JP4674213B2 - 小判情報用紙 - Google Patents

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Description

本発明は、モノクロ及びカラーの電子写真転写、モノクロ及びカラーのインクジェット記録等に使用し得る小判情報用紙に関し、特にワイヤ幅が6m以上の長網式抄紙機で製造され、自動小判裁断機でB5サイズからA3サイズまでの大きさに裁断されたねじれカールが小さい電子写真転写、インクジェット記録等に使用し得る小判情報用紙に関する。
1972年に日本国で初めて電子写真転写用紙(以下、「PPC用紙」と称する。)が生産されて以来、このPPC用紙の生産量は年々増大し続けている。現在、小判情報用紙は最も使用条件の厳しいPPC用紙に適用できれば、必然的にインクジェット記録用紙、熱転写用紙、小判オフセット用紙としても使用できるため、一般にPPC用紙と称していても包装紙のラベルには大部分が上記のような用紙としても使用し得ることが明示されている。
このPPC用紙は、今日まで比較的小型の抄紙機で生産されてきた。これは、PPC用紙に要求されるカール特性、パルプ繊維の配向特性はもとより、含有水分、電気抵抗、摩擦係数、トナーの定着性、画像の鮮明性など、一般的に100項目に近い管理項目があり、これをコントロールするには小回りのきく小型で、低速の抄紙機の方が品質的にも、経済的にも適していたからである。
PPC用紙にとってカール特性が最も重要な要求特性である理由は、一般の印刷用紙がシート寸法の大きい平判や巻き取りで使用されるのとは異なり、一般にB5判(182mm×257mm)、A4判(210mm×297mm)、B4判(257mm×364mm)、A3判(297mm×420mm)などの小判シートで使用され、しかも電子写真複写機(以下、「PPC」と称する。)ないし印刷機の中で150℃〜200℃の高熱のロールで加熱されたり、複雑な経路を通過したりするので、用紙のカール、特にいわゆる「ねじれカール」の大きい用紙は紙詰まり、紙折れ、斜め送り、紙揃い不良等の重大なトラブルの原因となるからである。
用紙のカール特性はPPCや印刷機に通す前の状態も重要であるが、PPCや印刷機の内部での加熱により新たに生じるカールもトラブルの原因となる。これは用紙の主成分であるパルプ繊維の配列、すなわち繊維の縦横方向配向比や紙に含まれている水分の影響が大きい(下記特許文献1参照)が、特に「ねじれカール」の大きさは水分よりも繊維の縦横方向の配向比に大きく影響を受ける。
このようにPPC用紙を生産するには多くの細かいコントロールが必要であり、そのため小回りのきく小型で低速の抄紙機が使用されてきたが、近年に至り、日本国でもPPC用紙の需要量が年率5〜10%も増加し、年間需要量は約100万トン(板紙を除く紙全体の6%に相当)にもなり、従来の小型の抄紙機での生産では生産性が悪く、対応できなくなってきた。
従来の小型の低速抄紙機で高品質のPPC用紙を製造する技術はこの30年間にわたった多数の特許にも開示されている。なお、一般的にワイヤ幅が大きいということは抄紙機の規模が大きいと言うことを意味するが、従来のPPC用紙の製造に使用されている小型の低速抄紙機のワイヤ幅は典型的には3.8m程度であり、日本国で使用されている抄紙機の最大ワイヤ幅は5.9m程度である。
しかしながら、日本輸出を含むPPC用紙の新しい市場を開発しているインドネシア、タイ、中国などの製紙会社では、ワイヤ幅が6m以上の大型の高速抄紙機が使用されており、中にはワイヤ幅が9.7mもの大型の高速抄紙機も存在している。これらの大型の高速抄紙機を使用してPPC用紙を抄紙するには、小型の低速抄紙機の抄紙条件をそのまま適用すると特にねじれカールが大きくなってしまうためにそのままでは適用できず、従来の小型の低速抄紙機での抄紙とは異なった最適な抄紙条件の探求が必要不可欠であるが、未だに最適な抄紙条件は見出されていない。
すなわち、ワイヤ幅が大きくなるとそれだけ幅方向の品質のバラツキが大きくなる傾向があり、それを訂正しようとすると全体の品質低下につながりやすくなる。また、抄紙機が大型化すると一般に抄紙速度も早くなるため、特にねじれカール特性の最適管理条件が低速抄紙時とは異なってくるわけである。
特開平2−217862号公報
本発明者は、上述のようなワイヤ幅が6m以上の大型の高速抄紙機を用いたねじれカールの小さい電子写真転写及びインクジェット記録等に使用できる小判情報用紙、特に自動小判裁断機でB5サイズからA3サイズまでの大きさに裁断されたねじれカールの小さい電子写真転写及びインクジェット記録等に使用できる小判情報用紙を得るためには、原料比率の90%以上を占めるパルプ原料と填料の品質を改善することにより達成し得るのではないかと考え、種々実験を繰り返した。
その結果、本発明者は、パルプ原料と填料の品質を改善するため、
(1)パルプ原料の木材の樹種は、主に植林で得られる単一の樹種からなるものとすること、
(2)パルプの漂白は、漂白薬品がほぼ固定されているため、品質のバラツキが少ないECF法を採用すること、
(3)填料は、天然の炭酸カルシウムを熱分解して酸化カルシウムとした後に水和して水酸化カルシウムとし、この水酸化カルシウムを二酸化炭素と反応させて作成した品質差の少ない沈降性炭酸カルシウムを採用すること、
とし、さらに、抄紙条件として、ねじれカールに最も関係があると考えられる抄紙時のパルプのMD/CD繊維配向比の最適値を求めることにより、ワイヤ幅が6m以上の大型の高速機を使用してもねじれカールの小さい電子写真転写及びインクジェット記録等に使用できる小判情報用紙が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明の目的は、ワイヤ幅が6m以上の大型の高速抄紙機を使用して製造されたねじれカールが小さい電子写真転写及びインクジェット記録等に使用できる小判情報用紙を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成し得る。すなわち、請求項1の小判情報用紙の発明は、ワイヤ幅が6m以上の長網式抄紙機で抄紙され、全パルプ中の90%以上がアカシア属又はユーカリ属に属する同じ属の樹種から作成されたECF漂白パルプであり、填料の炭酸カルシウムの90%以上が沈降性炭酸カルシウムからなり、自動小判裁断機でB5サイズからA3サイズまでの大きさに裁断され、100枚から1000枚を1冊に包装された用紙から連続的に10枚以上抜き取り測定したねじれカールの平均値が12mm以下であり、かつ、マシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比の平均値が1.35〜1.60である小判情報用紙であることを特徴とする。なお、本発明における「%」は全て質量%(実質的に重量%に同じ)を意味する。
ここで、アカシア属とは、マメ科アカシア属の樹種の総称であり、樹種としてはマンギウム(mangium)、クラシカルパ(crasicarpa)、アウリカリフォルミス(auriculiformis)、アウラコカルパ(aulacocarpa)、シンシナタ(cincinata)などがあり、いずれも本発明におけるパルプとして使用できる。また、ユーカリ属とは、ふともも科ユーカリ属の樹種の総称であり、樹種としてはナイテンス(nitens)、カマルドレンシス(camaldulensis)、シトロドラ(citro-dora)、グロブラス(globulas)、サリグナ(saligna)、レグナンス(regnans)、ロニゴリア(lonigolia)、ペリタ(pellita)、ウロフィラ(urophylla)、デグラプタ(deglupta)、テレティコルニス(tereticornis)などがあり、いずれも本発明におけるパルプとして使用できる。また、アカシア属、ユーカリ属とも上記以外の樹種も含めて同じ属の樹種間の交配でできたハイブリッド種も含まれる。
この場合、全パルプ中の同じ属の樹種の含有割合が90%未満であると、MD/CD繊維配向比が所定数値範囲内にあってもねじれカールが大きくなるので好ましくない。上限値は100%まで含まれる。
また、填料としては、90%以上が沈降性カルシウムであれば、タルク、カオリン等炭酸カルシウム以外の填料が含まれていてもよいが、沈降性炭酸カルシウムが100%であってもよい。填料として沈降性カルシウム以外の成分が10%を超える量で含まれていると、ねじれカールが大きくなるので好ましくない。
また、マシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比の平均値が1.60を超えるとねじれカールが大きくなり、また前記配向比の平均値が1.35未満のものは、ワイヤ幅が6mを超える大型の抄紙機では抄紙速度を最適条件以下にしなければならず、製造が困難である。
係る態様においては、前記ねじれカールは、裁断がn本の巻き取りロールからn枚同時にされた場合には、前記冊から連続した3n枚を抜き取り測定した平均値であることが好ましい。これは、通常自動小判裁断機では巻き取り5本(時には4本)を同時に裁断するので、各巻き取りから平等にかつ合計15枚(時には12枚)サンプリングすることを意味する。
本発明は、上記の構成を備えることにより、以下に実施例及び比較例を対比しながら詳細に説明するように、ワイヤ幅が6m以上の大型の高速抄紙機を使用して製造されたねじれカールが小さい電子写真転写及びインクジェット記録等に使用し得る小判情報用紙が得られる。
図1(a)はねじれカール測定中の状態を示す斜視図であり、図1(b)はその側面図である。 マシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比の測定原理を示す図である。 巻き取り数nと裁断後の冊から抜きとる枚数3nとの関係を示す図である。
符号の説明
10 ねじれカール測定装置
12 用紙
16 上部支持部
18 目盛り
20 超音波伝播速度計
22 用紙
24 送波振動子
25 受波振動子
以下、実施例及び比較例を対比しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、以下に示す実施例は、本発明をこれに限定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適用し得るものである。
まず、実施例及び比較例に共通するねじれカールの測定方法及びマシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比の測定方法について説明する。ねじれカールは、23℃、50%の環境(ISO4677に基づく)下において、図1に示したねじれカール測定装置10を使用して測定した。なお、図1(a)はねじれカール測定中の状態を示す斜視図であり、図1(b)はその側面図である。まず、開封直後のA4サイズの用紙12を抜き取り、その短い一辺14(長さ210mm)を先端から10mmの部分を図1に示したようにねじれカール測定装置10の上部支持部16に固定して直角に垂らし、60分経過後に用紙12の下方の両端部A及びBに対応する位置a及びbを上部支持部16から約300mm下方の位置に置かれた測定板に記録された目盛18から読み取り、a−bの絶対値を捻れカール値とする。
また、マシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比は、測定原理を示す図である図2に示したように、超音波伝播速度計(Sonic Sheet Tester SST 3200、野村商事株式会社製)20を用いて測定した。超音波伝播速度20は、測定台21上に載置された用紙22に対して発信器23から送波振動子24を介して超音波を送出し、用紙22上の所定距離離れた位置に配置された受波振動子25及び受信機26により超音波を受信して、信号処理装置27により信号処理することによって測定し得る。この超音波伝播速度を用紙の抄紙マシン方向(MD)及びクロス方向(CD)で測定し、以下の式によりマシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比を求めた。
Figure 0004674213
なお、この超音波伝播法による繊維配向比の測定原理は次のとおりである。一定の大きさの紙の密度は一定という前提で超音波(縦波)が伝播する時間(T)又は速度(C)とヤング率(E)との間には以下の関係がある。
Figure 0004674213
ここでLは距離を表す。
ここでは、超音波送波振動子24と寿が振動子25との間の距離L=150mmとして試料に接触させ、この間の超音波の伝播時間(T)を試料の同一円周上の全方向にわたって測定する。伝播速度の最大値の方向はヤング率も最大であり、伝播速度の最小値の方向はヤング率も最少である。このように、測定値の変化が配向性を示しているので、測定値の分析によって配向角(伝播速度の最大値の方向、最小値の方向)や縦横比(MD方向とCD方向の測定値の比、又は、最強の方向と最弱の方向における測定値の比)等を求めることができる。
実際の抄紙工程における配向性を考えると、ヘッドボックスから噴出するパルプ液のワイヤー上の挙動により繊維に配向性が生じ、通常は流れ方向(マシン方向、MD方向)に繊維が並ぶ傾向が強いため、MD方向のヤング率が高くなり、幅方向(クロス方向、CD方向)のヤング率が低くなる。そのため、本発明においてはMD方向の超音波伝播速度とCD方向の超音波伝播速度との比を「MD方向/CD方向繊維配向比」として採用した。
<実施例1〜4、比較例1〜4>
まず、実施例1の用紙は、抄紙機としてワイヤ幅7.4mのオントップ長網式抄紙機を使用し、抄紙速度1000m/分で抄紙した。原料のパルプの樹種配合はユーカリパルプ95%、針葉樹パルプ5%、填料配合は沈降性炭酸カルシウム(PCC)100%として抄紙し、ロータリー自動小判断裁機にて、図3に示したように5巻取を同時にA4サイズに断裁し500枚を包装し1冊とした。その冊より任意の連続した15枚を抜き取り、上述の方法にて、MD/CD繊維配向比とねじれカールを測定した。なお、全実施例及び比較例について、パルプは全て塩素系漂白剤は二酸化塩素を使用したECFパルプであり、また、パルプのフリーネスは、ユーカリ、アカシア及びTMHの場合は500ccCSF(Canadian Standard Freeness)とし、針葉樹は600ccCSFとした。

次に、得られたA4用紙を、市販のA4横方向の連続転写速度が35枚/分である電子写真式複写機のリコー株式会社製Imagio MF 3530(複写機−1)及び富士ゼロックス株式会社製DocuCentre350(複写機−2)をそれぞれ1000枚通過させ、紙詰まりの有無を調べ、一枚でも紙詰まりがあったものを「×」、紙詰まりが全くなかったものを「○」で表した。結果を各原料配合及び他の測定結果とともにまとめて表1に示した。
また、実施例2〜4及び比較例1〜4の用紙は、実施例1の抄紙機と同じ抄紙機を同じ抄紙速度(1000m/min)で使用し、原料のパルプの樹種配合、填料の配合をそれぞれ表1に示した条件として抄紙し、それぞれの用紙について実施例1と同様にして各種測定を行い、得られた結果をまとめて表1に示した。
また、比較例5の用紙は、小型低速の抄紙機の例として、ワイヤ幅3.7mのオントップ長網式抄紙機を使用し、原料のパルプの樹種配合はユーカリ100%、填料の配合はPCC100%とし、抄紙速度500m/分で抄紙した。また、比較例6の用紙は、ワイヤ幅4.1mのオントップ長網式抄紙機を使用し、原料のパルプの樹種配合はユーカリ95%、針葉樹5%、填料の配合はPCC100%とし、抄紙速度600m/minで抄紙した。比較例5及び6のそれぞれの用紙について実施例1と同様にして測定した各種測定値をまとめて表1に示した。
Figure 0004674213
表1の結果から次のことが分かる。すなわち、比較例5及び6の結果から、ワイヤ幅6m未満の抄紙機を使用した場合には、パルプ組成によらず、ねじれカールが小さく、しかも各種複写機で使用しても紙詰まりの少ない小判情報用紙が得られるが、経済性ないし生産性は大型高速の抄紙機を使用した場合よりも必然的に悪くなる。
また、ワイヤ幅7.4mの大型高速の抄紙機を使用して用紙を抄紙した場合においては、原料パルプの樹種配合が全パルプ中の同じ属の樹種から作成されたものが90%未満である比較例1及び2の結果から明らかなように、填料配合がPCC100%であってMD方向/CD方向繊維配向比が実施例1〜4のものと実質的に同一であっても、ねじれカール12mm以上と大きくなり、複写機−2を使用した場合には紙詰まりが発生した。
さらに、ワイヤ幅7.4mの大型高速の抄紙機を使用して用紙を抄紙した場合においては、原料パルプの樹種配合が全パルプ中の90%以上が同じ属の樹種から作成されたものであっても、填料配合が重質炭酸カルシウム(GCC)100%である比較例3及び重質炭酸カルシウムが80%及びカオリンが20%である比較例4の場合は、MD方向/CD方向繊維配向比が実施例1〜4のものと実質的に同一であっても、ねじれカールが12mmと大きくなり、複写機−2を使用した場合には紙詰まりが発生した。
<実施例5〜8、比較例7>
実施例5の用紙は、原料のパルプの樹種配合はアカシア100%、填料はPCC90%、タルク5%及びカオリン5%とし、ワイヤ幅6.7mのオントップ長網式抄紙機を使用して抄紙速度800m/minで抄紙した。また、実施例6の用紙は、原料のパルプの樹種配合はユーカリ95%、針葉樹5%とし、填料はPCC100%とし、実施例5の抄紙機と同じワイヤ幅6.7mのオントップ長網式抄紙機を使用して抄紙速度900m/minで抄紙した。また、実施例7の用紙は、原料のパルプの樹種配合はユーカリ100%とし、填料はPCC100%とし、実施例1の抄紙機と同じワイヤ幅7.4mのオントップ長網式抄紙機を使用して抄紙速度900m/minで抄紙した。また、実施例8の用紙は、原料のパルプの樹種配合はユーカリ90%、針葉樹10%とし、填料はPCC100%とし、ワイヤ幅9.7mのオントップ長網式抄紙機を使用して抄紙速度1100m/minで抄紙した。
さらに、比較例7の用紙は、原料のパルプの樹種配合はユーカリ30%、アカシア30%針葉樹10%、TMH30%とし、填料の配合はPCC100%とし、実施例8の抄紙機と同じワイヤ幅9.7mのオントップ長網式抄紙機を使用して抄紙速度1250m/minで抄紙した。得られたそれぞれの用紙について実施例1と同様にして各種測定を行い、得られた結果を比較例5及び6、実施例1の結果とまとめて表2に示した。
Figure 0004674213
表2に示した結果から以下のことが分かる。実施例1、5〜8の用紙は、原料パルプの樹種配合は全て同じ属の樹種が90%以上であり、また、填料は90%以上がPCCであり、しかもワイヤ幅が6.7m〜9.7m、抄紙速度が800m/min〜1100m/minにまでわたっているが、ねじれカールが11mm以下と小さく、複写機−1及び複写機−2においても紙詰まりが発生することがなかった。この場合のMD方向/CD方向繊維配向比は1.35〜1.60の範囲であった。これに対して原料パルプの樹種配合が同じ属の樹種が90%未満である比較例7の用紙は、填料が実施例1、6〜8のものと同じでありまたMD方向/CD方向繊維配向比も実施例1、6〜8のものと実質的に同じであるとしても、ねじれカールが15mmと大きく、複写機−1及び複写機−2の何れを使用した場合においても紙詰まりが発生した。
以上の表1及び表2の結果をまとめると、ワイヤ幅6m以上の大型高速の抄紙機を使用して用紙を抄紙した場合においては、原料パルプの樹種配合が全パルプ中の90%以上が同じ属の樹種から作成されたものであり、填料配合がPCCが90%以上であれば、ねじれカールが11mm以下と小さく、複写機−1及び複写機−2において使用しても紙詰まりが発生することがなく、経済性及び生産性ともに優れたものとなる。この場合、用紙のマシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比は1.35〜1.60の範囲内に収まっている。
なお、前記の全ての実施例及び比較例においては、図3に示したように、5巻取を同時に断裁し500枚を包装し1冊とし、その冊より任意の連続した15枚を抜き取ってマシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比を測定したが、一冊は500枚だけでなく1000枚であってもよく、また、一般に巻き取り数をn(n≧2)とした場合に連続した3n枚を抜き取って測定すると、統計的に確度が高いマシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比が得られる。ただし、n≦3の場合は抜き取り最低枚数を10枚としたほうが確度が高くなるので好ましい。

Claims (2)

  1. ワイヤ幅が6m以上の長網式抄紙機で抄紙され、全パルプ中の90%以上がアカシア属又はユーカリ属に属する同じ属の樹種から作成されたECF(Elemental Chlorine Free)漂白パルプであり、填料の90%以上が沈降性炭酸カルシウムからなり、自動小判裁断機でB5サイズからA3サイズまでの大きさに裁断され、100枚から1000枚を1冊に包装された用紙から連続的に10枚以上抜き取り測定したねじれカールの平均値が12mm以下であり、かつ、マシン方向(MD)/クロス方向(CD)繊維配向比の平均値が1.35〜1.60である小判情報用紙。
  2. 前記ねじれカールは、裁断がn本の巻き取りロールからn枚同時にされた場合には、前記冊から連続した3n枚を抜き取り測定した平均値であることを特徴とする請求項1に記載の小判情報用紙。
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