JP4673640B2 - 抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品 - Google Patents

抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品 Download PDF

Info

Publication number
JP4673640B2
JP4673640B2 JP2005054437A JP2005054437A JP4673640B2 JP 4673640 B2 JP4673640 B2 JP 4673640B2 JP 2005054437 A JP2005054437 A JP 2005054437A JP 2005054437 A JP2005054437 A JP 2005054437A JP 4673640 B2 JP4673640 B2 JP 4673640B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
antibacterial
base material
fiber
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005054437A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006181334A (ja
Inventor
稔 岩崎
康夫 井戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2005054437A priority Critical patent/JP4673640B2/ja
Publication of JP2006181334A publication Critical patent/JP2006181334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4673640B2 publication Critical patent/JP4673640B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Body Washing Hand Wipes And Brushes (AREA)
  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)

Description

本発明は、抗菌性を有する、ウェットティッシュ、身体またはお尻拭き、使い捨ておしぼり、清掃用シート等、ウェットタイプの拭き取り用品に関するものである。
従来から、アルコール、パラオキシ安息香酸エステル、モノマーの四級アンモニウム塩等の抗菌成分を含む薬液を、不織布等の繊維集合体からなる基材に含有させてなるウェットタイプ拭き取り用品が提案されている(特許文献1、2参照)。
このような抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品では、拭き取り対象に付着する菌等を基材中に取り込み、基材中に保持された抗菌成分により除菌分解する作用とともに、拭き取り対象に塗布された抗菌成分により拭き取り対象面に抗菌効果を付与する作用が奏せられる。
しかしながら、従来品では、拭き取り対象面における抗菌効果が予想外に早く滅失してしまうという問題点があった。
特開2004−529148号公報 特開2004−188091号公報
そこで、本発明の主たる課題は、拭き取り対象における抗菌効果の持続性を向上させることにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
抗菌成分としてポリアルコキシ四級アンモニウム塩を0.01〜0.5重量%、ポリアルコキシ四級アンモニウム塩の抗菌効果持続性向上成分としてアルコールを30〜70重量%、ポリアルコキシ四級アンモニウム塩の抗菌効果持続性向上成分としてグリコールを0.5〜5重量%それぞれ含む水溶液からなる薬液を、目付け量20〜80g/m 2 の不織布からなるシート状の基材に、基材の絶乾重量に対して200〜400%の割合で含有させてなることを特徴とする抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品。
(作用効果)
当初、抗菌効果が持続しないことには様々な原因が考えられたが、研究を進めていくうちに、従来の抗菌成分は揮発性が高く、拭き取り対象に塗布されても直に揮発してしまうことが主たる原因であることが判明した。本発明はかかる知見に基づくものであって、抗菌成分として、分子量が大きく揮発し難いポリアルコキシ四級アンモニウム塩を含有させたことにより、抗菌成分がより長い時間拭き取り対象に保持されるようになり、従来と比べて格段に抗菌効果が持続するようになるものである。
さらに、薬液中のポリアルコキシ四級アンモニウム塩の含有量が0.01重量%未満であると抗菌効果が不十分となり、0.5重量%を超えると抗菌効果及びその持続性に大きな変化がなく、費用対効果が悪化する。よって、本項記載の含有量とするのが好ましい。
また、本発明の特徴成分であるポリアルコキシ四級アンモニウム塩はアルコールとともに用いると、特に抗菌効果が持続する。
また、本発明の特徴成分であるポリアルコキシ四級アンモニウム塩はグリコールとともに用いると、特に抗菌効果が持続する。
<請求項2記載の発明>
前記薬液は、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルビリジニウム、フェノキシエタノール、グルコン酸クロロヘキシジン及びラウリル硫酸塩から選択される抗菌成分を0.01〜0.3重量%含み、かつ微量成分として保湿剤及び防腐剤をそれぞれ含む、請求項1記載の抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品。
<請求項記載の発明>
前記基材の表面に、凸条部と凹条部とが平行且つ交互に多数形成されてなる第一の線状模様と、凸条部と凹条部とが平行且つ交互に多数形成されてなる、前記第一の線状模様と交差する第二の線状模様とを備えており、前記凸条部と前記凹条部との高低差が50〜300μmである、請求項1又は2記載の抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品。
(作用効果)
ウェットタイプの拭き取り用品においては、拭き取り後に、薬液が膜状をなして拭き取り対象面に付着する。この際、対象面に付着する汚れにより凹凸が形成されていると、その凹凸部分における液膜が薄くなる等の理由で、薬液が揮発し易くなる。
これに対して、本発明では、敢えて基材の表面に凹凸を多数形成している。このような基材は、汚れを凸部によって掻き取るとともに凹部内に押し込める作用を奏する。よって、本発明においてこのような基材を採用することによって、拭き取り対象面に汚れの凹凸が残り難くなり、液膜が均一になる結果、薬液の揮発抑制を図ることができるようになる。
<請求項記載の発明>
前記凸条部及び凹条部は、凸条部が相対的に繊維密度く、凹条部が相対的に繊維密度低い、請求項記載の抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品。
(作用効果)
本項記載のように、凸部の繊維密度を相対的に高めると、凸部の剛性が高まることによって掻き取り能力が向上する。また、凹部繊維密度を低くすることによって、汚れが繊維間に取り込まれ易くなり、汚れ収容能力が向上する。よって、本項記載の発明によれば、基材に単に凹凸を設けたものよりも格段に拭き取り性能が向上し、より効果的に薬液の揮発抑制を図ることができるようになる。
以上のとおり、本発明によれば、拭き取り対象における抗菌効果が格段に持続するようになる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。
<基材について>
本発明の拭き取り用品に使用できる基材としては、不織布を用いるまた、水解性を有していないものの他、水解性を有しているものも用いることができる。
基材を構成する繊維としては、天然、再生、合成を問わず用いることができるが、本発明では少なくとも親水性繊維を含有するものが好ましい。親水性繊維としては、綿、パルプなどの天然繊維、レーヨン、キュプラなどの再生繊維などを使用することができる。これらの繊維の中でも特にはレーヨンが好適である。レーヨンは、吸水性に富み、取り扱いが容易であると共に、一定長の繊維を安価に入手することができる。かかる親水性繊維は、基材中に50〜70重量%の含有比で配合するのが望ましい。親水性繊維の含有量が50重量%未満である場合には、十分な柔軟性と保水性を与えることが出来ず、70重量%を超える場合には、湿潤時強度が低すぎて破れなどが生じ易くなるとともに、容器からポップアップ式で取り出す際に伸びが生じ過ぎるようになる。
本発明の基材では、上記親水性繊維に加えて熱融着性繊維を用い、繊維相互を融着結合することができる。熱融着性繊維としては、加熱によって溶融し相互に接着性を発現する任意の繊維を用いることができる。この熱融着性繊維は、単一繊維からなる物でもよいし、2種以上の合成樹脂を組み合わせた複合繊維等であってもよい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリビニルアルコール等のポリオレフィン系単一繊維や、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート−エチレン・プロピレン共重合体、低融点ポリエステル−ポリエステルなどからなる鞘部分が相対的に低融点とされる芯鞘型複合繊維または偏心芯鞘型複合繊維、またはポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ナイロン、ポロプロピレン/ポリエチレンからなる各成分の一部が表面に露出している分割型複合繊維、あるいはポリエチレンテレフタレート/エチレン−プロピレン共重合体からなる一方の成分の熱収縮により分割する熱分割型複合繊維などを用いることができる。この場合、生産性および寸法安定性を重視する場合は芯鞘型複合繊維が好ましく、ボリューム感を重視するならば偏心型複合繊維が好ましい。また、柔軟性を重視するならば、分割型複合繊維や熱分割型複合繊維を用いると、高圧水流処理によって各成分が容易に分割して極細繊維化されるようになる。かかる熱融着性繊維は、10〜30重量%の含有比で配合するのが望ましい。熱融着性繊維が10重量%未満の場合には、湿潤時強度が確保し得ないとともに、容器からポップアップ式で取り出す際に伸びが大きくなり過ぎるようになる。また、30重量%を超える場合には、風合いが硬くなり、手触り感がざらついた感触となり、この種のウェットティッシュとしては好ましくないものとなる。
また、本発明の基材においては、親水性繊維および熱融着性繊維の他、熱可塑性合成繊維を混合することができる。熱可塑性繊維としては、種々の合成繊維が存在するが、中でもポリエステル繊維が好適である。ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維は、高圧水流処理した際の交絡性が悪いとともに、毛羽立ちや湿潤強度に劣るようになる。また、ナイロン等のポリアミド系繊維は、親水性があり好ましくない。熱可塑性繊維の混合量は40重量%以下とするのが好ましい。熱可塑性繊維の含有量が40重量%を超えると、保水性が損なわれ、ウェット性能が著しく低下するようになる。熱可塑性繊維を混入することにより、湿潤時のコシが向上し、嵩のある不織布を得ることができる。また、一部が不織布表面に露出することで、疎水性により湿潤時においてもべた付き感を緩和し、さらりとした感触が付与される。
熱可塑性繊維は、熱捲縮性を有することが望ましい。熱捲縮性を与えるためには、熱可塑性繊維に対して熱収縮温度の異なる合成樹脂を貼り合わせたサイド・バイ・サイド型複合繊維の形態を採るようにする。例えば、ポリエステル繊維の融点は、ポリエチレンテレフタレートが255℃、ポリブチレンテレフタレートが215℃であり、これに貼り合わせる低融点樹脂としては、前述の熱融着性繊維の融点温度とほぼ同様の樹脂を用いるようにするのがよい。
本発明では、基材の形状シート状であり、基材の目付け量は20〜80g/m2 であり、特に30〜60g/m2程度であるのが好ましい。基材の目付け量が30g/m2未満では汚れの保持能力が乏しくなるとともに後述する凹凸の付与が困難になり、60g/m2を超えると柔軟性が乏しくなる。
他方、基材1は表面が平坦なものであっても良いが、本発明の抗菌効果の持続性をより優れたものとするために、図1及び図2に示すように基材1表面に凹凸2,3を形成するのは好ましい。この場合、凸部2により汚れ掻き取り効果が向上し、また凹部3により汚れ収容効果が向上する。その結果、拭き取り対象面における汚れ除去効果が向上し、汚れの凹凸が残り難くなるため、揮発促進が抑制される。なお、図1は、基材1の両面に凹凸を形成した例を示しており、図2は、基材1の片面に凹凸を形成した例を示している。
特に好ましい形態は、図1及び図2に示されるように、基材1の表面に相対的に繊維密度の高い凸部2,2…と相対的に繊維密度の低い凹部3,3…とが多数形成されているものである。この場合、凸部2の剛性が高まることによって掻き取り能力が向上するとともに、凹部3の繊維間隙が広がることによって、汚れ収容能力が向上する。また、このような凹凸を有する基材1は、繊維密度の高い部分凸部2と繊維密度の低い部分凹部3とが存在しているため、繊維密度の低い凹部3における屈曲容易性により構造的にも適度な柔らかさが付与され、かつ表面の凹凸模様により適度な風合いが付与されるようになる。
より詳細には、図示例の基材1においては、相対的に繊維密度が高くかつ線状に形成された凸条部2,2…と、相対的に繊維密度が低くかつ線状に形成された凹条部3,3…とが交互に存在している。凹凸は図示例のように交互に形成するのが好ましいが、これに限定されるものではなく、不規則に形成することもできる。また、凹凸は図示例のように条状に形成するのが好ましいが、点状に形成することもできる。
図3に示す例のように、条状の凹凸を平行且つ交互に形成すると、その延在方向の拭き取り時には凸部による掻き取り効果及び凹部による収容効果が発揮されない。よって、図4に示すように、凸条部2と凹条部3とによって形成される線状模様が、他の凸条部2と凹条部3とによって形成される線状模様と交差する交差模様(図示例では杉綾模様)を呈するようにするのは好ましい。この場合、どの方向に拭取りを行っても、凸条部2の存在によって汚れが凹条部3内に押し込められるとともに、最後は凸条部2によって汚れがすくい取られるようになるため、綺麗に拭取りが行えるようになる。
凸条部2と凹条部3とによって形成される線状模様の交差模様としては、当該線状模様が他の線状模様と交差していれば良く、図示の杉綾模様以外に、格子模様、菱形模様等種々の模様とすることができる。凸条部2と凹条部3とによって形成される線状模様の線本数は3〜9本/cmであることが望ましい。線本数が3本/cm未満の場合には、不織布が平坦に近づくことで、一旦捕捉された汚れが転着し易くなり、線本数が9本/cmを超える場合には、凸条部2と凹条部3とで形成される空間の容積が小さくなり過ぎるため、凹条部3に所望の量の汚れを確保出来なくなり望ましくない。
また、図1および図2に示されるように、凸条部2の裏面からの高さ(厚み)Hmは、300〜800μm、好ましくは450〜650μm、凹条部3の裏面からの高さ(厚み)Hdは、100〜500μm、好ましくは200〜400μmとするのが望ましい。別の視点から言えば、凸条部2と凹条部3との高低差は、50〜300μm、好適には75〜150μm程度とするのが望ましい。高低差が50μm未満である場合には、凹条部3による捕捉効果を多く期待できず所望の拭取り量が確保出来なくなる。また、高低差が300μmを超えるものは、結果的に基材の厚みが厚くなり、柔軟性や手触り感が損なわれる。
一方、以上に述べた凹凸を有する基材1は、例えば次のようにして製造することができる。すなわち、基材に付与する所望の表面凹凸模様を有するワイヤメッシュ上に、レーヨンなどの親水性繊維と、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱融着性繊維と、ポリエステル繊維等の熱可塑性繊維からなる繊維ウエブを積層し、搬送中にこの繊維ウエブの上方から高圧水流を噴射して繊維同士を交絡させるようにする。この際、ワイヤメッシュのワイヤが存在する部分の繊維は、高圧水流の衝突エネルギーによってワイヤの両側に押し分けられ開孔側に移動されるため、メッシュ開孔部の繊維部分が相対的に繊維密度が高くなるとともに、開孔形状に合わせて凸状となり、一方ワイヤが存在する部分は相対的に繊維密度が小さくなるとともに、ワイヤに沿って凹状が形成される。
高圧水流により各繊維は相互に絡み合い繊維ウエブ全体が一体化される。その後、一体化された繊維ウエブに対して、熱融着性繊維の融点近傍の温度で熱処理を行い、熱融着繊維の溶融により繊維相互を結合するとともに、熱捲縮性を有する熱可塑性繊維が捲縮化することで嵩高性が付与されるようになる。
上記製造方法は、スパンレース法を応用したものであるが、これ以外の方法、例えば室式法、乾式法、スパンボンド法、メルトブロー法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法であっても、凹凸を形成できる限り本発明の基材の製造に適用できることはいうまでもない。
<薬液について>
本発明の薬液としては、ポリアルコキシ四級アンモニウム塩を含む。ポリアルコキシ四級アンモニウム塩としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン等を用いることができる。薬液中におけるポリアルコキシ四級アンモニウム塩の含有量は、0.01〜0.5重量%とする。ポリアルコキシ四級アンモニウム塩の含有量が0.01重量%未満であると抗菌効果が不十分となり、0.5重量%を超えると抗菌効果及びその持続性に大きな変化がなく、費用対効果が悪化する。なお、薬液中における各成分量は添加量により、あるいは製品基材から搾り出した薬液の成分定量分析により判定できることはいうまでもない。
本発明の薬液中には、抗菌効果の持続性を向上するために、アルコールおよびグリコールを添加する。アルコールとしては、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール等を用いることができる。また、グリコールとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等を用いることができる。アルコールとグリコールと組み合わせて用いる。薬液中におけるアルコールの含有量は、30〜70重量%とする。アルコールの含有量が30重量%未満であると抗菌持続性の向上効果が不十分となり、70重量%を超えると抗菌持続性の向上に大きな変化がなく、費用対効果が悪化する。また、薬液中におけるグリコールの含有量は、0.5〜5重量%、特に0.5〜3重量%とするのが好ましい。グリコールの含有量が0.5重量%未満であると抗菌持続性の向上効果が不十分となり、3重量%を超えると抗菌持続性の向上に大きな変化がなく、費用対効果が悪化する。
本発明の薬液中には、ポリアルコキシ四級アンモニウム塩以外の他の抗菌成分を含有させることができる。他の抗菌成分としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルビリジニウム、フェノキシエタノール、グルコン酸クロロヘキシジン、ラウリル硫酸塩等を挙げることができる。薬液中における他の抗菌成分の含有量は、その薬効に応じて適宜定めれば良いが、通常の場合0.01〜0.3重量%とするのが好ましい。含有量が0.01重量%未満であると抗菌効果が不十分となり、0.3重量%を超えると抗菌効果及びその持続性に大きな変化がなく、費用対効果が悪化する。
本発明の薬液に用いる溶媒としては特に限定されるものではないが、水が好適である。
また、本発明の薬液中には上記以外にも、微量成分、例えばアロエエキス等の保湿剤や、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン等の防腐剤等を含有させることができる。
他方、本発明の薬液の基材に対する含有量は、基材の絶乾重量に対して200〜400%程度とする。基材に対する含有量が200%未満であると液分が少なく汚れが落ち難くなり、400%を超えると拭いた対象面が乾き難くなる。
(実験1)
本発明に係る実施例1(薬液組成:プロピレングリコール1重量%、界面活性剤0.2重量%)、実施例2(薬液組成:エタノール50重量%、プロピレングリコール1重量%、界面活性剤0.2重量%)を製作するとともに、市販品(大王製紙株式会社製「エリエール除菌できるアルコールタオル」、薬液組成:エタノール50重量%、プロピレングリコール1重量%、塩化ベンザルコニウム0.05重量%、アロエエキス0.02重量%)を用意し、抗菌効果の持続性を評価した。なお、試験に際しては、菌種として大腸菌(血清型O−157:H7 ベロ毒素I及びII型産生株)を使用し、培地として標準寒天培地を使用した。菌液の調整に際しては、菌株を標準寒天培地において35℃で18〜24時間培養後、菌体を滅菌生理食塩水に浮遊させ、107/mlとなるように調整し、菌液とした。試験片の調整に際しては、滅菌済みのシャーレを無加工試験片とし、実施例または市販品の拭き取り用品から搾り取った薬液を滅菌済みのシャーレの内面にピペットを用いて0.1ml付与したものを抗菌加工試験片とした。試験菌液の接種に際しては、シャーレの蓋を閉めて内部を乾燥させ、直後・1時間後・2時間後・4時間後・6時間後、8時間後、12時間後のそれぞれにおいて菌液0.05mlを滴下し、5分間撹拌するとともに、各経過時間毎に撹拌後の生菌数を測定した。生菌数の測定に際しては、シャーレに滅菌生理食塩水10mlを入れ、生残菌を振とう抽出し、この抽出液の1ml当たりの生菌数を、標準寒天培地を用いて培養し測定した。また、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌についても同様の実験を行った。実験結果を表1に示す。
Figure 0004673640
この結果からも明らかなとおり、実施例1及び2の抗菌効果の持続性は市販品に比べて優れていた。また、実施例2は、他のものよりも即効性に優れていた。
(実験2)
表面に杉綾模様の凹凸(線本数:6本/cm、凸条部の裏面からの高さ(厚み)Hm:500μm、凹条部の裏面からの高さ(厚み)Hd:300μm)を有する不織布基材に、プロピレングリコールを1重量%、エタノールを50重量%、塩化ベンザルコニウムを0.05重量%、ポリオキシエチレンアルキルアミンを0.04重量%、ならびに水及び微量成分を48.1%含有させた実施例3と、表面に何らの凹凸も有しない平坦な不織布基材に変えた以外は実施例3と同様の実施例4を用意し、除菌効果の持続性について評価したところ、実施例3の方が実施例4よりも持続性に優れていることが判明した。
本発明は、ウェットティッシュ、身体またはお尻拭き、使い捨ておしぼり、清掃用シート等、ウェットタイプの拭き取り用品であれば、形状・用途の限定なく利用できるものである。
凹凸を有する基材の断面図である。 別の基材の断面図である。 別の基材の斜視図である。 別の基材の平面図である。
1…基材、2…凸部、3…凹部。

Claims (4)

  1. 抗菌成分としてポリアルコキシ四級アンモニウム塩を0.01〜0.5重量%、ポリアルコキシ四級アンモニウム塩の抗菌効果持続性向上成分としてアルコールを30〜70重量%、ポリアルコキシ四級アンモニウム塩の抗菌効果持続性向上成分としてグリコールを0.5〜5重量%それぞれ含む水溶液からなる薬液を、目付け量20〜80g/m 2 の不織布からなるシート状の基材に、基材の絶乾重量に対して200〜400%の割合で含有させてなることを特徴とする抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品。
  2. 前記薬液は、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルビリジニウム、フェノキシエタノール、グルコン酸クロロヘキシジン及びラウリル硫酸塩から選択される抗菌成分を0.01〜0.3重量%含み、かつ微量成分として保湿剤及び防腐剤をそれぞれ含む、請求項1記載の抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品。
  3. 前記基材の表面に、凸条部と凹条部とが平行且つ交互に多数形成されてなる第一の線状模様と、凸条部と凹条部とが平行且つ交互に多数形成されてなる、前記第一の線状模様と交差する第二の線状模様とを備えており、前記凸条部と前記凹条部との高低差が50〜300μmである、請求項1又は2記載の抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品。
  4. 前記凸条部及び凹条部は、凸条部が相対的に繊維密度く、凹条部が相対的に繊維密度低い、請求項記載の抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品。
JP2005054437A 2004-12-02 2005-02-28 抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品 Active JP4673640B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005054437A JP4673640B2 (ja) 2004-12-02 2005-02-28 抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004349581 2004-12-02
JP2005054437A JP4673640B2 (ja) 2004-12-02 2005-02-28 抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006181334A JP2006181334A (ja) 2006-07-13
JP4673640B2 true JP4673640B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=36734838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005054437A Active JP4673640B2 (ja) 2004-12-02 2005-02-28 抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4673640B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5527946B2 (ja) * 2008-05-30 2014-06-25 大王製紙株式会社 紙製ワイパー
JP5765872B2 (ja) * 2008-06-06 2015-08-19 大王製紙株式会社 拭取り用シート製品
JP5649283B2 (ja) * 2009-02-17 2015-01-07 花王株式会社 防臭性清掃物品
JP5796993B2 (ja) * 2011-04-18 2015-10-21 大日本除蟲菊株式会社 防汚・清掃用シート
JP5946487B2 (ja) 2013-04-01 2016-07-06 花王株式会社 毛髪化粧品並びにそれを用いた毛髪処理方法及び頭皮の清拭方法
JP6300484B2 (ja) * 2013-09-30 2018-03-28 ユニ・チャーム株式会社 清掃シートおよび清掃用具
JP2015193621A (ja) * 2014-03-28 2015-11-05 花王株式会社 シート状整髪用化粧品及びそれを用いた整髪方法
JP6186486B1 (ja) * 2016-11-02 2017-08-23 新和産業株式会社 機能シート
JP7503911B2 (ja) * 2020-02-04 2024-06-21 大和紡績株式会社 対人用拭き取りシート用不織布及びその製造方法、並びに対人用拭き取りシート

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0860509A (ja) * 1994-08-29 1996-03-05 Uni Charm Corp 不織布製ワイパー
JP2004188091A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Daio Paper Corp 拭取り用シート
JP2004196670A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Japan Enviro Chemicals Ltd 微生物防除剤

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0860509A (ja) * 1994-08-29 1996-03-05 Uni Charm Corp 不織布製ワイパー
JP2004188091A (ja) * 2002-12-13 2004-07-08 Daio Paper Corp 拭取り用シート
JP2004196670A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Japan Enviro Chemicals Ltd 微生物防除剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006181334A (ja) 2006-07-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4673640B2 (ja) 抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品
JP2006340949A (ja) 抗菌性を有するウェットタイプ拭き取り用品
JP2007045732A (ja) 消毒液および消毒用物品
TW529925B (en) Floor cleaning sheet
KR101893715B1 (ko) 와이핑 시트
JP4095902B2 (ja) 抗菌性組成物
US8931971B2 (en) Cleaning pad impregnated with a volatile liquid for improved dust adhesion
DE29924439U9 (de) Reinigungsgerät in Form eines Mops
JP2008295837A (ja) 湿潤拭取りシート
JP5413884B2 (ja) 皮膚清浄用シート
JP6539734B2 (ja) 酸化亜鉛含有のセルロース繊維を含む液体含浸された不織布、不織布を製造する方法、及びウェットワイプを製造するための不織布の使用
DE1654786A1 (de) Chirurgischer Scheuerschwamm zum Wegwerfen nach Gebrauch sowie Ausgabebehaelter fuer denselben
JP6307325B2 (ja) 対物ワイピング用シートおよびその製造方法
DE202008018029U1 (de) Mehrseitiges Reinigungsgerät
JP2005528945A (ja) メラミンフォームシート用品とその製造方法
JP3473561B2 (ja) ウェットティッシュ用不織布
JP2009131474A (ja) ウェットティシュー
JP2001269300A (ja) 床用清掃シート
TW200944171A (en) Cleaning sheet
BR112016011761B1 (pt) Lenços umedecidos para cuidados pessoais
JP2013245216A (ja) 拭取り用シート
DE102021122041B3 (de) Mehrlagiges Einweg-Bodenwischtuch mit abrasivem Streifen
JP3992319B2 (ja) ウエットティッシュ用不織布
JP6310299B2 (ja) シート状毛髪化粧品並びにそれを用いた毛髪処理方法及び頭皮の清拭方法
JP3349125B2 (ja) 床用清掃シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100430

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4673640

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250