JP4674317B2 - 疾病の判定および監視 - Google Patents

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Description

本発明は、疾病または医学的な病状に関連する1つ以上の生化学的マーカを定量することによる、疾病および病状の診断および監視に関する。詳細には本発明は、疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つから構成されるジケトピペラジンと、疾病関連タンパク質のC末端アミノ酸2つから構成されるジケトピペラジンと、N末端アミノ酸2つおよびC末端アミノ酸2つのうちの少なくとも一方を欠損している短縮疾病関連タンパク質と、そのような疾病および病状における他の生化学的マーカとを検出および測定することに関する。
疾病および医学的な病状を、さらに容易かつ迅速に診断および監視するための試験は常に必要とされている。さらに、多くの難病は診断および監視が困難なままであり、それらの疾病および病状を診断および監視する方法は決定的に必要とされている。
例えば、多発性硬化症(MS)は、その進行、重篤性、および特異的症状が実に変動的かつ予測不能であるため、診断することが困難である。ある人がMSであるか否かを単独で判定することが可能である臨床試験、症状、または身体所見は存在しない。
長期に渡って確立されている、MSを診断する基準は以下である。
1.2つの発作(すなわち、中枢神経系(CNS)における脱髄の2つの症状発現)という他覚的証拠が存在すること。臨床的には、発作(再燃、突発(flare )、または再発としても知られている)は、少なくとも24時間持続するMS症状の急な発現または悪化として定義される。他覚的証拠は、神経学的検査および追加の試験の所見による。
2.2つの発作が時間的(少なくとも1ヶ月)および空間的(CNSの異なる領域における炎症および損傷のうちの少なくとも1つの証拠によって示される)に分離していること。
3.その人が経験している発作または症状に対して、他の説明が存在しないこと。MSに共通する症状の多くは、他の疾病によっても引き起こされ得る。したがって、全ての可能性を注意深く除外することによってのみ、MSの診断を下すことが可能である。
この20年を通じて、磁気共鳴映像法(MRI)、髄液検査、および誘発反応試験などの試験は、診断プロセスにおいて次第に重要な役割を果たしている。2001年には、多発性硬化症の診断に関する国際委員会(International Panel on the Diagnosis of Multiple Sclerosis)によって診断基準の改訂版が発行された(非特許文献1)。改訂基準では、上述の従来の要件に加え、MRI、髄液分析、および視覚誘発電位の所見を用いて第2の発作の証拠を与えることによって、より迅速に診断を確定させるための詳細な指針が提供されている。それらの指針によって、明確な発作のないまま着実に障害が進行する患者における診断プロセスも促進される。しかしながら、この改訂基準を用いた場合にもMSの診断はなお困難であり、典型的には数ヶ月を必要とし、数年を必要とする場合もある。
MSには悪化または再発の可能性があるため、確定診断を迅速に下すことは非常に有用であろう。多くの患者において疾病の進行を遅延させるまたは防止するようなMSの治療薬が現在では利用可能であり、迅速な診断によって早期に介入することで、多くのMS患者の予後を有意に改善することが可能となる。
アルツハイマー病の診断は困難であり、他の原因を除外することによる場合が多い。疾
病を識別し得る種々の認知試験が用いられている。しかしながら、確定的な診断は死後の脳解剖によってのみ可能である。生存するアルツハイマー病患者に対して診断を下すことが可能な診断試験が必要なことは、明らかである。
脳虚血は現在、臨床的に診断されている。エノラーゼ、S−100ファミリータンパク質など、ある種の生化学的マーカが説明されているが、臨床医が利用可能な映像化技術は、さらに信頼性が高く、かつ特異的である。脳虚血用の高信頼性かつ特異的である生化学的マーカは、この疾病の診断および監視において有用であろう。
初期の心虚血も診断することが困難である。クレアチンキナーゼイソエンザイム(CK−MB)、ミオグロビン、またはトロポニンなど心臓の細胞死のマーカは、一過性の心筋虚血において、詳細には虚血発生後の最初の2〜6時間に測定される時には、信頼性のないマーカである(非特許文献2〜5)。虚血の症状が始まった直後に検査された患者から心筋梗塞または心筋虚血を除外するには、典型的には長期の観察が必要とされる(非特許文献6〜9)。
心筋虚血の患者のヒト血清アルブミンに結合する外因性コバルトの減少を測定する、新規な血液アッセイ方法が説明されている(非特許文献10)。アルブミン−コバルト結合(ACB)アッセイでは、ヒトアルブミンのアミノ末端(N末端)に対する外因性コバルトの結合能を測定する。通常の条件下では、コバルトを含む遷移金属は、アルブミンの露出されたN末端に強固に結合されている(非特許文献11)。ACBアッセイは、虚血症状ではアルブミンのN末端が変更され、遷移金属に対するその結合能が急速に減少する場合があるという観察に基づいている(非特許文献12および13)。異常な濃度のCK−MB、ミオグロビン、またはトロポニンが検出され得る前の数分または数時間に、虚血によって誘発されたアルブミンに対する変更が発生すると予想されるであろう。しかしながら、ACBアッセイは心虚血を除外するための試験としてのみ是認されているので、心虚血の除外に加えて心虚血の診断も可能であるアッセイを得ることが非常に望まれるであろう。
低出生体重(LBW)は世界的に、胎児および新生児の罹患率および死亡率の主要原因である。LBWは、出産時の体重が2500グラム未満であることを示すとして一般に認められており、予定時期(at term )出産であるが胎齢に対して低体重(small for gestational age )(SGA)の新生児、早産で胎齢に対して適切な体重(AGA)の新生児、または早産でSGAの新生児に起こり得る。このように、LBWの疫学は複雑かつ多因性である。
SGAは統計的な定義であり、胎齢に対して10パーセンタイル未満の出生体重を示している。よって定義から、新生児の10%はSGAである。実際には、それらの新生児のうち幾らかは小柄であるが健康で、遺伝的な成長可能性を実現しており、実質的な危険はない。他方、他のSGAの新生児は実際に成長を阻害され、以下に説明する種々の因子のために、遺伝的な成長可能性を満たさない。これらの新生児は胎児発育不全(fetal growth restriction)(FGR)に罹患していると言われる。実際に、幼児の幾らかはAGAと推定されるがFGRに罹患している、すなわち、その体重は、遺伝的には80パーセンタイルの体重であるようにプログラムされているが、胎齢に対して20パーセンタイルである場合がある。ある個体がどれくらいの体重であるべきかを知る先験的な手段が存在しないため、実際的な意味で、それらの幼児を識別することは困難である。
FGRは、胎児の状態の損傷または関連する母体の疾病(例えば、子癇前症)によって、胎児の発育を直接阻害することと、さらに多くの場合には、療法が必要である早産を余儀なくさせることとの両方で、LBWを誘導する。LBWおよび早産のうちの少なくとも
一方による罹患率は様々であり、いずれかの場所で重大でかつ詳細に報告されている。さらに、最近のデータにおいては、子宮内環境の損傷が成体の健康に対して深遠な影響を与え得ること、いわゆる「疾病の胎児起源(fetal origins of disease)」すなわちバーカー仮説(Barker hypothesis )が示唆されている。これらの種々の機構によって、FGRに帰する疾病の負荷は甚大である。
FGRを伴う妊娠においては、多くの場合、胎児/新生児が関心の重点であるが、そのような妊娠には母体の健康を直接脅かす病状を伴う場合も多いことを想起することは重要である。最も顕著には子癇前症があり、その正確な病態生理学は依然不明であるが、胎盤虚血に由来すると長期に渡って考えられている。子癇前症およびその合併症は、世界的に母体の死亡率の主要原因である。
FGRの鑑別診断は多様であり、染色体、毒素、ウイルス、および他の病因が含まれるが、症例の大部分は子宮胎盤機能不全(UPI)に由来する。UPIは、種々の母体の疾病(高血圧症、腎臓病、全身紅斑性狼蒼、抗リン脂質抗体症候群、血栓形成傾向など)、妊娠合併症(胎盤剥離、子癇前症)と関連する場合があり、または突発性の場合もある。病因にかかわらず統一的に潜在すると推定される病態生理学は、母体または胎児循環、または両方の循環における胎盤血流の減少(虚血)に由来する。
粗測定として、胎盤の重量と胎児の体重の間には直接的な関係が存在する事が知られており、胎盤の資源によって胎児の成長がある程度まで制御され得ることが示唆されている。FGRに関連する胎盤の病変は多数存在する。一般に、それらの病変によって、母体および胎児のうちの少なくとも一方の血流が損なわれていると考えられるであろう。母体および胎児のうちの少なくとも一方の血流の減少(虚血)とFGRとの間の関連も、妊娠障害における多量のドップラー血流(Doppler flow)データによって補強されている。多くの症例において、これらの異常なドップラー血流の波形は、異常な胎盤の病理学とよく相関している。
FGRの病態生理学については多くが知られているが、理解されるべき事も多く残されている。臨床的な状況においては、FGRに対する種々の危険因子が認識されているが、その陽性予測値および感度は限定されたものである。FGRの胎児を「SGAだが順調」である胎児から鑑別することには困難があり得る。この差異を認識することは、順調な妊娠に対する不必要な介入を回避するために重要である。FGRに罹患することになる妊娠を早期に識別することは、養い手(foster)の適切な追跡治療(follow-up )の援助となり得るであろう。出産の時期も重大な関心事であり、妊娠を進行させることと、虚血環境において継続させることとの利点が考量される。最後に、より基本的な水準では、胎盤虚血を識別し、その重篤性を定量する臨床的試験を入手することによって、最終的には養い手の適切な治療または予防さえも援助され得るであろう。
上述のように、虚血を除外するためのACBアッセイは、虚血の病状によってヒト血清アルブミンのN末端が変更され、遷移金属に対するその結合能が急速に減少され得るという観察に基づいている。ヒト血清アルブミンのN末端の変更による金属結合能の減少を説明し得る性質は識別されていないが、幾つかの可能性の1つとして、1〜4個のアミノ酸の開裂が提案されている(特許文献1を参照)。詳細には、ヒト血清アルブミンからN末端ジペプチド(Asp−AlaすなわちDA)が開裂し、このジペプチドが環化してジケトピペラジン(DA−DKP)を形成することによって、虚血にて観察されるヒト血清アルブミンのN末端に対する金属結合の減少が部分的に説明され得る、という仮説である(非特許文献14)。しかしながらこの論文では、DA−DKPが虚血のマーカとして使用され得ることは、教示または示唆されていない。
特許文献2では、フリーラジカル損傷のマーカが開示されている。このマーカは、フリーラジカル損傷によってN末端の金属結合部位が修飾されているヒト血清アルブミンである。変更されたN末端に対する金属結合の減少が、フリーラジカル損傷の検出および測定に用いられる。金属結合の減少を説明し得るような、ヒト血清アルブミンのN末端の修飾の可能性が幾つか提案されており、それには、N末端のジペプチド(DA)がフリーラジカルによって開裂し、続いてこのジペプチドが環化してDA−DKPを形成する可能性も含まれている。しかしながら、フリーラジカル損傷を検出および測定する方法として、ヒト血清アルブミンの変更N末端を直接検出することは示唆されているが、仮説上のDA−DKPを測定することは、その目的で教示または示唆されていない。
投薬されていない精神分裂病患者および筋萎縮性側索硬化症に罹患している患者を含む神経疾患の患者(非特許文献15)、および腎機能不全の患者(非特許文献16)においては、ヒスチジン−プロリン・ジケトピペラジン(HP−DKP)濃度の増大が検出される。HP−DKPは、未知のメカニズムによる甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)またはその前駆体(プレプロTRH)と、他の供給源とのうちの少なくとも一方に由来し得る(非特許文献15)。
(発明の概要)
本発明は、種々の疾病および病状の診断および監視に有用である他覚的な生化学的マーカの発見に基づいている。このマーカには、疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つまたはC末端アミノ酸2つから構成される、ジケトピペラジンが含まれる。本明細書では「タンパク質」の語は、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、またはペプチドを意味して用いられ、「疾病関連タンパク質」の語は、疾病または病状に罹患した器官または組織由来のタンパク質(「器官特異的」または「組織特異的」タンパク質)を含む、特異的な疾病または病状に関連するタンパク質を意味して用いられる。マーカには、N末端アミノ酸2つおよびC末端アミノ酸2つのうちの少なくとも一方を欠損している、短縮疾病関連タンパク質も含まれる。本明細書では、これらのマーカを集合的に「ターゲットマーカ」と称する。
したがって本発明は、生体試料中の1つ以上のターゲットマーカの量を測定するステップと、そのターゲットマーカの量が疾病または病状の存在、欠如、または状態を示すか否かを判定するステップとから成る、疾病または病状を診断または監視する方法を提供する。このターゲットマーカは迅速かつ簡便に測定可能であり、その測定値によって、例えば、多発性硬化症、アルツハイマー病、および虚血、詳細には胎盤虚血などの疾病および病状に対して、容易かつ迅速に高信頼性の診断を下すことが可能となる他覚的証拠が提供される。この方法は、現在可能であるよりも相当早い時期に、多くの疾病および病状の治療を開始することを可能とするため、非常に有用であろう。さらに、ターゲットマーカの測定によって疾病または病状の状態を監視することが可能となり、多くの疾病、病状、および疾患の効果的な治療と、新薬および他の治療の評価とが可能となるであろう。
さらに本発明は、多発性硬化症(MS)診断化合物を用いてMSを診断または監視する方法を提供する。この方法は、患者から生体試料を採取するステップと、その生体試料中の1つ以上のMS診断化合物の量を測定するステップとから成る。MS診断化合物は以下を含む。(i)液体クロマトグラフィーおよび質量分析計(LC−MS)によって約175と測定される質量を有する化合物、(ii)LC−MSによって約145と測定される質量を有する化合物、(iii )Asp−Ala ジケトピペラジン(DA−DKP)、および(iv)N−アセチル−アラニン−セリン ジケトピペラジン(NAS−DKP)。生体試料における化合物(i)および(ii)のうちの少なくとも1つの欠如、または、DA−DKPおよびNAS−DKPのうちの少なくとも1つの濃度の増大は、MSであることを示す。同じく、生体試料におけるDA−DKPおよびNAS−DKPのうちの少なくとも1つの濃度の増大は、活動性のMSであることを示す。他のMS診断化合物を以下の表1
および2に記載する。
さらなる実施態様では、本発明は、種々の疾病マーカを用いてアルツハイマー病を診断または監視する方法を提供する。詳細には、この方法は、診断または監視される患者から生体試料を採取するステップと、その生体試料中の1つ以上のアルツハイマー病診断化合物の量を測定するステップとから成る。アルツハイマー病診断化合物は以下を含む。(i)液体クロマトグラフィーおよび質量分析計によって約175と測定される質量を有する化合物、(ii)DA−DKP。アルツハイマー病患者の血漿においては、両方のアルツハイマー病診断化合物が増大していることが見出されている。他のアルツハイマー病診断化合物を表1および2に記載する。
さらに別の実施態様では、本発明は、妊娠患者の胎盤虚血を診断または監視する方法を提供する。この方法は、妊娠患者から生体試料を採取するステップと、その生体試料中の1つ以上の胎盤虚血診断化合物の量を測定するステップとから成る。胎盤虚血診断化合物は、Gly−Leu ジケトピペラジン(GL−DKP)およびAla−Pro ジケトピペラジン(AP−DKP)を含む。他の胎盤虚血診断化合物を以下の表1および2に記載する。
また本発明は、ジケトピペラジンに対する特異性を有する新規な結合パートナーを提供する。結合パートナーは、好適には、本発明のジケトピペラジンを特異的に認識する抗体およびアプタマーのうちの少なくとも1つである。そのような結合パートナーは、本発明の方法にて使用されることが可能である。この新規な結合パートナーを含む組成物およびキットも提供される。
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本発明は一般に、疾病および病状に対するマーカを定量することによって、疾病、病状、および疾患を診断および監視する方法を提供する。
一実施態様では、本発明は、疾病関連タンパク質の分解によって特徴付けられる疾病または病状を診断および監視する方法を提供する。この分解生成物には、N末端アミノ酸2つまたはC末端アミノ酸2つから構成されるジケトピペラジンおよび、そのような末端アミノ酸を欠落している、対応する短縮疾病関連タンパク質が含まれる。したがって本発明は、これらの分解生成物が疾病、病状、および疾患を診断および監視するための有用なマーカであるという発見に基づいている。
上述のように、本明細書では「疾病関連タンパク質」の語は、疾病、病状、または疾患に罹患した器官または組織由来のタンパク質(「器官特異的」または「組織特異的」タンパク質)を含む、特異的な疾病、病状、または疾患に関連するタンパク質を意味して用いられる。疾病関連タンパク質および対応する疾病および病状の例を、表1および2に記載する。当業者らは、本明細書に与えられている手引きに基づいて、過度な実験を行うことなく、他の疾病関連タンパク質、対応する疾病または病状、および有用なマーカを容易に決定することが可能である。
この実施態様の方法にて定量されるターゲットマーカは、疾病関連タンパク質の分解によって形成される。この分解は、アシドーシスと、活性酸素種(ROS)と、炎症と、N末端またはC末端アミノ酸に対する一定のリガンドの結合など、疾病関連タンパク質のN末端またはC末端アミノ酸のプロトン化を引き起こす病状とのうちの、少なくとも1つに伴うまたは引き起こされる疾病または病状において起こると考えられる。ジケトピペラジンは一定の酵素(例えば、ジペプチジル・ペプチダーゼまたはカルボキシペプチダーゼ)の作用のため生体内でも形成され得るが、それらの酵素の活性は一定の疾病、病状、および疾患によって変更される場合がある。ジペプチジル・ペプチダーゼは、幾らか特異的にタンパク質のN末端のアミノ酸2つを開裂させるアミノ・ペプチダーゼであり、カルボキシペプチダーゼは、タンパク質のC末端からアミノ酸を開裂させる。例えば、胎盤は、ジペプチジル・ペプチダーゼIVに富む。開裂後、または特定条件下では、これらの酵素はア
ミノ酸の開裂に加え、環化の原因ともなり得る。この代わりに、第2のステップ(環化)が非酵素的であり、N末端またはC末端のプロトン化を必要とする場合もある。したがって、本発明で有用なマーカには、疾病関連タンパク質のいずれかの末端から2つのアミノ酸から構成されるジケトピペラジンと、N末端アミノ酸2つおよびC末端アミノ酸2つとのうちの少なくとも一方を欠いている短縮疾病関連タンパク質とが含まれる。
本明細書では、「X−Y DKP」または「X−Y−DKP」は、2つのアミノ酸XおよびYから構成されるジケトピペラジン(環状ジペプチド)を意味して用いられる。ここでXおよびYは、疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つまたはC末端アミノ酸2つである。XおよびYは同一であっても異なっていてもよく、各々が任意の翻訳後修飾されたアミノ酸を含む任意のアミノ酸であってよい。上述にもかかわらず、単一のジケトピペラジンが測定される唯一のマーカである時は、X−Y DKPはHis−Pro DKPであってはならない。表3に、各アミノ酸に対する慣習的な3文字および1文字略記号を記載する。アミノ酸の翻訳後修飾は周知であり、リン酸化、アシル化、システイン化、ニトロソ化、およびグリコシル化を含む。
本発明におけるマーカとして有用なDKPの例を、対応する疾病および疾病関連タンパク質にしたがって表1および2に記載する。当業者らは、疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つまたはC末端アミノ酸2つに由来し、種々の疾病および病状のターゲットマーカとして使用可能である他のDKPを、過度な実験を行うことなく、容易に識別することが可能である。
Figure 0004674317
Figure 0004674317
*ARDSは、急性呼吸窮迫症候群である。
**循環するタンパク質であるアルブミンに由来する、Asp−Ala ジケトピペラジ
ン(DA−DKP)およびGly−Leu ジケトピペラジン(GL−DKP)のうちの少なくとも1つは、炎症の一般的なマーカであろう。疾病関連タンパク質に由来する他のジケトピペラジンは、器官または組織に特異的に見出されるものを含めて、それらの器官および組織における炎症のマーカまたはそれらの疾病および病状に関連するマーカとなるであろう。
Figure 0004674317
疾病関連タンパク質の分解によって形成される他の有用なターゲットマーカを、「短縮疾病関連タンパク質」と称する。前述のように、これらの短縮疾病関連タンパク質は、N末端アミノ酸2つおよびC末端アミノ酸2つのうちの少なくとも一方を欠落しており、したがって、本発明の方法におけるターゲットマーカとして利用可能である。しかしながら、短縮疾病関連タンパク質は、N末端アミノ酸2つを欠落するヒト血清アルブミンであってはならない。短縮疾病関連タンパク質には、例えば、N末端からN−アセチル−Alaおよびセリンであるアミノ酸を欠損しているミエリン塩基性タンパク質と、N末端からAspおよびAlaであるアミノ酸を欠損しているベータ−アミロイドとが含まれ、その両方が多発性硬化症の有用なターゲットマーカである。AspおよびAlaであるN末端アミノ酸2つを欠損している短縮ベータ−アミロイドと、GlyおよびLeuであるC末端アミノ酸2つを欠損している短縮タウタンパク質とは、アルツハイマー病のターゲットマーカの例である。当業者らは、種々の疾病および病状のターゲットマーカとして有用な他の短縮疾病関連タンパク質を容易に識別することが可能である。
本発明の第1の実施態様では、本発明の方法は、
(a) 診断または監視される患者から生体試料を採取するステップと、
(b) 疾病または病状の1つ以上のターゲットマーカの量を測定するステップと、
(c) ターゲットマーカの量が、疾病または病状の存在、欠如、または状態を示すか否かを判定するステップとから成る。
本発明の方法では、診断または監視される患者に由来する任意の適切な生体試料において、ターゲットマーカを定量することが可能である。生体試料には、血清、血漿、血液、尿、唾液、髄液、涙、精液、膣分泌液、羊水、および臍帯血など、適切な体液が含まれる。同じく、洗浄液、組織ホモジネート、および細胞溶解物も利用可能であり、本明細書では、生体試料にはそのような調製物も含まれる。
生体試料を患者から採取することが可能である。「患者」の語には、任意の動物、好適には哺乳動物、および最も好適にはヒトが含まれる。当業者らは、特定の患者に対する適切な疾病または病状と、対応するターゲットマーカとを容易に決定することが可能である。
ターゲットマーカの量は、例えば、質量分析計、イムノアッセイ、化学的アッセイ、質量分析計を伴わない高感度液体クロマトグラフィー、および種々の直接および間接測光技術を含む、当業者に公知である任意の手段によって測定可能である。例えば、種々の分析方法を用いて、質量分析計によってターゲットマーカを定量することが可能である。一般に、液体クロマトグラフィーまたは二次元ゲル電気泳動などの適切な技術によって、生体試料から関心のマーカを単離することが可能である。続いて、エレクトロスプレーイオン化法質量分析計、液体クロマトグラフィータンデム質量分析計(LC−MS)、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法質量分析計(MALDI−MS)、MALDI−飛行時間型−MS(MALDI−TOF−MS)など、任意の質量分析計検出方法によって、ターゲットマーカを定量することが可能である(例えば、「リム(Lim )ほか、アナリティカル・バイオケミストリー(Analytical Biochemistry )、2001年、第295巻、p.45−56」を参照)。既知量の純粋なマーカ標準物質を用いて、または、通常の対照に由来する同一種類の生体試料における同一のターゲットマーカと比較することによって、ターゲットマーカを定量することが可能である。
好適には、イムノアッセイを用いてターゲットマーカを定量する。イムノアッセイには、1つ以上の結合パートナーが用いられる。「結合パートナー」は、ターゲットマーカに特異的に結合することが可能な化合物または分子である。本明細書では「特異的に」の語は、他の化合物が存在する場合に、結合パートナーがターゲットマーカに選択的に結合することを意味して用いられる。結合パートナーは、好適には、抗体、アプタマー、レクチン、およびターゲットマーカに特異的に結合することが可能な他の分子である。そのような結合パートナーを、単独でまたは組合わせて用いることが可能である(例えば、抗体をアプタマーと組合わせて用いることが可能である)。適切な結合パートナーを、本発明のさらなる実施態様として以下に記載する。
当業者らは、本発明の方法における使用に適切であるイムノアッセイ方式を容易に決定することが可能である。そのようなイムノアッセイには、均一系アッセイ、不均一系アッセイ、酵素イムノアッセイ(例えば、ELISA)、競合アッセイ、イムノメトリック(サンドイッチ)アッセイ、濁度アッセイ、比濁法アッセイなどが含まれる。手動で、または自動化された分析装置を用いて、これらのイムノアッセイを行うことが可能である。
好適な酵素イムノアッセイにおいては、ターゲットマーカに対して特異的な結合パートナーが、固体の支持体に固定化されている。適切な固体支持体は公知であり、例えば、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、ポリアクリルアミド、およびアガロースを含む。生体試料を固定化された結合パートナーと接触させる。洗浄後、結合した結合パートナーによって固体支持体に結合されたターゲットマーカを、ターゲ
ットマーカ上の公知のエピトープに対して特異的な第2の結合パートナー(例えば、第2の抗体または抗体の混合物)と反応させる。第2の結合パートナーを標識してターゲットマーカを定量すること、または、標識された第3の結合パートナーまたは他の化合物(例えば、タンパク質Aまたはストレプトアビジン)を用いてターゲットマーカを定量することが可能である。
代わりに、例えば、アフィニティクロマトグラフィーによって、ターゲットマーカを生体試料の他の構成要素から最初に分離することも可能である。アフィニティクロマトグラフィーにおいては、ターゲットマーカに対して特異的な抗体は固体表面(例えば、カラム内のビーズ)に付着され、試料中のターゲットマーカを結合するために用いられる。固体表面の洗浄後、ターゲットマーカを溶出させて測定する(例えば、上述の方法のうちの1つ、280nmでの吸光度測定、または当業者に公知の任意の別の方法によって)。
任意の結合パートナー(例えば、一次、二次、または三次抗体)に適切な標識は、当業者には周知である。そのような標識には、以下が含まれる。(i)酵素(例えば、ホースラディッシュ・ペルオキシダーゼ、リンゴ酸デヒロゲナーゼ(dehyrogenase)、ブドウ球菌ヌクレアーゼ、デルタ−5−ステロイド・イソメラーゼ、酵母由来アルコールデヒドロゲナーゼ、アルファグリセロリン酸デヒドロゲナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、ベータ−ガラトシダーゼ(galatosidase)、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼ、およびアセチルコリンエステラーゼ)、(ii)蛍光発色団(fluorophores)(例えば、フルオレセイン・イソチオシアネート、ローダミン、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルデヒド(o-phtaldehyde )、およびフルオレスカミン)、(iii )放射性ヌクレオチド(例えば、インジウム−111、テクネチウム−99m、ヨウ素−125、ガリウム−67、およびガリウム−68)、(iv)生物発光標識(例えば、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、およびエクオリン)、(v)化学発光標識(例えば、ルミノール、イソルミノール、芳香族アクリジニウムエステル、イマダゾール(imadazole )、アクリジニウム塩、およびシュウ酸エステル)、(vi)比色標識、(vii )金属コロイド標識、(viii)色素を包括したラテックスおよびシリカ粒子、(ix)色素、および(x)アフィニティ標識(例えば、ビオチン)。これらの標識の結合および検出には、当業者に公知の技術を用いることが可能である。
続いて、生体試料中のターゲットマーカの量が、疾病または病状の存在、欠如、または状態を示すか否かが判定される。これは、統計解析において周知の種々の任意の方法を用いて行われる。例えば、実施例2に示されているようなクラスタリング手法を用いることが可能である。代わりに、生体試料中のターゲットマーカの量を正常な患者のターゲットマーカの量と比較することによって、判定を行うことが可能である。「正常な患者」とは、診断または監視される特定の疾病または病状に罹患していない患者のことである。例えば、ターゲットマーカの量を正常範囲と比較することが可能である。正常範囲は、患者の生体試料のアッセイに用いるのと同一の方法(例えば、同一種類の生体試料、同一のステップ、同一の試薬、同一の条件)で、正常な個体に由来する多数の試料におけるマーカ量を測定することによって見出される。ターゲットマーカの量が正常範囲の外にある場合に、疾病または病状の存在が示される。代わりに、ターゲットマーカの量を、疾病または病状を示すカットオフ値と比較することも可能である。カットオフ値は、正常な個体と、問題の特定の疾病または病状に罹患していることが既知である患者とに由来する、多数の試料を試験することによって、決定可能である。ターゲットマーカの量がカットオフ値を超える場合に、疾病または病状が示される。さらに、1つのターゲットマーカの量と、2つ以上のターゲットマーカの存在とのうちの少なくとも一方が、正常範囲の外にあるかまたはカットオフ値を超える場合にも、疾病または病状の状態が示され得る。正常範囲または
カットオフ値の決定を含むデータの解析には、当業者に公知である標準的な統計学的方法を使用することが可能である。最後に、認められ得るように、相関を簡便かつ容易に行う理由から、正常範囲およびカットオフ値を検出単位(例えば、吸光度または蛍光度)で表現することが可能である。
例えば、上述のように、DA−DKPの測定をMSの診断または監視に用いることが可能である。正常なヒト患者のDA−KDP濃度は、約50〜100ng/mLの範囲にある。当業者は、本明細書に開示されている任意の方法または他の公知の統計学的方法を用いて、DA−DKPの濃度が有意に増大して多発性硬化症を示す時を、容易に決定することが可能であろう。
本発明における上述の方法を用いて、幾つかの疾病および病状を診断または監視することが可能である。これらの疾病および病状には表1および2に識別されるものを含むが、それらに限定されない。
さらなる実施態様では、本発明は、患者の多発性硬化症(MS)の診断および監視に有用である他覚的な生化学的マーカを提供する。詳細には、液体クロマトグラフィーおよびそれに続く質量分析計(LC−MS)によって、血漿試料中で以下のマーカが同定されている。
1.最初に、正常なヒト由来の血漿試料と比較して、MS患者の血漿では質量175(実際の質量は176)の化合物が欠損していることが見出されている。
2.また、正常なヒト由来の血漿試料と比較して、MS患者の血漿では質量145(実際の質量は146)の化合物も欠損していることが見出されている。
3.正常なヒトおよび疾病が活動性でないMS患者由来の血漿試料と比較して、活動性疾病のMS患者の血漿では質量185(実際の質量は186)の化合物が有意に増加していることが見出されている。この化合物は、環状ジペプチドであるアスパラギン酸−アラニン・ジケトピペラジン(DA−DKP)と同定されている。この化合物が、血小板活性化因子の阻害と、インターロイキン−8の生産および放出のうちの少なくとも1つの阻害とを示していることは興味深い(PCT出願である国際公開第02/11676号パンフレットを参照)。
4.正常なヒトおよび疾病が活動性でないMS患者由来の血漿試料と比較して、活動性疾病のMS患者の血漿では質量199(実際の質量は200)の化合物が有意に増加していることが見出されている。この化合物は、N−アセチル−アラニン−セリン・ジケトピペラジン(NAS−DKP)と同定されている。
このように、血液試料から質量175および145の化合物の一方または両方が欠如していることは、患者がMSであることを示す。質量185および199のジケトピペラジンの一方または両方の濃度が有意に増大していることは、患者が活動性MSに罹患していることを示す。MS診断化合物には、これらの化合物全てと、表1および2のジケトピペラジンおよび短縮疾病関連タンパク質とを含むが、それらに限定されない。
「活動性MS」は、新たな、追加の、または悪化している臨床的発現が生じる(発作、再燃、突発、または再発)段階を意味して用いられる。これは通常では、ミエリン/ニューロン破壊の増大、髄液中の白血球増大(>4/hpf)およびIgG合成速度増大(>9)、MRIの脱髄班、およびニューロンの欠損を表す「ブラック・ホール(black hole)」と関連している。
さらに別の実施態様では、本発明は、アルツハイマー病の診断または監視に有用である他覚的な生化学的マーカを提供する。本発明は、アルツハイマー病診断化合物を用いてアルツハイマー病を診断または監視する方法を提供する。この方法は、診断または監視され
る患者から生体試料を採取するステップと、その生体試料中のアルツハイマー病診断化合物の量を測定するステップとによって行われる。アルツハイマー病診断化合物には、例えば、(i)液体クロマトグラフィーおよび質量分析計によって約175と測定される質量を有する化合物、および(ii)ベータ−アミロイド由来のAsp−Ala−DKP(分子量 186.15)であるジケトピペラジン、が含まれる。両方の診断化合物は、アルツハイマー病患者の血漿中で増大していることが見出されており、この疾病の特徴症状(diagnostic)であると考えられる。他のアルツハイマー病診断化合物には、表1および2のジケトピペラジンおよび短縮疾病関連タンパク質が含まれる。
さらなる実施態様では、本発明は、妊娠患者の胎盤虚血の診断および監視のための方法を提供する。この方法は、妊娠患者から生体試料を採取するステップと、妊娠関連タンパク質に由来するものを含む、生体試料中の胎盤虚血診断化合物の量を測定するステップとから成る。この方法に有用な胎盤虚血診断化合物の例には、例えば、(i)ベータ−ヒトクロリオニック(chlorionic)性腺刺激ホルモン由来のGly−Leu ジケトピペラジン(GL−DKP)、および(ii)胎児性エリスロポエチン由来のAla−Pro ジケトピペラジン(AP−DKP)が含まれる。他の胎盤虚血診断化合物には、表1および2のジケトピペラジンおよび短縮疾病関連タンパク質が含まれる。
当業者は、上述ではその質量によってのみ同定されている化合物を、容易に単離して化学組成を決定することが可能であろう。その化学組成が既知となれば、上述の方法を含む質量分析計以外の方法、好適にはイムノアッセイによって、それらの化合物のアッセイが可能である。
さらに別の実施態様では、本発明は、上述のイムノアッセイに有用である結合パートナーを提供する。結合パートナーには、抗体、抗血清またはその精製画分、アプタマー、およびターゲットマーカに対して特異的に結合することが可能な他の化合物が含まれる。適切な抗体には、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、二重特異性抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、一本鎖抗体、Fabフラグメント、F(ab’)フラグメント、Fab発現ライブラリーによって生産されるフラグメント、エピトープ結合性である上述のものの任意のフラグメント、および相補性決定部位(CDRs)が含まれる。本発明における使用に適切な抗体は、公知の方法によって調製可能である。特に適切な抗体は、本発明のジケトピペラジンに対する特異性を有するモノクローナル抗体である。ジケトピペラジンは小さな化合物なので、それらに対する特異的な抗体を調製するために、好適には、免疫源として用いられる免疫性の担体分子に付着されるであろう。適切な担体分子(例えば、KLH)およびそれに分子を付着させる方法は、当業者には公知である。コーラー(Kohler)およびミルスタイン(Milstein)の融合法(ネイチャー(Nature)、1975年、第256巻、p.495−497)を当業者に公知である改良と共に用いて、免疫源を用いてモノクローナル抗体を生産することが可能である。本明細書では、結合パートナーに関連して用いられる「単離された」の語は、天然に見出される結合パートナーの場合、その結合パートナーがその天然環境における内的環境(milieu)にはないことを意味して用いられ、結合パートナーの何らかの純度を示すものではない。
上述の任意のイムノアッセイにおいては、抗体の代わりにまたは抗体と組合わせて、アプタマーを用いることが可能である。アプタマーは、タンパク質、ペプチド、タンパク質およびペプチドの誘導体、無機分子、および他の非ヌクレオチド分子に対して特異的なオリゴヌクレオチドである。例えば、PCT出願である国際公開第00/70329号パンフレット、国際公開第01/79562号パンフレット、国際公開第99/54506号パンフレットと、米国特許第5,756,291号明細書とを参照。これらの全体を引用によって本明細書に援用する。これらの引用文献に記載されている方法を用いて、本発明における使用に適切なアプタマーを調製することが可能である。簡単に述べると、ランダ
ムな配列のオリゴヌクレオチドの不均一集団を合成し、本発明のマーカを、そのオリゴヌクレオチドの不均一集団と混合する。オリゴヌクレオチドの集団に存在する配列の、全てではないが幾つかを用いて、複合体が形成される。複合体を単離し、オリゴヌクレオチドは回収して増幅する(例えば、PCR法によって)。得られたオリゴヌクレオチドの混合物を、別の回の複合化、単離、および増幅の出発材料として用いることが可能であり、典型的にはこのプロセスを、充分な特異性を有するアプタマーが得られるまでおよびコンセンサスなアプタマー配列が識別されるまでのうちの少なくとも一方まで、数回繰り返す。アプタマーに適切な標識には、色素、酵素、放射性標識などが含まれる。
さらに本発明は、生理的に許容される担体に上述の結合パートナーを含む組成物を提供する。そのような生理的に許容される担体は当業者には周知であり、例えば、炭酸緩衝液、リン酸緩衝液、生理食塩水、リンガー液などの水溶液を含む。
また本発明は、ターゲットマーカを定量するためのキットを提供する。そのようなキットには、ターゲットマーカに対して特異的な1つ以上の結合パートナー、ターゲットマーカの検出に有用な標識成分、緩衝液、希釈剤、標準物質、対照物質などを含む、本発明の方法を実行するために有用な種々の試薬が任意で含まれる。このキットには、ボトル、バイアル、チューブ、シリンジ、マイクロタイタープレートまたは他の固体支持体、使用説明書なども含まれ得る。
以下の実施例では、本発明の実施態様を示すことを意図しており、本発明を限定することは意図していない。
実施例1:胎盤虚血の診断
幾つかのジケトピペラジンの存在が母体の血漿において検出されている。特に関心のあるものは、β−ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(βHCG)および胎児性エリスロポエチンのN末端に由来するものである。これらはそれぞれ、グリシン−ロイシン・ジケトピペラジン(GL−DKP)およびアラニン−プロリン・ジケトピペラジン(AP−DKP)である。特にAP−DKPは、FGRにおける胎児性エリスロポエチンの増大(テラモ(Teramo)ほか、アクタ・オブステトリシア・エト・ジネコロジア・スカンジナビカ(Acta Obstet. Gynecol. Scand.)、2002年、第83巻、第1号、p.245−51、ジャザエリ(Jazayeri)ほか、アメリカン・ジャーナル・オブ・オブステトリクス・ジネコロジー(Am. J. Obstet. Gynecol. )、2000年、第183巻、第1号、p.188−90、ジャザエリ(Jazayeri)ほか、ジャーナル・オブ・ペリナトロジー(J. Perinatol. )、1999年、第19巻、第4号、p.255−9)と、酸性条件での特異的分解(N末端アミノ酸のプロトン化(グールチャラン(Goolcharran )およびボルヒャルト(Borchardt )、ジャーナル・オブ・ファーマスーティカル・サイエンシス(J. Pharm. Sci.) 、1998年、第87巻、第3号、p.283−8)および第1のアミノ酸配列の2位のプロリンの相対的重要性)とによってAP−DKPが生成するため、FGRの妊娠において増大する。
本調査の被験者は、マターナル−フィータル・メディシン(Maternal-Fetal Medicine )(MFM)の合併症を伴う妊娠をしている患者に該当する患者から選択した。本調査の基準を満たすのは、超音波診断によって胎齢に対して10パーセンタイル未満の出生体重と推定されることに加えて、
・羊水指数(AFI)<8、または、
・パルス波ドップラー法を用いて測定された臍動脈における収縮・拡張(S/D)間の血流速度比>3、または、
・標準の臨床的な基準によって、子癇前症と確定されること、である。
本調査群には、単生児妊娠11例および双生児妊娠1例を含む12例の患者が存在した。対照群には、双生児妊娠1例を含む5例の患者が存在した。調査群における出産時の胎齢は26.3〜38週の間、平均胎齢は30.2週であったのに対して、対照群では38週であった。調査群における平均出生体重は1016グラムであったのに対して、対照群では3114グラムであった。平均すると、調査群における出生体重パーセンテージは10%未満であったのに対して、対照群では43%であった。調査群の患者12例のうち10例で臍動脈のドップラー血流調査が得られたが、その全てが異常であり、2例の患者では拡張終期に逆流があり、6例では拡張終期に血流が欠如しており、2例ではS/D比が3.0より大きかった。調査群の患者12例のうち9例は子癇前症であった。調査群の患者12例のうち2例はHELLP症候群であった。
組換えβHCG(シグマ(Sigma ))は、0.1モル/リットル、pH7.4のリン酸緩衝液中で、60℃、12時間、インキュベートし、GL−DKP(分子量 170.21)の存在下で、液体クロマトグラフィー(LC)およびそれに続くESI+質量分析計(ESI+/MS)によって分析した。結果を図1に示す。
同様に、組換えエリスロポエチン(アムジェン(Amgen ))を、0.1モル/リットル、pH7.4のリン酸緩衝液中で、60℃、12時間、インキュベートし、AP−DKP(分子量 168.18)の存在下で、LCおよびESI−/MSによって分析した。結果を図3に示す。
調査群の患者および対照群の患者から採取した血漿試料は、LCおよびそれに続くESI/MSによって処理した。ある調査群の患者(患者4)における結果を図2および4に示す。そこに見られるように、GL−DKP(βHCG由来)およびAP−DKP(胎児性エリスロポエチン由来)が検出されている。
実施例2:液体クロマトグラフィー−質量分析計およびクラスタリングを用いたMS患者の分類
多発性硬化症(MS)および正常な患者の両方における小試験セットの幾つかの結果にしたがって、患者のMSの状態を判定する新規な方法をここに示す。本方法では、正常な患者およびMSの患者の両方から血液試料を採集し、液体クロマトグラフィー−質量分析計(LC−MS)法によって分析して、MSのマーカである推定される幾つかの推定マーカの濃度を測定した。それらの推定マーカの濃度と、MSの存在、欠如、または状態との間に何らかの単純な関係が存在するか否かを調べるため、得られたデータを、データ内部の自然な群を発見する数学的なクラスタリング手法によって分析した。
・患者
MSの患者は、一般に認められている臨床的または研究的基準によって診断した。神経学的徴候および症状、磁気共鳴映像法による脱髄の証拠、髄液中のオリゴクローナル・バンドの存在、白血球の計数、およびIgG合成速度を用いて診断を下した。活動性疾病は、急性または進行性の神経学的発現の存在において上述に基づいて確定した。
・試料調製
血液試料はヘパリン処理チューブに収集した。遠心分離によって、血液試料を血漿と赤血球に分離させた。赤血球は廃棄し、血漿は、サイズ排除フィルタ(セントリコン3(Centricon 3 ))を通過させ、3,000ダルトンを超える成分を全て除去することによって、さらに精製した。得られた濾液は即座に分析するか、または後の分析のため冷凍した。
・LC−MS法
試料は、HPLC(ウォーターズ2975システム(Waters 2975 system))にて、種々の成分に分離させた。カラムには、アマシャム・モノ−Q(Amersham mono-Q )陰イオン交換カラムを用いた。移動相には、酢酸アンモニウムの50ミリモル/リットル溶液(
pH6.7)を1mL/分で流通させた。この流れを4:1ポスト・カラムで分割し、得られた250μL/分の流れを、20Vのコーン電圧を用いた陰イオンへのエレクトロスプレーイオン化(ESI−)モードで運転しているマイクロマスLCT(Micromass LCT )質量分析計へ送った。流速が大きいことおよび溶媒の水分含量が多いことから、脱溶媒温度は400℃に設定した。機器の感度の経時差を較正するために、データの各セットと共にDA−DKPおよびEA−DKPの標準物質を流通させた。標準の濃度には、各DKPに対して500,100,20,および4ng/mLを用いた。質量分析計によるDKPの検出は、この濃度範囲において線形であることが見出された(r2>0.998)。・データ調整
以下の説明では、推定マーカのうち幾つかに対しては較正物質が存在しないが、スペクトルの全域で機器の感度は線形であり、したがって較正物質の存在しない質量は全て、500ng/mLの濃度のDA−DKPに対して正規化されると仮定した。
・数学的解析
クラスタリングは、類似した対象の群を識別する分類手法であり、類似性は、データを記述する変数にのみ基づいて導かれる。この群は、理想的には、1つの群の内部では対象が互いに類似し、異なる群では対象が可能な限り類似しないように形成される。
変数が充分に尺度化されていない実験データから、未処理データのクラスタリングを試みる場合、大きさが大きな成分は如何なる計量距離(distance metric )をも支配し、それらの変数の重み付けは不均衡になる。各変数の重要度について先験的な知見は得られていないので、各々の変数に対して均等な重みを与えて尺度化する。次元尺度法を用いると、各変数が移動および尺度化される。結果として、平均は0、分散は均等になる。
多くの場合には、実験によって、強い従属性を有し得る高次元のデータセットが生成される。自明でない分類の尤度を最大化するため、ノイズを最小化することと同時に、関連性が最大の情報をデータから抽出することによって、次元数を最小化することが望まれる。特徴抽出の方法には、ウェーブレット分解法、フーリエ変換、因子分析、および独立成分分析が含まれる。
この研究では、主成分分析(PCA)と呼ばれる因子分析の一変形を用いて特徴抽出を行う。PCAでは、データは、データを記述する共分散行列の固有ベクトルの係数として表現される。さらに、各々の固有ベクトルの相対力(relative strengths)(主成分としても公知)は固有値によって与えられる。何らかの閾値より低い固有値に対応する固有ベクトルは、ノイズとして省略可能である場合が多い。
分析用に10の推定質量のセットを選択した後、コロラド州エングルウッド、DMIバイオサイエンシス社(DMI BioSciences, Inc. )のラファエル(Raphael )・バー−オーによって記述されたマトラボ(Matlab(登録商標))のクラスタリング・ツールセットを用いて、そのデータを解析した。他の適切なクラスタリング・ソフトウェアは商業的に利用可能である。試行錯誤的な分析によって、流出時間の早期に現れる185および199の2つの質量が、データを2つの群に分離する検出力を有することが明らかになった。一方の群は活動性MSであり、他方の群は非活動性MSおよび正常である。MS患者および正常な患者のサブセットにおいて、活動性MSと他の全ての疾病との間で良い分離を達成するように、クラスタリング・ツールキットの設定を最適化した。この分析の設定は、表4に与えられる。
合計で37例の患者に由来する試料を流通させた。そのうちの24例は第1のクラスタ(正常が8例および非活動性MSが16例)に属し、13例は第2のクラスタ(活動性MS)に属した。分類の誤りは、あるとしてもほとんど存在しないと考えられ、クラスタリング樹形図(図5)の検分によって空間が充分に分離可能であることが明らかであるが、
これは、この分離が唯の偶然の産物ではあり得ないために、クラスタ間に充分な空間が存在することを意味している。小規模のブートストラップ法(bootstrap )(リーブ・ワン・アウト(leave-one-out )分析)によって、この分離が実際に安定であることを確認した(ランド統計(Rand's Statistic)で95%)。
クラスタリング手法によって見出された群を分類群として用いた。この小データセットでは、活動性MSに対する感度は100%、および特異性は84.6%であることが見出された。
185および199の2つの質量は、それぞれ、Asp−Ala−DKP(DA−DKP)およびN−アセチル−Ala−Ser−DKP(NAS−DKP)と同定された。これらの2つのDKPは2つの重要な中枢神経系タンパク質、すなわち、ベータ・アミロイドおよびミエリン塩基性タンパク質の分解生成物である(表1を参照)。
「175@ 8.5分」と標識されたマーカがMSと疑われる全ての患者に欠乏しており、アルツハイマー病患者に非常に多いと思われることが留意された。同様のパターンは「145@ 12.7分」と標識された別の質量でも観察された。この変数をクラスタリング分析に追加することによって分離は確実に改良されるであろうが、6分を越えるデータは、患者の小サブセットでのみ利用可能である(6分より長く流通させたのは14例の試料のみであり、それより短い時間でも流通させたのは、そのうちの10例のみであった)。このより小さな群の分析では、活動性および非活動性の形態を区別しないで正常な患者および非MSの患者からMSの患者を充分正確に分離するためには、単に「175@ 8.5分」の濃度の閾値で充分であることが明らかとなった。この175のマーカが確定的であると結論付ける充分なデータは存在しないが、証拠から、上述のクラスタリング分析において2つのマーカ(185および199)を共に用いると、正常および非MS患者からMS患者を正確に分離することと、さらにMS患者を活動性および非活動性MSにカテゴリ化することとが可能なアルゴリズムに対して、高い尤度が存在することが示唆される。
Figure 0004674317
実施例3:液体クロマトグラフィー−質量分析計を用いたMS患者の分析
活動性MSであるMS患者から血液試料を採集し、実施例2で説明したように、LC−MSによって処理および分析した。以下のDKPが見出された。DA−DKP(ベータ−アミロイドのN末端由来)、NAS−DKP(ミエリン塩基性タンパク質のN末端由来)、N−アセチル−Ala リン酸−Ser DKP(ミエリン塩基性タンパク質のN末端由来)、Gln−Asn DKP(ベータ−アミロイドのC末端由来)、およびArg−Arg DKP(ミエリン塩基性タンパク質のC末端由来)。
実施例4:アルツハイマー病の診断
実施例2で言及したように、「175@ 8.5分」と標識されたマーカが、アルツハイマー病患者の血漿中に非常に多量に存在することが見出された。このことから、このマーカがアルツハイマー病の診断に有用であることが期待される。
さらに、質量186.15のマーカは、DA−DKPであるが、アルツハイマー病患者の血漿中で増大していることが見出されている。このことは、この病気の特徴症状であると思われる。
最後に、別のマーカとなり得る質量200(実際の質量 201)が見出されている。これはまだ同定されていないが、候補となり得るのはNAS−DKPである。
実施例を含み、本発明の上述の説明は、単に本発明を例証することを意図しており、本発明を限定することは意図していない。当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更および修正を行い得る。
質量分析計からのプリントアウト。試料は、液体クロマトグラフィーおよびそれに続く質量分析計によって処理した、組換えベータ−ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン試料である。 質量分析計からのプリントアウト。試料は、液体クロマトグラフィーおよびそれに続く質量分析計によって処理した、妊娠女性(患者4)由来の血漿試料である。 質量分析計からのプリントアウト。試料は、液体クロマトグラフィーおよびそれに続く質量分析計によって処理した、組換えエリスロポエチンである。 質量分析計からのプリントアウト。試料は、液体クロマトグラフィーおよびそれに続く質量分析計によって処理した、妊娠女性(患者4)由来の血漿試料である。 クラスタリング樹形図。

Claims (18)

  1. 疾病または病状の存在、欠如、または状態判定または監視するために生体試料を測定する方法において、
    (a) 判定または監視される患者から採取された生体試料中のマーカの量を測定するステップと、
    (b) 前記生体試料中の前記マーカの量を、疾病または病状の存在、欠如、または状態を示す基準量と比較するステップとから成り、
    前記マーカは、前記疾病または病状に罹患した器官または組織に由来するタンパク質である、前記疾病または病状に関連した疾病関連タンパク質に由来する、
    (i) ヒト血清アルブミン以外の、前記疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つが欠落した短縮疾病関連タンパク質、
    (ii) 前記疾病関連タンパク質のC末端アミノ酸2つが欠落した短縮疾病関連タンパク質、
    (iii ) 前記疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つおよびC末端アミノ酸2つが欠落した短縮疾病関連タンパク質、
    (iv) 前記疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つを含む、His−Pro ジケトピペラジン(DKP)以外のDKP、および、
    (v) 前記疾病関連タンパク質のC末端アミノ酸2つを含むDKP、のうちのいずれかのマーカ、または、
    (vi) 上述の(i)乃至(v)から選択される2つ以上のマーカであり、
    前記疾病または病状は、多発性硬化症、リウマチ様関節炎、急性呼吸窮迫症候群、嚢胞性繊維症、真性糖尿病、アルツハイマー病、パーキンソン病、炎症、虚血、大脳虚血、胎盤虚血、心筋梗塞、前立腺癌、膵炎、気腫、腎臓病、癌、化学療法、異常ヘモグロビン症、貧血、または鬱血性心不全である、方法。
  2. 前記マーカはDKPである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記マーカはアミノ酸XおよびYから構成されるX−Y−DKPであり、前記X−Y−DKPは、
    (a)N−アセチル−Ala−Ser−DKP,N−アセチル−Ala−リン酸化−Ser−DKP,Asp−Ala−DKP,Arg−Arg−DKP,Gln−Asn−DKP,もしくはそれらの組合せ、
    (b)Asp−Ala−DKP,Met−Ala−DKP,Gln−Asn−DKP,Gly−Leu−DKP,もしくはそれらの組合せ、
    (c)Gly−Leu−DKP,Ala−Pro−DKP,Glu−Ala−DKP,Leu−Pro−DKP,Asp−Arg−DKP,His−Gly−DKP,もしくはそれらの組合せ、または、
    (d)Gly−Leu−DKP,Pro−Glu−DKP,Gln−Gly−DKP,Glu−Ser−DKP,もしくはそれらの組合せ、である請求項1に記載の方法。
  4. 前記疾病または病状は多発性硬化症(MS)である請求項1に記載の方法。
  5. 前記生体試料中の
    (i) Asp−Ala−ジケトピペラジン(DA−DKP),
    (ii) N−アセチル−アラニン−セリン ジケトピペラジン(NAS−DKP),または
    (iii ) (i)および(ii)の両方
    の量を測定するステップを含み、
    前記生体試料中のDA−DKP,NAS−DKP,またはその両方の量の増大は活動性MSであることを示す、請求項4に記載の方法。
  6. 前記生体試料中の
    (iv) 液体クロマトグラフィーおよび質量分析計によって約175と測定される質量を有する化合物、
    (v) 液体クロマトグラフィーおよび質量分析計によって約145と測定される質量を有する化合物、
    または、
    (vi) (iv)および(v)の両方
    の量を測定するステップを含み、
    前記生体試料中の(iv),(v),またはその両方の欠如はMSであることを示す、請求項5に記載の方法。
  7. 前記疾病または病状はアルツハイマー病である請求項1に記載の方法。
  8. 前記生体試料中のAsp−Ala−DKPの量を測定するステップと、
    前記生体試料中の、液体クロマトグラフィーおよび質量分析計によって約175と測定される質量を有する化合物の量を測定するステップと、を含む請求項7に記載の方法。
  9. 前記疾病または病状は胎盤虚血である請求項1に記載の方法。
  10. 前記生体試料中の
    (i) Gly−Leu−DKP、
    (ii) Ala−Pro−DKP、または、
    (iii ) Gly−Leu−DKPおよびAla−Pro−DKPの両方、
    の量を測定するステップを含む請求項9に記載の方法。
  11. 前記生体試料は体液である、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記体液は、血清、血漿、血液、尿、唾液、髄液、涙、精液、膣分泌液、羊水、または臍帯血である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記体液は、血清または血漿である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記患者は動物である、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記患者はヒトである、請求項14に記載の方法。
  16. 疾病または病状の存在、欠如、または状態判定または監視するための単離された結合パートナーであって、
    (a) 疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つが欠落した短縮疾病関連タンパク質、
    (b) 疾病関連タンパク質のC末端アミノ酸2つが欠落した短縮疾病関連タンパク質、
    (c) 疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つおよびC末端アミノ酸2つが欠落した短縮疾病関連タンパク質、
    (d) 疾病関連タンパク質のN末端アミノ酸2つを含むジケトピペラジン(DKP)、および、
    (e) 疾病関連タンパク質のC末端アミノ酸2つを含むDKP、
    からなる群から選択されるマーカに対する特異性を有し、
    前記結合パートナーは抗体またはアプタマーであり、
    前記疾病関連タンパク質は、ミエリン塩基性タンパク質、ベータ−アミロイド、リウマトイド因子、肺胞界面活性物質関連タンパク質A、肺胞界面活性物質関連タンパク質B、肺胞界面活性物質関連タンパク質D、インシュリン、タウタンパク質、アルファ−シヌクレイン、C反応性タンパク質、インターロイキン8、S100タンパク質、ベータ絨毛性性腺刺激ホルモン、胎児性エリスロポエチン、妊娠関連タンパク質A、ミオグロビン、トロポニンI、トロポニンT、前立腺特異抗原、アミラーゼ、リパーゼ、アルファ−アンチトリプシン、エリスロポエチン、活性化タンパク質C、シータ鎖、ゼータ鎖、アルファ鎖、ベータ鎖、デルタ鎖、イプシロン鎖、またはガンマAGである、結合パートナー。
  17. DKPに対する特異性を有する、請求項16に記載の結合パートナー。
  18. 請求項16または17に記載の結合パートナーと、マーカを定量するための関連する試薬とを含むキット。
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