、当該視差画像列のデータに対して視点変換処理を施すのに必要な情報とが演算処理手段に入力され、当該演算処理手段により、上記視差画像列のデータに対して上記情報に基づいて視点変換処理が施される。したがって、この画像データ変換方法によれば、視点変換処理が施された視差画像列のデータを得ることができる。
【0020】
また、本発明に係るホログラフィックステレオグラム作成装置は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内におけるホログラフィックステレオグラム作成装置であり、データ受け取り手段と、視点変換手段と、ホログラフィックステレオグラム作成手段とを備える。ここで、データ受け取り手段は、例えば記録媒体又はネットワーク等を介して、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報とを受け取る。また、視点変換手段は、上記データ受け取り手段により受け取った上記視差画像列のデータに対して、上記情報に基づいて視点変換処理を施す。また、ホログラフィックステレオグラム作成手段は、上記視点変換手段により視点変換処理を施すことにより得られた新たな視差画像列のデータを用いて、ホログラフィックステレオグラムを作成する。また上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれている。
【0021】
このホログラフィックステレオグラム作成装置では、データ受け取り手段により、視差画像列のデータと、当該視差画像列のデータに対して視点変換処理を施すのに必要な情報とを受け取る。また、視点変換手段により、上記視差画像列のデータに対して上記情報に基づいて視点変換処理を施す。また、ホログラフィックステレオグラム作成手段により、上記視点変換手段により視点変換処理を施すことにより得られた新たな視差画像列のデータを用いて、ホログラフィックステレオグラムを作成する。したがって、このホログラフィックステレオグラム作成装置によれば、視点変換処理が施されていない視差画像列のデータから、ホログラフィックステレオグラムを作成することができる。
【0022】
また、本発明に係るホログラフィックステレオグラム作成方法は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報とを演算処理手段に入力し、上記演算処理手段により、上記視差画像列のデータに対して上記情報に基づいて視点変換処理を施し、上記視点変換処理を施すことにより得られた新たな視差画像列のデータを用いて、ホログラフィックステレオグラムを作成することを特徴とする。また上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれている。
【0023】
このホログラフィックステレオグラム作成方法では、視差画像列のデータと、当該視差画像列のデータに対して視点変換処理を施すのに必要な情報とを演算処理手段に入力し、当該演算処理手段により、上記視差画像列のデータに対して上記情報に基づいて視点変換処理を施す。そして、視点変換処理を施すことにより得られた新たな視差画像列のデータを用いて、ホログラフィックステレオグラムを作成する。したがって、このホログラフィックステレオグラム作成方法によれば、視点変換処理が施されていない視差画像列のデータから、ホログラフィックステレオグラムを作成することができる。
【0024】
また、本発明に係る記録媒体は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内で用いられるコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置において被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要なデータとが格納されている。また、上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれる。
【0025】
この記録媒体を用いることにより、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、当該視差画像列のデータに対して視点変換処理を施すのに必要なデータとを、上記画像データ変換装置や上記ホログラフィックステレオグラム作成装置などに受け渡すことができる。
【0026】
また、本発明に係るデータ伝送方法は、ホログラフィックステレオグラム作成システム内におけるデータ伝送方法であり、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要なデータとをホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置にまとめて伝送する。また、上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれる。
【0027】
このデータ伝送方法によれば、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、当該視差画像列のデータに対して視点変換処理を施すのに必要なデータとを、上記画像データ変換装置や上記ホログラフィックステレオグラム作成装置などに受け渡すことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、ホログラフィックステレオグラム作成システムに本発明を適用した例に挙げるが、本発明に係る画像データ作成装置及び作成方法並びに画像データ変換装置及び変換方法は、視点変換処理が必要とされる分野において広く適用可能である。例えば、視差を利用して表示装置に立体的な画像を表示するようなときに視点変換処理が行われる場合もあり、このような場合にも本発明に係る画像データ作成装置及び作成方法並びに画像データ変換装置及び変換方法は適用可能である。
【0029】
<ホログラフィックステレオグラム作成システム>
まず、本発明の実施の形態について、ホログラフィックステレオグラムの作成を行うホログラフィックステレオグラム作成システムに本発明を適用した場合を例に挙げて説明する。
【0030】
このホログラフィックステレオグラム作成システムでは、図1に示すように、本発明を適用した画像データ作成装置1により、視点変換処理を施すのに必要な情報が付加された視差画像列のデータを作成し、当該データを記録媒体又はネットワーク等を介して、本発明を適用したホログラフィックステレオグラム作成装置2に受け渡す。ホログラフィックステレオグラム作成装置2は、記録媒体又はネットワーク等を介して受け取ったデータに対して視点変換処理を施して新たな視差画像列のデータを作成し、ホログラフィックステレオグラムを作成する。以下、このようなシステムを構成する画像データ作成装置1及びホログラフィックステレオグラム作成装置2について詳細に説明する。
【0031】
図2に示すように、画像データ作成装置1は、視差画像列データ作成部3と、データ付加部4とを備える。視差画像列データ作成部3は、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータを作成する。また、データ付加部4は、視点変換処理を視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報を、視差画像列データ作成部3によって作成された視差画像列のデータに付加する。
【0032】
視差画像列データ作成部3は、例えば、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列を撮影するための撮影装置と、当該撮影装置によって撮影された画像を所定の2次元画像形式のデータに変換するコンピュータとから構成される。すなわち、視差画像列データ作成部3は、撮影装置により複数の異なる視点から被写体を撮影し、撮影装置により撮影したそれらの画像をコンピュータに取り込んで、視差画像列のデータを作成する。
【0033】
ここで、視差画像列の撮影方法には、例えば、straight track方式、panning方式、rotating方式、re-centering方式等がある。なお、ホログラフィックステレオグラムの作成に用いる視差画像列の撮影は、これら何れの方式でも可能であるが、それぞれの方式に応じて、視点変換処理の手法を変える必要がある。
【0034】
straight track方式では、図3に示すように、被写体10に向けたカメラ11を、その方向を一定に保持したまま、直線上のレールに沿って平行に動かして、異なる位置から被写体10を多数撮影する。すなわち、straight track方式で視差画像列を撮影する際は、被写体10がカメラ11による撮影範囲に入る位置から、被写体10がカメラ11による撮影範囲から外れる位置に至るまで、被写体10に向けたカメラ11を平行に動かし、この間において多数の画像を撮影する。
【0035】
panning方式では、図4に示すように、常に被写体10の中心を向くようにカメラ11の方向を変化させながら、カメラ11を直線上のレールに沿って平行に動かして、異なる位置から被写体10を多数撮影する。すなわち、panning方式で視差画像列を撮影する際は、カメラ11を被写体10の中心に向けてパンさせながら、被写体10に向けたカメラ11を平行に動かし、この間において多数の画像を撮影する。
【0036】
panning方式では、カメラ11をパンすることにより、straight track方式よりも画像の有効解像度を高めることができる。ただし、panning方法を用いて撮影された視差画像列から平面状のホログラフィックステレオグラムを作成するときには、視差画像列に含まれるキーストン歪みを補正する必要がある。なお、panning方式で撮影された視差画像列からホログラフィックステレオグラムを作成するときの視点変換処理の手法については、例えば、特願平8−302691号(特開平10−143058号)に記載されている。
【0037】
rotating方式では、図5に示すように、被写体10の中心に向けたカメラ11を円弧状に移動させて視差画像列を撮影する。rotating方式も、カメラ11が常に被写体10の中心を向くので、straight track方式よりも画像の有効解像度を高めることができる。ただし、rotating方法を用いて撮影された視差画像列から平面状のホログラフィックステレオグラムを作成するときには、panning方式の場合と同様、視差画像列に含まれるキーストン歪みを補正する必要がある。なお、rotating方式で撮影された視差画像列からホログラフィックステレオグラムを作成するときの視点変換処理の手法については、例えば、特願平P8−170018号(特開平10−20754号)に記載されている。
【0038】
re-centering方式では、図6に示すように、カメラ11を直線上のレールに沿って平行に移動させて、異なる位置から被写体10を多数撮影するとともに、その撮影時に、被写体10の像が画面の中心に常に位置するように、撮影する位置に合わせてカメラ11のレンズ12を移動させる。すなわち、re-centering方式では、カメラ11のレンズ12と撮像面13の相対的位置関係を、カメラ本体の動きと合わせて変えることによって、被写体10を常に撮像面13の中心に投影して撮影を行う。このようなre-centering方式では、キーストン歪みを発生させることなく、画像の有効解像度を高めた撮影が可能である。
【0039】
視差画像列データ作成部3は、以上のような手法により被写体10を撮影することにより得られた各画像をコンピュータに取り込んで、2次元画像形式のデータに変換して、画像ファイルを作成する。ここで、画像ファイルのフォーマットは任意で良く、具体的には例えば、BMP形式やTIFF形式等のフォーマットが挙げられる。また、画像ファイルを作成するにあたって、JPEG等の画像圧縮手法を用いて、データを圧縮するようにしても良い。特に、視差画像列は近接する視点位置で撮影された画像群からなるので、一般に各画像の相関性が非常に高いため、MPEG等のように動き予測を取り入れた画像圧縮手法を適用すれば、非常に効率良くデータを圧縮し、データ量を大幅に低減することができる。
【0040】
そして、以上のように被写体10を撮影することにより得られた各画像を2次元画像形式のデータに変換して画像ファイルとすることにより、視差画像列データ作成部3は、視差画像列のデータとして、複数の画像ファイルを作成する。以下の説明では、このようにして作成された複数の画像ファイルのことをまとめて視差画像列ファイルと称する。
【0041】
すなわち、視差画像列データ作成部3は、例えば、撮影装置により500箇所の異なる視点から被写体10を撮影した場合、500の画像ファイルからなる視差画像列ファイルを作成する。なお、ここでは1画像を1画像ファイルとして扱い、視差画像列ファイルが多数の画像ファイルからなるものとしているが、本発明では、複数の画像をまとめて1つの画像ファイルとすることも可能である。
【0042】
ところで、上記の例では、被写体10を実際に撮影して視差画像列ファイルを作成したが、コンピュータグラフィックスを用いて視差画像列ファイルを作成することも可能である。すなわち、視差画像列データ作成部3は、上記のような撮影装置による撮影に代えて、コンピュータによるコンピュータグラフィックス機能を用いるようにしてもよい。
【0043】
コンピュータグラフィックスを用いて視差画像列ファイルを作成する場合は、例えば、コンピュータグラフィックス空間内において仮想的に被写体10とカメラ11を配置し、当該カメラ11を所定のピッチにて移動させて、異なる位置から見た被写体10の画像を多数撮影するようにする。換言すれば、カメラ11の視点を所定のピッチにて移動させていき、それらの視点から見た被写体10の画像をそれぞれレンダリングして、視点の異なる複数の画像のデータを作成する。このようにしても、被写体10を実際に撮影した画像を2次元画像形式のデータに変換することにより得られる視差画像列ファイルと同様な視差画像列ファイルを得ることができる。
【0044】
そして、本発明を適用した画像データ作成装置1では、以上のように視差画像列データ作成部3により作成された視差画像列ファイルに対して、視点変換処理を施すのに必要な情報をデータ付加部4により付加する。
【0045】
具体的には、データ付加部4は、例えば、視点変換処理を施すのに必要な情報が格納されたヘッダーファイルを作成し、当該ヘッダーファイルを視差画像列ファイルに付加する。なお、以下の説明では、このようなヘッダーファイルが付加された視差画像列ファイルのことを、視点変換前視差画像列データファイルと称する。すなわち、視点変換前視差画像列データファイルには、ヘッダーファイルと、視差画像列を構成する各画像の画像ファイルとが含まれることとなる。ここで、ヘッダーファイルには、ホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報も格納されていることが好ましい。なお、このようなヘッダーファイルに格納される情報については、後で具体的な例を挙げて詳述する。
【0046】
このようなデータ付加部4の機能は、例えば、視差画像列データ作成部3において視差画像列ファイルの作成に用いたコンピュータによって実現される。すなわち、例えば、上記コンピュータによって視差画像列ファイルを作成する際に、同時にヘッダーファイルを作成し、当該ヘッダーファイルを視差画像列ファイルに付加して、視点変換前視差画像列データファイルを作成するようにする。
【0047】
画像データ作成装置1は、以上のようにして、視差画像列ファイルにヘッダーファイルが付加されてなる視点変換前視差画像列データファイルを作成する。そして、この視点変換前視差画像列データファイルは、記録媒体又はネットワーク等を介して、ホログラフィックステレオグラム作成装置2に受け渡される。
【0048】
なお、視点変換前視差画像列データファイルの受け渡しの媒介となる記録媒体は、本発明に係る記録媒体であり、異なる視点から被写体10を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータ(すなわち視差画像列ファイル)と、被写体10に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要なデータ(すなわちヘッダーファイル)とからなる視点変換前視差画像列データファイルが格納された記録媒体である。
【0049】
ここで、視点変換前視差画像列データファイルが格納される記録媒体としては、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク、磁気テープ等、任意の記録媒体が使用可能である。また、視点変換前視差画像列データファイルを、ネットワーク上でのデータ伝送により受け渡すにあたって、当該ネットワークの種類は任意であり、例えばインターネットを利用して受け渡すようにしても良い。
【0050】
画像データ作成装置1から視点変換前視差画像列データファイルが受け渡されるホログラフィックステレオグラム作成装置2は、図7に示すように、データ受け取り部21と、視点変換部22と、ホログラフィックステレオグラム作成部23とを備える。
【0051】
データ受け取り部21は、視点変換前視差画像列データファイルを受け取るためのものである。具体的には、視点変換前視差画像列データファイルをネットワークを介して受け取るような場合、データ受け取り部21は、ターミナルアダプタやモデムのような通信装置等によって構成される。また、視点変換前視差画像列データファイルを記録媒体を介して受け取るような場合、データ受け取り部21は、記録媒体からデータを読み取るドライブ装置等によって構成される。
【0052】
そして、データ受け取り部21は、記録媒体又はネットワーク等を介して受け取った視点変換前視差画像列データファイルを、視点変換部22に受け渡す。視点変換部22は、例えば、視点変換プログラムが格納されたコンピュータからなり、当該視点変換プログラムを実行することにより、視点変換前視差画像列データファイルに格納されている視差画像列のデータに対して、視点変換処理を施す。このとき、視点変換部22は、視点変換前視差画像列データファイル中のヘッダーファイルに格納されている情報に基づいて、視点変換処理を施す。なお、この視点変換処理については、後で具体的な例を挙げて詳述する。
【0053】
そして、視点変換部22は、視点変換前視差画像列データファイル中のヘッダーファイルに格納されている情報に基づいて視点変換処理を行った結果として、ヘッダーファイルと、視点変換処理が施されて新たに作成された視差画像列ファイルとを出力する。なお、視点変換部22により視点変換処理が施されて新たに作成された視差画像列ファイルは、ホログラフィックステレオグラム作成時の露光用画像のファイルであるので、以下の説明では、視点変換部22により視点変換処理が施されて新たに作成された視差画像列ファイルのことを、露光用画像列ファイルと称する。また、ヘッダーファイルと露光用画像列ファイルとをまとめて視点変換処理後視差画像列データファイルと称する。
【0054】
なお、ホログラフィックステレオグラムを作成するという観点だけから言えば、視点変換処理後視差画像列データファイルには、ヘッダーファイルを付加しなくても良い。しかし、視点変換処理後視差画像列データファイルにもヘッダーファイルを付加しておくと、視点変換処理後視差画像列データファイルを後から見たときに、どのような条件で視点変換処理を行ったかを知ることができるという利点がある。
【0055】
また、視点変換処理後視差画像列データファイルにヘッダーファイルを付加する場合、当該ヘッダーファイルには、露光用画像列ファイルの名称やその作成日時など、露光用画像列ファイルに関する情報等も格納するようにすると好ましい。ヘッダーファイルに露光用画像列ファイルに関する情報等を付加しておけば、後から視点変換処理後視差画像列データファイルを見たときに、ヘッダーファイルを見るだけで、どのような露光用画像列ファイルが格納されているかを知ることができる。
【0056】
以上のように視点変換部22によって作成された視点変換処理後視差画像列データファイルは、ホログラフィックステレオグラム作成部23に受け渡される。そして、ホログラフィックステレオグラム作成部23は、受け取った視点変換処理後視差画像列データファイルをもとに、ホログラフィックステレオグラムを作成する。
【0057】
つぎに、以上のように視点変換処理後視差画像列データファイルが受け渡されてホログラフィックステレオグラムを作成するホログラフィックステレオグラム作成部23について、その具体的な一例を挙げて詳細に説明する。なお、以下に説明するホログラフィックステレオグラム作成部23は、物体光と参照光との干渉縞が記録されたフィルム状のホログラム用記録媒体をそのままホログラフィックステレオグラムとして出力する。このように物体光と参照光との干渉縞がホログラム用記録媒体に直接記録されてなるホログラフィックステレオグラムは、一般に、ワンステップホログラフィックステレオグラムと称される。
【0058】
そして、このホログラフィックステレオグラム作成部23は、図8に示すように、このホログラフィックステレオグラム作成部全体の制御を行う制御用コンピュータ24と、ホログラフィックステレオグラム作成用の光学系を有するホログラフィックステレオグラムプリンタ25と、ホログラフィックステレオグラム作成時に露光用画像の画像データをホログラフィックステレオグラムプリンタ25に供給する画像データ供給装置26とを備える。
【0059】
画像データ供給装置26は、ホログラム用記録媒体に画像を記録する際に、上述のように視点変換部22によって作成された視点変換処理後視差画像列データファイルを構成する露光用画像列ファイルの中から、1画像ファイル分のデータを順次読み出して、当該画像データをホログラフィックステレオグラムプリンタ25に供給する。また、画像データ供給装置26は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ25に1画像分の画像データを送出する毎に、画像データを送出したことを示すタイミング信号を制御用コンピュータ24に送出する。
【0060】
制御用コンピュータ24は、画像データ供給装置26からのタイミング信号に基づいてホログラフィックステレオグラムプリンタ25を駆動する。そして、ホログラフィックステレオグラムプリンタ25は、制御用コンピュータ24による制御に基づき、画像データ供給装置26から供給された画像データに基づく画像を、ホログラフィックステレオグラムプリンタ25の内部にセットされたホログラム用記録媒体に、短冊状の要素ホログラムとして順次記録する。
【0061】
このとき、制御用コンピュータ24は、後述するように、ホログラフィックステレオグラムプリンタ25に設けられた露光用シャッタ及び記録媒体送り機構等の制御を行う。すなわち、制御用コンピュータ24は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ25に制御信号を送出して、露光用シャッタの開閉や、記録媒体送り機構によるホログラム用記録媒体の送り動作などを制御する。
【0062】
上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ25について、図9を参照して更に詳細に説明する。なお、図9(A)は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ25の全体の光学系を上から見た図であり、図9(B)は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ25の光学系の物体光用の部分を横から見た図である。
【0063】
ホログラフィックステレオグラムプリンタ25は、図9(A)に示すように、所定の波長のレーザ光を出射するレーザ光源31と、レーザ光源31からのレーザ光L1の光軸上に配された露光用シャッタ32及びハーフミラー33とを備えている。
【0064】
露光用シャッタ32は、制御用コンピュータ24によって制御され、ホログラム用記録媒体30を露光しないときには閉じられ、ホログラム用記録媒体30を露光するときに開かれる。また、ハーフミラー33は、露光用シャッタ32を通過してきたレーザ光L2を、参照光と物体光とに分離するためのものであり、ハーフミラー33によって反射された光L3が参照光となり、ハーフミラー33を透過した光L4が物体光となる。
【0065】
ハーフミラー33によって反射された光L3の光軸上には、参照光用の光学系として、シリンドリカルレンズ34と、参照光を平行光とするためのコリメータレンズ35と、コリメータレンズ35によって平行光とされた光を反射する全反射ミラー36とがこの順に配置されている。
【0066】
そして、ハーフミラー33によって反射された光は、先ず、シリンドリカルレンズ34によって発散光とされ、次に、コリメータレンズ35によって平行光とされる。その後、全反射ミラー36によって反射され、ホログラム用記録媒体30に入射する。
【0067】
一方、ハーフミラー33を透過した光L4の光軸上には、図9(A)及び図9(B)に示すように、物体光用の光学系として、ハーフミラー33からの透過光を反射する全反射ミラー38と、凸レンズとピンホールを組み合わせたスペーシャルフィルタ39と、物体光を平行とするためのコリメータレンズ40と、記録対象の画像を表示する表示装置41と、物体光をホログラム用記録媒体30上に集光させるシリンドリカルレンズ42とがこの順に配置されている。
【0068】
そして、ハーフミラー33を透過した光L4は、全反射ミラー38によって反射された後、スペーシャルフィルタ39によって点光源からの拡散光とされ、次に、コリメータレンズ40によって平行光とされ、その後、表示装置41に入射する。ここで、表示装置41は、例えば液晶パネルからなる透過型の画像表示装置であり、画像データ供給装置26から供給された画像データに基づく画像を表示する。そして、表示装置41を透過した光は、表示装置41に表示された画像に応じて変調された後、シリンドリカルレンズ42に入射する。
【0069】
そして、表示装置41を透過した光は、シリンドリカルレンズ42により、所定の集光角θeにて横方向に集束され、この集束光が物体光としてホログラム用記録媒体30に入射する。すなわち、このホログラフィックステレオグラムプリンタ25では、表示装置41からの投影光が短冊状の物体光としてホログラム用記録媒体30に入射する。
【0070】
ここで、参照光及び物体光は、参照光がホログラム用記録媒体30の一方の面に入射し、物体光がホログラム用記録媒体30の他方の面に入射するようにする。すなわち、ホログラム用記録媒体30の一方の面に、参照光を所定の入射角度にて入射させるとともに、ホログラム用記録媒体30の他方の面に、物体光をホログラム用記録媒体30に対して光軸がほぼ垂直となるように入射させる。これにより、参照光と物体光とがホログラム用記録媒体30上において干渉し、当該干渉によって生じる干渉縞が、ホログラム用記録媒体30に屈折率の変化として記録される。
【0071】
また、このホログラフィックステレオグラムプリンタ25は、制御用コンピュータ24の制御のもとに、ホログラム用記録媒体30を間欠送りし得る記録媒体送り機構43を備えている。この記録媒体送り機構43は、記録媒体送り機構43に所定の状態でセットされたホログラム用記録媒体30に対して、画像データ供給装置26から供給された画像データに基づく1つの画像が1つの要素ホログラムとして記録される毎に、制御用コンピュータ24からの制御信号に基づいて、ホログラム用記録媒体30を1要素ホログラム分だけ間欠送りする。これにより、画像データ供給装置26から供給された画像データに基づく画像が、要素ホログラムとして、ホログラム用記録媒体30に横方向に連続するように順次記録される。
【0072】
なお、上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ25において、ハーフミラー33によって反射されホログラム用記録媒体30に入射する参照光の光路長と、ハーフミラー33を透過し表示装置41を介してホログラム用記録媒体30に入射する物体光の光路長とは、ほぼ同じ長さとすることが好ましい。これにより、参照光と物体光との干渉性が高まり、ホログラフィックステレオグラムの画質が向上する。
【0073】
また、上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ25において、ホログラフィックステレオグラムの画質を向上させるために、物体光の光路上に拡散板を配してもよい。物体光の光路上に拡散板を配することにより、物体光に含まれるノイズ成分が分散され、また、ホログラム用記録媒体30に入射する物体光の光強度分布がより均一になり、作成されるホログラフィックステレオグラムの画質が向上する。
【0074】
ただし、このように拡散板を配するときは、拡散板とホログラム用記録媒体30の間に、要素ホログラムの形状に対応した短冊状の開口部が形成されたマスクを配することが好ましい。このようにマスクを配することにより、拡散板によって拡散された物体光のうち、余分な部分がマスクによって遮られることとなり、より高画質なホログラフィックステレオグラムを作成することが可能となる。
【0075】
また、上記ホログラフィックステレオグラムプリンタ25では、ホログラフィックステレオグラムに縦方向の視野角を持たせるために、物体光の光路上に、物体光を縦方向に拡散させる1次元拡散板を配してもよい。物体光の光路上に1次元拡散板を配することにより、物体光が縦方向(要素ホログラムの長軸方向)に拡散され、これにより、作成されるホログラフィックステレオグラムは縦方向の視野角を有することとなる。
【0076】
ただし、このように1次元拡散板を配するときは、ホログラム用記録媒体30と1次元拡散板の間に、微細な簾状の格子を有するルーバーフィルムを配することが好ましい。このようにルーバーフィルムを配することにより、ホログラム用記録媒体30を透過した参照光が1次元拡散板によって反射されて、再びホログラム用記録媒体30に入射するのを防ぐことができる。
【0077】
つぎに、上記ホログラフィックステレオグラム作成部23の動作について説明する。
【0078】
ホログラフィックステレオグラムを作成する際、画像データ供給装置26は、ホログラフィックステレオグラムプリンタ25の表示装置41に画像データを送出し、当該画像データに基づく露光用画像を表示装置41に表示させる。このとき、画像データ供給装置26は、画像データをホログラフィックステレオグラムプリンタ25の表示装置41に送出したことを示すタイミング信号を、制御用コンピュータ24に送出する。
【0079】
そして、上記タイミング信号を受け取った制御用コンピュータ24は、露光用シャッタ32に制御信号を送出し、所定時間だけ露光用シャッタ32を開放させる。これにより、ホログラム用記録媒体30が露光される。
【0080】
このとき、レーザ光源31から出射され露光用シャッタ32を透過したレーザ光L2のうち、ハーフミラー33によって反射された光L3が、参照光としてホログラム用記録媒体30に入射する。また、ハーフミラー33を透過した光L4が、表示装置41に表示された画像が投影された投影光となり、当該投影光が物体光としてホログラム用記録媒体30に入射する。これにより、表示装置41に表示された露光用画像が、ホログラム用記録媒体30に短冊状の要素ホログラムとして記録される。
【0081】
そして、ホログラム用記録媒体30への1画像の記録が終了すると、次いで、制御用コンピュータ24は、記録媒体送り機構43に制御信号を送出し、ホログラム用記録媒体30を1要素ホログラム分だけ送らせる。
【0082】
以上の動作を、表示装置41に表示させる露光用画像を視差画像列順に順次変えて繰り返す。これにより、画像データ供給装置26から供給された画像データに基づく露光用画像が、ホログラム用記録媒体30に短冊状の要素ホログラムとして順次記録される。
【0083】
なお、このように要素ホログラムを順次記録する際、記録媒体送り機構43でホログラム用記録媒体を送ったときに、ホログラム用記録媒体30が若干振動する場合がある。このような場合は、ホログラム用記録媒体30を送る毎に振動が収まるのを待ち、振動が収まった後に要素ホログラムを記録するようにする。
【0084】
以上のように、このホログラフィックステレオグラム作成部23では、画像データ供給装置26からホログラフィックステレオグラムプリンタ25に画像データを順次供給し、それらの画像データに基づく露光用画像を表示装置41に順次表示し、各画像毎に露光用シャッタ32を開放し、各画像をそれぞれ短冊状の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体30に順次記録する。このとき、ホログラム用記録媒体30は、1画像毎に1要素ホログラム分だけ送られるので、各要素ホログラムは、横方向に連続して並ぶこととなる。これにより、横方向の視差情報を含む複数の画像からなる視差画像列が、横方向に連続した複数の要素ホログラムとしてホログラム用記録媒体30に記録され、横方向の視差を有するホログラフィックステレオグラムが得られる。
【0085】
以上のようなホログラフィックステレオグラム作成システムでは、図1に示したように、画像データ作成装置1と、ホログラフィックステレオグラム作成装置2とが独立しており、それらの間では、視点変換前視差画像列データファイルを用いて、データの受け渡しを行うようにしている。したがって、以上のようなホログラフィックステレオグラム作成システムでは、例えば、図10に示すように、視差画像列の撮影を行う撮影スタジオと、ホログラフィックステレオグラムを作成するプリント・ラボとをそれぞれ独立に設けることができる。すなわち、画像データ作成装置1を備えた撮影スタジオと、ホログラフィックステレオグラム作成装置2を備えたプリント・ラボとをそれぞれ独立に設けて、それらの間でのデータの受け渡しを、記録媒体又はネットワーク等を介して行うようなことが可能となる。
【0086】
なお、上記ホログラフィックステレオグラム作成システムでは、ホログラフィックステレオグラム作成装置2で視点変換処理を行うようにしたが、視点変換処理を行う画像データ変換装置を、ホログラフィックステレオグラム作成装置2とは独立に設けてもよい。この場合、画像データ変換装置には、上記ホログラフィックステレオグラム作成装置2におけるデータ受け取り部21及び視点変換部22の機構が組み込まれる。
【0087】
このように画像データ変換装置を独立した装置とした場合には、例えば、図11に示すように、視差画像列の撮影を行う撮影スタジオと、視点変換処理を行う画像データ変換装置を備えたデータ処理センターと、ホログラフィックステレオグラムを作成するプリント・ラボとをそれぞれ独立に設けて、それらの間でのデータの受け渡しを、記録媒体又はネットワーク等を介して行うようなことが可能となる。このとき、撮影スタジオからデータ処理センターに受け渡されるのは、視点変換前視差画像列データファイルであり、データ処理センターからプリント・ラボに受け渡されるのは、視点変換後視差画像列データファイルである。
【0088】
<視点変換処理>
つぎに、視点変換処理について、具体的な例を挙げて詳述する。なお、ここでは、re-centering方式によって撮影した視差画像列に対する視点変換処理を例に挙げて説明する。
【0089】
re-centering方式では、図12に示すように、被写体50を固定しておき、当該被写体50を撮影するカメラ51を平行に移動させるとともに、被写体50の像が画面の中心に常に位置するように、撮影する位置に合わせてカメラ51のレンズ52を移動させて、異なる位置から被写体50を多数撮影する。これにより、横方向の視差を有する視差画像列が得られる。
【0090】
このように被写体を撮影した視差画像列をそのまま用いて作成したホログラフィックステレオグラムでは、撮影時におけるカメラ51の視点と被写体50との位置関係が、作成されたホログラフィックステレオグラムの再生像に対しても保持される。したがって、上述のように撮影された視差画像列をそのまま用いてホログラフィックステレオグラムを作成すると、図17に示したように、再生像ZがホログラフィックステレオグラムHのホログラム面Haよりも、視差画像列撮影時の撮影距離の分だけ奥に結像してしまう。そのため、このようなホログラフィックステレオグラムHでは、再生像Zと観察者の視点Sとの距離d0が撮影時における被写体50からカメラ51までの距離に一致するように、視点Sをホログラム面Haにおいて再生像Zを見ない限り、再生像Zに歪みやぼけが生じてしまう。
【0091】
特に白色光によって再生される白色再生ホログラフィックステレオグラムでは、再生像Zの結像位置がホログラム面Haから遠ざかるほど、再生像Zがぼける性質があるため、上述のように再生像Zがホログラム面Haよりも奥に結像してしまうと、再生像Zがひどくぼけたものとなってしまう。
【0092】
そこで、上述のように得られた視差画像列に対して視点変換処理を施して、図18に示したように、再生像Zがホログラム面Haの近傍に結像するようにする。すなわち、再生像ZがホログラフィックステレオグラムHのホログラム面Haの近傍に定位するように、視差画像列に対して視点変換処理を施し、当該視点変換処理が施された視差画像列を用いてホログラフィックステレオグラムを作成するようにする。このような視点変換処理を施すことにより、図18に示したように、再生像Zがホログラム面Haの近傍に定位するようになり、ホログラム面Haから離れた位置に視点Sをおいても、歪みやぼけの少ない明瞭な再生像が得られるようになる。
【0093】
以下、このような視点変換処理の具体例について、図13及び図14を参照して詳細に説明する。なお、図13及び図14は、re-centering方式によって撮影されたm枚の画像からなる視差画像列(以下、元視差画像列と称する。)に対して視点変換処理を施して、n枚の画像からなる新たな視差画像列(以下、露光用視差画像列と称する。)を再構成する原理を説明するための図である。
【0094】
ここで、露光用視差画像列は、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列である。すなわち、ホログラフィックステレオグラム作成部23は、視点変換処理が施されてなる露光用視差画像列の各画像を、上述したように表示装置41に順次表示させていき、ホログラフィックステレオグラムを作成する。
【0095】
なお、ここでは、上述したre-centering方式によって撮影された視差画像列(すなわち元視差画像列)に対して視点変換処理を施して、新たな視差画像列(すなわち露光用視差画像列)を作成する例を挙げるが、本発明において、視点変換処理の手法は、以下の例に限定されるものではなく、視点変換処理の対象となる視差画像列に応じて、適切な手法を適宜適用可能であることは言うまでもない。
【0096】
図13において、g11,g12,・・・,g1mは、元視差画像列を構成する各画像を表しており、これらの画像g11,g12,・・・,g1mからなる元視差画像列のことをまとめてGDとして示している。また、g21,g22,・・・,g2nは、露光用視差画像列を構成する各画像を表しており、これらの画像g21,g22,・・・,g2nからなる露光用視差画像列のことをまとめてGEとして示している。
【0097】
そして、図13は、視差方向の長さがLeのホログラフィックステレオグラムHの各露光点ep1,ep2,・・・,epnと、露光用視差画像列GEを構成する各画像g21,g22,・・・,g2nと、元視差画像列GDを構成する各画像g11,g12,・・・,g1mとの位置関係を示している。ここで、ホログラフィックステレオグラムHの各露光点ep1,ep2,・・・,epnには、露光用視差画像列GEを構成する各画像g21,g22,・・・,g2nがそれぞれ要素ホログラムとして記録されることとなる。
【0098】
なお、図13では、説明の便宣上、露光点としてep1,ep2,epnの3点のみを示しているが、当然の事ながら、このホログラフィックステレオグラムHにはn個の露光点が存在しており、露光用視差画像列GEを構成するn枚の画像g21,g22,・・・,g2nが、それぞれ異なる露光点において要素ホログラムとして記録される。
【0099】
ここで、露光点の数は、露光用視差画像列GEを構成する画像の数nに相当する。そして、この露光点の数は、ホログラフィックステレオグラムHの横サイズLeと、露光点のピッチΔLeとに依存しており、これらの関係は、下記式(1)で表される。
【0100】
Le=n×ΔLe ・・・(1)
すなわち、例えば、ホログラフィックステレオグラムHの横サイズLeを10cmとし、露光ピッチを0.2mmの等ピッチとした場合、露光点の数は500箇所となる。
【0101】
なお、露光点のピッチΔLeは、換言すれば要素ホログラムのピッチのことであり、これは、ホログラフィックステレオグラムHの解像度を規定するパラメータの一つとなる。すなわち、露光点のピッチΔLeが小さいほど、高解像度のホログラフィックステレオグラムが得られる。
【0102】
また、図13において、ΔLcは、元視差画像列GDの撮影時における各画像撮影毎のカメラ51の移動量(以下、カメラ移動ピッチと称する。)を示している。また、Lcは、元視差画像列GDの撮影時におけるカメラ51の移動量の合計(以下、撮影幅と称する。)を示している。また、dfは、元視差画像列GDの撮影時におけるカメラ51と被写体50との間の距離(以下、撮影距離と称する。)を示している。また、dvは、ホログラフィックステレオグラムHの観察者の視点Sとホログラム面Haとの間の距離(以下、視点距離と称する。)を示している。
【0103】
なお、露光点のピッチΔLeと、カメラ移動ピッチΔLcとは、等しくなるようにしてもよいが、必ずしも等しくなるようにする必要はない。一方、視点距離dvと撮影距離dfは、等しくしておく。
【0104】
そして、ホログラフィックステレオグラムHの各露光点には、露光用視差画像列GEを構成する画像g21,g22,・・・,g2nが、所定の露光角度θeをもってそれぞれ露光される。
【0105】
ここで、元視差画像列GDを構成する各画像g11,g12,・・・,g1m、並びに露光用視差画像列GEを構成する各画像g21,g22,・・・,g2nの解像度は、縦方向に640[pixel]であり、横方向(視差方向)に480[pixel]であるとする。なお、ここでは、これらの画像が、640[pixel]×480[pixel]の解像度を持つ場合を例に挙げるが、本発明において、これらの画像を構成する画素の数は任意であり、本例に限定されるものではない。
【0106】
そして、視点変換処理では、元視差画像列GDを構成する各画像g11,g12,・・・,g1mから、視点位置を変換した複数の画像を再構成し、露光用視差画像列GEを作成する。具体的には、元視差画像列GDを構成する各画像g11,g12,・・・,g1mの画素と、露光用視差画像列GEを構成する各画像g21,g22,・・・,g2nの画素との対応関係を求めて、この対応関係に基づいて画素の入れ替えを行うことにより、元視差画像列GDの各画像g11,g12,・・・,g1mから、露光用視差画像列GEの各画像g21,g22,・・・,g2nを再構成する。
【0107】
ここで、画素の入れ替えは、縦640[pixel],横1[pixel]のスリット状の画素列を最小単位として行う。すなわち、視点変換処理では、元視差画像列GDを構成する各画像g11,g12,・・・,g1mから、画素列単位で必要な画素を抽出して、新たな画像g21,g22,・・・,g2nを再構成する。このように、複数の画素をまとめて扱って画素の入れ替えを行うことで、各画素を個別に取り扱うよりも、視点変換処理に要する処理を大幅に削減することができる。しかも、縦640[pixel],横1[pixel]のスリット状の画素列は、視差情報の最小単位であるので、このように画素列単位で画素の入れ替えを行うようにしても、視差情報が失われるようなことはない。
【0108】
このような視点変換処理について、図14を参照してさらに詳しく説明する。図14は、露光用視差画像列GEを構成する画像のうちの一つである画像g21を取り出し、当該画像g21を元視差画像列GDから再構成する様子を示している。
【0109】
画像g21の再構成を行う際は、図14に示すように、まず、画像g21がホログラフィックステレオグラムHから視点距離dvだけ離れた平面DV上にあると仮定する。ここで、画像g21は、当該画像g21に対応する露光点ep1に対して所定の画角θeを持つ。
【0110】
また、元視差画像列GDを構成する各画像g11,g12,・・・,g1mが、画像g21から撮影距離dfだけ離れた平面DD上にあると仮定する。ここで、元視差画像列GDを構成する各画像g11,g12,・・・,g1mは、被写体50の撮影時の視点位置に対応するように、平面DD上に配する。
【0111】
そして、画像g21に対応する露光点ep1と、画像g21上のサンプリング点mp11,mp12,・・・,mp1kとをそれぞれ結ぶ直線L1,L2,・・・,Lk(以下、マッピングラインL1,L2,・・・,Lkと称する。)を考える。ここで、これらのサンプリング点mp11,mp12,・・・,mp1kは、画像g21を構成する画素列にそれぞれ相当しており、画像g21におけるサンプリング点の数kは、画像g21の横方向(すなわち視差方向)の画素数に相当する。したがって、例えば、画像g21が縦640[pixel],横480[pixel]からなる場合、k=480である。
【0112】
そして、上記マッピングラインL1,L2,・・・,Lkに基づいて、元視差画像列GDを構成する画像g11,g12,・・・,g1mの中から、各サンプリング点毎にそれらのサンプリング点mp11,mp12,・・・,mp1kにおける視点に最も近い視点をもつ画像を選択し、更に選択された画像の中からマッピングラインに最も近い画素列を選択する。
【0113】
例えば、サンプリング点mp11について考えると、先ず、元視差画像列GDを構成する画像g11,g12,・・・,g1mの中から、サンプリング点mp11における視点に最も近い視点をもつ画像g11を選択する。次に、露光点ep1とサンプリング点mp11を結ぶマッピングラインL1を平面DDにまで延長し、画像g11のサンプリング点op11,op12,・・・,op1jの中から、上記マッピングラインL1と平面DDとが交わる点に最も近いサンプリング点op1jを選択する。そして、このように選択されたサンプリング点opj1に位置する画素列を画像g11から抽出し、当該画素列を画像g21のサンプリング点mp11にマッピングする。
【0114】
なお、図14の例では、元視差画像列GDを構成する各画像g11,g12,・・・,g1mには、それぞれj個のサンプリング点が存在するものとしている。すなわち、例えば、元視差画像列GDを構成する画像g11には、サンプリング点op11,op12,・・・,op1jが存在し、画像g12には、サンプリング点op21,op22,・・・,op2jが存在し、その他の画像についても、同様にj個のサンプリング点が存在する。そして、これらのサンプリング点は、各画像g11,g12,・・・,g1mの画素列にそれぞれ相当しており、各画像におけるサンプリング点の数jは、各画像の横方向(すなわち視差方向)の画素数に相当している。したがって、例えば、各画像g11,g12,・・・,g1mが縦640[pixel],横480[pixel]からなる場合、j=480である。
【0115】
そして、以上のようなマッピング処理を、画像g21の他のサンプリング点mp12,・・・,mp1kについても同様に行うことにより、1枚の新たな画像g21が再構成される。そして、更に同様な処理を他の露光点ep2,op3,・・・,epnについても行うことで、それぞれの露光点に対応した画像g22,g23,・・・,g2nを再構成する。これにより、視点変換処理が施され再構成されてなる視差画像列、すなわち露光用視差画像列GEが得られる。
【0116】
そして、このようにして得られた露光用視差画像列GEを構成する各画像g21,g22,・・・,g2nを、上述したように、表示装置41に順次に表示して、ホログラム用記録媒体30にスリット状の要素ホログラムとしてそれぞれ記録することにより、ホログラフィックステレオグラムが作成される。
【0117】
このようにして作成されたホログラフィックステレオグラムは、視点変換処理により視点位置がホログラム面上から観察者側に視点距離dvだけ移動し、それに伴って、再生像も視点距離dvの分だけ観察者側に移動してホログラム面上付近に定位する。したがって、このホログラフィックステレオグラムでは、歪みやぼけの少ない再生像を得ることができる。
【0118】
ところで、視点変換処理は、画素列を入れ替えて新たな画像を作成することにより実現される。そして、この入れ替えの順序は、視点変換処理のパラメータが同じであるならば、視差画像列が異なっていても同じである。したがって、視点変換処理において、元となる視差画像列の視点等が同じであるならば、上述のような処理を繰り返し行う必要はなく、画素列の入れ替えの順序を記録したテーブルを用意しておき、当該テーブルを参照して、画素列の入れ替えを行うようにしてもよい。
【0119】
すなわち、初回だけ、上述のような視点変換処理を行い、このときに、元の画像の画素列と、露光用画像の画素列との対応関係を求め、当該対応関係をハードディスクドライブ装置等の外部記憶装置に保存しておき、次回以降の視点変換処理では、この対応関係に基づいて、視点変換処理を行うようにしてもよい。これにより、計算処理の繰り返しが無くなり、処理速度を大幅に向上することができる。
【0120】
<ヘッダーファイル>
つぎに、視差画像列ファイルや露光用画像列ファイルに付加されるヘッダーファイルについて、具体的な例を挙げて詳述する。
【0121】
上述のように視点変換処理を行ってホログラフィックステレオグラムを作成する際に、視差画像列撮影時のパラメータと、視点変換処理時のパラメータと、作成するホログラフィックステレオグラムに関するパラメータとの整合性がとれていないと、ホログラフィックステレオグラムから所望する再生像が得られなくなってしまう。そこで本発明では、各々のプロセスに要するパラメータを一元的に管理し、各プロセスにおいて利用できるように、視差画像列ファイルや露光用画像ファイルにヘッダーファイルを付加するようにしている。なお、ここでは、視差画像列ファイルと露光用画像列ファイルとに共通のフォーマットのヘッダーファイルを付加するものとして説明する。
【0122】
なお、本例において、ヘッダーファイルが付加される視差画像列ファイルを構成する各画像ファイルのファイル名は、当該視差画像列ファイルに共通の文字列と、ファイル番号と、画像データの形式を示すファイル拡張子とを合成した文字列によって構成するものとする。すなわち、視差画像列ファイルを構成する各画像ファイルのファイル名は、例えば、holo0000.bmp,holo0001.bmp,・・・,holo0499.bmpのようになる。また、露光用画像列ファイルを構成する各画像ファイルのファイル名は、当該露光用画像列ファイルに共通の文字列と、ファイル番号と、画像データの形式を示すファイル拡張子とを合成した文字列によって構成するものとする。すなわち、露光用画像列ファイルを構成する各画像ファイルのファイル名は、例えば、hsep0000.bmp,hsep0001.bmp,・・・,hsep0499.bmpのようになる。
【0123】
このような視差画像列ファイルや露光用画像ファイルに付加されるヘッダーファイルについて、当該ヘッダーファイルに格納されるパラメータの具体例を表1に示す。なお、ヘッダーファイルに格納されるパラメータは、表1に示したものに限定されるものではなく、必要に応じて項目を増減させることは可能である。具体的には例えば、カラーホログラフィックステレオグラムを作成するような場合には、カラーマッチングを実現するためのパラメータ等の項目も設けた方が好ましい。
【0124】
【表1】
Figure 0004288722
【0125】
以下、表1に示したヘッダーファイルの各項目について説明する。なお、上記ヘッダーファイルにおいて、「hs_img.file_name」「hs_img.date」「hs_img.time」「hs_img.num_img_file」「hs_img.file_type」の各項目については、視点変換処理前は空欄としておき、視点変換処理を行うときに書き込む。換言すれば、これらの項目は、視差画像列ファイルのヘッダーファイルの段階では空欄としておき、露光用画像列ファイルのヘッダーファイルとするときに書き込む。
【0126】
「para_img.file_name」には、このヘッダーファイルに対応した視差画像列ファイルを特定する文字列を設定する。具体的には例えば、視差画像列ファイルを構成する各画像ファイルのファイル名のうち、当該視差画像列ファイルに共通の文字列を設定する。すなわち、例えば、視差画像列ファイルを構成する各画像ファイルのファイル名が、holo0000.bmp,holo0001.bmp,・・・,holo0499.bmpの場合、「para_img.file_name」には「holo」を設定する。
【0127】
「para_img.date」には、視差画像列ファイルを作成した日付を設定する。
【0128】
「para_img.time」には、視差画像列ファイルを作成した時間を設定する。
【0129】
「para_img.num_img_file」には、視差画像列ファイルに含まれる画像ファイルの数を設定する。例えば、視差画像列ファイルが500の画像ファイルからなる場合、「para_img.num_img_file」には「500」を設定する。
【0130】
「para_img.file_type」には、視差画像列ファイルを構成する各画像ファイルの形式を示す文字列を設定する。例えば、視差画像列ファイルを構成する各画像ファイルの形式がBMP形式の場合、「para_img.file_type」には「BMP」を設定する。
【0131】
「para_img.img_type」には、視差画像列ファイルがどうのように作成されたかを示す文字列を設定する。例えば、被写体を実際に撮影することにより作成されたものである場合、「para_img.img_type」には「Real Image」を設定し、視差画像列ファイルがコンピュータグラフィックスにより作成されたものである場合、「para_img.img_type」には「CG」を設定する。
【0132】
「para_img.shooting_type」には、視差画像列の撮影方法を示す文字列を設定する。例えば、視差画像列をre-centering方式により撮影した場合、「para_img.shooting_type」には「re-centering」を設定し、視差画像列をstraight track方式により撮影した場合、「para_img.shooting_type」には「straight track」を設定し、視差画像列をpanning方式により撮影した場合、「para_img.shooting_type」には「panning」を設定し、視差画像列をrotating方式により撮影した場合、「para_img.shooting_type」には「rotating」を設定する。
【0133】
「hs_img.file_name」には、このヘッダーファイルに対応した露光用画像列ファイルを特定する文字列を設定する。具体的には例えば、露光用画像列ファイルを構成する各画像ファイルのファイル名のうち、当該露光用画像列ファイルに共通の文字列を設定する。すなわち、例えば、露光用画像列ファイルを構成する各画像ファイルのファイル名が、hsep0000.bmp,hsep0001.bmp,・・・,hsep0499.bmpの場合、「para_img.file_name」には「hsep」を設定する。
【0134】
「hs_img.date」には、露光用画像列ファイルを作成した日付を設定する。
【0135】
「hs_img.time」には、露光用画像列ファイルを作成した時間を設定する。
【0136】
「hs_img.num_img_file」には、露光用画像列ファイルに含まれる画像ファイルの数を設定する。例えば、露光用画像列ファイルが500の画像ファイルからなる場合、「hs_img.num_img_file」には「500」を設定する。
【0137】
「hs_img.file_type」には、露光用画像列ファイルを構成する各画像ファイルの形式を示す文字列を設定する。例えば、露光用画像列ファイルを構成する各画像ファイルの形式がBMP形式の場合、「hs_img.file_type」には「BMP」を設定する。
【0138】
「hs.width」には、作成するホログラフィックステレオグラムの横幅を設定する。
【0139】
「hs.height」には、作成するホログラフィックステレオグラムの高さを設定する。
【0140】
「hs.scr_widht」には、ホログラフィックステレオグラムプリンタにおいて露光用画像を表示する表示装置の横幅を設定する。
【0141】
「hs.scr_height」には、ホログラフィックステレオグラムプリンタにおいて露光用画像を表示する表示装置の高さを設定する。
【0142】
「hs.unit_hologram_pitch」には、作成するホログラフィックステレオグラムに記録される要素ホログラムの横幅を設定する。
【0143】
「hs.exposure_angle」には、ホログラム用記録媒体露光時の物体光の集光角θeを設定する。
【0144】
「cmra.scale」には、図13におけるLeの値と、作成するホログラフィックステレオグラムの横幅(hs.width)との比率を設定しておく。被写体の大きさと、ホログラフィックステレオグラムの再生像の大きさとが同じならば、作成するホログラフィックステレオグラムの横幅(hs.width)は、図13におけるLeの値とが同じとなる。しかし、被写体の大きさと、ホログラフィックステレオグラムの再生像の大きさとを異なるものとする場合には、図13におけるLeの値と、実際に作成するホログラフィックステレオグラムの横幅(hs.width)との比率を規定しておく必要がある。そこで、「cmra.scale」には、Le/hs.widthの値を設定しておく。
【0145】
「cmra.view_angle」は、視差画像列の撮影に用いたカメラの水平画角を設定する。
【0146】
「cmra.view_distance」には、視差画像列撮影時の撮影距離を設定する。
【0147】
「cmra.track_length」 には、視差画像列撮影時のカメラの移動距離(すなわち視差画像列の視点の移動範囲を示す値)を設定する。
【0148】
なお、以上の説明では、平面状のホログラフィックステレオグラムを作成する場合を前提としていたが、ホログラフィックステレオグラムの形状は平面状に限定される訳ではなく、例えば、円筒状等とすることも可能である。ただし、ホログラフィックステレオグラムの形状を平面以外とする場合には、作成するホログラフィックステレオグラムの形状についての情報が視点変換処理時に必要となるので、作成するホログラフィックステレオグラムの形状についての情報もヘッダーファイルに追加しておく。
【0149】
例えば、円筒型ホログラフィックステレオグラムを作成する場合には、円筒型ホログラフィックステレオグラムに対応した視点変換処理を行うために、作成する円筒型ホログラフィックステレオグラムの径についての情報が必要となる。そこで、円筒型ホログラフィックステレオグラムを作成する場合には、ヘッダーファイルに、作成する円筒型ホログラフィックステレオグラムの径を示す項目も設けておく。
【0150】
以上のようなヘッダーファイルを視差画像列ファイルに付加しておけば、露光画像列ファイルを所望するときに、視差画像列撮影条件やホログラフィックステレオグラム作成条件に応じた視点変換処理を行い、露光画像列ファイルを再構成することができる。また、このようなヘッダーファイルを露光用画像列ファイルに付加して視点変換後視差画像列データファイルを構成しておけば、どのような条件で視点変換処理を行ったかについて情報や、視差画像列ファイルと露光用画像ファイルとの対応関係などを、視点変換後視差画像列データファイルだけから知ることができる。
【0151】
そして、以上のようなヘッダーファイルを視差画像列ファイルや露光用画像ファイルに付加しておくようにすれば、視差画像列ファイルを作成する側と、当該視差画像列ファイルに対して視点変換処理を施して利用する側とを独立させることが可能となる。したがって、例えば、図10に示したように、視差画像列を撮影する撮影スタジオと、ホログラフィックステレオグラムを作成するプリント・ラボとが離れた場所に設置されているような場合において、記録媒体やネットワーク等を介して、撮影スタジオからプリント・ラボに必要なデータを受け渡して、ホログラフィックステレオグラムを作成するようなことが可能となる。
【0152】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ホログラフィックステレオグラム作成システムのように、視差情報を含む複数の画像からなる視差画像列のデータに対して視点変換処理を施して用いるシステムにおいて、視差画像列のデータを作成する機構と、その他の機構とを独立させることが可能となる。
【0153】
したがって、本発明によれば、例えば、視差画像列を撮影する撮影スタジオや、視点変換処理を行うデータ処理センターや、ホログラフィックステレオグラムを作成するプリント・ラボなどを、それぞれ独立に設けるようなことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホログラフィックステレオグラム作成システムの一構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した画像データ作成装置の一構成例を示すブロック図である。
【図3】 straight track方式による視差画像列の撮影方法を示す図である。
【図4】 panning方式による視差画像列の撮影方法を示す図である。
【図5】 rotating方式による視差画像列の撮影方法を示す図である。
【図6】 re-centering方式による視差画像列の撮影方法を示す図である。
【図7】本発明を適用したホログラフィックステレオグラム作成装置の一構成例を示すブロック図である。
【図8】ホログラフィックステレオグラム作成部の一構成例を示すブロック図である。
【図9】ホログラフィックステレオグラムプリンタの光学系の一構成例を示す図である。
【図10】視差画像列を撮影する撮影スタジオと、視点変換処理を行いホログラフィックステレオグラムを作成するプリント・ラボとを独立して設けた様子を示す図である。
【図11】視差画像列を撮影する撮影スタジオと、視点変換処理を行うデータ処理センターと、ホログラフィックステレオグラムを作成するプリント・ラボとを独立して設けた様子を示す図である。
【図12】 re-centering方式による視差画像列の撮影方法を示す図である。
【図13】視点変換処理を説明するための図であり、露光用視差画像列GEと元視差画像列GDとの関係を示す図である。
【図14】視点変換処理を説明するための図であり、露光用視差画像列GEのうちの一つの画像g21と、元視差画像列GDの各画像g11,g12,・・・,g1mとの関係を示す図である。
【図15】ホログラフィックステレオグラムの作成方法を模式的に示す図である。
【図16】 straight track方式による視差画像列の撮影方法を示す図である。
【図17】視点変換処理を行わずに作成したホログラフィックステレオグラムの再生像を観察する様子を示す図である。
【図18】視点変換処理を行った上で作成したホログラフィックステレオグラムの再生像を観察する様子を示す図である。
【符号の説明】
1 画像データ作成装置、 2 ホログラフィックステレオグラム作成装置、3 視差画像列データ作成部、 4 データ付加部、 10 被写体、 11カメラ、 21 データ受け取り部、 22 視点変換部、 23 ホログラフィックステレオグラム作成部、 24 制御用コンピュータ、 25 ホログラフィックステレオグラムプリンタ、 26 画像データ供給装置

Claims (10)

  1. 異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータを作成する視差画像列データ作成手段と、
    ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置において上記被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を上記視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報を、該視差画像列のデータに付加するデータ付加手段とを備え、
    上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置に受け渡され、該画像データ変換装置においてホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、
    上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれるホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置。
  2. ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置により、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータを作成し、該ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置において該被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を該視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報を、該視差画像列のデータに付加し、
    上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、上記ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置に受け渡され、該画像データ変換装置においてホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、
    上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれるホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成方法。
  3. ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を該視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報とを受け取るデータ受け取り手段と、
    上記データ受け取り手段により受け取った上記視差画像列のデータに対して、上記情報に基づいて視点変換処理を施す視点変換手段とを備え、
    上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、
    上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれるホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置。
  4. 上記データ受け取り手段は、記録媒体又はネットワークを介して、上記視差画像列のデータ及び上記情報を受け取る請求項3記載の画像データ変換装置。
  5. ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、該被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を該視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報とを演算処理手段に入力し、
    上記演算処理手段により、上記視差画像列のデータに対して上記情報に基づいて視点変換処理を施し、
    上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、
    上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれるホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換方法。
  6. ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、該被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を該視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報とを受け取るデータ受け取り手段と、
    上記データ受け取り手段により受け取った上記視差画像列のデータに対して、上記情報に基づいて視点変換処理を施す視点変換手段と、
    上記視点変換手段により視点変換処理を施すことにより得られた新たな視差画像列のデータを用いて、ホログラフィックステレオグラムを作成するホログラフィックステレオグラム作成手段とを備え、
    上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれるホログラフィックステレオグラム作成システム内のホログラフィックステレオグラム作成装置。
  7. 上記データ受け取り手段は、記録媒体又はネットワークを介して、上記視差画像列のデータ及び上記情報を受け取る請求項6記載のホログラフィックステレオグラム作成装置。
  8. ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、該被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を該視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報とを演算処理手段に入力し、
    上記演算処理手段により、上記視差画像列のデータに対して上記情報に基づいて視点変換処理を施し、
    上記視点変換処理を施すことにより得られた新たな視差画像列のデータを用いて、ホログラフィックステレオグラムを作成し、
    上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれるホログラフィックステレオグラム作成システム内のホログラフィックステレオグラム作成方法。
  9. コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、該ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置において該被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を該視差画像列のデータに対して施すのに必要なデータとが格納され、
    上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、
    上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれるホログラフィックステレオグラム作成システム内で用いられる記録媒体。
  10. ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ作成装置からの、異なる視点から被写体を捉えた複数の画像からなる視差画像列のデータと、該被写体に対する視点の位置を変換する視点変換処理を該視差画像列のデータに対して施すのに必要な情報とを、該ホログラフィックステレオグラム作成システム内の画像データ変換装置にまとめて伝送し、
    上記視点変換処理を施すことにより得られる新たな視差画像列のデータは、ホログラフィックステレオグラムの作成に使用される視差画像列のデータであり、
    上記情報は、上記視差画像列のデータに付加されるヘッダーファイルに格納され、少なくとも、上記視差画像列の作成条件、上記画像データ変換装置における視点変換処理時の変換条件及び該視差画像列が撮影された場合の撮影条件を含むホログラフィックステレオグラムの作成条件についての情報が含まれるホログラフィックステレオグラム作成システム内におけるデータ伝送方法。
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